宴会管理システムの初期費用は、方式・施設規模・連携範囲により50万円程度から5,000万円以上まで変わります。その差は、導入する業務の範囲と、既存システムとつなぐ範囲で決まります。
費用を抑えるには、見積の合計額だけでなく、何が含まれ、何が別料金かを揃えて比べることが大切です。
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ホテル・宿泊業向け宴会管理システムの費用全体像

予算を左右するのは、製品名や開発会社名より、会場数や利用者数、既存のPMS・POSとの関係です。まずそれらを整理し、そのうえで見積を比べます。必要帳票や移行データ量、複数施設への展開範囲も、同じ条件で伝えることが大切です。
宴会管理システムは、会場の仮押さえや見積から、粗利の確認、発注、厨房・配膳への手配まで扱います。宿泊予約や請求、実績分析を対象に含めるかどうかで、必要な予算と開発期間が変わります。
方式別に見た初期費用の目安
初期費用の目安は、方式によって次のように分かれます。範囲が広がるほど、費用帯も上がります。
- 標準機能中心:クラウド型パッケージや宴会モジュールの導入で、初期50万〜300万円程度
- 連携・追加機能:PMS・会計・POS等との連携で300万〜1,000万円程度
- 複数施設の個別開発:マスタ共通化や施設別料金対応で1,000万〜3,000万円程度の場合もある
- フルスクラッチ:1,500万〜5,000万円以上の可能性
標準機能型でも、見積に初期設定や利用者登録が含まれるかで金額は変わります。さらに、マスタ登録や操作研修が含まれるかどうかでも差が出ます。
婚礼・法人宴会・衣装などをまとめて管理する「ES」は、初期導入費用250万円(税抜)を公開しています。ただし、これは一製品の価格で、全ホテル共通の相場ではありません。見積を比べる際の材料としては役立ちます。
PMSや会計、POSのほか、配膳や決済との連携を加えると、追加費用が生じます。独自帳票や承認フローも、追加費用の対象になります。独自の販売・原価・人員管理まで作り込むと、フルスクラッチの範囲に入ります。
ここまでの金額は固定価格ではなく、要件と連携範囲で変わる幅として見てください。
同じ宴会管理でも価格帯が広い理由
施設ごとに宴会管理の範囲が違い、どこまで情報をつなぐかも異なるため、価格差が生じます。
- 予約中心:会場の空き状況と予約状態を管理する
- 業務全体:問い合わせ案件、仮押さえ期限、複数版の見積、厨房・外部業者への発注書、宿泊宴席のPMS連携まで扱い、画面・データ・権限・連携処理が増える
予約中心の範囲にとどめれば、比較的短期間で導入できます。見積金額を変えたとき、営業画面だけを更新するのか、厨房の料理数や配膳指示書、請求書、売上・原価集計まで更新するのかで、設計の難しさが変わります。
製品の公式説明では、会場ブロックや予約状態別の案件管理、見積時の売上・原価・粗利の確認が挙げられています。さらに、発注・手配や宿泊連携、販売予測分析も紹介されています。どの情報を連動させるかが費用を左右します。
初期費用と3年総額の比較
方式によって、初期費用と継続費用の配分は異なります。そのため、月額利用料や保守契約も含めて比べる必要があります。
- クラウド型:初期費用を抑えやすい一方、月額利用料が続く
- オンプレミス・個別開発:初期費用が大きくなりやすい
ITreviewの2026年の料金整理によると、小規模のクラウド型PMSは月額5,000円〜2万円程度です。同じ整理では、中規模は月額2万〜10万円程度、大規模は月額10万円以上が目安です(出典: ITreview「ホテル管理システム(PMS)のおすすめ10製品」、2026年)。
オンプレミス型PMSの初期費用は、50万〜300万円以上が目安です。ただし、宴会機能や連携費は別途かかるため、PMSの相場をそのまま宴会管理システムの価格とみなすことはできません。
見積では、初期費用と月額ライセンス、保守を分けて書いてもらいます。さらに、追加ユーザーや施設追加、API利用料、帳票変更の費用も、別々に出してもらうと比べやすくなります。
データ移行や教育、稼働立ち会いの費用も、項目ごとに確認します。料金の示し方は製品によって違い、初期費用のほかに、会場単位の月額料金で示される例もあります。
- ESの公開例:初期250万円
- パーティー機能:1会場あたり月額5万〜8万円
36か月の利用料だけで計算すると、180万〜288万円です。ただし、これは単純計算の比較例で、税や追加オプション、サポート費を含む契約金額ではありません。3年総額で並べると、初期費用の安さだけでは見えない差が分かります。
ホテル・宿泊業向け宴会管理システムの費用内訳

見積書の合計金額が安くても、必要な作業が含まれていなければ、契約後に追加費用が発生します。そのため、ソフト利用料に加えて、設計・設定の作業と教育、運用準備も確認します。
要件定義・設計にかかる費用
要件定義では、関係部門の業務と情報の流れを確かめて、必要なルールを明確にします。
- 参加部門:営業、宴会サービス、厨房、配膳、フロント、経理、情報システム
- 予約状態:問い合わせ、引き合い、仮押さえ、仮予約、本予約、失注、キャンセル
- 施設・請求:準備・撤去時間、複数会場利用、婚礼・法人宴会の請求
この工程を省くと、厨房への表示制限や見積版の復元、宿泊予約変更の通知などが、後から追加要望になりがちです。そこで、どこまでを標準機能で賄い、どこから個別開発にするかを先に分けておくと、費用の不確かさを減らせます。
連携・データ移行にかかる費用
費用が膨らみやすい要因の一つは、既存システムとの連携です。接続する情報によって、APIやCSVの設計が変わります。
- PMS:宿泊者や客室在庫を受け取る
- 会計:宴会売上や請求を送る
- POS:飲食実績を原価分析へ取り込む
APIがなく帳票経由のファイル連携になる場合は、項目の変換とエラー確認、再送の仕組みを設計します。さらに、障害時の手作業も想定します。
移行では、顧客名や法人情報、予約履歴、会場マスタなど、扱うデータの種類ごとに重複や欠損を確認します。移行の対象には、料理・飲料・備品や取引先があります。料金、担当者、請求先も移行に含めます。
Excelの列名が施設ごとに違ったり、旧顧客コードが統一されていなかったりすると、移行前に整える作業が増えます。紙の予約票にしか情報が残っていない場合も、さらに手間がかかります。
過去何年分を移すか、旧システムをいつまで参照するか、移行後の照合作業を誰が担うかは、見積に含めて決めます。
端末・帳票・教育・保守にかかる費用
機器や現場環境、教育、保守は、提案によって別費用として扱われる項目です。
- 機器:端末、プリンター、帳票出力、電子署名、二要素認証
- システム運用:バックアップ、監視、問い合わせ窓口、障害対応
- 現場運用:無線LAN、端末配置、停電・通信障害時の手動対応
タブレットを使うなら、厨房や配膳エリアでの端末の配置も確認します。周辺機器やネットワークの改修を含めると、システム本体が安くても総額が変わる場合があります。
教育は役割ごとに分けます。管理者の設定や営業の見積、宴会サービスの当日進行を中心に、厨房・配膳の手配確認や経理の請求・入金処理も対象になります。
契約前には、問い合わせ窓口や対応時間、障害時の復旧目標を確認します。さらに、アップデートの範囲や帳票変更の料金、データの返却方法も確かめます。
保守費を初期費用の15〜20%程度とする提案もあります。ただし、条件は製品ごとに違うため、割合だけで判断せず、含まれるサービスを確かめます。
ホテル・宿泊業向け宴会管理システムの開発期間と進め方
開発期間の目安は、標準機能中心のクラウド型で1〜3か月程度、連携・追加開発を含むパッケージで3〜6か月程度です。複数施設向けの個別開発は6〜12か月程度、フルスクラッチは9〜18か月以上が目安になります。
「ES」は、カスタマイズなしであれば最短1か月、ありであればおおむね3か月と案内しています(出典: 株式会社メイクィット「ESについてよくある質問」、2026年確認)。公開されている例と自社案件の納期は、同じとは限りません。そのため、データ移行と現場研修を含めた日程で確認します。
繁忙日を基準にした要件定義
繁忙日の業務と関係部門の情報の流れを把握しておくと、要件の見落としを防げます。
- 参加部門:営業、厨房、配膳、フロント、経理、婚礼、情報システム
- 繁忙時の想定:土日の婚礼、複数会場の企業イベント、宿泊付き大規模宴席、直前の人数変更
- 現状資料:見積書、手配書、進行表、請求書、Excel台帳
持ち寄った資料をもとに、情報の発生元と伝達先を図にします。
必須機能を一度に増やさず、初回リリースは会場や案件、見積といった業務の土台に絞る方法があります。分析やAI支援は、データが整ってから追加する進め方もあります。
現場担当者が初期から加わり、実データを使ったPoCでクリック数や権限、帳票の読みやすさを確かめると、後からの手戻りを抑えられます。
設計・開発・テストの確認範囲
設計ではマスタと業務データの構造を決め、テストでは繁忙日の業務を想定して進めます。
- データ構造:会場・商品、顧客・案件・予約・見積・発注・請求
- 業務設計:権限、変更履歴、承認、帳票再発行、部門通知
- テスト:仮押さえ期限、重複予約、人数変更、キャンセル料、連携障害
料理変更時の厨房・配膳への通知方法や、請求額の確定時点も、ここで明確にしておきます。設計が曖昧なまま画面を先に作ると、データの整合性を保つための追加開発が後から必要になります。
テストでは機能だけでなく、繁忙日の業務が止まらないかを確かめます。複数版の見積や分割請求のように、組み合わせが複雑になる場面も想定します。
PMS連携のエラーや印刷機器の停止、通信断も確認対象に入ります。稼働判定日は、開発会社の「テスト完了日」ではなく、現場責任者が受け入れ条件を満たした日とします。
段階稼働と導入後の調整計画
小さく始めて稼働させ、業務ルールの違いや導入後の課題を確かめてから、対象を広げます。
- 開始単位:1施設または1会場
- 先行業務:会場空き、仮押さえ、見積、厨房への共有
- 後続業務:請求や分析を後の段階で広げる方法もある
施設固有の開発は、標準機能で運用できる部分を確認したうえで判断します。
導入後は、問い合わせや入力漏れ、見積・発注の修正数で課題の傾向を見ます。さらに、仮押さえ期限の超過や請求の差異、会場稼働率も確認します。
問題が見つかったときは、担当者を責めず、入力項目や画面遷移、マスタを点検します。そのうえで、再調整や軽微な改修を保守に含めるか、別見積にするかを決めます。
ホテル・宿泊業向け宴会管理システムの費用が変動する要因

同じホテル向けのシステムでも、費用は施設規模だけでは決まりません。宴会業務が複雑になるほど、会場や顧客などの情報を、宿泊や会計と連携させる必要が増えます。見積を依頼する際は、こうした条件を自社の状況に置き換えて伝えることが大切です。
会場数・施設数・利用者数
施設と利用者の規模によって、必要なマスタや予約判定、権限管理の作り方が変わります。
- 施設範囲:宴会場、会議室、レストラン、客室
- 会場条件:収容人数、配置、準備・撤去、同時利用設備
- 利用部門:営業、厨房、配膳、フロント、経理、支配人、外部業者
販売計画に合わせた会場ブロックは、単純な空室表示よりも設計が複雑になります。個人情報や原価情報を分けて見せるには、権限設計や操作ログ、アカウント管理が欠かせません。
複数施設の場合は、施設別の管理者と全体の管理者で権限を分け、導入費と保守費も確認します。
婚礼・法人宴会・宿泊付き宴席の業務ルール
婚礼、法人宴会、宿泊付き宴席では、必要な業務ルールも連携先も異なります。
- 婚礼:打ち合わせ、プラン、席次、引出物、衣装、分割請求
- 法人宴会:請求先、人数、会費制、部署承認、繰り返し予約
- 宿泊付き宴席:客室予約、在庫、チェックイン情報をPMSと連携
業態ごとのルールを一つの画面に詰め込むと、操作性と開発費の両方に影響します。そのため、業態ごとに必要な機能を要件一覧に落とし込んでおくことが大切です。
株式会社タップの婚礼・宴会システムでは、宴会形式や収容人数、曜日、時間帯で空き会場を検索できる点が紹介されています。加えて、期限切れ仮予約やキャンセル待ち、見積からの発注・手配、宿泊連携、売上・粗利分析も挙げられています(出典: 株式会社タップ「婚礼・宴会システム」、2026年確認)。
PMS・POS・会計・決済との連携とセキュリティ
既存システムを残すか全体を刷新するかで、連携とセキュリティの確認事項が変わります。連携先が増えると、API仕様やマスタコードなどの確認項目も多くなります。
- 連携設計:API仕様、マスタコード、エラー再処理、テスト環境、監視
- 安全管理:権限、暗号化、ログ、バックアップ、削除・返却、障害連絡
日本リテイルシステムの温泉旅館の事例では、225室・150名収容の宴会場で、PMSや予約サイトコントローラー、配膳、POS、レストランオーダーを組み合わせています(出典: 日本リテイルシステム「ホテルシステムの導入事例 あかん遊久の里様」、2026年確認)。この事例は、宴会単体ではなく、周辺業務との連携実績を確かめる材料になります。
宴会の申込者や法人担当者、参加者、食物アレルギー、請求・決済の情報を扱う場合も、安全管理を確保する必要があります。個人情報保護委員会は、クラウド提供者が個人データへアクセスできる場合に、安全管理措置や役割分担、委託先の監督、定期報告を確認するよう注意を呼びかけています(出典: 個人情報保護委員会「クラウドサービス提供事業者が個人情報取扱事業者に該当する場合の留意点」、2026年確認)。
カスタマイズと将来の施設追加
カスタマイズは便利な一方で、初期費用が上がります。さらに、製品更新の影響を受けやすく、将来の保守やテストの費用にも関わります。そのため、標準機能との差を見極めることが大切です。
- 個別仕様:料金計算、会場構成、原価配賦、承認経路、帳票
- 事前確認:標準機能や設定で運用できるか
- 施設追加:初期設定費、マスタ複製、共通更新費、施設別ルール
競争力に直結する業務だけを個別開発する進め方もあります。
チェーン展開では、最初の一施設だけで判断しないことが大切です。施設追加を見据えて、全施設のKPIを集約するBI連携も確認します。
将来の構想をすべて実装しておく必要はありません。ただし、後から接続できるデータ構造と契約条件を整えておくと、長期的なコスト最適化につながります。
ホテル・宿泊業向け宴会管理システムのコスト最適化ポイント
費用を下げるには、安い製品を選ぶだけでは足りません。使わない機能を作らず、二重入力を減らして現場に定着させることが、投資回収を早めます。宴会業務は部門間の転記が多いため、どの作業をなくすと効果が出るかを先に決めます。
標準機能の優先と独自開発の絞り込み
要件は「必須」「できれば欲しい」「将来検討」に分けます。このうち必須には、業務停止や重大なミスに直結する機能を置きます。
- 予約管理:会場の重複予約防止と仮押さえ期限
- 見積・手配:見積履歴と料理・飲料・備品の手配
- 請求・権限:請求処理と担当者ごとの閲覧範囲
見栄えのよいダッシュボードや特殊な帳票は、標準の帳票やCSV出力で代えられないかを確認します。画面を作り替える前に、マスタ設定やワークフローで対応できるかを検討します。CSV連携や帳票テンプレートの変更も、候補に入れます。
標準機能はアップデートを受けやすく、別の施設へも展開しやすい特長があります。標準機能で対応できない理由を開発会社に確認し、将来のバージョンアップで追加費用が発生するかも聞いておきます。
実データによるPoCと追加費用の防止
デモ画面では見えにくい入力の負担や不足機能は、実データに近いPoCで確かめます。
- 通す業務:問い合わせ、本予約、人数・料理変更、発注、請求
- 代表ケース:婚礼、法人宴会、会費制、宿泊付き、複数会場
- 評価軸:二重予約防止、見積版追跡、変更の厨房・配膳・フロント連絡、請求説明、障害時の手作業への切替
代表的な宴会を複数選ぶと、標準機能で足りない部分を早く見つけられます。PoCでは、操作時間も評価の項目に含めます。
見つかった課題は、「開発する」「運用で回避する」「今回は対象外にする」のいずれかに分けます。そうすると、要望が膨らむのを防げます。
二重入力と手戻りを減らす範囲
費用対効果を出しやすいのは、同じ情報を複数の台帳へ転記している作業です。転記を減らせば、入力漏れや変更の伝達の遅れを抑えられます。
- 予約から見積:情報の再入力を抑える
- 見積から発注:確定内容を手配へ引き継ぐ
- 進行・会計:確定情報や請求データを連携する
タップの公式ページでは、見積情報から発注・手配情報を自動で作成し、品目や数量の変更履歴を確認できる機能が紹介されています。
値引きやキャンセル料、アレルギー対応、返金、発注の確定などは、担当者の承認を残したほうが安全な場合があります。自動化は、必要な処理に絞って考えます。自動処理と人が確認する処理を分け、操作ログを残すと、効率と説明責任を両立できます。
ホテル・宿泊業向け宴会管理システムの見積を取るポイント
相見積では、同じ要件を渡さなければ金額を比べられません。そのため、要件を一つの資料にまとめます。機能一覧や利用者、会場数に加えて、連携先や移行対象、希望時期、保守条件も含めます。
価格に加えて、何が含まれ、何が別料金なのかも確かめます。
見積依頼前に整理する項目
見積を依頼する前に、施設規模や宴会の種類、利用者を整理します。あわせて、必要な機能と既存環境、移行データも書き出しておきます。
- 施設・利用者:施設数、客室数、宴会場・会議室数、年間宴会件数、婚礼・法人宴会の有無、利用部門、同時利用者数
- 宴会機能:予約、見積、商品、手配、請求、前受金、粗利
- 既存環境:PMS、POS、会計、決済、勤怠、CRM、配膳、BI
仮押さえや会場ブロック、見積版の扱いを、要件として書き出します。手配では、料理・備品・音響・装花を一覧にします。宿泊や発注・納品も、手配の項目に加えます。
分割請求やキャンセル料、連携方式も要件に含めます。APIの仕様がわからない場合は、製品名と担当する会社を伝えて、調査を見積の項目に加えてもらうこともできます。
紙やExcelの台帳は、サンプルを匿名化して共有すると、移行や帳票の難しさを判断する材料になります。
3社程度での提案内容と総額の比較
異なるタイプの会社へ同じ要件を渡し、提案内容と総額を比べます。
- 比較先:宴会パッケージ、ホテル全体対応、個別開発の各社
- 比較数:最低でも3社程度
- 共通項目:標準機能、設定、開発、連携、移行、教育、保守
宴会機能を公式に説明している製品には、株式会社ユニコーンのBVシリーズや、ワークシステムの婚礼宴会システムなどがあります。ただし、公式情報は候補を選ぶ材料で、自社要件に合うことを保証するものではありません。
金額と契約条件を同じ軸で比べ、追加発注や導入後の手戻りも見込んでおきます。
- 費用:初期・月額、3年総額、施設・ユーザー追加、API
- 契約条件:帳票改修、データ返却、解約支援、障害対応
連携や移行が対象外の安い提案は、後から別発注になることがあります。一方、現場研修や移行検証が含まれる提案なら、導入後の手戻りを抑えられる場合があります。
追加費用と契約上のリスク
契約の前に、開発条件や保守、障害対応、データ管理の条件を確認します。
- 開発条件:要件変更、受け入れ、納期遅延、瑕疵対応
- 保守・障害:保守開始、更新影響、連絡先、復旧目標
- データ管理:保存場所、保守担当者のアクセス、ログ保存期間、委託先、終了時の返却形式
「標準対応」が、設定なのか、別オプションなのか、追加開発なのかを明確にしてもらいます。条件は、見積書の備考欄だけでなく、提案書や要件定義書にも残しておきます。
カード情報を自社システムに保存せず、決済事業者側で処理する設計も検討します。食物アレルギーのように要配慮性の高い情報を扱う場合は、閲覧範囲と印刷物の管理も運用ルールに含めます。
ホテル・宿泊業向け宴会管理システムのよくある質問(FAQ)
支配人や宴会営業の責任者、情報システム担当者から寄せられやすい疑問に、順に答えます。公開されている価格は、製品や時期によって変わります。そのため、自社の要件で見積を取り、初期費用と運用費を分けて確認します。
ホテルの宴会管理システムは最低いくらから導入できますか?
標準機能中心のクラウド型は、初期50万〜300万円程度が目安です。初期250万円(税抜)という公開例もあります。ただし、月額ライセンスや会場数、連携、移行、研修は別料金の場合があります。
安さだけで選ばず、必要な機能を含めた3年総額で比べます。
PMSがあるホテルでも宴会管理システムを追加するメリットはありますか?
あります。PMSは客室や宿泊予約を中心に管理するのに対し、宴会管理は会場の仮押さえや案件・見積を扱います。料理・備品の手配や発注も、宴会管理の対象です。当日運営や、宴会特有の請求・粗利も含みます。
ただし、顧客や宿泊、売上のデータが分かれたままだと、二重入力が増えます。そのため、APIやCSV連携の範囲と、どちらを正データとするかを決めておきます。
宴会管理システムの開発期間はどのくらいですか?
標準クラウドは1〜3か月、連携・追加開発を含むパッケージは3〜6か月、複数施設の個別開発は6〜12か月が目安です。期間は、要件定義やデータ整理、PMS・POSの接続、現場研修、繁忙期をどう避けるかで変わります。
受け入れテストと稼働後の調整期間も、予定に含めておきます。
フルスクラッチ開発とパッケージ導入はどちらが安いですか?
初期費用は、標準機能を使えるパッケージの方が抑えやすい傾向にあります。一方で、フルスクラッチは独自の業務に合わせやすいものの、初期1,500万〜5,000万円以上になる可能性があり、継続的な保守・更新費も生じます。
独自の原価管理や多施設運営が競争力に直結する場合は、将来の3年総額と業務効果も含めて判断します。
見積を依頼するときに何を伝えればよいですか?
施設数や客室数、会場数、宴会の種類を伝えます。加えて、利用部門や予約件数、既存のPMS・POS・会計の情報を伝えます。移行データや帳票、希望時期も、あわせて示します。
仮押さえから本予約、見積変更、厨房・配膳への手配、請求までの業務の流れも示します。そうすると、必要な画面とデータを見極められます。
現行のExcelや帳票を匿名化して渡すと、追加費用の見落としを減らせます。
まとめ
標準的なクラウド型パッケージでは、初期50万〜300万円程度が目安です。初期250万円(税抜)の公開例もあります。
連携や個別開発を含む場合は300万〜1,000万円程度です。複数施設向けの個別開発は1,000万〜3,000万円程度、フルスクラッチは1,500万〜5,000万円以上になります。
これらは見積額を保証するものではなく、施設規模や機能、データ、連携、運用条件によって変わる目安です。
費用を決める要件の範囲
会場の仮押さえや予約状態、見積版の管理から始めて、必要な範囲を整理します。粗利や発注・手配、宿泊連携、請求、分析も、必要かどうかを一つずつ見ていきます。
標準機能、設定、連携、個別開発の範囲を分けます。そのうえで、月額や保守、移行、教育を含めた3年総額で比べます。
一会場での業務と費用の検証
まずは一施設または一会場でPoCを行い、現場での利用や部門間の連携、請求と粗利を確かめます。
- 対象:全施設・全機能でなく、1施設または1会場
- 検証:現場で使えるか、変更が部門へ伝わるか
- 判断材料:請求と粗利を説明できるか
検証の後に段階的に導入すると、不要なカスタマイズを抑えられます。また、二重入力や伝達漏れも減らせます。
選ぶときは、費用だけでなく、繁忙期の運用やデータの安全性、導入後のサポート、施設追加時の拡張性も含めて考えます。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
