Phalconのシステム開発は、6段階で進みます。最初は要件整理と方式・発注先の検証を行い、次に設計・開発を進めます。その後、テスト、稼働、定着へと続きます。各段階で判断を重ねると、業務成果につなげやすくなります。
工程ごとの進め方は、この後の見出しで順に説明します。費用相場と見積もりの確認点も扱います。
▼全体ガイドの記事
・Phalconのシステム開発の完全ガイド
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Phalconのシステム開発の全体像
Phalconは、PHPでWebアプリケーションや業務システムを作るオープンソースのフルスタックフレームワークです。業務パッケージやSaaS製品と違い、販売・在庫・顧客管理、予約、社内ポータル、REST APIなどを開発するための技術基盤です。
Phalconのシステムの定義
Phalconのシステムとは、バックエンドにPhalconを採用したWebアプリケーションや業務システムのことです。受発注や在庫管理の完成済みの画面はありません。そのため、業務フロー、権限、データ構造、帳票、外部連携を要件に合わせて設計・実装します。
PhalconはC拡張として動作するため、機能の作り込みだけでなく、実行環境の組み合わせも設計で扱います。見るべき点は、実装方式と環境管理の2つです。
- 実装方式:v5系では、ZephirのコードをC拡張としてPHPに読み込む方式。
- 環境管理:Composer追加型のPHPライブラリとは異なり、PHP、PDO、DBドライバ、Webサーバー、コンテナの組み合わせを管理対象にします。
公式資料では、v5.17の要件としてPHP 8.1以上が示されています。ただし、PHP 8.1のセキュリティサポートは終了しているため、本番環境ではサポート中のPHPとPhalconの対応状況を検証します(出典:Phalcon公式「Installation v5.17」、2026年確認)。
Phalconを採用しやすいシステムと注意が必要な案件
応答性能やリソース効率が重要で、PHPに詳しい開発・運用チームを確保できる案件は、Phalconと相性がよい技術です。案件の適性は、次の観点で見ます。
- 採用しやすい案件:検索・集計画面、会員向けAPI、社内ポータル、既存PHPシステムの拡張。
- 他方式も比べる案件:PHPの保守担当者がいない、短期導入が必要、SaaSや既存パッケージで要件をほぼ満たせる場合。
Phalconでは、MVCと依存性注入で画面と業務ロジックを分けられます。ORMやルーティング、キャッシュ、認証・認可なども活用できます。
古いv3・v4環境を引き継ぐ場合は、現行PHPとの互換性や拡張のビルドに注意が必要です。加えて、テストが不足していることや、担当者が退職していることも、リスクに含まれます。
採否は速度だけで決めず、5年程度の保守と人材交代も含めて判断します。
Phalconのシステム開発の進め方・工程

開発は6フェーズで進みます。要件整理と方式・ベンダー選定を終えたら、設計開発に入ります。その後、テスト、稼働、定着へと続きます。
各フェーズの終了条件、成果物、意思決定者は先に決めておきます。未確定の事項を曖昧なまま次工程に持ち越すと、手戻りが増えます。
フェーズ1:要件整理と業務目的・MUST機能の定義
まず、改善したい業務を明確にし、その成果を業務指標で表します。たとえば、受注登録の入力時間を半分にする目標を置きます。
業務の条件として、利用者と利用拠点、データ量を聞き取ります。繁忙期や締め時刻、既存システムとの関係も、あわせて確認します。機能の優先度は、次のように分けます。
- MUST:初回公開に不可欠な機能。
- WANT:効果が見込める機能。
- 将来検討:初回公開後に扱う機能。
業務指標には、在庫確認の問い合わせを月100件減らす目標や、月次締めを5営業日から2営業日に短縮する目標などがあります。
販売管理であれば、顧客・商品・価格・在庫のマスタと、受注、出荷、請求を優先できます。権限、CSV、帳票も、優先する対象に含められます。
AI予測や高度な分析は、検証したうえで後回しにする判断もできます。
要件定義書には、画面一覧だけでなく、誰がどのデータを、どの条件で登録・変更・閲覧できるかも書きます。
対象ユーザーとロール、業務フロー、入力項目を確認します。承認経路と通知、帳票も、同じ流れで整理します。保持期間や移行元、外部連携も、確認の対象です。
非機能の条件として、稼働時間、許容停止時間、目標応答時間を整理します。さらに、バックアップと監査ログ、個人情報の種類も決めておきます。
性能要件は、代表画面の応答時間や同時利用者数で定義します。「速くする」と書くより、数値で示すほうが検証に使えます。
フェーズ2:Phalcon・SaaS・パッケージの選定
SaaSの標準機能で要件を満たせるかを確かめたうえで、独自開発やPhalconの技術検証が必要かを比べます。
- SaaS・パッケージ:標準機能で足りれば初期費用と導入期間を抑えやすく、更新やセキュリティ対応も任せやすい。
- 拡張・スクラッチ:独自データ構造や複雑な権限、特殊な承認が成果に直結する場合や、基幹連携が必要な場合に候補となる。
- Phalconの技術検証:実データに近い件数で、主要機能(ログイン、登録・検索、CSV、API)、複雑なJOIN、キャッシュ、デプロイを試す。
検証では、応答時間やメモリを見ます。エラー時の挙動と監視のしやすさも確認します。
LaravelやSymfonyと比べる場合も、同じ条件で判断します。DBとクエリ、キャッシュをそろえ、インフラも含めて性能と運用性を比べます。
選定時は、対応するPHPとPhalconのバージョンを確認します。C拡張を含むビルドや、Dockerイメージの再現性も見ておきます。
CI/CDと脆弱性スキャンを対象に含めます。担当者の経験と、v3・v4からの移行方針も対象です。
ソースコードと設計書の納品範囲、ベンダー変更時の引き継ぎも確認します。
Phalcon公式ブログでは、2026年7月17日公開のv5.17.0が紹介されています。同版には、ストレージへ永続化できるACLや、リード・ライト接続のsticky設定などがあります。
採用時点のリリースノートと将来のv6方針も確認します(出典:Phalcon公式「Phalcon v5.17.0 Released」、2026年確認)。
フェーズ3:業務・データ・インフラの設計と開発
業務画面だけでなく、データ履歴や障害復旧も設計し、関係者が確認できる成果物にまとめます。
- 設計成果物:画面、API、テーブル、状態遷移、権限、エラー処理、ログ、バックアップ、監視。
- 業務データ:販売・在庫・顧客データに項目を追加しやすくし、履歴や取消の扱いを定める。
- アプリ構成:MVCと依存性注入で画面・業務ロジック・データアクセスを分離し、ORM・PHQLと直接SQLを使い分ける。
ORMに任せすぎると、複雑な集計で性能や可読性を損なうことがあります。そのため、代表的な検索と集計は、実データで検証しておきます。
Redis、APCu、Memcachedなどを使う場合は、有効期限、更新時の破棄、障害時のフォールバックを仕様として定めます。これにより、古いデータを表示するリスクに備えられます。
DockerなどでPHPとPhalcon拡張のバージョンを固定すると、開発・検証・本番の差を小さくできます。
リポジトリには、Composer定義とDockerfile、環境変数一覧を含めます。マイグレーションやCI設定、セットアップ手順も入れます。
個人情報や秘密情報はソースコードに直接書かず、権限を分けた秘密情報管理サービスと監査ログを使って扱います。特定の担当者のPCでしか動かない状態も避けます。
フェーズ4:機能・権限・性能・安全性のテスト
テストは、要件定義の業務シナリオをもとに、次の順で進めます。画面表示と登録の確認だけで終えないようにします。
- 単体テスト
- 結合テスト
- 総合テスト
- 受入テスト
一般利用者や担当者は、閲覧データと操作を確認します。承認者と管理者は、承認前後の状態も見ます。退職・異動時のアカウント停止も試験対象です。
ログイン失敗やパスワード再設定、登録から承認までの流れを試します。在庫不足や二重送信のほか、APIのタイムアウトやCSVの不正値も確かめます。同時更新、通信切断、バックアップ復元も対象です。
個人情報を扱う場合は、入力検証やSQLインジェクション対策を受入条件に含めます。クロスサイト・スクリプティングとCSRFを確認します。認証・認可、Cookie属性、アクセス制御も対象です。IPAの解説を参考に項目を作成できます(出典:IPA「安全なウェブサイトの作り方」、2026年確認)。
性能試験では、想定同時利用者数と1日あたりの登録・検索件数、ピーク時間を条件にします。DBの最大件数と許容応答時間も、あわせて含めます。例として、一覧検索は通常2秒以内、月末集計は5分以内などの基準を定めます。
テスト結果と未解決の不具合、回避策を記録します。リリース判定者も、あわせて残します。そのうえで、重大な権限不備やデータ欠損を残したまま稼働させない仕組みが必要です。
フェーズ5:移行リハーサルと段階的な稼働
稼働前にデータを抽出し、項目の対応付けと形式変換を行います。重複除去や欠損確認、件数照合も行います。
そのうえで、マスタと取引データを同日に移すか、過去データを参照専用で残すかを決めます。移行中に入った新しいデータをどう補正するかも、決めておきます。
本番相当のデータ量で少なくとも1回リハーサルをし、所要時間と失敗時の戻し方を確認します。稼働方式は、次のいずれかから選びます。
- 全社一斉公開
- 部署ごとの段階展開
- 旧システムとの並行稼働
業務停止の影響が大きい場合は、限定した利用者で試験運用します。
登録完了率や処理時間を観察し、問い合わせとエラー件数も見ます。切り替え当日の責任者と作業時間、連絡網を決めます。監視画面、ロールバック条件、告知文も準備します。
公開前に、利用規約とプライバシーポリシー、権限申請を整えます。操作マニュアルと問い合わせ窓口も用意し、障害告知やバックアップ復元手順も準備します。
個人データの安全管理と委託先管理については、個人情報保護委員会のガイドラインを、契約や運用手順に反映します。
アクセス制御に加えて、委託先・再委託先と保管場所を決めます。保存期間や削除方法も定めます(出典:個人情報保護委員会「個人情報保護法ガイドライン(通則編)」、2026年確認)。
フェーズ6:運用体制とKPIの整備と定着
稼働後の責任をシステム担当者だけに負わせず、運用に関わる担当者と役割を明確にします。
- 業務側:業務責任者と現場の推進担当。
- 運用側:問い合わせ担当、インフラ担当、ベンダーの連絡先。
障害や仕様質問、改善要望、アカウント申請を分類します。月次では、ログや問い合わせ、利用率、処理時間を確認します。未利用の機能を増やす前に、入力手順、権限、画面導線を見直します。
KPIは、ログイン数だけでなく業務成果に結び付けます。業務ごとに、次の指標を確認します。
- 受発注:入力時間、処理件数、差し戻し率、在庫確認の問い合わせ数、月次締めの日数。
- 社内ポータル:情報検索時間、申請完了率、紙やメールからの移行率。
導入後の1か月、3か月、6か月でレビュー日を決めます。改善施策の担当者と期限も、記録しておきます。
v5から将来のv6へ移行する可能性がある場合は、拡張や利用API、依存パッケージ、テストカバレッジを定期的に洗い出します。PHPのサポート期限は、バージョンごとに異なります。
公式資料では、PHP 8.2のセキュリティサポート期限は2026年12月31日です。更新を後回しにしないよう、年次のアップグレード予算と検証期間を保守契約に含めます(出典:PHP公式「Supported Versions」、2026年確認)。
Phalconのシステム開発にかかる費用相場と内訳

Phalcon単独の国内開発費を集計した公的統計は、多くありません。そのため、ここでは2025〜2026年公開のPHP・業務システム相場と、PHP人材単価を使って考えます。
この推定は、Phalcon特有の環境構築・保守工数も踏まえたものです。ただし、Phalconを採用するだけで、自動的に安くなるわけではありません。
費用は、要件や画面数、データ量で変わります。さらに、連携数や品質要件、発注先によっても変わります。見積もりでは、初期開発費と運用費を分けて確認します。
規模別の初期費用と開発期間の目安
初期費用と開発期間は、規模を4つの区分に分けて示せます。金額と期間は、含める機能や品質要件で変わります。
- 小規模:100万〜300万円程度、1〜3か月程度。
- 中規模:300万〜1,000万円程度、3〜6か月程度。
- 外部連携を含む案件:1,000万〜3,000万円程度、6〜12か月程度。
- 大規模基盤:3,000万〜5,000万円超、9〜18か月以上。
小規模は、社内管理や技術検証を想定し、ログイン、マスタ、一覧、登録、CSV、基本権限に絞ります。要件整理や基本設計、DB、画面、テスト、初期環境を含み、既存の認証やデザインを流用できるかで変動します。
中規模は、受発注や在庫、顧客など複数の業務を扱う場合が目安です。複数権限、帳票、検索、API、データ移行、操作教育を含みます。
基幹システムや会計、決済、物流などと外部連携する場合は、1,000万〜3,000万円程度、6〜12か月程度になることもあります。
高可用性や監査、冗長化、段階移行、24時間運用を含む基盤は、大規模の検討対象になります。
公開情報では、PHP開発の費用は数十万円未満から数千万円まで幅があります。外部API連携は、1連携あたり30万〜200万円程度が一般的な上乗せの目安です(出典:株式会社ripla「PHP開発の見積相場や費用/コスト/値段について」、2026年確認)。
Phalcon案件では、拡張モジュールの構築や性能検証、専門人材の確保も考慮します。ただし、ここに記載したレンジは、特定の案件の価格を断定するものではありません。
要件定義・設計・開発・テストごとの費用計上
初期費用は、企画からリリースまで工程ごとに見積もります。そうしておくと、後から必要な作業が漏れにくくなります。
- 企画・設計:要件整理・企画、基本設計、詳細設計。
- 開発・基盤:画面・API開発、インフラ。
- テスト・移行:単体・結合・総合テスト、データ移行。
- 導入:教育、リリース。
公開情報では、要件定義が全体の10〜20%程度、設計・開発が50〜70%程度という例があります。
Phalcon案件では、PHP拡張を含む環境構築やCI、負荷試験、バージョン互換性の検証を、独立した項目として立てます。そうすると、技術リスクと費用の対応を把握できるようになります。
2025年の公開調査では、Phalconエンジニアの月額案件単価は75.2万円です(出典:フリーランスボード「PHPエンジニア案件 2025年9月」、2025年)。これは、フリーランス案件の平均であり、受託会社の見積価格そのものではありません。
この単価をもとにすると、エンジニア工数は3人月で約226万円、6人月で約451万円が目安です。PMや設計、デザインは、エンジニア工数とは別に確認します。インフラやテスト、会社管理費、リスク予備費も、別の項目として確かめます。
保守・クラウド・アップグレードを含む総保有コスト
クラウド環境と保守範囲を合わせて確認すると、稼働後の費用を比べやすくなります。
- インフラ:クラウド、DB、バックアップ、ログ保管、監視、WAF、メール配信。
- 公開情報の目安:中規模Webアプリのクラウドは月3万〜20万円程度、保守・運用は月10万〜50万円程度。
アクセス量や可用性によって、費用は変わります。夜間対応やログ保存期間によっても変わります。Phalcon拡張やPHPのメジャーバージョン更新が、通常保守に含まれるか、別見積もりになるかも確認します。
保守費は、初期開発費の年15〜20%程度を予算の目安にできます。たとえば、開発費3,000万円なら年間450万〜600万円、月37万〜50万円程度です。ただし、これは価格を断定するものではありません。
適正額は、保守の範囲で変わります。障害対応や脆弱性パッチ、依存パッケージ更新、性能監視が含まれるかを、まず確認します。バックアップ復元テスト、軽微改修、問い合わせ、年次アップグレードも、範囲に入るかで判断します。
Phalconのシステム開発で見積もりを取る際のポイント

相見積もりでは、機能数と一式金額だけで比べるのは避けます。同じRFPと業務フローを複数社に渡し、データ項目や利用者数、連携先、性能条件も同じ前提でそろえます。そのうえで、初期費用と期間、成果物を同じ形式で見ます。除外項目と保守条件も確認します。
Phalconの公開実績がある会社でも、v3・v4・v5のどの案件を担当したかを確認します。現行の担当者が誰かも、あわせて聞いておきます。
見積依頼前の業務要件と非機能要件の整理
RFPには、開発目的と発注条件を書きます。具体的には、次の情報をそろえます。
- 業務・発注条件:ユーザー、業務フロー、画面、MUST・WANT、既存システム、移行データ、外部連携、納期、予算上限。
- 非機能要件:同時利用者数、1日あたりの処理件数、応答時間、稼働時間、復旧時間、バックアップ保持期間。
- 品質・技術条件:監査ログ、セキュリティ診断、対応するPHP・Phalconのバージョン。
「管理画面一式」や「API連携一式」のような書き方では、各社の見積もりを比べられません。機能ごとに、入力と出力、権限、エラー、受入条件を書きます。
在庫引当なら、不足時の表示や同時更新、取消・返品時の戻し、履歴保持、CSV項目まで定めます。要件が具体的であるほど見積もりの精度が上がり、仕様変更として追加請求される範囲も判断しやすくなります。
複数社の実績・体制・納品範囲の比較
会社名や価格だけでなく、要件定義から保守まで担える体制を確認します。具体的には、実績・体制と見積書の中身を並べて見ます。
- 実績・体制:Phalconの公開実績、PHP・DB・クラウド構成、性能試験の方法、コードレビュー、担当者の経験年数、担当交代時の引き継ぎ。
- 見積書:要件定義、設計、開発、テスト、移行、教育、リリース、保守を分け、成果物と検収条件を対応させる。
実績が求人ページや技術一覧だけの場合は、受託案件としての実装範囲と、現在の保守可否も尋ねます。
納品対象として、DockerfileとComposer定義、CI/CDを確認します。インフラ設定やDBマイグレーションも対象です。API仕様やテストコード、運用・障害対応手順書も、納品に含めます。
ソースコードの権利と第三者ライセンス、秘密情報は、契約前に明文化します。契約終了時のデータ返却も、そこに含めます。
見積もりに含める性能・セキュリティ・移行リスク
試験や移行を見積もりから外すと、稼働時の障害や追加費用につながりかねません。そのため、試験と移行の範囲を、はっきりさせておきます。
- 品質・運用:負荷試験、脆弱性診断、監視、アラート、バックアップ復元、障害訓練。
- 移行:データ移行リハーサル、旧システムとの並行稼働。
Phalconでは、拡張が読み込まれない、PHPと拡張の組み合わせが本番だけ異なる、更新後に既存コードが動かないといった環境リスクがあります。検証環境の費用も、削らずに見積もる必要があります。
個人情報や取引情報を扱う場合は、認証・認可と最小権限、暗号化を要件に含めます。アクセスログや操作履歴、バックアップ、削除、委託先管理も、要件に入れます。
障害時に誰が判断し、何時間以内に連絡し、どの時点まで復旧するかを、SLAや運用設計で定めます。
機能開発だけを見積もると、稼働後にセキュリティや復旧設計の費用が加わることがあります。初期費用、月額費用、年次更新費を3年程度で比べると、判断の材料になります。
Phalconのシステム開発でよくある質問
費用や期間は、要件と体制によって変わります。そのため、一般的なレンジと、発注前に確認する条件を分けて見ておくことが必要です。
Phalconのシステム開発は何か月かかりますか?
小規模な社内管理やPoCは1〜3か月程度、中規模の受発注・在庫・顧客システムは3〜6か月程度が目安です。
外部連携、データ移行、複雑な権限、負荷試験、段階稼働を含む場合は、6〜12か月程度になる可能性があります。
期間を短くするには、MUST機能を絞り、未決の要件を残さないことが有効です。技術検証と受入条件も、先に決めておきます。
PhalconとLaravelはどちらを選べばよいですか?
性能要件や既存PHP資産、チーム経験を、同じ条件で比べます。採用しやすさや保守期間も含め、業務成果に合う方を選びます。
Phalconは、リソース効率や応答性能を重視する案件で候補になります。一方で、PHP拡張の導入や更新、専門人材の確保が必要です。
標準機能や開発者の選択肢を優先する場合は、Laravelなども比べます。判断は、代表機能のスパイクと実データに近い負荷試験をもとに行います。
既存のPhalcon v3・v4システムを移行できますか?
移行できる可能性はあります。まずは、現行のPHPとPhalcon、拡張の状態を洗い出します。Composer依存、DB、Webサーバー、テストの状態も、あわせて確認します。
全機能を一度に置き換える方法のほか、API単位の分割や画面単位の段階移行を比べます。PHPとPhalconの更新、テスト追加も、比較の対象にします。
主要業務の回帰テスト、データ移行リハーサル、切り戻し手順を用意すると、予期しない停止を抑えやすくなります。
Phalconで個人情報を扱うシステムを作れますか?
扱えます。ただし、Phalconを採用するだけで安全になるわけではありません。
認証・認可、最小権限、入力検証を、要件とテストに組み込みます。出力時のエスケープ、CSRF対策、暗号化も、テストに含めます。監査ログやバックアップ、脆弱性対応も、要件として書き出します。
個人情報保護委員会のガイドラインを確認します。委託先・再委託先、保管場所、保持期間、削除方法、漏えい時の連絡体制も、決めておくと安心です。
Phalconに対応できる開発会社は何を基準に選べばよいですか?
公開実績だけでなく、要件定義から保守まで担えるかを確認します。環境構築や性能試験、セキュリティ、移行も、担当範囲に入るかを見ます。
扱ったバージョンや、C拡張を含むデプロイの担当者を質問します。交代時の引き継ぎや、ソースコードとテストの納品方法も聞いておきます。
複数社へ同じRFPを渡し、初期費用だけでなく、3年程度の保守やアップグレード、クラウド、追加開発の総額で比べます。そうすると、選ぶ際の材料になります。
まとめ
Phalcon開発は、要件整理から定着まで6フェーズで進めると、技術選択を業務成果につなげやすくなります。Phalconは、PHPで業務アプリやAPIを作るフレームワークで、業務パッケージとは異なります。
速度やリソース効率だけでなく、PHP拡張の運用や更新、人材を含めて判断します。セキュリティやデータ移行も、判断の材料にします。
性能要件と保守体制による採用判断
採用前に、代表機能のスパイクを実データに近い条件で動かします。応答時間やメモリ、デプロイを確認し、ログや監視、障害復旧も見ます。
社内に保守担当者がいない場合は、開発会社の体制と、v5・v6の更新方針を確かめます。ソースコードや設計書、CI設定の納品と、契約終了時の引き継ぎも、必ず確認します。
SaaSやパッケージで目的を満たせる場合は、Phalconを前提にせず、総保有コストと導入期間を比べて判断します。
同じRFPによる比較と稼働後の定着計画
発注から稼働後の定着までに、次の項目を確認します。
- RFP:目的、MUST・WANT、利用者、データ量、連携、非機能要件、セキュリティ、移行、保守、KPIを盛り込み、複数社へ同条件で相談する。
- 初期費用:小規模は100万〜300万円程度、中規模は300万〜1,000万円程度が目安。
- 見積もり:連携や高可用性を含む場合は1,000万〜3,000万円以上など幅がある。工数や成果物、除外項目の根拠を確かめる。
- 稼働後:公開をゴールにせず、1か月、3か月、6か月の利用状況をレビューし、業務時間やエラー率などの成果につなげる。
▼全体ガイドの記事
・Phalconのシステム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
