Screwdriverのシステム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

Screwdriverのシステム開発を発注・外注するなら、Screwdriver.cd本体だけでなく、SCM連携、実行基盤、Secret管理、監視、移行、保守までを一つのデリバリー基盤として要件化することが重要です。

Screwdriverは、工具や製造設備ではなく、ソースコードの変更をビルド、テスト、成果物作成、各環境へのデプロイにつなげる継続的デリバリー(CD)プラットフォームです。OSSであるため「本体は無料」と考えやすい一方、実際の発注ではKubernetesやDockerなどの実行環境、既存CIからの移行、権限・監査、障害対応までが費用と成否を左右します。本記事では、発注形態の選び方、RFPと要件整理、契約形態、2026年時点の費用相場、委託先の選定、見積比較のポイントを、Screwdriver.cdを業務システムの開発・運用に組み込む前提で解説します。

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Screwdriverのシステムを発注する全体像

Screwdriverのシステムを発注する全体像

Screwdriverの発注では、単にOSSをインストールして終わりにはなりません。公式ガイドでは、ScrewdriverはPipeline as Code、複数の実行エンジン、SCMとの連携を組み合わせ、Pull Requestから本番環境までの流れを定義するサービス群として説明されています(出典:Screwdriver Guide「What is Screwdriver?」、2026年8月確認)。発注対象を最初に分解すると、見積漏れと責任範囲の曖昧さを抑えられます。

まず発注範囲をScrewdriver本体と周辺基盤に分けます

発注範囲は、Screwdriver API・Web UI・Launcher・Store・Queueなどのサービス群、GitHubやGitLabなどのSCM連携、Pipeline定義、ビルド実行エンジン、コンテナレジストリ、ログ・監視、Secret管理、バックアップに分けて記載します。Screwdriver公式のAWS構成例では、Kubernetes上でAPIを動かし、データストアとしてPostgreSQLを利用します。したがって、Screwdriverの設定費用と、Kubernetes・データベース・ネットワーク・レジストリの設計構築費用は別の項目として見積もる必要があります。

さらに、既存のJenkinsや別のCI/CDから移行する場合は、Pipeline数、利用中のプラグイン、ビルドイメージ、成果物の保存先、デプロイ先、Secretの棚卸しが追加されます。新規構築と移行では難所が異なるため、RFPには「新規基盤の構築」と「既存Pipelineの移行」を分けて記載します。

複数チームの標準化が必要かを判断します

Screwdriverは、複数のリポジトリやチームに共通するPipelineを標準化したい企業に向いています。screwdriver.yamlをソースコードと同じリポジトリで管理できるため、設定変更をレビューし、履歴を追跡しやすいことが特徴です。また、Kubernetes、Jenkins、Nomadなどの実行エンジンをプラグインとして使い分けられるため、GoのビルドはKubernetes、iOSのビルドはJenkins実行環境というように、ワークロードごとの構成を選べます。

一方、単一のリポジトリでテストとデプロイを始めたいだけなら、GitHub ActionsなどのマネージドCIが短期間で導入できる可能性があります。発注前には、リードタイム、デプロイ頻度、変更失敗率、復旧時間、手動作業時間を現状値として記録し、Screwdriver導入後に何を改善したいのかを決めます。IPAの2025年度ソフトウェア動向調査は、2026年2月9日時点で362件の回答を集計し、国内企業のソフトウェア活用やOSS活用を調査しています(出典:IPA「2025年度ソフトウェア動向調査」、2026年5月更新)。OSSを採用する理由と運用上の課題を、社内でも事前に共有しておくことが大切です。

Screwdriverの発注形態はどのように選びますか?

Screwdriverの発注形態の選び方

Screwdriverの発注形態は、内製、クラウド・Kubernetes導入支援、既存基盤を活かすハイブリッドの3つに分けて考えます。結論として、最初から全社基盤を外注するより、PoCを小さく実施して運用責任を見極め、その後に本番構築と移行を委託する段階導入が扱いやすい方法です。自社の技術者がどこまで保守できるか、障害時に誰が復旧するかを基準に選びます。

内製寄りのPoCは小さく検証したい場合に向いています

社内にKubernetes、コンテナ、Git、セキュリティ運用の経験者がいる場合は、公式のローカル構成やSD-in-a-Boxを使って、1リポジトリのPoCを内製できます。Pull Requestのテスト、commit後のビルド、成果物の作成、後続Jobの起動、失敗Jobの再実行を確認し、現行のCIと比べます。ここでの目的は本番化ではなく、Screwdriver.yamlの書き方、実行エンジンの適合性、ログの扱い、Secretの安全な受け渡しを把握することです。

PoCを委託する場合でも、対象を1リポジトリ、1実行エンジン、1デプロイ先に限定します。成果物には、構成図、設定ファイル、検証結果、未解決事項、概算の本番費用、社内で必要なスキル一覧を含めます。PoCから本番へ自動的に移行できるとは限らないため、本番設計を別見積にするか、PoC契約に本番移行の再利用条件を明記します。

クラウド導入支援は本番基盤まで任せたい場合に選びます

自社でクラスタを設計・構築する人員が不足している場合は、AWS、Azure、GCP、オンプレミスのいずれかにScrewdriverの標準構成を載せる支援を依頼します。依頼範囲には、ネットワーク、KubernetesまたはVM、データベース、認証、コンテナレジストリ、ログ、監視、バックアップ、脆弱性対応を含めます。Screwdriver公式のKubernetes構成でも、Kubernetes、GitHub、PostgreSQL、各種Secretの準備が前提となっているため、OSS本体の設定だけを切り出すと本番運用に必要な作業が残ります(出典:Screwdriver Guide「Setting Up a Screwdriver Cluster on AWS using Kubernetes」、2026年8月確認)。この構成を踏まえて、周辺基盤まで発注範囲に含めます。

委託先には、構築後の運用手順と障害対応訓練まで依頼します。例えば、APIが停止した場合、Queueが詰まった場合、ビルド用Podが起動しない場合、データストアを復旧する場合に、一次切り分けから復旧、再発防止までの手順を残します。24時間対応が不要な場合でも、営業時間、一次回答時間、重大障害のエスカレーション、定期メンテナンスの通知方法を契約前に決めます。

ハイブリッド型は既存Jenkinsや実行環境を活かせます

すでにJenkinsの実行ファームや社内のビルド用サーバーがある場合は、Screwdriverをパイプライン管理とデリバリーの共通基盤として使い、既存Executorを活用する方法があります。公式ガイドも、実行エンジンを差し替え、プロジェクトごとにKubernetesやJenkinsなどを選択できる構成を説明しています。既存資産を活用できる一方、認証方式、ログ形式、成果物の保存先、失敗時の再実行方法が異なるため、連携部分の責任分界を明確にします。

ハイブリッド型のRFPでは、「Screwdriverが担当する範囲」「既存CIが担当する範囲」「両者の境界で発生した障害の担当」を表にします。Pipelineテンプレートの共通化や権限設計はScrewdriver側、ビルドノードのパッチやiOS署名環境は既存基盤側など、担当を分けておくと、導入後に二社へ同じ障害を問い合わせる事態を避けられます。

RFPと要件整理は何を決めてから依頼しますか?

ScrewdriverのRFPと要件整理

RFPは「Screwdriverを導入したい」という製品名の依頼ではなく、どのリポジトリを、どの頻度で、どの環境へ、どの承認を経てデプロイするのかを伝える文書にします。受託側が同じ前提で提案できるように、現状、目的、対象範囲、非機能要件、納品物、スケジュール、見積条件、提案時の質問事項を分けて記載します。

現状と目的は数字と対象範囲で書きます

現状欄には、リポジトリ数、主要な言語、ビルド時間、デプロイ頻度、対象環境、利用中のCI、年間の障害件数、手作業の工程、現在の担当者を記載します。例えば「50リポジトリを対象に、Pull Requestのテスト、mainマージ後のステージング反映、本番デプロイの承認を標準化する」と書けば、単なるインストール案件ではないことが伝わります。

目的には、「デプロイ頻度を上げる」だけでなく、「本番SecretをPull Requestに公開しない」「リリース成果物を同一のArtifactとして環境間で昇格する」「障害時に前回成功版へ戻せる」のように、運用上の成果を含めます。目標値は、導入前に測れる範囲で設定します。過度に高い数値を先に決めるのではなく、現状のリードタイムや変更失敗率を基準に、導入後に比較できる形にします。

機能要件はPipelineの一連の流れで整理します

機能要件には、SCMの種類と認証方式、Webhook、Pull Request・commit・tag・releaseのトリガー、Job間の依存関係、並列実行、再実行、手動承認、Artifactの保存と昇格、デプロイ先、ロールバック、通知、API、テンプレートを含めます。screwdriver.yamlを誰がレビューし、どのブランチから本番Jobを起動できるかも、機能要件と権限要件をまたいで記載します。

Pipeline数とJob数は必ず分けて書きます。10リポジトリでも、各リポジトリにテスト、ビルド、ステージング、本番、脆弱性スキャン、通知のJobがあれば、設計・テスト対象は大きくなります。共通処理をテンプレート化するのか、各リポジトリへ個別に定義するのか、テンプレート更新時に既存Pipelineへどう反映するのかを提案依頼に含めます。

非機能要件とセキュリティは発注前に明文化します

非機能要件には、同時実行数、ビルドの待ち時間、ログ保持期間、Artifact保持期間、バックアップ頻度、復旧目標時間、監視対象、メンテナンス時間、可用性、ネットワーク制限、データの保存地域を含めます。全社基盤であれば、Build用Namespaceの分離、ノードやPodの上限、テナント間の影響、クラスタ障害時の代替手段まで確認します。

Secretは特に具体化します。Screwdriver公式では、Secretは暗号化して保存されますが、Jobには環境変数として渡されます。また、Pull RequestのJobへSecretを公開するためのallowInPRはデフォルトでfalseです(出典:Screwdriver Guide「Build Secrets」、2026年8月確認)。本番用Secret、検証用Secret、Pull Request用の非機密値を分離し、誰が登録・更新・削除できるか、ログやArtifactへ値が出ないか、漏えい時にどうローテーションするかをRFPと受入試験に含めます。

ソースコード、YAML、IaC、ログ、Artifact、運用手順に個人情報や機密情報が含まれる場合は、委託先と再委託先のアクセス範囲、国外保管の有無、監査、事故時の報告、契約終了時の返却・消去も確認します。個人情報保護委員会のガイドラインは、個人データを委託する場合に、委託先の選定、契約、取扱状況の把握を通じた必要かつ適切な監督を示しています(出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年8月確認)。そのため、セキュリティ要件をRFPと契約へ反映させます。

契約形態と納品物はどう設計しますか?

Screwdriverの契約形態と納品物

Screwdriverの導入では、要件が固まっていない上流工程と、成果物を定義しやすい構築工程、継続的な運用工程を同じ契約にまとめないことがポイントです。一般的には、要件整理や伴走支援は準委任型、構成構築や明確な成果物の開発は請負型、稼働後の監視・改善は月次の準委任または保守契約として整理します。実際の契約条件は案件ごとに異なるため、法務・専門家の確認を受けて決定します。

要件整理・構築・運用で契約を分けて考えます

要件整理を準委任型で依頼する場合は、稼働時間だけでなく、現状調査報告書、構成案、RFP、リスク一覧、PoC計画、要件定義書など、何を成果物として残すかを決めます。構築を請負型で依頼する場合は、完成の定義を「画面が表示されること」ではなく、指定したリポジトリからテスト、Artifact作成、ステージング反映、本番承認、ロールバックまでが受入条件を満たすこととして定義します。

運用契約では、障害対応だけでなく、Screwdriver本体やExecutorの更新、脆弱性対応、証明書更新、Secretローテーション、ログ容量の確認、Pipelineテンプレートの変更、クラウド費用のレビューを対象にするかを決めます。作業時間の上限、月次報告、定例会、追加作業の単価、緊急対応の扱いまで明記すると、稼働後の予算を管理しやすくなります。

納品物と権利・引き継ぎ範囲を明確にします

納品物には、構成図、ネットワーク図、アカウント・権限一覧、screwdriver.yamlのテンプレート、Infrastructure as Code、環境変数一覧、Secretの登録手順、Artifactの保存方針、監視設定、バックアップ・復旧手順、テスト結果、運用マニュアル、教育資料を含めます。Secretの値そのものを納品物に含めるのではなく、登録方法と更新方法を引き継ぎます。

ソースコード、設定ファイル、カスタムプラグイン、ドキュメント、ログ、Artifactの所有権、OSSライセンス表示、第三者ライセンス、再委託の可否、契約終了時のデータ返却・削除を契約書で確認します。Screwdriverはオープンソースとして公開されていますが、利用料が発生しないことと、導入支援会社の知的財産やクラウド利用料が無償であることは別問題です(出典:Screwdriver Guide「Support」、2026年8月確認)。したがって、システム全体の費用と権利範囲を分けて確認します。

受入条件は実際のPipelineと障害時の動作で確認します

受入テストでは、正常系だけでなく、Pull Requestでのテスト、マージ後のビルド、Artifactの保存、ステージングへのデプロイ、本番承認、失敗Jobの再実行、前回成功版へのロールバックを実際に動かします。SCMの権限が異なるユーザーでログインし、Guest、Collaborator、AdminがPipeline、ログ、Artifact、Secretへどこまでアクセスできるかも確認します。

障害系では、Webhook未達、Queue遅延、実行ノード不足、コンテナイメージ取得失敗、データベース接続障害、Artifact保存失敗、Secretの期限切れ、監視通知の不達を想定します。各ケースで、検知方法、一次対応、委託先への連絡、復旧、再実行、利用者への報告、再発防止の担当を確認します。受入条件を数値と操作手順で書くと、請負契約でも検収の判断がぶれにくくなります。

Screwdriverのシステム発注費用相場と内訳

Screwdriverのシステム発注費用相場

Screwdriverの公式ライセンス価格や、日本向けの標準導入価格は公開されていません。以下の金額は、Screwdriver固有の確定価格ではなく、リサーチノートで整理した公開DevOps・Kubernetes導入事例と、構築範囲をもとにした2026年時点の予算仮説です。クラウド利用料、既存Pipelineの移行、アプリ側の改修、24時間監視の有無で大きく変わるため、発注時は必ず個別見積を取得します。

PoCは0万〜100万円程度を一つの仮置きにします

DockerなどでScrewdriverを起動し、1リポジトリ、1種類の実行環境、サンプルPipeline、基本的なログ確認までを行うPoCは、社内工数中心なら現金支出を抑えられます。外部へ検証を依頼する場合は、0万〜100万円程度、期間は1〜4週間程度を予算の起点にします。このレンジはScrewdriverの公式価格ではなく、対象範囲を限定した検証作業の推定です。

PoCの見積では、構築作業だけでなく、現状ヒアリング、検証シナリオ作成、成功条件の合意、結果報告、本番化に向けた課題整理を含むか確認します。PoCで本番相当の冗長化や全リポジトリ移行まで行おうとすると、検証の目的がぼやけ、短期間の費用比較ができなくなります。

小規模本番は300万〜600万円程度から比較します

クラウドまたは既存KubernetesにScrewdriverを構築し、SCM連携、数個のPipeline、Secret、ログ、基本監視、運用手順までを含める小規模本番では、300万〜600万円程度を一つの比較レンジにします。複数チーム向けのテンプレート、Build Cluster分離、Artifact管理、権限設計、旧CIからの移行を含める場合は、600万〜1,200万円程度の本番標準基盤を仮置きします。いずれも公開された類似DevOps導入相場からの推定であり、Screwdriverの定価ではありません。

公開価格の補助線として、アールワークスはKubernetes構築・設定代行を税抜2,772,000円で案内しています。要件定義、インフラ設計・構築、マニフェスト作成、CI/CDサービス設定などを含む一方、クラウド料金、テスト、監視、アプリ側の作業などは別扱いです(出典:株式会社アールワークス「Kubernetesを導入して、アプリデプロイやインフラ運用を自動化したい」、2026年8月確認)。この事例からも、Screwdriver本体、実行基盤、Pipeline移行、監視・保守を一つの金額だけで判断しないことが分かります。

全社基盤は1,500万円以上になる可能性があります

複数クラスタやリージョン、既存Jenkinsからの大量移行、監査ログ、DR、SLA、24時間の障害対応、内製化研修まで含める全社・高信頼基盤では、1,500万円以上を仮置きします。期間も6〜12か月以上になり得ます。金額が大きくなる主因は、Screwdriverをインストールする作業ではなく、組織横断の標準化、権限・承認設計、既存Pipelineの棚卸し、移行テスト、運用引き継ぎです。

ランニング費は、クラウドのKubernetesノード、ビルド実行時間、コンテナレジストリ、ログ・メトリクス、バックアップ、保守支援に分けます。小規模では月5万〜30万円程度、中規模以上では月30万〜150万円以上を仮置きできますが、同時実行数、ログ保持期間、ビルドの重さ、監視時間帯で変動します。初期費用の15〜25%を年間保守の目安にする考え方もありますが、これも一般的な業務システムの参考値であり、契約内容に応じて確認します。

委託先の選定と見積比較で確認すべきポイント

Screwdriverの委託先選定と見積比較

Screwdriver専門の公式認定会社が公開されているとは限らないため、委託先は「Screwdriverの直接実績」と「隣接技術の実装力」を分けて評価します。Screwdriver固有の導入事例が少ないこと自体をリスクとして隠すのではなく、担当者がどこまで実装したか、どのExecutorを扱えるか、OSSのアップデートや脆弱性にどう対応するかを提案と面談で確認します。

直接実績と隣接技術の経験を分けて確認します

直接実績では、Screwdriverのバージョン、構築規模、SCM、Executor、データストア、Pipeline数、運用期間、担当範囲、障害対応の実績を確認します。実績を公開できない場合でも、匿名化した構成図や課題、受入条件、現在の保守体制を説明できるかを見ます。「Screwdriverに対応できます」という一文だけでは、サービス群のどこを理解しているか判断できません。

隣接技術では、Kubernetes、Docker、Jenkins、GitHub・GitLab連携、TerraformなどのIaC、Secret管理、ログ・監視、DevSecOps、OSSのライセンス管理を評価します。Screwdriverを使った経験が浅くても、これらを組み合わせた本番運用経験があれば候補になります。ただし、Screwdriver固有の設定や制約をPoCで検証し、提案資料に推測と確認済み事項を分けて書くことを求めます。

見積書は作業項目と前提条件の粒度をそろえて比較します

見積比較では、合計金額よりも、要件整理、基本設計、クラスタ構築、Screwdriver設定、SCM連携、Executor設定、Pipelineテンプレート、Pipeline移行、Secret設計、監視、バックアップ、テスト、教育、保守を分けているかを見ます。作業項目が一式になっている見積は安く見えても、移行や監視が別途請求になる可能性があります。

各社に、対象リポジトリ数、Pipeline数、Job数、実行環境数、環境数、データ保持期間、同時実行数、クラウド料金、ライセンス料金、交通費、税、追加作業の単価を同じ様式で記載してもらいます。前提条件の差がある場合は、基本案とオプション案を分けて比較します。金額だけでなく、納期、社内の作業分担、納品物、保守範囲、契約期間を含めた総保有コストで判断します。

提案時には5つの質問を必ず投げます

1つ目は、Screwdriverの直接実績と担当者の実装範囲です。2つ目は、Kubernetes、Docker、Jenkinsなど、対象ワークロードに合わせたExecutorの選択理由です。3つ目は、Pull Requestで本番Secretを公開しないための設計と、Secret漏えい時のローテーション手順です。4つ目は、既存CIからの移行方法、並行稼働期間、失敗時の切り戻し方法です。5つ目は、契約終了後に自社で運用できるようにする納品・教育・引き継ぎの範囲です。

回答が技術用語だけで終わらず、構成図、サンプルのscrewdriver.yaml、テスト計画、障害対応フロー、月次運用報告の例まで示されているかを確認します。提案段階で不明点を質問する会社は、発注後にも前提条件を管理しやすい傾向があります。反対に、現状を聞かずに固定額と短納期だけを提示する場合は、追加費用と責任分界を慎重に確認します。

よくある質問(FAQ)

Screwdriverのシステム発注に関するよくある質問

Screwdriverの発注では、OSSの利用料、導入費、クラウド費、保守費、委託先の実績を混同しやすくなります。ここでは、発注前に多く寄せられる疑問へ直接回答します。

Screwdriverは無料で導入できますか?

Screwdriver本体はオープンソースですが、無料で本番運用できるとは限りません。KubernetesやVM、データベース、ビルドノード、レジストリ、ログ、監視、バックアップ、構築・移行・保守の費用が発生します。ライセンス費用とシステム全体の運用費を分けて予算化してください。

Screwdriverを使える開発会社はどのように探しますか?

Screwdriverの直接実績に加えて、Kubernetes、CI/CD、DevSecOps、OSS運用、Secret管理、既存Jenkins移行の実績を確認します。Screwdriver専門会社が少ない場合は、公式ドキュメントをもとにPoCを提案できる会社を複数社比較し、担当者の実装経験、保守体制、引き継ぎ範囲を評価してください。導入可否を口頭で判断せず、サンプルPipelineと受入条件で確認することが重要です。

Pull RequestでSecretが漏れる心配はありませんか?

対策は必要ですが、ScrewdriverにはPull RequestのJobへSecretを公開するallowInPRがあり、既定値はfalseです。Pull Request用のJobでは本番Secretを使わず、非機密のテスト値や一時的な認証情報を使う設計にします。Secretの登録権限、環境変数やログへの出力、Artifactへの混入、漏えい時の失効・再発行までを受入試験と運用手順に含めてください。

既存JenkinsやGitHub Actionsから移行できますか?

移行できる可能性はありますが、Pipelineの構文、実行環境、権限、Secret、Artifact、通知、承認、デプロイ方式を一つずつ確認します。全件を一度に移行せず、依存関係の少ない1チームまたは数リポジトリを対象に並行稼働し、成功率、待ち時間、運用負荷、切り戻し方法を確認してから段階的に広げてください。

まとめ

Screwdriverのシステム発注外注のまとめ

Screwdriverのシステムを発注・外注するときは、OSS本体の導入ではなく、SCM、Pipeline、Executor、実行基盤、Secret、Artifact、監視、バックアップ、移行、保守を含む継続的デリバリー基盤として要件化します。複数チームの標準化が目的なら、内製PoCで適合性を確認し、クラウド導入支援またはハイブリッド型で本番化する段階導入が現実的です。

発注前に確認する項目

RFPには、対象リポジトリ・Pipeline・Job、利用SCM、実行エンジン、環境数、同時実行数、Artifactとログの保持、Secretの扱い、権限、監査、移行範囲、受入条件、納品物、保守時間を記載します。見積書は、構築、移行、テスト、教育、クラウド費、監視、保守を分け、前提条件と追加費用の条件をそろえて比較します。

最初の一歩は小さなPoCと同条件の相見積もりです

最初から全社移行を決めるのではなく、重要度の低い1サービスでPull Requestテスト、Artifact作成、ステージング反映、承認、本番相当のロールバックを検証します。その結果と現状KPIをRFPへ反映し、Screwdriverの直接実績とKubernetes・DevSecOps・OSS運用の隣接実績を持つ複数社へ、同じ条件で提案を依頼してください。費用の安さだけでなく、運用を自社へ引き継げるか、障害時に復旧できるかまで確認してから発注することが、長期的な成功につながります。

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会社紹介

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。