OEM管理システムの開発は、見積から請求までの情報を一つの流れに結び、顧客別仕様とロット単位の証跡を残す業務基盤を作ることです。
ブランドごとに仕様や納期が変わるOEM業務では、6フェーズに分けて進めると判断しやすくなります。6フェーズは、要件整理から定着までの流れです。
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・OEM管理システム開発の完全ガイド
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OEM管理システム開発の全体像

OEM管理システムは、販売管理から原価管理までを組み合わせた基幹システムです。また、販売管理、生産管理、購買管理などの各業務は、自社の製造形態と取引ルールに合わせて組み立てます。
OEM管理システムは、特定の製品名を導入すれば完了するものではありません。複数の業務を組み合わせるため、導入前に業務の流れと管理単位をそろえておくことが、後の製品選定や見積比較を正しく進める前提になります。
OEM管理システムの定義
OEM管理システムとは、ブランドオーナーから製造を受託する企業や、複数の委託先を使い分ける企業が、案件の見積から請求までを一貫して管理する仕組みです。
受注番号に、顧客や商品、仕様書の版数を関連付けます。加えて、BOMや原材料ロット、製造指図を結び付け、検査結果や出荷先までたどれるようにします。
仕様変更が起きたとき、どの受注に新仕様を適用し、どの資材を発注し直し、どの納期回答を変えるかをたどれることが欠かせません。
業種によって中心になる管理は違うため、システム名に「OEM」と入っているかより、自社と同じ製造形態の業務シナリオを再現できるかで評価します。
- 化粧品・食品・健康食品:使用期限や配合、秤量が中心になり、ラベルや品質検査、回収時のトレースも管理対象になります。
- 金属・機械部品:図面や製番BOM、加工工程が中心になり、外注先や個別原価、納期回答もあわせて管理します。
最初にそろえる管理単位
最初に、案件、顧客、商品、仕様書をマスタとして洗い出し、BOMや原材料、工程、ロットも一覧にします。さらに、倉庫、外注先、検査項目、請求先も対象に含めます。
- 登録と承認:誰が登録し、誰が承認するか
- 版数の固定:どの時点で版数を固定するか
- 商品コード:顧客別の呼び名を別マスタにすると在庫や原価が分断されるため、共通コードと顧客別コードの対応関係
- 現状値の把握:ロット追跡の時間、棚卸差異、納期回答までの時間、見積粗利の把握率、入力の二重作業、検査記録の欠落件数
管理対象を決めるときは、現場の困りごとをKPIに翻訳することが有効です。そのうえで、導入後に何を改善できれば成功かを数字で合意すると、不要な機能を削りながら必要な投資を判断できます。
OEM管理システムの進め方|6つのフェーズ

開発は6フェーズに分け、要件整理から定着まで、フェーズごとに完了条件を決めて進めます。完了条件を決めずに次へ進むと、仕様変更が後工程に流れ込み、費用と納期が膨らみます。
特にOEMでは、営業や購買、工場、品質保証の視点を一つの業務シナリオにまとめることが重要です。経理や外注先の視点も、同じシナリオに加えます。
フェーズ1:要件整理による業務とKPIの定義
まず、現状の業務を引き合いから請求まで順に並べます。最初の段階は、引き合い、見積、受注、仕様確定です。次に資材手配、生産計画、外注が続きます。
最後は製造実績、検査、出荷、請求です。各工程について、入力する人や利用する帳票、参照するマスタ、判断条件を記録します。例外処理や後工程へ渡す情報も、あわせて書き出します。
紙やExcelが残っている場合は、すぐに廃止せず、なぜ使われているのかを確認します。現場で欠かせない一覧や計算が何かも、そこで洗い出します。
要件は、事業継続や品質への影響の大きさで、Must、Should、Laterに分けます。
- Must:事業継続や品質に直結する機能(納期と所要量の連動、原料と製品のロット追跡、不合格品の隔離、顧客別権限など)。
- Should:標準帳票や部門別集計。
- Later:顧客ポータルやAIによる需要予測。
RFPには、通常の受注に加えて、仕様変更や原料欠品、外注遅延のシナリオを含めます。さらに、検査不合格、返品、緊急出荷も盛り込みます。
この段階の完了条件は、業務フロー図や主要マスタ一覧、権限表が承認されていることです。非機能要件やKPI、対象範囲も承認の対象になります。
移行対象データと連携先も、確定させておきます。
要件定義を短縮しすぎると、後から帳票や例外処理が増え、開発工数が当初計画の1.3〜1.5倍に膨らむ可能性があります。そのため、急ぐ場合でも対象範囲を絞って合意しておくことが大切です。
フェーズ2:パッケージ・クラウド・スクラッチの選定
選定では、製品の機能数より先に、Fit to Standardの考え方で、業務を標準機能にどこまで合わせられるかを確認します。パッケージ、クラウド、スクラッチ開発は、標準機能の強みと、追加で担う作業が違います。
- パッケージ:生産や在庫の標準機能を早く使い始めやすい一方、独自帳票や特殊な原価計算には追加設定が必要です。
- クラウド:サーバー保守やアップデートの負担を抑えやすく、複数拠点で使いやすい反面、工場設備や閉域網との接続、データ保存場所、月額課金の増え方を確認します。
- スクラッチ開発:顧客別仕様や独自の外注管理、設備連携を競争力にできる反面、保守、脆弱性対応、担当者の確保、将来の法改正対応は自社と開発会社が継続して担います。
候補を比較するときは、同じ製造形態の導入事例や、標準機能と追加開発の境界、APIの有無を確認します。データ出力の可否や、設計書・ソースコード・データの返却条件も確認します。
デモでは実データに近いシナリオを実際に操作し、これが標準機能でできるのか、設定でできるのか、個別開発になるのかを機能ごとに記録すると、提案書を比べる際の材料になります。
たとえば、顧客Aの新商品の仕様書を第2版へ更新し、原材料のロットを割り当てて、外注工程を手配します。さらに、検査不合格を隔離し、最終製品から使用原料と出荷先をたどる流れを再現します。
フェーズ3:設計・開発での例外処理と連携の確定
設計では、画面や帳票の見た目より先に、業務上の状態遷移を定義します。たとえば、受注を「見積中」「受注確定」「生産指示済み」といった状態に分け、そのうえで、誰がどの条件で次の状態へ進めるかを決めます。
仕様変更が承認された後は、旧版のBOMを残したまま、適用開始日や対象受注とともに新しい版を保存できるようにします。
- 基幹データ:会計や販売、倉庫、ECなど、どの情報を正とするかを決めます。
- 機器・外部連携:EDIや計量器、バーコード・ハンディ端末、設備やIoTも、連携先ごとに扱いを決めておきます。
- CSV連携の仕様:項目名や文字コード、桁数、単位に加え、エラー時の再送や重複取込の防止、処理結果の確認方法まで文書にします。
連携本数が増えるほど、開発費だけでなく障害時の切り分けや監視の費用も増えるため、リアルタイム連携が必要なデータと日次で足りるデータを分けます。
品質と権限も設計に含め、ブランドオーナーには自社案件だけを、外注先には必要な発注・納期・図面だけを見せるなど、顧客・拠点・部門・役職の単位で閲覧範囲を定義します。承認履歴や変更前後の値、実行者、日時、理由をログに残し、監査やクレーム対応で説明できるようにします。
フェーズ4:テストによる正常系と異常系の検証
テストは、単体テスト、機能間の結合テスト、外部システムとの連携テスト、業務受入テストの順で行います。受入テストでは、業務シナリオを最後まで処理でき、必要な帳票とログが出力され、KPIを測れることを合格条件にします。
現場代表者が実際のサンプルデータで操作し、操作時間と入力負荷も確認します。
異常系のテストでは、次の場面を再現して確認します。
- 必須の異常系:受注数量や納期の変更、原料欠品、ロットの切替、外注の遅延、検査不合格
- その他の異常系:返品、ラベル差し替え、在庫不足、同じCSVの二重取込
- 権限と障害の異常系:権限のない承認、通信断、停電後の復旧
ロットの追跡では、最終製品のロットから使用原料や工程、作業者、検査結果をたどるトレースバックと、原料から出荷先を追うトレースフォワードを、両方向で実施します。
移行テストでは、商品や顧客、BOM、在庫、未完了受注などのうち、何を移行し、何を参照用に保管するかを決めます。件数だけでなく、単位変換や旧仕様と新仕様の紐付け、日付形式、欠損値も検証します。移行後は、在庫金額と会計残高、未出荷受注と納期一覧を照合してから、本番へ進めます。
フェーズ5:小さく始める稼働と切替リスクの抑制
稼働時は、全拠点や全商品を一度に切り替えるより、代表的な製品群や一つの工場で先行稼働する方法が安全です。受注からロット追跡、出荷までの主要機能をMVPとして動かし、現場が使えることを確認します。そのうえで、顧客ポータルや高度な分析を追加します。
並行稼働を行う場合は、いつまで旧Excelを正とするか、差異を誰が解消するか、障害時にどの手順へ戻るかを決めます。切替判定には、データ移行の完了や重大な未解決不具合がないこと、主要ユーザーの教育完了を含めます。さらに、バックアップと復旧手順の確認、問い合わせ窓口の準備も、判定に含めます。
稼働初週は、受注件数や出荷件数、連携エラー、在庫差異などを日次で確認します。入力差戻しや問い合わせ内容も含め、原因と暫定対応を記録します。現場に「困ったらExcelへ戻る」という逃げ道だけを残すと二重管理が固定化するため、紙やExcelが必要な例外は公式運用として整理します。
フェーズ6:KPIと改善会議による定着
定着フェーズでは、操作説明会を一度開いて終わりにせず、営業、購買、製造、品質、出荷、経理ごとに、実際の役割に合わせた短い手順書と練習データを用意します。新任者向けの教育や、現場リーダーを一次窓口にする運用、月次の権限棚卸し、マスタ変更の申請ルールを決めると、担当者の記憶に頼り切らずに済みます。導入効果は、納期遵守率やロット追跡にかかる時間、棚卸差異率、入力工数などで確認します。
- 測る項目:欠品による納期変更件数や見積原価と実績原価の差、検査記録の欠落件数も含めます。
- 比べ方:導入前の基準値と月次の目標値を並べます。
- 未達の原因:達成できない場合は、機能不足なのか、マスタ不備なのか、入力ルールや教育不足なのかを切り分けます。
- 機能追加:現場の要望を、KPIへの影響と保守費用を見て優先順位を付けてから取り入れます。
工場をクラウドやIoTに接続する場合は、ITネットワークと設備ネットワークの分離、最小権限、多要素認証、暗号化を運用に組み込み、バックアップや脆弱性管理、アクセス・操作・変更ログ、復旧訓練も必要です。経済産業省は2025年4月に、中小規模の製造事業者向け「工場セキュリティの重要性と始め方」を公開しています。
発注側は、開発会社の提案に加えて、同資料を基準に自社のリスクを確認すると役立ちます(出典:経済産業省「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」関連資料、2025年)。
OEM管理システムの費用相場とコストの内訳

OEM管理システムの費用は、利用者数や拠点数、製造形態によって大きく変わります。製品価格は費用の一部で、顧客別仕様や外部連携、移行データによっても費用は変わります。ほかに、次の項目も費用に影響します。
- ロット:ロット追跡をどこまで行うか
- 品質要件:検査や不合格品の扱いの範囲
- 帳票:標準の帳票か、顧客別の帳票か
- 端末・教育:ハンディ端末の種類と、利用者への教育
- 保守の範囲:保守に含める対応の範囲
OEM専用システムの公的な価格統計はほとんどないため、公開されている受注生産向け生産管理システムの目安と、リサーチノートの業務システム相場から推定したレンジを示します。
導入方式ごとの費用レンジ
導入方式によって、初期費用と月額の目安は次のように分かれます。
- 汎用SaaSやローコード:受注・在庫・案件台帳から小さく始める構成は、初期0〜60万円程度、月額5〜30万円程度が一つの目安です。
- 標準的な生産管理パッケージ:初期100〜500万円程度、月額10〜30万円程度または年額保守となるケースがあります。
受注生産の中小製造業向けに、パッケージ型100〜500万円程度という公開目安があります(出典:Prevision「生産管理システムの導入費用・期間の目安 2026年版」、2026年)。ただし、OEM専用システムの確定価格ではないため、拠点数や連携数をそろえて見積を取る必要があります。
パッケージに機能を加えるほど費用は上がり、OEM向け設定やEDIなどを加える場合の検討レンジは、初期300〜1,000万円程度、月額20〜50万円程度です。
- 会計・倉庫連携:会計や倉庫のシステムとのデータの受け渡し
- 品質管理:検査記録や不合格品の扱い
- ハンディ端末:現場でのバーコード読み取りや入力
- 顧客別帳票:顧客ごとの書式での帳票出力
複数工場や独自の原価・品質・顧客ポータル・設備連携を含むスクラッチ開発は、1,000万〜3,000万円以上となる可能性があります。全社基幹を統合する場合は、3,000万〜1億円超もあり得ます。これらは市場の公開目安を組み合わせた推定であり、特定サービスの価格を断定するものではありません。
初期費用以外の費用と導入期間
見積書では、要件定義や開発・設定、データ移行、教育、保守などを分けて確認します。特にデータ移行は、件数だけでなく、旧コードの整理や重複除去、欠損補完、照合まで含めるかで金額が変わります。EDIや計量器、バーコード端末は、機器や通信、現地作業、ライセンスが別費用になることがあります。
月額費用には、ユーザー数や拠点数、データ容量、API利用が含まれるかを確認します。ほかに、次の項目が含まれるかも確認します。
- サポート窓口:問い合わせへの対応時間と範囲
- バックアップ:取得の頻度と保管の範囲
- 監視:稼働状況を見守る仕組みの有無
- バージョンアップ:更新の回数と対応範囲
オンプレミスでも、サーバー更新やOSやデータベースの保守、セキュリティ対策、障害対応の費用が発生します。
初期費用が安く見える提案ほど、5年総額でライセンス、保守、追加開発を合算して比較します。その際は、次の費用も一緒に見積に含めて比べます。
- 教育:利用者への研修と操作説明
- 端末:ハンディ端末や計量器などの機器
- 連携:EDIや会計などとの接続
- 移行:既存データの移し替え
導入期間は、小規模な標準構成で数週間〜3か月、標準パッケージで2〜6か月、連携や品質・外注管理を含めて4〜12か月、複数工場やスクラッチで9〜18か月以上が目安です。期間は、開発会社の力量だけでなく、要件確定の速さや現場のレビュー時間、マスタの整備状況で決まります。さらに、連携先の協力や教育対象者の人数も影響します。
OEM管理システムの見積もりを取る際のポイント

見積の精度は、依頼側が業務条件をどれだけそろえられるかで変わります。
機能一覧に加えて、業務シナリオを同じ資料にまとめます。代表的な商品や顧客別仕様、BOM、受注変更から、外注、検査、出荷、請求までを含めます。
提案会社には同じ前提条件で回答してもらい、価格の大小だけでなく、対応方法と残る運用負荷を比べます。
仕様書とRFPの記載項目
RFPには、会社や拠点、利用者数などの基本情報を書きます。基本情報には、次の項目も含めます。
- 受注の規模:月間受注件数
- 商品の数:SKU数
- 原料の数:原材料数
- 保管拠点:倉庫数
外注先数や現場端末数、既存システムも、あわせて記載します。機能要件は、顧客別単価や最低発注数量、納期回答、版数管理、BOM、ロットなどに分けて書きます。
各項目には、必須か任意か、標準機能で必要か、許容する手作業は何かを書きます。非機能要件には、稼働時間や処理速度、同時利用者数を含めます。運用と安全性に関わる項目も、次のとおり要件に入れます。
- バックアップ頻度:データを保存する間隔
- 復旧目標:障害後に戻すまでの目標時間
- 可用性:止まらずに使える割合
- 認証方式:ログインの確認方法
- アクセス制御:誰がどの情報を見られるかの範囲
ログ保存期間やデータの保管場所、障害時の連絡体制も、要件に入れます。
機能要件には、MRPや製造指図、期限を含めます。ほかに、次の項目も含めます。
- 品質・原価:検査記録と原価の計算
- EDI・会計:外部の取引先や会計システムとの連携
- 倉庫:在庫の場所と入出庫
- 権限:役割ごとの操作と閲覧の範囲
- 監査ログ:変更や承認の記録
ブランドオーナーや外注先が利用する場合は、テナント分離、顧客ごとの閲覧範囲、ファイルの持ち出し制御も確認します。個人情報を扱う場合は、委託先・再委託先の監督や契約、監査方法を要件に盛り込みます。
複数社の比較基準
候補会社は、価格や機能、実績、導入期間だけでなく、同じ製造形態への適合性で比べます。化粧品や食品なら配合や秤量、部品加工なら図面や製番など、自社の重要シナリオをデモで実行させます。内田洋行ITソリューションズは、化粧品OEM向けに、見積・受注・出荷の流れを案内しています。ほかに、次の機能も案内しています。
- 生産計画:生産の順番と日程
- 所要量計算:必要な原材料の量の算出
- 資材計画:資材の手配と在庫の計画
- 工程・品質・原価:工程の進捗、検査、原価の管理
- 秤量器連携:計量器からのデータ取り込み
この案内は、製品選定で確認すべき機能の具体例になります(出典:株式会社内田洋行ITソリューションズ「化粧品製造業」)。各社の提案書には、標準、設定、追加開発、外部製品、将来対応の区分を書いてもらいます。さらに、導入後の問い合わせ時間や障害の一次切り分け、法改正やOS更新への対応、データ出力、契約終了時の返却、担当者変更時の引き継ぎを確認します。
安価でも、重要な機能が手作業のまま残り、現場の二重入力やExcel集計が増えるなら、実質的なコストは下がりません。
2026年の法令・セキュリティ要件の盛り込み
OEMで委託先に発注したり、資材を有償支給したりする場合は、取引情報を後から確認できる設計にします。また、取適法は2026年1月1日に施行され、対象取引では、発注内容などの明示や、取引に関する書類・電磁的記録の作成と保存、支払期日の管理などが求められます(出典:公正取引委員会「取適法」および「取適法・振興法リーフレット」、2026年)。
- 年数:取引記録を2年間保存することが示されています。
- 支払期日:受領から60日以内のできる限り短い期間内に定めることも示されています。
システムには、発注日や給付内容、代金を保存できる項目を用意します。ほかに、次の項目も保存できるようにします。
- 納期:約束した納品日
- 支払期日:代金の支払期限
- 変更・返品の経緯:変更と返品の履歴
- 価格協議の履歴:価格交渉の記録
- 有償支給:支給した原材料の数量と対価
法令の適用関係は取引条件によって異なるため、システム要件とは別に、法務や経理、購買と確認します。工場連携では、ITとOTの接続点、外部委託先のアカウント、バックアップ、復旧手順、ログ監視をRFPに明記します。
OEM管理システム開発でよくある質問

OEM管理システムの開発では、「パッケージで足りるか」「どの範囲から始めるか」「現場が使い続けるか」という疑問が多くあります。
導入前に判断しやすいよう、費用、開発方式、既存業務、導入期間に関する質問へ直接答えます。費用の目安は前の節で示しているため、ここでは開発方式、既存データの移行、小規模な始め方、導入期間を取り上げます。
OEM管理システムはパッケージとスクラッチのどちらがよいですか?
標準的な受注・生産・在庫・品質・原価管理を早く安定させたい場合は、パッケージやクラウドを基盤にし、差別化する部分だけを設定や追加開発で補う方法が現実的です。
顧客別仕様や独自の外注管理、設備連携などが競争力の中心で、標準機能に合わせると業務価値を失う場合は、スクラッチも候補になります。
方式は、重要シナリオをデモやFit&Gapで検証してから判断します。
Excelのデータをすべて移行する必要がありますか?
移行は、現行業務で使う情報に絞って進められます。顧客や商品、BOM、在庫、未完了受注などを優先し、古い実績は検索用データとして別保管する方法もあります。
移行前にコードの重複や単位の違いを整理し、テスト移行後に、在庫や受注残、会計残高、ロットの件数と金額を照合します。
小規模に始めるなら、どの機能を優先すべきですか?
OEMでは、受注内容が製造と品質に正しく伝わり、完成品から原材料と出荷先を説明できることが価値になります。そのため、最初は、受注や顧客別の仕様、BOMを優先します。ほかに、次の機能も対象に含めます。
- 在庫:入出庫と在庫数の管理
- 製造実績:製造した数量と工程の記録
- 品質:検査と不合格品の扱い
- ロット追跡:原料から製品までの追跡
- 出荷:出荷先と出荷数の記録
会計や高度な分析、顧客ポータル、AI予測は、マスタと実績データが安定してから第二段階に回すと、初期費用と現場負荷を抑えやすくなります。
OEM管理システムの開発期間はどれくらいですか?
標準機能中心の小規模導入なら数週間〜3か月、標準パッケージの導入なら2〜6か月、複数の連携や品質・外注管理を含めると4〜12か月程度が目安です。
独自開発や複数工場の統合では、9〜18か月以上かかる可能性があります。
要件の未確定やデータの未整理、現場レビューの遅れ、連携先の調整が期間を延ばしやすくなります。そのため、開発期間だけでなく、要件整理や移行、教育、稼働後支援も含めて計画します。
まとめ|業務シナリオから段階的に作るOEM管理システム

開発前に確認する最終チェックリスト
発注前には、導入目的とKPI、対象業務、顧客別仕様、BOM、ロットの前提が文書になっているかを確認します。品質や外注、連携の前提も、文書になっているかを確かめます。ほかに、次の項目も確かめます。
- 移行データ:移す範囲と照合の方法
- 権限:役割ごとの操作範囲
- 保守範囲:保守に含む対応
- 費用の前提:見積に含む作業と条件
候補会社のデモで異常系を再現し、標準・設定・追加開発の区分と、5年総額の見通しを比較できれば、価格だけで判断するリスクを減らせます。
稼働後に改善を続けるための次の一歩
まずは、受注、BOM、在庫をMVPとして小さく稼働させ、現場が使えることを確かめます。続けて、製造実績、品質、ロット追跡、出荷も同じMVPに含めます。
データと現場運用が安定してから分析や顧客ポータルを広げると、無理のない定着につながります。稼働後は、納期遵守率や棚卸差異、ロット追跡時間などを月次で確認し、改善テーマを一つずつ選びます。
システムを完成品として扱わず、現場の利用状況と事業KPIに合わせて、マスタ、教育、権限、追加機能を見直し続けます。OEM業務の変化にも、この見直しで対応できます。
初期費用だけでなく、移行、端末、教育、保守、連携、5年総額を同じ前提で比べ、現場のKPIと投資効果を確認します。
開発は、製品を先に決めるより、顧客別仕様や版数、BOMを整理することから始まります。そのうえで、次の業務についても同じ整理を広げます。
- 外注:外注先ごとの条件と工程
- 品質:検査の基準と記録
- ロット追跡:原料と製品の対応
- 原価:原価を集計する単位
- 出荷までの業務:受注から出荷までの流れ
要件整理から定着まで、6フェーズごとに完了条件を置きます。通常処理に加えて、仕様変更や欠品、外注遅延、検査不合格、返品、連携エラーを検証します。
費用は、標準パッケージで初期100〜500万円程度、連携やOEM向け拡張を含めて300〜1,000万円程度、独自開発や複数工場で1,000万円以上という公開目安があり、OEM専用の一律価格ではありません。2026年は取適法への対応として、発注や支払、変更履歴の保存を設計に含め、工場のIT・OT接続や委託先アクセスにはセキュリティ要件を設定します。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
