WildFlyのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

WildFlyのシステム開発費用は、技術検証なら50万〜150万円、小規模開発なら300万〜800万円、既存Javaアプリの本格移行なら1,000万〜3,000万円程度が目安です。ただし、WildFly本体のライセンス料ではなく、開発・移行・インフラ・テスト・運用の範囲で総額が変わります。

WildFlyはオープンソースのJavaアプリケーションランタイムであり、ダウンロードして使えることだけを見ると無料に見えます。しかし、業務システムとして稼働させるには、要件定義、Javaアプリの実装、データベース連携、冗長化、セキュリティ、データ移行、監視、障害対応まで必要です。本記事では、2026年時点の費用相場、見積もりの内訳、価格が変動する要因、コストを抑える方法を発注者の視点で解説します。

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WildFlyのシステム開発費用はなぜ幅が出るのですか?

WildFlyのシステム開発費用を整理するイメージ

WildFlyの費用に大きな幅がある理由は、WildFlyが完成した業務アプリではなく、Javaアプリケーションを動かす基盤だからです。画面や帳票を何本作るかだけでなく、基盤にどの程度の可用性、性能、セキュリティ、移行対応を求めるかによって必要な工数が変わります。

WildFly本体は無償でも、システム全体は無料にならない理由

WildFlyのコミュニティ版はオープンソースで、通常は製品ライセンス料を支払わずに利用できます。費用が発生するのは、WildFlyに載せる業務ロジックの開発、Javaやデータベースの設定、クラウドやサーバーの利用、監視、バックアップ、脆弱性対応などです。つまり、見積書で「WildFlyライセンス費用が0円」と書かれていても、システム開発費や運用費まで0円という意味ではありません。

商用サポートが必要な場合は、WildFlyそのものではなく、Red Hat JBoss Enterprise Application Platform(JBoss EAP)や、WildFlyを対象にした専門会社のサポート契約を比較します。Red Hat公式ストアでは、JBoss EAPの1年サブスクリプションがStandardで8,800米ドルから、Premiumで13,200米ドルからと表示されています。これはWildFlyの価格ではなく、対象製品、サポート時間、契約単位、地域、為替などで変動する商用EAPの参考価格です(出典: Red Hat「Buy Red Hat JBoss Enterprise Application Platform」、2026年確認)。契約前には日本向けの最新価格とサポート条件を確認してください。

新規開発と既存システム移行では費用の考え方が違う

新規開発では、業務要件を整理して画面、API、バッチ、帳票、データベースを設計し、WildFly上で動くアプリケーションを作ります。一方、既存システムの移行では、現行コード、設定ファイル、依存ライブラリ、データ、運用手順を調査して、動かない箇所を修正しなければなりません。見た目の画面数が少なくても、古いJava EE仕様やベンダー独自APIが含まれていれば、移行費用は新規開発を上回ることがあります。

特にjavax系APIからjakarta系APIへの変更、Javaのバージョンアップ、認証方式の変更、データ移行、外部システムとの接続確認は、事前に工数を見積もる必要があります。無料のランタイムを選ぶかどうかより、現在の資産をどこまで再利用し、どこから作り直すかを決めることが費用を左右します。

WildFlyのシステム開発費用の相場はいくらですか?

WildFlyの費用相場を比較するイメージ

WildFly固有の受託開発価格を公開している会社は限られるため、以下は2026年の一般的なJava・業務システム開発相場と、WildFlyの構築・移行に必要な作業を組み合わせた推定レンジです。相場は予算取りの起点として使い、最終的には画面数ではなく、要件、連携数、データ量、非機能要件、既存資産の状態をもとに個別見積もりを取得してください。

技術検証・移行アセスメントは50万〜150万円程度

既存のJBoss、WildFly、WebLogic、WebSphere、Tomcatなどから移行する場合は、いきなり本開発へ進まず、2〜6週間程度のアセスメントを実施する方法があります。費用の目安は50万〜150万円程度で、現行アプリの構成調査、JavaとAPIの互換性確認、依存ライブラリの棚卸し、設定ファイルの確認、最小構成での起動検証、簡易的な負荷試験、移行課題表の作成などを含めます。

アセスメントで分かるのは、単に「動くかどうか」だけではありません。修正が必要なクラス数、データ移行の難所、認証方式の変更、切り戻し方法、テスト環境の不足を明らかにできます。50万〜150万円の調査費用を先にかけることで、本開発の見積もりが一式の推測になるリスクを下げられます。

小規模な業務システムは300万〜800万円程度

10〜30画面程度で、利用者や権限が限定され、単一データベース、基本的な認証、CRUD、帳票、少数の外部連携を備える社内業務システムなら、WildFlyの構築を含めて300万〜800万円程度が一つの目安です。期間は要件定義からリリースまで3〜6か月程度を想定します。これはWildFlyの利用料ではなく、業務アプリと実行基盤を動かすための設計・開発・試験費用です。

1〜2機能の小さな業務システムは100万〜300万円程度、複数業務を横断する中規模システムは300万〜800万円程度という2026年の公開相場もあります(出典: イー・ジーシステム株式会社「システム開発の費用相場と見積書の読み方」、2026年6月)。WildFlyで認証、バッチ、API、冗長化を追加する案件では、同じ画面数でも上限側に寄りやすい点に注意が必要です。

部門横断・大規模システムは800万〜1億円以上

複数部門が使うAPI基盤、販売・在庫・顧客・会計などを連携する業務システムでは、800万〜2,000万円程度が一つの推定レンジです。外部API、バッチ、データ移行、監視、冗長化、総合テストまで含めると、期間は6〜12か月程度になりやすいです。既存Javaアプリを本格的に移行し、コード修正、並行稼働、リハーサルを行う場合は1,000万〜3,000万円程度を見込みます。

高可用性の基幹系、複数拠点、災害対策、厳格な監査、大量データ処理、多数の外部システム連携まで求める場合は、2,000万〜1億円以上となる可能性があります。SIA株式会社の2026年7月更新情報では、受託開発の総額目安を小規模500万〜1,200万円、中規模2,000万〜6,000万円、大規模6,000万円〜1.5億円超としており、単価も規模・難易度で変わると説明しています(出典: SIA株式会社「受託開発の費用相場」、2026年7月更新)。WildFly案件では、この一般相場に基盤移行・運用設計の工数を加えて判断します。

WildFlyのシステム開発費用の内訳は何ですか?

WildFlyのシステム開発費用の内訳を確認するイメージ

見積もりを比較するときは、総額だけでなく、どの工程にどれだけの工数が含まれるかを確認します。WildFlyのシステムでは、アプリケーション開発費、アプリケーションサーバー構築費、クラウドやハードウェア費、移行費、テスト費、運用引き継ぎ費を分けて見ると、価格差の理由が分かりやすくなります。

要件定義・設計にかかる費用

要件定義では、業務フロー、利用者、権限、画面、API、バッチ、データ保持期間、連携方式、性能、障害時の復旧時間を整理します。WildFlyを使う場合は、standaloneとmanaged domainのどちらを採用するか、クラスタを組むか、セッションをどう共有するか、管理インターフェースをどこから許可するかまで決める必要があります。

設計費用を削るために要件定義を短縮すると、後工程で仕様変更や追加テストが増えます。見積もりでは、要件定義、基本設計、詳細設計、セキュリティ設計、運用設計を別項目にしてもらい、成果物として要件一覧、画面仕様、API仕様、構成図、障害時の対応方針が含まれるかを確認します。

Javaアプリケーションの開発・修正費用

最も大きな割合を占めるのは、業務ロジック、画面、REST API、帳票、バッチ、認証・認可、データアクセスを作る費用です。Jakarta EEの標準APIを使う範囲、Springなど既存フレームワークとの併用、独自モジュールの有無、フロントエンドの複雑さで工数が変わります。新規開発では機能数と業務ルールが中心となり、移行では既存コードの解析と修正量が中心となります。

外部APIやSaaS、基幹データベース、ファイル連携が増えるほど、正常系だけでなくタイムアウト、再送、重複、文字コード、認証失敗の試験も必要です。2026年の受託開発相場では、外部連携1本あたり5〜10人日を見込む考え方も公開されていますが、データ形式や相手側の仕様が複雑ならさらに増えます(出典: SIA株式会社「受託開発の費用相場」、2026年7月更新)とされています。実際の工数は連携仕様と試験環境を確認して見積もります。

インフラ構築・監視・セキュリティの費用

インフラ費用には、OS、Java、WildFly、ロードバランサー、データベース、ネットワーク、DNS、証明書、バックアップ、ログ保管、監視の設計と構築が含まれます。クラウドではサーバー、ストレージ、通信、ロードバランサー、監視サービスの月額費用が発生し、オンプレミスでは機器、保守、設置、更新の費用が発生します。

認証・認可はElytronやOIDC、Keycloakなどとの連携を含めて設計し、管理コンソールや管理CLIを業務ネットワークから分離します。TLS証明書、秘密情報、監査ログ、脆弱性パッチ、SBOM、バックアップからの復旧までを見積もりに含めることが大切です。セキュリティを「HTTPSを有効化するだけ」と考えると、リリース直前に大きな追加費用が発生します。

データ移行・テスト・教育の費用

既存データを移す場合は、抽出、変換、名寄せ、重複排除、欠損補完、文字コード変換、移行後の照合を行います。移行元のデータ品質が悪いほど、発注者側の業務確認と開発側の変換ロジックが増えます。移行リハーサルを省くと、本番切り替え日にデータ不整合が発覚して、追加作業や切り戻しの費用が膨らみます。

試験も、単体テスト、結合テスト、総合テスト、性能テスト、障害復旧テスト、受入テストを分けて考えます。利用者教育、操作マニュアル、運用手順書、問い合わせ窓口の引き継ぎも、納品範囲に含まれるか確認してください。開発費を抑えた結果、運用担当者が復旧できず、保守費用が増えるケースは避ける必要があります。

WildFlyの費用が高くなる変動要因は何ですか?

WildFlyの費用変動要因を確認するイメージ

同じWildFlyを使っても、見積もりが数百万円から数千万円まで変わることがあります。価格差を判断するときは、単価の安さだけでなく、どの非機能要件を満たすための工数なのかを確認します。特に移行難易度、可用性、性能、外部連携、セキュリティ、データ品質は、費用に直結しやすい項目です。

javaxからjakartaへの移行範囲

古いJava EEアプリを新しいWildFlyへ移す場合、javaxパッケージからjakartaパッケージへの変更が大きな論点になります。単純な文字列置換だけで済む場合もありますが、依存ライブラリ、JPA設定、JMS、サーブレット、認証、JSPやJSF、テストコードまで影響する場合があります。WebLogicやWebSphereなどの独自APIを使っていると、標準APIへの置き換えや別方式の設計が必要です。

WildFly 41はJakarta EE 11のPlatform、Web Profile、Core Profileに対応し、Java SE 17と21で互換性が確認されています。公式には標準WildFly 41でJava SE 25が推奨されていますが、既存アプリがどのJavaバージョンで動作しているかによって検証内容は変わります(出典: WildFly公式「WildFly 41 is released!」、2026年7月)。バージョンを先に固定せずに見積もりを取ると、後から互換性検証が追加されるため注意が必要です。

高可用性・性能要件・クラスタ構成

1台のWildFlyで業務を動かす構成と、ロードバランサー配下に複数ノードを置く構成では、設計・構築・試験の量が違います。複数ノードでセッションを共有するなら、分散キャッシュやセッション設計、ノード障害時の切り替えを検証します。データベースの冗長化、バックアップ、災害対策、RTO・RPOまで求めると、アプリケーションサーバー以外の費用も増えます。

性能要件は「速く動かしたい」ではなく、同時接続数、ピーク時間帯のリクエスト数、バッチの完了時間、許容レスポンスタイムで定義します。2026年の公開相場では、同時接続数や可用性を高めると追加コストが発生する考え方が示されていますが、割合はシステム構成によって変わります(出典: SIA株式会社「受託開発の費用相場」、2026年7月更新)。基準値を決めないまま高性能構成を選ぶと、不要なサーバー台数を抱えることになります。

外部連携・セキュリティ・監査要件

会計、販売、在庫、顧客管理、認証基盤、SaaSなどとの連携が増えると、仕様調整と試験の工数が増えます。API連携ではトークンの有効期限やリトライ、ファイル連携では欠損や重複、文字コード、再処理の設計が必要です。相手システムの検証環境が用意されていない場合は、モックの作成費用も考慮します。

管理者の多要素認証、OIDC連携、TLS、秘密情報の保管、管理ポートの分離、監査ログ、脆弱性診断、パッチ適用手順まで含めると、初期構築と運用設計の費用が増えます。IPAは2026年のガイドで、製品利用者が委託先に脆弱性対応や連絡体制を求める際の考え方を示しています(出典: IPA「製品開発者向け・製品利用者向けガイド」、2026年)。セキュリティを後付けにせず、RFPの要件として書くことが大切です。

WildFlyのシステム開発はどのように進めますか?

WildFlyのシステム開発プロセスを整理するイメージ

費用を適正化するには、開発会社へ丸投げする前に、調査、要件定義、検証、開発、移行、運用という流れを分けます。各段階で判断材料と成果物を残せば、途中でWildFlyのバージョンや構成が変わっても影響範囲を説明しやすくなります。

現状調査と移行アセスメントを行う

最初に、業務フロー、ユーザー数、権限、ピーク負荷、外部連携、データ量、障害時の復旧目標を整理します。既存システムなら、Java・WildFly・データベースのバージョン、デプロイ形式、JDBCドライバ、独自モジュール、設定ファイル、バッチ、証明書、監視方法を棚卸しします。

この段階の成果物は、移行課題一覧、互換性の判定、修正対象、テスト方針、概算工数、リスク、推奨バージョンです。課題を「調査中」のまま本開発へ送らず、費用と期間に影響する不確実性を発注者と開発会社で共有します。

構成を決めて設計・開発する

新規システムでは、Jakarta EEの標準APIを中心にするか、既存フレームワークを活用するかを決めます。API、認証、DB、バッチ、非同期処理、キャッシュ、ログの設計と、WildFlyの設定を分離して管理できるようにします。Galleonやbootable JAR、コンテナを採用する場合は、必要機能だけを組み込む方針と、CI/CDで同じ環境を再現する方法も決めます。

既存システムでは、すべてを一度に書き換えるのか、機能単位で段階移行するのかを比較します。現行機能の優先度を付け、利用頻度が低い機能や不要な帳票を移行対象から外せれば、修正とテストの費用を抑えられます。

テスト・移行リハーサル・リリースを進める

テストでは、アプリの機能だけでなく、WildFlyの起動、デプロイ、再起動、ログ出力、接続プール、クラスタ切り替え、バックアップ、証明書更新、障害時の復旧を確認します。性能テストは実際のピーク条件に近いデータ量と同時実行数で行い、基準を満たさない場合の改善方法まで決めます。

本番移行前には、データ移行と切り戻しのリハーサルを行います。移行開始時刻、停止時間、照合方法、利用者への告知、エラー時の判断者、切り戻し条件を文書化します。移行後は運用担当者へ管理CLI、ログ確認、バックアップ復元、パッチ適用、問い合わせの一次切り分けを引き継ぎます。

WildFlyのシステム開発コストを最適化するポイント

WildFlyのシステム開発コストを最適化するイメージ

コスト最適化は、単価の安い会社を選ぶことではありません。後戻りや運用トラブルを減らし、必要な品質にだけ費用を使うことが本来の目的です。WildFlyの採用メリットを活かしながら、過剰な構成や不要な移行を避けるための考え方を整理します。

最初に小さな技術検証を行う

既存資産の移行では、先に最小アプリをWildFlyへ載せ、ログイン、DB接続、主要API、トランザクション、バッチを検証します。互換性が確認できないまま大規模な修正を始めるより、50万〜150万円程度のアセスメントで不確実性を減らす方が、総費用を管理しやすいです。

新規開発でも、すべての機能を最初から作るのではなく、主要な業務フローと認証を含むMVPを作ります。利用者から早くフィードバックを得て、不要な画面や帳票を削ることで、後工程の開発・テスト費用を抑えられます。

標準APIと必要十分な構成を優先する

Jakarta EEの標準API、標準的な認証方式、一般的なデータベース接続、再現可能な設定を優先すると、将来のバージョンアップや担当者交代に対応しやすくなります。特定ベンダーの独自APIや不要なモジュールを増やすと、移行時の調査とテストが増えるため、採用理由を設計書に残します。

本番環境を最初から過剰なクラスタ構成にする必要がない場合は、将来の拡張余地を残した単一ノードや小規模なコンテナ構成から始めます。ただし、業務停止が許されないシステムで可用性を削ると、障害時の損失が開発費の削減額を上回る可能性があります。性能と可用性の目標を定量化して判断してください。

クラウド費用と運用費を分けて管理する

クラウドを選ぶ場合は、初期構築費と月額利用料を分け、開発会社に任せる作業と自社で行う作業を明確にします。サーバー台数、ストレージ、通信、ロードバランサー、ログ保管、バックアップ、監視、脆弱性スキャンは、利用量や保持期間で毎月変動します。開発費が安くても、運用設計が弱いと月額費用が予想以上に増えます。

保守費は、一般的に新規開発費の年15〜25%程度が相場とされています。例えば初期開発費が1,000万円なら、年間150万〜250万円程度が一つの予算目安ですが、24時間監視、緊急対応、脆弱性調査、随時改修、オンサイト対応の有無で変わります(出典: SIA株式会社「受託開発の費用相場」、2026年7月更新)。保守契約では、受付時間、一次回答時間、復旧目標、対象バージョン、含まれる改修量を具体化します。

WildFlyの見積もりを取る際のポイント

WildFlyの見積もりを比較するイメージ

見積もりを依頼するときは、「WildFlyでシステムを作りたい」とだけ伝えるのではなく、対象範囲と達成したい業務成果を資料にします。会社ごとに前提条件が違うと、安い見積もりが一部工程を含んでいないだけということがあるため、同じ情報を同じ形式で渡すことが重要です。

RFPにWildFlyのバージョンと対象範囲を書く

RFPや依頼資料には、WildFlyの対象バージョン、Javaのバージョン、標準版・EE 10・Previewの選択、実行環境、データベース、ロードバランサー、コンテナ利用の有無を記載します。既存システムなら、現行のJava EE仕様、フレームワーク、依存ライブラリ、画面数、API数、バッチ数、データ量、移行対象と廃止対象も示します。

非機能要件には、同時利用者数、ピーク時の処理量、レスポンスタイム、稼働率、RTO、RPO、バックアップ期間、ログ保持期間、認証方式、監査要件、脆弱性対応、保守時間を含めます。発注者側で確定できない項目は、複数案の比較見積もりを依頼すると、価格差の理由を把握しやすくなります。

「一式」ではなく工程・工数・前提を比較する

見積書は、要件定義、基本設計、詳細設計、アプリ開発、WildFly構築、インフラ、データ移行、試験、教育、リリース、保守に分けてもらいます。各項目の人月、単価、期間、成果物、対象外、発注者の作業を確認し、追加変更が発生した場合の計算方法も契約前に決めます。

「開発一式」だけの見積もりは、会社間の比較が難しく、後からデータ移行やマニュアル作成が別料金になりやすいです。2026年の見積もり解説でも、人月単価と工数を分け、工程別に範囲を明示することが推奨されています(出典: イー・ジーシステム株式会社「システム開発の費用相場と見積書の読み方」、2026年6月)。安さではなく、含まれる成果物と除外項目を揃えて比較してください。

WildFlyの導入経験と運用体制を確認する

開発会社を選ぶときは、WildFlyを触ったことがあるかだけでなく、対象バージョン、Jakarta EE移行、ElytronやOIDC、Java 21・25、コンテナ、データベース、ロードバランサー、監視まで対応できるかを確認します。提案時の担当者と、リリース後に障害対応するエンジニアが同じかどうかも重要です。

商用サポートを付ける場合は、サポート対象がWildFlyなのかJBoss EAPなのか、対象バージョン、問い合わせ可能な時間、重大障害の一次回答、ログ調査、パッチ情報、バージョンアップ支援の範囲を確認します。会社の公式ページに公開実績が少ない場合でも、同じ構成の検証環境を用意できるか、納品後の運用手順を作れるかを質問すると、実力を見極めやすくなります。

WildFlyのシステム開発費用に関するよくある質問

WildFlyの費用に関するよくある質問のイメージ

WildFlyの費用は、製品の利用料だけでなく、業務アプリと企業運用に必要な作業を含めて考えます。ここでは、予算化の前に多く寄せられる疑問に、金額の前提を含めて回答します。

WildFlyは無料で使えるので、開発費も無料ですか?

いいえ、WildFly本体を無償で利用できても、開発費まで無料にはなりません。業務アプリの設計・実装、サーバー構築、テスト、セキュリティ、データ移行、監視、保守には人件費とインフラ費が必要です。WildFlyを対象にしたサポート契約や商用JBoss EAPを選ぶ場合は、契約内容に応じた別の費用も発生します。

WildFlyのシステム開発は最低いくらから依頼できますか?

技術検証や移行アセスメントだけなら50万〜150万円程度、小規模な業務システムなら300万〜800万円程度が推定の目安です。ただし、画面数が少なくても、既存コードの解析、複雑な認証、外部連携、データ移行、冗長化を含めると費用は上がります。対象範囲を絞った概算と、全体を含めた本見積もりを分けて依頼すると比較しやすくなります。

WildFlyとJBoss EAPのサポート費用は同じですか?

同じではありません。WildFlyはコミュニティ版のランタイムであり、JBoss EAPはRed Hatがサブスクリプションとして提供する商用製品です。サポート範囲、対象バージョン、問い合わせ時間、SLA、パッチ提供、契約単位が違うため、WildFlyを使うのか、商用EAPへ移行するのかを要件と運用体制で判断します。公式ストアの表示価格も地域や契約条件で変わるため、必ず最新の個別見積もりを取得してください。

開発後の保守費はどれくらい見ておくべきですか?

一般的な目安は、初期開発費の年15〜25%程度ですが、監視時間、障害対応、脆弱性対応、バージョンアップ、改修、オンサイト対応の範囲で変わります。初期費用1,000万円の案件なら年150万〜250万円程度が一つの予算目安になりますが、これはWildFly固有の定価ではありません。サポート時間と含まれる作業を契約書で確認し、クラウド利用料などの実費と分けて管理してください。

まとめ:WildFlyの費用は開発・移行・運用の総額で比較しましょう

WildFlyのシステム開発費用をまとめるイメージ

WildFlyのシステム開発費用は、WildFly本体のライセンス料だけで決まりません。技術検証・移行アセスメントは50万〜150万円、小規模な業務システムは300万〜800万円、部門横断のシステムは800万〜2,000万円、既存Javaアプリの本格移行は1,000万〜3,000万円、高可用性の基幹系は2,000万〜1億円以上が推定レンジです。実際の金額は、対象バージョン、コードの状態、データ量、連携数、性能、可用性、セキュリティで変動します。

見積もりでは総額より内訳と除外項目を確認します

要件定義、アプリ開発、WildFly構築、インフラ、移行、テスト、教育、保守を工程ごとに分け、人月、単価、成果物、前提、対象外を揃えて比較してください。特に、javaxからjakartaへの移行、外部連携、データ品質、障害復旧、サポート窓口を曖昧にしないことが、追加費用を防ぐポイントです。

まずは費用とリスクを整理する相談から始めます

WildFlyの採用可否や移行難易度が分からない段階では、いきなり本開発の契約を結ばず、アセスメントや小規模な技術検証から始める方法が有効です。2026年時点のWildFly 41、Java、Jakarta EE、クラウド、商用サポートの組み合わせを確認し、自社に必要な品質と運用体制を明らかにしてから、複数社へ同じ条件で見積もりを依頼してください。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。