内見予約システムの費用は、導入方式と物件・店舗の規模で大きく変わります。鍵や既存システムとの連携範囲によって、初期0円・月額数千円から、個別開発の1,000万円以上まで幅があります。
方式別の費用相場、価格を左右する要因、開発期間、見積もりの比べ方を順に見ていきます。
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内見予約システムの費用相場の目安
費用は導入方式によって大きく変わります。SaaS・パッケージなら初期0〜50万円、月額1万〜5万円程度が目安です。一方、個別開発は規模に応じて200万円から1,000万円以上になります。
SaaS・パッケージ型の初期0〜50万円・月額1万〜5万円の目安
標準機能だけで足りる場合は、SaaSやパッケージを利用できます。
- 標準機能:物件登録、空き枠公開、予約受付、変更・キャンセル、通知、管理画面。
- パッケージ:カスタマイズ費用は10万〜100万円とする整理があります。
- 内見特化型:バルテックの簡易プラン(初期費用0円、月額1,500円から)。
- 複数物件・鍵連携:デラックス(初期25万円、月額1万円)、鍵対応(初期合計530,590円、月額合計13,600円)。
2026年3月の相場情報では、クラウド型SaaSは初期0〜数万円・月額数千円から、パッケージのカスタマイズは10万〜100万円とされています(出典: モカモコ株式会社「予約システム開発の費用相場 2026年版」、2026年)。
これらの料金例は、株式会社バルテックの公開情報に基づいています(出典: 株式会社バルテック「内見予約システム」、2026年8月確認)。ただし、同社の料金表には月額表記の確認が必要な箇所もあるため、契約時は正式な見積書で確かめてください。
個別開発の200万〜1,000万円以上の幅と要件による違い
自社の業務フローに合わせて開発する場合は、予約機能に加えて、権限や承認、鍵情報の扱いまで設計します。通知や外部連携、監査ログも対象です。
個別開発の金額は、開発規模に応じて次のような幅になります。
- 小規模なMVP:200万〜500万円程度。
- 中規模の業務システム:500万〜1,000万円程度。
- 大規模な多店舗・多法人向け:1,000万円以上。
この幅は、内見予約専用の公的統計ではなく、一般的な予約システムの公開相場と内見業務の機能を組み合わせて推定したものです。
2026年の公開情報では、外注単価は1人月50万〜120万円です(出典: モカモコ株式会社、2026年)。これを人月で見ると、小規模は2〜3人月で100万〜360万円、中規模は4〜6人月で200万〜720万円とされています(出典: モカモコ株式会社、2026年)。
物件制約や鍵連携のテストで工数が増えるため、単純な予約フォームより費用は上がります。金額だけで比べず、人月、機能、テスト範囲を確認してください。
内見予約システムの費用内訳

見積もり総額には、画面以外の工程も含まれます。要件定義、デザイン、バックエンドに加え、外部連携や移行も工程ごとに分けて見ます。さらに、テスト、インフラ、導入支援、保守も、それぞれ分けて確認します。
鍵設備、SMS、現地工事などの別途費用も含めて、3年間にかかる総額で比べます。
要件定義・画面設計・開発の費用
要件定義では、予約者と承認者を決めておきます。一般顧客、仲介会社、管理会社のうち誰が予約・承認するかで、認証と画面構成が変わります。
- 予約ルール:物件ごとの時間、所要時間、定休日の設定。
- 例外条件:入居者居住中や売主確認、担当者の移動時間への対応。
- 画面・機能:予約画面、管理画面、物件マスタ、カレンダー、通知、キャンセルの設計。
例外を整理しないと、開発後に改修が発生します。物件別の予約枠追加や、承認前の鍵情報表示が、その例です。
スマートフォン表示を最初から整えるなら、レスポンシブWebで実装するのが一般的です。一方で、専用アプリを同時に開発すると、iOS・Androidの検証とストア申請が加わり、初期費用と保守費が増える可能性があります。
連携・セキュリティ・データ移行の費用
連携先が増えるほど、API仕様とデータ変換の確認が必要になります。特に、物件管理、CRM、ポータルとの連携では、この確認が欠かせません。LINE、SMS、カレンダーとの連携も対象で、電子申込・契約も同様です。
- 連携運用:認証、再送、停止時の手動運用、仕様変更への対応の設計。
- 情報管理:権限分離、多要素認証、通信・保存データの暗号化、アクセスログ、バックアップ、退職者アカウント無効化。
- 委託契約:再委託、事故報告、データ返却の扱い。
空室情報を外部から取り込む場合は、正となるシステムを決めておかないと、古い情報が表示される恐れがあります。
氏名、電話番号、メールアドレス、内見履歴、本人確認情報、鍵の利用履歴を扱う場合は、安全管理が欠かせません。契約前には、個人情報保護委員会のガイドラインに沿った委託先管理も確認しておきます。
本人確認や鍵情報の自動表示を追加するほど、セキュリティテストと運用設計の費用が増える傾向があります。
内見予約システムの価格が変動する要因

費用は、予約者、物件・店舗数、鍵の方式、既存システムとの連携によって変わります。見積もり前に価格要因を把握しておくと、不要な機能を削りながら、必要な安全性を残せます。
物件数・店舗数・予約者の範囲による違い
規模と予約者の組み合わせで必要な機能は変わるため、条件ごとに整理しておきます。
- 単一店舗:数十物件なら、物件マスタと予約枠が中心になります。
- 複数店舗・法人:権限、公開範囲、承認者、請求単位、店舗別KPIの設定。
- 複数の予約者:会員登録、免許確認、規約、本人確認、承認フローが必要になりやすいです。
アットホームの「スマート案内予約」は、元付会社と客付会社の間の申込をオンライン化し、24時間365日受け付けます。賃貸居住用に加えて、賃貸事業用、売買居住用、売買事業用にも対応します(出典: アットホーム株式会社ニュースリリース、2023年)。
業態を横断して対応できるのは便利です。一方で、自社の賃貸業務に絞る場合より、権限と業務ルールの設計が複雑になりやすいです。
スマートロック・現地工事・入退室管理による増額
セルフ内見では、機器だけでなく設置後の運用も費用に関わります。
- 設備:本体、ゲートウェイ、通信回線、設置工事。
- 維持管理:電池交換、保守、障害時の入室手順。
- 鍵の制御:予約時間だけ有効化し、承認後に表示するか、仲介会社の免許を確認するかで開発範囲が変わります。
バルテックの例では本体16,590円、ゲートウェイ264,000円、初期合計530,590円、月額合計13,600円で、工事費は別途です(出典: 株式会社バルテック公式料金表、2026年8月確認)。
物件が増えると機器費と工事費が積み上がるため、見積もりは1物件あたりの総額で試算してください。
イタンジの事例は管理戸数21,000戸超で、予約受付と鍵照会を自動化し、予約重複や不正業者の確認にも対応します(出典: イタンジ株式会社プレスリリース、2025年)。大規模な運用では、機器費に加えて、権限、監査、障害対応の設計工数も費用に影響することがあります。
外部連携・分析・通知の高度化による増額
連携や分析の範囲が広がるほど、開発とテストが増えます。通知の種類や業務システムとの接続、取り違えや事故を防ぐ仕組みは、いずれも見積もりの金額に響きます。
- 通知先:メールに加え、SMS、LINE、プッシュ通知。
- 業務連携:カレンダー、物件管理、CRM、電子申込・契約。
- 事故防止:通知再送、古いURLの無効化、キャンセル時の鍵権限取消し(いずれも見積もりに含める)。
効果測定では、物確電話件数、確定時間、内見実施率を記録します。無断キャンセル率、同行時間、申込転換率も残します。
予約件数だけを見ていると、無断キャンセルや内見後の追客漏れを見落とします。分析画面では、指標、集計期間、店舗別・物件別の権限を決めておくと、追加費用を抑えやすいです。
内見予約システムの開発期間と進め方
標準SaaSは1週間〜1か月、パッケージは1〜3か月です。個別開発は、小規模で2〜3か月、中規模で4〜6か月、大規模で6か月〜1年以上が目安です。
前提として、機能が確定し、既存データを利用できる状態が必要です。物件情報の整理や鍵設備工事が遅れると、ソフトが完成しても運用を始められません。
要件定義とPoCによる失敗の防止
内見業務の要件定義では、現場の運用を確かめながら、次の項目を整理します。
- 予約者、空室情報の正、承認者、鍵の保管者を決めます。
- キャンセル規定と内見後の入力担当を決めます。
- 電話、FAX、Excel、物件管理システムの情報を洗い出します。
- 予約一件にかかる時間と現場の例外処理を調べ、標準機能と追加開発を切り分けます。
PoCは1店舗・数十物件程度から始め、目的と成功条件は予約確定時間や電話件数などの数値で決めます。
まずWeb予約、通知、管理画面で実運用を確かめ、その後にスマートロック、本人確認、CRM連携を追加します。NotebookLMの調査でも、要件定義、PoC、全社展開の段階導入が推奨されています。
開発・テスト・リリースでの予約と鍵の検証
テストでは、予約の重複防止と鍵制御を確かめます。リリース後の体制も用意します。
- 予約処理:移動時間、定休日、同時予約、変更・キャンセル、通知再送。
- 鍵の制御:承認前の非表示、予約時間外の解錠防止、取消時の権限失効。
- 障害対応:手動予約、通信障害時の入室、問い合わせ窓口、機器交換。
- 運用継続:障害時の連絡網とバックアップからの復旧時間。
同一物件・同一時間への同時申込では、片方だけが確定することをテストします。外部システム停止時に備えた代替手順も用意します。
運用開始後の保守体制まで含めて、発注先を選びます。予約時間外に鍵が解錠できないことや、通信障害時にも現場担当者が入室できることを確かめます。
見積もり比較とコスト最適化のポイント

同じ条件で複数社に見積もりを頼むと、価格差の理由が分かります。そこで、物件数や店舗数、月間予約数、予約者の種類、既存システムを前提として書き出し、鍵の方式、通知手段、必要なKPI、希望時期も含めて一枚の要件メモにまとめます。金額だけでなく、含まれる範囲、別途費用、運用開始後の対応も比べます。
見積書の機能別・工程別・運用費別の比較
工程別の初期費用と、方式別の継続費・設備費を分けて確認します。
- 開発工程:要件定義、UI設計、フロント・バックエンド、管理画面、API、データ移行、テスト、インフラ構築、研修。
- SaaS費用:初期・月額、ユーザー・物件課金、SMS、オプション、解約時の出力。
- 鍵設備費:本体、ゲートウェイ、設置工事、通信費、電池交換、現地対応、故障時の交換費。
- 保守範囲:月額監視、OS・ブラウザ・API変更、セキュリティパッチ、問い合わせ、障害復旧、機能追加。
初期費用だけで選ぶと、追加の改修や現地対応で割高になることがあります。初年度と3年目までを試算し、物件数が増えたときの単価も確かめてください。
段階導入と標準機能の活用による初期費用の抑制
最初からすべてを作らず、機能を段階的に追加すると、不要な開発費を避けやすくなります。業務効果を確かめながら、範囲を広げていきます。
- 第1段階は物件登録、空き枠、Web予約、メール通知、管理画面、キャンセルです。
- 第2段階で仲介会社認証、LINE・SMS、担当者カレンダー、分析を加えます。
- 第3段階でスマートロック、本人確認、電子申込、電子契約を連携します。
標準SaaSで使える部分は活用し、独自の予約ルールや基幹連携だけをカスタマイズする方法もあります。
ショータイム24の「無人内見くん」は1件から導入でき、利用数に応じて費用を抑えられると案内しています。2026年時点で150社以上の利用実績を掲げ、展示場、モデルハウス、分譲住宅、中古物件などに対応します(出典: 株式会社ショータイム24公式サイト、2026年8月確認)。
必要な物件から始められるかを確かめると、設備投資を分散できます。
削減効果と発注先の対応範囲の見極め
費用対効果は、削減できる業務と導入範囲を合わせて判断します。発注先については、運用や連携の実績も確かめます。
- 削減効果:電話・FAX対応、受付・同行の作業時間、予約取りこぼし、無断キャンセルの損失を金額換算。
- 設計経験:物件、時間、担当者、鍵を扱う内見予約の実績。
- 契約条件:標準機能と追加開発、保守、データ所有権と返却方法。
予約後の鍵確認や内見後の追客が手作業のままだと、予約受付だけでは効果が限られます。そのため、申込から成約までを一つの業務として、自動化する範囲を決めます。
障害時の代替運用、個人情報保護、API連携についても確認します。契約終了時のデータ返却まで提案書に明記してもらうと、乗り換えや拡張に備えられます。
内見予約システムの費用に関するよくある質問
内見予約システムは、SaaSで十分か、開発が必要か、鍵連携をいつ加えるかで迷いやすいです。そこで、金額の前提とあわせて、それぞれ答えます。
内見予約システムはSaaSと開発のどちらが安いですか?
初期費用だけなら、初期0円・月額数千円からのSaaSが安くなりやすいです。一方で、既存システム連携や独自の承認・鍵管理が必要なら、開発が業務に合う場合もあります。
標準機能の範囲と毎月の手作業コストを合わせて比べてください。
スマートロックは最初から導入しないといけませんか?
導入は必須ではありません。まずWeb予約、承認、通知、管理画面で有人内見をオンライン化し、その後にセルフ内見へ段階的に広げられます。
導入時は、本体、ゲートウェイ、通信、工事、保守を含めた物件単位の総額と、障害時の代替手順を確認します。
見積もりで特に確認すべき項目は何ですか?
見積もりでは、物件・店舗数、予約者と件数、連携先を確認します。鍵、通知、移行、テスト、研修、保守の範囲も確かめます。全体額を判断するには、初期・月額費用に加えて、これらの範囲を合わせて見る必要があります。
SMS・機器の従量費、工事、追加ユーザー、API変更、契約終了時のデータ返却も確認すると、想定外の費用を減らせます。
内見予約システムの開発にはどのくらいかかりますか?
標準SaaSは要件整理から1週間〜1か月、パッケージは1〜3か月です。個別開発は小規模2〜3か月、中規模4〜6か月、大規模6か月以上が目安です。
鍵の設置、データ移行、外部調整、社内承認によって、期間が延びることがあります。そのため、希望日から逆算して、PoCと現場研修の期間も確保します。
まとめ
費用は、簡易SaaSの初期0円・月額数千円から、鍵対応の初期数十万円・月額1万円台、個別開発の200万〜1,000万円以上まで幅があります。金額は、物件・店舗数、予約者、鍵設備、既存連携、セキュリティ要件によって変わります。
費用相場を判断する要点
予約受付だけにするか、物件・時間・担当者・鍵までまとめて管理するかを、最初に決めます。標準機能を活用し、独自ルールや連携を追加する方法は、初期費用と運用負担の調整に役立ちます。
公開料金と推定相場は分けて見て、保守、工事、通知、移行を含めた総額で比べてください。
要件をそろえた相見積もり
要件をそろえて相見積もりを取り、段階導入の効果を確かめると、費用を判断しやすくなります。
- 物件数、店舗数、月間内見数、予約者、有人・無人運用を書き出します。
- 鍵、連携先、削減業務、測定KPIを整理します。
- 同じ条件・形式で複数社に渡し、見積もりを標準機能、追加開発、初期・月額、設備、保守、導入期間に分けて比べます。
- 段階導入後に内見実施率や電話件数を確かめてから、全物件へ広げます。
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・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
