RAGシステムの開発会社は、生成AIのデモを作れるだけでなく、社内文書の更新、利用者ごとのアクセス権、根拠表示、既存システム連携まで設計できる会社を選ぶことが重要です。RAGは検索した情報をLLMに渡して回答を生成する仕組みであり、データと業務運用の品質が回答の信頼性を左右します。
本記事では、株式会社riplaを最初に、RAGシステムの開発・導入を相談できる実在企業を5社紹介し、計6社を比較します。会社の知名度順ではなく、業務システムとの連携、閉域・セキュリティ、金融や公共など規制業界、文書管理・検索、クラウド・データ基盤、企業向けAI支援という観点で整理し、2026年時点の費用目安と発注前の確認事項まで解説します。
▼全体ガイドの記事
・RAGシステム開発の完全ガイド
RAGシステムのパートナー選びが重要な理由

RAGシステムの成否は、チャット画面の見た目よりも、どの文書をいつ検索し、誰にどの範囲まで見せ、回答できないときにどう止めるかで決まります。古い規程や重複したFAQを取り込めば、検索結果そのものが不正確になります。質問者の権限を無視して検索すれば、回答文が自然でも情報漏えいにつながります。
RAGは業務課題とデータ整備を一緒に設計する必要があります
RAGは、社内ナレッジ検索、製品マニュアルの問い合わせ、営業資料の検索、保守履歴の確認、規程や契約書の要約などに活用できます。ただし、導入目的を「AIを使うこと」に置くと、回答の自然さだけを評価してしまいます。「問い合わせの一次回答時間を何分減らすか」「担当者が正解文書へ到達するまでの時間を何割削減するか」のように、業務指標へ置き換えることが大切です。
開発会社には、文書の所有者、改訂日、機密区分、廃止日、利用者の所属、既存システムのIDを確認してもらいます。PDFやスキャン文書、表、画像、Excel、SharePoint、ファイルサーバー、基幹システムを扱う場合は、取り込み方法と更新・削除の反映方法まで要件に含めます。生成AIの精度だけでなく、データを維持する責任者と運用手順も決めておく必要があります。
発注前にPoCの評価方法と本番条件を決めます
PoCでは、見栄えのよい質問を用意するのではなく、現場で実際に困っている質問を数十問から数百問程度集めます。正解文書を引用できるか、引用箇所が質問に対応しているか、答えがない場合に「わからない」と返せるか、権限外の文書を出さないかを評価します。正答率だけでなく、回答時間、再質問の回数、担当者の確認工数、ログの追跡性も測定します。
2026年の公開資料では、小規模PoCは50万〜300万円、データ整備や権限検証まで含むPoCは300万〜800万円、標準的な本番導入は300万〜1,500万円程度が目安として示されています(出典: 株式会社ルートチーム、株式会社ソフィエイトのRAG開発・導入費用資料、2026年)。公的な一律相場ではなく、文書量、連携数、利用者数、セキュリティ要件で変わるため、同じ前提を複数社へ渡して比較します。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
RAGシステムでは、検索画面やチャット画面を開発する前に、どの業務データを正とするかを整理する必要があります。riplaは業務ヒアリング、現状整理、要件定義、画面・データ設計、開発、導入後の定着までを一つの相談先にまとめやすい点が特徴です。現場の要望をそのまま機能へ変換するのではなく、成果指標と運用負担を見ながら段階的に実装する相談ができます。
例えば、営業資料や顧客対応履歴を検索する場合は、部署・顧客・案件・公開範囲を文書メタデータとして扱い、質問者の権限に応じて検索対象を絞る設計が必要です。基幹システムや既存の業務アプリと連携する場合は、RAGを単独のチャットとして置くのではなく、既存の入力・承認・記録の流れへ組み込むことを検討できます。
得意領域・向いている案件
業務部門とシステム部門の間にある要望を整理したい企業、複数の基幹システムや共有フォルダに分散した情報を検索したい企業、PoC後の現場定着まで見据えたい企業は、riplaを比較候補に入れやすいです。RAG単体の構築ではなく、営業・顧客・生産・販売管理などの業務システムとつなげて成果を出したい案件で相談しやすい候補です。
問い合わせ時には、対象業務、文書の種類と件数、更新頻度、利用者数、現行の保存場所、機密区分、連携したいシステム名を共有します。要件定義、データ整備、検索・生成基盤、権限管理、テスト、教育、保守を分けた見積もりを依頼すると、他社と比較しやすくなります。
株式会社NTTデータ|金融・公共を含む大規模業務システムに対応

株式会社NTTデータは、生成AIの活用コンサルティングからアプリケーション、インフラ、運用までを支援する大手システムインテグレーターです。企業ごとの独自文書を参照する生成AIや、AIガバナンスを含む導入支援を公開情報で案内しており、既存の大規模業務システムと生成AIを組み合わせたい企業が比較しやすい会社です。
特徴と強み
大規模組織でRAGを利用する場合は、単一の文書検索だけでなく、認証基盤、監査ログ、ネットワーク、データ連携、運用監視まで一体で設計することになります。NTTデータは、業務アプリケーションとインフラの構築・運用を含めた提案を検討しやすく、金融や公共のように説明責任と継続運用が重い領域で、既存のシステム資産を活かしながら導入したい場合に向いています。
RAGの検索結果に根拠文書を表示し、誰がどの文書を参照して回答したかを記録する設計も重要です。組織横断で利用する場合は、データの保管場所、アクセス権限の継承、モデルの利用範囲、回答を人が承認する業務を最初に決めます。既存の認証・ログ基盤とどこまで接続できるかを確認してからPoCの範囲を定めます。
得意領域・実績
NTTデータの公開事例では、碧海信用金庫へ独自文書を参照するRAG「LITRON Generative Assistant on finposs」を導入し、1日約4,000件の問い合わせに対応する構想や、FISC準拠、根拠文書表示が紹介されています(出典: NTTデータ「碧海信用金庫がNTTデータの生成AI活用サービスを導入」、2025年)。同じ効果が自社で得られると決めつけず、問い合わせの種類、金融機関向けの権限設計、回答確認の手順を自社の業務へ置き換えて確認します。
金融・公共・大企業のように、機密情報、監査、既存基盤との接続を同時に満たしたい案件で相談しやすい候補です。問い合わせ時には、FISCや社内規程などの準拠事項、閉域接続の要否、既存の認証方式、ログ保存期間、障害時のサポート時間、PoCから本番へ移行する判定基準を明確にします。
富士通株式会社|閉域・オンプレミスで機密データを活用

富士通株式会社は、企業向け生成AIフレームワークや、オンプレミス環境で動作する「Private AI Platform on PRIMERGY」を提供しています。公式情報では、インターネット接続不要の環境に、LLMやVLM、OpenAI互換API、社内文書に基づいて回答するRAG基盤を組み合わせる構成が案内されています。機密データを社外へ出せない企業が検討しやすい候補です。
特徴と強み
社外のクラウドへデータを送信できない製造、金融、公共、医療などでは、オンプレミスや閉域でAI基盤を動かせるかが重要です。富士通の公式ページでは、GPUサーバー、検証済みのOS・コンテナ基盤、日本語業務向けのモデル、独自データを参照するRAGを組み合わせた提供形態が示されています。ハードウェアからAI基盤までをまとめて検討できる点が特徴です。
公式に掲載された構成価格は、エントリー構成で税別365万1,880円から、別の構成で税別868万4,880円からと案内されていますが、これはサーバーや基盤の構成例であり、業務アプリケーション開発や文書整備、運用費を含む総額ではありません(出典: 富士通「Private AI Platform on PRIMERGY」、2026年確認)。価格を比較するときは、GPU、ストレージ、バックアップ、ネットワーク、モデル更新、保守、検索アプリの費用を分けて確認します。
得意領域・向いている案件
インターネット非接続、データ主権、社内サーバー運用を重視する企業、既存のインフラや業界向け業務システムを活かしたい企業に向いています。文書検索だけでなく、図表や画像を含む製造文書、保守履歴、設計書を扱う場合は、OCRやマルチモーダル処理の範囲をデモで確認します。
問い合わせ時には、外部ネットワークの制約、GPUの設置場所、利用者数、文書の容量、更新頻度、モデルの交換可否、障害時の保守分担を確認します。オンプレミスであっても、検索インデックスやログに機密情報が残るため、保存期間とアクセス権限を別途設計する必要があります。
株式会社日立ソリューションズ|文書管理・企業内検索にRAGを組み込む

株式会社日立ソリューションズは、文書管理・検索の「活文」や生成AI活用支援を提供する企業です。公式情報では、活文の業務プロセスにRAGや要約などの生成AI機能を追加できること、既存の文書・ファイルを環境に置いたまま社内情報を用いて回答する企業内検索基盤が案内されています。文書管理とAI検索を一体で整えたい企業に向く候補です。
特徴と強み
文書管理システムを新しく作るのではなく、既存の文書資産や検索基盤へ生成AIを追加する方式を検討できる点が特徴です。規程、申請書、報告書、顧客とのやり取り、技術文書などを横断して検索する場合は、文書の保管場所を変えずに、検索結果を根拠として回答する構成が候補になります。
日立ソリューションズは、活文の文書管理や企業内検索に加え、AIエージェントや業務プロセスへの生成AI活用も公式に案内しています(出典: 日立ソリューションズ「生成AI・AIエージェント」、2026年確認)。文書の検索精度だけでなく、改訂・廃止文書の扱い、アクセス権限の継承、回答に使った文書の版数を確認すると、運用後の事故を減らしやすくなります。
得意領域・向いている案件
規程検索、社内問い合わせ、文書の確認・要約、業務プロセスのデジタル化をまとめて進めたい企業に向いています。すでに文書管理や企業内検索を運用している場合は、既存の分類、権限、検索ログを活かせる可能性があります。新しいAIを導入する前に、現行検索で見つからない質問と、文書の更新が遅れている業務を洗い出します。
問い合わせ時には、現在の文書管理製品、検索対象のファイル形式、部門別のアクセス権、文書の更新・廃止フロー、回答を利用する業務画面を伝えます。RAGの導入費用だけでなく、既存文書の整理、権限マッピング、検索インデックスの再構築、利用者教育、運用後の精度チューニングを含めた提案を依頼します。
SCSK株式会社|クラウド・データ基盤とRAGを組み合わせる

SCSK株式会社は、クラウドやデータ統合、生成AIの活用を組み合わせた「NebulaShift ai」を提供しています。公式情報では、オープンソースLLMを用いたRAG・ファインチューニング技術、マルチAIエージェント技術による生成AIの精度向上支援が案内されています。既存のクラウドやデータ基盤を活かして複数部門へ展開したい企業が比較しやすい会社です。
特徴と強み
RAGは、LLMだけを選べば完成するシステムではありません。データの収集・変換・検索・評価・監視を継続する必要があるため、クラウド基盤やデータ連携を含めて設計できる会社を選ぶと、本番運用へ移行しやすくなります。複数モデルを使い分ける場合は、モデルごとの回答品質、費用、速度、データの取り扱いを同じ評価セットで比較します。
SCSKのNebulaShift aiは、RAGやファインチューニング、AIエージェントなど複数の技術選択肢を検討できるサービスとして案内されています(出典: SCSK「NebulaShift ai」、2026年確認)。生成AIの実験だけでなく、データ統合、認証、監視、運用体制まで含めて、どの範囲をSCSKが担い、どの範囲を自社が運用するのかを確認することが重要です。
得意領域・向いている案件
Google CloudやMicrosoft Azureなどのクラウドをすでに利用している企業、データウェアハウスや業務データをRAGへつなぎたい企業、将来はAIエージェントまで拡張したい企業に向いています。最初から全社展開するのではなく、社内ITヘルプデスクや営業資料検索など、質問と正解文書を集めやすい業務から始める方法も検討できます。
相談時には、既存クラウド、データレイクやDWH、認証方式、連携API、月間質問数、利用するモデル、データ更新の頻度を共有します。モデル利用料、ベクトル検索、ストレージ、ログ、ネットワーク、保守を別項目にした見積もりを依頼すると、初期開発費だけでは分からない運用コストを把握しやすくなります。
日本アイ・ビー・エム株式会社|企業向けAIとガバナンスを一体で支援

日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM Japan)は、企業向けAI基盤やAIコンサルティング、RAGの標準アーキテクチャーを展開する会社です。専有データを検索して回答へ反映する仕組みだけでなく、モデル、データ、業務プロセス、ガバナンスをまとめて検討したい企業が比較しやすい候補です。
特徴と強み
IBMの公式解説では、RAGはナレッジベース、レトリーバー、統合層、ジェネレーターなどの構成要素で整理されます。単にLLMへ文書を渡すのではなく、検索・権限・プロンプト・回答生成・根拠表示を分けて考えられるため、金融や保険の専有データ、複数の業務アプリケーションを横断する検索を体系的に設計したい場合に向いています。
企業向けのRAGでは、モデルを後から切り替えられるか、検索結果と回答を監査できるか、データを再学習に使わない契約になっているかを確認します。IBMの支援を検討する場合も、watsonx系の基盤、既存クラウド、オンプレミス、外部LLMのどの組み合わせを採用するのかを明確にし、ライセンスと利用量課金を分けて見積もります。
得意領域・向いている案件
専有データを扱う金融・保険・製造などの企業、既存のAIや分析基盤を業務へ組み込みたい企業、AIの利用ルールと監査を全社で整備したい企業に向いています。複数のデータソースとモデルを扱うときは、検索結果の優先順位、回答の拒否条件、ツール連携の実行権限をPoCの段階から確認します。
発注時は、導入する基盤の範囲、データの保管場所、暗号化、アクセスログ、モデル更新、脆弱性対応、SLA、契約終了時のデータ返却・削除を整理します。コンサルティング費用と実装費用だけでなく、利用者教育、評価データの作成、月次の精度改善まで含む運用計画を確認することが大切です。
RAGシステムの開発会社を選ぶポイント

6社にはそれぞれ得意領域があります。会社を一社に決め打ちするのではなく、自社のデータ、機密度、既存システム、利用者数、将来の展開を整理し、同じ質問と評価データを使って3社程度へ相談すると判断しやすくなります。価格の安さだけではなく、PoCから本番へ進む条件と、運用後に誰が精度を改善するかを比較します。
実績はRAGのデモではなく自社データへの対応で確認します
会社紹介に「生成AI対応」と書かれていても、自社の文書形式や権限モデルに対応できるとは限りません。候補会社へは、似た業界の導入事例だけでなく、文書量、利用者数、質問数、データ更新の頻度、既存システムとの連携、導入後の運用体制を確認します。可能であれば、自社の匿名化した文書と実際の質問を持ち込み、回答の根拠と拒否条件を見せてもらいます。
導入事例の数字は、環境や評価方法によって意味が変わります。例えばNTTデータの事例にある1日約4,000件の問い合わせ件数は、同社の事例における規模であり、自社で同じ処理量や効果が保証される数字ではありません。効果を比較する際は、導入前の検索時間、一次回答の処理件数、担当者の確認時間、エスカレーション件数を基準値として測定します。
技術力は検索・権限・評価・監視の4点で見極めます
技術面では、ベクトル検索だけでなくキーワード検索を併用するハイブリッド検索、リランキング、チャンク分割、表や画像の処理、文書の版管理を確認します。型番や規程番号はキーワード検索が得意で、言い換えを含む自然文はベクトル検索が得意なため、片方だけに頼らない設計が基本候補になります。
安全性では、文書単位のACL、SSOやIAM、テナント分離、暗号化、監査ログ、回答の根拠表示、入力・検索・出力のフィルタリングを確認します。プロンプトインジェクションによって文書内の指示をAIが実行したり、権限外の情報を回答したりしないか、レッドチーミングで試験することも必要です。2025年にIPA/AISIがRAGを実装したAIシステム向けのレッドチーミング手法を公表しており(出典: IPA「AIセーフティに関するレッドチーミング手法ガイド」、2025年)、導入前の攻撃シナリオ作成に活用できます。
見積もりと運用分担を同じ表で比較します
見積もりは、要件定義、データ棚卸し、OCR・前処理、検索基盤、LLM連携、画面開発、認証・権限、既存システム連携、テスト、教育、リリース、保守に分けます。開発費と別に、モデルの入出力トークン、埋め込み生成、検索インデックス、ストレージ、ログ、ネットワークの従量課金を確認します。Google CloudやAWSなどの料金はモデル、リージョン、契約で変動するため、見積もり時点の料金表で再計算します。
運用分担では、文書の追加・削除を誰が申請するか、インデックス更新にどれだけ時間がかかるか、回答品質を誰が評価するか、モデルを変更したときに再テストするかを決めます。月額保守は、公開資料では月10万〜80万円程度の目安が示されることがありますが、利用量課金、精度改善、障害対応、セキュリティ対応が含まれるかで変わります。契約前にSLAと仕様書・データ・評価セットの引き渡し条件も確認します。
よくある質問(FAQ)

RAGシステムを初めて発注する場合は、技術選定よりも「どの業務で、どのデータを、誰が使い、何をもって成功とするか」を先に決めると、会社比較が進めやすくなります。ここでは、相談前によく出る疑問へ直接回答します。
RAGシステムの開発費用はいくらですか?
小規模PoCなら50万〜300万円、データ整備や権限検証まで含めると300万〜800万円、本番導入は300万〜1,500万円程度が目安です。ただし、これは2026年に公開された開発会社資料をもとにした目安であり、文書量、利用者数、連携システム数、閉域要件、運用範囲によって変動します。LLMや検索基盤の利用料、保守費用は開発費と分けて確認します。
RAGはクラウドとオンプレミスのどちらがよいですか?
機密性、既存ネットワーク、運用体制、必要な処理量で判断します。クラウドは短期間で始めやすく、マネージド検索やモデルを使いやすい一方、データ保管場所や外部サービスへの送信条件を確認する必要があります。オンプレミスや閉域はデータを外部へ出しにくい反面、GPU、冗長化、モデル更新、保守人材の費用が大きくなりやすいため、両方式の総保有コストを比較します。
社内文書や個人情報をRAGで扱っても安全ですか?
安全性は仕組みと運用の設計によって変わるため、RAGだから安全、または危険と一律には言えません。検索対象のアクセス権限、保存場所、学習利用の有無、暗号化、監査ログ、個人情報のマスキング、回答拒否、プロンプトインジェクション対策を要件化します。経済産業省・IPAの「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」でも、RAGの検索・参照データの最新性と信頼性の確保が示されているため(出典: 経済産業省・IPA「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」、2026年)、導入後の文書更新と評価を含めて確認します。
RAGのPoCでは何を評価すればよいですか?
実際の業務質問を使い、正解文書の検索、引用の妥当性、回答の正確さ、回答不能時の拒否、権限外情報の非表示、回答時間、利用者の確認工数を評価します。100点満点の正答率だけでは、古い文書を引用している問題や、権限外の文書を偶然出す問題を見逃します。PoCの開始前に合格ラインと、本番化を見送る条件を決めておくことが重要です。
まとめ

候補会社は同じ条件で比較します
RAGシステムの開発会社は、生成AIの機能だけでなく、業務課題の整理、文書データの整備、検索と生成の評価、権限管理、既存システム連携、導入後の運用までを比較して選ぶことが大切です。今回紹介した6社は、riplaの業務システム開発支援、NTTデータの大規模業務・金融対応、富士通の閉域・オンプレミス、日立ソリューションズの文書管理・企業内検索、SCSKのクラウド・データ基盤、IBMの企業向けAIとガバナンスという観点で検討できます。
まずは一つの業務でPoCを実施します
まずは対象業務を一つに絞り、実際の質問と匿名化した文書を使ってPoCの評価セットを作ります。そのうえで、3社程度へ同じRFPを渡し、初期開発費、データ整備費、クラウド・モデル利用料、保守費、セキュリティ試験、PoCから本番へ進む条件を並べてください。回答が自然かどうかだけではなく、正しい文書を引用できるか、権限外の情報を出さないか、答えがないときに止まれるかを確認することが、長く使えるRAGシステムにつながります。
▼全体ガイドの記事
・RAGシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
