レガシーシステムリニューアルでおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

レガシーシステムの刷新で依頼先を選ぶときは、現行環境への対応実績があるか、業務要件の整理から移行後の運用まで担えるかで比べると選びやすくなります。

刷新方式の違いを押さえたうえで、対応実績のある開発会社6社を、依頼先を選ぶ際の確認軸とあわせて比べます。

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・レガシーシステムリニューアルの完全ガイド

レガシーシステムリニューアルが必要な理由と課題

マイグレーション、モダナイゼーション、リプレースを並べたレガシーシステムの刷新方式図
業務ロジックや設計をどこまで変えるかが、方式選びの軸になります。

レガシーシステムとは、長年稼働して老朽化し、現代のビジネス要件やIT技術とのずれが大きくなったシステムを指します。たとえば、COBOLや旧版VBの基幹システム、メインフレームやオフコン、仕様書のない業務システムなどが該当します。さらに、経済産業省の試算では、2025年以降にレガシーシステム問題が放置された場合、年間最大12兆円の経済損失が生じるとされています。

レガシーシステムが抱える主な問題点

老朽化したシステムは、維持費や安全性、事業の変化への対応に影響します。

  • 費用と投資余力:古い技術に詳しい人材が減るため維持費が上がり、新規投資に回せるIT予算が限られます。
  • 安全性と連携:サポート終了でパッチ適用が難しくなり、クラウドやAPIとの接続にも制約が出ます。
  • DXの停滞:データ活用や業務自動化が進まず、ビジネスの変化に追随しにくい状況になります。

リニューアルのアプローチ:マイグレーション・モダナイゼーション・リプレース

刷新方法は、業務ロジックをどこまで残すかと、設計をどこまで変えるかで選び分けます。

  • マイグレーション:コードを変換して新しい基盤へ移します。業務を保ちやすく、費用や期間を抑えやすい反面、設計上の問題も引き継ぎます。
  • モダナイゼーション:構成そのものを現代化する方法で、クラウドネイティブ化やマイクロサービス化などが当てはまります。
  • リプレース:要件を定義し直して作り直します。抜本的な刷新ができる一方、費用と期間は大きくなります。

方針は、現行システムの状態と業務要件の変化を、予算や日程と照らし合わせて決めます。その前に、専門会社のアセスメント(現状調査・分析)を受けると、依存関係や制約を踏まえて検討を進められます。

ポイント

業務ロジックを残すか作り直すかで、方式の候補は大きく変わります。方式を決める前に、アセスメントで依存関係を確かめておくと判断の根拠がそろいます。

①株式会社リプラ|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる会社です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を生かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みを持ちます。

営業・顧客・生産・販売管理など幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。さらに、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

riplaの特徴・強み

riplaは、システムを作るだけでなく、業務と現場への定着まで視野に入れて支援しています。また、自社のDX経験を、顧客の業務改善とシステム導入に活用します。

  • 業務要件:あるべき業務を整理してから、システム要件を定めます。
  • 導入と定着:開発に加え、業務プロセスの改善や、現場に根づくまでの支援。
  • 一元管理:相談から要件ヒアリング、設計、開発、導入後支援まで担うため、複数ベンダー間の連絡や責任分担の課題を抑えられます。

riplaの対応領域・実績

riplaは、企業の基幹業務システムの構築や刷新を支援しています。

  • 対象システム:営業・顧客・生産・販売管理などの基幹業務。
  • 支援内容:モダナイゼーションや要件定義に加え、複雑な業務ロジックの整理・再設計やDX推進まで。
  • 相談に向く企業:現状課題の整理から刷新、業務改善、現場への定着まで一社に任せたい企業。

詳細は公式サイトで確認できます。

②TIS株式会社|大規模マイグレーション30案件超・本番障害ゼロの実績

TIS株式会社は、TISインテックグループの中核を担う大手SIerで、金融・製造・流通・公共など幅広い業種の基幹システム開発・運用に実績があります。

独自サービス「Xenlon~神龍(シェンロン)」を展開しています。また、100万ステップ超を含む30件以上の案件を、本番障害ゼロで完遂した実績があります。

TIS株式会社の特徴・強み

TISの特徴は、独自ツールによる変換と、大規模な金融系案件を担う体制にあります。

  • 自動化:「Xenlon~神龍 Migrator」でCOBOL・PL/IなどをJavaに書き換えます。案件には、自動変換率93%以上の事例もあります。
  • 保守性と領域:6つの特許技術を使った設計で、アセンブラ変換やメインフレームのオープン化、AWS・Azure移行にも対応します。
  • 大規模金融案件:企業年金管理システム(550人月・150万ステップ超)の実績があり、100万ステップ超の資産や安定した移行を重視する企業が候補になります。

2024年12月の事業説明会では、モダナイゼーション事業をグループの成長事業に位置づけています。

詳細は公式サイト(TIS株式会社 Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス)で確認できます。

ポイント

100万ステップ超の資産を安定して移行したい企業は、TISを候補に入れて比べるとよいでしょう。自動変換の仕組みと金融系の大規模実績は、比較の材料になります。

③キヤノンITソリューションズ株式会社|31年超のマイグレーション実績・PREMIDIX

キヤノンITSは、キヤノングループのITサービス企業です。1992年にメインフレームの移行を始め、2025年時点で31年以上の実績があります。

数百万ステップ以上の大規模案件を含め、120件超のマイグレーション実績があります。

さらに、IBM・NEC・富士通のメインフレームすべてに対応できる体制を整えています。

キヤノンITソリューションズの特徴・強み

PREMIDIXの強みは、計画立案から移行後の保守・運用までをカバーする点です。

  • 評価と移行方式:既存のCOBOLを生かすリホストを得意とし、資産量・複雑度・リスクを調べたうえで計画を立てます。
  • 技術対応:IBM・NEC・富士通機のオープン化、IDLII・COBOL/S・Natural・EASYの変換、オンライン処理の移行を支援します。
  • 適した相談:移行計画から保守まで任せたい企業や、富士通機の保守終了(2035年目標)を見据える企業。

詳細は公式サイト(キヤノンITソリューションズ マイグレーション)で確認できます。

④株式会社システムズ|独立系マイグレーションプロバイダ・25年超の専業実績

株式会社システムズは、1995年にマイグレーションを専業として始めた独立系のプロバイダです。

特定のハードウェアメーカーやクラウドベンダーに依存しない中立の立場から、顧客の投資予算や経営戦略に合った移行手法を提案できる点が同社最大の強みです。

国内外で複数のマイグレーション特許を取得しています。また、異言語プログラムや異機種間のレガシーシステム移行で、独自の技術ノウハウを蓄積しています。

株式会社システムズの特徴・強み

希少言語や特殊な機器を含む移行も、一括して相談できます。

  • 対応言語:希少言語からCOBOL・Javaなどへの変換。
  • 対応環境と工程:メインフレーム・オフコンのオープン化を含め、調査から変換・検証・本番移行、移行後支援まで担います。
  • 相談に向く企業:他社で難しいと言われた特殊環境や、ベンダーに依存しない移行先を検討する企業。

対応言語の内訳として、Adabas・NATURAL・PL/1・Q言語からCOBOLへ、COBOLからJava・OpenCOBOLへ、JCLからLinux/bashへの変換を行えます。

詳細は公式サイト(マイグレーションプロバイダ システムズ)で確認できます。

ポイント

特殊な言語や機器を含む移行を、特定のメーカーに依存せずに任せたい場合は、システムズを候補に入れるとよいでしょう。中立の立場で移行先を選びたいときにも、比べる価値があります。

⑤株式会社シーイーシー|Re@noveブランドで基幹系レガシーを戦略的に再生

株式会社シーイーシー(CEC)は1966年に創業し、「Re@nove」を通じてレガシーシステムの再生を支援しています。Re@noveは変換のほか、コンサルティングから移行の実施、移行後の運用・保守までをワンストップで提供するのが特徴です。

リース・レンタル業界や金融業界では、基幹系レガシーシステムのクラウド移行実績が豊富です。さらに、業種の業務知識を組み合わせた提案力も評価されています。

株式会社シーイーシーの特徴・強み

Re@noveは、アプリケーションから基幹システムまで複数の刷新方式に対応します。

  • アプリ・基盤:VB 6.0からVB .NET、StrutsからSpring MVCへの移行、IE脱却、オフコンやIBM・富士通機のリホストに対応します。
  • クラウド運用:業務知識とクラウド設計を組み合わせ、AWSの導入から移行後の保守まで支援します。
  • 業務改善:BPOも提供しており、金融・リースなどの業務知識や、移行後の運用まで含めた支援を求める企業が候補です。

詳細は公式サイト(マイグレーションサービス Re@nove / 株式会社シーイーシー)で確認できます。

⑥Kaopiz株式会社|1,000件超の支援実績を持つDX・レガシー刷新の日越ブリッジ企業

Kaopiz(カオピーズ)は、日本とベトナムに拠点を持つ会社です。日本語対応のPM・BrSEと現地開発チームが、刷新やDXを支援します。

250社以上に、1,000件超のプロジェクトを提供してきました。また、金融・物流・製造・小売・ヘルスケアで実績があります。

Kaopiz株式会社の特徴・強み

日本企業の業務理解とベトナムの開発力を組み合わせ、品質と費用の両立を目指しています。

  • 進行体制:日本語対応のPM・BrSEが上流から入り、企画・設計・開発・テスト・運用を支援します。
  • 技術と品質:クラウド移行や再構築に対応し、ISO 9001・27001、AWS Advanced Consulting Partner認定を掲げています。
  • 規模と適性:700名以上のエンジニア体制で大規模案件にも対応し、費用を抑えた刷新や長期のDX支援を求める企業が候補です。

詳細は公式サイト(Kaopiz)で確認できます。

レガシーシステムリニューアル会社の選び方

現行環境への対応実績、移行後までの一貫性、リスク管理を並べた会社選びの確認視点
3項目を同じ基準で照らすと、候補会社を比べやすくなります。

レガシーシステムリニューアルの会社選びは、通常のシステム開発会社選びとは異なる視点が必要です。現行環境への対応実績、移行後までの一貫性、リスク管理の3つを重点的に確認することで、プロジェクトの成功確率を高められます。

①現行システムの技術環境への対応実績

まず、自社の言語・OS・ミドルウェア・ハードウェアに近い移行実績があるかを確かめます。

  • 対象環境:COBOL・PL/I・アセンブラ・VB6・旧Java・Struts、各社のメインフレーム、オフコンの経験の有無を見ます。
  • 実績の中身:同じ言語・環境の案件数と規模を尋ねます。経験が合わないと、途中で頓挫する恐れがあります。
  • 技術者との対話:可能であれば、類似案件を担当したエンジニアに直接話を聞き、技術面の理解を確かめます。

②アセスメントから移行後の保守までの一貫対応

刷新は現状分析から移行後の保守まで続くため、各工程をどこまで誰が受け持つかを確かめます。

  • 一貫性:要件定義、移行、保守の一部が別契約になることもあります。会社を分けると、引き継ぎや責任分担の負担が増えます。
  • 調査内容:コード量・複雑度・依存関係・移行難易度の評価範囲。
  • 提案内容:移行後の構成案や費用試算まで含むアセスメントなら、計画の判断材料が揃います。

③リスク管理体制と移行切り替え戦略

本番移行で障害が起きると、基幹業務が止まる恐れがあります。そのため、障害時の備えを事前に確かめておくことが欠かせません。

  • 切り戻し:障害時に旧環境へ戻す手順と、切り替え前後のリスク管理を見ます。
  • 移行計画:段階移行、並行稼働、移行前テストの内容と、リスクや対策を記した管理表の有無。
  • 移行後の体制:保守範囲とSLA(サービスレベル合意)、安定稼働を支える条件を揃えます。

ポイント

候補を絞るときは、現行環境への対応実績、移行後までの一貫性、リスク管理の3つを並べて比べると、各社の違いが見えてきます。

まとめ

刷新方式と各社の対応領域を照らし合わせると、現行環境・業務要件・予算に合う候補が見えてきます。

  • ripla(株式会社リプラ):コンサルティングから開発・定着支援まで一気通貫。IT事業会社としての自社DX実践経験を顧客支援に生かせる
  • TIS株式会社:大規模マイグレーション30件超・全案件本番障害ゼロ。独自ツール「Xenlon~神龍」による高い自動変換率
  • キヤノンITソリューションズ株式会社:31年超・120件超のマイグレーション実績。IBM・NEC・富士通のメインフレームすべてに対応

残る3社は、特殊な技術環境への対応や、移行後の運用支援まで含めて比べられます。

  • 株式会社システムズ:独立系の専業マイグレーションプロバイダ。特殊・希少なレガシー言語への幅広い対応力
  • 株式会社シーイーシー:Re@noveブランドで変換から運用・BPOまで一貫支援。金融・リース業界での基幹系移行実績が豊富
  • Kaopiz株式会社:1,000件超の支援実績を持つ日越ブリッジ企業。コスト効率と品質を両立したDX・クラウド移行に強み

レガシーシステムのリニューアルは、自社の技術環境・業務要件・予算・スケジュールに合う会社を選べるかが、成功の鍵になります。まずは複数社に現状を相談し、アセスメント提案やリスク管理計画の内容を比べたうえで、最適なパートナーを選ぶとよいでしょう。

「2025年の崖」はすでに目前に迫っています。そのため、早めに動き出すことが、競合他社に対する優位性の確保にもつながります。

刷新の進め方を広く把握したい場合は、関連ガイド記事も参考になります。また、手法の比較や費用相場を含む全体像は、レガシーシステムリニューアルの完全ガイドで確認できます。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。