不動産仲介管理システムのパートナーは、対応業務、標準機能と独自要件、既存システムとの連携範囲の3つで比べると、自社に合う相手を選びやすくなります。
紹介するのは株式会社riplaと、公式情報を確認した5社です。全体像は不動産仲介管理システム開発の完全ガイドもご覧ください。
▼全体ガイドの記事
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不動産仲介管理システムのパートナー選びの重要性

不動産仲介管理システムは、社内外の複数の情報を案件単位でつなぐ業務基盤です。物件データベースや顧客管理だけを置き換えるツールとは、性格が異なります。
連携先はポータルサイトや電子契約、会計、既存の基幹システムなど幅広く、メールやLINEともつながります。パートナーの得意領域を見誤ると、導入後もExcelへの転記や担当者個人の記憶に頼る運用が残ることがあります。
パートナー選定が成否を分ける理由
仲介業務では、物件の掲載情報が古い、問い合わせ履歴が分散する、内見調整の状況を共有できないといった問題が連鎖します。その結果、同じ情報を契約書へ何度も転記することもあります。
システム会社には、物件・顧客マスタ、担当者、取引ステージを設計する力が必要です。そのうえで、キャンセルや担当変更、重複顧客といった例外を確認できるかが問われます。価格変更や媒介報告の扱いも、設計の段階で洗い出せるかを見ます。
画面の見た目や機能数だけでなく、現場の業務を要件に落とせるかどうかで会社を選びます。
発注前に確認すべきポイント
発注前には、賃貸と売買の別、賃貸管理の有無、店舗数と利用者数を整理しておきます。既存データの件数や連携先のポータル・会計サービスも、見積もりを頼む前に書き出しておくと話が進めやすくなります。
見積もりでは、標準機能と設定変更、API連携の対応方法を明記してもらいます。追加開発や業務変更についても、同じように書いてもらいます。費用は、月額、初期設定、データ移行を軸に、ユーザー追加や連携オプション、保守、解約時のデータ返却を含めた5年総額で比べます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫の支援
riplaは、コンサルティングから開発までを一気通貫で支援する企業です。IT事業会社として社内DXを進めた経験を活かし、業務成果とシステムの定着を支えています。
営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。業務要件に合わせて対応する体制があります。
特徴と強み
全機能を最初から大規模に作るより、物件・顧客・反響・追客を先に整えるほうが現実的です。利用状況を見ながら、契約・会計・分析へ広げていく進め方になります。
現状業務の整理と要件定義、画面・データ設計を経て、開発と導入後の改善まで一つの相談先で進めたい企業に向いています。
既存のExcelや基幹システムを急に廃止せず、移行期間と二重管理を終える条件も設計できます。
得意領域・実績
個別の業務フローや既存システムとの連携、多店舗のデータ統合、導入後の定着を重視する企業が相談しやすい候補です。
問い合わせの際は、賃貸・売買の別と、物件・顧客の管理単位を伝えると、開発範囲が明確になります。連携の要否も、ポータルや電子契約、会計ごとに伝えておくとよいでしょう。要件がまだ固まっていなくても、業務整理から相談できるかを確かめておくと安心です。
株式会社いえらぶGROUP|不動産業務を横断する総合クラウド
株式会社いえらぶGROUPは、不動産業務支援システム「いえらぶCLOUD」と業者間流通プラットフォーム「いえらぶBB」を提供しています。公式サイトは、2026年7月時点で両サービスが全国25,000社以上に利用されていると案内しています。
利用社数を比べるときは、どのサービスの、どの集計範囲の数字かを確認する必要があります。
特徴と強み
賃貸仲介、売買仲介、賃貸管理など複数業務を扱い、日常業務をクラウドにまとめたい会社が検討しやすい候補です。物件登録・掲載、顧客対応、業者間流通も一つにまとめて扱えます。
必要な機能を組み合わせられるかは、標準機能とオプションの境界を見て確かめます。
得意領域・実績
物件掲載、反響対応、業者間流通など、仲介の集客業務を効率化したい会社に向いています。さらに、売買版の業者間サイトやスマホでの物件確認を2026年に開始した事例も、公式に紹介されています。
導入前には、ポータルやホームページ、顧客データとの連携を確かめます。データ出力形式、店舗ごとの権限、解約時のデータ取り扱いも確認すると、自社との適合度を判断しやすくなります。
株式会社ビジュアルリサーチ|賃貸・売買仲介を支える業界特化パッケージ
株式会社ビジュアルリサーチは、1995年の創業以来、不動産業界向けに賃貸管理・仲介システムを提供しています。公式サイトは導入実績4,000社以上と案内しています。
賃貸仲介向けの「SP-R」は、物件取り込みやポータル入稿を支援する機能を備えています。顧客管理や申込・成約の支援も含まれます。
特徴と強み
不動産業務向けの既製機能を使い、物件情報と仲介業務を早く整えたい企業に適しています。候補機能には、他社物件の取り込み、管理システム連携、ポータルやホームページ連動があります。
間取り図、反響管理、LINE連携も検討の対象になります。賃貸管理と仲介を併用するなら、両側のデータをどこまでリアルタイムで連携できるかを確認します。
得意領域・実績
賃貸仲介を中心に、多数の物件を掲載から成約まで一つのパッケージで扱いたい会社が検討しやすい候補です。売買仲介向けの製品も案内されています。
導入実績4,000社以上は公式サイトの数字です。その数字が仲介のみか管理も含むか、現在稼働中の社数かを、見積もりの時点で確認します。
株式会社Housmart|売買仲介の提案・追客に強いPropoCloud
株式会社Housmartは、売買仲介会社向け営業支援SaaS「PropoCloud」を提供しています。買主への物件提案や追客に加え、2025年に「プロポクラウド 媒介契約管理」を開始したと公式発表しています。
仲介全体の基幹システムというより、売買営業の顧客接点と提案活動を強めるサービスとして比べるのが適しています。
特徴と強み
問い合わせ後の顧客へ条件に合う物件を継続提案し、営業担当者ごとの追客のばらつきを減らしたい会社に向いています。候補になるのは、物件提案、価格変更の把握、媒介契約管理です。接客支援も候補に入ります。
AI文章生成や自動提案を使うなら、提案の確認者を決め、顧客情報の利用範囲と誤送信を防ぐ承認手順を設計します。
得意領域・実績
売買仲介が主力で、基幹や物件管理は導入済みでも、営業記録や提案の自動化に課題がある企業が候補です。2025年にはREDSへの接客支援導入が公式発表されています。
導入時は、顧客・物件マスタの連携方法と、既存CRMとの二重入力を避ける方法を確かめます。メール・LINEとの連携や、売主への媒介報告をどこで管理するかも確認します。
SCSK株式会社|多店舗・既存基幹との統合を支える大規模SI
SCSK株式会社は、不動産業界で20年以上のシステム構築実績を掲げています。CRM、SFA、統合顧客基盤、基幹システムなどを支援する総合システムインテグレーターです。
公式サイトは、仲介向けCRMやSFA再構築、基幹構築の事例と、100件以上の業界支援実績を紹介しています。複数店舗や複数事業の顧客情報を統合する場合は、個別開発も選択肢に入ります。
特徴と強み
業務やシステムの状況に合わせて、統合や導入計画の要点を確認できます。
- 情報統合:販売管理、会計、顧客基盤、営業支援が分かれ、店舗横断でデータを見られない企業に適しています。
- CRM・SFA:SalesforceやDynamics 365などで、営業記録を経営情報につなぐ提案も可能です。
- 導入計画:自社業務の標準化と独自性を残す範囲を整理し、段階的な導入計画に落とし込めます。
得意領域・実績
多店舗の仲介会社や大手不動産グループなど、既存基幹との統合やデータ活用を重視する企業が相談しやすい候補です。
単店舗で物件・顧客・追客を短期間で始める場合は、体制や費用が過大にならないかを確かめる必要があります。テンプレートの範囲と要件定義期間は、事前に尋ねておきます。移行の分担、保守体制、復旧目標についても、同じように確認します。
日本電気株式会社(NEC)|電子契約・取引先連携を含む周辺基盤
日本電気株式会社(NEC)は、住宅・不動産・建設業向けクラウド「easyHousing」など、受発注や電子サインを支援するサービスを提供しています。
easyHousingは、発注書や請書、契約書類をクラウドで扱います。電子サインは、自社システムで作成した書類とのAPI連携も案内されています。仲介物件や追客に特化したSaaSとは性格が異なり、契約と取引先連携を含む全体基盤の候補として比べます。
特徴と強み
契約書類の電子化、タブレット署名、取引先や既存システムとの連携を重視する企業に適しています。署名者・日時・契約の検索、改ざん検知、権限制御も確認します。
仲介管理システムに電子契約を組み込む場合は、顧客・物件・取引番号との紐付けが必要です。
得意領域・実績
仲介管理の中核を別のSaaSや基幹に置き、NECの電子契約・受発注・認証を周辺基盤にする企業が候補です。easyHousingは公式サイトで導入企業5万社以上と案内されています。
この数字は住宅・不動産・リフォーム・建設向けサービス全体のもので、仲介管理だけの導入数ではありません。そのため、自社の仲介フローへの適合度、API、データ保管場所、障害時の手動運用を確認しておきます。
不動産仲介管理システムのパートナー選びのポイント

6社は、同じ種類のサービスではありません。単店舗で標準業務を早く始めるのか、売買追客を強化するのか、多店舗の基幹を統合するのかで、相談先が変わります。
電子契約を含む取引基盤を整える場合も、候補は変わります。候補を絞ったあとは、デモと見積もりを同じ条件で比べます。
- 2026年公開の市場記事では、仲介向けSaaSは月額3万〜15万円、カスタム開発は300万〜1,000万円と整理されています(出典: GXO、2026年)。
- 別の市場記事では、初期費用500万〜1,200万円、月額5万〜15万円としています(出典: ITキャピタル、2026年)。
これらは公開価格の統計ではなく、機能範囲や店舗数、データ移行、外部連携によって上下する目安です。初期費用に加えて、5年間の運用費と追加開発費も分けて比べます。
実績と経験の確認方法
実績は、会社名や導入社数だけでなく、自社に近い業態、店舗数、仲介種別、導入範囲で確かめます。賃貸・売買それぞれの一連の業務を実画面で試します。
- 賃貸仲介:他社物件の取り込み、空室更新、ポータル入稿、内見予約、申込を試す
- 売買仲介:査定、媒介契約、売主への報告、買主提案、追客、失注理由を確認する
- 導入実績:集計対象や時点が異なるため、数字だけで優劣を決めない
技術力と専門性の評価
技術力を見るときは、AI機能の有無だけでなく、実務の動きに対応できるかを確かめます。物件・顧客マスタの重複統合や、店舗・役職ごとの権限を確認します。API停止時の業務継続やバックアップからの復元も、あわせて見ておきます。
個人情報や本人確認書類、収入資料、契約書、鍵情報を扱うため、セキュリティ面の要件も欠かせません。暗号化、二要素認証、操作ログ、脆弱性対応、データ返却・消去を要件に入れておきます。
IT重説や書面の電子化を組み込む場合は、国土交通省の令和6年12月版マニュアルを確認します。書面電子化には、相手方への意向確認と承諾が必要です。
- 確認者:本人確認と宅地建物取引士による確認を行う
- 証跡管理:改ざんを防ぎ、証跡を保存・検索できるようにする
上記は国土交通省の令和6年12月版マニュアルに基づく要件で、出典は国土交通省「重要事項説明書等の電磁的方法による提供及びITを活用した重要事項説明 実施マニュアル」、2024年12月です。
契約を自動判断させず、担当者が適切に確認できる補助ツールとして設計します。
プロジェクト管理体制の確認
営業担当者が説明する相手と、設計・開発・保守を担うチームが異なる場合があります。要件定義の責任者や意思決定者、課題管理の方法を確認します。定例会議、受け入れテスト、リリース後の窓口も押さえておきます。
- 責任者:要件定義の責任者と意思決定者を確かめる
- 進行管理:課題管理と定例会議の進め方
- 検証・窓口:受け入れテストの範囲とリリース後の窓口
全社一斉ではなく、フェーズ1を物件・顧客・反響・追客に絞る方法もあります。入力率や追客漏れを測ったうえで契約・会計・分析へ広げると、現場の負担と手戻りを抑えやすくなります。
よくある質問(FAQ)
選定では費用に加え、賃貸・売買の業務範囲、導入形態、データ連携、現場定着、セキュリティを確認します。問い合わせ前によくある疑問を取り上げます。
不動産仲介管理システムの導入費用はいくらですか?
標準的なSaaSは初期0万〜100万円程度、月額3万〜15万円程度が目安です。データ移行やポータル・会計連携が加わると、初期100万〜500万円程度になる場合があります。
パッケージのカスタマイズや個別開発は300万〜1,000万円以上になる場合があります。費用は利用者数、店舗数、対象業務、既存データの品質で変わります。そのため、同じ要件書を使って複数社に見積もりを依頼します。
SaaSと個別開発はどちらを選べばよいですか?
単店舗や数店舗で標準業務を早く始める会社はSaaS、多店舗で既存データや独自商流を統合する会社は、カスタマイズや個別開発が候補です。
独自機能が多くても、物件・顧客・反響・追客から始め、契約・会計・分析を後から加える段階導入が現実的です。標準機能に合わせられる業務と、競争力として残す業務を分けて考えます。
クラウドに顧客情報や契約書を保存しても安全ですか?
クラウドに預けるかどうかより、アクセスを絞れているか、操作を記録し復旧できるか、委託先まで管理できるかが安全性を左右します。
- アクセス制御:最小権限、二要素認証、通信・保存時の暗号化
- 記録と復旧:操作・出力ログ、バックアップ、復元テスト
- 委託先管理:異動・退職時の停止、委託先や再委託先の管理
IPAは2026年3月、中小企業向けガイドライン第4.0版を公開しました。バックアップ、外部通信の遮断、Webサイトの安全運用などが追加されています(出典: IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版、2026年)。
契約書には、事故時の通知や監査、データ返却・消去を明記しておきます。これらの条件を含めて、委託先を確認してください。
まとめ
パートナーは、会社の規模や知名度だけでなく、何を整えたいかで決めます。標準クラウド、売買追客、多店舗の基幹統合、電子契約のどれを優先するかを、先に決めておきましょう。
自社に合う会社を選ぶ
6社の得意領域は異なります。riplaは業務整理から個別開発・定着支援まで、いえらぶGROUPとビジュアルリサーチは不動産向けクラウド・パッケージ、Housmartは売買営業・追客が中心です。
SCSKは大規模CRM・基幹統合、NECは電子契約や取引先連携が候補です。店舗数や賃貸・売買の別、既存のExcelや基幹を伝えたうえで、連携先、予算、希望時期も共有し、同じ条件で比べます。
小さく始める進め方と効果測定
導入効果は、初回返信時間や追客実施率、内見化率、申込率、成約率などで測れます。物件更新や契約書作成にかかる時間、転記エラー件数も指標になります。
現場が入力し続けられる画面と運用を整え、3か月後にKPIを測り直す計画まで立てると、業務改善につなげやすくなります。
▼全体ガイドの記事
・不動産仲介管理システム開発の完全ガイド
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
