保育園・幼稚園向けシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

保育園・幼稚園向けシステムの費用は、施設数、必要な機能、連携する範囲によって、初期費用0円から5,000万円超まで幅があります。標準SaaSの月額は500円〜5万円程度が目安です。

料金体系と開発方式の違い、費用を左右する要因、導入費の抑え方も取り上げます。

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保育園・幼稚園向けシステムの費用相場の目安

金額は、公開されているSaaS料金と業務システム全般からの推定を分けて見ていきます。保育専用の公的な開発費統計は見当たらないため、この2つは切り分けて考える必要があります。以下に示すのは企画段階の予算幅で、特定の会社が必ず提示する金額ではありません。

標準SaaSの月額500円〜5万円程度と比較の起点

小規模な園が園児台帳、登降園、欠席連絡などに絞る場合は、月額500円〜1万円前後が候補になります。園の規模に合う料金帯は、次の公開料金の例から見当をつけられます。

  • 小規模向け:HoiCaはハードウェア費を除くと初期費用0円で、定員19名までは月額500円、20名以上は月額1,500円です。
  • 追加機能:HoiCaのLINE配信は月額500円です。
  • 基本料金:CoDMONは定員30名以下で月額3,300円、31〜60名で月額5,500円、61〜100名で月額8,800円の区分です。
  • オプション:CoDMONのオプションはそれぞれ月額3,300〜8,800円で、定員31〜100名向けのパックは月額33,000円になります。

なお、HoiCaの初期費用0円はハードウェア費用を除きます(出典:HoiCa公式料金ページ、2026年8月確認)。また、CoDMONは2025年5月時点で有償導入22,000施設超と公表しています(出典:株式会社コドモン公式プレスリリース、2025年)。

基本料金だけを見ると、実際の月額を見誤るおそれがあります。そのため、必要なオプションを合算して比べます。

個別開発の300万〜2,000万円程度と検討の起点

個別開発は、単園向けの最小構成から自治体向けまで、必要な業務範囲によって費用が変わります。規模別の推定レンジは、予算検討の起点として使えます。

  • 単園:園児台帳、出欠、保護者連絡、最低限の帳票で300万〜800万円程度です。
  • 複数園:本部管理、請求、シフト、年度更新、会計・人事連携を含め800万〜2,000万円程度です。
  • 自治体規模:複数公立園や基盤連携を含むと2,000万〜5,000万円超の可能性があります。

この金額は公的統計ではなく、業務システム全般の費用感、機能数、移行・連携工数をもとにした編集部の推定です。

自治体向けでは、施設ごとの運用差や住民情報、子育て支援基盤との連携も費用に影響します。さらに、監査ログや閉域網、長期保存も要件になることがあります。

同じ100名規模でも、単園か複数園かで費用は変わります。園数が増えると、画面だけでなく、施設・自治体・本部・園長・担任・事務それぞれの権限や例外処理も増えます。

単園向けの料金に園数を掛ければ済むとは限りません。法人機能や一括サポートが追加される場合があるからです。

対象園数と必須機能の組み合わせを変えた複数パターンで見積もると、予算の幅が見えてきます。

ポイント

金額を比べるときは、公開されている月額料金と、推定にもとづく開発費を分けて見ることが基本です。園数や必要な機能をそろえたうえで見積もりを並べると、判断しやすくなります。

料金体系と総保有コストの考え方

月額利用料だけでは、見積書を比較できません。見積もりには、初期設定、端末、移行の費用が含まれるかを確かめます。さらに、研修、サポート、保守の範囲も見積書で確認が必要です。通信、バックアップ、解約時のデータ出力も、見積もりの対象に入れておきます。

そのため、数年間に支払う総保有コストで比べると、サービス間の差が分かりやすくなります。ただし、安価なサービスでも、機能追加を続けると割高になる場合があります。

月額料金と初期費用の分け方

基本料金とオプションの範囲はサービスごとに異なります。「無料」の対象を作業ごとに確認すると、初期費用の抜けを防げます。

  • 基本機能:園児台帳や保護者連絡、欠席受付、ファイル共有などです。
  • オプション:登降園、帳票、請求、シフト、給食、バス管理などです。
  • 初期作業:アカウント登録、権限設定、端末設置、過去データ移行、操作説明会です。

キッズビューは指導計画・要録機能付きで月額7,000円からと案内しています(出典:キッズビュー公式サイト、2026年8月確認)。

定員や機能、園数の条件に加えて、導入支援や追加帳票の扱いも、サービスごとに異なります。そのため、同じ機能セットとサポート条件にそろえて比べてください。

5年間のTCOによる比較

TCO(総保有コスト)は、初期費用や利用料に加えて、端末や通信、保守、研修などのほか、改善やデータ移行まで含めた合計です。

  • 5年間の利用料:月額3万円なら、利用料だけで180万円になります。
  • 導入費込みの例:初期設定50万円、端末20万円、研修10万円なら合計260万円です。
  • スクラッチ開発:初期費用が大きい一方、不要な月額オプションを減らせる場合があります。

260万円は実際の料金ではなく試算例です。月額だけでは見えない費用を把握するために、この考え方を使えます。

スクラッチ開発では、サーバーやクラウド利用料のほか、障害対応や更新、保守費も継続して必要になります。なお、業務システム全般では、年間保守費を初期開発費の15〜20%程度と仮置きする考え方があります(出典:NotebookLM収集の業務システム全般Q&A、2026年)。ただし、保守費は保守範囲によって変わります。

ポイント

見積書は、月額利用料だけでなく数年分の総保有コストで並べると、サービス間の差が見えてきます。初期費用や保守、解約時の扱いまで同じ項目で比べられるかも確かめてください。

開発方式別の費用・期間の比較

標準SaaSから追加開発、ローコード、フルスクラッチへと進むほど、自由度と費用が高くなる傾向があります。方式を選ぶ決め手は、標準機能で業務を合わせられるかどうかです。独自帳票や自治体連携を優先する場合は、追加開発や独自開発が候補になります。

変えてよい業務と変えられない業務を先に分けておくと、方式の比較がしやすくなります。

クラウドSaaSの2〜8週間で始めやすい方式

標準SaaSは、アカウントや施設情報を設定したあと、研修と保護者案内を経て使い始めます。導入期間は2〜8週間程度が目安です。

  • 標準機能との適合:独自帳票、細かな請求、自治体運用、オフライン受付が標準機能で足りるかどうかです。
  • 障害・通信断への備え:紙受付、一括入力、緊急連絡、バックアップ復元の方法です。
  • 契約終了時の出力:園児情報や帳票をCSV・PDFなどで出せるかどうかです。

データの持ち出し条件は、将来の変更費用にも影響します。

パッケージへの追加開発の期間

既製品を基盤に園独自の帳票や連携を足す方式です。追加内容と規模で期間が変わるため、責任範囲や保守条件を見積もりで確認します。

  • 追加内容:帳票、請求計算、CSV・API連携、権限、通知文面などが対象です。
  • 小規模連携:追加設定や小規模な連携なら2〜4か月程度です。
  • 複数園連携:データ移行や本格的なAPI連携を含むと4〜8か月程度です。

既製品の保守やセキュリティ更新を生かせるため、フルスクラッチより初期費用を抑えやすい選択肢です。

標準機能の更新で個別画面が動かなくならないかや、API仕様変更の担当、追加機能のテスト費用は、契約前に明記しておきます。

標準機能に無理に業務を合わせると、紙への逆戻りや入力漏れにつながります。そのため、現場の作業に合う範囲を見極めることが欠かせません。

スクラッチ開発の期間と計画

スクラッチ開発は、園児台帳を中心に各業務を自園に合わせて設計します。対象規模によって、期間は3か月から18か月以上まで幅があります。

  • 単園:最小構成でも3〜6か月程度です。
  • 法人:複数園や外部連携を含むと6〜12か月程度です。
  • 自治体:自治体規模では9〜18か月以上になる可能性があります。

期間は開発会社の人数だけで決まらず、現場の要件確定、データ整備、年度切替の時期も影響します。

初回リリースは、園児台帳や出欠、欠席連絡、基本帳票など必須機能に絞ります。一方で、AI分析や高度な写真管理は、利用実績を見てから追加できます。

個人情報の権限や操作ログ、バックアップは、後回しにせず初期設計に含めます。さらに、データ削除や同意履歴も、初期の設計対象にします。

ポイント

標準機能で現場の業務が収まらないときは、追加開発や独自開発の見積もりを早めに取っておくと、方式の判断がぶれにくくなります。

保育園・幼稚園向けシステムの費用内訳

保育システムの見積もり費用を、要件定義と設計、開発・テスト費、端末・安全対策、保守の4項目に分けた図解。
作業範囲ごとに費目を分けると、見積もりの確認箇所が見えてきます。

見積書は、要件定義、設計、開発、テストに分けて確認します。移行や導入支援、保守も、それぞれ別の費目として見ます。

SaaSの場合も、初期設定や端末、研修が別項目になることがあります。

「導入支援費」とだけ書かれていても、作業範囲は分かりません。そのため、具体的な作業内容と成果物を確かめてください。

要件定義と設計が全体費用の土台

要件定義では、園児情報を誰が入力し、どの帳票や連絡に使うかを決めます。情報項目と年度切替を明確にすると、後の修正を抑えられます。

  • 園児情報:認定区分、健康・アレルギー情報、緊急連絡先を決めます。
  • 運用情報:保護者の同意、年度やクラスの切り替えを定義します。

要件定義を削っても、開発後の修正が増える可能性があります。その影響は、受入テストまでの手戻りとして現れることがあります。

ヒアリングには、園長や事務だけでなく、担任や給食、延長保育の担当、本部も参加します。可能であれば、保護者代表も加わります。

業務の流れは、午睡や給食を含め、受付から降園までを時系列で追います。連絡帳や月次請求、年度更新まで含めて確認します。

こうすると、機能一覧だけでは見えない例外も把握できます。紙の帳票をそのまま画面に写すより、廃止できる転記を探すほうが、費用を抑えることにつながります。

開発・テスト費と例外処理

開発費は、画面や機能の数だけでなく、状態の組み合わせで変わります。たとえば、欠席連絡でも、承認や変更、差し戻し、再送を扱うと試験が増えます。

  • 連絡後の変更:遅刻、給食数、延長保育の変更を扱います。
  • 確認と再送:園による承認・差し戻しや通信障害後の再送を扱います。
  • 園ごとの違い:締切時刻や請求項目も費用に影響します。

受入テストでは、通常時に加えて、転園や退園、兄弟登録を確認します。さらに、年度更新やクラス替え、健康情報の変更も対象に入れます。

職員の異動や保護者の機種変更も、試験の対象になります。テストデータの準備を誰が担うかも、見積もりに影響します。

試験項目や修正回数、再テスト範囲を契約前に明記しておくと、納品直前の追加費用を抑えやすくなります。

端末・安全対策・保守の費用

機器の台数や既存設備によって、追加費用は変わります。そのため、必要な端末や安全機器を洗い出して予算に含めます。

  • 端末類:タブレット、ICカードリーダー、QR端末、プリンター、Wi-Fiです。
  • 保育設備:午睡センサーやバスの置き去り防止機器です。
  • 費用目安:小規模な端末・Wi-Fiは5万〜50万円程度からです。

複数園へセンサーやカードリーダーを設置すると、数十万〜数百万円の追加になる可能性があります。ただし、この金額は台数や工事、保守の内容で変わる推定レンジです。

氏名や住所に加えて、健康やアレルギー、発達、家庭状況も扱います。そのため、暗号化や多要素認証、最小権限、操作ログを確認します。

バックアップや復元テストに加えて、委託先管理、障害時の連絡体制も必要です。

閲覧できる範囲や、退職者と退園者の権限を止める時期、保存期間を決めます。

個人情報保護委員会のガイドラインも参照し、契約と運用手順に反映します。

ポイント

見積書の費目が、要件定義から保守までのどの作業をどこまで含むのかを示しているかで、会社ごとの比較の精度が変わります。

費用を左右する主な変動要因

中央の費用から、園児数・職員数・施設数、連携先とデータ移行、安全性・性能・障害対応の3要因へつながる図解。
人数や施設数に加えて、データ連携と運用条件も見積もりに関わります。

単園や複数園法人のほか、公立園、幼稚園、認定こども園でも必要な業務は異なります。そのため、施設と利用者、データを明らかにします。あわせて、連携先や保存期間、例外も整理します。

特に、園児台帳をどの業務の正本にするかで、後から加える機能の範囲が決まります。

園児数・職員数・施設数と料金

SaaSの課金単位と法人管理機能を確認します。現在だけでなく、将来の人数や施設構成も見積もりに伝えます。

  • 課金単位:定員、園児数、施設数、職員数などがあります。
  • 上限項目:保護者数、写真容量、通知数、バス台数、口座振替件数に上限がある場合があります。
  • 将来計画:3年後の園児数、増設、統廃合、職員の入れ替わりを提示します。

職員アカウントが無制限でも、別の利用上限が設けられていることがあります。そのため、契約前に対象項目を確かめてください。

本部による横断管理には、施設間の権限や請求集計が必要です。加えて、職員異動、共通マスター、年度切替も必要になります。

園ごと、法人一括、自治体一括の3パターンで価格を依頼すると、契約単位を比較できます。

連携先とデータ移行の範囲

連携先ごとに仕様の調整と接続テストが必要になります。そのうえで、データの正本や照合方法も含めて、連携と移行の対象を見積もりで明確にします。

  • 主な連携先:会計、請求、給与、人事、写真販売、自治体関連システムです。
  • 接続条件:API、CSV形式、更新頻度、エラー時の再送を確認します。
  • 移行対象:現役園児だけか、健康・成長記録、指導計画、帳票、退園者履歴も含めるか決めます。

個人番号などの取り扱いも確認が必要です。さらに、同じ園児の照合方法や、退園後の扱いまで設計しておく必要があります。

紙やPDFを画像として保存するだけなら、比較的単純です。一方で、検索や集計に使うには、情報を項目ごとに分けて整える必要があります。

表記の揺れや兄弟関係、年度、クラスを事前に整理したうえで、移行対象を段階的に絞るのが現実的です。

安全性・性能・障害対応と価格

非機能要件と保守範囲を明確にすると、必要な運用費を見積もれます。ただし、この費用を見積もりから外すと、後からセキュリティや運用費が発生します。

  • 情報保護:認証、権限、暗号化、監査ログ、脆弱性対応、保存期間、委託先管理です。
  • 継続性:バックアップ、復元時間、障害時の連絡と復旧体制です。
  • 保守範囲:OS・法令更新、問い合わせ、休日対応、軽微な改善です。

複数園の同時利用、災害時のアクセス、通信が不安定な園での受付も非機能要件です。

月額に含まれる対応時間と復旧目標を確かめます。連絡窓口や追加開発単価も、あわせて確認します。特に、子どもの安全や保護者連絡を止めない体制が必要です。

ポイント

見積もりの前に、園数や定員に加えて、連携先と移行の対象を決めておくと、費用が増える要因を早い段階で把握できます。

保育園・幼稚園向けシステムのコストを最適化するポイント

コスト最適化では、使われない機能や重複入力、手戻りを減らします。将来の移行費用も含めて、単価だけでなく現場で得る効果を導入前に定めておきます。

たとえば、導入後に職員が入力作業で子どもから離れたり、保護者が使わず電話が残ったりすると、費用に見合う効果が出ません。

毎日使う業務から始める段階導入

利用頻度が高く、効果を測りやすい業務から始めます。段階導入によって不要な開発を抑える一方で、データの土台は初期に整えておきます。

  • 初期対象:登降園、欠席・遅刻連絡、園児台帳、連絡帳、保育記録です。
  • 後の段階:写真販売や高度な分析などは第2段階にできます。
  • 試行と測定:1園か1クラスで入力時間、利用率、帳票削減、問い合わせ数を測ります。

利用実績を見てから全園へ広げると、不要な開発を減らせます。一方で、園児IDや年度、施設、権限は、初期の段階で設計しておく必要があります。同意履歴、監査ログ、データ出力も、あらかじめ決めておきます。

データの土台がそろっていれば、後から請求や健康記録とも連携しやすくなります。反対に、簡略化しすぎると、全件移行や再入力が必要になる可能性があります。

園ごとの差の整理と標準機能の活用

園ごとの項目や帳票の違いを整理し、標準機能で扱える部分を増やします。ただし、現場の安全や監査に関わる項目は要件に残します。

  • 標準化する情報:園児、保護者、職員、クラス、年度、請求項目、施設のマスターです。
  • ルールの整理:法令・自治体要件と、慣習で残る独自ルールを分けます。
  • 安全項目:アレルギー、午睡、事故、緊急連絡、権限、操作ログを設計します。

標準機能の活用は、初期開発費だけでなく、更新や保守の費用も抑えやすくします。

目指すのは、入力を一度で済ませ、子どもと向き合う時間を増やすことです。職員に無理な運用を求めるものではありません。

同じ要件書による複数社の見積もり

同じ前提で見積もれるよう、対象と条件をRFPにそろえます。標準機能、追加開発、スクラッチの3案を依頼すると比較できます。

  • 利用規模:園数、定員、職員数、利用者の種類です。
  • 機能と移行:必須機能、連携先、移行対象、端末です。
  • 契約条件:サポート、納期、保守範囲、除外項目、前提条件です。

複数社の初期費用と月額、5年間のTCOを、同じ項目で比べます。導入期間や移行、研修に加えて、障害体制やデータ返却の条件も確かめます。

安さの理由が標準化によるものか、移行や保守の除外によるものかを見極めます。「別途」「要相談」の追加費用条件は質問に残し、契約書へ反映します。

補助金を使うときの費用確認ポイント

補助金の利用可否は、年度や自治体、施設、機能によって変わります。申請時期や補助率、事業者要件も影響します。会社が「補助金対象」と説明した場合でも、それだけで判断せず、自治体の最新要領と契約可能時期を確認します。

1施設あたりの補助基準額の一例

令和7年度資料では、業務ICT化の補助基準額が機能数別に示されています。端末購入などを含める場合は、基準額が異なります。

  • 1〜2機能:1施設あたり1機能20万円、2機能40万円です。端末購入などを含む場合は70万円、90万円になります。
  • 3〜4機能:1施設あたり3機能60万円、4機能80万円です。端末購入などを含む場合は110万円、130万円です。

制度上の基準額の例は、全施設が自動的に受け取れる金額ではありません(出典:こども家庭庁「令和7年度保育関係予算の事業」、2025年公表資料)。

機能数は自治体要綱の分類で判定されます。端末やネットワーク、導入支援、研修が対象か、自己負担はいくらかを、あわせて確認してください。

補助がなくても継続できる月額と保守費を見積もります。補助金を前提に高額な機能を追加しないことが大切です。

申請前の自治体の要件と期限

まず、申請主体や対象施設、契約時期などの条件を自治体に確認します。そのうえで、見積もり後に対象経費と対象外経費を担当窓口へ照会します。

  • 対象条件:実施主体、申請者、認可園・認可外の範囲です。
  • 申請手続き:募集期間、交付決定前の契約可否、実績報告、領収書です。
  • 継続条件:5年間などの財産処分制限や、1施設1回限りの場合があります。

相談時は、システム名だけでなく、機能や施設数、定員、端末台数を整理します。あわせて、初期費用と月額費用、導入予定日も伝えます。

補助申請の前に契約するかどうかも伝えます。そして、不採択の場合に備えて、小規模導入や補助対象外の機能を次年度に分ける案も用意します。

見積もりを取る際のポイント

見積もり前の確認項目として、規模と機能、データと運用、環境と条件を並べたチェックリスト図。
同じ前提を各社に渡すと、提案内容を横並びで確認できます。

見積もりの精度は、現状と将来像をどれだけ整理できるかで変わります。業務の流れや困っている転記、繁忙期を共有し、保護者環境や既存データ、導入時期も伝えます。

現場を確認しない見積もりでは、年度更新や例外処理が含まれず、後から増額する可能性があります。

見積もり前の要件とデータの整理

各社が同じ条件で見積もれるよう、資料には施設や利用者、機能、連携を記します。残りは、次の区分ごとに整理します。

  • 規模と機能:施設数、定員、園児・職員・保護者数、必須機能です。
  • データと運用:帳票、請求、年度切替、通知文面、移行対象です。
  • 環境と条件:連携先、端末、権限、保存期間、支援時間、導入希望日です。

園児台帳の項目や帳票の見本も添えます。個人情報を含む紙やExcelを渡す場合は、取り扱いと匿名化の方法を決めます。

要件は「必須」「できれば」「将来検討」に分けておきます。そうすると、予算を超えたときに何を後回しにするか判断できます。

必須には、毎日使う機能を置きます。たとえば、安全や監査、出欠に加えて、連絡や台帳がこれにあたります。一方で、写真やアンケートは「できれば」、分析やAI支援は将来検討に回せます。

価格だけでなく実績と定着支援の比較

実績と支援体制は、自園に近い規模や運営形態で確かめます。試用環境では、担任と事務担当が一日の業務を操作し、入力時間や迷う箇所を記録します。

  • 導入経験:単園、複数園、自治体やデータ移行の実績です。
  • 定着支援:年度更新、職員研修、保護者説明、障害時の代替運用です。
  • 効果確認:似た施設でどの業務をどれだけ減らしたか聞きます。

契約では、成果物と受入基準、修正回数を確認します。保守範囲や復旧目標に加えて、法改正対応も見ておきます。さらに、データ出力、解約条件、追加開発単価も確認します。

SaaSでは月額改定や終了告知期間、個別開発ではソースコードや設計書の扱いも対象です。将来の運用責任と退出費用を含めて選びます。

よくある質問(FAQ)

公開料金と個別見積もり、補助金、SaaSと独自開発の判断について答えます。

各条件を分けて考えると、予算を組みやすくなります。

保育園・幼稚園向けシステムは月額いくらですか?

標準SaaSの月額は500円〜5万円程度が、比較の起点になります。公開料金は、条件をそろえて確認します。

  • HoiCa:定員19名まで月額500円、20名以上は1,500円です。
  • CoDMON:定員30名以下の基本料金は月額3,300円からです。
  • 比較条件:機能、オプション、端末、導入支援を含めて確認します。

独自開発と既製システムはどちらが安いですか?

導入時期と独自要件に加えて、運用費や現場の作業も含めて方式を比べます。

  • 標準SaaS:短期導入と初期費用の抑制を優先する場合に合いますが、機能追加で料金が変わります。
  • 個別開発:独自帳票、複数園管理、請求・会計・自治体との深い連携を優先する場合に候補となり、初期300万〜2,000万円程度です。
  • 総費用:個別開発の保守・改善費と、5年間のTCOや合わない業務による手作業も含めて判断します。

保育ICTの補助金でシステム費用を全額まかなえますか?

補助基準額の例と自治体ごとの条件は、次のように分けて確認します。

  • 全額補助:システム費用を全額まかなえるとは限りません。
  • 基準額例:資料には1施設20万〜80万円などの例があります。
  • 自治体の条件:対象機能、補助率、自己負担、申請期限、交付決定前の契約可否を確認します。
  • 対象外費用:端末、保守、追加開発費も分けて予算化します。

データ移行費はどのくらいかかりますか?

移行費は、現役園児だけを移すか、健康・成長記録や退園者の履歴まで移すかで変わります。元データが整っているかどうかでも、手間は違ってきます。移す範囲を先に決めてから見積もりを取ると、各区分の費用を比べやすくなります。

  • 基本情報:現役園児の整ったCSVなら、設定費に含まれる場合があります。
  • 紙・PDF:広範囲に移すと、追加費用が生じる可能性があります。
  • 履歴の構造化:健康・成長記録、帳票、退園者履歴は、数十万円から追加になる可能性があります。
  • 見積もり範囲:現役園児、過去数年、全履歴に分け、整理・検証・再移行も個別に見積もります。

まとめ

費用の比較の起点は、標準SaaSで月額500円〜5万円程度、単園の開発で300万〜800万円、法人の開発で800万〜2,000万円です。自治体規模では、2,000万〜5,000万円超になる可能性もあります。

公開料金と推定を分けたうえで、機能や移行、保守、補助条件を含めて判断します。

費用判断で外せない3つの視点

費用判断では、初期価格、運用要件、補助金の条件を分けて確認します。月額の安さだけで選ぶと、後から追加費用が増える可能性があります。

  • 比較期間:初期費用に加えて、5年間のTCOで比べます。
  • 運用要件:年度更新、権限、移行、障害時の代替運用を含めます。
  • 補助金:最新要綱と自己負担を確認し、受給を前提にはしません。

最初の見積もりで確認する項目

まずは現場の一日の流れを整理します。そのうえで、必須機能と将来機能を分けて、同じ要件書を使って複数社へ相談してください。

  • 現場適合:入力負担、年度切替、保護者の利用率を確認します。
  • 運用継続:データ出力、サポート、障害対応を確認します。

確認の目的は、転記や連絡の負担を減らし、職員が子どもと向き合う時間を増やすことです。機能を増やすことが目的ではありません。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。