Screwdriverのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

Screwdriver.cdの導入費は、PoCの0〜100万円から全社の1,500万円以上まで幅があります。その幅は、対象範囲と実行基盤によって生まれます。

費用の相場と内訳、期間を左右する要因、費用の抑え方を順に説明します。全体像は、Screwdriverのシステム開発の完全ガイドでも確認できます。

▼全体ガイドの記事
・Screwdriverのシステム開発の完全ガイド

Screwdriverのシステム概要

Screwdriverを中央に置き、API・Web UI、Launcher、実行エンジン、データストアを注釈線で示した図。
管理・実行・保存を担う要素を見渡せます。

Screwdriverは、GitHub、GitLab、Bitbucketなどから通知を受け、リポジトリ内の screwdriver.yaml に沿ってJobを実行するCI/CDプラットフォームです。公式ガイドでは、API、Web UI、Launcher、実行エンジン、データストアなどで構成されています。

見積もりでは、Screwdriverを複数のサービスと実行基盤を組み合わせるシステム開発として整理します。

業務システムではなくCI/CD基盤

Screwdriverは、業務アプリの画面やデータベース処理を作るのではなく、変更の検証と各環境への反映を自動化する基盤です。

  • 実行の起点:Pull RequestやcommitをきっかけにJobが動く
  • ビルドとテスト:テストの実行と、コンテナイメージの作成
  • 成果物と反映:成果物の保管と、各環境への反映
  • 工程の管理:Pipeline as Codeで手作業を管理し、レビュー済みの変更を同じルールで届ける

単一リポジトリの簡単なテストなら、マネージドCIの方が初期費用を抑えやすい場合があります。一方で、複数チームやクラスタへ同じ品質基準でデプロイする企業や、既存の実行環境を組み合わせたい企業は、共通基盤化を検討できます。

導入時に必要な実行基盤と運用設計

Screwdriverの導入では、Jobの実行場所と周辺基盤を含めた構成設計が要ります。さらに、ログ・メトリクスの収集も運用設計に含めます。

  • サービス構成:SCM、API・UI、Store、Queue、Launcherの連携
  • 実行場所:Build ClusterやJobの実行環境の選定
  • 周辺基盤:レジストリ、ログ、Secret、バックアップの準備
  • Kubernetes設計:Namespace、ノード上限、ネットワーク、権限の決定

出発点として、Dockerや既存のJenkins Executorを使う選択肢もあります。ただし、どこでJobを動かすかを決めなければ、見積もりは確定しません。

公式ガイドによると、Screwdriverのコードは原則としてYahoo BSD Licenseで公開されています。なお、OSSでもクラウド利用料や運用人件費は発生するため、ライセンス費、構築費、継続運用費を分けて予算化します。

Screwdriverのシステム開発・導入費用の相場

検証・PoCから全社・高信頼基盤まで、4段階のScrewdriver導入費用レンジを横棒で比較した図。
対象範囲が広がるほど予算レンジも上がります。

ここに示す費用は、公開されているDevOps導入相場やKubernetes構築価格、Screwdriverの構成要素をもとにした推定です。2025〜2026年時点の見立てで、Screwdriver固有の定価ではありません。

  • 検証・PoC:0〜100万円
  • 小規模な本番導入:300〜600万円
  • 本番標準基盤:600〜1,200万円
  • 全社・高信頼基盤:1,500万円以上

検証・PoCの費用目安(0〜100万円)

SD-in-a-BoxやDockerを使う検証期間は、1〜4週間程度が目安です。既存のKubernetesやGitサービスを使い、社内エンジニアが設定できれば、外部への現金支出を0〜100万円程度に抑えられる可能性があります。

  • 試行範囲:1リポジトリで、テストと成果物作成を試す
  • 確認項目:PRテスト、Artifact保管、環境昇格、Secret、失敗時の再実行
  • 計測項目:ビルド時間と同時実行数の計測と、本番費用の推定

PoCですべてのJobを移行する必要はありません。また、外部支援を使う場合は、要件整理、環境準備、YAML作成、結果報告を分けて見積もります。

小規模チームの費用目安(300〜600万円)

1チームまたは単一プロダクトの本番基盤は、300〜600万円程度が目安で、期間は1〜2か月程度です。既存のKubernetesがない場合や、Jenkinsからの移行、複数のデプロイ先を含む場合は、費用が上振れします。

  • 連携とJob:SCMとの連携と、数個のJobの用意
  • 運用の基本:Secret、ログ保管、監視、運用手順の整備
  • 引き継ぎ:担当者への運用の引き継ぎ

株式会社riplaが公開する小規模チーム・単一プロダクトのDevOps導入目安は、この記事の費用と整合します。

出典:株式会社ripla「DevOpsの開発方法・工程・進め方・費用相場」、2026年確認。比較する際は、Pipeline数やテスト自動化の範囲をそろえます。

本番標準基盤の費用目安(600〜1,200万円)

複数チーム向けの標準基盤は、600〜1,200万円程度を見込みます。期間は2〜4か月程度です。

APIやUIの設定に加えて、チームごとのリポジトリ・既存認証・ネットワーク・レジストリ・ログ保持方針を調整します。さらに、関係者のレビュー時間も費用に含めます。

  • 共通化:Pipelineテンプレートの整備
  • 実行・権限:Build Clusterの分離と、権限の設計
  • 成果物と運用:Artifact管理、監視、障害時の手順の整備

中規模の目安は、複数工程の自動化や監視整備を含むDevOps導入相場を参考にしています(出典:株式会社ripla、2026年確認)。

標準化と移行が増えるほど人件費も増えます。ただし、OSSの無償性だけで費用が下がるとは限りません。

全社・高信頼基盤の費用想定(1,500万円以上)

全社・高信頼基盤の導入費用は、1,500万円以上になる可能性があります。導入期間は6〜12か月以上です。

  • 基盤の規模:複数部門にまたがるクラスタやリージョンの冗長化
  • 移行と監査:既存Jenkinsなどからの段階移行と、監査ログの整備
  • 信頼性と対応:DR、SLA、24時間対応の設計

この導入は、社内のデリバリープラットフォームを整える取り組みとして扱います。全社を一度に切り替えると手戻りが大きいため、最初の部門で標準を確立してから横展開します。

Jobの実行権限、本番Secretの保護、障害時の復旧先も、費用を左右します。見積書では、開発費のほか、移行・訓練・監査対応・保守契約・クラウド利用料を分けて記載します。

ポイント

判断の目安は、検証で足りるか本番の基盤が要るかです。対象のチームや環境が広がるほど予算レンジは段階的に上がり、全社規模では1,500万円以上を想定します。

Screwdriverのシステム費用の内訳

本体費だけを見ると、実際の支出とずれてしまいます。そのため、費用は工程ごとに分けて比べると判断しやすくなります。主な費用は、要件整理・設計、実行基盤、Pipelineの開発・移行です。

このほか、セキュリティ・監視と運用保守にも費用がかかります。範囲を明確にすれば、安く見える見積もりから後で追加費用が発生するリスクを抑えられます。

要件整理・アーキテクチャ設計の費用

見積もりの前に、開発と運用の現状を把握しておきます。現状調査を省くと、特殊なビルドや本番ネットワークからレジストリへ接続できない問題が後から判明し、追加の工数が生じます。

  • 対象の棚卸し:チーム数・環境数・リポジトリ、言語、ビルド時間の整理
  • 接続と運用:デプロイ先・既存CI/CD・Secretと、承認者、ログ保持の確認
  • 構成設計:API・UI・Store・Launcher・実行エンジンの配置の決定

設計費は、対象のチーム数と環境数に比例します。たとえばPoCなら、数回のヒアリングと簡単な構成図で済みます。

全社基盤では、データの保存場所も含めて、権限マトリクスと責任分界、バックアップと復旧目標を決めます。

自社で運用する場合は、機能要件と同じ重さで非機能要件も定義します。

クラウド・Kubernetes・ビルド実行基盤の費用

Kubernetesを新規構築する場合、実行基盤の構築範囲と利用料を分けて見積もります。

アールワークスの構築メニューは税抜277.2万円で、要件定義やインフラ設計・構築を含みます。マニフェスト作成やCI/CD設定も含まれます。

クラウド利用料や必要なライセンスのほか、テストや監視設定などは別扱いです。

出典は株式会社アールワークスの「Kubernetesを導入して、アプリデプロイやインフラ運用を自動化したい」です(2026年確認)。

この価格はScrewdriverの導入価格ではありません。ただし、実行基盤だけでも数百万円規模になり得るため、比較の材料になります。

  • 構築対象:クラスタとノード、ネットワーク、ロードバランサーの用意
  • 周辺サービス:レジストリ・ストレージ・ログ・監視・バックアップの整備
  • 月額の変動要因:ノード数・CPUとメモリ、ログ保持、Artifact容量、バックアップ頻度の確認

ランニング費は、固定ノード費と、同時実行数・実行時間による変動費に分かれます。小規模なら月5〜30万円、中規模以上なら月30〜150万円以上が仮置きです。

月額は、これらの条件で変わる推定です。本番稼働後の月額も、見積もりに記載します。

Pipelineの新規作成・移行費用

screwdriver.yaml の作成は、シェルやJenkinsfileの置き換えにとどまらず、移行時に整理すべき複数の設計項目を含みます。

1Pipelineあたりの作業量は、ステップ数と外部サービス連携、テストデータ、デプロイ先の数によって変わります。

Yahoo! JAPANの事例では、Kubernetesクラスタ構築のJobを分割し、依存関係をPipelineに反映して、失敗箇所を把握しやすくしました。同事例では、巨大化した screwdriver.yaml をPythonで生成しました。

なお、Yahoo! JAPAN Tech Blogの2020年記事「CI/CDの巨大パイプライン、デプロイを高速化するには?」は、巨大なPipelineを増やしすぎないよう提案しています。特に、共通化と責務分離を同時に設計すると、移行費用を抑えやすくなります。

  • Job設計:依存関係と、PR・commit・tagのトリガーの定義
  • 成果物と環境:成果物の受け渡しと、環境昇格の設計
  • 運用フロー:承認と、失敗時の再実行の決定

Secret・権限・監視・保守の費用

公式仕様では、Secretは暗号化して保存され、Gitリポジトリの権限に関わる管理者が追加・変更・削除します。一方で、SecretはJobの環境変数として公開されます。

allowInPR の既定値はfalseです。必要性を検討しないまま有効にしないことが、安全上の基本です(出典:Screwdriver Guide「Build Secrets」、2026年確認)。

  • Secret保護:PRから本番用Secretを使わせない
  • セキュリティ対策:最小権限、ログへの機密情報出力防止、脆弱性スキャンの扱い
  • 運用対策:監査ログ・アラート・バックアップ、障害対応、関連コンポーネントの更新の扱い

初期構築費の15〜25%程度を年間保守費の仮置きにできます。ただし、24時間対応やSLAは個別見積もりです。保守をゼロにすると、障害復旧やセキュリティ更新は社内で担うことになります。

ポイント

見積もりに本体費以外の項目が入っているかが、判断の目安です。範囲を明確にすると、後から発生する追加費用のリスクを抑えられます。

開発期間と費用を左右する変動要因

既存CI/CDの全面移行とハイブリッドを左右に並べ、それぞれの運用と導入上の特徴を比べた図。
移行範囲と導入後の管理負担に違いがあります。

費用は、設定項目の数よりも既存のフローをどこまで変えるかで大きく変わります。期間と工数には、対象Pipeline数や実行環境、移行方式が影響します。さらに、セキュリティと意思決定の速さも関わります。

見積もりでは、これらを数字で伝えると、レンジの精度が上がります。

対象チーム・リポジトリ・環境の数

規模によって必要な設計は変わります。1チーム・1リポジトリ・開発環境だけなら、構成を絞って短期間に検証できます。

10チーム、数十リポジトリ、複数クラスタで、開発・検証・本番の三環境を持つ規模では、横断的な設計が必要です。

  • 横断設計:テンプレート・権限・命名規則の統一と、ログ保持、通知先の決定
  • 規模の共有:リポジトリ数・特殊ビルドの割合・同時実行数の伝達
  • 初回範囲:標準的なサービスからの開始
  • 例外対象:モバイルビルド・オンプレミス接続・長時間の統合テストは、第二段階に回す

既存CI/CDと移行方式

Jenkins、GitHub Actions、GitLab CIなどの設定をすべて置き換えるか、新サービスだけに使うかで費用が変わります。

  • 全面移行:運用を統一しやすいが、棚卸しと並行稼働が必要
  • ハイブリッド:短期導入しやすいが、権限・ログ・通知・保守の管理が残る
  • 対象の分類:「そのまま移せるJob」「設計変更が必要なJob」「廃止できるJob」に分ける

過去一年間使われていないJob、重複処理、理由が不明な手動承認を移すと、旧基盤の複雑さも引き継いでしまいます。そのため、対象を見直せば、不要な作業を見積もりから外せます。

セキュリティ・可用性・監査要件

セキュリティや可用性の条件は、ネットワーク、認証、運用体制の設計に影響します。

  • セキュリティと監査:隔離ビルド・オンプレミスSCM・複数リージョン、監査ログ・本番承認・災害復旧を要件に含める
  • データ保護:個人情報や顧客データのアクセス記録・保存期間・削除方法と、委託先監督の決定
  • 可用性とSLA:冗長化・バックアップ・監視・オンコールのほか、対象時間と一次応答、復旧目標、対象外の障害を定める

開発用の停止が許容される環境と、本番デプロイを止められない環境では、求める可用性が異なります。

セキュリティ要件は、後から追加するより初期のRFPに含めるほうが手戻りを抑えられます。

ポイント

判断の目安は、既存フローをどこまで変えるかです。対象の広さや移行方式、セキュリティ要件が重なるほど、期間と費用は膨らみます。

Screwdriverの導入費用を抑えるポイント

機能を削るより、対象範囲と運用責任を明確にすることが、費用の抑制につながります。小さく始めて実測し、使われる標準を作ってから広げれば、不要なクラスタや過剰な冗長化への先行投資を避けられます。

導入後の開発速度や障害復旧時間も測定し、費用に見合う効果を確認します。

1チーム・1サービスからの段階導入

協力を得やすく、リスクも比較的低い1サービスを選びます。そのうえで、PRテスト、成果物保存、検証環境へのデプロイを実装します。

  • 成功率:Pipelineの成功状況の記録
  • リードタイムと再実行:平均時間と再実行回数の計測
  • 運用工数:担当者の対応時間の記録

測定値があれば、次のチームへ展開する際のノード数や支援工数を見積もれます。

riplaの公開情報でも、一つのチーム・システム・開発フローから始め、成果と課題を見ながら横展開する考え方が示されています(出典:株式会社ripla、2026年確認)。そのため、最初から全リポジトリの移行を約束しないことが、費用と失敗リスクの両方を下げます。

Pipelineテンプレートと実行環境の標準化

個別に screwdriver.yaml を書くと、同じ修正の重複につながりがちです。そこで、共通化した処理はテンプレートで管理します。

  • 共通処理:Buildイメージ・テスト・Artifact命名、通知、脆弱性スキャンのテンプレート化
  • 個別差分:サービス固有の設定だけを各リポジトリに残す

Screwdriver公式ブログは、Pipeline Templatesで、Job・ステップ・コンテナイメージを再利用できると紹介しています(出典:Screwdriver公式ブログ、2024年)。

テンプレートを巨大化させると条件分岐が増え、保守費が上がります。そのため、標準範囲と個別実装を分け、バージョン、変更承認者、利用チームを管理します。

テンプレートの管理者は、利用状況を月次で確認し、使われないパターンは廃止します。

ビルド時間・同時実行数・ログの管理

依存しないJobを並列化し、変更のない処理を毎回実行しないようにすると、クラウド費用を抑えられます。実際、Yahoo! JAPANの事例では、目的別にPipelineを分け、Kubernetesアプリの反映が1時間未満になったと報告されています。

  • Pipeline分割:アプリのデプロイとKubernetesクラスタ構築を分ける
  • 実行量:ピーク時の同時実行数と夜間バッチを見て上限を設定する
  • 保管量:ログ保持期間とArtifact世代数の決定
  • 実行環境:開発用と本番用のBuild Clusterを分ける

同時実行数を増やすと待ち時間が短くなる可能性がある一方、ノード数と費用も増えます。

ポイント

判断の目安は、対象範囲と運用責任を先に決め、1チーム・1サービスで実測してから広げることです。テンプレートを巨大化させないことも、保守費の抑制につながります。

Screwdriverの見積もりを取る際のポイント

相談の際は、ツール名よりも、現在の開発フローと達成したい状態を先に伝えます。

見積もりの前に、対象リポジトリ数と環境数、1日あたりのビルド回数と平均時間、同時実行数を整理します。あわせて、既存CI/CDやデプロイ先、Secret、必要な稼働時間も伝えます。

RFPに記載する対象範囲と成果物

RFPを使うと、見積もりの対象範囲と成果物を会社間で比較できます。たとえば既存20本のうち標準型15本を移行し、特殊型5本は設計書と移行方針を納品すると指定すれば、会社ごとの比較が容易です。

  • 作業範囲:調査・設計・基盤・連携、Pipeline作成・移行の記載
  • 納品物:Secret・権限、監視・テスト・教育・文書、保守の対象数の提示
  • 費用条件:クラウド・ライセンス・現地作業・テスト・監視・保守・追加単価の確認

アールワークスの公開価格でも、クラウド利用料とライセンスは含まれません。テストや監視設定にも条件があります。

公開価格は、含まれる範囲を読む基準として使います。安さの証明としては扱いません。

ベンダーのScrewdriver経験と隣接技術の確認

Screwdriver専門の国内導入会社や公式認定会社は、公開情報で多数確認できるわけではありません。そのため、相談先は、Screwdriverの経験、隣接技術、設計と運用の進め方で評価します。

  • Screwdriver経験:実装の可否と、担当者の経験の確認
  • 隣接技術:Kubernetes・Docker・クラウド・Jenkins移行・DevSecOpsの評価
  • 設計と運用:実行エンジン・Secret分離・テンプレート更新・並行期間・障害対応・保守範囲の確認

実績名だけでなく、自社構成に置き換えた設計案と前提条件を説明できるかを見ます。

契約で決める追加費用と運用責任

OSS案件では、追加開発や障害対応の責任分界が曖昧になりやすいため、契約で範囲を具体化します。

  • 保守範囲:要件変更・Pipeline追加・クラウド変更・脆弱性対応・本体更新・ログ容量増加の扱い
  • 所有権と引き渡し:ソースコード・YAML・IaC・運用手順・ログ・設定値の確認
  • データの取り扱い:顧客データを扱う場合のアクセス権・再委託・保存場所・削除・事故時連絡の記載
  • 運用と費用:文書と教育を成果物に含めたうえで、変更単価と責任範囲を含む総額での判断

ポイント

判断の目安は、ツール名ではなく、開発フローと達成したい状態を伝えられるかです。RFPで対象範囲と成果物をそろえると、会社ごとの比較が容易になります。

よくある質問

予算の検討でよく挙がる質問に、利用料、導入期間、既存CI/CDとの移行、Secret管理の順に答えます。

Screwdriverは無料で使えますか?

ScrewdriverはOSSですが、導入全体が無料になるわけではありません。ライセンス費を抑えられても、クラウド、Kubernetesやビルドノード、レジストリの費用は発生します。

ログやバックアップにも費用がかかります。さらに、構築、移行、保守の費用に加えて、社内の構築・運用の担当者工数も社内コストとして見積もります。

Screwdriverの導入期間はどのくらいですか?

PoCは1〜4週間、小規模チームは1〜2か月、本番標準基盤は2〜4か月程度が目安です。全社移行・複数クラスタ・DR・監査・既存CI/CD移行を含むと、6〜12か月以上かかる可能性があります。

期間は、リポジトリ数のほか、例外的なビルドや承認フロー、ネットワーク制約、社内レビューの回数によっても変わります。

JenkinsやGitHub Actionsと併用・移行できますか?

併用も移行も可能ですが、判断する前に、ビルド環境・認証・成果物・デプロイ先・Secretを確認します。進め方の一つは、新規サービスから始めて安定したテンプレートを作り、既存CI/CDを順に移行する方法です。

全面移行では、旧基盤との並行稼働期間と切り戻し手順を見積もりに含めます。

Pull Requestで本番Secretが漏れる心配はありませんか?

Secretは暗号化して保存されます。Pull Requestへの公開は、allowInPR で制御できます。公式仕様では、その既定値はfalseです。

PRの変更YAMLから機密情報が露出する恐れがあるため、通常は本番SecretをPR Jobへ公開しません。

PR用の非機密値と本番デプロイ用Secretを分け、管理者権限、ログ、Artifactへの出力も確認します。

まとめ

Screwdriverの予算は、PoCで0〜100万円、小規模で300〜600万円、本番標準基盤で600〜1,200万円が目安です。全社・高信頼基盤では、1,500万円以上を想定します。

この金額は、対象範囲や実行基盤、移行数、セキュリティ・監視・保守を含めた公開情報ベースの推定です。

運用可能な基盤を前提にした費用の判断

OSSのライセンス費だけでなく、クラウド・Kubernetes・ビルド実行・Pipeline移行を分けて確認します。さらに、Secret・権限、監視、バックアップ、障害対応も見ておく必要があります。

小さく始めて実測し、テンプレートと運用ルールを整えてから対象を広げると、先行投資と手戻りを抑えられます。そのうえで、初期費用と月額費用、対象外作業、追加変更単価を見積もりに明記します。

最初に行う、自社の対象範囲の整理

PoCで費用と効果を測定します。その結果をもとに、条件を比較できる相見積もりを依頼します。

  • 導入対象:チーム・リポジトリ・環境・既存CI/CDの整理
  • 負荷と接続:ビルド回数・デプロイ先・Secret・必要な稼働水準の確認
  • 相談先:Kubernetes・クラウド・DevSecOps・移行・運用保守を評価できる会社の選定

リードタイム・デプロイ頻度・変更失敗率・復旧時間・手作業の削減量をKPIにすると、導入後の投資効果を判断しやすくなります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。