プロセスマイニングツールの導入先は、プロセスとの相性、ログを扱う技術力、改善後の支援体制の3点で比べると判断しやすくなります。
riplaと5社を、この3点で一社ずつ見比べます。全体像は、プロセスマイニングツール開発の完全ガイドもご覧ください。
▼全体ガイドの記事
・プロセスマイニングツール開発の完全ガイド
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プロセスマイニングツールのパートナー選びが重要な理由

プロセスマイニングは、イベントログを業務上のKPIと結び付けて初めて、改善につながります。そのためには、ケースID、アクティビティ、タイムスタンプをそろえたイベントログを準備し、発見した課題をワークフロー変更や自動化に落とし込む必要があります。このため、会社選びでは、ライセンス販売だけでなく、データと現場の両方を扱う力を確認します。
プロセスマイニングは、契約して画面を開くだけで成果が出る仕組みではありません。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
担当者が説明する業務の流れと、ログ上で実際に起きている流れは、食い違うことがあります。
- ログの差異:部門ごとのステータス名の違いや、案件の分散、時刻形式の混在があると、分析が現場の実感から離れてしまいます。
- データ整備:データマッピング、名寄せ、欠損確認まで支援できる会社なら、ツールを適切に評価できます。
- 改善への接続:ServiceNowは、課題の発見を改善や自動化へつなぐと説明しています。
ServiceNowの公式説明を踏まえると、担当者を置き、改善後のログを再計測する運用まで設計できる会社が適しています(出典: ServiceNow「Process Mining」、2026年)。
発注前に確認すべきポイント
各社の提案を同じ条件で比べるため、対象範囲、PoVでの確認内容、見積もりの内訳を先にそろえておきます。
- 分析対象:対象プロセス、データソース、ケースID、KPIを1枚に整理し、最初は全社ではなく、処理量と改善余地が見える1プロセスに絞ります。
- 対象例:受注から入金、購買、請求、ITサービス、人事オンボーディングなど。
- PoV:各社に同じデータ項目と評価期間を渡し、取込日数、改善仮説、現場での使いやすさを比べます。
- 見積もり:ライセンス、データ連携・ETL、分析支援、改善実装、保守の5層に分けて整理します。
データ容量やコネクター、権限設計は、別費用になる場合があります。研修なども、別費用になることがあります。さらに、追加プロセスの単価、3年間の保管費、解約時のエクスポート費も、見積もりの段階で確かめておきたい項目です。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援
riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援する企業です。IT事業会社として社内DXを推進した経験を活かし、成果の創出とシステムの定着を支援しています。
営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制です。
特徴と強み
まずは、どの業務を変えたいのかを言語化しておく必要があります。そのうえで、riplaは課題整理から要件定義、構築、導入後の定着まで相談に応じられます。
分析結果を業務画面やワークフローの改善につなげたい企業に向いています。既存システムとの連携や現場運用を確かめたうえで、パッケージ活用と追加開発を組み合わせられます。
得意領域・実績
複数の基幹業務をまたぐデータを扱う企業では、ダッシュボードを作るだけでなく、業務全体を設計する力が問われます。riplaは、社内DXの推進で得た視点をもとに、導入後も使われる仕組みを考えます。
PoVは、1プロセス・1KPI・1つの改善仮説に絞るのが現実的です。ログの準備状況と業務効果を確かめてから、本番の範囲を決める流れになります。
Celonis|複数システムを横断するプロセスインテリジェンス
Celonisは、複数の業務システムやデータソースを横断して分析する、プロセスマイニング製品のベンダーです。公式FAQでは、プロセスマイニングやAI、業務改善の知見を合わせ、エンドツーエンドのプロセスを理解して改善の機会を見つける基盤だと説明しています。
大企業の業務改革を前提に、製品と分析方法論をまとめて検討したい場合には、有力な候補になります。
特徴と強み
CelonisはERPやCRMなどに散らばるイベントをまとめ、実際のプロセスを一つの視点で調べられます。
頻出経路だけでなく、例外経路や手戻りも確認できます。滞留や規定フローからの逸脱も見られます。そのうえで、改善候補に優先順位を付けられます。
ケースIDと時刻が整っている場合は、単なるBIでは見えにくい処理順序やケース単位の流れも議論の対象になります。
得意領域・実績
NTTデータは2022年10月にCelonisと連携し、プロセス指向のデータドリブン経営を支援するサービスを始めたと説明しています。
- 可視化:社内稟議の約3年分のデータを投入し、数日で流れを見えるようにした事例があります。
- 発見課題:申請不備による差戻しが、所要時間のボトルネックだと分かりました。
差戻しの事例は、NTTデータの記事で紹介されたものです(出典: NTTデータ「プロセスの可視化と統制組織の両輪で実現する業務改革」、2023年)。これは個別の事例であり、自社の改善効果を保証する数字ではありません。また、見積もりでは、Celonisの利用料と導入支援会社のデータ整備費を分けて確認します。
SAPジャパン株式会社|ERPデータを活用した業務プロセス改革
SAPジャパンは、SAP ERPの業務データをSAP Signavioで見える形にして分析し、プロセスを継続的に改善する選択肢を提供しています。ERPの導入や運用を前提に、経理、購買、受注の業務をサプライチェーンも含めてグローバルに見直したい企業に向いています。
SAP製品を使わない企業も検討の対象になります。ただし、既存システムを含むデータ連携の範囲を、先に確認しておく必要があります。
特徴と強み
SAP Signavioは、プロセスの発見に加えて、業務設計、モデル管理、分析を一つの考え方で進められる製品です。また、改善の相談も同じ流れで扱えます。標準化したいプロセスと現場の実態を比べると、拠点ごとの差分を整理できます。
特に、SAPのマスタや伝票データを使う企業では、データの意味を業務側と共有できます。周辺システムのログも含める場合は、データモデルの設計が欠かせません。
得意領域・実績
2025年3月、SAPジャパンは花王がSAP Signavioを採用したと発表しました。花王は、国内外に蓄積したSAP ERPのデータを使い、グローバルの業務を見えるようにして、効率化やキャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善を目指しています(出典: SAPジャパンプレスリリース、2025年)。
複数拠点の標準化を検討する企業は、導入範囲に加えて、各国のデータ定義、権限、運用ルールまで提案できるかを確認します。
日本マイクロソフト株式会社|Power Platformを活かした小さく始める分析
Microsoft 365やPower Platform、Dataverseを使う企業には、日本マイクロソフトが候補になります。さらに、同社のPower Automate Process Miningは、既存の環境と権限管理を活かしたまま、業務の流れを見ることから自動化まで、同じ製品群で検討できます。
Power Automateを使う企業は、現在のテナント構成とライセンス範囲を確認すると、PoVを設計しやすくなります。
特徴と強み
料金は、ライセンスの内容と、別途確認が必要な費用に分けて見ます。
- Premium:Process Miningの可視化・分析機能を含み、1ユーザーあたり月額15米ドルです。
- Processライセンス:1ボットあたり月額150米ドルです。
- 別途費用:為替、契約形態、データ容量、Dataverse、コネクター、導入支援費は、別に確認が必要です。
- 試算単位:利用者数、分析プロセス数、自動化フロー数に分けて試算します。
上記のライセンス料金は、Microsoft LearnのFAQに掲載された情報です(出典: Microsoft Learn「Power Automate licensing FAQ」、2026年)。
得意領域・実績
Microsoft製品に業務データがまとまる企業や、まず1つのプロセスで検証したい企業に向いています。一方で、SAPや独自の基幹システム、オンプレミスのデータベースをまたいで扱う場合は、コネクターやETLを実装できるかを確認します。
イベントログのサイズや属性数、バリアント数は、分析の性能に影響します。ループや並列性も、性能を左右する要素です。そこで、サンプルログを使って処理時間と画面の使い勝手を試します。
UiPath株式会社|プロセス分析からRPA実行までの連携

UiPathは、Process MiningとRPAを組み合わせ、見つけた手作業やボトルネックを自動化候補にしたい企業に向いています。公式ドキュメントでは、ITシステムのデータをダッシュボードに変換し、ボトルネックや不整合、根本原因を分析して継続監視する流れを説明しています。そのため、分析と自動化を別々のプロジェクトにせず、改善候補を実行へつなげたい場合の候補になります。
特徴と強み
UiPathでは、データ変換、プロセス分析、継続監視を一連のサイクルとして設計できます。
- 効果が出やすい業務:請求処理や受注処理など、分析の後に取るべき行動が明確な業務です。
- アクション例:「この条件の案件を自動承認する」「この画面操作をロボット化する」などです。
RPAを追加する前には、例外処理や権限、入力データの品質を確かめる必要があります。これが不十分だと、自動化で手戻りが増える可能性があります。
得意領域・実績
UiPath Process Miningは、開発時には小さなデータセットを使い、公開版では大きなデータセットを扱う運用も想定しています。まずデータ変換でスキーマに合わせ、プロセスアプリを作って公開します。その後は、継続監視へ進む流れです(出典: UiPath公式ドキュメント「Introduction to Process Mining」、2026年)。
RPAのCoEがある企業は、分析、業務、ロボット開発の担当を分けます。また、分析結果を自動化バックログへ移す運用も、見積もりに含めます。
株式会社NTTデータ|国内の大規模業務改革と導入定着を支援
NTTデータは、製品に加えて、基幹システム連携や業務コンサルティングも相談できる国内SIerです。データ活用や組織づくりについても、相談の対象になります。
複数の子会社や海外拠点を含む改革、SAPやServiceNowなどが絡む大規模案件では、製品ベンダーと導入支援会社を組み合わせて進めやすくなります。
特徴と強み
NTTデータは、分析画面だけでなく、改善を統制するCoEやプロセスオーナーの設置まで提案できます。公式記事では、Celonisとの連携による経営支援に加えて、導入後の運用定着まで伴走すると説明しています。
大規模案件では、経営層のKPIや現場の作業手順、システムログの定義を、一つの計画に落とし込めるかを確認します。
得意領域・実績
NTTデータの記事では、シーメンスの事例が紹介されています。同事例では、受注から入金までの60以上のステップ、40以上の取引システム、90万通り以上のバリエーションを見えるようにしました。
成果として、オートメーション率が24%向上し、手戻り率が11%減ったうえ、手作業を年間1,000万件削減したとされています(出典: NTTデータ「プロセスの可視化と統制組織の両輪で実現する業務改革」、2023年)。
ただし、これは紹介された事例であり、自社でも同じ結果になるとは限りません。国内拠点、セキュリティ審査、既存ベンダーとの役割分担を重視する企業は、PoVから本番運用まで、どこまでを誰が受け持つかを確認します。
プロセスマイニングツールのパートナーの選び方

会社を選ぶ際は、プロセスとの相性、ログを扱う技術力、改善後まで支援する体制の3点から見ます。会社規模や知名度だけでなく、自社の業務と導入後の運用に合うかを確かめることが欠かせません。
製品ベンダーとSIerでは、責任の範囲が異なります。そのため、各社に同じ質問を行い、PoVでの提案内容や成果物、本番後の支援内容をそろえて比べます。
実績と経験の確認方法
導入社数だけでなく、自社に近い業界や対象プロセスを確かめます。データ量や利用者数も、あわせて見ておきたい項目です。たとえば、受注から入金までの業務とITサービスのチケット処理では、必要なログやKPIが異なります。
候補会社には、同業界の事例で接続したデータソースと改善アクションを尋ねます。効果の数字が非公開でも、測定方法と評価期間を説明できるかを確認します。
技術力と専門性の評価
見るべきは、接続できる製品の数よりも、データを正しい業務イベントへ変換する力です。たとえば、ケースIDが受注番号から請求番号へ変わる場合は、複数IDのひも付け方法を確認します。
欠損や重複の扱いに加えて、個人情報を匿名化する列についても尋ねます。保管場所や暗号化、アクセスログの扱いは、セキュリティ部門を交えて確認します。保存期間や国外移転、解約時の削除とエクスポートも、確かめておく項目です。
プロセスマイニングとタスクマイニングは、対象が異なります。この違いを押さえておくと、必要な調査の範囲を判断できます。
- プロセスマイニング:基幹システムなどのログをもとに、案件単位の流れを分析する手法です。
- タスクマイニング:PC操作や画面遷移をもとに、システムに残りにくい作業を把握するものです。
両方が必要な場合は、全体分析から手作業の詳細調査へ進む構成を提案できるかを確認します。
プロジェクト管理体制の確認
業務、データ、セキュリティの各責任者と、製品・開発担当の役割を、事前に明確にしておきます。そのうえで、候補会社には、作業項目や前提条件、顧客側の工数を含む工程表を依頼します。
導入期間と費用を比べる起点として、規模ごとの推定レンジを挙げます。
- PoV:1プロセス・1〜2データソースなら1〜2か月、費用は200万〜500万円です。
- 標準導入:2〜5プロセス・3〜5データソースなら3〜6か月、費用は500万〜1,500万円です。
- 全社展開:複数拠点では1,500万〜3,000万円超の費用レンジです。
期間は個別の条件によって変わる推定値です。また、オンプレミス型や独自分析基盤では、初期費用が500万〜2,000万円程度だという市場情報があり、ITreviewが紹介しています(出典: ITreview「2026年プロセスマイニングサービスのおすすめ10製品」、2026年)。
専用製品には公的な一律の相場がないため、ライセンス、データ連携、分析支援、改善実装、保守の5層に分けた見積もりの内訳に沿って、3年TCO(総所有コスト)で比べます。
よくある質問
導入前によく確認されるのは、費用、ログの準備、BI・RPAとの違いです。候補会社に相談する前に疑問点を整理しておくと、製品の比較を改善計画につなげやすくなります。
プロセスマイニングツールの導入費用はいくらですか?
小規模なPoVは200万〜500万円、標準導入は500万〜1,500万円、全社展開は1,500万〜3,000万円超が目安です。
この金額は専用製品の一律価格ではなく、ライセンスとログ整形を含んだ推定レンジです。さらに、コネクターや分析支援、改善実装も含まれています。ただし、公開価格のあるMicrosoft製品でも、データ容量や導入支援は別途見積もります。
イベントログが汚くてもプロセスマイニングできますか?
分析できる可能性はありますが、ケースID、アクティビティ、タイムスタンプの3要素が欠けるほど、結果の信頼性は下がります。
まずサンプルログで、欠損や重複、時刻のずれを確かめます。ステータス名の揺れや個人情報の扱いも、同じ段階で見ておきます。そのうえで、データ品質の診断と補正ルールに加えて、匿名化や再取り込みの方法も、PoVの中で示してもらいます。
BIやRPAがあってもプロセスマイニングは必要ですか?
BIはKPIの集計、RPAは定型作業の自動化に強みがあり、プロセスマイニングはケース単位の処理順序や手戻り、例外経路を明らかにします。
プロセスマイニングの分析は、RPAの適用先を判断したり、改善前後のリードタイムを測ったりする役割を持ちます。そのため、既存のBIやRPAと連携し、分析結果を現場の改善へ戻せる構成を選びます。
まとめ
6社の特徴と候補の絞り込み
会社選びでは、製品機能だけでなく、ログ整備やシステム接続を含め、改善実装と運用定着までを一つの計画として比べます。そのうえで、株式会社riplaはコンサルから開発まで支援し、Celonisは複数システムを横断する分析に適しています。SAPジャパンは、SAP ERPの業務データを使って業務改革を進めたい企業の候補になります。
また、日本マイクロソフトは、Microsoft環境での導入を考える企業の候補です。UiPathは、RPA連携を重視する場合の候補になります。NTTデータは、国内の大規模改革と定着支援を重視する企業に適しています。
PoVによる最終判断
候補会社を3社程度に絞り、同じ対象プロセス、期間、KPIでPoVを依頼すると、価格と技術力を公平に比べられます。また、ログの準備日数や改善仮説、現場の利用意向を確かめ、改善後の測定方法と3年TCOまで見たうえで、流れを見るだけで終わらないパートナーを選びます。
▼全体ガイドの記事
・プロセスマイニングツール開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
