物流・倉庫業向け倉庫料金計算システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

物流・倉庫業向け倉庫料金計算システムの初期費用は、導入範囲、拠点数、連携範囲によって30万円から5,000万円超まで変わります。

1拠点のクラウド導入と、WMSや会計まで刷新する開発では、見積もりの前提が大きく違います。全体像は完全ガイドもご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・物流・倉庫業向け倉庫料金計算システム開発の完全ガイド

物流・倉庫業向け倉庫料金計算システムの全体像

倉庫料金計算システムは、WMSなどの入庫・出庫・在庫・荷役の実績と、荷主ごとの契約単価を結び付けて、請求金額と明細を作成します。特に3PLや営業倉庫では、請求書を発行するだけでなく、適用した実績と単価を説明できることが求められます。

計算対象となる費用の種類

計算の中心は、保管や入出庫、荷役に伴う料金です。

  • 保管料:パレット数、保管日数、単価から算出します。
  • 入庫料:入庫数量と入庫単価で決まります。
  • 荷役料:作業数量と作業単価が基になります。

そのほかに、検品料や梱包料、流通加工料などの作業料金があります。ラベル発行料や運賃、立替費用、月極料金も含まれます。

計算では、最低料金や日割り、短期保管割引のほか、円未満の端数処理も適用します。冷凍・冷蔵倉庫では、不定貫貨物の重量や温度帯、賞味期限に加え、ロットや荷主変更も反映します。

冷凍・冷蔵倉庫の保管料・荷役料の計算や、売上、在庫管理、名義変更に対応する製品を、株式会社コンピューターシステムハウスが公開しています(出典: 株式会社コンピューターシステムハウス製品情報、2026年確認)。

料金計算から請求までの流れ

料金計算から請求までは、実績を取り込んで請求書を発行する順に進みます。

  1. 実績データを取り込み、契約単価を判定します。
  2. 計算期間を確定し、請求明細を確認します。
  3. 承認後、請求書を発行します。

入力には、荷主や請求先、倉庫、商品のマスタが必要です。荷姿、単位、温度帯も、マスタとして登録します。出力は、荷主別明細や売上一覧、請求書、作業報告書を用意します。

締め後の修正や再計算では、単価改定日をまたぐ在庫や月途中の入出庫、返品、再保管、請求先の名義変更があっても、当時の単価と計算結果を再現できる状態にしておきます。再現できないと、問い合わせ対応に時間がかかり、請求漏れや二重計上にもつながります。

物流・倉庫業向け倉庫料金計算システムの費用相場

小規模導入、複数荷主・拠点、WMS刷新やスクラッチ開発の初期費用の目安を横棒で比べた図
対象範囲が広い導入ほど、初期費用の目安も上がります。

費用は、既製のクラウド、既存WMSへの機能追加、WMS・会計・EDIの刷新に分けて考えます。公開価格で確認できるクラウド型は、初期8万〜55万円程度、月額2.5万〜22万円程度です。

また、荷主や拠点の追加、データ移行、端末、教育は、別費用になる場合があります。小規模導入や個別導入の費用は、実装する範囲に応じて変わります。

クラウド型の初期費用と月額費用

クラウド型の料金は、導入規模や月間明細数などの条件をそろえて比べます。

  • 小規模導入:1拠点のクラウドWMSと請求オプションは、初期30万〜100万円、月額3万〜10万円程度です。
  • MPS LOGI:月間明細数に応じて、月額が6万6,000円、11万円、22万円に分かれます。
  • Qrark:1期から3期までの保管料計算に対応しています。

MPS LOGIの初期導入支援は55万円です(出典: 一般社団法人日本倉庫協会「MPS LOGI」、2026年確認)。Qrarkは、基本機能や請求機能、Enterprise版などを公開しています(出典: 株式会社サイン「Qrark クラーク」、2026年確認)。

明細数、利用者数、荷主数、拠点数、API、ハンディ利用の条件は、製品ごとに異なります。そのうえで、月額だけでなく初年度総額で比べます。

既存WMS連携や個別開発の費用

既存WMSとの連携や個別開発は、対象機能と接続範囲ごとに費用を見ます。

  • 機能を絞る場合:CSVで実績を受け取り、料金マスタ、計算、帳票、テストに絞ると、300万〜800万円程度になる可能性があります。
  • 複数荷主・拠点:CSV/API、ハンディ、帳票調整を含めると、初期100万〜500万円、月額10万〜30万円、期間3〜6か月が目安です。
  • 基幹まで連携:複雑な料金ルールや会計・EDI連携を含めると、初期300万〜1,000万円、月額15万〜50万円程度です。

これらは、公開クラウド価格、WMS導入事例、一般的な業務システム開発の工数から整理した概算です。公開価格を単純に平均した数字ではありません。実際の金額は、料金ルール数と連携範囲を確認してから決まります。

WMS刷新やスクラッチ開発の費用

大規模な刷新では、費用に含める業務範囲と展開計画を合わせて確認します。

  • 刷新の費用と期間:WMS、倉庫料金、会計、EDI、配送管理を一体化すると、初期1,000万〜5,000万円超、9〜18か月以上になるケースがあります。
  • 段階的な展開:代表拠点と主要荷主で計算精度を確かめてから広げる方法が現実的です。

料金計算に加えて、在庫実績の精度改善や現場端末、複数拠点の統合も含みます。移行、教育、並行稼働も含みます。このため、クラウドの月額料金と同じ基準では比べられません。

たとえば、医薬品卸向けWMSを13拠点へ定着させるのに9か月かかった公開事例があります。開発費だけでなく、現場調整と教育の期間も予算に含めます。

ポイント

見積もりの金額を比べる前に、荷主数、拠点数、連携の範囲を同じ条件にそろえます。条件がそろっていないと、金額の差が対象範囲の差なのか単価の差なのか分からなくなります。

費用の内訳と初年度総額の考え方

見積書は「システム一式」の金額だけでなく、作業とデータの範囲まで確認します。費目を分けておくと、複数社の見積もりを比べやすくなります。

  • 導入時の費用:初期費用、開発・設定費、連携費、データ移行費。
  • 稼働後の費用:月額利用料、端末費、教育費、保守費。

初期費用の内訳

初期費用は、導入支援とデータ準備の作業量によって変わります。

  • 導入作業:環境構築、要件定義、料金マスタ、画面・帳票、外部連携、テスト支援を含みます。
  • 移行と稼働支援:データ移行、操作教育、本稼働立ち会いが含まれます。

クラウド製品の初期導入支援は、数十万円で済む場合があります。一方で、荷主や拠点ごとのマスタ整備、過去在庫や契約単価の移行を行うと、作業量に応じて費用が増えます。

初期費用を抑えるには、不要な画面を省くだけでなく、既存データの品質も確かめておく必要があります。商品、荷姿、単位、荷主、請求先のコードが不統一だと、移行時の名寄せや手修正が増え、初期設定費や稼働延期のリスクが上がります。

月額費用と運用費の内訳

月額費用と運用費は、利用規模と契約する支援内容を分けて確認します。

  • 月額料金を左右する点:明細数、荷主数、拠点数、ユーザー数で変わります。機能範囲、保管量、サポート内容も影響します。
  • 運用費:保守、追加設定、端末レンタル、通信、バックアップ、障害対応などが含まれます。法改正や帳票変更への対応が加わることもあります。
  • 追加時の費用:MPS LOGIでは、後から加える項目も別料金です。

荷主・拠点追加、ハンディ、初期在庫移行、教育、立ち会いが、それぞれ別項目になっています(出典: 一般社団法人日本倉庫協会「MPS LOGI」、2026年確認)。月額だけでなく、増設時の単価と支援メニューも確認すると、数年後の予算を見通しやすくなります。

初年度総額の計算方法

初年度の費用は次の順で整理し、追加費用を含めて比べます。

  1. 初期費用に月額費用の12か月分を加え、連携、移行、端末、教育、保守の初年度分を足します。
  2. 小規模クラウドでは、初期30万〜100万円、月額3万〜10万円の場合、連携・教育を除く初年度分は66万〜220万円程度です。
  3. 支援費や端末費も加わるため、初年度66万〜300万円程度を見込み、内訳を確認します。

複数年では、3年や5年の総額も比べます。荷主や拠点の追加で月額が増える製品がある一方、初期設定が高くても標準機能が広く、追加開発や保守が少ない製品もあります。そのため、想定する成長の道筋を見積書に入れておきます。

ポイント

見積もりは、導入時と稼働後に分けて、初年度総額で比べます。月額だけで比べると、初期費用や端末、教育、保守の差を見落とすおそれがあります。

倉庫料金計算システムの費用が変動する要因

初期費用と運用費を中心に、料金ルール、連携、拠点展開、データ保護の条件を注釈で示した図
例外ルールや連携の細かさが、見積もり工数を左右します。

工数は、料金ルールの複雑さや連携システム、貨物、拠点数、現場端末によって変わります。機能の数よりも、例外処理とデータの組み合わせが価格に影響します。

料金ルールの複雑さと費用

料金ルールの複雑さは、荷主別の単価、貨物の条件、数量の単位、料金の扱いが重なるほど、検証する計算が増えて費用に響きます。そのため、見積もりでは、単価の違いと計算条件、変更方法をそれぞれ別に確かめておく必要があります。

  • 荷主別単価:単価差だけなら、料金マスタで対応できる場合があります。
  • 貨物の条件:商品、荷姿、温度帯、重量、容積別の計算は、テストを増やします。
  • 数量の単位:パレット、ケース、個数、ロットごとの計算も、検証の対象になります。
  • 料金の扱い:1期〜3期制、日割り、最低料金、短期保管割引、改定日、端数処理を組み合わせると、テストパターンが増えます。

料金ルールは大分類だけでなく、入力単位、適用期間、優先順位、例外、修正権限まで分けて考えます。設定画面で変更できるか、開発会社への依頼が必要なコードにするかによって、初期費用と運用費が変わります。なお、将来の単価改定を現場で行う場合は、変更履歴と承認を含む料金マスタを優先します。

WMS・会計・EDI連携の費用への影響

連携費用は、連携の本数だけでなく、データの粒度や送受信のタイミングでも変わります。エラー時の再送や締め後の訂正方法も、工数を左右します。

  • CSV連携:WMSから在庫と入出庫の実績を受け取る範囲であれば、比較的絞り込めます。
  • API連携:リアルタイムのやり取りに加えて、会計の売掛やEDIの受注・出荷データも扱うと、工数が増えます。
  • エラー対策:件数照合、エラー一覧、再送、重複防止、締め後の取消・再計算を要件に含めます。

WMS側の処理が正常に終わっても、料金計算側では一部のデータが欠ける場合があります。対策を入れると初期設計費は増えますが、請求漏れや担当者の手修正を抑えやすくなります。

ハンディ端末・教育・拠点展開の影響

端末の準備と拠点ごとの立ち上げ作業が、導入費用や教育工数に影響します。

  • 端末準備:本体、充電器、通信、バーコード・ラベル、無線環境、初期設定が必要です。
  • 拠点展開:手順や荷姿が異なると、教育、マスタ登録、現地テスト、立ち会いが増えます。

日本倉庫協会のMPS LOGI掲載情報でも、ハンディや教育、データ移行、立ち会いが個別の料金項目になっています。

特に、短期間で全拠点を切り替えると、現場の負荷と失敗時の損失が大きくなります。まず1拠点で標準手順を固め、登録ルールをテンプレート化してから広げると、追加費用と教育工数を抑えられます。

セキュリティと法対応の費用

顧客情報や在庫、契約単価、請求金額を扱うため、セキュリティ対策と法対応の範囲も見積もりに含めます。

  • アクセス管理:ID管理、権限分離、二要素認証が見積もりの対象になります。
  • データ保護:通信・保存時の暗号化、バックアップ、監査ログ、障害時の復旧手順を含めます。
  • 法対応のデータ:荷待ち、荷役、入出庫の実績を集計できる設計なら、報告や改善活動に活用できます。

また、国土交通省は、倉庫分野の情報セキュリティ安全ガイドラインを公開しています。委託先管理や情報システムの運用も、確認の対象です(出典: 国土交通省「物流分野(倉庫)における情報セキュリティ確保に係る安全ガイドライン」、2024年版を2026年確認)。

2026年4月に物流効率化法が全面施行され、一定規模以上の荷主には、中長期計画、定期報告、物流統括管理者の選任などが求められています(出典: 経済産業省「物流効率化法について」、2026年)。

ポイント

費用が変わる主な理由は、料金ルールの例外、連携の本数、拠点の展開方法にあります。自社の業務で例外が多い箇所を先に洗い出すと、見積もり金額の差を説明しやすくなります。

費用を無駄にしない開発・導入の進め方

料金表と実績データから料金ルールを定め、計算結果を照合して並行稼働、本稼働へ進む流れ図
既存の計算結果との照合を済ませてから、稼働段階へ進みます。

画面を作る前に現行の請求方法を整理しておくと、後戻りを減らせます。請求書や契約書、料金表、Excel、WMS実績を集めて、一つの表にまとめます。その表には、入力データや適用単価、計算式、端数処理、請求出力を書き込みます。

要件定義で決める項目

要件定義では、対象業務と対象外業務を決め、料金ルールを一覧にします。保管単位や、保管日数に入庫日・出庫日を含めるかどうか、1期〜3期制や日割りの扱いも決めます。

さらに、最低料金や割引の優先順位も決めます。荷主別の締日や請求先、請求書の様式、会計連携も対象です。権限、修正承認、過去計算の再現性も、決めておく項目です。

現行Excelのサンプル10〜20件で、計算結果と請求明細を突き合わせる基準を作ります。そのため、開発会社が工数を見積もりやすくなり、追加請求の原因も把握できます。

設計・開発で費用をかける箇所

設計では、料金計算の管理項目と、標準機能・個別開発の境界を決めます。

  • 料金計算の設計:マスタや契約改定日、計算エンジンを定義します。実績取込や請求明細、帳票、承認、監査ログも、定義の対象です。
  • 独自要件:冷凍・冷蔵、不定貫、賞味期限、名義変更など競争力に直結する機能を個別開発の対象にします。
  • 標準機能:一般的なマスタ管理や権限管理に使うと、将来の保守費用を抑えられます。

適用単価、計算式、優先順位、バージョンを管理できる形にしておきます。画面の条件分岐だけで作ると、例外が増えたときに修正が難しくなります。

テストと本稼働の進め方

テストと本稼働は、例外ケースの照合から並行稼働へ、段階的に進めます。

  1. 通常ケースに加えて、月途中の入出庫、単価改定、最低料金、返品をテストします。再保管、名義変更、締め後修正、データ再送も対象です。
  2. 現行Excelと新システムで請求額、明細、在庫残高を比べ、差異の原因を追えるようにします。
  3. 一部期間を並行稼働し、現場が新しい計算結果を確認してから本稼働します。

繁忙期直前に全拠点を切り替えると、請求締めの遅れや手作業の増加につながります。また、移行の時期や旧システムの参照期間、障害時の手作業の手順も、計画に含めます。

ポイント

導入の進め方では、既存の計算結果との照合を終えてから本稼働へ進めます。照合の基準を最初に決めておくと、並行稼働で差異の原因を追いやすくなります。

倉庫料金計算システムのコストを抑えるポイント

コストを抑える取り組みでは、初期見積もりの金額だけでなく、請求作業時間、差戻し、請求漏れ、マスタ変更の依頼費、拠点追加の工数を含めた総保有コストで判断します。ただし、安価なシステムでも、毎月の手修正が多ければ、数年後の負担は大きくなります。

標準機能に合わせる範囲

共通業務と、競争力に関わる例外を分けて、標準機能と個別ルールの範囲を決めます。

  • 標準化する範囲:共通化できる単価、締め処理、請求書、権限を標準機能に合わせます。
  • 個別ルールにする範囲:競争力に直結する冷凍・冷蔵や特殊な流通加工を対象にします。
  • 変更方法:手作業を残せる例外と自動化が必要な処理を分け、設定変更か開発依頼かを確認します。

現場に我慢を強いる形にせず、料金マスタの設定で変更できるかを確認します。毎回開発会社へ依頼するかどうかも含めて判断し、将来の単価改定費も見積もります。

拠点展開の費用を抑える段階導入

計算と運用を確かめながら、展開範囲を段階的に広げます。

  1. まずは代表荷主と1拠点に絞り、保管料、入出庫料、請求書発行を稼働させます。全荷主や全拠点、全機能を一度に対象にはしません。
  2. 料金精度、取込データ、現場操作、問い合わせ対応を確認し、特殊荷主や追加拠点へ展開します。
  3. 次の拠点で使う設定テンプレートを作り、追加費用が個別見積もりの場合は、3拠点、5拠点、10拠点の費用を尋ねます。

段階的に導入すれば、初期費用を一度に使い切らずに済みます。さらに、荷主や拠点の追加単価が公開されているサービスでは、将来の費用も試算しやすくなります。

導入効果の測定と運用費の管理

導入の前後で同じ指標を記録しておくと、月額費用に見合う効果かどうかを判断できます。

  • 請求業務:請求締め時間、差戻し件数、請求漏れ、荷主からの問い合わせ件数。
  • 現場と拠点:在庫差異、入出庫実績の反映時間、拠点追加時の設定工数。

荷待ちや荷役の実績を集計できる場合は、業務改善の効果も追跡します。経済産業省が示す物流効率化法では、一定規模以上の荷主が中長期計画や定期報告に取り組みます。

請求と現場の実績を分けずに、経営指標として再利用できる設計にすると、追加の集計作業を抑えられます。

見積もりを取る際のポイント

見積もりの依頼では、「倉庫料金を自動計算したい」という要望だけでなく、実際の料金表と請求サンプルも渡します。計算ルールとデータ構造が伝わるほど、初回の見積もりと本番の費用との差を小さくできます。

見積もり前に準備する資料

料金ルール、実績データ、規模が分かる資料をそろえると、見積もりの条件を具体化できます。

  • 契約と実績:料金表、契約書の抜粋、請求書、入庫・出庫・在庫実績。
  • マスタ:荷主・請求先、商品・荷姿・単位、倉庫・拠点の一覧。
  • 件数と利用規模:繁忙期と例外荷主の明細、月間明細数、1日の入出庫件数、同時利用者数。端末台数、拠点数、移行年数も含みます。

締日や1期〜3期制、日割り、最低料金、割引の扱いも説明します。単価改定、名義変更、返品、再保管、端数処理についても伝えます。そのため、クラウドの料金帯、インフラ、テスト工数を見積もりやすくなります。

複数社の見積もりの比較項目

比べる際は、費用だけでなく機能、連携、運用、契約条件も同じ基準で確認します。

  • 費用と上限:初期・月額費用、荷主・拠点の追加単価、月間明細数の上限。
  • 機能と連携:料金ルール、CSV/API、データ移行、ハンディへの対応。
  • 運用と契約:教育、保守、障害対応、契約期間、解約時のデータ返却。

標準機能と追加開発の境界、追加開発の単価、納品後の変更費用も、明示してもらいます。

クラウド、業界パッケージ、既存WMSへの追加、スクラッチ開発は、同じ比較表に並べたうえで、それぞれの前提も確かめて判断します。

標準化を優先する場合は、クラウドやパッケージが候補になります。一方で、既存の実績を生かしたい場合は、料金モジュールの追加が候補です。特殊な料金体系や周辺業務も統合するなら、個別開発を比べます。

見積もりのリスク対策

計算結果の受入基準と見積もりの前提、追加費用の条件を、契約前に合意します。

  • 見積もり範囲:要件定義、マスタ、移行、テストの範囲を確認します。教育、並行稼働、本稼働支援、保守の有無も見ておきます。
  • 機能の段階:必須機能、稼働後に追加できる機能、不要な機能を分けます。
  • 追加費用の条件:ルール追加、連携先変更、データ不備による再移行、拠点追加、立ち会い延長の請求単位を合意します。

条件を明確にしておくと、開発の途中で認識がずれる場面を抑えられます。

ポイント

見積もりは、費用の数字だけでなく、機能、連携、運用、契約条件を同じ基準で比べます。標準機能と追加開発の境界を書面で示してもらうと、後から出る追加費用を減らせます。

よくある質問(FAQ)

方式の選び方や機能の優先順位、データ移行、導入期間について、多く寄せられる質問を取り上げます。自社の荷主数、拠点数、月間明細数、料金ルール、既存システムの状態を当てはめると、相場のどの層に近いかを判断しやすくなります。

倉庫料金計算だけならクラウド型で十分ですか?

既存WMSから正確な入出庫・在庫実績を受け取り、料金ルールを標準機能で表現できるなら、クラウド型で十分な可能性があります。

冷凍・冷蔵、不定貫、複雑な名義変更、独自の流通加工、会計やEDIとの深い連携がある場合は、パッケージのカスタマイズや個別開発も比較します。

費用を抑えるために機能を削っても問題ありませんか?

請求根拠を確認できる明細、料金マスタ、締め処理、再計算、権限、監査ログは、費用を抑える場合も優先したい機能です。

ダッシュボードの細かな表示、特殊な帳票、稼働後に代替できる分析機能は、第二段階に回せる場合があります。

過去データはどこまで移行するべきですか?

最低限、現在の請求に必要な荷主、商品、荷姿、単価、在庫、入出庫実績を移行します。

過去の請求問い合わせに備える場合は、当時の単価と計算結果を参照できる期間を決めます。全件を新システムへ移す方法と、旧システムを参照用に残す方法を比較します。

導入にはどのくらいの期間がかかりますか?

小規模クラウドWMSと請求オプションなら1〜3か月、複数荷主・複数拠点と連携を含む導入なら3〜6か月が目安です。

さらに、既存WMSや基幹とのAPI連携、複雑な料金ロジックなら4〜9か月程度です。WMS刷新や全拠点展開では、9〜18か月以上になることがあります。繁忙期を避けた移行と並行稼働の期間も含めて計画します。

まとめ

小規模なクラウド導入は初期30万〜100万円、月額3万〜10万円程度が目安です。複数拠点・連携を含む導入は初期100万〜1,000万円程度です。

WMS・会計・EDIまで刷新する場合は、初期1,000万〜5,000万円超になることもあります。これらは対象範囲と料金ルールによって変わる概算です。

費用を判断するときの要点

見積もりでは、初期費用と月額費用に加えて、料金ルール数や荷主・拠点数、月間明細数を確認します。外部連携、移行データ、端末、教育、保守、将来の追加費用も、費目ごとに分けて見ます。

保管料、荷役料、流通加工料、運賃を、同じ実績データから計上できるかを確認します。なお、締め後の修正と計算根拠は、デモとサンプルデータで確かめます。

次の進め方

方式を選ぶまでは、資料の準備から候補の比較、段階導入まで段取りを踏んで進みます。

  1. 現行の料金表、請求書、実績データ、例外ルールを集め、通常ケースと特殊ケースを整理します。
  2. 同じ資料をクラウド型、業界パッケージ、既存WMSへの追加、個別開発の候補に渡します。
  3. 初年度・3年総額、導入期間、標準機能と追加開発の境界を比較します。
  4. 請求根拠、単価改定、荷主・拠点追加、現場と経理での継続利用を確認し、自社の料金体系に合う方式を段階導入します。

自社の料金体系に合う方式を選び、段階導入すれば、請求品質を高めながら無理のない投資計画を立てられます。

▼全体ガイドの記事
・物流・倉庫業向け倉庫料金計算システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。