警備業向け警備員シフト管理システムの費用は、標準的な警備業特化SaaSなら初期0〜10万円程度、月額3,600〜2万円台から、独自の配置ルールや給与・請求連携まで作り込む受託開発なら数百万円〜4,000万円程度が目安です。実際の金額は、警備員数、現場数、拠点数、打刻方式、既存システムとの連携範囲で大きく変わります。
警備会社のシフト管理は、勤務表を作るだけの業務ではありません。案件ごとの必要人数、警備区分、資格、隊員の希望休、夜勤明け、移動時間を突き合わせ、上番・下番、給与、請求までつなげる管制業務です。この記事では、2026年時点で確認できる公開料金と類似する受託開発の推定相場を分け、費用の内訳、価格が上がる要因、見積もりの読み方、コストを抑える段階導入の考え方まで解説します。
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・警備業向け警備員シフト管理システム開発の完全ガイド
警備業向け警備員シフト管理システムの費用相場とは?

警備業向けシステムの価格は、月額サービスを利用するか、自社専用に開発するかで桁が変わります。比較の起点として、標準SaaS、部分的な連携・カスタマイズ、複数領域を統合する受託開発の3段階に分けると、自社に近い予算を考えやすくなります。
警備業特化SaaSは初期0〜10万円、月額3,600〜2万円台からが目安です
標準機能を使う警備業特化SaaSは、初期費用0〜10万円程度、月額3,600〜2万円台から利用できるサービスがあります。たとえばKB-Kintaiの公式料金では、警備員20名まで月額3,600円、50名まで9,000円、120名まで18,000円です。いずれも税別で、初期費用0円、2か月無料トライアルが案内されています(出典:KB-Kintai公式サイト、2026年確認)。
プロキャス警備のように初期費用10万円、隊員50名以下で月額2万円からと案内するサービスもあります(出典:プロキャス警備公式サイト、2026年確認)。同じSaaSでも、登録人数の上限、管理者アカウント、SMSや音声通話、初期データ登録、給与・請求機能の有無で料金が変わります。月額だけでなく、最初の12か月に支払う総額で比較することが大切です。
部分連携は数百万円〜1,500万円、統合開発は1,500万〜4,000万円程度です
既存のSaaSやパッケージに、給与ソフト連携、請求締め、独自帳票、過去データ移行などを加える場合は、数百万円〜1,500万円程度が推定レンジです。警備業向けスクラッチ開発だけを対象にした公的な費用統計は確認できないため、この金額は人事労務・勤怠・給与システムの受託開発相場を、警備業固有の要件に当てはめた目安です。個別見積もりでは、要件定義の結果によって上下します。
複数拠点を横断した管制、現場ごとの必要人数と資格判定、夜勤明けの配置警告、隊員への通知・承諾、上番・下番、給与、請求、教育履歴、法定帳票まで一つに統合する場合は、1,500万〜4,000万円程度の受託開発レンジを検討するケースがあります。これは確定価格ではなく、機能領域が増えるほど工数が積み上がるという推定です。自社独自の例外処理が多い会社ほど、SaaSの月額と単純に比較しないことが重要です。
警備員シフト管理システムの費用内訳は何ですか?

見積書を見るときは、金額の大小だけでなく、何が含まれているかを分解します。開発会社に依頼する場合は、要件定義、画面・データ設計、実装、テスト、データ移行、教育、並行稼働、保守が別項目になることが一般的です。SaaSの場合も、初期設定、ユーザー登録、オプション、外部サービス利用料を確認します。
人件費と工数は要件定義・設計・実装・テストに分かれます
受託開発の費用の中心は、担当者が要件を整理し、システムを設計・実装・検証する人件費です。リサーチノートで参照した人事労務システムの相場では、開発会社のSE単価を月80万〜120万円程度、工程配分を要件定義約10%、設計10〜20%、開発40〜60%、テスト10〜20%とする目安があります。これは会社や職種、契約形態で変わる参考値であり、警備業案件の確定単価ではありません。
たとえば、シフト作成だけなら画面数やデータ項目は抑えられますが、資格期限、教育履歴、夜勤の日付跨ぎ、重複配置、長時間労働、欠員時の代替候補まで自動判定する場合は、業務ルールの整理とテストケースが増えます。費用を正しく比べるには、「開発費一式」ではなく、何人月をどの工程に使うのか、納品物と受入条件は何かを明記してもらうことが必要です。
ランニングコストには保守・通信・端末・法改正対応が含まれます
導入後は、月額利用料または保守費だけでなく、SMS・音声通話、GPS、スマートフォンや打刻端末、バックアップ、操作研修、追加ユーザー、データ保管の費用が発生する場合があります。受託開発では、保守費を初期費用の5〜15%程度とする一般的な目安がありますが、月額か年額か、障害対応だけか、法改正対応や軽微な追加開発まで含むかで意味が変わります。
給与計算を組み込む場合は、税額表や社会保険料率の更新を誰が担当するかを確認します。警備員名簿や教育実施記録を扱う場合は、退職後の保存や年度単位の記録を誤って削除しない仕組みも必要です。個人情報保護委員会は、人事労務クラウドについて安全管理措置や委託先の監督を確認するよう注意喚起しています(出典:個人情報保護委員会の注意喚起、2024年12月)。契約前に、法改正・脆弱性対応・バックアップ・データ返却の範囲を確認します。
費用が高くなる変動要因は何ですか?

同じ警備員数でも、費用は同じになりません。交通誘導、施設警備、イベント警備では、必要な資格、勤務時間、現場の入れ替わり、急な増員の頻度が異なります。見積もりを取る前に、人数だけでなく、1か月の現場数、拠点数、配置変更の回数、隊員の連絡手段、給与・請求の締め日を整理します。
警備員数・現場数・拠点数が増えるほどデータと権限設計が複雑になります
20名規模では警備員台帳、シフト、上番・下番の確認が中心でも、120名を超えると、複数拠点の権限、応援配置、エリア別の管制、管理者ごとの閲覧範囲が必要になりやすいです。数百名規模では、同じ隊員を複数案件へ重複配置しない制御、資格の有効期限、教育履歴、休暇、夜勤明け、移動時間を同時に判定する要件が増えます。
現場数が多い会社では、受注登録から必要人数を自動でシフト候補に反映する機能が有効ですが、案件の変更履歴やキャンセル、雨天中止、応援要請まで扱うと設計工数が増えます。拠点別に単価や請求締めが違う場合も、単なる勤怠管理では足りません。まず「1日あたり何件の配置を誰が確定するか」を実測し、標準機能で足りる範囲と開発する範囲を分けます。
スマホ・電話・GPS・生体認証を組み合わせると便利さと費用が増えます
隊員全員が新しいスマートフォンを使えるとは限りません。高齢隊員や短期応援の隊員が多い会社では、スマホアプリだけでなく、音声ガイダンスによる電話打刻、リーダーによる一括打刻、管理者の代理入力を用意する必要があります。KYODOUのShiftMAXでは、Excelで作ったシフトをクラウドに取り込み、モバイル打刻や音声ガイダンスによる通話打刻へ移行した導入例が公開されています(出典:ShiftMAX for 警備の公式情報、2026年確認)。
GPS、顔写真、生体認証は、現場到着の確認や不正打刻の抑止に役立つ一方、端末対応、位置情報の取得、通信費、本人への説明、保存期間、権限管理が必要です。便利そうだからと全機能を最初から入れると、初期費用だけでなく運用負担も膨らみます。必須の打刻方法を一つ、代替方法を一つ決め、利用率と未打刻率を見ながら追加する方が安全です。
警備業向けシステム開発はどのように進めますか?

開発期間は、標準SaaSの初期設定なら最短当日〜2週間程度の例があり、データ移行や研修を含む段階導入なら数週間〜数か月、独自開発なら半年〜1年以上が目安です。期間は機能数だけでなく、社内で要件を決める速さ、既存データの品質、現場テストの回数で変わります。短納期を優先する場合も、給与締めと請求締めをいきなり全面移行しないことが重要です。
要件定義では受注から請求までを実データで確認します
最初に、受注登録、現場・必要人数登録、隊員配置、シフト通知・承諾、上番・下番、実績確定、給与・請求という流れを一枚にします。ここで「欠員が出たとき誰が代替要員を探すか」「電話で受けた変更を誰がシステムに反映するか」「管制と拠点管理者のどちらが確定ボタンを押すか」を決めます。担当者ごとに違う手順をそのまま開発すると、費用が増えたうえに現場で使われない可能性があります。
テストデータは、平日昼間の通常勤務だけでは不十分です。夜勤で日付をまたぐ勤務、資格が足りない隊員、希望休と重なる配置、急な欠勤、現場のキャンセル、応援配置、給与締め直前の修正を代表ケースにします。1週間分のシフトを実際の管制担当者に操作してもらうと、見積もり段階で見落とした入力項目や承認フローを発見しやすくなります。
データ移行と並行稼働を含めて導入期間を見積もります
Excelや紙の隊員台帳を移行する場合、氏名の表記揺れ、退職者、資格の有効期限、給与区分、現場コードを整理します。データがきれいでなければ、移行作業をシステム会社に任せるほど費用が増えます。まず現在の台帳から、現役隊員、案件、現場、資格、教育履歴、賃金区分、顧客をサンプル抽出し、移行対象と保管対象を分けます。
本番稼働後の混乱を抑えるには、1拠点または1業務から始め、旧運用と新運用を一定期間並行させます。配置作成時間、電話件数、未上番への対応時間、打刻漏れ率、月末の締め処理時間を導入前後で計測すると、継続利用の判断材料になります。警察庁の「省力化投資促進プラン―警備業―」でも、労務管理、配置シフト、上番・下番、給与計算などのシステム化が省力化の対象として示されています(出典:警察庁「省力化投資促進プラン―警備業―」、2025年12月)。
見積もりを取る際に確認すべきポイントは何ですか?

相見積もりでは、最安値の会社を選ぶより、同じ前提で比べられる見積書を作ることが先です。警備員数、現場数、拠点数、管理者数、月間配置件数、現在の打刻方法、給与ソフト、請求ソフト、移行対象データ、必要な帳票、連携方式をそろえて伝えます。曖昧な「警備業に対応」という表現だけでは、どの運用まで含むか判断できません。
必須機能と追加機能を分けた依頼書を用意します
必須機能には、警備員台帳、資格・教育履歴、案件・現場管理、現場別の必要人数、配置、重複配置や資格不足の警告、シフト通知、上番・下番、欠員確認、実績出力を置きます。給与・請求・会計連携、GPS、顔写真、音声ガイダンス、AIによる配置候補、スマートフォンを持たない隊員向けの代替入力は、必要性と費用を見ながら追加機能として整理します。
法定記録を扱う場合は、警備員名簿や教育実施記録を検索・出力できること、退職後の保存期間を過ぎるまで誤削除を防げることを確認します。e-Govで公開されている警備業法施行規則には、警備員名簿や教育記録の電磁的な保存に関わる規定があります(出典:e-Gov法令検索「警備業法施行規則」)。帳票の見た目だけでなく、保存・検索・変更履歴の仕様を依頼書に書きます。
価格だけでなく導入支援・連携・解約条件を比較します
確認したいのは、導入時に誰が隊員情報を登録するか、Excelの整形や移行をどこまで支援するか、現場向け研修を何回行うかです。問い合わせ対応の時間帯、障害時の連絡手段、法改正対応、追加開発の単価、バックアップ、データのエクスポート、解約後の返却・削除も確認します。初期費用が安くても、導入支援や連携費が別であれば、実際の初年度費用は大きく変わります。
契約形態にも注意が必要です。準委任は要件変更に対応しやすい一方で工数管理が必要になり、請負は成果物と納期を定めやすい一方、仕様変更の追加費用が発生しやすいです。リサーチノートで参照したQ&Aでは、請負契約は準委任より1.3〜1.5倍程度高くなる傾向が示されていますが、これは契約条件による一般的な目安です。見積書には、変更管理の方法と追加費用の算定方法を明記してもらいます。
警備業向けシフト管理システムのコストを最適化する方法

費用を抑える基本は、機能を削ることではなく、使われる業務から順番にデジタル化することです。警備会社では、配置漏れ、上番・下番確認、打刻集計、給与・請求の転記がそれぞれ別の負担になっています。最初の導入で全領域を統合しようとせず、最も時間が集中する工程を選ぶと、投資効果を確認しながら次の機能へ進めます。
配置・打刻から始めて給与・請求へ段階的に広げます
第1段階では、警備員台帳、案件・現場、必要人数、配置、通知、上番・下番を整えます。管制担当者が電話や紙を探す時間と、未上番を発見するまでの時間を測ります。第2段階で給与計算用の実績CSVや給与ソフト連携を追加し、第3段階で請求、教育履歴、資格更新、会計・販売管理との連携を検討します。
既存のExcelを完全に捨てる必要はありません。Excelでシフトを作る担当者が多い場合は、クラウドへ取り込む方式を一時的に使い、入力方法を変える抵抗を下げます。ただし、Excelの複製や個人PCへの保存を恒久化すると、最新版が分からない、権限を管理できない、マクロが動かないという別のリスクが残ります。移行期限と、最終的にどのデータを正本にするかを決めます。
電話・残業・請求漏れを含めて総コストを計算します
月額数千円のSaaSと数百万円の開発費を比べるときは、ソフトウェア価格だけで判断しません。管制担当者が朝夕に行う上番・下番の電話件数、シフト作成と変更にかかる時間、月末の転記・集計時間、未上番や欠員への対応時間、請求漏れや給与修正の件数を金額換算します。たとえば、月額費用が発生しても、複数人で行っていた転記を減らせるなら、事務作業の総コストは下がる可能性があります。
ただし、削減効果を断定してはいけません。導入前の1か月を基準に、配置作成時間、電話件数、未上番対応時間、打刻漏れ率、月末締め時間、請求修正件数を計測し、導入後30日・60日・90日で比較します。警備業の有効求人倍率や隊員の年齢構成を考えると、管理者の工数だけでなく、スマホが苦手な隊員の入力負担や、連絡の行き違いによる定着リスクも評価対象に含める必要があります。
よくある質問(FAQ)

費用を比較するときは、導入方式だけでなく、隊員の使いやすさ、既存データ、法定記録、保守契約まで確認する必要があります。ここでは、警備会社から特に質問されやすい費用と導入期間の疑問に回答します。
警備員20名程度でもシステムを導入する価値はありますか?
あります。20名規模では、初期費用0円で月額3,600円の公開プランがあるため、電話確認やExcel転記の時間と比較しやすいです。ただし、人数だけでなく、現場数、夜勤、資格管理、給与・請求まで必要かを確認し、無料トライアルやデモで実際の1週間分の配置を再現してから判断します。
警備業向けシステムの開発期間はどれくらいですか?
標準SaaSの初期設定は最短当日〜2週間程度の例があります。既存データの整形、研修、並行稼働を含めると数週間〜数か月、独自の配置判定や複数システム連携を作る受託開発では半年〜1年以上を見込む場合があります。期間を短くしたいときは、まず配置・通知・上番・下番に絞り、給与・請求の連携は次段階に分けます。
GPSや顔写真を付けると費用はどのくらい上がりますか?
一律の金額では決められません。サービスによって標準機能に含まれる場合もあれば、端末、通信、画像保管、位置情報の利用、管理画面、本人への説明・同意管理が追加になる場合もあります。必要な現場だけで試行し、未上番の確認時間や不正打刻の疑いを減らせるかを測定してから、全隊員への展開を決めます。
スマートフォンが苦手な警備員がいても導入できますか?
導入できますが、スマホアプリだけを前提にしないことが重要です。音声ガイダンスによる電話打刻、リーダーの一括打刻、管理者による代理入力、紙を残す暫定運用など、現場に合わせた代替手段を確認します。研修の時間と問い合わせ対応を見積もりに含め、隊員の年齢構成や端末保有率をベンダーへ伝えると、実際に使える提案になりやすいです。
まとめ

警備業向け警備員シフト管理システムの費用相場は、警備業特化SaaSで初期0〜10万円程度、月額3,600〜2万円台から、部分的な連携・カスタマイズで数百万円〜1,500万円程度、複数領域を統合する受託開発で1,500万〜4,000万円程度が一つの目安です。受託開発の金額は公的な警備業専用統計ではなく、類似する人事労務・勤怠・給与システムからの推定であるため、自社の条件に合わせた要件定義が必要です。
価格を左右するのは、警備員数だけではありません。現場・拠点数、資格と教育履歴、夜勤明けや重複配置の判定、隊員への通知、電話・スマホ・GPSなどの打刻方式、給与・請求連携、既存Excelからの移行、法定記録とセキュリティが費用と期間を変えます。標準機能で配置・上番・下番から始め、KPIを測定しながら給与・請求・教育管理へ段階的に広げると、投資効果と現場の定着を確認しやすくなります。
見積もりでは、初期費用や月額利用料だけでなく、導入支援、データ移行、研修、通信・端末、保守、法改正対応、追加開発、解約時のデータ返却まで確認してください。自社の管制業務を実データで再現し、価格の根拠と変動要因を比較できれば、安さだけに引きずられず、警備員と管理者の双方が使い続けられる仕組みを選べます。
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会社紹介
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
