医療・介護分野でのAI活用を検討している担当者の方にとって、「自院・自施設の課題に合った開発会社やベンダーをどう選べばよいか」という問いは、決して簡単ではありません。医療・介護領域は個人情報保護や「3省2ガイドライン」など厳格な法令・セキュリティ要件があり、一般的なシステム開発会社に依頼しただけでは対応しきれないケースも少なくないからです。電子カルテ連携、ケアプラン自動生成、音声入力による記録業務の効率化など、用途は多岐にわたる一方、選定を誤ると現場で使われないまま終わるリスクもあります。
本記事では、医療・介護分野のAI活用に強い開発会社・ベンダーを6社ご紹介します。各社の特徴・強み・得意領域を具体的に解説するとともに、パートナー選びで失敗しないためのポイントもわかりやすく説明します。自社の課題解決に最適なパートナーを選ぶための参考として、ぜひ最後までお読みください。
医療・介護のAI活用の全体像は、以下の完全ガイドで体系的に解説しています。
▼全体ガイドの記事
・医療・介護のAI活用 完全ガイド|進め方・事例・効率化まで体系的に解説
医療・介護のAI活用でパートナー選びが重要な理由

医療・介護分野へのAI導入は、一般的な業務システム開発と比べて考慮すべき要素が格段に多くなります。患者情報や利用者情報は「要配慮個人情報」にあたり、厚生労働省・経済産業省・総務省が定める「3省2ガイドライン(第6.0版)」への準拠が義務付けられています。適切なパートナーを選ぶことがプロジェクトの成否を大きく左右するため、開発会社・ベンダーの選定は慎重に行う必要があります。
医療・介護特有の要件と開発難易度
医療・介護向けAIシステムには、一般的な業務システムとは異なる専門知識が必要です。電子カルテシステムとのAPI連携、介護ソフト(ワイズマン・ほのぼの・カイポケ等)との互換性確保、診療報酬や介護報酬の複雑な算定ルールへの対応など、現場の業務フローを深く理解していなければ実用的なシステムは作れません。さらに、生成AIを組み込む場合は、医療AIプラットフォーム技術研究組合が公表した「医療・ヘルスケア分野における生成AI利用ガイドライン(第2版)」にも対応する必要があります。技術力だけでなく、規制対応力と業務知見を兼ね備えたパートナーを選ぶことが不可欠です。
発注前に確認すべき3つのポイント
開発会社・ベンダーに発注する前に、最低限確認しておきたい事項があります。まず、「3省2ガイドライン」への準拠経験と、ISMS(ISO27001等)などのセキュリティ認証取得状況を確認してください。次に、医療機関や介護施設での具体的な導入実績と、自組織と同規模・同業態での経験があるかどうかを確認します。最後に、導入後のサポート体制です。電子カルテや介護ソフトとのシステム連携では、導入後にトラブルが生じることもあるため、迅速に対応できる保守・サポート体制が整っているかを事前に確認しておくことが安心につながります。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で医療・介護DXを支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、医療・介護現場の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaの最大の特徴は、IT事業会社として自社でDXを推進してきた実践知を持つ点です。開発会社でありながら、実際の業務課題に対して「どのようにAIを活用すれば効果が出るか」というビジネス視点での提案力を持ち合わせています。医療・介護分野においても、単にシステムを構築するだけでなく、現場職員が実際に使いやすいUI設計や、既存の電子カルテ・介護ソフトとのデータ連携設計まで、業務に即した一気通貫の支援が可能です。コンサルティング段階から開発・運用まで同じチームが担当するため、「作ったけれど現場で使われない」という典型的な失敗を防ぐことができます。
得意領域・実績
riplaは、基幹系システムの構築・導入で培った豊富な経験をAI領域にも展開しています。医療・介護分野では、音声入力による記録業務の効率化、AIチャットボットを活用した社内問い合わせ対応の自動化、ケアプラン関連業務の支援ツール開発など、現場に定着する実用的なシステム構築を得意としています。ビジネス成果の創出にフォーカスしたシステム設計と、導入後の定着支援まで視野に入れたプロジェクト推進が期待できます。医療・介護のAIシステム導入を検討している施設・機関は、まずriplaへの相談から始めることで、自組織の課題に最適なアプローチを見つけることができます。
株式会社エクサウィザーズ|医療・介護領域のAI社会実装で豊富な実績

株式会社エクサウィザーズは、「AIと社会実装の融合」を掲げ、大企業・公共機関・医療介護分野まで幅広い領域に生成AIソリューションを提供するリーディングカンパニーです。医療・介護領域に特化した専門チームを持ち、現場の業務フローと規制環境を深く理解した上でのシステム設計を強みとしています。
特徴と強み
エクサウィザーズの強みは、医療・介護・ヘルスケア領域への深い専門知識と、大規模組織への展開力を兼ね備えている点です。自社開発の生成AIプラットフォーム「exaBase 生成AI」は、セキュリティ・コンプライアンス管理機能を標準実装しており、医療情報を扱う組織が求める厳格なガバナンス要件にも対応できます。看護記録の自動生成、リスクアセスメント支援、患者向けチャットボットなど、医療・介護現場の多様な業務課題に応じたカスタマイズ開発が可能です。大規模な組織への導入実績もあり、複雑な組織構造を持つ医療法人・介護事業者でも迅速に展開できる推進力があります。
得意領域・実績
エクサウィザーズは、介護事業者向けの業務効率化AIシステムや、医療機関向けの文書自動生成基盤の構築など、ヘルスケア領域での社会実装実績を持ちます。介護現場における自立支援データの解析や、施設運営の最適化を支援するAIの開発に積極的に取り組んでいます。セキュリティ管理機能が標準実装されたプラットフォームを基盤にしているため、3省2ガイドラインへの対応が求められる医療機関でも安心して導入できます。AIシステムの定着支援まで視野に入れた体制が整っており、「導入して終わり」にならないための継続的な改善支援が期待できます。
ユビー株式会社|医療特化のAI問診・受診支援で病院・クリニックの現場を変える

ユビー株式会社は、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、AI問診・受診支援システム「ユビー」を開発・提供する医療特化のテクノロジー企業です。医師と医療AIエンジニアが共同で開発した同社のサービスは、患者の自覚症状をもとに適切な受診科を提案し、対話型問診を通じて電子カルテへのデータ連携を実現しています。多くの病院・クリニックでの導入実績を積み重ねており、医療現場のニーズを熟知したソリューション提供が強みです。
特徴と強み
ユビーの最大の特徴は、医師が設計に深く関与した「医療に特化したAI問診エンジン」です。患者が来院前や受付時にスマートフォン・タブレットで症状を入力すると、AIが追加質問を自動的に生成して問診を進め、電子カルテへの自動連携を実現します。診察前に医師が患者の状態を把握する時間を大幅に短縮できるため、診察の質向上と待ち時間短縮の両立が可能です。24時間対応のAIチャットボットによる電話・問い合わせ対応の自動化機能も備えており、医療事務スタッフの負担軽減にも貢献します。医療情報の取り扱いに関する高い安全基準への対応が徹底されている点も、医療機関から選ばれる大きな理由です。
得意領域・実績
ユビーは、全国の病院・クリニックへのAI問診システム導入で豊富な実績を積んでいます。外来診療前の情報把握時間の短縮、院内トリアージ支援、月間の電話応対件数削減など、医療事務と外来業務の両面で効率化効果が報告されています。特に、電子カルテとのデータ連携により二重入力の手間をなくし、現場職員の負担軽減に直接貢献できる点が高く評価されています。病院から個人クリニックまで幅広い規模の医療機関に対応しており、規模に応じた柔軟な導入プランが選べる点も特徴です。問診データを活用した診療の質向上や、受診科の適切化(不適切受診の防止)にも貢献しています。
株式会社PKSHA Technology|自然言語処理の研究知見を医療・介護AIに活かす

株式会社PKSHA Technologyは、自然言語処理・機械学習・深層学習などの最先端AI技術を基盤に、企業・公共機関のDXを支援するAI開発のトップカンパニーです。東京大学松尾研究室発のスタートアップとして2012年に設立され、独自アルゴリズムとカスタマイズ型AIソリューションで数多くの大企業・公共機関の業務変革を実現してきました。医療・介護分野では、記録業務の自動化や患者・利用者向けのコミュニケーションAI構築に強みを持ちます。
特徴と強み
PKSHAの際立った強みは、学術的な研究知見に裏打ちされた高度な自然言語処理技術です。日本語テキストの意味解析・文書分類・要約生成といったNLP技術を医療・介護の業務課題に適用するカスタマイズ開発において、業界トップクラスの技術力を誇ります。医療・介護現場では、看護記録や介護日誌の要約生成、電子カルテ記載の補助、FAQチャットボットによる患者・利用者対応の自動化など、多岐にわたる用途に対応可能です。また、PKSHA Workplaceなどの企業向けSaaSの開発・運営経験から、スケーラビリティと堅牢性を兼ね備えたシステムアーキテクチャの設計に定評があります。東証プライム上場企業として財務基盤も安定しており、長期的なパートナーシップが求められる案件でも安心して依頼できます。
得意領域・実績
PKSHAは、チャットボット・FAQシステム・自動応答システムといった対話型AIプロダクトの開発実績が豊富であり、そこで培われた自然言語理解・生成技術が医療・介護分野のシステム開発にも活かされています。金融・通信・小売・製造など多様な業界での導入実績を持ち、業種特有の規制要件やコンプライアンスに対応したシステム設計も得意としています。医療・介護分野では、記録業務の自動化・効率化システムや、利用者・患者への情報提供を自動化する対話AIの構築が主な対応領域です。高精度な日本語処理と堅牢なセキュリティ設計を組み合わせた信頼性の高いシステムを求める医療機関・介護事業者に適したパートナーです。
株式会社NTTデータ|医療情報基盤の実績とAI技術を組み合わせた大規模対応力

株式会社NTTデータは、国内最大規模のITサービス企業のひとつであり、医療・介護分野における情報基盤の構築で長年の実績を持ちます。電子カルテシステムや医療情報ネットワーク基盤の整備に深く関わってきた知見を持つ同社は、AIシステムの導入においても高いセキュリティ基準と安定した運用体制を提供できる強みがあります。大規模な医療法人や公的病院への対応実績も多く、複雑なシステム環境への対応力が際立っています。
特徴と強み
NTTデータの強みは、国内の医療情報インフラを長年支えてきた豊富な実績と、それに裏付けられた高いセキュリティ・信頼性です。3省2ガイドラインへの対応はもちろん、地域医療連携ネットワーク(EHR)への接続や、診療報酬請求(レセプト)業務との連携など、医療ITの複雑なエコシステムへの深い知見を持っています。生成AI技術の活用においても、医療現場での実用性を重視したシステム設計を行っており、電子カルテへの入力支援・退院サマリー作成支援・医療事務の自動化など、医師・看護師・事務スタッフそれぞれの業務課題に応じたソリューション提供が可能です。グループ全体の幅広い技術リソースを活かした大規模プロジェクトへの対応力も強みのひとつです。
得意領域・実績
NTTデータは、全国の病院・診療所・介護施設への医療情報システム導入で豊富な実績を持ちます。電子カルテシステムの導入・保守から、地域医療連携ネットワークの構築、診療報酬請求業務のシステム化まで、医療ITの幅広い領域をカバーしています。近年はAI・生成AIを活用した医療業務の効率化にも積極的に取り組んでおり、既存の医療情報システムとAI機能をシームレスに統合するシステム開発が得意領域となっています。大規模病院・医療法人・公的機関から地域の医療機関まで、多様な規模・形態の組織への対応実績があり、長期にわたる安定したパートナーシップを求める医療機関にとって信頼性の高い選択肢です。
医療・介護のAI活用で開発会社・ベンダーを選ぶポイント

6社の特徴をご紹介してきましたが、どの会社が自組織に最適かは、施設の規模・種別・予算・求める機能によって異なります。医療・介護という特殊な領域で失敗しないためには、以下のポイントを重点的に確認することが重要です。
セキュリティ・法令準拠の確認
医療・介護分野では、セキュリティ・法令準拠の確認が最優先事項です。「3省2ガイドライン(第6.0版)」への対応実績があるか、ISMS(ISO27001)などのセキュリティ認証を取得しているか、MDS/SDS(Medical Device Security/Software Security)の提供が可能かを確認してください。また、生成AIを活用するシステムの場合は、入力データの再学習への不使用(オプトアウト)契約や、データが保存されるサーバーの設置国(国内法適用範囲)についても事前に確認することが重要です。ランサムウェア等のサイバー攻撃への備えとして、バックアップ体制と復旧訓練の実施状況も確認対象となります。
既存システムとの連携・互換性
現在使用している電子カルテシステムや介護ソフト(ワイズマン・ほのぼの・カイポケ等)との連携が取れるかどうかは、導入後の実用性を大きく左右します。API連携やCSVによるデータインポート・エクスポートが可能かを確認し、不適合の場合に生じる二重入力の手間がないかも事前に検証してください。既存システムのバージョンや設定によって連携の可否が変わる場合があるため、具体的な動作確認(PoC)を実施してから本導入を判断することが失敗防止の観点から重要です。システム選定の際は、「同規模・同業態での導入実績が豊富か」を必ず確認するようにしてください。
TCO(総所有コスト)と補助金活用の視点
システムコストを比較する際は、初期のライセンス導入費用だけでなく、月額利用料・追加端末費用・保守・研修費用を含めた「総所有コスト(TCO)」を3〜5年のサイクルで算出することが重要です。介護施設の場合は、都道府県が実施する「介護テクノロジー導入支援事業(介護ロボット・ICT導入支援補助金)」を活用することで、対象導入経費の1/2〜3/4の補助を受けられる可能性があります。補助金の活用に詳しいベンダーを選ぶと、申請書類の準備から交付決定後の対応まで、スムーズに進めることができます。補助金の交付決定前に契約・発注・支払いを行うと補助対象外になるため、導入スケジュールの管理も慎重に行う必要があります。
まとめ

本記事では、医療・介護のAI活用に強い開発会社・ベンダーを6社ご紹介しました。株式会社riplaはコンサルから開発まで一気通貫で支援できる強みを持ち、ビジネス成果の創出とシステム定着を両立させた実績があります。株式会社エクサウィザーズはヘルスケア領域のAI社会実装に専門チームを持ち、大規模組織への展開力が際立っています。ユビー株式会社は医師が設計に深く関与したAI問診・受診支援システムで、病院・クリニックでの外来業務効率化に特化した強みを持ちます。
株式会社PKSHA Technologyは自然言語処理の研究知見に基づく高精度なAIシステム設計で、記録業務の自動化や対話AIの構築を得意としています。株式会社NTTデータは国内の医療情報インフラを長年支えてきた実績と信頼性を持ち、大規模・複雑なシステム環境への対応力が強みです。医療・介護のAI活用では、セキュリティ法令準拠の確認、既存システムとの連携、そして補助金を含めたコスト設計の3点を軸に、複数社への相談・比較検討を行うことをお勧めします。まずはriplaへのご相談から、自組織に最適なAI活用の第一歩を踏み出してください。
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株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
