学校給食管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

学校給食管理システムの初期費用は、対象校数、機能の範囲、外部連携によって300万円から6,000万円超まで幅があります。

費用の内訳や変動要因、開発期間、見積もりの取り方は、この記事で順に説明します。全体像は学校給食管理システム開発の完全ガイドもご覧ください。

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学校給食管理システムの全体像と費用の前提

学校給食管理システムは、献立、食数、栄養、食材、発注のデータをつなぐシステムです。納品、アレルギー、衛生記録、帳票、給食費も同じ仕組みでつながります。扱う業務によって必要な画面と連携先が変わるため、見積もりも変わります。

献立・栄養管理と給食費管理の違い

見積もりでは、献立・発注系と給食費・収納系を分けて考えます。両者は扱う情報も業務も異なるため、一つの製品で両方を賄うのか、別々に組み合わせるのかを決める必要があります。

  • 献立・栄養・発注:食品マスタ、栄養計算、食数集計を扱います。発注、納品・検収、原価、アレルギー確認、帳票も含みます。
  • 給食費・収納:児童生徒・保護者情報、喫食実績、徴収、口座振替を扱います。納付書、減免、督促、会計処理も含みます。

複数の調理場がある自治体では、施設ごとの違いを吸収しながら、共通マスタを管理できるかを確認します。献立システムだけでは給食費の公会計化に対応できない場合があるため、対応範囲を領域ごとに見ておく必要があります。

必須機能と追加機能の区分

機能を追加すると、利便性も運用負荷も増えます。そのため、必須の範囲と追加の範囲を分けて見積もります。

  • 基本機能:食数確定、献立作成、栄養計算、発注、帳票を含みます。権限、バックアップも入ります。
  • 現場機能:アレルギー・除去食、調理指示、配食確認、保存食日誌、温度記録、残食量を扱います。
  • 公会計連携:住民基本台帳、学齢簿、校務支援、会計、金融機関、保護者通知との連携です。

アレルギー情報は、自動判定だけで完結させず、登録から学校での受け渡しまで各段階に確認者を置きます。また、確認者を置くことで増える日々の運用の手間も、費用と合わせて比べます。

学校給食管理システムの費用相場

学校給食管理システムの費用相場を、限定パッケージ、複数校の業務統合、公会計化や基幹連携の3区分で示した図。
対象業務が広がる区分ほど、参考費用レンジも上がります。

費用相場は、限定パッケージで初期300万〜600万円、複数校の業務統合で800万〜2,000万円です。公会計化や基幹連携を含む場合は、1,500万〜6,000万円超になります。

ここで示すのは全国平均ではなく、2025〜2026年の公開価格や自治体資料から整理した、実務上のレンジです。

小規模なパッケージ導入の初期費用目安

学校数や利用者を限定し、献立、栄養計算、食材、発注、帳票を既製機能で使う場合は、初期300万〜600万円程度から検討できます。

  • 公開価格:校数に応じた参考価格が公開されています。
  • 別途費用:サーバー環境構築費と消費税は、本体価格とは別に確認します。

i_Toolsの参考価格は、小中2校まで290万円、小中5校まで390万円、小中6校以上490万円です。この価格には、帳票、セットアップ、カスタマイズ、ミドルウェアが含まれます(出典:i_Tools「学校給食費管理システム」、公開価格確認時点)。

ただし、端末、サーバー、ネットワーク改修、大量移行、個別帳票を加えると、費用は上振れします。製品の価格を、自治体全体の予算と同じものとして扱わないよう注意します。

自治体の公会計化・連携案件の費用例

公会計化や基幹連携を含む案件では、収納、保護者通知、減免、督促、運用支援のどこまでを含むかで、金額が変わります。

  • 函南町:構築委託は1,650万円、関連業務を込めると1,836万9,000円です。
  • 秋田市:新システムは6,102万円、移行費は623万7,000円です。

出典:函南町「給食費等管理システム導入・運用収納業務」(令和7年度資料)。

秋田市の新システム導入経費には、保守管理委託1,584万円とリース料4,518万円が含まれます。この金額は複数年のライフサイクル費用で、初期開発だけの金額ではありません(出典:秋田市「学校給食費管理システム更新・運用経費」、令和8年度資料)。

比べる際は、収納から運用支援までの対象範囲をそろえて見ることが欠かせません。

5年間の総額と構築費の違い

構築費だけでなく、保守やリースを含む期間総額で比べると、価格差の理由が分かります。

  • 文京区:5年間の構築・運用保守の総額は2,614万4,800円です。
  • 仙台市:60か月の構築・運用保守の上限額は2,948万円です。

文京区の内訳は、構築費が662万2,000円、運用・保守費が1,952万2,800円です。構築は令和7年8月中旬から令和8年3月末、保守は令和8年4月から5年間です。

出典:文京区「給食費管理システム構築及び運用保守委託事業者の選定結果」(2025年公表)。

仙台市の内訳は、構築・導入が1,795万2,000円、運用・保守が1,152万8,000円です。出典:仙台市「学校給食献立システム開発・運用保守業務委託に係る募集要項」。

規模、対象業務、保守期間、移行範囲によって、費用は異なります。

ポイント

費用相場は、限定パッケージか、複数校の統合か、公会計化や基幹連携を含むかで分かれます。構築費だけでなく5年間の総額で比べると、価格差の理由が見えてきます。

学校給食管理システムの費用・コストの内訳

学校給食管理システムの見積もりを、要件定義や設定、移行や連携、研修や保守の3群に分けて示した図。
導入前の準備から稼働後の支援まで、費用の対象が広がります。

見積もりには、ソフトウェアの費用のほか、要件定義、設定、開発、移行、連携が含まれます。研修、機器、保守、制度改正対応も、見積もりの項目になります。

合計だけでなく、各項目の人日、施設数、対象期間を確認すると、他社と同じ条件で比べやすくなります。

要件定義・設定・カスタマイズの費用

要件定義では、学校、センター、栄養士、調理員に聞き取ります。学校事務、教育委員会、会計担当にも確認します。そのうえで、誰がいつ入力・承認し、どの帳票を出すかを整理します。

要件が曖昧なまま契約すると、契約後に帳票や学校別の処理が追加され、開発費が膨らみます。そのため、標準機能、設定変更、追加開発の3区分を、機能ごとに見積書へ示してもらいます。

特に、自治体独自の徴収・減免、帳票、承認経路、施設別食数、保護者通知を追加すると、カスタマイズ費が増えます。

データ移行・外部連携・環境構築の費用

移行対象には、食品・料理マスタと献立履歴があります。在籍・保護者・アレルギー情報も移行の対象です。給食回数や徴収履歴も含まれます。

  • 移行準備:マスタの表記ゆれや重複、古いコードの整理です。
  • 連携設計:連携の方式と、エラー時の再取込の方法です。

移行では、退学・転校、進級、不要な個人情報の扱いも整理し、移行リハーサルで確かめます。秋田市の資料では、移行費だけで623万7,000円です。

連携先には、住民基本台帳、学齢簿、就学援助、校務支援、財務会計があります。金融機関や納付書発行も含まれます。

連携の方式(API、定型ファイル、手動取込)によっても、費用と負担は変わります。仕様には、再取込、差分連携、ログ、個人情報の送受信、年度切替も含めます。

研修・保守・制度改正対応の費用

本稼働前には、管理者・栄養士・学校事務向けの研修、マニュアル、問い合わせ窓口、テスト環境を準備します。

  • 研修:現場の操作を身につけるための支援の範囲です。
  • 保守:稼働後に、障害や制度変更へ対応する範囲です。
  • 料金:クラウドの追加料金と、月額例の適用範囲です。

学校数が多いほど、録画教材、操作演習、現地フォロー、異動時の引き継ぎ資料も見積もる必要があります。研修が足りず現場が紙へ戻ると、導入費が無駄になります。

保守には、障害対応、バックアップ、監視、問い合わせが含まれます。さらに、OS・ブラウザ更新、成分表の更新、制度改正、帳票変更、セキュリティパッチも含まれます。

クラウドは、利用者の追加、保存容量、帳票、時間外対応、連携が別料金になる場合があります。

学校専用ではない給食関連システムには、月額8,208円(税込)の運用例があります。ただし、自治体向けの総額にはそのまま当てはまりません。

学校給食管理システムの費用が変動する要因

学校給食管理システムの費用条件を、施設や利用者の規模、運用環境、安全機能の3項目で示した図。
自治体ごとの規模と運用条件が、必要な設定や確認範囲を変えます。

費用を左右するのは、学校数、児童生徒数、給食センター数、利用者、連携先です。さらに、帳票数、データ品質、導入時期、保守範囲も影響します。見積もりでは、総額だけでなく、各自治体の条件が反映されているかを確認します。

学校・施設・利用者の規模

学校やセンターが増えると、施設別の献立、食数、配送、納品、権限、帳票の設定が増えます。

  • 規模:学校数、センター数、1日の食数という前提です。
  • 利用者:職種ごとの人数と、施設固有のルールです。

児童生徒数が多いと、欠食、転校、学級閉鎖、教職員食、アレルギー食の変動も大きくなり、性能と連携の試験量が増えます。

利用者も、栄養士だけが使うのか、学校事務、調理員、教育委員会、保護者も使うのかで、人数が変わります。

見積もりでは、学校数を一律に掛けるのではなく、共通マスタと施設固有ルールを分けて考えます。共通の食品コードは運用費を抑えますが、施設別の帳票や承認経路は設定やテストの費用を増やします。

クラウド・オンプレミス・ネットワーク要件

クラウドは、サーバーの調達や保守の負担を抑えつつ施設間で共有できますが、導入時には運用条件も確認します。

  • クラウド:通信、保存場所、返却・削除の条件です。
  • オンプレミス:サーバーの更新と障害対応にかかる費用です。
  • 安全要件:個人情報の扱いに関わる取り決めの範囲です。

自治体では、LGWAN-ASP、ネットワーク分離、端末認証、二要素認証、委託先管理との整合が必要です。

オンプレミス型は既存の環境に合わせやすい一方で、更新や障害対応の費用も見込む必要があります。

児童生徒の氏名、保護者、アレルギー、口座情報は、漏えいした場合の影響が大きい情報です。文部科学省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」(令和7年3月版)を参照します。

役割別の権限、通信・保存時の暗号化、操作ログ、バックアップを要件に含めます。さらに、脆弱性対応、委託先監査、誤入力の訂正履歴も盛り込みます。

安全要件は、後から加えると構成変更や再テストが発生するため、企画の段階で確認します。

アレルギー対応・衛生記録の深さ

アレルギー機能は、食品表示だけを扱うのか、個人別の対応食から学校への受け渡しまで扱うのかで、費用が変わります。

  • アレルギー:対応食から受け渡しまでの範囲です。
  • 衛生:入力者、施設、履歴を追えるかどうかです。

文部科学省の食物アレルギー対応指針に沿って、自治体のマニュアルと確認の流れを合わせておきます。自動照合が危険な組み合わせを知らせても、最終の承認者を決めなければ、安全性は高まりません。

衛生記録では、検収、温度、保存食、調理工程の記録を、いつ・誰が・どの施設で入力したかまで追跡します。清掃、健康確認、残食も、同じように扱います。

HACCPに沿った帳票化では、入力画面、承認、修正履歴、保管期間、出力形式も要件になります。安全機能は、事故防止の手順と合わせて評価します。

ポイント

費用が動く主な要因は、学校数や利用者の規模、クラウドかオンプレミスか、アレルギーや衛生記録をどこまで扱うかです。自治体独自の徴収や帳票を追加するほど、カスタマイズ費も増えます。

学校給食管理システムの開発期間と進め方

要件確認から稼働までの目安は、小規模パッケージで2〜4か月、複数校の移行・帳票調整を含む場合は4〜9か月です。

公会計化や基幹連携を含むと、6〜18か月かかります。そのため、調達、契約、データ整理、研修、並行稼働、年度切替まで含めて計画します。

企画・現状調査・要件定義の段階

関係者ごとに業務と情報の流れを整理しておくと、要件や移行範囲を判断する材料がそろいます。

  • 現状把握:業務フローと、帳票・Excelの現状を押さえる段階です。
  • 要件整理:必須、希望、将来機能の三つに分けた整理です。

学校、給食センター、教育委員会、会計担当ごとに、献立、食数、発注、検収の流れを一覧にします。アレルギー情報、欠食、給食費、帳票の流れも、同じように整理します。

紙帳票・Excelの名称、入力・承認者、保存年限、既存IDを一覧にすると、移行・廃止の対象が明確になります。

アレルギー、個人情報、食数確定、年度切替、エラー時の訂正は、初期段階で画面やデモを使って確認します。

文部科学省の令和8年度公会計化等伴走支援事業が示すとおり、システム構築は必須ではなく、Excelやマクロも選択肢に入ります。そのため、導入範囲は業務課題から決めます。

設計・設定・開発と現場での検証

食品、料理、学校、学年、クラスのマスタを設計します。利用者、権限、帳票のマスタも同様に決めます。そのうえで、献立から栄養計算、発注量、原価、アレルギー照合までを一連で確かめます。

  • マスタ設計:食品から帳票までのデータ構造です。
  • 現場確認:現場の担当者が試作画面を使い、確かめる段階です。

給食費も扱う場合は、在籍情報から喫食、徴収、減免、口座振替、督促、会計出力まで、年度切替のケースを検証します。

帳票、印字項目、CSV、学校別権限は、早い段階で確認しておきます。後工程で変更すると影響が広がるため、栄養士や学校事務に試作画面を見てもらい、入力量、確認のしやすさ、紙の手順との整合を確かめます。

テスト・研修・並行稼働

テストでは、通常献立に加えて、欠食、学級閉鎖、転校、食材変更、アレルギー食の場合も確認します。

  • 例外確認:年度更新、連携エラー、帳票の再出力を試します。
  • 本番準備:役割別の研修と、障害時の代替手順です。
  • 試行評価:作業時間、ミス、問い合わせの状況です。

アレルギー情報、献立照合、調理指示、配食結果は、複数人で照合します。テスト用の個人情報はマスキングし、使用後の削除手順も定めます。

まず1校または1調理場で試行し、発注ミス、帳票作成時間、アレルギー確認の抜けを確かめます。そのうえで結果を改善し、全施設へ展開すると、導入後に使われなくなるリスクを抑えられます。

ポイント

期間は、公会計化や基幹連携を含むかどうかで変わります。企画から並行稼働まで、各段階の検証を含めて計画すると、途中の遅れを抑えやすくなります。

学校給食管理システムの見積もりのポイント

「学校給食管理システム一式」とだけ書いて依頼すると、各社の提案を同じ条件で比べられません。そこで、業務、施設、利用者、移行、連携の条件を示します。帳票、研修、保守、稼働時期も、同じ条件でそろえて提示します。

条件が違う提案を単価だけで比べると、後から追加費用が発生し、総額が逆転することがあります。

仕様書に書く数量と運用条件

仕様書には、学校・センター数、食数、利用者・権限、献立数を記載します。マスタ件数、帳票数、給食回数、アレルギー対応人数も示します。徴収方法、連携先、端末も書いておきます。

  • 数量と業務:施設、利用者、食数、帳票の数を具体的に示す項目です。
  • 安全と移行:保護条件と、移行に関わる取り決めの項目です。

紙帳票やExcelの見本を添えて、残す帳票、廃止する帳票、新設する帳票を分けます。減免、督促、口座振替、無償化・補助制度も前提条件として書きます。

認証、権限、ログ、暗号化、バックアップ、復旧目標の条件を書きます。脆弱性対応、再委託、データの保管・返却も盛り込みます。

移行年度、マスタ整備の担当、リハーサルの回数も決めておきます。後から条件を足すと、提案を比べにくくなります。

複数社の価格と対応範囲の比較

比較表には、初期構築、設定、追加開発、移行、連携を並べます。さらに、機器、研修、保守も加えます。月額・年額や制度改正、5年間の総額も含めます。

  • 価格:初期費用から5年間の総額までです。
  • 対応範囲:標準機能、追加料金、責任条件の三つです。

標準・オプション、別途費用、税、出張、時間外対応を分けて示してもらいます。そのうえで、同じ条件で概算を出せるか、追加条件を説明できるかを確認します。

候補には、日立産業制御ソリューションズ、トーテックアメニティ、両毛システムズ、東洋システムサイエンス、夢工房、日本ソフトウエアマネジメントなどがあります。

日立産業制御ソリューションズは複数施設の献立・発注、トーテックアメニティは学校給食の栄養管理を扱います。両毛システムズはネットワーク型・クラウド型献立、東洋システムサイエンスは栄養計算・帳票を扱います。

夢工房は個人別アレルギー、日本ソフトウエアマネジメントは給食費・アレルギー管理を提供します。候補の順位を付けるより、自治体の対象業務と各社の標準範囲が合うかを確認します。

契約前の追加費用と責任分界

仕様変更、障害の定義、復旧時間、データ消失を確認します。連携先の変更、制度改正、OS・ブラウザの終了、保守対象外も確かめます。

  • 追加費用:課金の条件が明確かどうかです。
  • 責任分界:障害時の対応や復旧を、どちらが受け持つかの線引きです。
  • 導入後:KPIの設定と、運用状況の把握です。

帳票変更、データ修正、現地対応が別料金になる条件を確かめ、契約書、仕様書、提案書、見積明細の内容をそろえます。

公会計化では、財政、学校、教育委員会、情報管理部署、金融機関との調整が必要です。業務フロー、マニュアル、研修、テスト・移行結果、障害時の代替手順を、受入条件に含めます。

帳票作成時間、学校からの問い合わせ件数、発注修正件数、徴収事務の処理時間をKPIにします。

ポイント

見積もりは、業務や施設、移行、連携、稼働時期の条件をそろえて依頼します。単価だけで比べると追加費用で総額が逆転することもあるため、責任分界も合わせて見ます。

学校給食管理システムのコストを抑える考え方

コストを抑えるときも、安全性と業務品質は保つことが前提です。そのうえで、不要な開発や重複入力を減らし、5年間の費用を管理します。アレルギー、衛生記録、個人情報保護は削らず、優先順位を決めて段階的に導入します。

パッケージ・クラウド・ハイブリッドの使い分け

方式を選ぶときは、学校給食の固有業務と、自治体独自の連携要件を分けて考えます。

  • パッケージ:定型業務なら、開発期間を短く抑えられる場合があります。
  • クラウド:施設間の共有と、更新の負担を比べる方式です。
  • ハイブリッド:独自業務と基幹連携を組み合わせる方式です。

学校給食に固有の献立、栄養、食材、アレルギー、衛生帳票は、実績のあるパッケージを使うと、要件定義の負担を減らせます。

給食費収納、認証、住民・会計連携は、追加開発や既存の基幹との接続で補う構成もあります。

スクラッチ開発は独自業務に合わせやすい反面、要件定義、テスト、保守、制度改正時の費用が増えます。標準機能に合わせすぎると、紙やExcelへ戻る可能性もあります。

標準機能、設定変更、追加開発、手作業の範囲を決め、5年間の総額と運用負担を比べます。

優先順位を決めた段階導入

献立、発注、アレルギー、衛生、給食費、保護者ポータルを一度にまとめると、予算と調整期間が膨らみます。

  • 導入順:業務ごとに、どこから始めるかの判断です。
  • 将来連携:後の接続を見越した設計の段階です。
  • 効果測定:導入前後の差を測る項目です。

二重入力の多い献立、食数、発注から整え、次にアレルギーと衛生記録、その後に公会計や基幹連携へ進める方法もあります。そのうえで、制度開始や年度切替に合わせ、段階ごとの成果を設定します。

将来連携に備え、学校コード、児童生徒ID、食品コード、給食回数、年度のマスタ構造を先に設計します。

小規模な試行で操作時間、入力エラー、問い合わせ、帳票時間を測り、効果が確認できた機能から全施設へ広げます。

TCOと効果による判断

TCO(総所有コスト)は、初期構築、移行、端末・ネットワーク、利用料、保守を含めて比べます。研修、制度改正、データ返却、更新も含めます。

  • 総費用:初期構築から更新までを合わせた金額です。
  • 効果:導入前の作業時間やミスとの比較です。
  • 見直し:KPIの定期確認と、未利用機能の整理です。

初期費用が安くても、保守や帳票追加が高ければ、5年間の総額は上がります。一方で、初期費用が高くても、二重入力や発注ミス、帳票・徴収事務を減らし、現場の負担を抑えられる場合があります。

導入前の献立・帳票時間、発注修正、アレルギー確認の手戻り、問い合わせ、未納・督促、月次締めを測り、KPIにします。

効果を見ずに機能を追加すると、費用と利用者の負担が増えます。

ポイント

コストを抑える案は、方式、導入順、5年間の総額と現場の負担を合わせて比べて選びます。安全性や業務品質を落とす削減は、どの方式でも避けるべきです。

学校給食管理システムのよくある質問(FAQ)

費用を検討する自治体や給食センターから寄せられる疑問を、範囲や運用条件とあわせて取り上げます。

学校給食管理システムは300万円で導入できますか?

献立・栄養・発注に限定し、学校数が少なく、連携や大規模移行がなければ、初期300万円前後の公開例があります。

サーバー、端末、環境構築、研修の費用は、別に見る必要があります。さらに、保守、帳票、消費税も別になる場合があります。公会計や複数校連携、個人別アレルギー管理を含めると、300万円を超える前提で整理します。

自治体の学校給食管理システムにクラウドは使えますか?

クラウドも選択肢ですが、ネットワーク、認証、個人情報、委託先を確認します。保存場所、バックアップ、障害時の継続も、あわせて見ます。

文部科学省の2026年公会計化支援FAQでは、構築の要否は自治体ごとの検討事項です。そのため、必要な安全性と運用体制を整理してから、方式を選びます。

献立管理と給食費管理は同じシステムにすべきですか?

同じ製品にすることは、必ずしも条件ではありません。得意分野が異なるため、連携を前提に組み合わせると、費用と運用のバランスを取りやすい場合があります。

別製品を組み合わせる場合は、共通ID、データ連携、責任分界、障害時の窓口を明確にし、費用と運用を比べます。

データ移行費を抑えるにはどうすればよいですか?

移行対象を決め、不要な過去データを整理し、食品・学校・児童生徒・保護者マスタを標準化します。Excelの重複や表記ゆれを確かめ、移行形式を早めに決めると、クレンジングの工数を抑えられます。

アレルギー情報や徴収履歴は、安全性、監査、説明責任に関わるため、費用だけを理由に移行対象から外しません。

まとめ

費用相場は、限定導入で300万〜600万円、複数校の統合で800万〜2,000万円、公会計・基幹連携・移行・複数年保守込みで1,500万〜6,000万円超です。

公開価格や自治体資料は、対象業務、学校数、期間、保守が異なるため、条件付きの参考レンジとして使います。

見積もりでは、構築、要件定義、開発、移行、連携を分けて考えます。機器、研修、保守、制度改正、5年間の運用費も分けて見ます。

献立・発注と給食費・収納を分け、アレルギー、衛生、個人情報、確認手順を要件に含めます。標準機能、追加開発、段階導入、KPIを組み合わせて、費用と安全性を両立します。

学校、食数、センター、利用者、連携先の条件を整理します。帳票、移行対象、稼働時期もそろえて、複数社へ同じ条件で相談します。

業務と導入後の運用、制度改正まで理解する開発会社を選ぶことが、長期的な費用と現場負担の抑制につながります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。