配達証明システムの開発は、郵便の配達証明と物流PODのどちらで、どこまで証明するかを決めることから始まります。
そのうえで必要な機能と導入方式を組み合わせると、業務に合う形を選べます。
各テーマの詳細は、下の関連記事もご覧ください。
▼関連記事一覧
・配達証明システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・配達証明システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・配達証明システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・配達証明システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について
・業務システム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「業務システム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
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配達証明システムの概要
配達証明システムは、配送の進捗と完了時の証跡をまとめて管理する業務システムです。
配達依頼や送り状と追跡番号の紐付け、電子サインや写真の保存、証明書出力を扱います。さらに、状態管理では、持出、配達中、不在、完了などを記録します。
システムを選ぶ前に、まず「何を証明したいのか」を定めます。証明したい内容によって必要な機能が変わるので、ここが出発点です。
郵便の配達証明が証明する範囲
郵便の配達証明で記録されるのは、配達の事実です。
それ以外に必要な証明は、別途確認します。
- 証明する内容:一般書留の郵便物を配達した事実を示します。受取人や内容を読んだ事実、封筒の中身までは、自動では示されません。
- 利用場面:契約書や督促状、通知書など、送付の事実を残す用途に向きます。本人確認も必要な場合は、別の方法を組み合わせます。
郵便サービスの配達証明加算料金は、通常350円です。
差出後に請求する場合は480円です(出典:郵便サービスの公式案内、2026年参照)。
この料金は郵便物ごとに発生するため、月間発送数を掛けて運用費に計上し、システム費とは分けて考えます。
物流PODが証明する範囲
物流PODは、Proof of Deliveryの略で、配送完了を示す記録を指します。
利用する業務や証拠としての注意点を踏まえて設計します。
- 記録と用途:配送完了を示す情報を、用途に合わせて残します。
- 証拠としての注意:PODの記録だけで足りるかは、利用業務ごとに確かめます。
記録には、受領者名、電子サイン、配達日時などを組み合わせます。さらに、位置情報や置き配写真、端末ID、担当者IDも含めます。
企業間や店舗への配送、修理品の返却、レンタル品の回収では、どの配送がいつ完了したかを説明しやすくなります。ただし、電子サインやGPSが保存されていても、どの紛争でも証拠になるとは限りません。
必要な立証の内容は、法務担当者と確かめます。本人確認や端末時刻の信頼性、改ざん防止などは、業務規程や契約上の合意と合わせて検討します。
配達証明システムに必要な機能

必要な機能は、証明の目的と現場の業務量によって変わります。そのため、費用と期間を抑えたい場合は、配達完了に欠かせない機能と、導入後に追加できる機能を分けて考えます。
配送データとステータスを管理する機能
問い合わせへの対応を早めるため、番号の紐付け、状態履歴、検索方法を一つの配送記録で扱います。
- 配送番号の紐付け:配送依頼から追跡番号までを、注文番号や出荷番号と関連付けます。
- 状態と変更履歴:集荷から完了や返品までの経過を、時系列で記録します。
- 検索と読み取り:条件検索やバーコード・QRコード読み取りで、手入力の番号間違いを減らします。
状態を変更した担当者と時刻も残します。検索条件には、配達予定日や担当者、エリアなどを設定し、例外ステータスも絞り込めるようにします。こうしておけば、問い合わせ担当者が荷物番号から状況を数秒で確認でき、紙伝票や表計算ファイルを探す時間を減らせます。
サイン・写真・位置情報を保存する機能
受領の記録と通信断への対応を両立させるため、証跡データと端末側の動作を合わせて設計します。
- 登録する証跡:スマートフォンから受取人名と電子サインを登録し、配達時刻や位置情報、配達場所の写真も残します。
- 写真の管理:撮影時刻や配送番号と紐付け、別の記録へ付け替えられない設計にします。住所や顔が写る場合は、閲覧権限と保存期間を厳しく絞ります。
- 通信断への対応:地下倉庫や山間部などでは端末へ一時保存し、接続回復後に再送します。
- 再送と復元:重複を防ぐ一意IDと送信済みの表示、失敗時の再試行、端末交換時の復元を要件に含めます。
外部連携と証明書出力の機能
二重入力を防ぎつつ、配送完了の証跡を提出や確認に使えるよう、連携方式と出力内容をそろえます。
- 既存システム連携:受注や倉庫などとつなぎ、出荷情報や配送結果の二重入力を防ぎます。
- 連携方式:API、CSV、ファイル転送から、相手のシステムや運用体制に合う方法を選びます。
- 状態の統一:複数の配送事業者を使う場合は、異なるステータスを共通のものへ変換します。
- 証明書の出力:PDFやCSVで配達完了証明を書き出します。
出力ファイルは、顧客提出や監査、請求確認に使えるほか、クレーム対応にも使えます。そこで、出力には配送番号と配達日時、受領方法を含めます。証跡の識別子や発行日時も入れ、元データの変更履歴も追えるようにします。
配達証明システムの導入方式の選び方
導入方式は、SaaS・パッケージ、クラウドAPI型、スクラッチ開発に大きく分かれます。比べるときは、出荷量や拠点数、既存システムなどを見ます。また、保存要件や独自ルールも比べます。
方式を選ぶときは、短期導入を優先するか、既存環境や独自業務への柔軟性を優先するかで考えます。
- SaaS・パッケージ:標準機能を早く導入できます。
- クラウドAPI型:既存システムとデータを連携できます。
- スクラッチ開発:独自業務や保存要件に合わせられます。
SaaS・パッケージの特徴と注意点
SaaSやパッケージは、標準の配送管理や完了登録を早く使いたい企業に向いています。また、初期費用を抑えやすい点も利点です。
- 運用の負担:サーバー保守やアップデートを自社で抱えずに済みます。
- カスタマイズの制約:独自の承認や特殊な返品処理は、標準機能に合わせる必要があります。
- 保存条件:データの保存期間やエクスポート条件は契約によって変わる場合があるため、契約前に利用条件を確かめておきます。
クラウドAPI型の特徴と確認事項
クラウドAPI型は、受注や倉庫のデータを送り、完了情報を既存画面へ戻したい企業に向いています。
最初は一つの拠点か、一つの配送ルートから始められます。そのうえで効果を確認し、配送事業者や拠点を増やすこともできます。
契約前には、次の点を確かめます。
- API仕様:エラー時の再送を含む仕様。
- 利用上限:利用できる量の上限。
- 仕様変更の通知方法:変更をどう知らせてもらえるか。
- 障害時の代替手段:障害が起きたときに使う別の方法。
スクラッチ開発の特徴と注意点
スクラッチ開発は、金融、公共、医療など保存要件が厳しい業務に向いています。また、複雑な承認や返品、請求フローにも合わせられます。
一方で、キャリアの仕様変更やOS更新、脆弱性対応などを継続して管理します。運用監視や担当者交代まで含めて考えておきます。
将来の拡張を見込む場合でも、最初から大規模に作らず、最小限の機能で実証すると、リスクを抑えられます。
配達証明システム開発の進め方

開発は、現場ヒアリングや証跡の定義から始め、限定運用を経て本番展開へ進みます。その間に、要件整理や見積もり、設計・開発、テストを行います。
意見は、記録を入力する人と使う人の両方から集めます。対象は、配達員や配車担当などの現場と、情報システムや法務の担当者です。さらに、各段階で現場の要件と運用を確かめながら進めます。
- 企画と現場ヒアリング:課題と証明したい内容を洗い出します。
- 要件定義とRFP作成:件数や連携先などを、例外処理も含めて文書化します。
- 設計・テスト・段階展開:限定運用で記録品質を確認してから広げます。
詳しい進め方は、配達証明システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順をご覧ください。
企画と現場ヒアリング
企画では、現場の課題と「配達証明」の定義をすり合わせ、測定する指標と初期の範囲を決めます。
- 現状と指標:受領書の保管場所、問い合わせ時間、誤配・紛失時の調査手順を洗い出し、完了率や入力漏れ、再配達、写真の撮り直し、証明書発行件数も見ます。
- 証明の定義:配送会社の完了時点を記録するか、受取人の署名を必須にするかで要件が変わります。
- 初期範囲:置き配写真で完了とする場合は、画面や端末のほか、本人確認や保存データも異なります。MUSTとWANTを分けて、範囲を絞ります。
要件定義とRFP
見積もりの前提を揃えるため、RFPには業務量と例外条件を記載します。費用項目や現場確認の方法も書いておきます。
- 業務と環境:1日・1か月の配送件数や拠点数、担当者数、端末を記します。配送事業者数、既存システム、保存年数、API・CSVの有無も書きます。
- 例外処理:通信断や誤配など、想定される事態を記載します。
- 費用内訳:初期費用や月額、従量課金、保守などを分けて提示してもらいます。端末や移行、研修、連携、追加開発も含めます。
- 現場での確認:機能一覧だけでなく、画面デモやPoCで、入力のしやすさや電波が弱い環境での動きを確かめます。
RFPには、端末の紛失や破損、再配達などの例外も記載します。返品や重複送信も含めます。条件が曖昧だと見積もり後に追加費用が発生しやすいため、候補先には同じRFPを渡します。
設計・テスト・段階展開
設計後は例外を含むテストを行い、限定運用で現場の利用と業務効果を確かめてから展開します。
- システム構成:アプリまたはPWA、API、データベース、画像用ストレージ、非同期連携、監査ログを設計します。
- テスト項目:電波断や端末時刻のずれ、二重送信を再現します。写真容量の上限やアプリの強制終了、担当者変更、配送事業者側の障害も含めます。
- 限定運用:一拠点などで並行運用し、紙とシステムの結果を照合します。完了入力率、証跡検索時間、問い合わせ対応時間、入力漏れ件数を比べます。
- 段階展開:現場で無理なく使えると確かめてから拠点を広げます。
国交省の事例集は、背景や技術、効果を扱っています。機能より先に業務効果を決める考え方が参考になります(出典:国土交通省「物流・配送会社のための物流DX導入事例集」、2026年参照)。
配達証明システムの費用相場と内訳
費用は、標準SaaSか個別開発か、アプリの有無、既存連携、写真やサインの保存年数で変わります。
以下の金額は、業務・物流システムの一般的な相場と公開料金を組み合わせた目安です。ただし、実際の見積もりを保証するものではありません。
費用の詳細は、配達証明システム開発の見積相場や費用/コスト/値段についてをご覧ください。
初期導入・開発費の目安
初期費用と期間は、導入する範囲によって異なります。そのため、方式ごとの目安を並べて比べます。
- 既存SaaSの標準導入:10万〜100万円程度、2週間〜2か月程度が目安です。
- API連携:配送事業者1〜2社との連携、追跡、完了データ、受注・倉庫接続が対象です。費用は300万〜800万円程度、期間は1〜3か月程度です。
- 中規模開発:アプリや電子サイン、写真、顧客向け追跡画面、複数拠点を含む場合は、800万〜2,000万円程度、3〜6か月程度です。
- 複雑な開発:複数の基幹システムや複雑な権限、請求・返品、監査、BCPまで含む場合は、1,500万〜4,000万円以上になることもあります。
標準導入には、アカウントやマスタ登録、権限設定、操作研修が含まれます。標準機能に業務を合わせられる企業に向いています(出典:NotebookLM一次Q&Aの業務システム相場と公開料金情報、2026年参照)。
月額・従量・保守費の目安
月額や保守費に加え、配送量や保存する画像数に応じた費用も見積もります。
- 月額費用:推定で5万〜30万円程度が目安です。
- 保守費:初期開発費の年5〜15%程度が目安です。OS更新や脆弱性対応、配送事業者のAPI仕様変更が含まれるかを確かめます。
- 従量・周辺費用:郵便・配送、SMS・メール、地図・位置情報などの従量費と、電子サインやストレージ、バックアップ、端末、通信回線の費用が発生します。
- 保存容量と比較期間:1件あたり数枚の画像を月間数万件処理すると容量が年単位で増えます。バックアップも含む3年分の総保有コストで比べます。
月額には、クラウド基盤や監視、保守、端末管理が含まれます。ただし、大規模拠点や24時間365日の監視、多数の写真保存、厳格なSLAがあると、30万円を超えることがあります。
費用を抑える考え方
初期範囲を絞り、効果を確かめてから見積もりと契約条件を比べると、不要な開発を避けやすくなります。
- 全拠点、全配送事業者、全機能を一度に対象にせず、一拠点、一ルートから始めます。
- 完了状態や写真、検索、証明書出力に絞って、入力率と問い合わせ対応時間を測ります。効果を確認した機能だけを横展開します。
- 見積もり:費用項目を分けて、人月単価と契約方式を確かめます。
- 請負契約と準委任契約では、変更時の扱いや価格が違うため、契約方式も比べます。
開発の項目は、要件定義やデザイン、アプリ、APIを、移行やテスト、研修、運用設計と分けて提示してもらいます。
人月単価を月80万〜120万円程度と置いたとしても、金額は担当者数と期間によって変わります(出典:NotebookLM一次Q&Aの業務システム相場、2026年参照)。
配達証明システムの開発会社・サービスの選び方

選定では、知名度や機能数だけでなく、必要な証跡を現場で確実に残せるかを見ます。配達事実の記録と、受領者や写真、GPS、監査ログの管理は別の仕組みです。同じ質問票を複数の候補に使い、導入後の運用まで確かめます。
証明できる範囲の確認
配達完了の表示で足りるか、受取人の署名や本人確認が要るかを決めます。さらに、置き配写真や商品の状態まで必要かも決めます。
資料に「電子化対応」と書かれていても、現場画面で入力者と入力内容を確かめて判断します。あわせて、どのデータがいつ固定され、後からどう出力できるかも実際に見ておきます。
連携・オフライン・拡張性の確認
受注や倉庫などの既存システムと連携できるか、APIとCSVのどちらに対応するかを聞きます。
連携エラーを確認する担当者も、決めておきます。
通信が安定しない現場では、オフライン入力と再送の有無をデモで確かめます。また、拠点や配送事業者を増やす場合は、データ項目と状態を追加できるか、自社へデータを持ち出せるかも見ます。
セキュリティと保守体制の確認
情報保護、障害時対応、導入後の現場支援を、候補先に確認します。
- 情報保護:個人情報やサイン、顔や住居が写る写真、位置情報を扱うため、暗号化や権限を確認します。管理者ログやバックアップ、削除方法も確かめます。
- 障害と保守:連絡窓口、復旧目標、データ復元手順、配送事業者側の仕様変更への対応範囲を契約に明記します。
- 現場支援:配達員研修や端末交換、担当者変更時の教育も支援できるかを確かめます。
開発会社の候補は、配達証明システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方をご覧ください。
発注方法の詳細は、配達証明システム開発の発注/外注/依頼/委託方法についてをご覧ください。
セキュリティ・法務・運用での注意点
配達証明システムでは、住所や氏名、電話番号のほか、サインや写真、位置情報も扱います。そのため、収集目的や閲覧者、削除時期まで運用ルールを決めておく必要があります。
証跡が増えるほど情報漏えいの影響も大きくなるため、システム機能と運用の両面で設計します。
個人情報と位置情報の扱い
扱う情報と利用目的を定め、閲覧権限や委託先も決めたうえで、収集と利用を必要な範囲に限ります。
- 対象情報:個人情報保護委員会のガイドラインでは、氏名や住所に加えて、顔画像や映像、音声も個人に関する情報に含まれ得ます。
- 利用と保存:写真やGPSの利用目的や保存期間を定め、必要以上に集めません。委託先や閲覧者、削除・訂正手順も決めます。
- 位置情報と権限:精度と閲覧権限を業務に合わせます。
- 委託先管理:再委託の管理方法や、契約終了後のデータ返却・消去を確かめます。
位置情報は、配達完了地点の確認に必要な精度にとどめます。さらに、常時追跡を避ける設計も検討します。
権限は、配達員や拠点管理者、顧客対応などの役割ごとに分けます。監査担当やシステム管理者も含めます。たとえば、顧客対応の担当者には、問い合わせ対象の配送の写真だけを見せ、最小権限を基本にします。
改ざん防止と監査ログの設計
登録後の証跡は、誰でも上書きできない状態にしておく必要があります。変更履歴を残し、法務や税務で求められる保存要件と、説明のしやすさも確かめます。
- 記録と訂正:登録時刻や端末ID、担当者ID、位置情報を保存し、元画像の識別子と変更理由も残します。訂正時は元データを消さず、履歴として保ちます。
- 改ざん対策:画像や証明書へのハッシュ値付与、アクセスログの別保管も候補です。
- 法務・税務確認:証憑として使う場合は、電子帳簿保存法の対象かどうかと保存要件を確認します。
配達記録や証明書が電子取引データに当たり、経理や税務の証憑に使う場合は、検索要件を担当者に確認します。
配達証明があっても、法的紛争で必ず勝てるとは限りません。そのため、契約書や本人確認、データの作成経緯、保存状態を合わせて説明できる状態を目指します。
保存期間と障害時の対応
保存対象ごとに期間と削除を決め、障害時の代替運用と復旧手順を準備します。
- 保存期間:法令、契約、顧客との合意、事故調査の必要性をもとに決めます。証明書、元画像、サムネイル、監査ログごとに、期間と削除方法を定義します。
- 削除記録:消した事実も監査ログに残し、バックアップに残ったデータをいつ消すかを確認します。
- 障害時の代替:障害が起きた際の手順と、復旧後の確認方法を決めます。
- バックアップと復旧:取得方法と復旧確認を初期要件に含めます。
通信・クラウド障害、端末故障、配送事業者のAPI停止に備え、紙や一時ファイルによる代替手順を用意します。
障害中の記録の取り込みや重複判定、顧客への案内を、復旧後にどう行うかを訓練します。
IPAの2026年公開ガイドライン第4.0版は、従来の5か条に「バックアップを取ろう」を加えた6か条を示しています(出典:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版」、2026年)。
導入効果を高めるKPIと失敗例
導入しただけで業務改善の効果が自動的に生まれるわけではないため、導入前の数値を測っておくと、効果を確かめやすくなります。そのうえで、現場が入力できる設計にすることも欠かせません。導入後の変化は定期的に確かめ、物流DXの事例も参考にしながら、自社に合うKPIを少数に絞ります。
測定するKPIの例
導入効果は、記録の状況や対応の効率、配送品質、コストの変化から確かめます。
- 記録状況:完了入力率、入力漏れ件数、証明書の発行件数。
- 対応効率:証跡検索の平均時間、問い合わせ対応時間。
- 配送品質:再配達率、誤配・紛失件数。
- コストと削減:紙伝票削減率、配送1件あたりの処理コスト。
問い合わせ対応時間を導入前後で測ると、画面検索の効果を確認できます。
入力率と併せて見ると、効果の全体像をつかめます。
急いで不正確な写真やサインを登録する問題を避けるため、記録の品質も合わせて確かめます。
よくある失敗パターン
現場で使えない設計や、初期範囲の広げすぎは、運用の停滞につながります。よくある失敗と対策を見ておきます。
- 現場の使いにくさ:入力負担や通信断への対応不足は、紙運用へ戻る原因になります。
- 初期範囲の広げすぎ:複数拠点と複数事業者を最初からつなぐと例外処理が複雑になるため、MVPでは一拠点と主要フローに絞り、完了記録の品質を確かめます。
- 機能追加の順序:返品や再配達、顧客公開画面、AIによる異常検知は、優先順位に沿って段階的に追加すれば、投資効果を一つずつ確かめられます。
管理部門だけで要件を決めたり、入力項目が多すぎたりすると、配達員が使いにくい画面になります。
写真撮影に時間がかかったり、通信断で何度もやり直したりすると、現場が紙へ戻るおそれがあります。この事態を防ぐため、実機で操作テストを行い、必須項目を減らして、後からまとめて送信できるようにします。
よくある質問
導入前に確かめたい順に、配達証明システムの疑問へ答えます。
法的な証拠能力や個人情報の扱いは、業務と契約によって変わります。最終的な判断は、法務や税務、情報セキュリティの担当者にも確かめます。
郵便の配達証明とPODはどちらを選べばよいですか?
送付や配達の事実を残すなら、郵便の配達証明が候補になります。
受取人名や電子サイン、写真が要る場合や、GPSや担当者の操作履歴まで必要な場合は、物流PODを検討します。
本人確認や内容物の立証も必要な場合は、別の本人確認や契約、業務手続きと組み合わせます。
電子サインや写真があれば法的な証拠になりますか?
電子サインや写真は、配達時の状況を説明する有力な記録になり得ます。ただし、保存されているだけでは、あらゆる争いで証拠能力が保証されるとは限りません。
本人確認や取得時刻、改ざん防止などを整え、契約上の合意や保存期間も決めます。
必要に応じて、法務の専門家にも確かめます。
通信できない場所でも配達証明を登録できますか?
オフライン入力と再送に対応したアプリやPWAなら、通信できない場所でも一時保存できます。
端末故障やアプリ削除でデータを失わない仕組みや、重複登録を防ぐ仕組み、送信完了の表示が必要です。そこで、候補サービスや開発会社には、機内モードでの操作デモを依頼します。
予算が少ない場合は何から始めるべきですか?
一拠点と一つの配送フローに絞り、追跡番号の紐付けや完了登録、写真またはサイン、検索、証明書出力から始めます。
- 効果の測定:入力率、問い合わせ対応時間、証跡検索時間を数か月測ります。
- 拡大の時期:効果を確認してから、複数拠点や配送事業者へ広げる段階。
- 後から加える機能:顧客公開画面、返品、再配達。
全社共通の基盤を最初から完成させないことが、予算超過を防ぐうえで大切です。
まとめ
導入時は、「配達した事実」を残すのか、「受取人のサインや写真」も記録するのかを、まず分けて考えます。郵便の配達証明と物流PODでは、目的と証明範囲が異なります。
証明したい内容が変わると、必要な機能や費用、法務確認も変わります。そのため、証明したい内容から要件を決めます。
導入判断の要点
方式は、短期導入を優先するならSaaS・パッケージ、既存連携の柔軟さを求めるならクラウドAPI型、特殊な業務や保存要件があるならスクラッチ開発が候補です。
費用は、配送ごとの従量費やクラウド、端末、保守、バックアップを含め、3年分の総額で比べます。
RFPには、証跡の定義や配送件数、拠点数を記載します。連携先やオフライン対応、保存期間、障害時の代替運用も書き込みます。
小さく始めて証跡の品質を高める進め方
実用性を確かめながら、限定運用で得た結果を次の展開範囲に反映します。
- 現場での実用性:配達員が迷わず入力でき、通信断や障害時にも記録を失わず、必要な担当者が短時間で検索できる状態を目指します。
- 限定拠点での確認:MVPを運用し、入力率、問い合わせ対応時間、証跡検索時間、誤配・紛失件数を確認します。
- 段階的な拡張:結果をもとに、複数拠点や複数配送事業者、顧客向け画面、分析機能へと広げていきます。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
