水道料金システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

水道料金システムの開発費用は、金額例では税込1,237万2,800円から1,430万円です。金額を左右するのは、標準機能で足りる範囲、条例や帳票への対応の量、データ移行と保守の実績の3点です。

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水道料金システムのパートナー選びの重要性

発注前に確認する業務範囲、利用形態、移行・保守、契約終了時の4条件を並べた図。
同じ条件を先にそろえると、各社の対応範囲を比べやすくなります。

水道料金システムは、住民への請求と自治体会計に直結します。

そのため、条例改定への追従力とデータ移行の正確さが選定の決め手になります。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

水道料金システムは業務のライフサイクル全体を扱うため、発注側は標準機能で賄う範囲と個別開発が要る範囲の境界を、早い段階で見極めておく必要があります。

選定を誤ると、稼働後に例外処理が漏れたり、過去請求を再現できなかったりして、監査対応に苦しむことになります。

  • 対象業務:給水契約から検針、調定、請求までの業務
  • 収納業務:収納、滞納整理、給水停止・再開も対象です

パッケージの標準機能だけで、自団体の条例をすべて吸収できるとは限りません。そのため、対応範囲を早い段階で切り分けられる会社かどうかが、費用とスケジュールに影響します。

発注前に確認すべきポイント

会社ごとの対応範囲を比べるには、発注条件を同じ形でそろえておくことが欠かせません。

  • 業務範囲:料金・収納・会計のうち、どこまでを対象にするか
  • 利用形態:クラウドかオンプレミスか
  • 移行・保守:データ移行の実績と、障害対応の一次窓口
  • 契約終了時:データ返却の条件

加えて、発注側は国土交通省が進める水道情報活用システムの標準インターフェースへの対応状況も見ておきます。出典は、水道情報活用システム標準仕様研究会「標準仕様書(最新版)の公表」、2025年12月版です。

ポイント

標準機能で吸収できる条例と、個別に開発が要る条例を発注前に切り分けておくと、各社の見積もりの差を同じ基準で比べられます。切り分けが遅れると、見積もりの前提がずれたまま比較することになります。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発までを一気通貫で支援する会社です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を生かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みを持っています。

営業、顧客、生産の基幹システムから販売管理まで、幅広い構築と導入の実績があります。また、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制です。

特徴と強み

riplaは発注側の視点に立って業務を整理し、標準機能と個別開発のどちらで対応するかを明らかにします。

  • 業務整理:現行業務を洗い出し、条例の例外を整理
  • 要件化:RFPの作成と、ベンダー比較の支援
  • シナリオ確認:料金計算や減免などの業務を、ヒアリングで把握

場面ごとに、標準機能で済むか個別開発が要るかを切り分けます。

滞納や返金の場面も同じ流れで扱い、決済失敗や過去請求の再現まで確かめます。

パッケージやクラウドサービスを軸に、自団体固有の条例と帳票だけを追加で開発する構成も検討できます。

初期費用を抑えながら段階的に進めたい自治体や事業者に向いています。

得意領域・実績

水道事業の周辺システムや検針機器まで含めて全体最適を考えたい場合にも、相談に応じられます。

複数の市町にまたがる事業体の案件も検討できます。

  • 周辺連携:会計、GIS、水道台帳との接続も相談できます
  • 全体最適:収納業務委託や検針機器との連携も視野に入ります
  • 相談時の情報:契約件数と条例の複雑さ

連携数、現行の保守期限、必要な可用性も伝えておくと、実装範囲の具体化が進みます。提案を依頼する際は、標準機能と個別開発の範囲を確かめ、クラウド利用時は責任分界まで決めておきます。

現行業務の把握から運用定着までを、一つの計画にまとめられます。途中のRFP作成やベンダー比較、受入試験も、その計画の中で進められます。

富士通Japan株式会社|AQUASTAFFで上下水道料金を統合管理

AQUASTAFFを中央に置き、滞納者と時効日の管理、メーター地図と料金改定のシミュレーション、収納方法と複数事業体の統合を注釈で示した図。
料金管理に加え、地図・改定や複数事業体の運用も扱います。

富士通Japan株式会社は、上下水道料金システム「AQUASTAFF(アクアスタッフ)」を提供しています。料金管理、検針、収納、未収管理を一つにまとめたWeb型で、クラウドとセキュリティ対策にも対応します。水道広域化などの環境変化にも柔軟に対応すると案内されています(出典: 富士通「上下水道料金管理システム AQUASTAFF」、2026年)。

特徴と強み

AQUASTAFFは、料金管理から収納までを一つに統合し、複数の事業体での運用にも対応します。

  • 債権管理:滞納者と時効日の正確な管理
  • 地図・改定:メーター地図と料金改定のシミュレーションを備える
  • 収納・統合:各種収納方法と、複数事業体の統合への対応

クレジット決済、口座振替伝送、コンビニ収納など、請求や収納の方法に幅広く対応すると説明されています。完全Web型で、クライアント端末はWebブラウザだけで利用できます。このため、窓口端末の更新にかかる負担を抑えやすい構成です。

画面構成が見やすく、入力補助や整合性チェックも備えているため、不慣れな職員でも操作しやすいと説明されています。

得意領域・実績

複数事業体の統合や、Web型による端末管理の負担軽減を重視する自治体に向いています。

  • 導入事例:滋賀県彦根市での導入事例が公開されています
  • 広域化:複数事業体のデータを一つに統合

出典は、富士通「導入事例 滋賀県彦根市様 上下水道料金管理システム」です。提案を依頼する際は、標準機能と個別開発の範囲を確かめ、クラウドを使う場合はどこまでを誰が受け持つかも決めておきます。

株式会社日立システムズ|ADWORLDで検針から滞納管理まで一貫対応

株式会社日立システムズは、日立 自治体ソリューション「ADWORLD」の一部として、水道料金システムを提供しています。昭和30年代から上下水道料金の調定収納業務に携わってきた経験とノウハウを、このパッケージに結集しています。検針から請求、収納、滞納管理まで正確に処理すると案内されています(出典: 日立システムズ「水道料金システム:日立 自治体ソリューション ADWORLD」、2026年)。

特徴と強み

ADWORLDは、水栓情報の登録や連動更新を支援し、料金関連の業務を包括的に扱います。

  • 一括登録:集合住宅の水栓を一度にまとめて登録できます
  • 同期機能:複数の水栓について、情報変更を連動させて反映
  • 入力支援:エラーチェックによる入力ミスや漏れの防止

水道料金や下水道受益者負担金など、料金関連の業務をまとめてサポートします。また、ADWORLDは住民情報(住基・税・福祉)など、他の自治体システムとも統合的に展開されています。

得意領域・実績

長年の料金調定収納業務で培ったノウハウや、既存の住民情報システムとの連携を重視する自治体に向いています。

  • 業務ノウハウ:長年の料金調定収納業務で培った経験
  • 庁内連携:他の自治体システムとのデータ連携の検討

選定時には、条例特有の減免・猶予条件に対応できるかを確かめます。あわせて、データ移行の実績と保守・障害対応の窓口を、具体的に詰めておきます。

株式会社KIS|SUIBIZ plusで広域化・共同利用に対応

株式会社KISは、上下水道料金システム「SUIBIZ plus」を提供する水道業務系のパッケージベンダーです。給水装置・使用者の管理から検針までを一つにまとめ、請求、収滞納、統計も統合しています。官民連携や広域化への対応に加え、共同利用とLGWANクラウドにも対応すると説明しています。

出典は、株式会社KIS「上下水道料金システム SUIBIZ plus」、2026年です。

特徴と強み

SUIBIZ plusでは、水道業務の標準機能と自治体のネットワーク要件をまとめて検討できます。

  • 標準業務:給水装置から検針、請求、収滞納、統計まで
  • LGWANクラウド:自治体のネットワーク要件に合わせて使える
  • 公称値:導入実績150件は、第三者監査を経た市場シェアとは区別して受け取る必要があります

広域化と共同利用への対応を明示しているため、複数の事業体による共同運用の候補になります。

得意領域・実績

標準業務を早く立ち上げたい自治体や、広域化・共同利用を見据える事業体に向いています。

  • 専業ベンダー:水道業務系パッケージに特化した会社
  • 共同利用:広域化を見据えたシステム統合の検討

導入実績は公称値だけで判断せず、自団体と近い規模や条例の自治体での具体例を示してもらうと、確かめやすくなります。

株式会社ぎょうせい|自治体業務・条例対応に強い実績

株式会社ぎょうせいは、白老町の水道料金システム導入プロポーザルで最適提案者となった実績が公開されています。同町の2025年プロポーザルでは、株式会社ぎょうせい北海道支社の提案額が税込1,430万円と公表されています(出典: 白老町「水道事業水道料金システム導入業務」審査結果、2025年)。

特徴と強み

行政実務への理解を土台に、条例や行政帳票を含めたシステム提案を検討できます。

  • 行政理解:行政関連の出版や情報サービスを手がけている
  • 条例対応:条例・例規や行政帳票を踏まえた提案

条例改定への追従が前提となる水道料金システムでは、行政実務への理解が使いやすさに直結します。加えて、公営企業会計や例規集など他業務との親和性もあるため、庁内の業務と一緒に相談したい自治体に向きます。

得意領域・実績

小規模自治体が標準パッケージを導入するケースを検討する際の参考になります。

  • 導入実績:白老町のような小規模自治体の事例
  • 個別見積もり:契約件数と条例の複雑さを反映した依頼

白老町の実例を他自治体の相場としてそのまま使うには、条件の違いを確かめる必要があります。

ポイント

白老町の実例は、他自治体の相場としてそのまま使えるとは限りません。契約件数や条例の複雑さを反映した個別見積もりで、自団体の条件に当てはめて比べてください。

日本電気株式会社(NEC)|大規模・広域運用の実績

日本電気株式会社(NEC)は、香川県広域水道企業団の水道料金システムについて、構築・保守・運用と料金改定対応の契約相手として公開されています。高松市の下水道使用料の料金改定対応は、2025年11月から2026年3月に実施されます。契約額は税込1,237万2,800円です。

出典は、香川県広域水道企業団「随意契約の公表」、2025〜2026年です。複数の市町にまたがる大規模事業体での実績を、この資料から確認できます。

特徴と強み

NECは、料金システムと周辺システムを含めた大規模な開発・保守体制を持ちます。

  • 大規模体制:会計、決済、eLTAX連携まで扱える
  • 運用実績:北九州市の2025年度契約結果で確認できる

制度改修や料金改定への対応など、稼働中のシステムの保守・改修を継続して任せられます。北九州市の出典は「上下水道局随意契約結果一覧、2025年度」です。

得意領域・実績

広域水道企業団や政令指定都市クラスの大規模事業体での運用に向いています。

  • 広域運用:複数の市町にまたがる事業体での運用
  • 予算確認:見積もりの金額と体制の規模の釣り合い

中小規模の自治体は、大規模案件の体制をそのまま前提にせず、見積もりの内訳から自団体の規模に合う部分を確かめるとよいでしょう。

ポイント

大規模な体制を前提にした見積もりは、費用の内訳が自団体の予算規模に合うかを基準に、提案を受け入れるか判断してください。予算との釣り合いは、内訳の中身まで見て初めて分かります。

水道料金システムのパートナー選びのポイント

水道料金システムのパートナー選定で確かめる実績と経験、技術力と専門性、プロジェクト管理体制の3領域を示す図。
実績・技術・管理体制を同じ候補企業ごとに見比べます。

6社は得意領域がそれぞれ異なるため、知名度や会社規模で順位を決めるのではなく、条件に合うかで比べます。まず、契約件数や条例の複雑さ、移行難度を整理し、クラウド方針も含めて同じ条件で提案を受けることが、比較の出発点になります。

実績と経験の確認方法

実績を比べる前に、どの範囲の実績かを次のとおり分けて確かめます。

  • 本体実績:料金システム本体の受注実績かどうか
  • 周辺実績:周辺システムや業務での実績
  • 第三者情報:公式資料や調達結果へのリンク

富士通Japan、管総研、フューチャーインには、水道分野の周辺業務で公開実績があります。このうち管総研とフューチャーインは、ここで紹介した6社には含めていない別の会社です。料金システム本体の実績とは別のものとして読んでください。

技術力と専門性の評価

RFPには、料金計算と連携の範囲を具体的に書き、運用後の条件まで盛り込みます。

  • 業務要件:減免・猶予や、下水道使用料との合算
  • 非機能要件:可用性、監査ログ、バックアップ
  • データ条件:移行対象、標準インターフェース、返却条件

既存システムとの連携もRFPに書き込みます。また、ベンダー固有のデータ形式に閉じないよう、持ち出しやすさも確かめます。

プロジェクト管理体制の確認

導入工程と障害対応で、どこまでを誰が受け持つかを確かめ、制度改定時の条件も契約前にそろえておきます。

  • 導入工程:移行、総合試験、並行稼働、研修の管理
  • 一次窓口:料金アプリ側かクラウド基盤側か
  • 制度改定:対応範囲と費用の扱い

導入から研修までを一貫して任せられる体制かも、契約前に見ておきます。制度改定やセキュリティガイドラインの改定は、稼働後にも起こり得るため、その都度の扱いを契約の段階で決めておくと、後の行き違いを防げます。

ポイント

知名度より、自団体の条件との一致を優先して候補を絞ってください。契約件数や条例の複雑さが近い導入事例があるかで、費用の見当もつけやすくなります。

よくある質問(FAQ)

開発会社を選ぶときは、費用だけでなく実績の中身と体制まで見ることが大切です。発注前によく寄せられる質問に、順に答えます。

水道料金システムのおすすめの選び方は何ですか?

標準機能と自団体の条件を、同じ基準で比べるのが基本です。

  • 標準機能:料金、検針、収納の充実度
  • 対応力:条例、下水道との合算、減免条件への対応
  • 体制:移行実績と、保守・障害対応

知名度や導入実績数だけで決めず、自団体と近い規模や条例の導入事例を確かめてください。

導入実績はどう確認すればよいですか?

公称値に頼るだけでなく、第三者が公表した情報と業務の実態を照らし合わせます。

  • 公開情報:公式の実績と、自治体の調達公告
  • 実績の範囲:本体と周辺の業務・システムを区別して見る

可能であれば、匿名化した業務フローや画面の提示を依頼すると、判断の材料が増えます。

パッケージ専業とSIerのどちらを選ぶべきですか?

標準業務を早く立ち上げたいか、周辺システムとの大規模連携を重視したいかで決まります。

  • パッケージ専業:標準業務を早く立ち上げたい場合に合います
  • 総合SIer:会計・決済・eLTAXとの大規模連携を求める場合に合います

どちらを選ぶ場合も、標準機能と個別開発の境界と、契約終了時のデータ返却条件を確かめてください。

見積もり比較で失敗しないためのポイントは何ですか?

比べるときは、初期費用だけでなく、導入から契約終了までの総額で見ます。

  • 見積もり内訳:移行、テスト、教育、保守などの項目
  • 長期総額:導入後5〜10年の費用
  • 終了時費用:返却、削除、移行支援の費用まで

クラウド利用料と制度改定対応が見積もりに含まれているかも、内訳で確認しておく必要があります。

ポイント

会社ごとに見積もりの内訳と契約終了時の費用を同じ項目で並べると、総額の差が見えやすくなります。費用は、初期の金額だけでは判断しきれません。

まとめ

この記事では、株式会社ripla、富士通Japan株式会社、株式会社日立システムズの3社を最初に紹介しました。株式会社KIS、株式会社ぎょうせい、日本電気株式会社(NEC)も含め、紹介した会社は6社です。統合パッケージ、条例・行政実務への理解、大規模運用など、各社の得意領域は異なります。

比較の前に行う自団体の条件整理

発注前には、業務・連携・運用の面から自団体の条件を整理してください。

  • 業務条件:契約件数と条例の複雑さ
  • 連携条件:下水道使用料との合算の有無と、連携数
  • 運用条件:現行の保守期限と必要な可用性

各社に同じ条件でRFIを出し、標準機能と個別開発の境界、データ移行の実績、保守体制を比べると、選びやすくなります。

RFI発行までの次のステップ

RFIで条件をそろえたあとは、次の二つの作業に取りかかります。

  • 提案比較:複数社から同じ条件で提案を受け、総額で比べる
  • RFP作成:セキュリティ・BCP要件を含める

要件整理から候補企業へのRFI発行へと進むことが、安定した水道料金システムの導入につながります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。