レンタル管理システムの発注は、業務整理から導入まで順を追って進めると、自社に合う仕組みを定着させやすくなります。
発注形態とRFPから、委託先や契約、費用、導入と移行までを、各段階で何を決めるかに沿って見ていきます。
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・レンタル管理システム開発の完全ガイド
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発注・外注の意味と範囲
発注・外注は、現状と目標を整理したうえで、導入から保守までを製品ベンダーや開発会社に任せるプロジェクトです。
機能を買うだけでなく、現場のルールを標準機能に合わせる範囲と、個別に対応する範囲を決めることが中心になります。
レンタル業務と販売管理の違い
販売管理は、商品を販売して在庫が減る流れを追います。一方でレンタルは、同じ個体が何度も売上を生みます。
- 在庫状態:予約済み、貸出中、配送中、返却待ち、点検・修理中、再貸出可能の各段階
- 個体情報:シリアル番号・車両番号、付属品、写真、破損履歴を個体単位で追跡
- 料金:日額・週額・月額の別、最低保証、延長・超過、運賃、補償料、修理費
- 業種:建機、撮影機材、イベント用品、家具、家電、レンタカーで要件が異なる
必要な項目は業種ごとに違うため、「レンタル対応」の表示だけで発注先を決めないようにしてください。
発注前に決める外注の目的
まず、導入後に何を改善すれば投資に見合うかを決めます。目的によって優先する機能が変わり、発注先の候補も変わります。
- 予約重複:重複予約の件数の削減
- 在庫所在:所在不明の在庫の削減
- 返却・点検:入力時間の短縮
- 請求:請求修正の件数の減少
たとえば、複数拠点で在庫を融通する会社は、拠点間移動とリアルタイム引当を優先します。
個体の破損や整備履歴が収益を左右する場合は、返却検品、写真添付、修理中の在庫除外、再貸出可否を確認します。
返却遅延や棚卸差異などをKPIとして決め、効果を測れる状態にしてから提案を依頼します。
発注形態:パッケージ・SaaS・個別開発の選び方

方式は、業務をどこまで標準化できるかと、独自料金の有無で大きく分かれます。そのうえで、拠点数や外部連携、現場端末も確認します。
標準業務が多く導入を急ぐならSaaS、業界機能と拡張性を両立させるならパッケージ、競争力のある独自業務を持つなら個別開発が候補になります。
特化型SaaSの見極め方
特化型SaaSは、自社でサーバーを構築せず、大規模な保守体制も持たずに始められます。標準機能の範囲内であれば、導入も早めに進みます。
- 業務適合:予約、貸出、返却、請求が自社業務に近い場合に向く
- 料金予測:利用者や拠点の増加に応じた料金を確認
- 機能:個体管理、料金計算、オフライン、帳票、API、データ出力の可否
- 追加費用:スマートフォン対応、追加ライセンス、移行、研修、外部連携
- 解約:顧客・商品・契約データの返却形式
パッケージ導入とアドオン開発の使い分け
パッケージは、共通機能を使い、業務との差を設定やアドオンで補う方式です。
- 共通機能:予約、在庫、貸出、返却、請求の基本業務を標準で持つ。帳票、権限、連携は設定やアドオンで補う
- 業界機能:建機の修理・点検・販売・再レンタルなどは設計負担を抑えやすい
- 差分の整理:標準、設定、追加開発、運用対応の4つに分類
- 保守確認:更新への影響、コード・仕様書の管理者、将来費用
発注側は、業務を変える範囲が大きすぎないかを、デモで業務適合性を確かめます。
個別開発を外注するのが向くケース
標準製品で事業の差別化を図れない場合は、個別開発を検討します。
- 独自業務:独自料金、複雑な引当、配送・整備フロー
- 既存連携:基幹システムとの密接な連携
- 段階開発:予約・個体・返却・請求を先行し、会計連携・分析・AIを後続にする
個別開発では、業務をそのままシステム化せず、変える業務と残す業務を分けて決めます。
フルスクラッチは自由度が高い一方で、長期の負担も大きくなります。要件定義やテストのほか、OS・ブラウザ更新やセキュリティ対応も、継続して抱えることになるためです。
RFPと要件整理の進め方

RFPは依頼先に同じ条件で提案と見積を求める文書で、製品や画面の要望は先に書きません。
まず、事業背景と現状業務、対象範囲をそろえます。成果や制約、納期、予算の考え方も同じ条件で示すと、提案を比べられます。
現状業務の洗い出し
予約受付から売却・廃棄までを図にし、担当者と情報の流れを明らかにします。
- 工程:見積・引当・出庫・配送、貸出・延長・返却・検品、修理・再配置、請求・入金
- 記録:担当者、データ、端末、入力時期、次担当者の判断、営業所ごとの差
- 現場情報:紙台帳やExcelにしかない情報
- 在庫状態:「貸出中」と返却済み・検品前などを区別
状態を変える条件と責任者を決めると、予約可能数や在庫引当を正しく設計できます。
機能要件の具体化の範囲
まず機能を分類し、それぞれの優先度を決めます。そのうえで、見積の前提や料金計算、例外処理の例を用意しておきます。
- 機能分類:顧客・契約、商品・個体、予約・引当、貸出・返却・検品、修理・点検・配送、請求・入金・分析・権限・帳票・連携
- 優先度:必須、できれば必要、将来対応
- 見積前提:月間貸出件数、商品・個体数、拠点数、同時利用者数、現場端末数、既存データ件数
- 料金計算:日額・週額・月額、最低期間、延長・休日・超過、割引、保証金、運賃・補償料・修理費
- 例外:返却遅れ、破損、別拠点振替、複数の付属品
非機能要件と制約
運用と安全に関する要件、現場端末、既存システムとの連携条件を具体的に書きます。
- 運用:稼働時間、応答速度、バックアップ、復旧目標、障害連絡
- 安全:権限、操作ログ、二要素認証、暗号化、脆弱性対応
- 現場端末:通信不安定時の作業、写真やバーコードの一時保存
- 連携:API、CSV、ファイル、手入力。項目、頻度、再送方法、正とするシステム
連携先には、会計、販売管理、EC予約、配送・配車、決済があります。
発注先への依頼と提案比較
委託先は、業務理解、製品・開発方式、導入後支援で評価し、候補を2〜3社に絞ります。そのうえで、同じRFPとサンプルデータ、料金計算ケースを渡し、担当者が提案から導入まで関わるかを確認します。
実績と業種適合性の確認
「レンタル向け」という表示だけでなく、自社業務との一致や導入支援を確かめます。
- 業務適合:物品、拠点数、個体管理、料金体系、現場運用の経験
- 建機向け:見積・受注・入出庫、販売・修理、再レンタル・点検の一体管理
- 物品向け:バーコード・QR・RFID、修理・配送・売却・廃棄、会計連携
- 導入条件:範囲、標準と追加開発の境界、期間、移行件数、稼働後窓口
発注側は、責任者や導入担当者に、失敗しやすい点と前提を聞き、提案の実現性を見極めます。
デモと提案内容の比較項目
自社のサンプルを使ってデモを見たら、現場担当者と一緒に業務操作と提案条件を比べます。
- デモ範囲:予約・引当、出庫・返却検品、破損・修理、延長・再貸出、請求・帳票
- 操作性:入力回数、画面遷移、バーコード読取、例外処理の分かりやすさ
- 提案条件:対象範囲・前提、分担・成果物、日程・検収、保守・追加単価
見積条件が各社で異なる場合は、同じ項目で再見積を依頼し、差額の理由を説明してもらいます。
委託先の導入後サポート
稼働後はマスタや料金の調整が続くため、サポートの内容は次のとおり確認します。
- 窓口:受付時間、障害連絡、復旧目標
- 料金:更新方針と追加開発の単価を見ておく
- 研修:データ修正、操作教育、拠点別マニュアル、管理者向けの設定教育を契約前に決める
- 社内体制:問い合わせ担当者を育て、稼働後にKPIを見直し、紙台帳や個人Excelに戻るリスクを減らす
契約形態の使い分け:請負・準委任・SaaS利用契約
契約は、要件の確定度と変更の多さで選びます。工程ごとに組み合わせるのが現実的です。
- 請負:成果物と受入条件を明確にできる工程
- 準委任:業務整理やプロトタイプなど、検討しながら進める工程
- SaaS利用契約:標準機能を継続利用する範囲
請負契約が向く段階
請負は、合意した仕様のシステムや機能を完成させ、検収する工程に向きます。
契約書には、納期や成果物、検収基準を明記します。そのほか、不具合対応や変更手続き、知的財産権、再委託条件も記載します。
- 向く工程:仕様が固まり、検収基準を決められる段階
- 要件未確定:固定価格では変更交渉や追加見積が増え、予算超過する場合がある
- 進め方:業務整理や画面検証を先行し、合意範囲を請負に切り出す
準委任契約が向く進め方
準委任は、専門家の作業や助言を受けながら、成果を段階的に定める工程に適します。
- 対象工程:業務整理、要件定義、試作、アジャイル開発、導入支援
- 作業条件:作業範囲、担当者、稼働時間、進捗報告、成果物の扱い
- 残す成果:課題一覧、業務フロー、画面案、テスト結果、意思決定記録
- 予算管理:追加作業の承認者と予算上限を事前に決める
準委任は時間や人月で精算する場合が多いですが、成果物を残すと進捗を把握しやすくなります。
SaaS利用契約と開発契約の確認事項
SaaSと開発の契約では、利用条件、成果物、データ管理をそれぞれ明確にします。
- SaaS条件:月額単位、最低期間、解約予告、保管場所、障害対応・返却・規約変更・サポート時間
- 料金変動:利用者、拠点、端末、商品・個体、API呼出数の増加
- 開発成果物:ソース、設計書、テスト仕様書、DB定義、アカウントの帰属と引渡し
- 顧客データ:再委託承認、権限、ログ、事故報告、削除、監査協力
個人情報保護委員会のガイドラインも、委託先の安全管理措置の事前確認と取扱状況の把握を示しています。
費用相場の目安
費用は、方式や拠点・利用者・個体数によって変わります。料金計算や連携、端末、移行、保守の範囲でも、金額は動きます。
公開価格のある標準サービスと、個別開発の推定レンジは分けて見ます。ここで示す金額は予算の目安で、要件確定後の見積ではありません。
公開料金から見る標準導入の価格帯
商品レンタル・販売向けの公開料金を、導入支援や保守を含む5年間の総額と対象業務で比べます。
- レンタルマネージャークラウド:標準月額72,000円(税抜、1〜2ライセンス込み)
- 導入・保守:設定・研修40万〜82万円、保守年40万円
- 5年間合計:ソフト432万円、導入40万〜82万円、保守200万円、合計672万〜714万円程度
- レンタカー向け:月額16,500円(税込)、初期費用55,000円(税込)の例
レンタルマネージャークラウドの料金は、公式料金ページ(2026年確認)が出典です。合計には、カスタマイズや端末・通信のほか、移行や税金も含まれていません。そのため、この金額を一般的な相場とは断定できません。
レンタカー料金の出典は、アルパイン株式会社「レンタカークラウド」公式情報(2026年確認)です。40台規模の導入事例もあります。
ただし、車両向けの価格は、建機や撮影機材の履歴・修理・付属品管理や複雑な請求には当てはまりません。キャンペーンや最低契約期間も含め、正式見積で確認します。
発注方式ごとの予算レンジ
方式ごとに費用と期間の目安が異なります。次の数字は、予算取り用の概算です。
- 特化型SaaS:初期0〜30万円、月額1.5万〜8万円程度
- パッケージ:設定・移行込み40万〜300万円程度
- 追加開発:パッケージ200万〜800万円、クラウド開発800万〜2,000万円程度
- スクラッチ:多拠点・基幹連携で2,000万〜5,000万円以上の可能性
- 期間:SaaS2週間〜2か月、パッケージ1〜3か月、カスタマイズ3〜6か月、個別開発6〜12か月以上
この数字は、市場統計ではなく、公開料金と一般的な業務システムの工数から作った概算です。個体数や同時切替拠点、会計・EC・配送・決済との連携、契約・修理履歴の移行が増えると、期間も費用も膨らみます。
見積に含める追加費用
追加費用は、機器や支援作業まで含めて、明細で確認します。
- 導入作業:初期設定、データ移行、拠点ごとの現地設定、教育
- 機器:バーコード・QRラベル、端末、通信
- 運用・連携:API、帳票変更、保守、バックアップ、追加ライセンス
- 拠点費:端末等は1拠点あたり10万〜100万円程度を別枠で見込む
金額は台数と仕様で変わるため、「一式」の記載を減らしてもらいます。作業と数量、単価を分け、前提と除外項目も書いてもらいます。
移行では、重複削除やコード統合、欠損補完の作業を確かめます。旧システムとの突合やリハーサルも含めて見積を比べ、CSV取込費だけで判断しないようにします。
見積比較:初期費用以外の確認項目
見積比較では、初期費用だけでなく5年TCO(総所有コスト)で評価します。計算式は「初期費用+月額・保守費用×60か月+追加開発+端末・通信+移行・教育+自社の運用時間」です。
料金改定や利用者・拠点の増加、契約終了時のデータ返却も前提に入れます。なお、追加ライセンスや連携費用が大きいと、長期では高くなる場合があります。
5年TCOで比較する際の注意点
マスタ更新や問い合わせ、棚卸、二重入力にかかる時間も見積もります。さらに、請求修正や障害時の手作業、バックアップ確認の時間も含めます。
費用が少し高くても、入力時間や機会損失、請求漏れを減らせるなら投資効果が高い可能性があります。
使わない機能は、教育と運用の負担を増やします。そのため、適合度、追加開発、支援と、データ持出し、セキュリティ、拡張性を比べます。
提案と見積の前提条件
見積の条件をそろえ、差額を機能・作業・リスクに分けて確認します。
- 規模:対象拠点、利用者・端末数、データ件数
- 作業範囲:移行回数、連携先、標準機能、検収・訪問回数、保守時間
- 対応内容:標準か個別開発か、移行や教育を含むか
条件が異なるまま総額を比べると、安く見えても契約後に別の費用が発生します。だからこそ、機能・作業・リスクの差を把握しておくと、発注後の予算超過を防ぐ判断材料になります。
安い見積のリスク
安い見積では、必要な作業が対象外になったり、紙やExcelとの二重管理が残ったりする恐れがあります。
- 見積範囲:端末、移行、教育、連携、保守の有無
- 業務変更:標準化する業務と個別対応する業務を提案書に明記
- 受入条件:予約重複防止、破損写真、修理中個体の除外、延長料金と請求額の一致
発注側は、契約前にサンプル業務で試し、受入テストの合格条件を決めます。
開発期間と導入プロジェクトの進め方

導入は、業務整理と要件定義から始めます。次に方式決定と設計・設定を行い、移行、テスト、教育と続きます。最後に、パイロットと本番を経て改善へ進みます。
全機能を一度に稼働させず、予約・貸出・返却・請求を先に安定させ、修理や分析、高度な連携は後続に分ける方法もあります。
業務整理と要件定義の意思決定者
発注側に意思決定者と業務担当者を置き、要件や変更の決め方を定めます。
- 参加者:経営責任者、現場利用者、請求・会計、情報システム・セキュリティ担当
- 決定事項:優先順位、決裁者、回答期限、仕様変更の承認者
- 会議記録:決定・未決事項、課題、担当者、期限
- 業務検証:料金や在庫状態はサンプルデータと画面で確認
ベンダー任せでは例外や社内ルールが抜けてしまいます。要望をすべて個別機能にすると、費用と保守負担が膨らみます。さらに、口頭で合意した内容も仕様書に反映します。
パイロット導入の検証項目
代表拠点と商品・個体を選び、予約から請求まで、通常業務と例外を動かします。
- 例外操作:通信断・延長、未返却・破損、別拠点振替、付属品不足、締め後の請求修正
- KPI:入力時間、予約重複、在庫照会時間、棚卸差異・返却漏れ、請求修正・問い合わせ件数
- 課題対応:設定変更、教育、追加開発、運用ルールから解決策を選ぶ
導入前の数値も測り、比べられるようにします。また、例外に対応できなければ、正常系で使いやすくても定着しません。
受入テストと本番移行の判定
受入テストは業務シナリオで行い、本番移行に必要なデータと運用条件を確認します。
- テスト工程:顧客登録・予約・引当、出庫・返却・検品、修理・延長、請求・会計連携
- テスト記録:期待結果、データ、担当、合格条件、不具合の扱い
- 移行確認:マスタ・未返却品・予約中契約、請求残高、権限、バックアップ、問い合わせ先
- 切替計画:旧台帳を参照用に残す期間と二重入力の終了日
移行後の運用も、切替後に旧システムへ戻らないよう決めておきます。
セキュリティ・データ移行・連携のRFP記載
顧客の連絡先や本人確認情報、契約条件、決済情報を扱う場合があります。そのため、役割別の権限や管理者の多要素認証、ログ、暗号化を確認します。
バックアップや復旧テスト、脆弱性対応をRFPに記載します。また、障害連絡と再委託先の開示も書いておきます。
委託先と再委託先の安全管理
委託先と再委託先の安全管理、決済データの扱い、障害時の責任の範囲を確認します。
- 委託先:自社水準と同等の安全管理措置を事前確認し、契約に個人データの取扱いと状況把握を含める
- 再委託:委託先、業務、データの扱いを事前報告または承認とし、必要に応じ監査する
- 決済情報:自社DBにカード番号を保存せず、決済代行のトークン方式を検討
- 責任分界:クラウド、開発、保守、アカウント管理、ログ、事故報告の範囲
この考え方の出典は、個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(2026年確認)です。また、ログの保存期間と事故報告の期限も決めておきます。
データ移行の範囲と品質
移行するデータと履歴の範囲を決め、品質確認は段階を追って行います。
- 対象:顧客・商品・個体・付属品、拠点・料金、予約・貸出中・未返却、契約・請求残高、修理・点検履歴
- 履歴範囲:全履歴か現行契約と参照用要約かを決め、旧データ保管と停止時期も定める
- 品質照合:件数、顧客・契約の紐付け、個体重複、コード・料金単位、未返却・請求残高
- 段階:少量移行、全件移行、リハーサル、本番後確認
段階を踏んで確認すると、切替直前の手戻りを抑えられます。
会計・EC・配送システムとの連携
連携は後から加えるほど、データ構造と責任の範囲の見直しが増えるため、項目と方式を早めに決めます。
- 会計:売上・入金・修理費を渡すか決める
- EC・予約:在庫・予約可能期間を返すか決める
- 配送:出庫・返却予定を渡すか決める
- 方式:API・CSV・定時ファイル、重複取込・エラー再送ルール
- テスト:通信失敗・欠損・再送・取消、日付・消費税・締め日
データの正とするシステムと、障害時に確認する画面をRFPで決めておけば、稼働後の責任があいまいになるのを防げます。
2026年の最新動向と補助金
2026年の発注では、クラウドや現場モバイル、API連携に加えて、バックアップやサプライチェーンのセキュリティも、価格と同じように確認します。
IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版は、バックアップ、通信遮断、Web運用、サプライチェーン対策を扱います。RFPのチェック項目を作る際の基準として活用できます。
クラウドとAI導入の検討順
クラウドの利点とリスク、AIの活用先と管理方法を分けて見ておきます。
- クラウドの利点:複数拠点で在庫・予約を共有しやすく、サーバー保守を抱えにくい
- クラウドの確認:通信障害、料金増加、データ所在地、解約時返却、障害復旧
- AIの用途:需要予測、返却遅延検知、問い合わせ要約、点検記録検索
- AIの管理:学習利用、保存期間、出力確認者、誤判定時の責任、停止方法
AIより先に基幹業務の要件を整理し、個体・契約・返却の正確なデータを蓄積します。そのうえで、予約・在庫・請求を整えてから、補助業務へ段階的に導入します。
デジタル化・AI導入補助金2026の条件
補助率や対象経費、申請条件を確認し、業務適合性を優先して判断します。
- 補助率:通常枠は原則2分の1以内、一定要件では3分の2以内
- 補助額:1プロセス以上は5万円以上150万円未満、4プロセス以上は150万円以上450万円以下
- 対象経費:ソフト購入、最大2年分のクラウド料、導入支援・設定、研修、保守
- 条件:登録ITツール、登録支援事業者、申請時期
制度情報の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026「通常枠」(2026年確認)です。
採択を前提に選ぶと、業務への適合性を損なう可能性があります。対象製品と費用、交付決定前の契約可否は、公募要領やベンダーに確認します。
将来の拠点拡大と製品変更への備え
将来の規模を想定したうえで、追加料金や製品変更時の引継ぎ条件を確認します。
- 将来規模:3〜5年後の拠点、商品・個体、取引量、端末、連携
- 追加費用:拠点、利用者、個体、API、保管容量の料金
- 更新対応:個別開発が動かない場合の責任分担
- 引継ぎ:データ持出し、仕様書保管、担当変更後の移管
乗り換えの条件を先に決めておくと、事業とデータの主導権を保ちやすくなります。
よくある質問(FAQ)
発注時には、費用や業種への適合、使いやすさ、契約後の変更方法について疑問が出やすい傾向があります。特に確認が多い点に答えます。
レンタル管理システムはいつ発注するのがよいですか?
繁忙期の直前は避け、業務整理とパイロットを含められる時期に発注します。そのために、現状の業務フロー、データ、必須機能を先に決めておきます。
切替拠点と希望稼働日も決めてから提案を依頼します。納期だけを先に固定すると、移行や教育が削られがちです。
SaaSとスクラッチ開発はどちらが安いですか?
標準業務が多く、短期で導入できる会社では、SaaSの初期費用を抑えやすい傾向があります。ただし、月額や連携、移行、保守を含む5年TCOで比べると、個別開発やパッケージが有利な場合もあります。
必要な業務を標準化できるか、独自機能が収益や効率に直結するかで判断します。
RFPを作れない場合でも開発会社へ相談できますか?
相談はできます。台帳、予約表、請求書、商品・個体マスタ、困りごとを用意し、業務整理や要件定義から支援する会社に依頼します。
相談段階で作業範囲と費用を確かめ、無料相談と有料の要件定義を分けてもらいます。
発注先を変更するときのデータは引き継げますか?
契約と製品仕様によりますが、顧客や商品・個体、契約・予約・請求のデータは、引継ぎ条件を事前に決めておけます。
形式、時期、費用、削除証明の可否を利用・開発契約に記載します。また、項目定義や設計書、API仕様も保管します。
まとめ
発注時は、対象物と個体管理の方法を整理したうえで、予約から返却・修理・請求までの業務を確かめます。拠点や端末、連携についても、あわせて決めておきます。
標準化できる範囲はSaaSやパッケージで、独自料金や業務が競争力になる範囲はアドオンや個別開発で扱います。
発注前にそろえる資料:RFPとサンプルデータ
RFPには、業務フローや機能、料金例を記載します。加えて、非機能要件や移行範囲、連携、支援、予算、希望時期も書いておきます。
発注側は、2〜3社に同じ条件で提案を依頼し、デモと受入テストで業務適合性を比較します。
5年TCOと契約条件を含めた委託先の選定
発注先は、5年TCO、契約条件、現場への適合性を合わせて評価します。
- 5年TCO:初期、月額・保守、開発、端末・通信、移行、教育
- 契約:要件に応じた請負・準委任、解約・返却、成果物、再委託
- 運用:セキュリティ、障害対応、業種・現場適合、導入後KPI
導入後のKPIまで設計しておくと、システムの定着につながります。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
