IIJ GIOのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

IIJ GIOのシステム開発は、6つのフェーズで進みます。現行資産の整理から始まり、基盤の選定、設計・移行・テストを経て、稼働と定着へ進みます。

各段階で条件をそろえてから次へ進めば、業務で使える環境につながります。

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・IIJ GIOのシステム開発の完全ガイド

IIJ GIOのシステムの全体像

IIJ GIOのクラウド基盤の周囲に、ネットワーク、バックアップ、監視、移行支援を配置した図です。
基盤に必要な機能を組み合わせて全体を構成します。

IIJ GIOは、業務アプリを動かすクラウド基盤に、ネットワークや監視などの機能を組み合わせた環境です。バックアップや移行支援もあわせて使えます。

会計や販売管理、ERPなどの業務システムや、社内認証、Webサービスを、同じ基盤で稼働させます。IIJ GIOは、業務アプリを完成させるサービスというより、業務システムを動かすインフラです。この捉え方は、発注範囲と責任分界を決めるうえで役立ちます。

業務アプリを載せる基盤としての位置づけ

業務アプリをIIJ GIOに載せるときは、基盤の候補、既存環境の移行、別途必要な作業、依頼範囲の4点を押さえます。

  • 基盤の候補:「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2」があります。
  • 既存環境の移行:既存システムをVMとして移しやすい特徴があります。
  • 別途必要な作業:画面、業務ロジック、データ移行プログラム、利用者教育は自動では用意されません。
  • 依頼範囲:アプリ開発会社やSIパートナーに頼む範囲を、別に決めます。

P2 Gen.2は、VMware vSphereを基盤とするIaaSで、ホステッド・プライベートクラウド型で提供されます。

Windowsサーバー、Linux、Active Directoryは、VMとして移行しやすい特徴があります。ファイルサーバーやERPも、移行しやすい特徴をもちます。オンプレミスで培った運用知識も活かせます。

サーバー・ストレージ・ネットワークの組み合わせ

基盤は、必要な処理や接続に合わせて、サーバーの種類、基盤機能、接続・運用を組み合わせて作ります。

  • フレキシブルサーバー:1vCPU・4GBメモリの単位で利用できます。
  • デディケイテッドサーバー:ESXiサーバーとストレージを専有して使います。
  • 基盤機能:ブロックストレージ、バックアップ、レプリケーションを備えます。
  • 接続・運用:VPCルーター、プライベートルーティング、運用・監視を組み合わせて構成します。

Web・AP・DBの3層構成や、開発・検証・本番の環境分離もできます。社内認証との連携や、東西リージョンを使うDRも、要件に応じて構成します。

AWSやMicrosoft Azureとも接続できます。たとえば、機密性の高い基幹系はIIJ GIOに置き、伸縮の大きいWeb処理は他のクラウドに置く分担もできます。

P2 Gen.2のSLAは、仮想サーバー基盤などの対象サービスの品質を定めています。OSやミドルウェア、アプリ、利用者側ネットワークの稼働まで、無条件に保証されるわけではありません。

監視と障害復旧を担う範囲は、要件定義書と契約書に書いておきます(出典:IIJ公式「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2 サービス品質保証制度」、2026年8月確認)。

ポイント

IIJ GIOは業務アプリを動かす基盤なので、アプリ開発や画面、データ移行は別に依頼範囲を決める必要があります。発注範囲は、基盤とアプリの境界で切り分けて考えます。

IIJ GIOのシステム開発の進め方(6フェーズ)

システム開発の前半4段階として、要件整理、選定、設計開発、テストを並べた図です。
各段階で条件を整えてから、次の作業へ進みます。

移行や新規構築は、クラウドを契約して仮想マシンを作るだけでは完了しません。そのため、6つのフェーズにそれぞれ終了条件を置き、条件を満たしてから次へ進みます。

特に、データ移行と切り替えには、発注者側の業務知識とデータ確認が欠かせません。役割分担は、早い段階で決めておきます。

フェーズ1:現行資産と業務の要件整理

資料には表れにくい要件があるため、現行資産と業務の状況を一覧にして、そうした要件も確認します。

  • システム資産:サーバー台数、CPU・メモリ、容量、OS、ミドルウェアを記録します。
  • 処理と接続:IPアドレス、バッチ、外部連携、データ量、ピーク負荷を洗い出します。
  • 運用と制約:保守期限、ライセンス、締め処理、月末の集中アクセス、夜間バッチ、例外処理。
  • 現場の課題:「止まると困る処理」「復旧確認方法」「捨てられないデータ」を、担当者に聞きます。

非機能要件は、「速く」「安全に」のような言葉のままでは判断できないため、数値で定めます。稼働時間、同時利用者数、画面応答時間がその例です。

障害からの復旧についても、RTO(目標復旧時間)、RPO(目標復旧時点)、バックアップ世代数を定めます。ログ保持期間や保守可能時間、障害連絡の受付時間も、対象に含めます。

個人情報や機密情報を扱う場合は、アクセス権限、暗号化、監査ログも確認します。さらに、データの所在地や再委託、終了時の返却も、要件に含めます。

このフェーズの終了条件は、対象一覧や現行課題、目標構成が計画にまとまっていることです。非機能要件と移行対象外も、同じ計画に入っている必要があります。計画には、発注者側の作業や、予算と期限も含めます。

要件が曖昧なまま見積もると、データクレンジングやネットワーク設計が後から追加され、金額と納期が膨らみやすくなります。

フェーズ2:選定での構成と責任分界の比較

IIJ GIOを使うかどうかも含めて、提供形態と移行方式を比べます。比べる観点は、移行期間や改修費、将来の拡張性、障害時の復旧のしやすさです。

  • リホスト:既存VMを短期間で移す場合の候補です。
  • リプラットフォーム:OSやミドルウェアを整える場合の候補です。
  • リファクタリング:アプリをクラウド向けに作り直す場合の候補です。

方式は、技術者の好みだけで決めず、比べた条件をもとに選びます。関わる会社ごとの役割も分けて確認します。IIJやSIパートナーなどが、それぞれどこを受け持つかを見ます。

たとえば、基盤契約とネットワークはIIJが、移行設計と構築はSIパートナーが担う分担があります。業務ロジックと画面はアプリ会社、監視と一次対応は運用会社が受け持つ形もあります。

一方で、一社にまとめると、障害原因を切り分けやすくなる場合があります。契約終了時のデータ返却や、設計書の納品範囲も確認します。

IIJは2026年4月から、VMware Cloud Foundationを活用した専有型サービスの提供を始めました。サービス名は「IIJ GIOプライベートクラウドプラットフォーム タイプV」です。

既存のVMware資産を活かす場合も、比べる先はP2 Gen.2やタイプVに加えて、AWS、Azure、オンプレミスです。5年程度の運用と出口戦略も検討します(出典:IIJ公式「IIJ GIOプライベートクラウドプラットフォーム タイプV」、2026年3月30日)。

IIJ公式のアイ・ユー・ケイ事例では、基幹システムのクラウド化にあたり、DR対策とセキュリティ確保が課題でした。同事例では、東西リージョン間の距離、ISMAP登録、メインサイトとDRサイトの接続も評価しています。

基盤だけでなく、復旧と接続を一体で比べた事例です(出典:IIJ公式「株式会社アイ・ユー・ケイ様の導入事例」、2026年8月確認)。

フェーズ3:設計開発での業務・基盤・移行の具体化

基本設計では、基盤、運用、アプリ、移行の4つの面から、業務・基盤・移行の中身を具体的に決めます。

  • 基盤設計:Web・AP・DBの配置、環境分離、ネットワーク経路、FW、認証を定めます。
  • 運用設計:バックアップ、監視、ログ、パッチ、障害通知を決めます。
  • アプリ設計:標準機能、既存アプリの改修、スクラッチでの再構築から選びます。
  • 移行設計:抽出、変換、クレンジング、投入、照合、差分反映の手順を作ります。

開発・検証・本番を同じ仮想マシンに置くと、テストや変更が本番に影響しやすくなります。そのため、環境ごとの目的とデータの扱いを決めておきます。

高可用性が必要な場合は、単一障害点、冗長化方式、東西リージョンの切り替え条件を図面に落とし込みます。

独自業務をすべてカスタマイズすると、短期的には要望を満たせますが、後からアップデートやテスト、担当交代の負担が増えます。そのため、業務上の差別化に直結しない機能は、標準化を検討します。

API連携や設定で解決できる範囲も、先に確認します。

旧環境と新環境でコード体系や日付形式が違う場合は、プログラムだけでは判断できません。そのため、業務部門に確認ルールを作ってもらいます。

成果物として、構成図やパラメータシートを含めます。移行マッピングとテスト計画も、納品物に入れます。切り替え・切り戻しの手順と運用ランブックも、納品されるかを確認します。

フェーズ4:性能・障害・移行後の整合性のテスト

テストでは画面の表示だけでなく、機能、性能、障害時の挙動を確認します。合否は、テストを始める前に数値で決めておきます。

中心になるのは、機能と負荷の確認です。障害時の復旧も、テストの項目に入れます。

  • 機能と負荷:単体・結合・総合テスト、ピーク負荷、同時接続を見ます。
  • 復旧と障害:バックアップ復元、フェイルオーバー、ネットワーク断を試します。
  • 運用と安全性:ディスク枯渇、監視通知、パッチ適用、権限逸脱を確かめます。
  • 受入基準:繁忙時のP95・P99、エラー率、復旧時間を定めます。

移行テストでは、件数と必須項目、文字コードを照合します。時刻や金額、重複キーも照合し、削除済みデータと添付ファイルも確認します。

現行と新環境で受注や請求などの業務を実行し、結果が一致するかを業務担当者が確かめます。

不一致が出た場合に備えて、修正担当と再移行方法、承認者もあらかじめ決めておきます。

フェーズ5:稼働での段階移行と切り戻し

全システムを一晩で移す方法だけが正解ではなく、段階的に対象を広げて移す形も選べます。その場合は、次の順に対象を広げていきます。

  1. 開発環境や非クリティカルな業務から移します。
  2. 拠点単位や機能単位で移し、性能と運用を確かめます。
  3. 確認が済んだら、重要業務へ対象を広げます。

停止時間を短くするには、事前コピーや差分反映を組み合わせます。並行稼働や段階的なトラフィック切り替えも、あわせて使います。

二重更新をすると、正データをどちらで管理するかが難しくなります。実施するなら、データ整合性のルールを先に決めておきます。

当日の手順書には、開始条件と担当者、連絡先を記載します。時刻や確認項目、利用者告知も、同じ手順書に入れます。さらに、判断者、切り戻し期限、旧環境へ戻す条件も決めておく必要があります。

稼働判定では、ログインや主要業務、外部連携を確認します。帳票やバッチも確かめます。加えて、バックアップの状態やアラート、監査ログも対象です。データ件数やRTO・RPOも、判定の対象に含めます。

判定は、事前に定めた数値とチェック項目で行います。予定どおりに進んでいることだけを、続ける理由にはしません。

フェーズ6:定着での運用と改善の仕組み

稼働後は、基盤の状態と障害を定期的に確かめます。月次では容量と費用を見直し、増えた利用量の内訳を把握します。

  • 性能・容量:CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークの状態を確認します。
  • 保護・障害:バックアップ、レプリケーション遅延、アラート、障害件数を見ます。
  • 費用の内訳:サーバー、ストレージ、バックアップ、OSライセンス、回線ごとに分けて把握します。

しきい値を超えたときに備えて、誰が判断して増強し、誰が利用部門へ知らせるかをランブックに書いておきます。

運用の引き継ぎでは、構成図に加えて、権限や設定値、監視の情報を受け取ります。復元や障害の一次対応、パッチ、変更申請の情報も、引き継ぎに含めます。

ベンダー連絡網や契約更新、データ返却手順も、引き継ぎの対象です。新機能は、処理時間や復旧、運用工数、利用率などのKPIで評価します。基盤を使っていること自体は、評価の基準にしません。

利用者向けの操作教育と、管理者向けの障害訓練を行います。これが、システムの定着につながります。

ポイント

次のフェーズへ進むかは、終了条件を満たしたかどうかで判断します。要件が曖昧なまま見積もると、後からデータクレンジングや設計が追加され、金額と納期が膨らみます。

IIJ GIOのシステム開発にかかる費用相場と内訳

小規模、中規模、基幹案件の3区分ごとに初期費用の目安を示したカード図です。
案件の規模が大きくなるほど、費用の幅も広がります。

費用には、基盤利用料だけでなく、要件整理や設計、構築の作業も含まれます。移行やテスト、教育も費用に入ります。

基盤側では、サーバーやストレージ、バックアップの費用がかかります。OSライセンスやネットワーク、監視、運用保守の費用も発生します。

ここで示すのは、税抜の公式料金と、リサーチノートに基づく業務システムの概算を分けた目安です。構成や契約期間で変わるため、正式な金額は個別見積もりで確かめます。

公式料金のリソース単位での積み上げ方

IIJ公式料金では、P2 Gen.2のフレキシブルサーバーは1vCPU・4GB RAM単位で月額5,000円です。

  • ブロックストレージ:10GBあたりスタンダード400円、ベーシック200円です。
  • バックアップ:1VMあたり月額3,600円です。
  • OSライセンス:Windowsは1vCPUあたり月額5,300円、RHELは2,000円です。

レプリケーションやルーター、回線、運用・監視などは、別項目として加算されます。そのため、月額はVM数だけでは判断できません(出典:IIJ公式「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2 料金一覧」、2026年8月確認)。

公式構成例では、公開Webシステムの仮想マシン4台が月額183,800円です。一方、社内業務システムのデディケイテッド構成は月額1,495,250円です。

前者は小規模な基盤費の目安で、後者は専有リソースや複数のESXiサーバー、ストレージを使う基幹系の出発点です。ただし、アプリ開発や移行が含まれるとは限りません。教育や回線、運用設計も、別に確かめる必要があります。

初期費用の幅(100万円台から数億円まで)

VM数やシステム要件によって初期費用の幅が変わるため、規模ごとの目安を比べます。

  • 小規模:1〜4VMは初期費用100万〜300万円程度、1〜3か月程度が目安です。
  • 中規模:5〜15VM程度は初期費用300万〜1,000万円程度、3〜8か月程度が目安です。
  • 基幹案件:ERP、高可用性、東西DR、複数環境、24時間運用、性能試験、切り替えリハーサルを含む場合があります。
  • 基幹案件の目安:初期費用1,000万〜5,000万円超、月額100万〜300万円超、期間6〜18か月程度となる場合があります。
  • 全社規模:ERPの刷新や、複数会社・複数拠点の移行は、初期費用5,000万〜3億円以上となるケースもあります。

小規模な1〜4VMの移行では、要件整理、基本設計、構築を含みます。さらに、簡易移行と基本バックアップ、監視も含みます。

月額の基盤費は、10万〜25万円程度を仮置きできます。公式構成例や回線、OS、運用範囲によって上下します。

単純なリホストに、アプリ改修や大規模なデータクレンジングが加わる場合は、この範囲を超えます。

中規模案件には、業務データベースや認証、閉域接続を含みます。移行や総合テスト、監視、バックアップも対象です。

全社規模の金額は、一般的なERPやフルスクラッチの相場、移行量、非機能要件から推定したものです。この金額はIIJ GIO固有の固定価格ではないため、要件整理を省いて単一の金額を言い切ることはできません。

ランニングコストの内訳(基盤・運用・ライセンス)

月額費用は、基盤、運用、ライセンスに分けて計上します。環境の稼働時間やバックアップ、DRの構成も金額に影響します。

  • 基盤:サーバー、ストレージ、バックアップ、レプリケーション、ネットワーク。
  • 運用:監視、運用代行、サポート。
  • ライセンス:OSなどの利用料。

開発・検証環境を常時稼働させるか、バックアップを何世代保持するかで、金額は変わります。東西DRを常時待機させる構成も、費用の差につながります。

長期利用割引を使えば、月額を抑えられる可能性があります。ただし、契約期間中の解約条件や、リソースを増減しやすいかも確認します。

運用保守費を初期開発費の年15〜20%で仮置きする考え方もありますが、IaaSには単純に当てはめられません。

見積もりでは、基盤費とアプリ保守、24時間監視が別々に出てきます。障害対応やパッチ適用、定例報告も、別の項目として並びます。

見積書では、初期費用と毎月の固定費を分けます。従量費やスポット作業、契約更新費も分けて記載されているかを確認します。そのうえで、3年または5年の総保有コストで比べます。

ポイント

費用は、月額の基盤費だけでは判断できません。VM数や構成に加えて、アプリ開発、移行、教育、運用の範囲をそろえて比べることが、判断の目安になります。

IIJ GIOのシステム開発で見積もりを取る際のポイント

合計金額だけでなく、作業と成果物を確かめます。前提条件や除外事項、責任分界も見ておく必要があります。特に、試験や引き継ぎが含まれないと、本番直前に追加費用が発生します。

RFPには、現行構成と目標、利用者数、データ量を記載します。期限や停止可能時間、必要な成果物も書いておきます。

見積もり依頼前の要件と成果物

見積もりを依頼する前に、必要な条件をそろえておきます。

  • 対象と性能:サーバー、アプリ、CPU・メモリ・容量、ピーク値、利用者数。
  • 接続とデータ:OS、ライセンス、連携先、データ件数、移行対象、ネットワーク。
  • 可用性:RTO・RPOと必要なテストを示します。
  • 納品物:要件定義書、基本設計書、構成図、移行計画、テスト結果、操作・運用手順書、コードやIaC。

成果物の有無が明確になると、会社ごとの見積もりを同じ条件で比べられます。

発注者側の作業も、見積もりに明記しておきます。データのサンプル提供やマスタの正誤確認、業務シナリオの作成が該当します。受入テストや利用者への告知も、発注者側が担う作業です。

切り替え当日の承認と旧環境の停止判断も、発注者の協力が必要になりやすい項目です。

「お客様作業」と書かれているだけなら、担当部署と期限、工数を確かめます。

複数社の同じ質問と条件による比較

候補の会社には、実績、体制、責任範囲を尋ねます。対象のVM数やデータ量も聞き、自社の案件にどれだけ近いかを判断します。

  • 移行経験:同規模の業務システムやERPをIIJ GIOへ移した実績。
  • 対応体制:担当経験、IIJとの契約関係、ネットワーク・セキュリティ範囲。
  • 運用と委託:24時間監視の一次対応、再委託先、障害時の責任者。
  • 実績の詳細:VM数、データ量、停止時間、移行方式、稼働後の体制。

比較表では、初期費用と月額、従量課金を分けます。移行やテスト、監視、保守も、項目別に並べます。回線とライセンス、DR、教育も、別の行に分けます。

P2 Gen.2のほかに、専有型や他クラウドの代替案も確認します。データの返却形式や契約終了時の支援費も、対象です。

会社を選ぶ際は、価格だけでなく、提案の前提を説明でき、設計書やテスト結果を残せるかを見ます。

追加費用と切り戻し不能のリスク

追加費用は、想定外の作業、追加の環境と作業、契約条件、予備費の4つの面から膨らみやすくなります。

  • 想定外の作業:未記載のバッチ・連携、データ不備、古いOSやミドルウェア。
  • 追加環境と作業:負荷試験環境、夜間・休日対応、利用者教育、稼働後の調整。
  • 契約条件:対象外作業、データ整理、仕様変更、追加VM、休日対応の単価。
  • 予備費:予算を置く場合は、用途をあらかじめ決めます。

国産であることだけで安全と判断するのは避けます。個人情報保護委員会の指針は、委託先の安全管理措置を事前に確認するよう示しています。

再委託先や再委託の内容、個人データの取扱方法について、報告や承認を行い、必要に応じて監査します。

契約では、アクセス制御とログ、事故連絡を確認します。監査や再委託、終了時の返還・消去も確認します(出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年8月確認)。

切り替え前のリハーサルでは、バックアップからの復元時間、旧環境の保持期間、差分データの戻し方を実測します。

DNSや接続先の変更、利用者への再告知も確認し、切り戻しの判断者を決めます。

手順書だけで実行できない場合は、稼働判定を保留して追加検証します。

ポイント

見積もりは、同じ条件で依頼した会社どうしで比べます。作業や成果物、除外事項、発注者側の作業まで、そろっているかが判断の目安です。

IIJ GIOのシステム開発でよくある質問(FAQ)

導入では、サービスとの適合性に加えて、互換性や費用を確認します。停止時間や運用責任も、発注前に押さえておく項目です。

既存のWindowsやLinuxのシステムをIIJ GIOへ移行できますか?

移行できる可能性はあります。ただし、OSやミドルウェアの対応、ライセンス、ネットワーク、アプリの前提を、個別に確かめる必要があります。

既存VMをそのまま移すリホストは改修を抑えやすい一方、古い構成や性能課題も持ち込みます。そのため、事前の互換性確認と移行リハーサルが必要です。

IIJ GIOの月額料金だけでシステム開発を始められますか?

月額料金だけでは、開発を始められません。月額は基盤の利用料で、サーバーやストレージ、バックアップに加えて、OSライセンスやネットワークも含まれます。

要件整理や設計、アプリ開発は、月額とは別に見積もるのが一般的です。データ移行とテストに加えて、教育や運用設計も、別途見積もりになります。そのうえで、初期費用と3〜5年分の運用費を合算して考えます。

個人情報や機密情報をIIJ GIOに置けますか?

配置の可否は、データの種類と契約、社内規程で判断します。必要な認証や評価、アクセス制御、運用体制も、判断の材料になります。

  • 確認する項目:リージョン、ISMAP登録、暗号化、監査ログ、東西DR
  • 契約に書く内容:再委託先の管理、事故連絡、監査、データ返却
  • 社内の判断:認証や登録があっても、自社のリスク評価まで済むわけではありません。

IIJ本体とSIパートナーはどのように使い分けますか?

IIJ本体は、IIJ GIOとネットワーク、セキュリティ、運用を一体で相談したい場合の候補になります。

SIパートナーやアプリ会社は、業務要件やERP、データ移行に強みを持つ場合があります。画面や連携、利用者教育が得意な会社もあります。

どちらが優れているかよりも、責任者を明確にすることが大切です。基盤とアプリ、移行、監視のそれぞれに、責任者を決めておきます。共同で提案を受けるなら、責任分界も文書に残します。

ポイント

移行の可否や費用、個人情報の配置、IIJとSIパートナーの役割は、発注前に個別に確認します。個人情報の配置は、データの種類と契約、社内規程で判断します。

まとめ:IIJ GIOのシステム開発の進め方

IIJ GIOのシステム開発は、基盤を契約しただけでは完了しません。業務を止めずに移行し、継続して運用できる状態をつくるプロジェクトです。

まず業務と現行資産を洗い出します。そのうえで、非機能要件と移行方式、構成、責任分界を決めます。

6フェーズの終了条件の合意

要件整理で資産とRTO・RPOを確定し、選定でP2 Gen.2、専有型、他クラウドの役割を比べます。設計開発では構成やアプリ、移行、監視を具体化します。

テストでは性能や障害、復元、データ整合性を検証します。稼働では段階移行と切り戻しを行い、定着では手順や教育、KPI、費用を見直します。

最初に取り組む棚卸しとRFPの準備

サーバーやアプリ、データ、連携を一覧にします。利用者やピーク負荷、停止可能時間も、同じ一覧に入れます。分からない項目も、あわせて洗い出します。

初期費用と月額費用を分けたRFPを作り、複数社に同じ条件で提案を依頼します。パートナーは、移行リハーサルや切り戻し、運用引き継ぎを説明できる会社を選びます。さらに、再委託や返却まで説明できるかも見ます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。