ニフクラのシステム開発会社は、業務アプリや移行、DRなど得意な範囲が違うため、自社の課題に合うかで比べます。
- ニフクラとFJcloud-Vの対象範囲を確認する
- 移行・DR・閉域網・監視を比べる
- 費用、契約範囲、運用体制を整理する
取り上げるのは6社で、公開事例、用途、契約範囲、2026年時点の費用から比べます。ニフクラは2024年4月以降FJcloud-Vへ統合・名称変更されているため、旧称と現行名の両方を理解する会社に相談します。
▼全体ガイドの記事
・ニフクラのシステム開発の完全ガイド
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ニフクラのシステム開発会社選びが重要な理由

ニフクラは、業務アプリが完成した状態で届くSaaSとは違い、仮想サーバーやネットワーク、ストレージなどを組み合わせてシステムを載せるIaaSに近いサービスです。このため「ニフクラを導入する」といっても、クラウド基盤の契約だけでなく、アプリ開発や既存データの移行まで含まれる場合があります。認証や監視など、運用に関わる作業も対象に入ることがあります。
完成品の業務システムではない点
販売管理や受発注、会計などの業務システムを使える状態にするには、業務ルールを画面やデータベースへ落とし込む作業が欠かせません。既存パッケージをFJcloud-V上へ移すのか、SaaSを利用するのか、独自性が高い機能だけをスクラッチ開発するのかによって、費用も期間も大きく変わります。
クラウド料金が安く見えても、要件定義やテスト、教育などの工程を削ると、本番稼働後の障害や二重入力につながります。
契約前に決める基盤とアプリの責任分界
FJcloud-Vのデータセンターやサービス基盤の対策が整っていても、OSパッチやアプリの脆弱性への対応、ログの保管などは、利用企業側で行う作業として残ります。管理者権限やバックアップからの復旧テストも、自社側で押さえる範囲に入ります。
開発会社に相談するときは、富士通系クラウドの利用料と、開発会社が担当する設計・開発・移行・運用の範囲を分けて確認します。特に障害発生時は、一次受付から再発防止報告まで誰が担うかを明記しておくと、導入後の責任の押し付け合いを防げます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

株式会社riplaは、ニフクラを含むクラウド上の業務システムについて、業務整理や要件定義から開発、導入、定着支援まで相談しやすい会社です。基盤のスペックを先に決めるより、現場の業務フロー、既存データ、利用者の権限を確認したうえで、パッケージ、SaaS、個別開発を組み合わせる進め方を検討できます。
業務成果から逆算したシステム設計
riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。
riplaは、営業や販売管理など幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
向いている企業と問い合わせ時の確認事項
ニフクラ上で販売管理や顧客管理を新しく作りたい企業、既存業務の属人化を解消したい企業、クラウド移行と現場定着を同じ窓口で進めたい企業に向いています。
問い合わせ時は、現行システムの画面数だけでなく、データ移行の対象や外部連携、承認経路を伝えます。また、帳票や利用者数、月末のピーク処理も共有します。
FJcloud-Vのサーバー構成や月額利用料だけでなく、要件定義から保守までを工程ごとに分けた見積もりを依頼すると、比較しやすくなります。
株式会社システナ|短期のIoT・Web PoCを一気に検証

株式会社システナは、モバイルやWeb、IoTなどのアプリケーション開発を、ニフクラ上のインフラ構築と組み合わせて相談したい企業に適した候補です。
公式の実績紹介では、IoTセンサーの環境データを収集して可視化するサービスのPoCについて、ニフクラを活用し、インフラ構築、データ設計、アプリ開発まで支援した事例が公開されています。
短期間で仮説を検証しやすい点
公式事例では、依頼から2週間でPoCを完成させる案件に対して、ニフクラのサーバーやネットワークを使い、データ設計とアプリ開発を進めたと説明されています。出典は、株式会社システナ「ニフクラを活用したIoTサービスのPoC開発」で、2026年8月に確認しました。
この事例は、センサーやAPI、簡易画面などの成立性を早く確かめたい場合に参考になります。一方で、本番用の基幹システムも同じ期間で作れるとは限りません。
本番移行と運用の範囲の別途確認
IoTやWebサービスのPoCでは、検証段階と本番段階で必要な可用性や認証、監視などの水準が変わります。そのため、問い合わせ時はPoCの成果物にソースコードや設計書が含まれるかを確認します。あわせて、本番環境の再設計を誰が担当するか、センサー停止や通信断の際の再送処理をどうするかも聞いておきます。
短期開発の速さだけでなく、PoC後の本番化まで継続して支援できるかを見極めることが大切です。
株式会社ケンファースト|FinTech・金融系のDRと閉域網に対応

株式会社ケンファーストは、金融系システムやFinTechサービスの安定運用、災害対策、閉域接続を重視する企業が比較したいSIerです。
ニフクラの公式導入事例では、法人向けFinTechサービスの基盤をニフクラへ移設し、東日本を本番、西日本を待機系とするDR構成や、利用者向けの閉域接続を検討した実績が紹介されています。
DRと接続方式を含む基盤の考え方
金融や決済に関わるシステムでは、サーバーを動かすだけでなく、障害を検知してどの時点へ戻すかを設計する必要があります。また、どの経路から利用させるか、取引先との接続をどう保護するかも検討します。
公式事例では、DR環境を含めた移行後にランニングコストを従来の約4分の1に削減できたと紹介されています(出典: FJcloud-V公式「FinTechサービスのシステム基盤」導入事例、2026年8月確認)。これは個別案件の結果なので、同じ削減率が自社にも当てはまるとは限りません。
数値で示すRTO・RPOと監査要件
相談時は「災害に強くしたい」だけでは伝わりにくいため、数値で決めておきます。何時間以内に復旧したいかを示すRTOと、何分または何時間前までのデータを戻したいかを示すRPOが、その基本になります。そのうえで、許容できる停止時間と復旧訓練の頻度も決めます。
FISCや個人情報保護、取引先のセキュリティチェックシートがある場合は、見積もりの段階で監査に必要な証跡まで含めておく必要があります。閉域網や操作ログ、暗号化などが、その対象になります。
エイチ・シー・ネットワークス株式会社|教育機関のネットワークと配信基盤に強み

エイチ・シー・ネットワークス株式会社は、大学や研究機関などで、拠点間ネットワークと講義配信、認証、予約管理を組み合わせるシステムを比べたい企業に向く会社です。
FJcloud-Vの公式事例では、筑波大学の遠隔講義の収録・配信・予約システムについて、ニフクラ上の構築から運用までを担当した事例が公開されています。
SINETやVPNを含む利用環境の検討
教育機関向けのシステムでは、動画を配信するサーバーの性能だけでなく、学内ネットワークや、複数教室からの同時接続も設計します。さらに、教職員と学生の権限や講義コンテンツの保管期間も決めます。
公式事例では、SINETとのL2 VPN接続が選定要件の一つとして挙げられています。一般企業でも、拠点間VPNや閉域網を使う業務システムでは、ネットワーク設計をアプリ開発の初期段階から確かめる必要があります。
構築後の監視と利用者サポートの確認
講義や試験の開始時間に合わせて負荷が集中するシステムでは、平常時の稼働確認だけでは足りません。
問い合わせ時は、同時接続数の試験や動画配信の帯域設計を、どこまで任せられるかを確認します。あわせて、障害時の連絡窓口や利用者対応、年度更新、講義データの棚卸しについても、担当範囲を聞いておきます。
ネットワーク会社とアプリ会社を別々に発注する場合は、障害の切り分けをどちらが主導するかも契約書に残します。
ユニテックシステム株式会社|人材派遣業務のパッケージをクラウド化

ユニテックシステム株式会社は、人材派遣会社に特有の業務をパッケージで効率化したい企業に向く候補です。登録から給与までの業務が、その対象になります。
ニフクラの公式導入事例では、人材派遣会社向け基幹システム「Naviシリーズ」の基盤としてニフクラを採用し、社外からの利用や顧客企業ごとのデータ分離を実現した経緯が紹介されています。
業界標準の業務をパッケージで始めやすい点
人材派遣のように、法令対応や請求・給与の運用が業務の中心にある場合、すべてをゼロから開発するより、専門パッケージを採用して不足機能だけを連携する方が現実的なケースがあります。
公式事例では、Naviシリーズがスタッフ登録から請求・給与支払いまでを管理し、顧客企業ごとに1DBを用意する構成が説明されています(出典: FJcloud-V公式「人材派遣システム Naviシリーズ」導入事例、2019年公開)。
公開事例は2019年時点の情報を含みます。そのため、現在の提供条件は問い合わせ時に確かめます。
業務の適合度と追加開発の範囲の見極め
パッケージは導入が早い一方で、自社独自の締め処理や契約形態が標準機能に収まらないことがあります。帳票や給与計算、他社サービスとの連携も、個別の対応が必要になる場合があります。
デモでは実際の業務データに近いケースを使い、標準機能、設定で対応できる範囲、個別開発が必要な範囲を分けて確認します。
月額利用料に含まれるサポートやバージョンアップ、法改正対応は、クラウド契約の前に確認しておきたい項目です。データ出力や解約時の返却方法も、あわせて押さえておきます。
株式会社リアルビジョン|社内サーバー・AD・ファイル基盤の移行を支援

株式会社リアルビジョンは、業務アプリだけでなく、社内IT基盤をまとめて移行したい企業が相談しやすい会社です。対象は、Active Directoryやファイルサーバー、セキュリティサーバーなどの基盤から、メール、業務PC、閉域網までです。
FJcloud-Vの公式事例では、職業訓練法人JTEXの社内システムについて、ニフクラへの移設計画と構築・移行を担当した内容が公開されています。
既存のWindows環境と利用者への影響
JTEXの公開事例では、Windows Serverのサポート終了を見据えて、ニフクラ上に新しいWindows Serverを用意しています。そのうえで、Active Directoryのドメイン移行とファイルサーバーのデータ移行を段階的に進めたと説明されています(出典: FJcloud-V公式「JTEXのオンプレミスからの移行」導入事例)。
旧サーバーから新サーバーへの切り替えで利用者が混乱しないよう、業務PCやファイル参照先まで含めて計画する考え方は、一般的な社内システム移行にも応用できます。
移行順序と切り戻し条件の明確化
社内基盤の移行では、サーバーを新しく作るだけでなく、DNSや認証などの仕組みや共有フォルダ、拠点間接続を連動させます。印刷やメール、端末設定も、サーバーと切り離さずに扱います。
相談時は、停止できる時間や移行対象の容量を伝えます。あわせて、ファイルのアクセス権、旧環境をいつまで残すか、切り戻しの条件も整理します。
基幹システムの刷新を別会社へ発注する場合も、認証やネットワーク、ファイル基盤を担当する会社との連携方法を最初に決めておく必要があります。
ニフクラのシステム開発会社を選ぶポイント

6社を比べるときは、知名度やクラウドへの対応可否だけでなく、自社の業務・移行・運用の課題に照らして評価します。特にニフクラは基盤サービスなので、アプリ開発会社、移行会社、MSPで強みが分かれます。
候補を3社程度に絞り、同じRFPを渡して、初期費用とクラウド月額、移行費、保守費を分けて提案してもらいます。そうすると、価格だけでは見えない差がわかります。
用途別に見るニフクラ・FJcloud-Vの実績
実績は「ニフクラに対応できます」という一文だけでなく、どの業務を、どの規模で、どの工程まで担当したかで確認します。
短期PoCや金融系DR、教育配信などでは、必要な技術も成果物も異なります。近い用途の実績があるかを先に見ます。
事例の顧客名を公開できない会社でも、匿名化したうえで説明できるかを見ます。たとえば、サーバー台数やデータ量、停止時間などを示せるかどうかです。
開発費と利用料を分けた見積もりの比較
FJcloud-Vの公式料金では、2026年3月16日時点の税込例が掲載されています(出典: FJcloud-V公式「サーバー(共有)タイプ・仕様」)。見積もりは、次のように分けて比べます。
- サーバー本体:1vCPU・1GBのc2-smallは月額2,431円、e2-smallは4,862円、h2-smallは9,779円です。
- OSライセンス・データベース・ディスクなど:サーバー本体の参考額とは別に、確認が必要です。
- 転送量・バックアップ・WAFなど:費用に含まれるかを、見積もりの段階で確かめておきます。
- アプリ開発・移行:簡易なPoCや業務アプリで100万〜500万円、部門システムや既存パッケージのクラウド化で500万〜1,500万円になる場合があります。
- 大規模開発:大規模ERPやスクラッチ開発は5,000万円以上になることもあります。
複数拠点や複数データベースを含む基幹移行は、1,500万〜5,000万円が目安になります。上記の金額は、一般的な業務システム案件を基にしたもので、ニフクラ公式の定価ではありません。データ量や連携数、停止可能時間、冗長化、テスト範囲などで変わるため、金額だけでなく前提条件をそろえて比べます。
必須条件とする保守体制とEOL対応
2025〜2026年は、OSやデータベース、WAFなどの価格や提供条件が変わる可能性があります。そのため、導入時の構成を何年も固定できるとは限りません。
たとえば、SQL Server 2016はMicrosoftのサポート終了に伴い、2026年7月14日が重要な確認期限となります。また、FJcloud-Vではプライベートリージョンの一部サービスが2025年11月4日に新規申込受付を終了しています(出典: FJcloud-V公式のお知らせ)。
現在使えるかだけでなく、更新時の選択肢や移行計画まで提案できる会社を選びます。
よくある質問

ニフクラのシステム開発会社を探すときに多い疑問をまとめます。料金、名称、開発会社の役割を分けて考えると、問い合わせ時に必要な情報を整理できます。
ニフクラとFJcloud-Vは同じサービスですか?
ニフクラは、2024年4月1日以降、FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-Vへ統合・名称変更されています。
過去の導入事例や検索結果では「ニフクラ」と表記されているため、検索時は旧称を使います。一方で、現在の契約・仕様・見積もりは、FJcloud-Vの公式情報で確認するのが安全です。
ニフクラのシステム開発費はいくらですか?
小規模なPoCや簡易業務アプリなら100万〜500万円、部門システムなら500万〜1,500万円、複雑な基幹移行なら1,500万〜5,000万円以上が一つの目安です。
上記の金額は、ニフクラの利用料ではなく、一般的な開発・移行案件の概算です。
サーバーやDB、ストレージなどの月額費用と、要件定義から教育までの初期費用を分けて見積もってください。
開発会社には何を依頼すればよいですか?
要件定義から保守まで、どの工程までを依頼するかを決めます。たとえば、アプリ開発だけを頼むのか、クラウド環境の構築や移行まで頼むのかで、見積もりの中身が変わります。
社内にクラウド担当者がいる場合でも、アプリとインフラの接続、バックアップ復旧、障害時の切り分けを誰が担うかは明確にします。
現行の構成図と、利用者数やデータ量、停止可能時間などの条件を用意します。そのうえで3社ほどへ同じ条件で相談すると、提案の比較がしやすくなります。
まとめ

目的に合う会社の絞り込み
ニフクラのシステム開発会社は、目的によって選び分けられます。株式会社riplaは業務整理から開発・定着まで一気通貫で支援し、株式会社システナは短期PoCやIoT開発に強い会社です。
株式会社ケンファーストは金融系DRや閉域網を扱い、エイチ・シー・ネットワークス株式会社は教育・ネットワーク要件に対応する会社です。ユニテックシステム株式会社は人材派遣パッケージを提供し、株式会社リアルビジョンは社内基盤移行を担います。
同じRFPで比べる初期費用・月額・移行・保守
ニフクラは現在FJcloud-Vとして提供されているため、過去の事例は参考にしつつ、候補を絞ります。その際は、現行の料金や提供機能、EOL、認定状況を確認します。
開発会社へは、現行環境や業務上の課題、移行対象、RTO・RPOなどをまとめたRFPを渡し、初期費用と月額費用を分けて提案してもらいます。こうすると、各社の提案を同じ土台で比べられます。
自社の業務に必要な成果と運用体制まで比較することが、ニフクラのシステム開発を成功させる近道です。
▼全体ガイドの記事
・ニフクラのシステム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
