無人店舗システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

無人店舗システムの開発・導入費用は、既製サービスを使う小規模な夜間無人化なら数十万円から、センサーやカメラを組み合わせた個別開発なら数百万円から数千万円、本部基盤を含む多店舗展開なら5,000万円以上まで広がります。価格差の主因は、無人化する範囲、商品認識の方式、店舗数、既存システムとの連携、店舗工事、保守運用の有無です。

「無人店舗システム」と検索している方の多くは、初期費用だけでなく、人件費をどこまで下げられるのか、誤認識や決済エラーに誰が対応するのか、導入後に月額費用がいくらかかるのかを知りたいはずです。本記事では、2026年時点で確認できる公開料金と事例、リサーチから整理した推定レンジを分けて、費用の内訳、価格が変動する要因、開発期間、見積もりの取り方、コスト最適化のポイントまで解説します。

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無人店舗システムの費用相場を左右する全体像

無人店舗システムの費用を検討するイメージ

無人店舗システムは、単体のレジを買うだけの仕組みではありません。入店認証、商品認識、決済、在庫、遠隔監視、機器、通信、店舗運営を一つの業務として設計するため、同じ「無人店舗」でも必要な費用が大きく異なります。最初に店舗モデルを分類すると、見積もりの比較がしやすくなります。

既製サービス・SaaS型は初期費用と月額費用を抑えやすいです

入退店認証、セルフレジ、キャッシュレス決済、簡易的な在庫管理、カメラによる遠隔監視などがあらかじめ用意されたサービスを利用する方式です。店舗ごとの特殊な業務を大きく変えずに始める場合は、開発費ではなく初期設定費、機器費、設置費、月額利用料を中心に比較できます。ネブラスカ技術研究所の「デジテールストア」は、公式サイトで初期費用40万円から、月額費用4万円からと公開しています(出典: 株式会社ネブラスカ技術研究所公式サイト、2026年確認)。

ただし、公開価格はサービスの最低料金であり、すべての機器、内装、ネットワーク工事、決済手数料、商品補充、保守費用を含むとは限りません。公開料金を見つけた場合も、「1店舗で必要な総額はいくらか」「追加端末や追加カメラはいくらか」「解約・撤去費用はいくらか」を確認する必要があります。

個別開発型は柔軟ですが、機器・連携・検証の費用が増えます

カメラ、重量センサー、棚センサー、RFID、ゲート、アプリ、決済、商品・在庫・会員・基幹システムを自社の業務に合わせて作り込む方式です。自社独自の商品認識や、複数店舗を横断した価格・在庫管理、既存POSとの複雑な連携が必要な場合に向いています。一方で、ソフトウェアだけでなく現地調査、機器調達、電源・ネットワーク工事、誤認識テスト、障害時の手動運用まで設計するため、見積もりはサービス型より高くなります。

方式を選ぶときは、「完全無人にできるか」だけで判断しないことが重要です。商品数が少なく、補充担当者が定期巡回できるならスマート販売機型、買い回りが多くレジ待ちをなくしたいならカメラ・重量センサー型、既存店舗の深夜時間帯だけを無人化したいなら有人・無人ハイブリッド型が候補になります。

無人店舗システムはどの方式が費用対効果に優れますか?

無人店舗の方式を比較するイメージ

費用対効果が高い方式は、店舗の規模、SKU数、商品単価、冷蔵・冷凍の有無、営業時間、1日の取引数で変わります。一般的には、無人化の範囲を限定するほど初期費用を抑えやすく、認識の難しい商品や例外処理が増えるほど開発費と運用費が上がります。次の3方式を自社の業務に当てはめて検討すると、過剰なシステムを避けやすくなります。

セルフレジ型は小規模店舗や夜間無人化に向いています

セルフレジ型は、利用者がバーコードを読み取り、キャッシュレス決済やセルフ会計を行う方式です。商品認識をカメラに任せる方式よりも、扱う機器と判定ロジックを絞りやすいため、商品数が少ない店舗や既存POSを活用したい店舗で始めやすいです。有人店舗を営業しながら、深夜や早朝だけセルフ運営に切り替えるハイブリッド型にすると、補充や清掃を日中の担当者に集約できます。

注意点は、利用者のスキャン漏れ、年齢確認が必要な商品の販売、決済失敗、レシートの再発行などを残さず設計することです。人件費をゼロにするのではなく、レジ対応を減らして例外対応と補充に人員を振り替える方式と考えると、現実的な収支計画を立てやすくなります。

ウォークスルー型は利便性が高い分、認識と検証の費用が増えます

ウォークスルー型は、利用者がアプリやQRコードなどで入店し、商品を手に取ってそのまま退店すると決済される仕組みです。NTTデータのCatch&Goは、スマートフォンのQRコードで入店し、カメラや重量センサーなどの情報から商品取得や店内行動を分析するサービスとして公開されています(出典: 株式会社NTTデータ公式サイト、2026年確認)。レジ待ちをなくせる一方で、複数人の動き、商品を戻す行為、似た商品の取り違え、袋への詰め替えなどを正しく判定する必要があります。

費用を見積もるときは、カメラの台数やセンサーの本数だけでなく、商品マスタの登録、認識モデルの学習、現地でのレイアウト調整、誤請求時の返金フローまで含めます。実証店舗では、AIの認識率だけでなく、1件の誤認識を解消するために何分かかるか、遠隔対応で解決できる割合はいくつかを測ることが重要です。

スマート販売機型は省スペースで始めやすいですが、商品構成が限定されます

スマート販売機型は、冷蔵・冷凍・常温の商品を収納する機器に、認証、電子錠、商品識別、決済、在庫管理を組み合わせます。店舗全体を改装する必要がないため、オフィス、病院、ホテル、集合住宅、工場などの遊休スペースを活用しやすいです。スマリテの公式サイトでは、カメラ、重量、RFIDを商品特性に応じて使い分け、売上・在庫・温度をクラウドで管理する機能が紹介されています(出典: 株式会社スマリテ公式サイト、2026年確認)。

食品を扱う場合は、温度履歴、開閉履歴、販売履歴、賞味・消費期限、異常時の販売停止を管理できるかを確認します。スマリテのHACCPシステムでは、温度異常や期限を監視し、記録を保存する機能が示されています。機器の価格だけで判断せず、補充巡回、廃棄、清掃、故障時の代替販売まで含めて比較すると、実際のコストが見えやすくなります。

無人店舗システム開発の進め方と期間

無人店舗システム開発の進め方を整理するイメージ

開発期間は、既存サービスの設定だけなら1〜2か月、1店舗の個別連携なら3〜6か月、AIによる商品認識を含む実証から本番化なら6〜12か月以上が一つの目安です。これはソフトウェアの開発期間だけではなく、機器調達、店舗工事、決済審査、商品登録、現地テスト、教育を含めて考える必要があります。短期間で始めたい場合は、サービス型で小さく実証し、検証結果をもとに個別開発へ進む方法が有効です。

要件定義では無人化する業務と残す業務を分けます

最初に、店舗の営業時間、対象商品、1日の取引数、SKU数、有人スタッフの滞在時間、補充頻度、顧客層を整理します。そのうえで、入店、商品選択、会計、返品、返金、問い合わせ、補充、清掃、棚卸、設備保守の各業務について、システムに任せる範囲と人が担当する範囲を決めます。

例えば夜間だけ無人化する店舗では、日中のスタッフが商品登録と補充を行い、夜間は入店認証・決済・遠隔監視だけを自動化する設計が考えられます。最初からすべての業務を自動化しようとすると、例外処理の設計とテストが膨らみます。目的を「無人化率」ではなく「1店舗の総運営コストと売上機会の改善」と置くことが重要です。

設計・開発では店舗機器とクラウドの責任分界を決めます

設計では、店舗内のカメラ、重量センサー、棚、ゲート、決済端末、温度センサー、店舗ゲートウェイと、クラウド上の店舗管理、在庫、売上、分析、遠隔監視を分けて整理します。通信が一時的に切れても会計や扉の状態を安全に保てるよう、店舗側にどのデータを保持するか、再接続後にどの順序で同期するかを決めておきます。

既存POS、基幹システム、会員アプリ、決済サービスと連携する場合は、商品ID、価格、税率、在庫、会員、取引、返金、入退店ログのデータ項目を早期に確定します。データの責任主体と保存期間が曖昧なまま開発を進めると、後からAPI改修や二重入力の費用が発生します。

テストでは正常系よりも例外処理と現地運用を確認します

無人店舗のテストでは、商品を取って購入する正常な流れだけでなく、商品を棚に戻す、別の商品と取り違える、複数人が同じ棚に近づく、決済が失敗する、扉が閉まらない、通信が切れる、停電する、期限切れ商品が残るといったケースを確認します。顔認証やカメラを使う場合は、照明、逆光、混雑、帽子やマスクなどの条件もテスト対象になります。

日立のCO-URIBAは、公式サイトで一般的な自動販売機3台分ほどの設置スペースと、契約後1〜2週間程度の設置目安を示しています(出典: 株式会社日立製作所公式サイト、2026年確認)。完成済みサービスは短期間で設置できる場合がありますが、個別開発では現地調査や検証期間が必要です。期間を短縮したい場合も、テスト工程を削るのではなく、対象商品と営業時間を絞って実証することが安全です。

無人店舗システムの費用相場とコストの内訳

無人店舗システムの費用内訳を考えるイメージ

無人店舗システムの費用は、初期費用とランニングコストに分けて考えます。リサーチノートでは、公開されたサービス料金や一般的な機器・クラウド・連携構成から、1店舗の夜間無人化は300万〜800万円程度、センサー・カメラ連携を含む個別開発は800万〜2,000万円程度、ウォークスルー型の新規店舗モデルは2,000万〜5,000万円程度、多店舗の本部基盤まで含むスクラッチ開発は5,000万円〜1.5億円超と推定しています。

この金額は市場統計や全社共通の定価ではなく、要件を置いた場合の概算レンジです。店舗の広さ、商品数、機器台数、工事条件、連携先、セキュリティ要件、保守時間によって上下します。特に「初期40万円から」という公開料金と、AIカメラ型の開発費を同じ相場として比較しないことが大切です。

初期費用には企画・開発・機器・工事が含まれます

初期費用の中心は、要件定義、業務フロー設計、UI・店舗導線設計、ソフトウェア開発、機器購入またはレンタル初期費、商品マスタ登録、決済接続、クラウド環境構築、テスト、教育です。店舗にゲートやカメラを設置する場合は、電源、LAN、Wi-Fi、照明、什器、鍵、内装、消防・防犯設備の確認も必要になります。

見積書では、ソフトウェア開発費と機器・工事費が一つにまとめられていることがあります。後で追加費用になりやすい項目を把握するため、カメラ・重量センサー・ゲート・決済端末・通信機器・温度センサーを台数単位で確認し、機器故障時の交換費用や撤去費用も別項目で提示してもらいます。

月額費用には利用料だけでなく運用の人件費も含めます

ランニングコストには、システム利用料、クラウド・サーバー費、通信費、決済手数料、監視・保守費、機器のリース・交換費、セキュリティ更新費が含まれます。さらに、商品補充、清掃、棚卸、期限確認、返金、問い合わせ、障害時の現地対応にかかる人件費も無人店舗の運営コストです。店員を常駐させなくても、これらの業務が消えるわけではありません。

月額4万円からという公開料金を見た場合も、月額利用料だけで損益を判断しないようにします。例えば、1店舗あたりの補充巡回時間、1件あたりの問い合わせ対応時間、決済手数料率、誤請求による返金、機器故障時の出張回数を加算して、1か月の総運営コストを算出します。3〜5年の総保有コストで比較すると、初期費用が低いサービスと、月額が高いが保守を含むサービスの違いを判断しやすくなります。

無人店舗システムの価格が変動する5つの要因

無人店舗システムの価格変動要因を確認するイメージ

同じ無人店舗システムでも、見積額が数倍になることがあります。金額の差を「開発会社の高い・安い」だけで捉えると、必要な機能の違いを見落とします。費用を説明できるように、次の要因を見積書の項目と対応させて確認してください。

無人化する時間帯と業務範囲

24時間完全無人にする場合は、入店、本人確認、年齢確認、商品認識、決済、返金、遠隔問い合わせ、停電・通信断、設備異常まで自動化または遠隔対応する必要があります。夜間無人であれば、日中に有人スタッフが商品登録や補充を行えるため、システムの機能と監視体制を絞れます。まず低採算時間帯だけを対象にすると、初期投資を抑えながら人件費削減効果を測定できます。

商品認識の方式とSKU数

バーコードを利用者がスキャンする方式は、認識処理を比較的単純にできます。カメラ方式は、商品を手に取る動作や棚の状態を判定するため、商品画像、照明、陳列パターン、類似商品の登録が必要です。重量センサー方式は商品ごとの重量差を利用しますが、同時に複数商品を取る場合や、商品の重量ばらつきが大きい場合の例外処理が必要です。RFID方式はタグの発行・貼付・読み取り環境が費用に影響します。

SKU数が増えるほど、初期登録、価格変更、画像・重量データの管理、認識テストが増えます。商品を限定した実証から始めると、認識精度と運用負荷を確認してから対象SKUを広げられます。新商品を登録する作業を現場担当者が行える管理画面にすると、開発会社への追加依頼を減らせます。

既存POS・基幹・会員・決済との連携範囲

既存のPOSや基幹システムを活用できれば、商品や売上の二重入力を抑えられます。一方で、古いシステムにAPIがない場合、データ変換、中継サーバー、バッチ処理、手動確認画面が必要になります。会員アプリや顔認証を追加する場合は、本人確認、利用目的の通知、権限管理、ログ保存、退会時のデータ削除まで設計範囲に含めます。

店舗工事・電源・通信・防犯設備

カメラやゲートの設置位置、電源容量、LAN配線、Wi-Fiの電波、照明、防犯設備、出入口の構造によって、現地工事費が変わります。既存店舗に後付けする場合は、営業を止めずに工事できるか、天井や壁に配線できるか、退去時に原状回復が必要かを確認します。小型の販売機型は工事を抑えやすい一方、冷蔵・冷凍機器の電源容量や排熱、設置場所の搬入条件を確認する必要があります。

監視・保守・食品衛生などの運用要件

遠隔監視を24時間提供するのか、営業時間内だけ通知するのか、障害時に何分以内で一次対応するのかによって保守費が変わります。食品を扱う場合は温度、期限、開閉、販売停止の記録が必要になり、酒類を扱う場合は販売業免許や年齢確認の確認が必要です。顔認証や顔識別カメラを利用する場合も、利用目的の通知・公表、掲示、アクセス権、保存期間を運用に組み込む必要があります。

無人店舗システムのコストを最適化するポイント

無人店舗システムのコスト最適化を考えるイメージ

コスト最適化は、単純に安い機器や安い開発会社を選ぶことではありません。必要な顧客体験と安全性を維持しながら、最初に自動化する範囲を絞り、追加開発が発生しにくい運用を作ることが基本です。特に、初期費用、月額費用、人件費、機会損失、返金・廃棄損失を合算して判断します。

1店舗・限定商品・限定時間帯で実証を始めます

最初から複数店舗、全商品、24時間、完全自動の仕組みを作ると、使われない機能にも費用がかかります。まずは1店舗、売れ筋商品や扱いやすい商品に限定し、夜間など明確な課題がある時間帯で実証します。測定する指標は、来店数、購買率、客単価、決済成功率、誤認識件数、問い合わせ件数、補充時間、返金額、1取引あたりの運用工数です。

実証後に、利用者が困った場面とスタッフが手作業で補った場面を分けて整理します。例えば商品認識の精度よりも、返金承認の遅さが顧客満足度を下げているなら、AIモデルの改修より遠隔対応画面の改善を優先する方が投資効果を出しやすいです。

標準機能と既存機器をできるだけ再利用します

既存POS、商品マスタ、決済端末、監視カメラ、会員基盤が利用できるなら、すべてを新規開発する必要はありません。標準APIやCSV連携を活用し、独自開発は業務上の差別化につながる部分に限定します。店舗ごとに異なる機器を採用すると保守と予備品が増えるため、多店舗展開を想定する場合は機器型番、OS、通信回線、更新方法を標準化しておきます。

クラウド費用も、映像をすべて保存するのか、店舗側でイベントや特徴量を抽出して必要なデータだけ送るのかで変わります。保存期間、解像度、閲覧権限、障害時のログ保持を要件として定め、不要な映像やログを長期間保管しないことが、コストと個人情報リスクの両方を抑える方法になります。

補充・清掃・返金・障害対応の運用を標準化します

システム導入後に費用が膨らむ原因は、機能不足だけではありません。店舗ごとに補充方法が違う、返金の判断者が決まっていない、異常通知が多すぎる、期限切れ商品を誰が回収するか分からないといった運用のばらつきもコストになります。補充リスト、返金承認の権限、障害の優先度、現地出動の条件を標準手順書にまとめます。

食品の場合は、温度異常や期限切れを検知したときに販売停止し、管理者へ通知し、対応履歴を残す流れを定めます。スマリテの公式情報でも、温度・期限の監視、異常時の通知、記録保存が機能として示されています。安全に関わる業務を人の経験だけに頼らず、システムと手順の両方で標準化することが、長期的な運営コストの抑制につながります。

無人店舗システムの見積もりを取る際のポイント

無人店舗システムの見積もりを比較するイメージ

無人店舗システムの見積もりは、同じ資料を複数社へ渡して比較することが重要です。店舗の条件が会社ごとに違うと、価格差ではなく前提条件の差を比べることになります。最低限、店舗平面図、営業時間、対象商品、SKU数、1日の取引数、既存POS・決済・会員システム、希望する無人時間帯、補充体制を整理してから相談します。

初期費用・月額費用・従量課金を分けて提示してもらいます

初期費用は、要件定義、開発、機器、工事、商品登録、教育、テストに分けます。月額費用は、利用料、クラウド、監視、保守、通信、機器レンタルに分けます。決済手数料、SMSや本人確認の従量料金、追加店舗、追加カメラ、追加SKU、現地出張、返金処理なども、発生条件と単価を確認します。

「保守込み」と書かれていても、対象時間、対応方法、故障機器の交換、現地対応、ソフトウェアのアップデート、セキュリティパッチ、法改正対応が含まれるとは限りません。24時間監視が必要なのか、営業時間内の問い合わせ窓口で足りるのかを決め、サービスレベルと費用を対応づけます。

開発会社へ確認したい質問を準備します

見積もりを依頼するときは、「1店舗と10店舗で単価はどう変わりますか」「既存POSのデータを利用できますか」「通信断・停電時に営業を継続できますか」「誤認識や誤請求の返金負担はどちらですか」「商品登録や価格変更を自社でできますか」「機器の故障時に何時間以内で対応しますか」と質問します。

さらに、導入事例の業態と規模、導入前後の業務分担、導入後の保守体制、契約期間、解約・撤去、データの返却、別会社への移行可否を確認します。TOUCH TO GOは2025年の公式発表で、無人決済店舗システムの導入店舗が250か所を超えたとしています。また、2026年には羽田空港のファミリーマートへの導入事例も公開されています(出典: 株式会社TOUCH TO GO公式発表、2025〜2026年)。実績件数だけでなく、自社と似た商品・立地・営業時間での運用経験を確認することが大切です。

投資回収は人件費だけでなく売上機会と損失も含めて計算します

投資回収期間を計算するときは、削減できるレジ対応時間だけでなく、営業時間の延長による売上、機会損失の減少、補充・清掃・監視の人件費、決済手数料、通信費、保守費、返金、万引き、期限切れ廃棄を含めます。例えば夜間無人化によって営業時間を延ばしても、来店数が増えなければ初期投資を回収できません。時間帯別の売上と必要人員を使って、導入前後の損益を比較します。

見積もりには、3年または5年の総額と、店舗数を増やした場合の追加費用を併記します。1店舗目の導入費が安くても、2店舗目から高額な初期設定が繰り返される場合があります。逆に、本部の商品・価格・在庫基盤を先に整備すると、店舗追加の費用を抑えられる場合があります。短期の価格だけでなく、拡張時の単価と移行性まで比較してください。

よくある質問(FAQ)

無人店舗システムのよくある質問を確認するイメージ

無人店舗システムの費用は、公開料金だけでは自社の総額を判断できません。ここでは、導入前に特に質問されやすい費用、期間、運用上の疑問に回答します。

無人店舗システムの導入費用はいくらですか?

既製サービスを使った小規模な導入では、公開料金として初期費用40万円から、月額費用4万円からと示されている例があります。ただし、機器、工事、決済手数料、通信、保守、補充人件費を含む総額ではありません。個別開発では、夜間無人化で300万〜800万円程度、センサー・カメラ連携で800万〜2,000万円程度などの推定レンジがあり、店舗条件によって変動します。

無人店舗システムの月額費用には何が含まれますか?

システム利用料、クラウド、監視、保守、通信、機器レンタルなどが代表的ですが、サービスによって含まれる範囲は異なります。決済手数料、現地出張、機器交換、追加店舗、追加SKU、商品補充、清掃、返金対応は別料金になることがあります。見積もりでは、月額の項目だけでなく、1か月の運用に必要な人件費と従量課金も加えて確認します。

無人店舗システムの開発期間はどのくらいですか?

既存サービスの設定なら1〜2か月、既存POSなどとの個別連携なら3〜6か月、AI認識を含む実証から本番化なら6〜12か月以上が目安です。機器の納期、電気・ネットワーク工事、決済審査、商品登録、現地テスト、スタッフ教育が長期化要因になります。日立のCO-URIBAのように契約後1〜2週間程度で設置できる完成済みサービスもありますが、個別開発の期間と単純比較はできません。

無人店舗にすると人件費はゼロになりますか?

人件費がゼロになるとは限りません。補充、清掃、棚卸、期限確認、問い合わせ、返金、障害対応、設備保守の仕事が残るため、正確にはレジや接客の常駐時間を減らして人員配置を最適化する取り組みです。人を残す業務と自動化する業務を先に分け、導入前後の作業時間を測定することで、実際の削減額を確認できます。

食品を無人店舗で販売するときに注意することは何ですか?

食品を扱う場合は、店舗所在地や商品の種類に応じて、食品衛生法上の届出・許可、HACCPに沿った衛生管理、温度管理、賞味・消費期限管理を確認します。無人化しても、異常時の確認や補充、清掃まで不要になるわけではありません。温度・期限・開閉履歴を自動記録し、異常時に販売停止と通知ができる構成にすると、運用漏れを抑えやすくなります。

まとめ

無人店舗システムの導入計画をまとめるイメージ

費用判断は初期費用ではなく総保有コストで行います

無人店舗システムの費用は、既製サービスなら初期費用と月額費用を軸に比較できますが、機器や工事を含む総額は別に確認する必要があります。個別開発では、夜間無人化で300万〜800万円程度、センサー・カメラ連携で800万〜2,000万円程度、ウォークスルー型で2,000万〜5,000万円程度、多店舗の本部基盤まで含めると5,000万円〜1.5億円超という推定レンジがあります。いずれも要件によって変わるため、確定金額ではありません。

導入前に店舗条件と運用体制を確定します

費用を抑えながら失敗を避けるには、まず無人化する時間帯と業務を限定し、1店舗・限定商品で実証することが有効です。初期費用だけでなく、月額利用料、決済手数料、保守、通信、補充、清掃、返金、廃棄、障害対応まで含めた3〜5年の総保有コストで比較してください。無人化率を高めることではなく、店舗の売上機会と顧客体験を保ちながら、1店舗あたりの総運営コストを改善することが導入成功の基準になります。

見積もりを依頼するときは、店舗平面図、営業時間、SKU数、1日の取引数、既存システム、商品補充体制、必要な無人時間帯を共有し、初期費用・月額費用・従量課金・保守範囲・追加店舗費用を分けて提示してもらいます。自社の運用課題に合う方式を選び、例外処理と現場の仕事まで含めて計画することで、導入後に想定外の費用が膨らむリスクを抑えられます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。