発注先は、公式サイト・OTA・電話予約の在庫と顧客情報をまとめ、二重入力を減らせるかで比べるのが基本です。取り上げるのは、株式会社riplaを最初に、ホテル・旅館向けの実績や公開情報を確認できる5社を加えた計6社です。各社を用途別に紹介し、順位は付けず、PoCや契約前の確認事項まで扱います。
▼全体ガイドの記事
・ホテル・宿泊業向け宿泊予約管理システム開発の完全ガイド
- 予約情報の一元化
- riplaの支援領域
- 公式サイト・OTA
- 顧客情報・在庫
- 選定時の確認事項
・業務システム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「業務システム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
・スクラッチシステム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「スクラッチシステム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
ホテル・宿泊業向け宿泊予約管理システムのパートナー選びが重要な理由

宿泊予約管理システムは、予約受付だけでなく、空室在庫や料金、顧客情報を扱い、チェックインから清掃、精算、売上分析まで一続きでつながる業務基盤です。そのため、機能一覧の多さだけで判断せず、現場の業務フローを理解し、導入後の運用まで設計できる発注先を選ぶ必要があります。
PMS・サイトコントローラー・予約エンジンの違い
PMSは、ホテル内の予約台帳や部屋割りを扱うホテル管理システムです。そのほか、チェックイン・チェックアウトや精算、顧客管理、清掃状況なども担います。
サイトコントローラーは、じゃらん・楽天トラベル・Booking.comなど複数のOTAと客室在庫や料金を同期し、オーバーブッキングを防ぐ役割を担います。
予約エンジンは、公式サイトで空室検索やプラン販売を受け付ける窓口です。この3つは同じ製品に含まれることもあります。ただし役割は異なるため、見積もりの段階で、どこまでが標準機能なのかを確かめます。
施設規模と運営形態に合わせた候補の絞り込み
10室未満の宿泊施設では、予約受付、決済、宿泊台帳を一つの画面で扱えるクラウド型が導入しやすいです。10〜49室ならOTA連携と清掃共有、50〜299室ならPMSとPOS・会計・鍵の連携を、300室以上やチェーンなら施設横断のマスター管理とBIまで検討します。
観光庁の2025年度調査では、PMSの導入率に差があり、300室以上の施設は89.0%、10室未満の施設は49.6%でした(出典: 観光庁「宿泊施設のためのIT活用事例集」、2025年度調査)。
候補には、未導入の施設だけでなく、導入済みでも紙台帳や清掃連絡が残る施設も含まれます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネス成果の創出とシステムの定着に強みがあります。
営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。そのうえで、企業ごとの業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
宿泊予約管理システムを新しく導入する場合は、最初から大規模なスクラッチ開発を選ぶより、標準SaaSで足りる範囲と、自社の業務でどうしても差別化したい範囲を分けることが大切です。
riplaは、現状の業務を洗い出すところから、要件定義、システム選定、追加開発、導入後の定着までを一つの相談先にまとめたい企業に向いています。
予約・顧客・販売管理など、複数の部門をまたぐ要件を、業務の成果から逆算して整理しやすい点が特徴です。
得意領域・実績
既存の予約・会計・顧客データを活かしつつ、予約管理や社内業務を段階的に改善したい施設では、追加開発や周辺システム連携の設計力が求められます。
riplaへ相談する際は、客室数だけでなく、予約経路や現行の台帳を整理して伝えると、SaaS導入と個別開発の境界を検討しやすくなります。あわせて、連携したいOTA・決済・POS・スマートロックや、現場が困っている転記作業も伝えると役立ちます。
株式会社タップ|小規模施設から大規模ホテルまで宿泊業に特化

株式会社タップは、ホテル専門のソリューションベンダーとして、フロントや予約センター、インターネット予約のシステムを展開しています。さらに、顧客管理やPOS、会計も扱っています。
小規模宿泊施設向けのaccommodは、ホテルだけでなく旅館や民宿、ペンション、ゲストハウスにも対応する、クラウド型の宿泊管理システムです。
特徴と強み
accommodは、自社予約サイトのe-conciergeと組み合わせられます。サイトコントローラーとの連携により、新規予約、変更、キャンセルの通知を自動で取り込めます。
スマートロックにも対応しています。食事を提供する旅館やホテルでは、予約内容から朝食・昼食・夕食の食数や会場別の人数を集計できます。予約から現場の食事提供までを一つの流れで見たい施設には、メリットがあります。
得意領域・実績
タップは公式サイトで、導入スタッフやエンジニアなどホテルに関するプロフェッショナルが約400名以上、稼働実績が約1,700施設・28万室超だと公表しています(2026年4月現在、同社公表値)。
小規模施設向けの製品だけでなく、大規模施設のフロントや宴会、レストラン、管理会計まで検討できます。そのため、将来的に施設運営全体を統合したい企業の候補になります。
accommodの料金や外部連携の範囲は契約内容で変わるため、必要なサイトコントローラー、スマートロック、決済の組み合わせを先に確認します。
ダイナテック株式会社|PMSと予約・清掃業務を一体化

ダイナテック株式会社は、宿泊予約システムとホテル管理システムを長年提供してきた企業です。ホテル管理システムは、2025年9月1日からサービス名を「Dynalution」から「DYNA PMS」に変更しています。
PMSだけでなく、自社予約や販売チャネルと接続して予約からフロント業務までをつなげたい施設に適した候補です。
特徴と強み
DYNA PMSは、販売チャネルごとに異なる予約データを取り込む際の自動補正・最適化を訴求しています。あわせて、事前チェックインや自動チェックイン、客室や清掃状況のリアルタイム共有も掲げています。
DYNA PMSでは、予約担当者が画面を見ながら氏名や電話番号を直す作業や、フロントと清掃担当が口頭や紙で状況を伝える作業を減らしやすい構成です。
顧客や宿泊の実績を使ったCRMや販売分析も、リピーター施策を重視する施設なら検討しやすい機能です。
得意領域・実績
同社の公式ページでは、約300室の導入施設での機能検証例として、予約情報の確認業務を60〜70%削減したと紹介しています。事前・自動チェックインや客室精算によって、チェックイン・チェックアウト業務を最大50%削減した実績例も示しています。
これは特定施設での検証値なので、どの施設でも同じ効果が出るとは限りません。
中規模以上の施設では、自社の予約確認時間やチェックイン待ち時間をあらかじめ計測し、同じ指標でPoCを行うと、導入効果を判断する材料になります。
株式会社アビリブ|公式予約・直販強化とセキュリティを重視

株式会社アビリブは、ホテル・旅館向けのWeb制作やマーケティング、宿泊予約システムを提供する企業です。
宿泊予約システムのabi-Bookingは、自社予約を強化して直販比率を高めたい施設に向いています。会員価格やポイント、クーポンなどに加え、メルマガやアップセル、多言語対応、オンライン決済も組み合わせられます。
特徴と強み
abi-Bookingは、サイトコントローラーやGoogleホテル検索との連携を掲げています。各種クレジットカードや多言語機能、会員管理にも対応するとしています。
宿泊予約ページを作るだけでなく、予約前の検索や予約時の離脱防止、宿泊後のリピート促進まで、Webマーケティングと合わせて考えられる点が特徴です。
OTA依存を下げたい施設では、直販経由の予約数や予約単価を確認します。決済手数料やリピート率も、あわせて見ておきます。
得意領域・実績
個人情報保護の観点では、abi-Bookingの公式情報に、第三者機関による脆弱性診断とプライバシーマークが記載されています。そのほか、24時間365日の監視やSSL暗号化、WAF、ISO/IEC 27001:2022のISMS認証も挙げられています。
ホテルが扱う氏名や住所、連絡先、宿泊履歴は重要な個人情報です。そのため、機能比較だけでなく、委託先の管理や障害時の連絡体制、ログの保管、カード情報の保持先まで質問することが大切です。
料金は公式ページの案内に従いつつ、必要な予約機能、Web制作、マーケティング機能を分けて見積もります。
xxx株式会社(エイジィ)|クラウドPMSと無人運営を一元化

xxx株式会社(呼称:エイジィ)は、宿泊施設向けSaaSを提供する企業で、HOTEL SMARTを運営しています。HOTEL SMARTは、クラウド型PMSやブッキングエンジンを中心に、セルフチェックインや自動精算機、キャンセル料の自動請求などを一元的に扱うサービスです。
フロントの省人化や無人運営を進めたいホテル・旅館に適した比較候補です。
特徴と強み
予約情報をPMSへ自動で取り込み、請求から回収までつなげる構成を組みやすい点が特徴です。
セルフチェックインや自動精算機、スマートフォンでの案内などを組み合わせると、夜間や少人数の時間帯でもフロントの負担を減らせます。ただし、無人化は、機械を置いたうえで運用まで設計して初めて成り立ちます。
本人確認や鍵の受け渡し、通信障害に加えて、トラブル時の有人連絡先と宿泊者名簿の運用まで、発注側と開発会社で合わせて設計します。
得意領域・実績
HOTEL SMARTの公式サイトでは、4,500施設・75,000室以上の導入実績と、ブッキングエンジンの契約継続率99%以上を公表しています。
いずれもサービス提供会社が示す実績値です。そのため、自社の施設でも同じ結果が出るとは保証されていません。
小規模ホテルや旅館、チェーンなど、自社に近い導入事例を確認します。そのうえで、セルフチェックインの利用率や夜間対応件数、キャンセル料回収率など、導入後に追う指標を決めてから比較します。
株式会社NASII|低初期費用のクラウドPMSとCRM・分析連携

株式会社NASIIは、Salesforceを基盤とするクラウドホテルシステム「NASII」を提供しています。
PMSの予約・宿泊管理に加えて、サイトコントローラーとの接続やセルフチェックイン・セルフ精算の連携可能性を示している点が特徴です。さらに、Slack、Tableau、SalesforceのAIエージェントなどとの連携も挙げています。
特徴と強み
NASIIは、2025年10月の料金改定で初期費用を廃止し、3ライセンスの場合は月額税抜9,000円からと公表しています(2025年8月発表、同社調べ)。
初期費用を抑えてPMSを試したい施設や、宿泊データをCRM・BIへつなげたい施設にとって、比較しやすい価格帯です。
料金が低く見えても、サポートプランやサイトコントローラー、決済、セルフ精算などが別契約になる場合があります。そのため、月額の総額で確認します。
得意領域・実績
Salesforce基盤の柔軟性を活かして、PMSの外側で顧客管理や分析、社内コミュニケーションを広げたい企業に向いています。
公式発表では、スマートフォンによるセルフチェックインやセルフ精算、モバイルオーダーのほか、チャットや館内案内などの機能も説明されています。
導入前には、現在使っているサイトコントローラーや会計、決済サービスが対象になるかを確認します。あわせて、データのエクスポートが可能か、ノーコードや追加設定で済む範囲と個別開発になる範囲も確かめます。
ホテル・宿泊業向け宿泊予約管理システムのパートナー選びのポイント

6社は、担う役割が同じではありません。PMSの導入や公式予約の強化、無人化など、目的によって評価軸が変わります。そのため、同じ質問票で機能の有無だけを比べると、ミスマッチが生じます。
RFPや問い合わせの段階で、実績と経験、技術力と連携範囲、導入後の管理体制の3点を各社に同じ項目で質問すると、提案を並べて比べられます。
実績と経験の確認
「ホテル向け」と書かれているだけでなく、自社に近い客室数や旅館かホテルかを確認します。有人か無人か、複数施設かも合わせて見ます。
導入事例では、施設名や室数だけでなく、何を導入し、どの業務が何分短縮され、どの担当者が運用したかを質問します。
公表されている削減率や導入施設数は参考になりますが、自社で再現できるとは限りません。そのため、導入前の予約入力時間や電話対応時間、清掃連絡時間を測っておきます。
技術力と連携範囲の評価
OTAや公式予約、PMSなどの連携先が、API・1WAY・2WAY・3WAYのどの方式でつながるかを確認します。決済やPOS、会計、スマートロック、清掃アプリも、つながり方を一つずつ確かめます。
特に、予約の変更やキャンセルがどちら向きに反映されるかは重要です。通信障害時にどの画面を正とするかや、データ移行の項目、どこまでを誰が受け持つかも、事前に取り決めておきます。
宿泊者情報や旅券情報を扱うなら、権限管理や暗号化、監査ログを確かめます。委託先の管理や解約時のデータ返却、カード情報を保持しない設計が可能かも、あわせて見ておきます。
導入後まで含む管理体制の確認
標準SaaSの設定だけなら、申し込みから最短1週間程度で使い始められるサービスもあります。一方で、データ移行や複数システム連携を含む導入は1〜3か月、MVPの個別開発は3〜6か月、複数施設の基幹連携まで含む本開発は6〜12か月以上を想定します。これらは機能範囲から見た目安であり、ホテル向け開発の公的な標準期間ではありません。
1施設・1業務で4〜8週間のPoCを実施します。そのうえで、現場教育や問い合わせ窓口、障害時の代替運用、追加開発の単価と納期を、契約書に落とし込みます。
よくある質問(FAQ)

ホテル・宿泊業向け宿泊予約管理システムを検討する途中で寄せられやすい質問に答えます。費用や期間は、標準機能の範囲や施設規模、連携数、データ移行の有無で変わるため、判断の基準を示します。
ホテルの予約管理システムは開発会社に依頼すべきですか?
予約受付や在庫、台帳、基本精算などが標準機能で足りる場合は、SaaSを導入して設定と連携を進める方法が現実的です。
独自の料金計算や複数施設の顧客統合、既存の基幹システムとの連携、特殊な運用がある場合は、開発会社に周辺機能や連携部分を依頼する価値があります。
標準機能と個別開発を分けて比較すると、過剰な投資を抑えられます。
宿泊予約管理システムの費用はいくらですか?
公開価格の例では、サイトコントローラーは初期設定5万円台、月額6,000〜1万円台からのサービスがあります。低価格クラウドPMSでは、初期費用無料・月額9,000円からという例もあります。
一方で、PMSや予約、清掃をまとめた構成は初期が数十万円ほどです。個別開発や多数の外部連携を含むと、初期費用が300万〜2,000万円超になることもあります。
月額や初期設定、連携費は分けて見積もります。決済手数料やデータ移行、サポート、追加開発も含め、総額で確認します。
既存の予約データや顧客情報は移行できますか?
CSV出力やAPIが用意されていれば、移行できる可能性があります。ただし、項目名や文字コード、予約ステータスが合うかを確かめる必要があります。さらに、部屋タイプや料金、顧客の重複、同意履歴まで確認しておきます。
過去データをすべて移すのか、直近の予約だけを移すのかで、作業量も変わります。そのため、移行前のバックアップや検証環境での取り込み、件数照合の方法は、契約前に決めておきます。旧システムを参照できる期間や、解約時のデータ返却も含めて取り決めておきます。
まとめ

用途別の候補比較
ホテル・宿泊業向け宿泊予約管理システムを選ぶときは、会社名の知名度だけでなく、何を改善したいかを先に決めることが重要です。
小規模施設の予約・台帳なら株式会社タップ、PMSとフロント・清掃の一体運用ならダイナテック株式会社が比較候補になります。公式予約と直販・セキュリティなら株式会社アビリブ、無人運営ならxxx株式会社(エイジィ)、低初期費用とCRM・分析連携なら株式会社NASIIが候補に入ります。
OTAの在庫同期が必要な場合は、各社のサイトコントローラー連携範囲を同じ条件で確認します。
PoCによる導入効果の確認
riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援し、標準SaaSで済む範囲と個別開発が必要な範囲を整理したい企業の相談先になります。
候補を2〜3社に絞ったら、自社の予約データや清掃情報、繁忙日の変更・キャンセルを使ったPoCを行います。その際は、予約入力時間やオーバーブッキング、チェックイン待ち時間、直販比率などのKPIで、導入効果を確認します。
▼全体ガイドの記事
・ホテル・宿泊業向け宿泊予約管理システム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
