Visual Basicのシステム開発・移行費用は、既存資産を活用する小規模案件で300万〜800万円程度、中規模で800万〜2,000万円程度、大規模な再構築では2,000万〜5,000万円以上が一つの目安です。ただし、画面数だけでは決まらず、帳票・バッチ・外部連携・データ移行・現状調査の有無で大きく変わります。
本記事では、Visual Basicのシステムにかかる費用相場を、VB6からVB.NETへの移行、C#やWebへの再構築、パッケージ・SaaSへの乗り換えに分けて解説します。見積書で確認すべき内訳、価格が上振れする条件、費用を抑えながら業務停止リスクを減らす進め方まで、2026年時点で公開されている情報をもとに整理します。
▼全体ガイドの記事
・Visual Basicのシステム開発の完全ガイド
Visual Basicのシステム開発費用を左右する全体像

Visual Basicのシステムと呼ばれるものには、Visual Basic 6.0、VB.NET、Excel VBA、Access VBAなどが含まれる場合があります。名称が似ていても、開発環境、実行方式、データベース接続、64bit対応、Web化の難しさは異なるため、費用を考える前に対象を特定することが重要です。
VB6・VB.NET・VBAのどれを対象にするかで変わります
VB6はWindows向けの業務アプリケーションとして広く使われ、販売管理、生産管理、在庫管理、受発注、帳票、計測・検査などの画面やバッチに組み込まれていることが多いです。一方、VB.NETは.NET上で動く後継系の言語であり、VB6のソースを単純に置き換えれば終わるものではありません。ActiveXやOCX、Win32 API、古いデータアクセス方式、帳票部品などを確認し、変換後の手修正とテストを見積もる必要があります。
Excel VBAやAccess VBAの場合は、プログラム本体だけでなく、ブック、フォーム、クエリ、マクロ、参照設定、利用者の手作業まで対象になることがあります。したがって「Visual Basicで作られた画面が何本あるか」だけではなく、「どの資産を残し、どの業務を作り直すのか」を先に決めることが、費用のぶれを抑える第一歩です。
移行・再構築・パッケージの選択で予算の幅が決まります
現行画面と業務ルールをできるだけ維持したい場合は、VB6からVB.NETへの移行や、既存資産を使った基盤更改が候補になります。長期的にWeb、クラウド、スマートフォン、他システムとのAPI連携まで見据えるなら、C#を含むWebアプリケーションとして再構築する選択肢が有力です。標準的な販売管理や会計業務に合わせられるなら、パッケージやSaaSへの乗り換えで初期費用を抑えられる場合もあります。
MicrosoftはVisual Basicを安定した設計の維持と.NETランタイム・ライブラリの利用を軸にしており、新しいワークロードの中心として言語を拡張する方針ではありません(出典: Microsoft Learn「Visual Basic language strategy」)。このため、現行のWindows Formsを保守するのか、将来のWeb化を優先して別技術へ移るのかを、初期費用だけでなく5年程度の保守性も含めて比較することが大切です。
Visual Basicのシステム開発費用の相場はいくらですか?

公開されている民間の目安では、VB6移行の費用は小規模で300万〜800万円、中規模で800万〜2,000万円、大規模で2,000万〜5,000万円以上です。これは公的な平均値ではなく、画面数や業務の複雑さを前提にした参考レンジです。自社の金額をこの数字に当てはめるのではなく、同じ条件で複数社へ概算を依頼するための起点として使います。
小規模なら300万〜800万円・3〜6か月が目安です
画面が10〜20本程度で、帳票やデータベース連携が比較的単純な場合は、300万〜800万円程度、期間は3〜6か月が目安とされています(出典: 株式会社シースリーインデックス「VB6(Visual Basic 6)移行ガイド【2026年版】」)。ここには現状確認、変換または改修、基本的なテストが含まれる想定ですが、データクレンジング、端末入れ替え、利用者教育、旧システムとの並行稼働が別料金になるケースもあります。
小規模であっても、画面が少ない代わりに1画面の計算ロジックが複雑、帳票のレイアウトが多い、特殊なOCXを使っているといった場合は、単純な画面本数の相場を超えます。見積依頼時には、画面数だけでなく帳票数、バッチ数、外部ファイル数、利用端末数まで伝えることが必要です。
中規模は800万〜2,000万円、大規模は5,000万円超もあります
画面30〜50本で業務ロジックを含む中規模案件は800万〜2,000万円程度、期間は6か月〜1年が公開目安です。画面100本超、複数業務の統合、複数データベース、夜間バッチ、EDIや機器連携まで対象にする大規模案件では、2,000万〜5,000万円以上、期間1〜2年以上となる可能性があります(出典: 株式会社シースリーインデックス「VB6移行の費用相場」)。
公開見積の一例では、VB6の300画面・30帳票・有効30万ステップ、Oracle Database 11g、複数のサードパーティ製品を対象に、変換、手修正、ビルドエラー除去、単体テスト、現新比較テスト、管理費を合算して約2,800万〜2,900万円とされています(出典: FDC「Visual Basic 6.0からVB.NETへのマイグレーション・コンバージョン費用に関するよくある質問」)。特定企業の公開見積例であり、すべての300画面案件に適用できる価格ではありません。
パッケージは50万〜300万円の初期費用、Web再構築はさらに広がります
標準機能で業務を合わせられるパッケージやSaaSなら、初期費用50万〜300万円程度に月額費用を加え、1〜3か月で導入できるという公開目安があります。ただし、独自帳票、特殊な承認、複雑な計算、過去データの移行、API連携、利用者教育を追加すると、初期費用は上のレンジから外れます。月額料金だけでなく、5年間の利用料と追加開発費を合算して比較します。
Web・クラウドへの再構築は、業務を新しく設計し、認証、権限、監査ログ、スマートフォン対応、API、性能、バックアップまで組み込むため、1,500万〜6,000万円以上と見積もられることがあります。これはVisual Basic固有の公表統計ではなく、中規模業務システムの再構築規模からの推定値です。要件をどこまで変えるかによって、単なる移行費用ではなく新規開発費用に近づきます。
Visual Basicのシステム開発費用の内訳は何ですか?

見積書の総額だけで比較すると、安い提案に見えても調査やテストが抜けていることがあります。Visual Basicのシステムでは、現行資産の調査、変換・設計・実装、データ移行、テスト、教育、運用保守を分けて記載してもらうと、価格差の理由を確認しやすくなります。
現状調査・要件定義・移行設計の費用です
最初に、ソースコード、プロジェクトファイル、実行ファイル、データベース定義、帳票定義、OCX・DLL、設定ファイル、バッチ、タスクスケジューラ、外部連携、利用端末を棚卸しします。仕様書が不足している場合は、コードと画面操作から業務仕様を読み解くリバースエンジニアリングが必要です。調査を省略してから仕様変更が発生すると、後工程の手戻りが増えやすいため、独立した工程として予算を確保します。
VB6からVB.NETへ移行する場合は、どの部品を自動変換し、どこを手作業で直し、どのテストで同等性を確認するかを移行設計にまとめます。FDCの公開情報でも、見積項目として変換ツール利用、エラー検証・分析、ツール改修、手作業によるコンバートを分けています。変換率を確認せず一式価格だけを提示する提案は、追加費用の条件を細かく確認する必要があります。
変換・再構築・テストの費用です
変換ツールでコードを変換できても、コンパイルエラーや警告の除去、データ型の差異、イベント処理、ファイル操作、API呼び出し、データベース接続の修正が残ることがあります。画面単位の単体テストだけでなく、受注から出荷、請求から入金、月次締め、在庫更新のような業務シナリオで結合テストを行うことが必要です。
帳票は、印刷位置、改ページ、バーコード、税率表示、PDF化、プリンターやドライバーの違いまで確認します。旧システムと新システムを同じ入力で動かし、件数・金額・残高・在庫・帳票を照合する現新比較テストを見積に含めると、切り替え後の不具合を減らせます。ケイケンシステムの公開事例でも、240画面と45機能のバッチ・帳票を対象に、分析・設計、変換、単体テスト、結合テストを行っています。
データ移行・教育・運用保守も忘れてはいけません
データ移行では、対象期間、不要データの除外、コード体系の変換、名寄せ、欠損値の扱い、移行リハーサル、移行後の照合を決めます。過去データをすべて移すのか、参照用にアーカイブするのかでも費用は変わります。データ量が多いほど高いとは限らず、現行データの品質と業務上の変換ルールが複雑なほど工数が増えます。
新しい画面やWeb運用に変える場合は、利用者教育、操作マニュアル、問い合わせ窓口、切り替え当日の支援も必要です。運用開始後は、監視、バックアップ、障害対応、脆弱性修正、OS・ミドルウェア更新、保守契約の費用が発生します。初期費用だけでなく、月額費用と追加改修単価を含めた総保有コストで判断します。
Visual Basicのシステム費用が高くなる変動要因

同じ画面数でも、費用が数倍になることがあります。理由は、Visual Basicのシステムが画面だけで完結せず、帳票、バッチ、データベース、周辺機器、ファイル連携、利用者の手作業を一体で動かしているからです。次の要因を見積の前提に明記すると、提案会社との認識差を小さくできます。
仕様書がないブラックボックス状態は調査費が増えます
仕様書やテスト仕様書がない場合、担当者へのヒアリング、ソースコード解析、画面操作の記録、データ項目の確認、例外処理の発見が必要です。担当者しか知らない締め処理や、特定の順番で入力しないと動かない運用が隠れていると、調査と要件整理の期間が伸びます。シースリーインデックスの公開目安では、ブラックボックス化したシステムはリバースエンジニアリングの工数が加わり、費用が1.3〜1.5倍程度増える傾向とされています。
調査費を削るために、現行資産を十分に見ないまま開発を始めると、後から画面や帳票が追加され、予算と納期が膨らみやすくなります。最初に全機能を完璧に文書化する必要はありませんが、主要な業務フローと複雑な処理を先に可視化し、未確認部分をリスクとして見積に残すことが大切です。
帳票・バッチ・外部連携の多さで手修正とテストが増えます
移行の難所は、単純な入力画面よりも、帳票、夜間バッチ、在庫計算、締め処理、EDI、会計・ERP、計測機器、共有フォルダー、メールなどとの連携にあります。特にActiveX、独自OCX、古い印刷部品、32bit前提のDLLが残っていると、変換ツールだけで対応できず、代替部品の選定や手作業の実装が必要になります。
ケイケンシステムが公開する事例は、VB6.0とCOBOLで構築された生産管理システムで、240画面、45のバッチ・帳票機能を4か月・30人月でVB.NETへ移行したものです(出典: 株式会社ケイケンシステム「Visual Basic マイグレーション」)。この事例からも、画面だけではなくバッチ・帳票、コンポーネント整理、単体・結合テストまで含めて期間を読む必要が分かります。
並行稼働・セキュリティ・法対応を含めると増えます
業務を止められない場合は、旧システムと新システムを一定期間並行稼働させ、入力データを照合し、切り替え条件と切り戻し手順を準備します。拠点数や利用者数が多いほど、教育、問い合わせ、端末設定、移行リハーサルの工数が増えます。休日の切り替え、現場立ち会い、緊急時の待機を含めるかも確認します。
個人情報や取引情報を扱う場合は、利用者認証、最小権限、管理者権限の分離、通信・保存データの保護、操作ログ、バックアップ、復旧テスト、脆弱性対応、委託先のアクセス管理を要件に入れます。インボイス制度や電子帳簿保存法、業界固有の監査要件がある場合は、帳票の保存、改ざん防止、検索性、ログも対象です。セキュリティを後付けにすると再設計費が出やすいため、最初のRFPに記載します。
Visual Basicのシステム開発・移行はどのように進めますか?

費用を確定させるには、いきなり全面移行を発注するのではなく、現状把握、移行方式の比較、複雑な部分の検証、本番移行、運用設計の順に進めます。段階を区切ると、想定外の部品や業務ルールが見つかったときに、全体計画を見直しやすくなります。
最初に現行資産と業務の棚卸しを行います
ソースコードの保管場所、プロジェクトのビルド手順、実行ファイル、データベース、帳票、バッチ、外部連携、利用端末、ライセンス、障害履歴を一覧化します。担当者へのヒアリングでは、仕様書にない例外処理、月末や年度末だけの作業、手入力で補正しているデータ、Excelで行っている後処理も確認します。
棚卸しの成果物は、画面一覧だけでは不十分です。機能と業務フローの対応表、帳票・バッチ一覧、連携先一覧、データ項目一覧、依存コンポーネント一覧、重要度と利用頻度をまとめると、残す機能と廃止する機能を決めやすくなります。使われていない機能をそのまま移すと、開発費と保守費の両方が増えます。
代表画面と複雑帳票でPoCを行います
PoCでは、単純な一覧画面だけを選ばず、最も複雑な入力画面、帳票、データベースアクセス、外部コンポーネント、連携処理を一つずつ試します。確認するのは変換できた割合だけではありません。コンパイル後の手修正量、印刷結果、処理時間、データの整合性、担当者が新環境を保守できるかまで確認します。
PoCの費用と成果物、本番移行に再利用できるコードや設計書の範囲、追加調査が必要になった場合の単価を契約に記載します。VB.NETへ移すのか、C#やWebへ再構築するのか、パッケージへ寄せるのかを比較し、短期のOS対応と長期の業務改善を同じ案に混ぜないことがポイントです。
段階移行と本番切り替えで業務停止を抑えます
大規模システムでは、参照機能、帳票、周辺業務、主要な登録・更新機能の順に移す方法があります。旧システムを残しながら新機能をWeb化する、基幹データを先に新基盤へ寄せる、拠点ごとに切り替えるなど、業務への影響が小さい順序を選びます。段階移行は期間が長くなりやすい一方、予算を年度ごとに分け、障害の影響範囲を限定できます。
本番前には、データ移行リハーサル、利用者教育、バックアップ、復旧、旧新の数値照合、切り戻し判定を実施します。切り替え後の問い合わせ窓口と保守担当も決め、ソースコード、設計書、テスト仕様書、DB定義、移行手順、障害対応手順を納品物に含めます。移行を完了しても、誰も保守できない状態では費用対効果が下がるためです。
Visual Basicのシステム開発費用を最適化するポイント

費用を下げる基本は、開発会社に値引きを求めることではなく、対象範囲とリスクを整理し、作らなくてよいものを減らすことです。現行機能の完全再現を目的にすると、不要な処理や古い運用まで新環境に持ち込む可能性があるため、業務の重要度と利用実績を基準に優先順位を付けます。
既存資産を再利用し、対象機能を絞ります
入力画面、業務ロジック、データベース構造、帳票をすべて新規に作り直すのではなく、現行資産のうち再利用できる部分を特定します。既存の業務ルールを維持しつつ、古い部品だけを置き換える方法なら、利用者の操作を大きく変えずに改修範囲を抑えられます。NTTデータビジネスシステムズの公開事例では、VB6の販売管理システムに対し、既存アプリケーションの資産再利用、データベース更新、標準のユーザー・権限管理を組み合わせ、新規開発と比べて開発費30%削減とされています。
ただし、公開事例の削減率を自社にそのまま当てはめてはいけません。再利用できる資産の品質、現行DBの状態、Web化の範囲、標準機能の適合度によって結果は変わります。利用頻度の低い帳票を廃止する、重複したマスタを統合する、過去データをオンライン移行せずアーカイブするなど、業務側の判断が大きなコスト最適化になります。
標準機能と自動変換を使い、手作業の範囲を管理します
変換ツールやパッケージの標準機能は、適切に使えば手作業を減らせます。ただし、自動変換率だけを高めることが目的になると、読みづらいコード、不要な互換処理、テストしにくい構造を残すことがあります。代表的な画面と帳票で自動変換後の品質を確認し、手修正、部品の置き換え、テストに必要な工数を先に見積もります。
パッケージやSaaSでは、独自仕様を追加するほど新規開発に近い費用になります。標準機能に業務を合わせられる部分と、どうしても残す独自機能を分け、追加開発を最小限にします。見積では、ライセンス、初期設定、データ移行、帳票、連携、教育、月額利用料、契約更新費を分けて比較します。
段階移行で予算と業務リスクを分散します
全社一括で刷新する予算が確保しにくい場合は、まず資産調査とPoC、次に優先度の高い業務、最後に周辺機能という順で契約を分けます。調査で得た資産一覧やテスト仕様を次の工程に引き継げば、同じ調査を繰り返す費用を抑えられます。段階ごとの完了条件と、次の工程へ進まない判断基準を置くことも重要です。
また、短期的にVB6を延命する場合でも、OS・ミドルウェアの検証、バックアップ、障害時の復旧、ソースコードの保管、保守担当者の確保を行います。VB6の開発環境はサポート終了済みで、実行できていることと、将来も安全に開発・保守できることは別問題です。延命費用を払い続けるのか、移行調査に投資するのかを、障害時の損失や担当者退職リスクと合わせて判断します。
Visual Basicのシステムで見積もりを取る際のポイント

複数社の見積を比べるときは、金額の大小よりも、同じ前提条件で比較できているかを確認します。特に「移行」と書かれた一式の中に、調査、手修正、テスト、データ移行、教育、並行稼働、保守が含まれるかを明確にします。
同じRFPを渡し、機能と資産を数値でそろえます
RFPには、対象言語とバージョン、画面数、帳票数、バッチ数、ソースコードのステップ数、データベース、外部連携、利用者数、拠点数、対象データ期間、希望時期、停止可能時間を記載します。仕様書の有無、現行の障害や手作業、残したい操作、改善したい業務も伝えます。情報が不足している場合は、調査見積と本開発見積を分けて依頼します。
比較する会社は、VB6、VB.NET、VBAのどこまで対応できるか、変換ツールだけでなく手修正や品質検証ができるか、画面以外の帳票・バッチ・外部連携の実績があるかを確認します。提案書には、移行方式、成果物、体制、前提条件、除外事項、リスク、支払い条件を同じ形式で書いてもらうと、価格差の理由が見えます。
見積項目と追加費用の条件を確認します
最低限、現状調査・要件定義、移行設計、変換ツール利用または開発、手修正、画面・帳票・バッチのテスト、データ移行、インフラ構築、セキュリティ対応、教育、並行稼働、リリース支援、保守を分けます。作業単価だけでなく、何人月を想定しているか、画面や帳票の追加単価、調査後に再見積となる条件も書面で確認します。
固定価格契約でも、仕様書にない処理、サードパーティ部品の非互換、データ品質の問題、OSやミドルウェアの制約が判明した場合の扱いを決めておきます。追加費用が発生する条件をすべてなくすことは難しいため、誰が判断し、どの成果物で合意し、予算超過時にどの範囲を削るかを契約に残すことが重要です。
移行後の保守体制と引き継ぎまで見て選びます
安い見積でも、移行後に保守できる担当者がいなければ、障害対応や改修で別の費用が発生します。ソースコード、設計書、テスト仕様書、データベース定義、変換ルール、運用手順、障害履歴を納品してもらい、自社または第三者が引き継げる状態にします。開発会社が保守を担う場合は、月額範囲、問い合わせ時間、障害の優先度、復旧目標、改修単価を確認します。
VB6の保守実績だけでなく、VB.NET、C#、Web、データベース、クラウド、セキュリティの体制も比較します。現行操作の維持を重視する会社、Web化や業務改善を得意とする会社、パッケージ導入に強い会社では提案が変わるため、自社の目的に合った会社を選ぶことが費用対効果につながります。
Visual Basicのシステム費用に関するよくある質問

Visual Basicのシステムでは、移行すべきか、延命すべきか、どの技術へ移るべきかが費用と同じくらい重要です。ここでは、見積を依頼する前に多く寄せられる疑問へ、判断の軸を簡潔に回答します。
VB6からVB.NETへの移行費用は一律で決まりますか?
一律では決まりません。画面数、帳票・バッチ数、ソースコード量、外部部品、データベース、仕様書の有無、手修正とテストの量で変わります。公開目安は小規模300万〜800万円、中規模800万〜2,000万円、大規模2,000万〜5,000万円以上ですが、自社向けには現状調査と代表資産のPoCを行ってから見積を確定します。
VB6で動いているなら移行しなくてもよいですか?
すぐに全面刷新しなければならないとは限りませんが、実行できていることと、安全に保守できることは別です。VB6の開発環境はサポート終了済みで、OSやミドルウェアの更新、担当者の退職、部品の入手困難、脆弱性対応がリスクになります。延命する場合も、資産棚卸し、復旧手順、保守人材、移行候補のPoCを準備し、移行時期を先送りする理由を明確にします。
Visual Basicのシステムをクラウド化すると費用は安くなりますか?
必ず安くなるわけではありません。既存資産を仮想環境で延命するのか、Webアプリとして再構築するのか、データベースや認証をクラウドサービスへ移すのかで、初期費用と月額費用が変わります。クラウド化で運用負担を減らせる一方、ネットワーク、バックアップ、監視、ライセンス、セキュリティ設計が追加されるため、初期費用と5年分の運用費を合算して比較します。
見積もり前に何を準備すればよいですか?
ソースコードと実行環境、画面・帳票・バッチ一覧、データベース、外部連携、利用者数・拠点数、月次や年次の重要処理、障害履歴、希望時期を準備します。仕様書がなくても、現場担当者と一緒に業務フローやサンプル帳票を用意すれば調査を始められます。特に、残したい操作と改善したい業務を分けて伝えると、移行案と再構築案を比較しやすくなります。
まとめ

Visual Basicのシステム開発・移行費用は、公開目安として小規模300万〜800万円、中規模800万〜2,000万円、大規模2,000万〜5,000万円以上が参考になります。パッケージやSaaSへの乗り換えは初期50万〜300万円程度から始まる場合がありますが、月額費用、追加開発、データ移行、教育を含めた総額で比較する必要があります。
費用は画面数だけでなく業務全体で判断します
特に費用を左右するのは、仕様書の有無、ソースコードや部品の複雑さ、帳票・バッチ・外部連携、データクレンジング、並行稼働、セキュリティ、教育、移行後保守です。安い一式見積を選ぶ前に、どの工程が含まれ、何が除外され、追加費用が発生する条件は何かを確認します。
最初は資産棚卸しと複雑な部分のPoCから始めます
いきなり全面刷新を決めるのではなく、現行資産の棚卸しと、代表画面・最も複雑な帳票・データベース・外部連携を使ったPoCを依頼します。その結果をもとに、VB.NET移行、C#・Web再構築、パッケージ導入、段階移行を同じ条件で比較し、業務を止めずに進められる予算とロードマップを決めることが、Visual Basicのシステムを長く使い続けるための現実的な方法です。
▼全体ガイドの記事
・Visual Basicのシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
