決済システムの開発を外注しようと考えたとき、どの会社に依頼すればよいか迷う方は少なくありません。決済システムはセキュリティ要件が非常に厳しく、クレジットカード情報を扱うためのPCI DSS準拠や不正利用防止の仕組みなど、専門的な知識と実績を持つパートナーを選ばなければ、開発後に深刻なリスクを抱えることになります。また、EC・店舗・サブスクリプションなど利用シーンによって求められる機能が異なるため、自社の要件に対して柔軟に対応できる開発会社かどうかを慎重に見極める必要があります。
本記事では、決済システム開発の外注・委託でおすすめの開発会社・ベンダーを6社厳選してご紹介します。各社の特徴や強み、得意領域を詳しく解説するとともに、パートナーを選ぶ際に押さえておきたいポイントも丁寧に説明します。これから開発会社の選定を始める方から、複数社を比較検討したい方まで、幅広くお役立ていただける内容です。
▼全体ガイドの記事
・決済システム開発の完全ガイド
決済システム開発パートナー選びの重要性

決済システムの開発において、パートナーとなる開発会社の選定は、プロジェクトの成否を左右する最も重要な意思決定のひとつです。単に「安く作れるか」「技術力があるか」だけでなく、セキュリティへの深い理解、業界規制への対応力、そして長期的な運用・保守を見据えた体制があるかどうかを総合的に判断する必要があります。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
決済システムは、顧客の支払い情報や個人情報を直接扱うシステムです。万が一、不正アクセスや情報漏洩が発生した場合、企業の信用失墜はもちろん、カード会社からの加盟店資格停止や莫大な損害賠償リスクを負う可能性があります。国際的なカードセキュリティ基準であるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)は12の大項目・合計415項目の要件から構成されており、これを適切に満たせる技術力を持つ開発会社でなければ、安全な決済システムの構築は困難です。また、決済システムはリリース後の運用フェーズが長く、決済手段の追加や法改正への対応など、継続的なメンテナンスが欠かせません。開発時だけでなく、長期的に信頼できるパートナーを選ぶことが、プロジェクト全体の品質を高める鍵となります。
発注前に確認すべきポイント
開発会社への発注前には、まず自社の要件を明確に整理することが重要です。対応が必要な決済手段(クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込、電子マネー、QRコード決済など)、想定されるトランザクション数、既存システムとの連携要件、セキュリティ基準への準拠範囲を具体的にまとめておくと、各社との比較がスムーズに進みます。また、開発会社の過去実績として、同じような規模・業界での決済システム開発経験があるかどうかを確認することも大切です。加えて、開発後のサポート体制、障害発生時の対応フロー、担当エンジニアのスキルレベルなども、選定基準として重視するとよいでしょう。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaの最大の特徴は、決済システムを単体の機能として捉えるのではなく、EC・OMS・基幹システム・会計・請求・入金消込までを含めた全体最適を前提に設計・開発を行う点にあります。多くの開発会社が「決済機能の実装」にとどまる中、riplaはビジネスプロセス全体を見渡した上で、どの決済手段を・どのタイミングで・どのシステムと連携すべきかを設計段階から提案します。事業会社としてDXを推進してきた経験を持つメンバーが、業務設計・要件定義から携わるため、「作ったはよいが使われない」という現場定着の失敗を防ぐ支援も行っています。
得意領域・実績
riplaはECサイト向けのオンライン決済連携や、サブスクリプションビジネスにおける継続課金システムの構築、受発注管理・売掛金管理と連携した入金消込自動化など、決済に関連する業務フロー全体の改善を支援した実績を持ちます。特に、既存の基幹システムや販売管理システムと決済システムを連携させ、二重入力や手動オペレーションを排除する業務効率化の取り組みを得意とします。「決済システムの開発だけでなく、業務改革を含めて相談したい」という企業にとって、頼りになるパートナーです。
株式会社クロト|多種多様な決済手段に対応するスペシャリスト

株式会社クロトは、東京都港区に本社を置くシステム開発会社です。約20年にわたりWebマーケティング・システム開発・Web制作を手がけており、決済システム開発においても豊富な受託実績を誇ります。ECサイトのクレジットカード決済システムやウォーターサーバーの銀行口座引き落としシステムなど、業種を問わず多彩な決済案件に対応してきた実力派の会社です。
特徴と強み
クロトの大きな特徴は、クレジットカード・銀聯カード・銀行引き落とし・コンビニ決済・後払い決済・キャリア決済(docomo/au/SoftBank)など、国内外の主要な決済手段に幅広く対応できる点です。決済システムの実装だけでなく、導入に際してのコンサルティングも行っており、ビジネス上の決済フローや注意点を丁寧にヒアリングした上で最適な構成を提案します。また、月額固定費無料でのクレジット決済導入支援にも対応しており、スタートアップや中小企業にとってコストを抑えながら本格的な決済機能を導入できる点が魅力です。
得意領域・実績
クロトはECサイトへのオンライン決済導入をはじめ、定期購入・サブスクリプション型の継続課金システム、実店舗と連動したオムニチャネル決済など多様なシナリオでの開発実績を積み重ねています。ShopifyやWooCommerceなどのECプラットフォームとの連携開発にも対応しており、既存のECサイトをベースにカスタム決済フローを組み込みたい企業にも適した選択肢です。また、セキュリティ対策として、カード情報を自社サーバーに保持しないトークン決済方式の実装経験も豊富で、PCI DSS準拠範囲の最小化にも貢献します。
株式会社アイティフォー|金融・流通業界向けキャッシュレスソリューション

株式会社アイティフォーは、1975年に日本初のオンラインPOSシステムを自社開発した、金融・流通業界に深い知見を持つシステム開発会社です。50年近い歴史の中で積み上げた技術力と業界ノウハウをもとに、現代のキャッシュレス社会に対応したソリューションを提供しています。金融機関・公共機関・小売業を中心に幅広い業種への導入実績があり、規模の大きなプロジェクトにも対応できる体制が整っています。
特徴と強み
アイティフォーの主力製品である「iRITSpay(アイリッツペイ)」は、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済・交通系ICカードなど、多様な決済手段をワンストップで管理できるキャッシュレスソリューションです。専用のマルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」を組み合わせることで、店舗内のハードウェアからソフトウェアまで一体的に導入できる点が強みです。また、自治体や公共機関への納入実績も多く、信頼性と安定性を重視する企業にとって安心感のある選択肢となっています。長年の金融システム開発で培ったセキュリティへの深い知識も評価されています。
得意領域・実績
アイティフォーは金融機関向けの大規模決済インフラ開発から、スーパーやコンビニなどの小売業における店舗POSシステムとの連携、さらには病院・クリニック向けの窓口収納システムまで、幅広い分野で実績を持ちます。特に、既存の基幹システムや販売管理システムとの連携を必要とするエンタープライズ案件に強みを発揮します。50年以上の歴史の中で蓄積した業界特有の知見と、現代のキャッシュレス動向を踏まえた提案力が評価されており、大企業や公共機関からの信頼が厚い会社です。
株式会社Play Technologies|Stripe公式パートナーによるEC決済開発

株式会社Play Technologiesは、ソフトウェア開発を主軸にEC・実店舗の両分野で決済システムの構築実績を持つ開発会社です。最大の特徴は、世界的に普及している決済プラットフォーム「Stripe」の公式パートナー認定を受けている点であり、Stripeを活用した高度な決済システムの設計・実装において国内でも有数の技術力を誇ります。モダンな技術スタックを採用した開発体制で、スタートアップから中規模企業まで幅広く対応しています。
特徴と強み
Play TechnologiesはStripe公式パートナーとして、Stripe Payments・Stripe Connect・Stripe Billing・Stripe Terminalなど、Stripeが提供する多彩な機能を最大限に活用したシステム構築に長けています。ECサイトの一般的な決済フローから、マーケットプレイス型の分配決済、サブスクリプションの自動課金・プラン変更・解約処理まで、複雑な決済ロジックを持つシステムにも対応できます。また、オンライン決済だけでなく、Stripe Terminalを用いた実店舗でのカード読み取り決済の構築にも対応しており、オンラインとオフラインの統合決済ソリューションを提供できる点が差別化ポイントです。
得意領域・実績
Play TechnologiesはEC・SaaS・フィンテック領域での決済システム開発に多数の実績を持ちます。特に、Stripeを中核に据えたモダンなシステム設計では、決済の導入スピードを重視するスタートアップや、グローバル展開を見据えた多通貨決済が必要な企業にとって優れた選択肢となります。また、既存サービスへのStripe組み込みや、レガシーな決済基盤からStripeへの移行プロジェクトも数多く手がけており、移行時のリスクを最小化しながらモダンな決済体験を実現するノウハウが蓄積されています。
TIS株式会社|大規模フィンテック・PCI DSS対応の豊富な実績

TIS株式会社は、国内有数の大手ITサービス企業です。金融・流通・製造・公共など多岐にわたる業界でシステム開発・運用を手がけており、フィンテック・決済分野においても長年にわたる実績と専門性を持っています。PCI DSSに関するコンサルティングや準拠支援サービスを提供しており、セキュリティ要件が特に厳しい大規模決済システムの開発に強みを持つ会社です。
特徴と強み
TISの決済システム開発における最大の強みは、PCI DSS準拠の深い知識と豊富な対応実績です。PCI DSSは「カード会員データを保存・処理・伝送するすべての組織」が準拠を求められる国際セキュリティ基準で、12の大項目・415項目の要件を満たすことが必要です。TISはこの準拠対応のコンサルティングから技術的な実装・審査支援まで一連のサポートを提供しており、自社でPCI DSS対応の知識が乏しい企業にとって心強いパートナーです。また、数百万件規模のトランザクションを安定的に処理できる高可用性アーキテクチャの設計・構築でも高い技術力を誇ります。
得意領域・実績
TISは銀行・クレジットカード会社・決済代行会社向けの大規模決済基盤の開発・運用を多数手がけてきました。近年はフィンテック分野においても積極的に取り組んでおり、スマートフォン決済・QRコード決済・BNPL(後払い)などの最新決済手段への対応実績も充実しています。また、クラウドを活用した決済インフラの構築・移行にも対応しており、既存のオンプレミス環境をモダンなクラウドアーキテクチャに刷新したいと考えている企業にも適しています。大規模・複雑な要件のプロジェクトでも安心して任せられる体制が整っています。
株式会社DGフィナンシャルテクノロジー|決済代行から開発支援まで一貫対応

株式会社DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT、旧ベリトランス株式会社)は、1997年の設立以来、国内のEC決済・インターネット決済の先駆けとして事業を展開してきた会社です。決済代行サービス「VeriTrans4G」を中核に、EC事業者向けの決済ソリューション提供と、決済システム開発の受託支援を行っています。長年の決済ビジネス運営から培った実務的なノウハウが強みです。
特徴と強み
DGFTの特徴は、決済代行事業者としての自社運用経験を持ちながら、EC事業者向けの開発支援も行っているという独自のポジションにあります。自社がPCI DSS準拠の決済環境を運用しているからこそ、セキュリティ設計や不正利用対策において実践的なアドバイスができます。また、クレジットカード・コンビニ決済・銀行振込・電子マネー・キャリア決済など国内で広く使われる決済手段の連携仕様に精通しており、マルチ決済対応のシステム構築でも高い品質を発揮します。不正検知・3Dセキュア対応・チャージバック対策など、決済に関わるリスク管理の知見も豊富です。
得意領域・実績
DGFTはECサイト向けの決済システム構築において、特に国内の大手EC事業者・通販会社との取引実績が豊富です。自社の決済代行サービス「VeriTrans4G」との連携を前提としたシステム開発はもちろん、他の決済代行サービスと組み合わせた柔軟な設計にも対応しています。また、リカーリング(継続課金)型のビジネスモデルにおける決済基盤の構築、会員管理・サブスクリプション管理との連携システムの開発など、EC・D2C分野での高度な要件にも対応できる体制を持っています。設立から20年以上の実績と信頼性が、大規模案件での採用につながっています。
決済システム開発パートナー選びのポイント

6社の特徴を紹介してきましたが、最終的にどの会社を選ぶかは、自社の要件・規模・予算・重視するポイントによって異なります。ここでは、開発パートナーを選定する際に特に重要な3つの観点を解説します。
実績と経験の確認方法
開発会社の実績を確認する際は、「決済システムの開発経験があるか」という一般的な問いだけでなく、「自社と同じ業種・同程度の規模・同様の決済手段での経験があるか」をより具体的に掘り下げることが重要です。たとえば、ECサイト向けのカード決済と、業務システムにおける口座引き落とし連携では、必要な技術・知識がまったく異なります。ヒアリング段階では「過去3年以内の類似案件の事例を教えてください」と具体的に質問し、規模・業種・使用した決済代行サービス・開発期間・チーム構成などを確認するとよいでしょう。守秘義務がある場合はぼかした形でも実態を把握できますので、遠慮なく質問することをおすすめします。
技術力と専門性の評価
決済システムは技術的な専門性が特に求められる領域です。評価すべきポイントとして、まずセキュリティへの理解度が挙げられます。PCI DSSの要件についてエンジニアが具体的に説明できるか、トークン化・暗号化・脆弱性スキャンなどのセキュリティ技術を実装した経験があるかを確認してください。また、使用予定の決済代行サービス(Stripe・GMOペイメントゲートウェイ・SBペイメントサービスなど)のAPIに精通しているかも重要です。さらに、障害発生時に原因を特定し迅速に対処できる能力も欠かせません。提案書や技術説明の中で「なぜそのアーキテクチャを選んだか」「リスクをどう最小化するか」を論理的に説明できる会社は、技術力が高い傾向があります。
プロジェクト管理体制の確認
優れた技術力を持っていても、プロジェクト管理体制が不十分だと、スケジュール遅延・仕様変更への対応不足・コミュニケーションのすれ違いが発生します。確認すべき点としては、担当PMの経験・実績、進捗報告の頻度とフォーマット、仕様変更が発生した際の変更管理プロセス、テスト計画・品質保証の体制などが挙げられます。特に決済システムはリリース直後の本番障害が許されないため、テスト計画の充実度は非常に重要です。単体テスト・結合テスト・シナリオテスト・負荷テストなど各フェーズのテスト方針を事前に確認し、本番リリース前に十分な検証が行われる体制かどうかを見極めてください。発注前に少人数でのミーティングを複数回実施し、コミュニケーションのスタイルや誠実さを確認することも有効です。
まとめ
本記事では、決済システム開発でおすすめの開発会社・ベンダー6社として、株式会社ripla・株式会社クロト・株式会社アイティフォー・株式会社Play Technologies・TIS株式会社・株式会社DGフィナンシャルテクノロジーをご紹介しました。各社はそれぞれ異なる強みと専門領域を持っており、自社のプロジェクト規模・業種・求めるセキュリティレベル・予算によって最適な選択肢は変わります。ビジネス全体を俯瞰したコンサルティングを求めるならripla、多様な決済手段への対応実績ならクロト、金融・流通業界の大規模案件ならアイティフォー、Stripeを活用したモダンなEC決済ならPlay Technologies、PCI DSS準拠を伴う大規模システムならTIS、EC分野での実務知見を重視するならDGFTが適しています。いずれの会社に発注する場合も、まず自社の要件を明確に整理し、複数社に相見積もりを依頼した上で判断することが成功への近道です。決済システムは一度構築すると長期間にわたって使い続けるシステムであるため、開発品質だけでなく長期的なサポート体制も含めて総合的に評価してください。
▼全体ガイドの記事
・決済システム開発の完全ガイド
株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
