登降園管理システムの費用は、機能、園の規模、連携範囲によって変わります。既製SaaSは月額3,000〜33,000円程度、個別開発は100万〜2,000万円以上が目安です。
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・保育園・幼稚園向け登降園管理システム開発の完全ガイド
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保育園・幼稚園向け登降園管理システムの費用を決める要素

費用は、打刻だけを扱うか、園児台帳や保護者連絡、延長保育料まで連携するかで変わります。さらに、請求、帳票、自治体向けデータ出力まで含めるかどうかも影響します。また、価格は利用人数に加えて、自動化する業務の範囲や、既存の業務・機器・外部サービスとの接続範囲でも決まります。
初期費用・月額費用・機器費の内訳
見積もりを読むときは、まず費用を初期費用と月額費用、機器・通信費に分けます。追加開発費と運用保守費も、それぞれ別に見ます。初期費用には、環境設定と園児・職員データの登録支援が含まれます。
既存台帳からの移行や操作研修なども、初期費用に入ります。月額費用には、サービス利用料に加えて、サポートやバックアップ、アップデートなどが含まれます。ただし、どこまで含むかはサービスごとに異なります。
打刻用のタブレットやICカードリーダーは、別請求になる場合もあります。カードやWi-Fi工事も、別料金になることがあります。
登降園の記録から請求・監査までの連動範囲
打刻データは、在園状況や出席簿、延長保育の実績に反映されます。さらに、保護者への通知や請求金額、自治体提出用の帳票にもつながります。そのため、転記作業を減らす効果につながります。
- 在園・出席:園児の在園状況と出席簿に反映されます。
- 保護者連絡・請求:保護者への通知、延長保育の実績、請求金額へ続く流れ。
- 自治体向け帳票:提出用の帳票までの自動連動。
こども家庭庁は、保育DXの前提となる4機能を示しています。その中には登降園管理が含まれ、残りは計画・記録、保護者連絡、実費徴収などのキャッシュレス決済です(出典:こども家庭庁「こども政策DXの推進に向けた取組方針2025」、2025年)。
登降園だけを安く導入しても、月末の請求や監査資料が紙のままでは、業務全体のコストは下がりにくいです。
登降園管理システムの費用相場とコストの内訳
公開されている保育ICTの料金を見ると、既製クラウドは小さく始めやすい一方で、機能を追加すると月額が上がる料金体系が多いです。
公開価格で確認できる範囲と、個別開発の概算は、分けて見る必要があります。料金は2026年8月時点で公式サイトに掲載されていた情報に基づきます。
実際の額は、契約条件や税によって変わります。さらに、オプションやキャンペーンでも変わります。
既製SaaSの公開価格の目安(月額3,000〜33,000円程度)
各社が公開している料金プランは、次の3点を見て比べます。
- 登降園中心:基本プランで使える範囲。
- 多機能プラン:請求や指導案など、対象になる機能の範囲。
- 追加費用:初期設定費用が別途かかるかどうか。
KIDS PLUSの基本プランは月額3,000円(税込)からです(出典:株式会社kids plus「KIDS PLUS」料金プラン、2026年確認)。スターターパックは月額5,800円からです。
請求や指導案を含むオールインパックは、月額19,800円からです(出典:株式会社kids plus「KIDS PLUS」料金プラン、2026年確認)。
Hoicは1園あたり月額11,000円(税込)からで、利用内容によって初期設定費用が別途かかると案内しています(出典: 株式会社エクシオジャパン「Hoic」公式料金ページ、2026年確認)。
Child Care Systemのトライアルプランは、登園・出欠管理を含み月額5,500円です(出典:株式会社TSパートナーズ「Child Care System 料金プラン」、2026年確認)。
ライトプランは月額17,600円です。請求機能などを含むスタンダードプランは、月額33,000円です(出典:株式会社TSパートナーズ「Child Care System 料金プラン」、2026年確認)。
公開例の月額幅は、登降園中心のプランで3,000〜11,000円程度、帳票・連絡・請求を含むプランで5,500〜33,000円程度です。
端末・リーダー・カードの費用
公開機材の単価に加え、予備端末や園内の通信環境も、1園の初年度予算を左右します。
- 端末関連:端末、リーダー、園児カード、予備端末の費用は、数万〜十数万円程度になる場合があります。
- 園内環境:Wi-Fi不安定時のAP増設や回線見直し、混雑時の端末追加が候補になります。
登降園用ICカードリーダーは16,280円、カード20枚セットは8,470円です(出典:株式会社コドモン「登降園・出退勤管理運用のための機材のご案内」、2026年確認)。
iPadは59,950円から、レンタルは月額2,200円からです(出典:同上)。ただし、これはコドモン全体の契約料金ではなく、機材の公開価格の例です。
既製SaaSの初年度費用は、月額だけでなく機器と設定、移行と研修を含めて考えます。1園あたりおおむね10万〜50万円程度が、初期検討の目安です。
この金額は公開単価からの概算であり、園児数や端末台数によって上下します。
個別開発の費用幅(100万〜2,000万円以上)
開発規模は、追加する機能と新規に構築する範囲で判断します。
- 既存サービスの追加:CSV連携、帳票調整、初期データ移行を後から足す形です。
- セミオーダー:園独自の保育時間と延長料金、複数園本部管理、保護者向け画面を組み込んだ仕様。
- フルスクラッチ:園児・保護者台帳と打刻、延長保育、請求を含め、自治体連携、権限、監査ログ、障害時の代替運用まで新規に構築する範囲。
既存サービスへの追加開発は、100万〜300万円、開発期間1〜3か月程度が概算の起点です。
セミオーダーは、300万〜800万円、開発期間3〜6か月程度が一つの目安です。これらの数字は、登降園管理に近い業務システムの工程や機能をもとにした推定で、特定の製品の定価ではありません。
フルスクラッチの費用は800万〜2,000万円以上、期間は6〜12か月程度になる可能性があります。
複数法人や自治体にまたがる場合や、既存の会計・公金管理と接続する場合、さらに電気錠や入退室機器まで連携する場合は、2,000万円を超える案件も考えられます。
愛知県豊明市の公立保育所7園向けICT事業は、総事業費35,265千円です。登降園以外の機能も含むため、1園の登降園費用には単純換算できません。
保守費と5年間のTCO
個別開発では、完成時の金額に加えて、毎年の保守・運用費も必要になります。業務システムでは、初期開発費の年15〜20%程度を保守費の目安とする考え方があります。
クラウド利用料や監視、問い合わせ対応は、別費用になる場合があります。また、端末交換や法改正への対応、帳票変更、外部API変更も、別費用として請求されることがあります。
保守の範囲は、契約前に次の3点で整理します。
- 保守範囲:月額に含まれる対応と、別見積もりになる改修の区分。
- 5年TCO(総保有コスト):初期費用と5年間の利用料が中心です。保守、機器更新、通信費、移行費、解約時費用も合わせた総額です。
- 運用負担:園側の人件費を含めた実質負担。
月額が安くても、データを取り出すたびに費用がかかる、5年目に端末を一括購入する、サポート時間外の障害対応が有料になるといった条件があれば、総額は変わります。
反対に、月額が高くても初期設定やデータ移行、保護者問い合わせの代行が含まれていれば、園側の人件費を含めた実質負担が下がる可能性があります。
登降園管理システムの価格帯が変動する要因

同じ登降園管理でも、見積もりは園児数や園数、打刻方式によって変わります。料金計算や連携先も、見積もりを左右します。セキュリティや導入支援の範囲でも、金額は変わります。
価格差を見るときは、「高い・安い」より、どの業務の負担とリスクを含んでいるかに目を向けます。
園児数と複数園管理が費用に与える影響
料金体系には、園児・職員数に応じる型と、施設単位の定額型があります。Hoicの公式FAQでは、園の規模や使用PC台数に関係なく一律料金と案内されていますが、複数施設の場合は、施設ごとに初期費用と月額料金が必要です。
複数園を運営する法人では、園ごとに別契約にするのか、本部で園を横断して確認するのか、異動・退園時のデータをどう扱うのかで、費用と運用負担が変わります。
打刻方式の混雑・紛失・端末費を含めた選び方
打刻方式の違いは朝の混雑だけでなく、カード管理や認証エラー時の職員対応にも表れます。
- タッチ式:操作は簡単ですが、設置場所と待ち時間の確認が必要です。
- QRコード:スマートフォンで使う場合はカード発行の手間を抑えやすい一方で、画面の明るさや読み取り距離、スマホがない場合の手段を確かめる必要があります。
- ICカード:打刻しやすい一方、紛失や再発行、兄弟分の管理が伴います。
- 顔・生体認証:同意の取り方、個人情報の扱い、誤認識時の代替運用の設計。
朝のピーク時に100人の園児が集中する園では、1台の端末で足りるかを実際に測ります。
打刻にかかる時間や読み取り失敗の割合、保護者が立ち止まる場所を確認し、職員が代理入力する頻度も見ます。必要であれば、端末を2台に増やします。
機器を増やすと初期費用は上がりますが、玄関の滞留や職員の確認作業を減らせる場合があります。そのため、最も安い機器構成が最適とは限りません。
園独自のルール・帳票・例外処理による開発費の増加
園ごとの保育時間や料金計算の違いは、帳票の出力条件とあわせて見積もりに反映します。
- 保育条件:保育時間、認定区分、土曜・一時・預かり保育、休園日の扱い。
- 料金ルール:兄弟割引、減免、食材料費、延長料金の計算条件。
- 帳票条件:必要な帳票の種類と出力条件の決定。
園ごとにルールが異なると、標準機能の設定で対応しきれない場合があります。
延長料金を打刻時刻から自動計算する場合は、丸め単位や無料時間を先に決めておく必要があります。加えて、月途中の変更、保護者への確認方法、修正履歴も決めておきます。
見積もり前に園のルールを整理しておかないと、開発中に追加要望が出て、納期と費用が膨らみます。
帳票には、出席簿や登降園簿、延長保育一覧、監査資料などがあります。ほかにも、自治体の指定様式や請求書、日次・月次の集計があります。
既製SaaSの標準帳票で足りるのか、CSV出力後に園で加工するのか、個別帳票を開発するのかによって、費用は大きく変わります。
費用を抑えながら開発・導入する進め方

開発費を抑える近道は、最初から機能を削ることではなく、現場で必要な業務と後回しにできる業務を分けることです。
登降園管理は園児の安全や請求、監査に関わるため、打刻の正確性や修正履歴、権限は、優先度を下げない方がよいです。バックアップと障害時の手書き運用も、後回しにしないほうがよい項目です。
高度な分析や特殊な通知は、導入後の効果を見て追加できます。
要件定義での朝の動線と月末処理の整理
機能名だけを並べた要件表では、在園確認や請求承認の担当が抜けやすくなります。
- 登降園時:登園・降園のピーク、欠席連絡、打刻忘れ、誤打刻の整理。
- 保護者対応:お迎え者の変更や、兄弟の一括処理も含めます。
- 例外時:延長・土曜保育、休園日、通信障害、停電時の作業。
保護者の打刻から、在園一覧の確認者、修正の承認時点、月末請求までを一つの流れとして書き出します。入力から出力までを描いておくと、重複入力や隠れた追加開発を見つけやすくなります。
園側には、園長や現場職員、事務担当の代表者を置きます。本部担当や請求担当も、代表者に加えます。システム会社だけで要件を決めると、標準機能に合わない現場運用や、データ移行時の名寄せ問題を見落とすことがあります。
園児・保護者・兄弟のデータと、クラス・認定区分・料金マスタについて、管理責任者を決めておきます。誰がいつ更新するかまで合意しておくと、導入後の手戻りを抑えられます。
1園・1業務からの段階的な導入
一斉に切り替えると、データ移行や保護者登録、端末設置が一度に重なります。職員研修や問い合わせ対応も同時期に集中するため、小さく試してから広げます。
- まず1園、または登降園と出欠管理に絞って試験導入します。
- 打刻忘れ率や誤打刻の修正件数を、朝の待ち時間、電話確認件数、月末集計時間とあわせた測定。
- 測定結果をもとに、請求や保護者連絡、帳票、複数園本部管理を追加するかを判断します。
既製SaaSを選ぶ場合も、デモでは実際の園児データに近いサンプルで確認します。特に、兄弟の打刻と代理入力、修正承認を見ておきます。さらに、延長料金とCSV出力、通信断からの復旧も確かめます。
個別開発の場合は、工程ごとに区切った計画にします。要件定義と基本設計、開発とテストを、それぞれ別の段階として書きます。移行と研修、リリース後の支援も、同じく段階ごとに分けます。
業務システム一般の工程比率では、要件定義10〜15%、設計15〜20%、開発30〜40%、テスト15〜20%、移行5〜10%程度に整理する例があります。この比率は、連携やデータ品質によって変わります。
非機能要件と障害時の運用の見積もり
非機能要件は、性能、安全、サポートの3つの条件に分けて数値化します。
- 性能:同時打刻数、ピーク時の応答、オフライン保持時間の数値。
- 安全管理:バックアップ、復旧目標、保存期間、権限、ログ、暗号化の要件。
- 保守:脆弱性対応とサポート受付時間の範囲。
園児の在園情報は安全管理にも関わるため、障害時のリスクを「打刻できない」だけでなく、「誰が園内にいるかを確認できない」ことまで含めて評価します。
通信が途切れたときは、紙の一覧に切り替えるのか、端末に一時保存して復旧後に同期するのかを決めます。あわせて、二重登録をどう防ぐかも決めておきます。
職員の退職・異動時のアカウント停止、端末紛失時の遠隔停止、管理者だけが修正履歴を見られる権限も必要です。
セキュリティ機能が標準か追加オプションかを確認し、安さを理由に安全管理を後回しにしないようにします。
見積もりを取る際に確認すべきポイント
複数社への見積もり依頼では、条件をそろえて伝えます。園数や園児・職員数、打刻方式、端末数を、各社で同じ前提にします。
さらに、データ形式と帳票、料金ルールをそろえます。連携先や希望時期、サポート時間、返却条件も、あわせて伝えます。
要件が曖昧なまま「登降園管理システム一式」と依頼すると、各社は異なる範囲を見積もります。そのため、最安の会社を選んだつもりでも、後から追加費用が出ることがあります。
工程・機能・数量ごとの見積もり内訳
各社の価格を同じ条件で比べるには、次の3つの単位で内訳を確認します。
- 工程:要件定義と画面設計、開発とテストの内訳。移行、端末設定、研修、リリース支援、保守も、それぞれ別に示します。
- 帳票:対象の種類と修正回数。
- 外部連携:接続先ごとの初期費用・月額費用と、仕様変更時の担当。
月額については、園児数や職員数の上限、複数園の追加単価を確認します。あわせて、保護者アカウント数やストレージ、通知数も確認します。カード再発行、追加端末、電話サポートの扱いも見ておきます。
初期費用が無料と書かれていても、初期設定や移行作業が園側の負担であれば、職員の作業時間が発生します。無償の範囲は、「ベンダー作業」と「園の作業」に分けて書面にしておくと比べやすくなります。
データ移行と解約後の返却条件
移行と解約後の返却は、範囲と確認方法を分けて整理します。
- 移行範囲:全履歴か現年度のみかの決定と、作業量の見積もり。
- テスト移行:対象データの照合と、欠落や表記ゆれの確認。
- 解約後:データの持ち出し、保管、削除の条件。
紙台帳やExcelから移行する場合は、氏名の表記ゆれや兄弟関係、クラスを整理します。認定区分や保護者連絡先、過去の在園期間も、あわせて整理しておきます。
テスト移行後には、園児数やクラス数、料金マスタが正しく取り込まれたかを確認します。緊急連絡先やアレルギーなどの要配慮情報も、確認の対象に含めます。
導入時だけでなく、解約やサービス変更の際のデータ返却も確認します。
園児・保護者情報や登降園履歴は、CSVなどで取得できるかを確認します。請求履歴と操作ログも、同じように取り出せるかを確かめます。返却費用、解約後の保管日数、復元費用も、契約書で確認します。
データを取り出せないままだと、将来の乗り換え費用やベンダーロックインのリスクになります。
サービス会社と開発会社の役割分担
標準サービスの導入と園ごとの個別開発では、必要な契約先や支援体制が異なります。
- 標準サービス:公開料金と標準機能で始められる範囲。
- 開発体制:保育業務の理解、データ移行、外部連携、権限・ログ、保守の経験。
- 契約責任:開発を担う会社、契約主体、各社の責任範囲。
提案では、要件定義から運用まで同じ担当者が関わるのか、問い合わせ代行と障害時窓口の範囲はどこまでかを確認します。専任担当者がいない園では、導入後の支援範囲が定着と実質コストに直結します。
登降園管理システムのコストを最適化するポイント
コスト最適化は、導入価格を下げることではなく、不要な開発と運用の手戻りを減らし、必要な安全性と業務効果に予算を配分することです。
打刻の方法だけを安くしても、月末の請求や訂正作業が残れば、職員の作業時間は減りません。そのため、費用と効果は同じ業務単位で比べます。
標準機能の優先と独自開発の差分
標準機能を使う場合は、初期費用とアップデート時の検証費用も見積もります。
帳票の見た目を完全に合わせる、紙の手順を変えない、通知文をすべて自動化するといった要望は、本当に必要か確認します。
独自開発に回す差分は、法令や監査で必要か、いつ追加するか、現場の負担が増えないかで切り分けます。
- 標準機能:追加開発を避けることで、初期費用と更新時の検証費用を抑えられます。
- 必須差分:法令、監査、請求、安全確認に必要な要件から優先する差分。
- 追加時期:便利な機能を第2段階に回すこと。
- 現場負担:園のルール変更で入力が減るか、二重入力が増えないかを、デモで確かめる点。
一方で、標準機能に合わせて職員の入力を増やすのは、適切な節約とはいえません。朝の打刻や欠席連絡、延長料金、月末請求など、頻度が高くミスが起きやすい部分は、業務を観察してから判断します。
月額と園の作業時間を含めた比較
比較では、5年分のシステム費用と園側の作業時間を同じ条件で見積もります。
- システム費用:初期費用と月額、機器に加えて、カード再発行や通信、研修を含めます。追加帳票、保守、データ移行・返却も、同じ見積もりに入れます。
- 園側の作業:初期登録や毎月の修正にかかる時間。
月額が低くても、職員が保護者登録を支援すれば作業は増えます。打刻忘れを紙やExcelで確認する場合や、請求データを転記する場合も、人件費が増える可能性があります。
導入前後では、月末集計時間や電話確認件数、誤請求件数を測定します。打刻忘れ率や保護者登録率、障害時の復旧時間も測ります。たとえば、月末の集計時間が何時間減ったかを記録すると、月額費用を作業削減と比較できます。
効果が測れないまま機能を追加すると、投資判断が曖昧になるため、最初に指標と測定担当を決めてください。
補助制度の対象と自治体の要綱
保育ICTには補助制度、加算、導入支援が関係する場合があります。条件は年度や自治体によって異なります。
- 対象条件:施設、対象経費、上限額、必要機能。
- 申請時期:契約・発注前に行う、自治体要綱の確認。
- 予算額:対象外費用と翌年度以降の月額。
こども家庭庁は、2026年度中に4機能を導入する施設割合20%を目指す方針を示しています。ただし、これは政策目標であり、すべての園の費用が補助されることを意味しません(出典: こども家庭庁「こども政策DXの推進に向けた取組方針2025」、2025年)。
ベンダーの営業資料だけで判断せず、自治体の最新の交付要綱と公募資料を確認します。申請前の契約や発注が対象外になる、端末費だけが対象になる、導入後の報告が必要になる場合もあります。
対象になる可能性があっても、補助金を差し引いた実質価格に加えて、対象外費用と翌年度以降の月額費用を含めて予算化してください。
保育園・幼稚園向け登降園管理システムのよくある質問
費用を検討する際によく出る疑問に、回答をまとめました。公開価格は比較の起点で、園の運用や契約範囲が変われば見積もりも変わります。質問への回答と、見積もりで確認すべき項目を合わせて判断してください。
登降園管理システムの月額料金はいくらですか?
公開料金では、登降園中心のプランが月額3,000〜11,000円程度、請求・帳票・連絡などを含むプランが月額5,500〜33,000円程度です。
ただし、端末やカード、リーダーは別になることがあります。初期設定や移行、オプション、複数園契約も、別料金になる場合があります。月額だけでなく、1年目と5年間の総額を確認してください。
個別開発とクラウドはどちらが安いですか?
1園で登降園と出欠から始めるなら、既製クラウドの方が初期費用と導入期間を抑えやすいです。
園独自の料金計算や複数園本部管理が必要なら、セミオーダーや個別開発が適する場合があります。また、自治体・会計・公金基盤との連携が必要な場合にも、セミオーダーや個別開発が適することがあります。
クラウドは月額と標準機能、個別開発は初期費用と保守・改修費が中心になるため、5年TCOと業務適合性を同じ条件で比較してください。
端末やカードの費用は月額に含まれますか?
公開機材の価格例を1園の予算に当てはめる際は、契約範囲と必要な端末構成も確認します。
- 提供形態:園が端末を購入・レンタルするほか、指定機器を別途買う場合があります。
- IC機材の価格例:コドモン公式ストアではリーダー16,280円、カード20枚8,470円です。
- iPadの価格例:購入は59,950円から、レンタルは月額2,200円からです。契約全体の料金ではありません。
- 予算に含める項目:端末台数、予備機、カード再発行、Wi-Fi環境。
園児の個人情報を扱う場合は何を確認すべきですか?
登降園記録や緊急連絡先を守るには、システム機能だけでなく、日々のアカウント運用も確認します。
- 技術的な保護:権限分離、操作ログ、バックアップ、復旧、通信・保存データの暗号化。
- 職員・端末管理:退職・異動時の停止と、端末紛失時の対応。
- 委託・データ管理:委託先と再委託先、保存期間、解約時の返却・削除。
- 閲覧範囲:SSL対応に加えて、誰が何を閲覧・修正できるか。
- 追加情報:生体情報や位置情報の必要性、同意、代替手段。
まとめ
既製クラウドの月額相場は3,000〜33,000円程度です。機器や初期設定を含めた1園の初年度は、10万〜50万円程度が比較の起点になります。
独自の料金・帳票・請求・複数園管理を組み込む個別開発は、100万〜2,000万円以上まで幅があります。園数、連携先、例外処理、セキュリティ要件によって、費用は変動します。
業務全体のコストで選ぶ考え方
比較では、月額の安さだけでなく、朝の打刻から在園確認、欠席・遅刻対応、延長料金までと、請求、帳票、監査、障害時の代替運用がつながるかを見ます。
標準機能で始められる範囲と、個別開発が必要な差分を分けてください。そのうえで、初期費用や月額、機器、保守、園側の作業を含む5年TCOを作成してください。
導入前後の集計時間や誤請求件数を測定すれば、システムの費用対効果も検証できます。
同じ条件での複数社への相談と段階的な展開
導入準備から展開まで、次の順で進めます。
- 園独自の保育時間と延長料金、兄弟、打刻忘れ、休園日の扱いを整理し、帳票と個人情報の権限も含めて、同じRFPで複数社に相談します。
- デモで朝夕の動線と月末処理を確認し、通信障害や誤打刻の訂正手順も試します。
- 1園・1業務から導入して効果を測り、保護者連絡、請求、複数園管理へ段階的に広げる流れ。
▼全体ガイドの記事
・保育園・幼稚園向け登降園管理システム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
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・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
