OpenShiftのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

OpenShiftのシステム開発費は、学習・PoCなら300万〜800万円、本番基盤と業務アプリを含む中小規模案件なら1,000万〜3,000万円、既存基幹のモダナイズや多拠点移行では3,000万〜1億円超が概算の目安です。OpenShiftのライセンスやサービス料金だけでなく、クラウド、クラスタ構築、アプリ改修、データ移行、運用保守まで含めて見積もる必要があります。

ただし、上記は公式の一律価格ではなく、構成・ノード数・可用性・既存アプリの状態・運用範囲によって大きく変わる概算です。この記事では、OpenShiftのシステムにかかる費用の内訳、公開されているクラウド料金を使った月額試算、開発期間、見積もりの比較方法、コストを抑える進め方までを、発注前に確認できる形で整理します。

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OpenShiftのシステム費用は何で決まりますか?

OpenShiftのシステム費用を構成する要素

OpenShiftのシステム費用は、単純な製品価格ではなく、実行基盤と業務システムをどこまで作り込むかで決まります。特に「OpenShiftを導入する費用」と「OpenShift上で業務アプリを開発・移行する費用」を分けて考えることが、見積もりを読み解く第一歩です。

基盤構築費と業務アプリ開発費を分けて考えます

基盤側には、OpenShiftのサブスクリプションまたはクラウドサービス料金、クラスタ設計、ネットワーク、認証、ストレージ、監視、バックアップ、CI/CD、セキュリティ設定が含まれます。一方、業務アプリ側には、画面、API、データベース、バッチ、外部システム連携、既存コードの改修、データ移行、利用部門の受入テストが含まれます。基盤だけを構築しても業務アプリが完成するわけではないため、提案書の対象範囲を分けて確認する必要があります。

たとえば、既存のJavaアプリをコンテナ化して小規模に移行する案件では、OpenShiftの環境整備が中心になります。しかし、セッション管理やファイル保存を外部化できないモノリス、古いミドルウェア、複雑なデータ連携を含む案件では、アプリの再設計や改修が増えます。同じノード数でも、アプリ側の移行難易度によって初期費用は大きく変わります。

マネージド型かセルフマネージド型かで費用構造が変わります

ROSA、Azure Red Hat OpenShift、OpenShift Dedicated、IBM Cloudのようなマネージド型では、クラスタの一部または多くの運用をサービス側に任せられます。その分、サービス料金とクラウドのコンピュート、ストレージ、ネットワーク、ロードバランサーなどを合算して考えます。自社でControl PlaneやWorker、アップグレード、証明書、監視を管理するセルフマネージド型では、契約費以外に専門人材と運用設計のコストが増えます。

安さだけで方式を選ぶと、運用開始後に追加費用が発生しやすくなります。24時間365日の監視、障害対応、脆弱性パッチ、バージョンアップ、バックアップと復旧訓練まで必要なら、サービス側に含まれる範囲と自社・SI会社が担う範囲を責任分界表で確認することが重要です。

OpenShiftの開発費用相場はいくらですか?

OpenShiftの開発費用相場

OpenShift案件の初期費用は、開発用の小規模環境だけなら300万〜800万円、本番基盤と業務アプリを含む中小規模なら1,000万〜3,000万円、既存基幹のモダナイズや多クラスタ・多拠点移行なら3,000万〜1億円超が目安です。これはOpenShift固有の公式定価ではなく、業務システム全般の費用・工程データを、クラスタ設計、コンテナ化、移行、運用設計を含むOpenShift案件へ置き換えた概算です(出典: NotebookLMリサーチノート「OpenShiftのシステム」、2026年)。

学習・PoCや軽微なコンテナ化は300万〜800万円が目安です

開発用または検証用のクラスタを用意し、業務アプリを1〜2本だけコンテナ化し、最小限のCI/CDとログ確認まで行う場合は、300万〜800万円程度が概算の出発点になります。対象を本番利用に広げないため、可用性、災害対策、長期ログ保管、複雑な認証連携を最初から盛り込みすぎないことが前提です。

PoCでは、費用を安く見せることよりも、本番移行の判断材料を得ることが目的です。現行アプリがコンテナで安定するか、必要なストレージ性能が得られるか、デプロイ時間が短縮されるか、運用担当者がマニフェストとログを扱えるかを検証します。PoCで本番要件まで検証できなかった場合は、後続の本番設計費が別途必要になります。

本番基盤と業務アプリ1〜3本なら1,000万〜3,000万円が目安です

本番環境として複数のWorker、認証連携、ネットワーク制御、監視、バックアップ、ステージング環境、CI/CD、障害時の復旧手順まで整える場合は、1,000万〜3,000万円程度のレンジで見積もられることがあります。ここに業務アプリの画面やAPI、外部サービス連携、データ移行が加わると、同じ基盤でも費用は上限側へ移ります。

この規模では、クラスタの初期構築だけでなく、運用開始後に誰がアラートを確認し、どの条件でスケールさせ、どの時間内に復旧するかを決めます。運用設計や教育を削ると、納品後に別会社へ再委託する費用や、障害発生時の緊急対応費が増えやすいため、初期見積もりに含めるほうが安全です。

既存基幹のモダナイズは3,000万〜1億円超になることがあります

VMwareなどで稼働する既存基幹を段階的にコンテナ化し、複数の業務アプリ、データ移行、災害対策、多クラスタ、監査要件、24時間運用まで含めると、3,000万〜1億円超の初期費用になることがあります。これはOpenShiftの料金が高いからというより、現行資産の調査、依存関係の整理、アプリ改修、移行リハーサル、切り戻し設計、利用部門の受入れが積み重なるためです。

期間も6〜18か月程度を見込むケースがあります。全機能を一度にマイクロサービスへ分割するのではなく、API化しやすい機能や変更頻度が高い機能から段階移行すると、投資判断を小さく分けられます。反対に、データベースの共有やファイル処理を整理しないまま移行を始めると、後工程で追加改修が発生しやすくなります。

OpenShiftの料金体系と月額試算を確認します

OpenShiftの料金体系と月額費用

OpenShiftの月額費用は、サービス料金、クラウドインフラ料金、ストレージ・通信料金、監視・バックアップ料金、運用支援料金に分かれます。公開価格があるサービスでも、可用性やノード構成によって必要なインフラが増えるため、表示された単価だけで本番総額を判断してはいけません。

ROSAはサービス料金とAWSインフラ料金を合算します

AWSの公式料金ページでは、ROSAのサービス料金をWorker Nodeが使用する4vCPUあたり、オンデマンドで1時間0.171米ドルと案内しています。Hosted Control Planeを使うクラスタには、さらに1クラスタあたり1時間0.25米ドルがかかります(出典: Amazon Web Services「Red Hat OpenShift Service on AWS Pricing」、2026年確認)。1ドル150円、1か月730時間として計算すると、3 Workerのサービス料金は約5.6万円、Hosted Control Planeのクラスタ料金は約2.7万円です。合計は約8.4万円ですが、これはROSAサービス料金だけの試算です。

6 WorkerならWorker部分が約11.2万円、クラスタ料金を加えて約14.0万円になります。実際には、EC2、インフラノード、EBS、ロードバランサー、データ転送、監視、バックアップなどのAWS料金が別途必要です。AWS公式の本番例でも、9 WorkerのHCPクラスタについてROSAサービス料金とAWSインフラ料金を分けて提示しているため、見積もりではこの二層構造を明細にする必要があります。為替、リージョン、契約期間、ノードのCPU・メモリによって円換算額は変動します。

クラウドごとに課金単位と責任分界を確認します

Red Hatの価格案内では、クラウドサービスの予約インスタンスが4vCPU・3年契約を前提に1時間0.076米ドルからと示されています(出典: Red Hat「OpenShift pricing」、2026年確認)。ただし最低Worker構成が必要で、クラウドインフラ、ストレージ、通信、監視などが含まれるかはサービスごとに異なります。この金額をそのまま小規模開発環境やセルフマネージド版へ適用してはいけません。

Azure Red Hat OpenShiftでは、Microsoft Learnのサービス定義にあるとおり、顧客がAzureへ支払い、クラスタに使う仮想マシンはAzure Linux仮想マシンの料金体系で請求されます(出典: Microsoft Learn「Azure Red Hat OpenShift service definition」、2026年確認)。IBM Cloudでは、Worker Nodeのフレーバー、ノード数、インフラタイプに加え、OpenShift Container Platformライセンスやネットワーク、ロードバランサーなどが費用を左右します。IBMの資料では基本的な高可用性構成の例として3ゾーン各2 Worker、合計6 Workerが示されているため、冗長化を求めると最小構成から増える点に注意が必要です(出典: IBM Cloud Docs「Understanding costs for your clusters」、2026年確認)。

セルフマネージド版は契約費と運用人材を合算します

セルフマネージドのOpenShift Container PlatformやPlatform Plusは、ノード数、CPU、契約年数、サポート、追加製品で個別見積もりになります。さらに、クラスタの設計・構築、アップグレード、脆弱性対応、監視、バックアップ、障害切り分けを自社で担う場合は、その工数を運用費として見積もります。契約費が安く見えても、担当者が常時確保できない場合は外部支援費を加える必要があります。

年間保守・運用費は、一般的な業務システムの目安として初期開発費の15〜20%程度に、クラウド利用料、Red Hat契約、監視、バックアップなどを加える考え方があります(出典: NotebookLMリサーチノート、2026年)。ただし、24時間365日の有人監視、厳しい復旧時間、複数クラスタ、セキュリティ監査を含める場合は、この比率を超えることがあります。

開発期間と工程別の費用内訳を整理します

OpenShiftシステム開発の工程と期間

OpenShiftの開発期間は、PoCなら1〜3か月、本番基盤と業務アプリ1〜3本なら3〜6か月、既存基幹の段階移行や多拠点構成なら6〜18か月程度が一つの目安です。工程ごとに成果物と費用を切り分けると、どこで予算が増えたのかを把握しやすくなります。

要件定義・現状調査は全体費用の10〜15%程度を見込みます

要件定義では、現在のアプリ、VM、データベース、外部連携、利用者数、ピーク負荷、データ分類、RTO・RPO、リリース頻度、監査要件を調査します。構築作業に早く入りたい案件ほど、この工程を短縮しがちですが、要件定義・アーキテクチャ設計は全体費用の10〜15%程度を目安に確保するほうが、後からの大幅な手戻りを防ぎやすくなります。

特に、OpenShiftに載せるデータが個人情報や機密情報を含む場合は、保存場所、暗号化、アクセス権、監査ログ、バックアップ期間、委託先の役割を先に決めます。OpenShiftの機能を設定すれば法令対応が完了するわけではないため、法務・情報システム・現場部門を交えて要件を確定する必要があります。

設計・構築ではクラスタとアプリを並行して作ります

設計・構築では、Control Plane、Worker、ネットワーク、ストレージ、Ingress、認証、RBAC、監視、ログ、バックアップ、レジストリ、CI/CDを設計します。同時に、アプリのコンテナイメージ、環境変数、Secret、ヘルスチェック、スケール条件、データベース接続、永続データの扱いも整理します。基盤チームとアプリチームの前提が合わないと、動作確認のたびに設定を作り直すことになります。

コストを比較するときは、人月や人日だけでなく、成果物の範囲を確認します。アーキテクチャ設計書、構築手順、マニフェスト、CI/CD定義、監視設定、バックアップ手順、運用Runbook、テスト仕様書、ソースコードを納品するかどうかで、発注後の自走性が変わります。安価な見積もりでも成果物が少なければ、引き継ぎや改修時に別の費用が発生します。

テスト・移行・リリースでは切り戻しまで確認します

テストでは、機能試験だけでなく、負荷、障害、ノード停止、Pod再起動、ネットワーク断、バックアップからの復旧、脆弱性、権限、ログの保管を確認します。既存システムから移行する場合は、データ件数と金額・在庫・顧客情報などの重要項目を突合し、リハーサルで所要時間と切り戻し条件を確定します。

移行費が膨らむ典型例は、発注者側のマスタや既存データが整っていないケースです。データクレンジング、コード変換、欠損確認、業務部門の受入れを誰が担当するかを曖昧にすると、開発会社の追加工数になります。発注者が準備するデータ、開発会社が実施する変換、利用部門が確認する項目を、計画書に明記しておくことが大切です。

OpenShiftの費用が変動する要因を確認します

OpenShiftの費用が変動する要因

同じOpenShiftでも、開発環境と金融・医療・公共向けの本番環境では必要なコストが異なります。見積もりの金額差を「会社ごとの単価差」だけで説明せず、可用性、データ量、アプリの改修量、セキュリティ、運用時間という要素に分解して比較します。

可用性・DR・バックアップの要件がノード数を左右します

単一ゾーンの検証環境と、複数ゾーンで障害に備える本番環境では、必要なWorker、インフラノード、ロードバランサー、ストレージが変わります。RTOを短くし、RPOを厳しくするほど、待機系、別リージョン、バックアップ保管、定期的な復旧訓練が必要です。これらはサービス料金だけでなく、データ転送と運用工数にも影響します。

「止まらないこと」と「すぐ戻せること」は別の要件です。許容停止時間が数時間ある業務なら、常時稼働の多重化よりバックアップと復旧手順を整えるほうが合理的な場合があります。業務ごとに重要度を分け、すべてのアプリへ同じ高可用性を適用しないことが費用抑制につながります。

アプリの状態とデータ移行量が工数を増やします

12要素に分離されたクラウドネイティブなアプリと、ファイル・セッション・バッチ・データベースを一体で扱うモノリスでは、コンテナ化の難易度が異なります。設定ファイルを環境変数へ移し、ログを標準出力へ寄せ、セッションとファイルを外部サービスへ分ける作業が必要なら、基盤構築だけの見積もりでは不足します。

データ移行では、データ容量だけでなく、移行元の形式、文字コード、重複、履歴保持、停止可能時間、移行後の照合方法が費用を左右します。特に顧客・契約・在庫・会計データは、件数が少なくても照合ルールが複雑になりやすいため、早い段階でサンプルを使った移行検証を行います。

セキュリティ・監査・運用時間も価格に反映されます

RBAC、外部OIDCやMFA、NetworkPolicy、イメージの脆弱性検査、Secretの外部保管、TLS、監査ログ、バックアップ暗号化、脆弱性パッチの期限を要件化すると、設計・試験・運用の工数が増えます。Compliance Operatorなどの機能は検査や改善を助けますが、設定しただけで監査や法令適合が完了するものではありません。

個人情報を扱う場合は、個人情報保護法の安全管理措置、委託先の監督、漏えい時の連絡、国外での取り扱いの有無などをデータフローと契約に落とします。行政案件であれば、利用するクラウドサービスがISMAPなどの対象リストに掲載されているかをサービス単位で確認します。製品機能と制度上の責任を混同しないことが重要です。

OpenShiftの見積もりを取る際のポイントを解説します

OpenShiftの見積もり比較ポイント

複数社へ見積もりを依頼するときは、「OpenShiftを導入したい」という一文だけでなく、現行環境、目標、対象アプリ、利用者数、ピーク負荷、データ量、停止可能時間、セキュリティ要件、運用体制を共有します。条件が違うまま金額だけを比べると、安い会社が必要な作業を除外している可能性があります。

要件定義書に費用の前提条件を書きます

最低限、環境数、クラスタ数、Workerの想定、可用性、データベースの方式、ストレージ容量、バックアップ期間、ログ保持期間、認証方式、CI/CDの範囲、監視時間、サポート時間、移行対象、納期を記載します。分からない項目は未定のまま隠さず、候補案と追加費用の発生条件を示してもらいます。

見積書には、OpenShiftのサービスまたはサブスクリプション、クラウドインフラ、構築、アプリ改修、データ移行、テスト、教育、運用保守を別行で記載してもらいます。さらに、為替、クラウド料金改定、ノード増設、追加要望、既存コードの想定外の依存関係が発生したときの扱いを確認します。

複数社の比較では役割と成果物をそろえます

OpenShiftの発注先には、製品メーカー、クラウド事業者、基盤構築会社、アプリ開発会社、運用会社があります。製品サポートは強いものの業務アプリ開発は対象外、基盤構築はできるもののデータ移行は別会社、といった役割分担があり得ます。1社に一括発注する場合も、どの会社がどの責任を持つかを図にして確認します。

比較時は、価格だけでなく、OpenShift本番稼働の実績、使用予定クラウドへの対応、認定資格者、アプリのコンテナ化、移行リハーサル、24時間対応、アップグレード、設計書とマニフェストの納品範囲を確認します。提案内容が自社の課題に触れず、製品機能の説明だけに終始する場合は、要件定義から任せられるかを慎重に見極めます。

追加費用の条件と契約上の責任を確認します

OpenShift案件では、現行アプリの調査後に想定外の改修が見つかったり、性能試験でノードを増やしたり、監査要件でログ保持期間が延びたりします。追加費用をゼロにするのは難しいため、何が起きたら変更管理に移すのか、承認者は誰か、上限額をどう決めるかを契約に入れます。

また、障害時の一次対応、Red Hatへの問い合わせ、クラウド事業者との調整、アプリの不具合切り分けを誰が担うかを確認します。責任分界が曖昧なまま本番を迎えると、障害原因の調査が長引き、通常の保守費では収まらない緊急対応になる可能性があります。

OpenShiftのコストを最適化するポイントを紹介します

OpenShiftのコスト最適化

コスト最適化は、単価を下げることではなく、必要な可用性・性能・運用品質を保ちながら、使っていない機能や過剰な構成を減らすことです。初期費用と月額費用を別々に削るのではなく、3〜5年のTCOで比較すると、安易な自社運用への変更や、後からの再構築を避けやすくなります。

標準機能を使い、対象を絞ってスモールスタートします

最初から全社の全アプリを移行するのではなく、変更頻度が高く、依存関係が比較的少ない業務から始めます。標準のOperator、GitOps、監視、認証連携を活用し、独自の管理画面や個別スクリプトを増やさないことが、開発費と運用費の両方を抑えます。

PoCでは、本番と同じ規模を再現するのではなく、判断に必要な最小構成を作ります。ただし、本番のセキュリティや移行で重要な論点を省くと再検証になります。何を検証し、何を本番設計へ持ち越すかを明確にして、PoCの成果物を本番の設計書やマニフェストへ再利用します。

ノードを適正化し、契約期間と利用量を見直します

CPUとメモリの実使用量、ピーク時間、Podの要求値と上限値を計測し、余裕を持たせながら過剰なWorkerを減らします。開発・検証環境を夜間や休日に停止できる場合は、常時稼働の構成と分けて設計します。ログやバックアップの保持期間も、法令・監査・業務要件を満たす範囲で階層化します。

ROSAでは、公式に1年契約と3年契約によるWorkerサービス料金の割引が案内されていますが、長期契約は利用量が安定している場合に向きます(出典: Amazon Web Services「ROSA Pricing」、2026年)。将来のノード増減やクラウド移行があるなら、割引率だけでなく、余剰契約のリスク、為替、解約条件、既存契約との統合を確認してから選びます。

自動化と設計資産の再利用で保守工数を減らします

クラスタの設定、アプリのデプロイ、脆弱性検査、バックアップ確認、環境差分の検出を手作業にすると、運用人数とミスが増えます。GitOpsやCI/CDで定義を管理し、レビューと承認を通して反映する仕組みを作ると、複数環境の再現性を高められます。初期に自動化の費用はかかりますが、リリース回数や環境数が増える案件では、長期の保守費を抑えやすくなります。

設計書、マニフェスト、テスト仕様、運用手順を発注者の資産として整理し、特定担当者の知識に依存しないようにします。将来のベンダー変更やクラウド移行を想定し、ソースコード、コンテナイメージの作成手順、レジストリ、Secretsの管理方法、権限の棚卸し方法を納品範囲に含めることが、見えにくいロックイン費用の抑制につながります。

OpenShiftのシステム費用に関するよくある質問

OpenShiftのシステム費用に関するFAQ

OpenShiftの費用は、製品料金だけを見ても判断できません。ここでは、発注前によく寄せられる疑問に対して、料金の見方と判断基準を簡潔に回答します。

OpenShiftは月額いくらから利用できますか?

公開料金の例では、Red Hatのクラウドサービスに4vCPU・3年契約を前提とした1時間0.076米ドルからの案内があります。また、ROSAはWorkerの4vCPUあたり1時間0.171米ドル、HCPクラスタは1時間0.25米ドルです。ただし、最低ノード構成、AWSやAzureなどのインフラ、ストレージ、通信、監視、運用費が別にかかるため、表示単価を総額と考えないでください。

KubernetesよりOpenShiftのほうが高いのはなぜですか?

OpenShiftはKubernetesの実行機能に加えて、開発者向けコンソール、認証・権限、セキュリティ、Operator、CI/CD、サポート、ライフサイクル管理などを企業向けにまとめたプラットフォームです。そのため、ライセンスやサービス料金は発生しますが、自社で個別に組み合わせる設計・検証・運用の工数を減らせる可能性があります。自社の運用人材、監査要件、複数環境の数を含めたTCOで比較してください。

小規模な会社でもOpenShiftを導入する価値はありますか?

複数チームで継続的にリリースする、オンプレミスとクラウドを統合する、監査や権限管理を標準化する、将来のVM・AIワークロードも同じ基盤で扱う、といった目的があれば検討する価値があります。一方、単機能アプリを少数の担当者が固定環境で運用するだけなら、通常のマネージドコンテナやサーバーレスのほうが適する場合があります。PoCで運用負担と費用対効果を確認してから本番化する方法が現実的です。

見積もりで必ず確認すべき費用項目は何ですか?

OpenShiftのサービスまたはサブスクリプション、クラウドのWorker・インフラノード・ストレージ・通信、クラスタ構築、ネットワーク・認証、アプリ改修、データ移行、テスト、監視、バックアップ、教育、保守・障害対応を分けて確認します。料金の前提となるノード数、契約期間、為替、稼働時間、SLA、責任分界、追加費用の条件まで書かれていれば、複数社の見積もりを比較しやすくなります。

まとめ

OpenShiftのシステム費用相場のまとめ

OpenShiftのシステム開発費は、PoC・軽微なコンテナ化で300万〜800万円、本番基盤と業務アプリを含む中小規模で1,000万〜3,000万円、既存基幹のモダナイズや多拠点移行で3,000万〜1億円超が概算の目安です。これらは公式定価ではなく、クラスタ、アプリ、移行、運用の範囲を含めた案件別のレンジです。

費用は基盤・アプリ・移行・運用に分けて比較します

見積もりでは、OpenShiftサービスまたはサブスクリプション、クラウドインフラ、構築、アプリ改修、データ移行、テスト、監視、バックアップ、保守を別々に確認します。ROSAのような公開料金は月額の一部を計算する材料になりますが、クラウド料金や運用費を含む総額ではありません。要件、期間、ノード数、契約条件、為替、責任分界をそろえて比較することが大切です。

まず現行環境と非機能要件を整理して相談します

発注前には、現行アプリとデータ、クラウド候補、利用者数、ピーク負荷、RTO・RPO、セキュリティ、監査、運用時間、移行対象、発注者側で準備できるデータを整理します。そのうえで、PoC、本番基盤、段階移行のどこから始めるかを決め、複数社へ同じ前提で見積もりを依頼します。

OpenShiftは、導入すれば自動的に安くなる製品ではありません。しかし、複数環境の標準化、継続的なリリース、ハイブリッドクラウド、セキュリティと運用の統合に価値を見いだせる企業なら、3〜5年のTCOで合理的な選択になる可能性があります。費用だけでなく、開発速度、障害時の復旧、運用人材、将来の移行性まで含めて判断してください。

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株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。