SSRのシステム開発を発注・外注するなら、SSRという技術名だけで依頼先を決めず、画面ごとの表示要件、認証・API連携、負荷、運用までを要件化して比較することが重要です。SSRはサーバーでリクエストごとにHTMLを生成する方式ですが、採用範囲を誤ると費用やサーバー負荷だけが増える可能性があります。
この記事では、「SSRのシステム」を発注・外注・委託するときの進め方を、発注形態の選択、RFPと要件整理、契約形態、費用相場、委託先の選び方、見積比較まで順番に解説します。Next.jsなどの技術選定だけでなく、個人情報を含む業務システムを安全に運用するための確認事項も整理します。
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・SSRのシステム開発の完全ガイド
SSRのシステムとは何ですか?

SSRとは、Server-Side Rendering(サーバーサイドレンダリング)の略称です。ユーザーのリクエストを受けたサーバーがデータを取得し、HTMLを生成して返すため、ログイン状態、価格、在庫、予約枠、地域別情報などを初期表示に反映しやすい点が特徴です。Next.js公式でも、SSRはページのHTMLを各リクエスト時に生成する方式と説明されています。出典はNext.js公式「Server-side Rendering」(2026年2月更新)です。
SSR・SSG・ISR・CSRを画面ごとに使い分けます
発注時に最初に整理したいのは、すべての画面をSSRにする必要はないという点です。公開される商品検索や求人検索、在庫・価格を含むページはSSRまたはISRが候補になります。更新頻度が低く検索流入を取り込みたいページはSSG、ログイン後のダッシュボードや入力フォームのように操作が中心の画面はCSRやServer ComponentsとClient Componentsの組み合わせが適する場合があります。
「SSR対応」という一言では、認証後のHTMLに個人情報を含めるのか、キャッシュをどこに置くのか、外部APIのタイムアウトをどう扱うのかまでは分かりません。発注側はページ単位で「最新データが必要か」「検索流入があるか」「個人情報を含むか」「ユーザー操作が多いか」を確認し、委託先には判断理由を設計書へ残してもらうと安心です。
業務システムでは最新性と機密性を同時に確認します
SSRは、データベースや既存基幹システム、外部APIと接続して表示内容を組み立てる業務システムと相性がよい方式です。会員・顧客ポータル、EC、予約管理、営業支援、求人・物件検索などでは、ユーザーや条件に応じた初期表示が業務上の価値になります。一方、機密性の高い個人データをHTMLへ出力すると、ブラウザキャッシュ、CDN、ログ、エラー画面に情報が残るリスクがあります。
そのため、SSRを採用すること自体を目的にせず、表示速度、SEO、データ鮮度、アクセス制御、保守負荷を一緒に評価します。ログイン画面や管理画面は検索流入が不要なケースが多く、CSR中心でも問題ない場合があります。逆に公開ページであっても、個人別価格や会員情報を含む部分はキャッシュせず、サーバー側で認可してから必要最小限だけ返す設計が必要です。
SSRのシステムはどの発注形態を選びますか?

SSRのシステム開発では、発注側の社内スキル、既存システムの複雑さ、納期、運用体制に応じて発注形態を選びます。候補は、要件定義から運用までを一社へ委託する一括請負、一定期間のチームを確保する準委任・ラボ型、社内チームを補う部分委託、既存サービスを活用するパッケージ・クラウド中心の構成です。
一括請負は範囲と受入条件を固められる案件に向きます
一括請負は、合意した要件と成果物をもとに、委託先が設計・実装・テスト・納品をまとめて担う形態です。公開サイトのリニューアルや、対象画面と連携先が比較的明確なMVPでは、予算と納期を管理しやすいメリットがあります。ただし、発注後に「やはりこの業務も必要」と変更が増えると、追加見積や納期延長につながりやすくなります。
請負を選ぶ場合は、SSR対象画面、対応ブラウザ、性能目標、認証方式、API仕様、テスト範囲、ソースコードやクラウド設定の引渡しを契約書と別紙へ明記します。「完成」の定義を画面が表示されることだけにせず、エラー時の表示、権限別のアクセス、キャッシュ無効化、監視通知、ロールバック手順まで受入条件に含めることが大切です。
準委任・ラボ型は要件が変化する案件に向きます
準委任は、一定期間・一定体制のエンジニアが発注側と協力して開発する形態です。業務理解を深めながら画面やAPIを段階的に決める案件、既存システムを調査しながら移行する案件、社内にプロダクトオーナーがいる案件で活用しやすいです。SSR、SSG、ISR、CSRの使い分けを実装しながら検証できる点も利点です。
一方で、稼働時間だけを管理すると、優先順位が曖昧なまま開発が進むおそれがあります。週次の成果物、意思決定者、レビュー期限、バックログ、品質指標、月次の予算上限を合意し、実装した機能だけでなく、設計書・テスト結果・運用手順も成果として確認します。発注側が要件を決める時間を確保できない場合は、要件定義支援を別途依頼する方法もあります。
部分委託とクラウド活用は責任分界を明確にします
社内にバックエンドやインフラの担当者がいる場合は、SSRフロントエンドだけ、BFFだけ、既存API連携だけを外注する方法があります。反対に、データベース設計や認証、クラウド運用まで委託先へ任せる場合は、画面だけを作る会社ではなく、アプリケーションとインフラの境界を説明できる会社を選ぶ必要があります。
VercelやAWS Amplifyなどのマネージドサービスを使うと、デプロイやスケールの初期負担を抑えられる場合があります。ただし、従量課金、ログの保持期間、リージョン、個人情報の保存先、障害時の切り替え、別環境への移行方法を確認します。発注書には、誰がクラウドアカウントを所有し、誰が請求と監視を担当するかまで記載します。
SSRのシステム発注前にRFPと要件をどう整理しますか?

RFPは、Request for Proposalの略称で、開発会社へ提案を依頼する文書です。技術名を並べたRFPよりも、誰がどの業務で何を達成したいのか、どのデータをいつ表示したいのかを記載したRFPの方が、見積の差異を小さくできます。SSRの採否は、業務要件と非機能要件から判断できるように整理します。
業務要件はユーザー・データ・業務成果で書きます
まず、利用者を一般ユーザー、会員、営業担当、管理者などに分け、利用者ごとの業務フローを確認します。次に、画面一覧、入力項目、検索条件、更新頻度、参照元、連携先、エラー時の業務を整理します。たとえば在庫検索なら、在庫の正本はどのシステムか、何分以内の鮮度が必要か、在庫が取得できないときに「売り切れ」と表示してよいかまで決めます。
成果指標もRFPへ入れます。検索ページの離脱率を下げたいのか、問い合わせを減らしたいのか、担当者の入力時間を短縮したいのかで、必要な画面と優先順位が変わります。「SSRで作る」ではなく、「初期表示で最新の価格を表示し、利用者が検索結果を確認できる」のように書くと、委託先が技術方式とテスト条件へ落とし込みやすくなります。
非機能要件はSSR特有の負荷・キャッシュ・安全性まで書きます
非機能要件には、同時アクセス数、ピーク時間、許容レスポンス時間、可用性、バックアップ、監視、障害通知、対応時間、データ保持期間を含めます。SSRでは、サーバー処理が集中したときのCPU・DB・外部APIの負荷を確認し、CDNやアプリケーションキャッシュを使う範囲と、認証済みデータをキャッシュしない範囲を分けて記載します。
セキュリティ要件は、認証と認可、二要素認証、管理画面へのアクセス制限、入力値検証、CSRF対策、レート制限、脆弱性診断、ログ監査、バックアップ、個人情報のマスキングを項目化します。IPAのECサイト構築・運用セキュリティガイドラインでも、ソフトウェアの最新化、不正ログイン対策、DBの安全管理、二要素認証、ログとバックアップの保管・保護が要件として整理されています(出典: IPA、2023年3月公開)。ECサイト以外でも、個人情報を扱うSSRシステムのRFPを作る際の確認軸になります。
RFPには既存資産・体制・納期・予算の前提を添えます
委託先が正確に見積もるには、既存の画面キャプチャ、業務フロー、API仕様書、DB項目、インフラ構成図、利用中のCMSや基幹システム、移行対象データ、既存コードの有無を共有します。資料が不足している場合は、いきなり本開発を依頼せず、現状調査・要件定義フェーズを先に発注する方法が安全です。
希望納期、社内の意思決定者、レビュー可能な頻度、リリース停止可能な期間、予算上限も記載します。予算を伏せて価格だけを競わせると、必要な品質が見積から外れることがあります。予算上限を段階別に示し、「必須機能を含む最小案」「将来拡張を含む標準案」のように提案してもらうと、価格と範囲の関係を比較しやすくなります。
SSR開発の契約形態と責任分界はどう決めますか?

SSRの開発では、契約形態によって、成果物の完成責任、仕様変更の扱い、作業時間の管理、検収の考え方が変わります。技術的な作業を外注するだけでなく、発注側が何を決め、委託先が何を保証し、運用開始後に誰が対応するかを契約書と体制図で揃えることが必要です。
請負と準委任を作業の性質に合わせて使い分けます
成果物と検収条件が明確な画面実装や機能追加は請負、現状調査、要件定義、技術検証、継続的な改善は準委任が適する傾向があります。実際には、要件定義を準委任で行い、要件確定後の開発を請負にするなど、フェーズを分けた契約も選択肢です。契約形態の名称だけで安全性を判断せず、対象範囲と検収条件を確認します。
準委任では、稼働時間、担当者、作業報告、優先順位の決定方法、月次の上限を明記します。請負では、成果物一覧、受入テスト、瑕疵対応、変更管理、納期、再委託条件を明記します。どちらの場合も、クラウド費、ライセンス費、外部API費、脆弱性診断費、データ移行費が本体見積に含まれるかを切り分けます。
ソースコード・設定・知的財産の引渡しを定義します
SSRのアプリケーションは、ソースコードだけでは引き継げないことがあります。リポジトリ、ブランチ運用、CI/CD設定、IaC、環境変数の管理方法、DBスキーマ、API仕様、監視ダッシュボード、バックアップ手順、デプロイ手順、ロールバック手順を納品物に含めるかを決めます。秘密鍵そのものを納品するのではなく、発注者が管理する秘密情報保管庫へ移管する設計が安全です。
著作権の帰属、著作権法第27条・第28条の権利、OSSや第三者ライブラリのライセンス、再利用部品の扱い、再委託先の権利関係も確認します。将来、別会社へ保守を移管する可能性があるなら、ドキュメントの更新義務と引継ぎ期間を契約へ含めます。法務上の最終判断は、データ内容と契約条件に応じて専門家へ確認することが望ましいです。
保守契約は更新・監視・障害対応まで具体化します
SSRでは、Node.jsやNext.js、依存ライブラリ、OS、コンテナ、CDN、WAFの更新が継続的に発生します。保守契約に、脆弱性対応、定期アップデート、稼働監視、ログ確認、バックアップ検証、障害一次対応、復旧目標、問い合わせ時間、月次報告を含めるか確認します。初期開発費だけで比較すると、運用開始後に必要な費用と体制が見えません。
保守費の目安は、リサーチノートで整理されているように初期開発費の年15〜25%程度が一つの参考レンジです。ただし、24時間監視、SLA、複数環境、法令対応、データ移行、問い合わせ窓口の有無で変わるため、定額保守と追加作業の単価を分けて提示してもらいます。実際の契約金額は、対象範囲と対応時間を確認した個別見積で決まります。
SSRのシステム開発費用相場はいくらですか?

SSR単体の固定価格はなく、実際の費用は画面数、認証・権限、DB、外部API、データ移行、アクセス量、テスト、運用要件で決まります。以下のレンジは、リサーチノートに記載されたNext.js開発・業務システムの公開目安と、SSRに必要な認証・API・DB・インフラ工数を組み合わせた概算です。相場は予算計画の入口として使い、発注時は同じRFPで個別見積を取ります。
規模別の初期開発費は150万円〜1億円超まで幅があります
小規模PoC・MVPで、主要画面を数画面、簡易認証、1〜2個のAPI、限定したSSRを実装する場合は、150万〜400万円程度が概算の目安です。会員・権限、DB、管理画面、外部API、SSR・SSG・ISRの混在、テストを含む標準的な業務Webシステムでは、400万〜1,200万円程度が目安になります。
複数部門の利用、基幹システム連携、データ移行、監査ログ、負荷試験、冗長化まで含む中〜大規模案件は、1,200万〜3,000万円超になる可能性があります。全社基幹、高可用性、複数拠点、災害対策、24時間運用まで求める場合は、3,000万〜1億円以上のレンジもあり得ます。これらはSSRだけの値段ではなく、システム一式の概算レンジです。
見積では要件定義・設計・実装・テストを分けて確認します
リサーチノートの業務システム向け整理では、工数配分の目安として要件定義10〜12%、設計・環境構築22〜24%、実装48〜50%、テスト15〜17%が示されています。SSR案件では、実装費だけを削ると、キャッシュ設計、認証境界、負荷試験、SEOメタデータ、データ漏えいテストが後回しになりやすいです。そのため、工程別の金額と成果物を分けて確認します。出典はNotebookLMリサーチノート(2026年8月)です。
人月単価を比較する場合も、単価の安さだけでは判断できません。リサーチノートにある参考値では、PMが月90万〜150万円、SEが月65万〜110万円、PGが月50万〜90万円、テスターが月45万〜80万円のレンジです。担当者の経験、レビュー体制、成果物の品質、発注側の作業量まで含めて、必要な体制で見積もられているかを確認します。
クラウド・保守・監視の費用を初期費用と分けます
クラウド費は、アプリケーション本体、DB、CDN転送、ログ、監視、バックアップ、検証環境、WAFに分けて試算します。AWS Amplifyの公式料金では、SSRリクエストは月50万件まで無料枠があり、超過後は100万リクエストあたり0.30米ドル、SSR実行時間は月100GB-時間まで無料枠があり、超過後はGB-時間あたり0.20米ドルです。WAFはAmplifyアプリケーションあたり月15米ドルにWAF料金が加わるため、無料枠だけで運用費を断定しないことが重要です。出典はAWS Amplify公式料金(2026年8月確認)です。
Vercel Proは公式料金ページで月額20米ドル、月20米ドルの利用クレジットを含むプランとして案内されています。利用量がクレジットを超えると従量課金へ移行するため、アラートと上限設定を含めて見積条件を確認します(出典: Vercel公式Pro Plan、2026年2月更新)。為替、DB、監視、データ転送、追加シートの費用は別になる可能性があるため、クラウド名だけを見て月額を判断しないことが大切です。
SSRのシステムを発注してからリリースするまでの進め方

発注後は、要件定義、設計、開発、テスト、リリース、保守の順で進めます。ただし、SSR案件では最初に技術検証を行い、代表画面で認証、API、キャッシュ、エラー時の挙動を確認してから本開発へ進むと、後戻りを減らせます。MVPで価値を検証し、利用状況を見ながら対象画面を広げる進め方も有効です。
現状調査とPoCでSSRの適用範囲を確かめます
既存CMSや基幹システムがある場合は、データの正本、APIの認証方式、レスポンス時間、更新頻度、障害時の代替処理を調査します。PoCでは、公開ページ、認証済みページ、検索結果の3種類程度を作り、初期表示、キャッシュ、権限、API障害時の表示を検証します。ここでSSRが不要な画面や、逆にSSRだけでは解決できない性能課題を明らかにします。
PoCの成果物には、実装コードだけでなく、採用方式の理由、想定負荷、未解決リスク、次フェーズの見積前提を含めます。PoCを本番品質と誤認しないよう、セキュリティ診断、バックアップ、監視、障害対応がどの範囲まで実施されたかも記録します。技術検証の結果に応じて、スクラッチ、パッケージ、クラウドサービスの組み合わせを調整します。
設計・実装・テストを画面とデータの単位で進めます
設計では、画面遷移、データモデル、API、認証・認可、SSR・SSG・ISR・CSRの適用範囲、キャッシュキー、エラー処理を定義します。個人別情報を返すAPIと公開情報を返すAPIを分離し、キャッシュの有効期限と無効化条件を決めます。実装中は、発注側が業務シナリオをレビューし、技術だけでは見つけにくい業務上の誤りを早期に修正します。
テストは、単体・結合・E2Eだけでなく、権限別アクセス、未ログイン、期限切れセッション、APIタイムアウト、DB障害、キャッシュ汚染、同時アクセス、脆弱性、データ移行、ロールバックを含めます。初期HTMLに機密情報が混ざっていないか、エラー画面やログへ個人情報が出ていないかを確認することもSSR特有の重要なテストです。
段階リリースで利用者と運用担当者の負担を抑えます
全機能を一度に切り替えると、業務影響の範囲が大きくなります。まず一部の公開ページや限定ユーザーでリリースし、表示速度、エラー率、API負荷、問い合わせ、業務成果を確認します。問題がなければ対象範囲を広げ、問題が出た場合は機能フラグやロールバックで戻せるようにします。
運用開始時には、監視項目、アラートの通知先、障害時の連絡網、復旧手順、定期アップデート、問い合わせ受付、権限棚卸しの担当者を決めます。リリースして終わりではなく、アクセス量とデータ量の変化を定期的に見直し、SSRの対象やキャッシュ方針を業務の変化に合わせて更新できる体制を作ります。
SSRの委託先選定と見積比較で確認するポイント

委託先は、Next.jsやSSRの経験だけでなく、業務要件、API・DB、認証、クラウド、セキュリティ、保守を一つの計画として説明できるかで選びます。実績数の多さだけでは、自社のアクセス量や業務フローに適合するか分かりません。同じRFPを3社前後へ渡し、提案の前提をそろえて比較すると判断しやすくなります。
提案時にSSR対応の中身を質問します
候補会社へは、「SSRをどの画面へ適用しますか」「SSGやISR、CSRとどう使い分けますか」「認証済みページをどのようにキャッシュ対象外にしますか」「API障害やタイムアウト時はどう表示しますか」と質問します。さらに、負荷試験の条件、監視項目、Next.jsの更新方針、担当エンジニア、再委託の有無、障害時の連絡体制も確認します。
提案書に、アーキテクチャ図、画面別のレンダリング方式、データフロー、認証境界、キャッシュ方針、開発工程、テスト計画、体制図、納品物、保守範囲があるかを確認します。用語の説明だけで、正常系の画面デモしかない場合は注意が必要です。権限逸脱、キャッシュ汚染、APIエラー、DB障害をどう扱うかまで説明できる会社ほど、発注後のリスクを具体的に管理できます。
見積は総額よりも前提・除外・成果物を比較します
見積比較では、金額の安い順に並べるのではなく、同じ前提へそろえて比較します。画面数、ユーザー種別、権限数、API連携数、データ移行量、ピークアクセス、対応ブラウザ、テスト範囲、納期、保守期間を表にして、各社の見積へ対応づけます。見積書に「一式」とだけ書かれた項目は、作業内容と成果物を質問します。
特に差が出やすいのは、要件定義、UI・UX、インフラ設計、負荷試験、脆弱性診断、データ移行、監視設定、ドキュメント、教育、保守です。クラウドの初期設定費と月額利用料、外部APIや有料ライセンス、追加シート、WAF、バックアップの費用を別欄にすると、初期費用だけが安く見える提案を見分けられます。
選定時は価格差の理由と発注側の負担を確認します
安い見積には、要件定義が含まれない、テストが限定される、運用設計が別料金になる、経験の浅い担当者が中心になるなどの理由があるかもしれません。高い見積でも、必要以上のマイクロサービス化や複雑なインフラが含まれている場合があります。各社へ「この金額を変える主な要因は何か」「削った場合のリスクは何か」「発注側に必要な作業は何か」を同じ聞き方で確認します。
最終的には、業務理解、説明の分かりやすさ、担当者の継続性、リスクの開示、保守移管のしやすさを総合的に判断します。発注先が決まった後も、月次の進捗、課題、予算消化、品質、変更要求を定例で確認し、仕様変更を口頭だけで進めないことが重要です。発注側にプロジェクトオーナーを置き、業務の優先順位を速やかに決められる体制を整えます。
よくある質問(FAQ)

SSRの発注では、技術方式、費用、セキュリティ、外注範囲について同じ疑問が繰り返し出ます。ここでは、発注前に判断しやすいよう結論を先に回答し、個別案件で確認すべき条件を続けて説明します。
業務システムのすべての画面にSSRは必要ですか?
すべての画面にSSRを適用する必要はありません。公開ページ、検索結果、最新の価格や在庫を初期表示したい画面はSSRやISRが候補ですが、ログイン後の操作画面はCSRやServer Componentsとの組み合わせで十分な場合があります。画面ごとにSEO、鮮度、個人情報、操作性、負荷を確認して決めます。
SSRを使うと開発費とサーバー費は必ず高くなりますか?
SSRを使うことだけで一律に高くなるわけではありませんが、リクエストごとのサーバー処理、キャッシュ設計、負荷試験、監視が必要になり、構成によっては初期費用と運用費が増えます。画面数、API連携、アクセス量、DB、認証、可用性の方が費用へ大きく影響します。初期開発費、クラウド従量費、保守費を分けた見積を依頼してください。
SSR対応の開発会社ならどこへ依頼してもよいですか?
「SSR対応」と書かれているだけでは不十分です。要件定義、認証・権限、API・DB、キャッシュ、クラウド、負荷試験、脆弱性対策、監視、保守、ソースコードの引渡しまでを担当できるか、類似する業務実績と提案書で確認します。正常系の画面だけでなく、APIエラー、権限逸脱、キャッシュ汚染、DB障害への対応を質問すると、実装範囲を把握しやすくなります。
SSRで個人情報をHTMLへ返しても安全ですか?
SSRだから自動的に安全になるわけではありません。サーバー側で認証と認可を行い、レスポンス、CDN、ブラウザキャッシュ、ログ、エラー画面へ個人情報が不要に残らない設計にします。データの表示範囲、保持期間、暗号化、アクセスログ、二要素認証、脆弱性診断、委託先管理をRFPとテスト項目へ入れ、対象業種の法令や社内規程も確認してください。
Next.js以外の技術でもSSRのシステムを作れますか?
作れます。Next.jsは代表的な選択肢ですが、NuxtなどSSRを実装できるフレームワークや、別のバックエンド構成もあります。重要なのはフレームワーク名ではなく、既存システムとの接続、担当者の保守能力、セキュリティ更新、運用コスト、将来の移管性です。RFPでは技術を固定しすぎず、満たすべき要件と選定理由を提案してもらう方法もあります。
まとめ

SSRのシステムを発注・外注するときは、SSR対応の有無だけで委託先を選ばず、画面ごとの適用方式、業務要件、認証・権限、API・DB、キャッシュ、負荷、セキュリティ、保守を一つの計画として整理します。発注形態は、要件が固い範囲を請負、変化しやすい調査や改善を準委任にするなど、フェーズと責任に合わせて選びます。
発注前に確認すること
RFPには、対象画面、ユーザー、データの鮮度、既存連携、ピークアクセス、性能目標、個人情報、認証方式、テスト、納品物、保守、クラウド費の前提を記載します。見積は総額だけでなく、工程別の金額、除外項目、追加条件、発注側の作業、クラウドと保守のランニング費を比較します。提案時には、正常系だけでなく、API障害、権限逸脱、キャッシュ、復旧の考え方を確認します。
次に進める手順
まず、SSRを必要とする画面と、SSG・ISR・CSRで十分な画面を分けます。次に代表画面を使ったPoCまたは現状調査を行い、3社前後へ同じRFPを渡して提案と見積を比較します。契約前に、ソースコード、クラウド設定、知的財産、保守、障害対応、別会社への引継ぎ条件まで確認できれば、開発後の運用まで見通した発注になります。
▼全体ガイドの記事
・SSRのシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
