Nagiosのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

Nagiosのシステム開発費用は、50万〜1,500万円程度の幅で変わります。金額を左右するのは、監視対象、監視の深さ、通知連携、冗長化の有無です。

小規模なPoCなら50万〜150万円、標準的な導入なら200万〜800万円が目安です。

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Nagiosのシステム開発で費用がかかる項目

Nagiosの費用は、ライセンス料金と、監視の仕組みを業務に合わせて設計する費用を合わせたものです。設計にかかる費用は、総額の大きな割合を占めます。

Nagios Coreは無償のオープンソースです。ただし、導入と運用の総額がゼロになるわけではありません。

CoreとXIの費用の考え方の違い

Nagios Coreは、監視エンジンとプラグインを中心に構成する無償の選択肢です。

  • Core:監視エンジンとプラグインを使う、無償の構成
  • Coreの運用:Linuxや設定ファイルを扱える技術者が必要
  • XIの機能:Web GUI、設定ウィザード、ダッシュボード、レポート、API、権限管理
  • XI Free:7ノードまたは100サービスまで、サポートなし
  • XI Standard:100ノード2,595ドル、300ノード6,195ドル、1,000ノード14,995ドル

Coreでは、設定変更や障害復旧を自社で担います。バックアップと更新、担当者教育も社内で行うことになります。ライセンス費は抑えられる一方で、その分の社内工数を見込んでおく必要があります。

XIの価格は、Nagios Enterprises公式のNagios XI価格ページに基づいています(2026年確認)。

複数の費用を合わせて見る考え方

見積もりを、ライセンスから保守まで作業のまとまりごとに分けると、費用差の理由をたどれます。

  • 基盤:ライセンス、監視サーバー、クラウドやネットワーク
  • 構築:要件定義、設計、初期設定、プラグイン開発
  • 運用:外部連携、テスト、ドキュメント、保守運用

監視対象が50台でも、Pingだけを対象にする場合と、API、データベース、バッチ、ログ、通知抑制、冗長化まで設計する場合では、工数が変わります。

「ノード」は監視対象のホストやネットワーク機器のことで、「サービス」はホスト上で確認する項目のことです。

XIの有料ライセンスは基本的にノード数を基準にします。一方で、サービス数にはソフトウェア上の制限がないと、公式に説明されています。

ただし、チェック頻度や項目数が増えると、サーバー性能や設計、調整の費用も増えます。予算をノード数だけで判断すると、この増加分を見落としやすくなります。

ポイント

Nagiosの費用を比べるときは、ライセンス料金だけでなく、業務に合わせた設計や構築、運用に必要な社内工数まで含めて見ます。Coreは無償でも、運用を自社で担う分の負担を見込みます。

Nagiosのシステム開発費用相場と開発期間

小規模PoCから全社基盤まで、Nagios導入規模別の推定費用レンジを4段階で示す図。
導入範囲が広がるにつれて、想定費用も大きくなります。

Nagios専用の国内統計は確認できていません。そのため、この金額は、リサーチノートの業務システム人月相場と公開設定代行価格から整理した編集部の推定です。

金額は、税金やクラウド利用料を含むかどうかで変わります。監視対象側のネットワーク変更や、24時間365日の有人対応も、金額に関わります。予算の初期目安としてご覧ください。

小規模PoCは50万〜150万円、2〜6週間の目安

小規模PoCは、監視サーバー1台に10〜50ホストを載せ、基本的な監視と通知だけを試す範囲に絞ります。

  • 基盤:Nagios CoreまたはXI Freeを監視サーバー1台に導入
  • 対象:10〜50ホスト程度を監視
  • 監視:Ping、HTTP、CPU、メモリ、ディスク、主要ポート
  • 通知:メールやチャットへの連絡を設定

この範囲であれば、推定費用は50万〜150万円、期間は2〜6週間程度です。

株式会社ロウテクは、1台への導入と初期10監視の設定を5万円から提供しています。また、10監視を超える設定は1監視2,000円から、Nagiosプラグインの開発は10万円からです(出典:株式会社ロウテク「監視運用自動化システム設置代行」、2026年確認)。

株式会社ロウテクの価格はリモート作業の参考値で、要件定義や総合テスト、手順書、冗長化、運用契約などは含まれていません。

標準導入の費用と期間の目安

100〜300ノードの環境では、複数のOSやネットワーク機器、業務サービスを監視し、運用へ引き継ぐ構成が目安になります。

  • 対象規模:100〜300ノード程度
  • 監視方式:Linux・Windows、SNMP、Web・DB・バッチ
  • 運用機能:Slack・メール・チケット連携、テンプレート、閾値調整
  • 引き継ぎ:権限設定と運用の受け渡し

上記を含む場合の開発費用は200万〜800万円、期間は1〜3か月程度が推定レンジです。ライセンス代は、別枠で見積もられることが多くなります。

XI Standardの参考額は、100ノードで約39万円、300ノードで約93万円、1,000ノードで約225万円です。この額は1ドル=150円で換算した値で、為替や税、販売経路、契約条件によっても請求額は変わります。

高可用性・分散監視の費用と期間の目安

複数拠点や複数環境をまたぐ場合は、接続経路と停止時の復旧方法が構成を左右します。

  • 拠点:複数拠点、オンプレミスとクラウドの混在
  • ネットワーク:DMZやリモートワーカーを含む構成
  • 可用性:監視ノードの冗長化とDR環境
  • 集約:結果を中央へ取りまとめる仕組みと、監視基盤自身の監視

障害時の切り替え試験まで含める場合は、費用が500万〜1,500万円、期間は3〜6か月程度が推定レンジです。

数百〜数千ノードの全社基盤やMSP向けのマルチテナント環境では、1,000万〜3,000万円以上、6〜12か月以上になる可能性があります。

Nagios Fusion、Log Server、Network Analyzerといった製品や、CMDB・ITSM・PagerDuty連携が加わると、必要な工数が増えます。また、監査・SLAレポートや24時間365日の運用設計まで含めると、監視設定よりも業務設計と運用体制の負担が大きくなります。

ポイント

費用の目安は、小規模PoC、標準導入、高可用性・分散監視のどれに当たるかで大きく変わります。金額を比べるときは、税金やクラウド利用料、有人対応を含むかどうかをそろえてから見てください。

Nagiosのシステム開発費用の内訳

Nagiosシステム開発費用の内訳を、基盤、初期設計、連携開発、テストと運用の4領域に分けた図。
見積もりを作業領域ごとに分けると、費用差を追いやすくなります。

費用を比べるときは、総額に加えて作業別の金額を確かめます。監視対象、チェック項目、通知先のように条件を分けて見ると、見積もりの差がつかみやすくなります。可用性や保守範囲も、同じように分けて確認します。

ライセンス・サーバー・ネットワークの費用

ライセンスや基盤、利用環境、保守に分けると、導入時と継続時の負担を比べられます。

  • Core:ライセンスは無料。監視サーバー、OS、バックアップ、ストレージ、予備環境、VPNやファイアウォール設定が必要
  • クラウド:インスタンス、ディスク、通信、バックアップ、ログ保管の費用が継続してかかる
  • オンプレミス:サーバー購入、保守、設置場所、電源、更新費用を含めて見る
  • XI:初年度ライセンスと、年次のMaintenance & Supportを分けて見る

2026年の公式更新価格は、100ノードで2,104ドル、300ノードで4,955ドル、1,000ノードで11,898ドルです。Enterprise更新の場合は、これに1,066ドルが追加されます(出典:Nagios Enterprises公式Maintenance & Support Plans、価格適用日2026年1月1日)。

更新には、アップデートやケースサポート、ポータル利用などが含まれます。ただし、更新費用があっても、24時間365日の一次対応が付くとは限りません。

要件定義・設計・初期設定の費用

監視設計で障害判定から通知、権限、バックアップまでを決めておくと、後工程での追加工数を防げます。

  • 判定と通知:障害条件、再確認時間、通知先
  • 監視設定:ホスト・サービスの命名、依存関係、閾値、再試行
  • 運用管理:保守時間、エスカレーション、履歴期間、権限、バックアップ

要件が曖昧なまま構築を始めると、後から監視対象や通知条件が増えて、工数が膨らみやすくなります。

初期設定では、標準プラグイン、NCPAやNRPEなどのエージェント、SNMPやHTTPによるエージェントレス監視を実装します。ダッシュボードや通知先も、実装の対象です。

死活監視なら、短時間で設定できます。一方で、業務APIの応答やバッチの終了状態、DB接続プール、ログの特定パターンまで確認する場合は、設計とテストの工数が増えます。

プラグイン開発・外部連携の費用

標準プラグインで対応できない業務アプリや予約処理、キュー、独自プロトコルを監視する場合は、専用プラグインを開発します。

  • 開発:要件定義とプログラム作成
  • 品質確認:異常系テストとタイムアウト設計
  • 運用準備:ログ出力と保守方法の整理

Slackやメール、SMS、PagerDuty、ServiceNowなどとの通知連携は、通知先を追加する作業にとどまりません。

重複抑制や復旧通知、エスカレーション、自動起票、メンテナンス時間帯の抑制まで設計します。さらに、外部API認証やネットワーク制限、監査ログを扱うと、連携数に応じて費用が増えるため、見積書で内容を確認します。

テスト・ドキュメント・保守運用の費用

監視の品質は、正常時の動きだけでは判断できません。そのため、試験では障害の状態を再現して確かめます。

  • 対象障害:通信断、認証失敗、高負荷、プロセス停止
  • 通知と復旧:通知先停止、監視サーバー停止、復旧時の連絡、時刻ずれ
  • 設定と冗長化:設定エラー、切り替え、復旧の試験

運用開始後は、設定一覧と監視項目、閾値の根拠を残します。通知先や夜間当番、障害手順も残し、バックアップと復元、変更申請の方法まで書き留めておきます。

一般的な業務システムでは、初期費用の15〜25%程度を年間保守費の目安とする考え方があります。

ただし、Nagiosでは24時間対応やプラグイン改修、脆弱性対応、調整範囲によって変わります。率だけで保守費を決めると、実態に合わないおそれがあります。

ポイント

見積もりを比べるときは、基盤、構築、運用の費用を作業別に並べて見ます。総額だけで判断すると、どの作業に費用がかかっているのかを読み違えやすくなります。

Nagiosのシステム開発費用が変動する要因

開発費用を中心に、監視の深さ、冗長化、セキュリティ、移行と運用体制の4要因が広がる図。
同じ監視台数でも、監視内容や運用条件で必要な構成が変わります。

同じ台数でも、検知する障害や対応時間によって必要なシステムは変わります。費用差を生むのは、監視の深さや停止できない時間、連携数、移行の難しさです。

ノード数よりサービス数と監視の深さによる費用差

監視の深さは、何を確認するか、どの業務サービスを見るか、どう運用するかで広がります。

  • 確認項目:CPU、メモリ、ディスク、プロセス、ログ
  • 業務サービス:DB、アプリAPI、バッチ
  • 運用ルール:時間帯別閾値、依存関係、復旧確認後の通知

Pingだけの場合と比べて、サービス数やテストケースが増えるほど、設計工数が必要になります。

WARNINGとCRITICALの閾値を業務時間帯ごとに変えるほか、依存関係で子アラートを抑え、復旧が確認できてから通知する運用も設計します。

クラウドやコンテナでは、IPアドレスの変化や短時間の増減、マネージドサービスのメトリクスを扱うことがあります。

自動登録やタグ分類、テンプレート、API連携がない場合、対象を追加するたびに手作業が発生します。将来の増加数と運用の変化も、見積もりの条件に含めておきます。

冗長化・セキュリティ・移行要件による費用の増加

冗長化や接続環境、セキュリティの要件は、構成を複雑にして費用を押し上げます。

  • 冗長化:予備ノードや別リージョン、切り替え試験
  • 接続環境:複数拠点、DMZ、VPN、ファイアウォール、証明書
  • セキュリティ:TLS、MFA・SSO、LDAP・AD、SNMPv3、監査ログ

管理画面のアクセス制限や個別アカウント、秘密情報の保管を要件に含める場合も、工数が増えます。

通信が途切れたときの再送も、設計の対象になります。基盤停止のリスクを避けるには、Nagios基盤自身を別の監視から見張る方法も検討します。

Nagios公式は、2026年3月25日付のCore 4.5.12を公開しています。導入時には利用版や脆弱性情報を確かめ、検証環境で更新を試したうえで、ロールバック方法を決めておきます。

保守の責任範囲は、見積書と契約書に明記してください。

既存監視からの移行と運用体制による金額差

既存の監視から移す場合は、現在の設定と運用の実態を先に洗い出しておきます。

  • 既存設定:監視項目、閾値、通知履歴
  • 運用情報:担当者、保守期限、障害対応の流れ
  • 移行方式:不要設定の整理、再登録、並行稼働

Zabbix、Icinga、商用監視サービスから移す場合は、設定を単純に再登録できることもあります。一方で、Nagiosのホスト・サービス・依存関係へ置き換えるには、移行設計と並行稼働の工数がかかります。

月額費用は、自社で運用するか、平日日中のみ委託するか、夜間休日の一次対応まで委託するかで変わります。通知や一次切り分け、復旧、設定変更の担当を分けたうえで、対応時間とSLAを決めると比べやすくなります。

ポイント

費用差は、監視の深さやサービス数、冗長化、セキュリティ、移行の条件から生まれます。ノード数だけで予算を組まず、これらの条件を先に整理しておくと、見積もりを比べやすくなります。

Nagiosのシステム開発を進める手順

業務への影響が大きい範囲から段階的に進めると、品質を保ちながら費用を抑えやすくなります。まず、要件を数字で整理し、PoCで通知の精度を確かめてから標準化します。

監視対象の棚卸しと要件定義

監視対象を洗い出すときは、次の対象や条件を確かめます。

  • 対象:サーバー、ネットワーク、DB、Web、API、バッチ、クラウド、重要画面
  • 重要度:即時連絡、性能劣化の予兆、日次レポート
  • 運用:現行ツール、通知先、夜間当番、障害手順、保守期限

監視項目と閾値、間隔、再試行、依存関係を決めます。加えて、通知抑制やエスカレーション、保守時間、SLAも決めます。

ログ保持や権限、暗号化、障害連絡先も決めます。ここを簡略にすると、作業範囲が後から広がりやすくなります。

リサーチノートでは、要件定義を簡略にすると、工数や費用が1.3〜1.5倍に膨らむリスクが示されています。

小さなPoCによる監視精度と通知フローの検証

PoCでは、対象と検証内容を先に決めておきます。

  • 対象規模:代表的な5〜20台程度
  • 対象種類:Linux、Windows、ネットワーク、DB、業務API
  • 通知確認:メール・チャット、重複抑制、復旧通知

正常時と異常時の状態判定や、メール・チャットへの通知を確認します。誤検知や担当者の切り分けやすさ、障害の依存関係、休日や保守時間帯の通知も確かめます。

Nagios公式のRedpanda Systems事例では、オンプレミス・クラウド・ハイブリッド環境の5顧客で試行しています。テンプレートと閾値を検証してから、90日で段階展開しています(出典:Nagios Library公式導入事例、2026年確認)。

試験・移行・運用引き継ぎの完了

本番展開後は、障害を再現する試験と運用への引き継ぎを進めます。試験、通知、移行の3つの面から、監視が実際に機能するかを見ていきます。

  • 試験:通信断、認証失敗、高負荷、プロセス停止、設定ミス
  • 通知:監視・連絡先の停止、復旧時の連絡と担当者への到達
  • 移行:旧監視と新監視の並行稼働、通知差分の確認

優先度の高い業務から本番へ広げ、見落としがないかを確かめます。

設定ファイルとプラグインのソース、IaCやバックアップを引き渡します。監視項目一覧と障害手順、変更手順も引き渡します。さらに、教育記録も引き渡します。

成果物の所有権や、契約終了後に自社で保守できる範囲は、事前に決めてください。

Nagiosの見積もりを取る際のポイント

見積もりを比べるには、監視の目的と必要な成果物をまとめ、複数社へ同じ条件で相談します。「Nagiosを導入したい」とだけ伝えると、金額を比べにくくなります。

RFPに書く監視対象・通知・成果物の条件

RFPには、監視と構成の条件を書きます。

  • 対象と方式:ホスト数・種類、サービス数、チェック間隔、監視方式
  • 環境:ネットワーク境界、クラウド・コンテナ、既存ツール
  • 運用:通知先、チケット連携、ユーザー権限、ログ保持、SLA
  • 移行と可用性:冗長化、バックアップ、既存設定の移し替え対象

未確定の項目は、想定と上限を分けて示してもらうと、追加費用の条件が見えやすくなります。

成果物には、設計書や監視項目一覧、設定ファイルを含めます。加えて、プラグインのソースコードや、テスト仕様書と結果も入れます。

運用手順書や障害連絡網、バックアップ・復元手順、教育資料も確認します。また、ライセンスやクラウド利用料、エージェントの費用が別料金かを明記してもらいます。ネットワーク変更や現地作業、保守、夜間対応の扱いも明記してもらいます。

複数社の金額を同じ条件でそろえた比較

開発会社を比べるときは、次の観点をそろえます。

  • 製品対応:CoreとXI、標準外プラグインの開発
  • 連携実績:クラウド、ネットワーク、DB、ITSM
  • 体制:設計・調整の担当者、応答時間、休日の連絡方法

安い見積もりでは、まず除外項目を確認します。設計の有無やテスト範囲、プラグイン保守、構築後の質問対応によって、総額が変わります。

公式パートナーやサービスページ、導入事例などで実績を確認します。対応製品と保守窓口は、契約前に現行の情報を問い合わせます。

契約前に確認する追加費用と責任分界

追加費用は、変更作業や環境変更が発生したときに生じやすく、契約条件でその扱いを決めておく必要があります。

  • 変更作業:対象・通知先追加、閾値再設計、プラグイン改修
  • 環境変更:OS・ミドルウェア更新、脆弱性対応、現地・休日作業
  • 契約条件:並行稼働、上限金額、変更管理の手続き

口頭の依頼で作業が増えないよう、変更管理の手続きを決めておきます。

著作権やソースの引き渡し、再委託について確認します。データの所在地や秘密情報も確かめ、脆弱性パッチの責任と、終了時の移行支援も見ておきます。

納品時に自社へ戻せる状態にしておくと、長期的なコストやベンダーロックインのリスクを抑えられます。

ポイント

見積もりは、監視の目的や成果物、除外項目を同じ条件でそろえて複数社に依頼すると比べやすくなります。金額だけで選ばず、追加費用の条件と契約前の責任範囲まで見て判断します。

Nagiosのシステム開発費用を抑えるポイント

費用を下げることばかり考えると、必要な監視が抜けたり、誤検知で通知が無視されたりするおそれがあります。重要な対象を守りながら、不要な機能や手作業を減らす考え方が大切です。

重要な対象からの段階導入

初期費用を抑えながら監視漏れを避けるには、業務への影響の大きさに沿って、段階的に展開します。

  1. PoCを実施する
  2. 重要業務を監視する
  3. 周辺システムへ広げる
  4. 全社へ展開する

各段階で監視精度と運用の負荷を確認すると、初期費用を抑えつつ、要件変更を小さな範囲にとどめて対応できます。

初回設計に時間をかけると、個別設定の手間を減らしやすくなります。監視テンプレートと命名規則は、再利用できる形に整えます。通知ルールやドキュメントも、同じ考え方で扱えます。

運用体制に合わせたCoreとXIの選び方

CoreとXIを選ぶときは、必要な機能と社内体制を照らし合わせます。

  • Core:設定管理や障害対応を担える技術者がいる
  • XI:GUI、レポート、権限管理、公式サポートを使いたい

Coreはライセンス費を抑えられます。ただし、担当者の異動や退職に備えた文書化と教育も、費用に含めて考えます。

XIは、複数の担当者で管理する場合や、ダッシュボード、SLAレポートが必要な場合に候補になります。比べるときは、3年間のライセンス、保守、クラウド、社内工数を合算します。

テンプレートと自動化による運用工数の削減

再利用できる設定と通知設計によって、手作業を減らします。

  • 設定の再利用:ホストグループ、サービス定義、変数、標準プラグイン
  • 展開の自動化:設定生成と構成管理ツールの活用
  • 通知の最適化:依存関係、再試行、保守時間、重要度、エスカレーション

自動化のコードはレビューし、設定ミスが大量に広がるのを防ぐ検証環境も用意します。

同じ原因による大量の通知を抑えます。アラートの数に加えて、検知から一次対応までの時間やMTTRも測り、運用の成果と費用を一緒に評価します。

よくある質問(FAQ)

Nagiosの開発費用について、よくある疑問に答えます。価格だけでなく、ライセンスや運用体制、将来の拡張も含めて考えます。

Nagios Coreは無料なので、導入費用も無料ですか?

いいえ。Coreのライセンス費用は無料ですが、設計や監視設定、テストには費用がかかります。サーバーの準備やネットワーク変更、プラグイン、文書化、保守にも費用が必要です。

小規模PoCでも、これらを含む導入費用は50万〜150万円程度が推定レンジです。

100台程度の監視なら、どのくらいの予算が必要ですか?

基本的な死活・リソース監視とメール通知であれば、目安は200万〜800万円程度です。ただし、100台という台数だけでは、費用は決まりません。

金額は、OSや機器の種類、サービス数、独自プラグインによって変わります。通知連携やテスト、引き継ぎ、冗長化の有無によっても差が出ます。

CoreとXIは、費用面でどちらを選ぶべきですか?

設定ファイルやプラグインを継続して管理でき、GUIや公式サポートが不要ならCoreが候補です。

複数の担当者で運用し、ダッシュボードや設定ウィザード、SLAレポートを使う場合は、XIを検討します。権限管理や公式の更新・サポートを必要とする場合も、XIが候補になります。

保守運用費は初期費用の何パーセントですか?

一般論では、初期費用の15〜25%を年間保守費の目安とする考え方があります。Nagiosの費用は、対応時間や夜間休日の一次対応によって変わります。

プラグイン改修や閾値調整、脆弱性対応、クラウド費用も影響します。割合だけで決めず、月次の作業時間や窓口、SLA、変更量を確認してください。

Nagiosを導入すれば24時間365日監視できますか?

Nagiosは常時チェックと通知を実行できますが、通知後に人が対応する体制は別途必要です。

24時間365日の一次対応を行うには、当番とエスカレーションを設計する必要があります。電話やチケットの受付、復旧作業、SLAも決めます。必要な委託費も、見積もりに含めてください。

まとめ

Nagiosの費用は、ライセンス料金に加えて、設計・構築・運用の費用も合わせて見ることが大切です。推定レンジは、小規模PoCが50万〜150万円、標準導入が200万〜800万円です。

高可用性・分散監視は500万〜1,500万円、大規模な全社基盤やMSP向けは1,000万〜3,000万円以上が目安です。これらは、リサーチノートと公開価格から整理した推定です。

見積もりでは、まず対象とサービス、CoreかXIかを確かめます。そのうえで、ライセンスや保守、基盤、連携、冗長化を分けて見ます。さらに、セキュリティやテスト、移行、文書化、24時間運用の費用も確認します。

重要な対象からPoCを行い、テンプレートと通知ルールを標準化して段階展開すると、品質を保ちながら追加費用を抑えやすくなります。

価格に加えて、検知の速さや誤検知の少なさ、継続運用のしやすさ、設定やソースコードの引き継ぎ方も比べます。

監視対象と運用体制、将来の拡張を整理したうえで、複数の開発会社に相談してください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。