IIJ GIOのシステム開発会社を選ぶなら、クラウド基盤の契約先だけでなく、業務アプリの要件定義、既存VMの移行、ネットワーク、セキュリティ、運用までを自社の課題に合わせて設計できる会社を比較することが重要です。
本記事では、IIJ GIOのシステム開発・移行・運用を相談できる会社を6社紹介します。株式会社riplaを最初に、IIJ、NHN テコラス、ビヨンド、日立システムズ、アイ・ユー・ケイ、インストラクションを、公式情報で確認できる実績や得意領域に基づいて整理します。
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・IIJ GIOのシステム開発の完全ガイド
IIJ GIOのシステム開発でパートナー選びが重要な理由

IIJ GIOは、会計・販売管理・ERP・認証・Webサービスなどを稼働させるクラウド基盤です。したがって、GIOを契約すれば業務システムが完成するわけではなく、アプリケーション、OS、ミドルウェア、データ移行、回線、バックアップ、監視を組み合わせて初めて実運用に耐える環境になります。発注先は、必要な作業範囲と責任分界を設計できる会社から選ぶ必要があります。
基盤と業務の両方を見なければ失敗しやすいためです
同じ「IIJ GIO対応」でも、得意分野は会社ごとに異なります。IIJのサービスとネットワークを一括で設計する会社、既存VMを移行して24時間監視する会社、Webサービスの負荷テストに強い会社、公共・基幹系のDRを経験している会社などがあります。たとえば、販売管理システムを移す案件では、インフラの構築だけでなく、データ移行の照合、業務停止時間、切戻し条件、利用者教育まで確認しなければなりません。
発注前に作業範囲と数値の条件をそろえる必要があります
相見積もりでは、サーバ台数だけでなく、CPU・メモリ・ストレージ、ピーク時の同時接続数、RTO・RPO、バックアップ世代、ログ保存期間、監視時間帯、障害時の一次対応、OSライセンス、回線、移行テストの回数を同じ条件で提示します。IIJ GIOのSLAは基盤の稼働を対象にしたもので、OS・ミドルウェア・アプリケーションの停止をすべて無条件に保証するものではありません。ここを曖昧にしたまま発注すると、障害時に「どこまでが保守契約か」で判断が分かれます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaは、業務課題の整理からシステムの企画、開発、導入、定着までを相談できる会社です。IIJ GIOを採用するかどうかを先に決めるのではなく、既存システムの状態、業務上の制約、将来の拡張性を確認したうえで、適切なクラウド構成と開発範囲を検討したい企業に向いています。
特徴と強み
riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
IIJ GIOを利用する場合も、基盤だけを切り出すのではなく、業務フローとシステム要件を整理してから、必要なVM、ネットワーク、認証、データ連携、運用方法を検討できます。現行業務をそのまま移す部分と、クラウド化を機に改善する部分を分けることで、過剰な作り込みを抑えながら成果につなげやすくなります。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理など、複数部門にまたがる基幹業務の構築・導入を一体で進めたい案件が比較対象になります。特に、現場ヒアリング、要件定義、画面やデータの設計、導入後の利用定着までを同じ相談先にまとめたい場合に、候補として問い合わせる価値があります。IIJ GIOの設計・移行・運用をどこまで担当できるかは案件ごとに異なるため、RFPで責任範囲と協力会社の体制を確認してください。
NHN テコラス株式会社|IIJ GIOの導入・構築・運用をまとめて支援

NHN テコラス株式会社は、IIJ公式のパートナーソリューションで、IIJ GIOを含むマルチクラウドの導入・構築・運用を代行するマネージドサービスを案内している会社です。IIJ GIO上にシステムを構築するだけでなく、移行後の監視やセキュリティ対策まで外部化したい企業が比較しやすい候補です。
特徴と強み
IIJ公式ページでは、IIJ GIOの導入支援を経験した専門エンジニアによる設計・構築、クラウドへのデータ移行、Zabbixを活用した24時間365日の有人監視を特徴として紹介しています。障害の一次対応を標準メニューと分けて設計できるため、必要な監視範囲と費用を自社の運用方針に合わせて検討しやすい点が特徴です。
得意領域・実績
IIJ公式の掲載情報では、メディア事業、モバイルアプリケーション開発、ゲーム制作、精密機器メーカーなどの導入実績が示されています。Webサービスだけでなく基幹システムにも対応するとされているため、運用監視や脆弱性対策を含めて比較してください。業務アプリの改修や利用者教育まで任せる場合は、NHN テコラスが担当する範囲と、別の開発会社が担当する範囲を見積書で分けることが大切です。
株式会社ビヨンド|Webサービスの構築・運用と負荷試験に強み

株式会社ビヨンドは、IIJ公式のパートナーソリューションで、IIJ GIOのクラウド・サーバー環境の設計、構築、運用保守、監視を案内している会社です。アプリケーションのアクセス増加やサービス停止のリスクを考え、インフラ構築後の性能検証と運用体制まで相談したい企業に向いています。
特徴と強み
公式掲載情報では、24時間365日の有人対応による運用保守・技術サポートに加え、セキュリティ強化、負荷テスト、脆弱性診断を提供しています。日本とカナダの拠点間で連携する監視体制も案内されており、夜間や休日を含む障害対応を自社だけで維持することが難しい場合に比較材料になります。
得意領域・実績
ゲーム、EC、メディア、デジタルコンテンツ、コーポレートサイトなど、アクセス集中が起こりやすいWebサービスの設計・構築・移行・運用が掲載されています。数十台から数百台規模の構成や、負荷に応じたスペック調整も案内されているため、公開Webや会員サイトをIIJ GIOに移す案件では、ピーク時の負荷試験、監視項目、障害時のエスカレーションを具体化して相談するとよいです。
株式会社日立システムズ|大企業のWAN・拠点接続まで含めて検討

株式会社日立システムズは、IIJ公式のパートナーソリューションに「おてがるWAN構築サービス Powered by IIJ」が掲載されている会社です。IIJ GIO上の業務システムと、複数拠点・社内ネットワーク・利用者環境を一体で整理したい場合に、ネットワーク側の相談先として比較できます。
特徴と強み
業務システムのクラウド化では、サーバーだけ移しても、拠点からの経路、認証、インターネット出口、閉域接続、端末のセキュリティが整わなければ利用できません。日立システムズの候補性は、IIJのネットワークサービスを活用し、拠点接続やWANの設計を含めて相談しやすい点にあります。大企業では、ネットワーク部門と業務アプリ部門の調整も任せられるか確認してください。
得意領域・実績
多拠点の社内システム、基幹業務、グループ会社をまたぐネットワークなど、インフラ全体の標準化が必要な案件で比較対象になります。ただし、IIJ公式の掲載はWAN構築サービスの情報であり、IIJ GIO上のアプリ開発や移行作業まで含むとは限りません。提案依頼時には、GIOの設計・構築、業務アプリの改修、WAN、監視、ヘルプデスクをそれぞれ誰が担当するのかを明記してもらう必要があります。
株式会社アイ・ユー・ケイ|基幹システムと東西DRの構築実績

株式会社アイ・ユー・ケイは、ITインフラや仮想基盤の構築・運用・保守を手がける会社です。IIJ公式の導入事例では、独立行政法人向け基幹システム更改で、IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2を採用した事例が紹介されています。公共系や基幹系で、可用性、セキュリティ、ネットワーク、災害対策をまとめて検討したい企業が確認したい候補です。
特徴と強み
公式事例では、東日本・西日本リージョンを使ったDR、ISMAPへの対応、メインサイトとDRサイトへのネットワーク、リモートアクセス環境を選定ポイントとして挙げています。単に「クラウドに載せる」だけでなく、障害や災害が発生したときの業務継続を要件に含めたい場合、RTO・RPO、切替方法、復旧訓練の実施有無を具体的に確認できます。
得意領域・実績
公共機関の基幹システム、機密情報を扱う業務、東西拠点の冗長化を含む案件で、導入事例を踏まえた提案を求めるとよいです。事例は2024年5月時点の内容として掲載されているため、現在の対応範囲や担当体制は問い合わせ時点で更新確認が必要です。アプリケーションの開発・改修まで一括で任せたい場合は、アイ・ユー・ケイの担当範囲と、別のアプリ開発会社との連携方法を確認してください。
株式会社インストラクション|GIO上でホスティングを運営する知見

株式会社インストラクションは、IIJの「Partner of the Year 2025」で、主力サービス「かんたんホスティング」の仮想サーバー基盤にIIJ GIOを採用した企業として紹介されています。GIO上で自社サービスや基幹ソフトウェアを提供する側の知見を持つ企業として、ホスティング型の業務システムや安定運用を比較したい場合に候補になります。
特徴と強み
IIJの受賞ページでは、「かんたんホスティング」が多くの企業の基幹ソフトウェアを支える仮想サーバー基盤であり、サービス品質と将来の拡張性を見据えた刷新でIIJ GIOを採用したと説明されています。運用中のサービスを止めにくい場合、刷新の背景、移行の段階、性能・可用性の確認方法について、実際の考え方を聞ける点が比較ポイントです。
得意領域・実績
ホスティング、基幹ソフトウェアの提供、仮想サーバーの刷新など、複数顧客が利用するサービス基盤の安定運用を重視する案件で比較しやすい会社です。自社業務システムの開発を委託する場合は、インストラクションが提供できるのは基盤やホスティングの知見なのか、アプリ開発・データ移行・個別運用まで含むのかを切り分けて確認してください。
IIJ GIOのシステム開発パートナーを選ぶポイント

候補を6社から絞るときは、企業規模や知名度だけで決めず、自社のシステムが抱えるリスクを解消できるかで評価します。見積もりの安さだけを比べると、移行リハーサル、運用設計、セキュリティ診断、教育などが別料金になり、総額や納期が後から変わることがあります。
実績と経験を同種案件で確認します
「クラウドに強い」という一般的な説明ではなく、IIJ GIOで何を構築したのかを確認します。Webシステム、ERP、販売管理、公共系基幹、ホスティングでは必要な知識が違います。サーバー台数、データ量、停止可能時間、利用者数、障害対応の実例を匿名化して説明できる会社なら、自社案件への適用可能性を判断しやすくなります。
技術力と専門性を役割別に評価します
IIJ GIOの設計では、VMware系の仮想基盤、Windows・Linux、ネットワーク、バックアップ、監視、認証、脆弱性対策を確認します。アプリ開発では、業務フロー、データモデル、API、テスト、移行後の定着支援を確認します。すべてを1社に任せない場合も、責任者同士が連携する会議体と、障害時の窓口を契約に定めておくと、問題の押し付け合いを抑えられます。
移行と運用まで含めた管理体制を確認します
要件定義の責任者、移行責任者、インフラ責任者、アプリ責任者、運用責任者を誰が担うかを確認します。現行資産の棚卸し、PoC、移行リハーサル、並行稼働、切替判定、切戻し手順、利用者教育を計画に含め、完了条件を合意してください。特に基幹システムでは、データ件数の照合や月次・年次処理の検証を省くと、本番稼働後にしか見つからない問題が起こります。
費用面では、IIJ公式料金を基準にしながら、開発会社の作業費を分けて比較します。公式料金は税抜で、フレキシブルサーバリソースが1vCPU・4GB RAMあたり月額5,000円、ブロックストレージが10GBあたりスタンダード400円・ベーシック200円、バックアップが1VMあたり月額3,600円です(出典: IIJ公式「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2 料金一覧」、2026年8月確認)。Windows OSライセンスは1vCPUあたり月額5,300円、RHELは2,000円なので、OSやバックアップを含めた月額で見積もる必要があります。
なお、IIJ公式の移行支援では、フレキシブルサーバリソースへのPremium移行が初期費用20万円に加えて1VMあたり99,800円、デディケイテッドサーバリソースへのPremium移行が1VMあたり198,000円と示されています(出典: IIJ公式料金一覧、2026年8月確認)。これはIIJの移行メニューの例であり、要件定義、アプリ改修、データクレンジング、総合テスト、教育は別途見積もりになる可能性があります。
IIJ GIOのシステム開発会社に関するよくある質問

IIJ GIOのシステム開発を依頼するときは、クラウドの利用料と開発・移行・運用の費用を分けて考えると、見積もりの比較がしやすくなります。ここでは、発注前に特に質問されやすい点をまとめます。
IIJ GIOの契約先とシステム開発会社は同じですか?
同じとは限りません。IIJはGIOの提供元ですが、業務アプリの開発・改修、データ移行、利用者教育、運用代行は、SIパートナーや開発会社に依頼することがあります。契約主体、実作業の担当者、障害時の一次窓口を見積書と契約書で確認してください。
IIJ GIOのシステム開発費用はいくらですか?
規模や移行方式によって大きく変わるため、一律の価格はありません。小規模な1〜4VMの移行・構築なら、初期費用100万〜300万円、月額10万〜25万円程度を概算の出発点にできますが、これはIIJ GIO固有の定価ではありません。中規模の5〜15VMで認証、閉域接続、データ移行、監視、総合テストまで含める場合は、初期費用300万〜1,000万円、月額25万〜100万円程度を仮置きし、正式見積もりで調整します。
IIJ GIOに個人情報や基幹データを置けますか?
置けるかどうかは、データの種類、業界規制、委託先管理、アクセス制御、ログ、バックアップ、再委託、事故時の報告手順によって判断します。IIJ公式の導入事例では、アイ・ユー・ケイの公共系基幹システムで、ISMAP、東西DR、ネットワークを含む構成が選定理由として紹介されています。ただし、認証や制度への適合だけで安全性が自動的に完成するわけではないため、自社のリスク評価と契約条件を別に確認してください。
IIJ GIOとAWSやAzureを組み合わせられますか?
組み合わせられます。既存VMとの互換性や国内運用、閉域接続、基幹データはIIJ GIO、アクセス変動が大きいWeb処理やマネージドサービスはAWS・Azureというように、役割で分ける設計が候補になります。IIJ公式にも、IIJ GIOとAWSを基幹システムとサービス基盤で使い分ける導入事例が掲載されています。接続経路、認証、監視、障害責任、データ連携の費用を含めて設計してください。
まとめ|IIJ GIOのシステム開発会社は役割で比較しましょう

IIJ GIOのシステム開発では、GIOの利用料だけでなく、業務アプリ、移行、ネットワーク、バックアップ、監視、セキュリティ、運用改善を一つのプロジェクトとして考える必要があります。今回紹介した6社は、株式会社riplaの業務要件整理・開発支援、IIJの基盤・ネットワーク・移行支援、NHN テコラスのマネージド運用、ビヨンドのWebインフラ・負荷試験、日立システムズのWAN、アイ・ユー・ケイの公共・基幹系DR、インストラクションのホスティング知見というように、比較する役割が異なります。
自社の課題に合う会社を選びます
まず、現行サーバーとアプリケーションを棚卸しし、移行対象、改修対象、残す対象を分けます。次に、RTO・RPO、性能、セキュリティ、監視、切替条件を数値化し、同じRFPを複数社に渡します。会社の知名度よりも、同種案件の実績、担当者の経験、見積もりの内訳、障害時の責任分界、移行後の支援期間を重視してください。
見積もり前に確認項目をそろえます
IIJ GIOが自社に合うかを検討する段階では、公式料金のサーバー・ストレージ・OS・バックアップに加えて、初期構築費、データ移行費、テスト費、回線費、監視費、運用保守費を一覧にします。2026年にはVMware Cloud Foundationを活用した専有型の「IIJ GIOプライベートクラウドプラットフォーム タイプV」も提供開始されており、既存仮想化環境を活かす選択肢が増えています(出典: IIJ公式プレスリリース、2026年3月30日)。短期の移行だけでなく、将来の拡張や他クラウドへの出口まで含めて、納得できるパートナーを選ぶことが大切です。
▼全体ガイドの記事
・IIJ GIOのシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
