OpenShiftのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

OpenShiftのシステム開発は、クラスタを構築して終わりではなく、要件整理から基盤選定、アプリ設計、移行、運用定着までを一続きの業務設計として進めることが成功の条件です。

OpenShiftを使ったシステム開発を検討しているものの、Kubernetesとの違い、オンプレミスとマネージドサービスの選び方、費用の見方、開発会社への依頼範囲が分からず悩む担当者が多くなっています。この記事では、OpenShiftのシステムを「OpenShift基盤」と「その上で動く業務アプリケーション」に分け、要件整理から定着までの6フェーズを、実務で使えるチェックポイントとともに解説します。

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OpenShiftのシステム開発の全体像

OpenShiftのシステム開発の全体像

OpenShiftは、Red Hatが提供するKubernetesベースのエンタープライズ向けアプリケーションプラットフォームです。コンテナを実行するだけでなく、認証、権限、ネットワーク、ストレージ、CI/CD、監視、脆弱性対策、アップグレードまでを標準化し、複数の業務アプリを継続的に運用するための基盤として利用されます。

基盤構築と業務アプリ開発を分けて考えます

OpenShiftのシステムには、少なくとも二つの範囲があります。一つ目は、Control Plane、Worker Node、レジストリ、ストレージ、ネットワーク、認証、監視などを整える「プラットフォーム基盤」です。二つ目は、その基盤で稼働する販売管理、顧客管理、製造管理、API、バッチなどの「業務アプリケーション」です。

OpenShiftを導入しても、業務ロジックやデータベース、既存システムとの連携が自動的に完成するわけではありません。見積もりを取るときは、クラスタ構築だけを依頼するのか、アプリのコンテナ化、改修、データ移行、受入テスト、稼働後の保守まで依頼するのかを分けて記載します。この切り分けをしないと、基盤は完成したのにアプリを載せられない、または移行作業が追加請求になる事態が起こりやすくなります。

OpenShiftを選ぶ合理性を確認します

OpenShiftの強みは、Kubernetesの柔軟性を保ちながら、企業が必要とする標準設定、認証・認可、Operatorによるライフサイクル管理、Webコンソール、製品サポートをまとめて扱える点です。オンプレミス、ベアメタル、VMware、パブリッククラウド、エッジなどにまたがる環境を同じ考え方で管理したい場合や、複数チームが開発・テスト・本番を繰り返す場合に効果を発揮しやすくなります。

一方、単一の小規模アプリをほとんど変更せずに動かすだけなら、通常のマネージドコンテナやサーバーレスが適することもあります。OpenShiftのライセンスと専門人材の費用を含め、3〜5年の総保有コスト、リリース頻度、監査要件、既存VMとの共存、将来のAIや仮想化の計画を比べて採用を決めることが大切です。

OpenShiftのシステム開発の進め方

OpenShiftのシステム開発を進める6フェーズ

OpenShift案件は、要件整理、方式・サービス選定、設計・開発、テスト、稼働、定着の6フェーズに分けると、抜け漏れを抑えやすくなります。各フェーズで成果物と判断基準を決め、次の工程へ進む条件を合意しておくことが、後戻りと追加費用を減らします。

フェーズ1:要件整理で目的と非機能要件を決めます

最初に「OpenShiftを使うこと」ではなく、解決したい業務課題を定義します。たとえば、月末の注文集中に耐えたい、リリースを四半期ごとから毎週へ短縮したい、オンプレミスの基幹システムとクラウドの新サービスを共通の運用で管理したい、といった目的です。目的が曖昧なまま製品機能を並べると、使わない機能の構築費だけが増えます。

要件整理では、業務機能に加えて非機能要件を先に決めます。具体的には、通常時とピーク時の同時接続数、レスポンスタイム、稼働時間、RTO(復旧目標時間)、RPO(復旧時点目標)、ログ保持期間、バックアップ世代数、データ所在地、認証方式、脆弱性修正の期限、開発者数、環境数を洗い出します。個人データを扱う場合は、データフロー、委託先、アクセス記録、漏えい時の連絡経路も要件に含めます。

この段階のチェックリストは、現行アプリとVMの一覧があるか、データベースやファイル保存の依存関係を把握しているか、業務部門が受入条件を定義したか、切り戻し条件を決めたか、発注者側のマスタ整備担当を置いたかです。これらが未確定なら、いきなり本番構築を発注せず、現状調査または短期PoCを先に見積もります。

フェーズ2:方式とサービスを選定します

次に、セルフマネージド、ROSA、Azure Red Hat OpenShift、OpenShift Dedicated、IBM Cloudなどの選択肢を比較します。セルフマネージドはデータ配置やネットワークを細かく制御しやすい一方、クラスタ、証明書、ストレージ、脆弱性対応、アップグレードを自社または委託先が担います。マネージドサービスはControl Planeなどの負担を減らせますが、クラウドのリージョン、責任分界、サービス料金とクラウド基盤料金の二重構造を確認する必要があります。

選定表には、費用だけでなく、利用可能なリージョン、マルチAZ構成、既存ネットワークとの接続、ID基盤との連携、ストレージ性能、バックアップ方式、アップグレードの主導者、障害時の問い合わせ窓口を記載します。Kubernetesを自社運用する案も比較対象にし、OpenShiftのサポート、標準化、開発者体験が追加費用に見合うかを判断します。

2025年11月に一般提供されたOpenShift 4.20では、外部OIDC、External Secrets Operator、仮想化、AIワークロードなどが強化されています(出典: Red Hat「Red Hat OpenShift 4.20: Accelerating Virtualization and AI Innovation」、2025年)とされています。ただし、新機能が使えることだけで採用を決めず、契約中のエディション、対象バージョン、運用チームの習熟度、既存アプリとの互換性を確認します。

フェーズ3:基盤とアプリを設計・開発します

設計では、クラスタ構成図だけでなく、アプリがどのサービスに依存し、障害時にどう振る舞うかを定義します。ProjectやNamespaceの分け方、RBAC、ResourceQuota、NetworkPolicy、Security Context Constraints、Route、ロードバランサー、永続ボリューム、外部データベース、レジストリ、監視、ログ、バックアップ、秘密情報の保管先を設計書に落とします。

アプリケーションは、コンテナイメージを作れるだけでは不十分です。設定値を環境変数や外部設定へ分離し、ログを標準出力へ集約し、セッションやファイルをPodのローカル領域に置かない構造へ改修します。既存のJava、.NET、COBOL、VMware上のVMを移行する場合は、移行対象と対象外を決め、モノリスを一度に細かいマイクロサービスへ分割しないことが重要です。

開発環境、検証環境、本番環境の差異を減らすため、Gitリポジトリでマニフェストを管理し、CIでテストとイメージ検査を行い、承認済みの変更をCDまたはGitOpsで反映します。納品物にはソースコードだけでなく、マニフェスト、パイプライン定義、設定一覧、権限一覧、接続情報の管理方法、設計書、テスト仕様書、運用手順書を含めます。

フェーズ4:機能・非機能・移行テストを実施します

テストは、画面やAPIが動くかを確認する機能テストだけで終わらせません。負荷試験ではピーク時の同時接続数とレスポンスタイムを測り、障害試験ではPod再起動、Node障害、AZ障害、ストレージ障害、外部API停止時の復旧を確認します。セキュリティ試験では、最小権限、認証失敗、NetworkPolicy、イメージの脆弱性、秘密情報のログ出力、監査ログの検索性を確認します。

既存システムからの移行では、データ件数、キーの重複、文字コード、日付、マスタの対応関係を突合します。移行リハーサルを少なくとも一度は行い、実測時間、停止可能時間、切り戻しに必要な手順、業務部門の確認者を記録します。受入テストの合格条件は「担当者が問題ないと言った」ではなく、業務シナリオ、件数、証跡、未解決不具合の扱いまで文書化します。

フェーズ5:稼働判定と切り替えを行います

稼働前には、技術面と業務面のGo判定を分けます。技術面では、監視・アラートが機能し、バックアップから復元でき、証明書の期限、容量、権限、脆弱性、連絡網、当番表が確認できていることを条件にします。業務面では、主要シナリオ、マスタ、権限、帳票、外部連携、利用者教育が完了していることを条件にします。

切り替え方式は、全機能を一度に移す一括移行、拠点や業務単位で分ける段階移行、旧環境と新環境を一定期間並行稼働させる方式などから選びます。停止できる時間が短く、データ更新が多い場合は、事前同期、最終差分移行、切り替え、照合、切り戻しの時刻を分単位で計画します。稼働当日は、開発会社、基盤担当、ネットワーク担当、データ担当、業務責任者の連絡先を一枚にまとめます。

フェーズ6:運用を定着させ継続的に改善します

稼働後の定着では、クラスタ運用とアプリ運用の責任分界を明確にします。誰がアップグレードを計画するのか、誰が脆弱性を判定するのか、誰がPodやNodeの障害を一次切り分けするのか、Red Hatやクラウドへ問い合わせるのかを運用設計書に記載します。24時間365日を求めるなら、監視時間だけでなく、通知から復旧開始までの時間、休日の承認者、代替連絡先、復旧後の報告期限も合意します。

定着の指標には、デプロイ頻度、変更失敗率、平均復旧時間、重大アラートの未対応時間、バックアップ復元テストの成功率、脆弱性の修正期限内対応率を使います。月次で容量とコストを確認し、四半期ごとにアップグレード、DR訓練、権限棚卸し、不要なNamespaceやイメージの整理を行います。OpenShiftを導入した直後から、運用手順を実際の障害訓練で検証することが重要です。

OpenShiftのシステム開発にかかる費用相場

OpenShiftのシステム開発費用の内訳

OpenShiftの費用は、Red Hatのサービス料金、クラウドまたはハードウェア、基盤構築、業務アプリの改修、データ移行、テスト、教育、運用保守に分けて考えます。セルフマネージド版の一律価格や、アプリの移行量を含めた公式の総額表はないため、以下は公開価格と一般的な業務システムの工程相場を組み合わせた概算です。契約前には必ず、構成と責任分界に基づく個別見積もりを取得します。

公開価格から見えるクラウド利用料を試算します

Red Hatの価格ページでは、クラウドサービスの予約利用について、4vCPU・3年契約を前提にOpenShiftサービスが1時間あたり0.076米ドルからと案内されています(出典: Red Hat「OpenShift pricing」、2026年8月確認)。これは最低Worker構成が必要なサービス料金の目安で、クラウド基盤、ストレージ、通信、ロードバランサー、監視、バックアップは含まれません。

ROSAのオンデマンド料金は、Worker Nodeの4vCPUあたり0.171米ドル/時で、Hosted Control Planeを使うクラスタには0.25米ドル/時が加わります(出典: Amazon Web Services「Red Hat OpenShift Service on AWS Pricing」、2026年8月確認)と案内されています。たとえば730時間/月、1米ドル=150円、HCPのWorkerが3台という仮定では、サービス料金は0.171×3×730+0.25×730=約557米ドル、約8.4万円/月です。Workerが6台なら約931米ドル、約14.0万円/月となります。

この試算は料金の構造を把握するためのもので、総額ではありません。AWSの料金ページによれば、マルチAZのROSAでは最低構成としてWorker 3台、インフラ3台、Control Plane 3台が必要となり、EC2、EBS、ロードバランサー、データ転送などのAWS基盤費が別に発生します(出典: Amazon Web Services「ROSA pricing」、2026年8月確認)と案内されています。実際の月額はリージョン、インスタンスタイプ、ストレージ容量、通信量、契約期間で変わります。

構築・アプリ開発・移行の概算レンジを分けます

一般的な工程とOpenShift固有の設計・移行作業を合わせると、学習・PoCや開発用クラスタと軽微なアプリ1〜2本で300万〜800万円、HA構成の本番基盤と業務アプリ1〜3本で1,000万〜3,000万円、既存基幹のモダナイズ、多クラスタ、複数拠点、段階移行まで含むと3,000万〜1億円超が概算レンジになります。期間は順に1〜3か月、3〜6か月、6〜18か月が目安です。

この金額はOpenShiftの公式定価ではなく、要件別に作業範囲を置き換えた推定です。要件定義・アーキテクチャ設計、クラスタ構築、ネットワーク・認証・監視、アプリ改修、データ移行、テスト、教育、運用引き継ぎをどこまで含むかで変動します。新規の業務アプリをスクラッチ開発する場合は、画面、API、データベース、外部連携の開発費が別途上乗せされます。

運用保守は、一般的な業務システムでは初期開発費の15〜20%程度が一つの目安です。ただしOpenShiftでは、クラウド利用料、Red Hatサブスクリプション、監視、バックアップ、24時間対応、アプリ保守を加える必要があります。初期費用だけでなく、アップグレードや障害訓練を含む3〜5年のTCOで比較します。

OpenShiftの見積もりを取る際のポイント

OpenShiftの見積もり比較ポイント

見積もりの精度は、依頼者がどこまで前提条件を整理できるかで大きく変わります。製品名だけを伝えて「OpenShiftを導入してください」と依頼するのではなく、現行環境、対象アプリ、利用者数、ピーク、データ量、停止可能時間、セキュリティ基準、運用時間、納品物を提示します。

発注前に要件と前提条件を一枚にまとめます

見積依頼書には、目的、対象業務、現行システムの構成、移行対象、想定利用者、環境数、稼働時間、RTO・RPO、ピーク負荷、データ分類、認証方式、クラウド候補、希望納期、既存ベンダーとの分担を書きます。特に「既存アプリはそのまま動く」と決めつけず、コンテナ化の可否、セッション管理、ファイル保存、外部接続、OSやミドルウェアのサポート期間を調査項目にします。

発注者側の作業も明記します。マスタデータの整理、データクレンジング、業務部門の受入テスト、利用者教育、ネットワーク申請、アカウント承認、法務・監査部門の確認が発注者作業なら、担当部署と期限を決めます。発注者の協力が曖昧なままの固定価格契約は、後から納期と費用の争点になりやすくなります。

複数社を同じ条件で比較します

少なくとも2〜3社へ同じRFPを渡し、ライセンス、クラウド、構築、アプリ改修、移行、テスト、教育、保守を分けた見積書を求めます。人月だけでなく、工程別の工数、単価、前提、除外事項、再見積もり条件を比較します。極端に安い見積もりは、非機能テスト、バックアップ、監視、設計書、移行リハーサル、稼働後支援が含まれていない可能性があります。

ベンダーには、OpenShift基盤だけを構築するのか、業務アプリまで開発するのか、データ移行と24時間運用を担えるのかを確認します。評価では、資格者数だけでなく、本番の稼働事例、採用予定のクラウド、障害時の一次対応、アップグレード実績、マニフェストやソースコードの権利、設計書の納品範囲を確認します。

リスクと契約上の責任分界を確認します

OpenShiftの機能を使えば自動的にセキュリティ基準へ適合するわけではありません。Compliance Operatorは技術的な実装を検査し、改善を補助するツールですが、監査人ではなく、実際の適合責任は利用者にあります(出典: Red Hat Documentation「Compliance Operator」、2026年8月確認)と説明されています。個人データを扱う場合は、個人情報保護法の安全管理措置、委託先の監督、漏えい時の対応、データを外国で取り扱う場合の確認を、構成と契約の両方に落とします。

公共案件では、OpenShift製品そのものではなく、利用するクラウドサービスがISMAPなどの対象リストに含まれるかをサービス単位で確認します。Red Hat、クラウド事業者、SI会社、利用企業のどこが何を保証するかは契約によって変わります。SLA、障害通知、脆弱性修正、サポート対象バージョン、データ削除、ログ保持、再委託、終了時のデータ返却を契約書で確認します。

失敗しやすいのは、非機能要件を後回しにすること、全機能を一度にマイクロサービス化すること、マスタやデータ移行を丸投げすること、監視とバックアップを後付けにすること、仕様凍結後の追加要求を管理しないことです。対策として、PoCで難所を先に検証し、段階移行の切り戻し条件を決め、変更管理表と課題管理表を週次で更新します。

OpenShiftのシステム開発でよくある質問

OpenShiftのシステム開発に関するよくある質問

最後に、OpenShiftのシステム開発を検討する企業からよく寄せられる質問へ回答します。費用や期間はアプリの数と移行難易度で変わるため、回答の数字は判断の起点として使い、最終的には自社の要件で再計算します。

OpenShiftとKubernetesはどちらを選べばよいですか?

複数チームで継続的に開発し、企業サポート、標準化、認証・権限、運用自動化を重視するならOpenShiftが候補になります。小規模な単一アプリで、Kubernetesの設計・運用人材を確保でき、必要な機能を自社で組み合わせられるなら、素のKubernetesや他のマネージドサービスが合う場合もあります。3〜5年のTCOと運用負荷を比較して決めます。

既存のVMやモノリスもOpenShiftへ移行できますか?

移行できる可能性はありますが、コンテナ化の前にOS、ミドルウェア、ファイル保存、セッション、バッチ、外部接続、ライセンスの依存関係を調査します。VMをそのまま仮想化基盤で扱うのか、アプリをコンテナ化するのか、段階的に併用するのかを決め、対象を一括で移さず、境界が明確で影響範囲の小さいAPIやバッチからPoCを行います。データ移行と切り戻しのリハーサルも必須です。

OpenShiftのシステム開発費用はどのくらいですか?

PoCや小規模な開発用環境なら300万〜800万円、本番基盤と業務アプリ1〜3本なら1,000万〜3,000万円、基幹モダナイズや多拠点移行なら3,000万〜1億円超が概算レンジです。これは公式定価ではなく、クラスタ構築、アプリ改修、データ移行、テスト、運用設計を含む範囲の推定です。ROSAなどのサービス料金、AWSなどのインフラ料金、Red Hat契約、運用保守は別に切り出して見積もります。

開発会社へ相談する前に何を準備すればよいですか?

現行システム構成図、対象アプリとVMの一覧、データベースと外部連携、利用者数、ピーク負荷、停止可能時間、RTO・RPO、セキュリティ基準、希望時期、運用時間を整理します。さらに、クラスタ構築だけを頼むのか、アプリ改修、移行、教育、24時間運用まで頼むのかを決めます。情報が不足していても相談できますが、最初から現状調査・PoCの範囲を分けて提案してもらうと比較しやすくなります。

まとめ

OpenShiftのシステム開発のまとめ

OpenShiftのシステム開発では、OpenShift基盤と業務アプリを分け、要件整理、方式選定、設計・開発、テスト、稼働、定着の6フェーズを順番に進めます。特に性能、可用性、RTO・RPO、データ移行、認証、ログ、バックアップ、アップグレード、運用の責任分界を初期段階で決めることが、費用と納期を安定させます。

採用判断は技術トレンドではなくTCOと運用体制で行います

OpenShift 4.20のAI、仮想化、外部OIDC、External Secrets Operatorなどの機能は、将来の選択肢を広げます。しかし、使わない機能まで先に導入すると複雑性が増します。変更頻度、ハイブリッド環境の必要性、監査・セキュリティ要件、社内の運用人材、3〜5年のTCOを比較し、必要な範囲からスモールスタートします。

最初の一歩は現状調査と小さなPoCです

いきなり全社の基幹システムを移行するのではなく、対象アプリを一つ選び、コンテナ化、認証、CI/CD、監視、バックアップ、障害復旧を短期間で検証します。PoCで得た実測値をもとに本番のノード数、クラウド費用、移行期間、運用要員を再計算し、複数社へ同じ条件で見積もりを依頼します。設計書、マニフェスト、テスト仕様書、運用手順まで引き継げるパートナーを選ぶことが、長期的なベンダーロックインの抑制につながります。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。