クラウドコンサルのパッケージ/クラウド製品一覧

クラウドコンサル会社は、提供形態、対応クラウド、支援範囲を自社の課題に合わせて比べると、候補を絞り込めます。紹介するのは、クラスメソッド、サーバーワークス、アイレット(cloudpack)、G-gen、BeeXの5社です。

提供形態は顧問型、常駐型、成果報酬型に分かれ、各社は得意なクラウドや支援範囲が異なります。各テーマの詳しい内容は、関連記事でも確認できます。

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顧問型・常駐型・成果報酬型の違い

顧問契約型、常駐・準委任型、成果報酬型の支援内容を3枚のパネルで示した図
助言、現場参画、削減成果に応じた支払いで支援の形が分かれます。

クラウドコンサルはサービスなので、比べる際は製品の機能一覧よりも、提供形態と支援の中身を見るのが基本です。代表的な提供形態には、月次で助言を受ける顧問契約型、現場に参画する常駐・準委任型、削減成果に応じて費用が変わる成果報酬型があります。

常駐・準委任型の移行推進力と撤退条件

常駐・準委任型は現場に人が入る契約のため、支援体制や費用だけでなく、どの条件で常駐を終えるかも契約前に決めておく必要があります。支援体制、向く案件、費用、撤退条件の順に見ると、自社の案件に合うかどうかを確かめられます。

  • 支援体制:クラウドアーキテクトやSREが週数日からフルタイムで参画し、移行推進や運用を現場で支える
  • 向く案件:オンプレミスからの全面移行や基幹システムのクラウド化など、継続的な現場対応が求められるケース
  • 費用:稼働率が高いぶん、額も大きくなりやすい傾向がある
  • 撤退条件:契約前に、常駐を終える条件と時期を決めておく

顧問契約型と成果報酬型の投資リスクの違い

顧問契約型と成果報酬型は、相談の進め方、費用が発生する条件、対応できるテーマが異なります。特に、社内に実行部隊があるかどうかは、顧問契約型を選ぶ際の目安になります。

  • 顧問契約型:月1〜2回の定例会議や随時相談で移行方針を確認。社内に実行部隊がいる企業向け
  • 成果報酬型:固定費をかけず、削減額の一部を支払う。成果を数値化しやすい費用最適化と好相性
  • 対応範囲:成果報酬型は扱えるテーマが限られる会社もあるため、依頼する工程を各社のページで確かめる
  • テーマ別の契約:移行は常駐・準委任型、コスト最適化は成果報酬型と分けられる場合もある

ポイント

移行の推進を任せたいのか、助言だけで足りるのか、社内に実行部隊がいるのかを先に見ると、契約形態を絞りやすくなります。

会社を比較するときの共通軸

各社の対応クラウド、支援範囲、ベンダー中立性、費用を確認するチェックリスト図
同じ4つの観点をそろえると各社の適合性を見比べやすくなります。

各社の紹介ページだけを読んでも、自社業務に合うかは判断できません。そのため、自社業務との相性は、各社を同じ条件にそろえて比べると見えてきます。とくに対応クラウドと支援範囲は、比べる際の基準になります。中立性や費用も同じ条件で見ると、差が分かりやすくなります。

対応クラウドと支援フェーズの範囲の確認

まずは、AWS・Azure・Google Cloudのどれを主軸に得意としているか、そして複数のクラウドをまたいで比べられるかを確かめます。「クラウドコンサルティング対応」と掲げていても、現状アセスメントだけなのか、移行の実行支援や運用まで担うのかで、必要な社内体制が変わります。

あわせて、固定額の顧問契約や常駐型の実行支援など、想定する契約形態を実案件で運用できるかも見ておきます。

ベンダー中立性と費用の見積り方法

比較の土台になるのは、提案の中立性と見積もりの条件、導入実績です。下の項目で、各社の違いを確かめます。

  • ベンダー中立性:資本や提携関係が強い会社は、提案が特定のクラウドに偏ることがあります
  • 費用:担当者の職位、稼働率、契約期間の条件をそろえて、各社から見積もりを取る
  • 導入実績:自社に近い業界、規模、クラウド利用状況での実績を確かめる
  • 実績の偏り:大規模移行を中心にする会社は、中小規模の単純な移行だと体制やコスト感覚が合わないことがあります

選定の進め方を詳しく知りたい場合は、クラウドコンサルの選定ポイント・選び方・種類をご覧ください。

ポイント

紹介ページの言葉より、対応クラウドと支援範囲が自社の条件に合うかを優先して見ます。同じ質問を各社に投げると、比べやすくなります。

クラウドコンサルを提供する主要企業5社

ここで紹介するのは、2026年7月時点で公式サイトと提供メニューを確認できた5社です。掲載順は優劣を示すランキングではありません。掲載した5社は、いずれも同じ時点で自社の公式サイトに事業内容を明示しています。

料金は個別見積もりが基本で、アイレットの一部AWS請求代行は初期費用無料です。サービス内容は更新される可能性があるため、問い合わせの際に提供体制や対応クラウドを確かめてください。

クラスメソッド株式会社

クラスメソッドは、クラウドコンサルティングを掲げる会社です。

  • 対応クラウド:AWSを主体に、Google CloudとMicrosoft Azureも対象
  • 支援内容:AWSのコスト最適化、セキュリティ、構築支援、運用保守
  • 候補となる企業:AWSを一定規模利用し、Google CloudやAzureとの併用も検討する企業
  • 料金:非公開のため、資料請求または問い合わせが必要

2026年7月時点の公式サイトでは、「マルチクラウド活用支援」も独立サービスとして掲載しています。

株式会社サーバーワークス

サーバーワークスは、AWSの設計・構築に加えて、クラウドの導入と活用を総合的に支援する「クラウドシェルパ」を掲げています。AWS請求代行(複数プラン)、コスト削減コンサルティング、カスタマーサクセスマネージャーによる運用最適化も提供しています。

AWSを中心に、初期構築から運用までを一貫して依頼したい企業の候補になります。料金は非公開のため、サービスごとに確認が必要です。

アイレット株式会社(cloudpack)

アイレットのcloudpackは、クラウドの支援サービスとして掲げられています。

  • 対応クラウド:AWS、Google Cloud、Oracle Cloud Infrastructure
  • 支援範囲:企画から運用までのワンストップ支援
  • 候補となる企業:複数クラウドを比較しながら運用まで任せたい企業
  • 料金:個別見積もりが基本。一部のAWS請求代行は初期費用無料

支援範囲には、移行計画、設計構築、24時間監視・運用が含まれます。さらに、生成AI導入やセキュリティ、コスト最適化も対象です。公式サイトには、2,500社超・4,300件超のプロジェクト実績を掲載しています。

G-gen株式会社

G-genはGoogle Cloudを主軸に据え、請求代行やシステム構築、クラウド移行を提供しています。セキュリティアセスメントや認定トレーニングも、あわせて用意しています。

生成AI活用支援やPoC検証も、公式に提供しています。公式サイトには、1,300社超への支援実績と500件超の資格保有数が掲載されています。

Google Cloudを軸に、移行や活用の戦略を相談したい企業の候補になります。料金は非公開のため、問い合わせフォームまたは電話で相談する必要があります。

BeeX株式会社

BeeXは、基幹システムのクラウド移行を掲げる会社です。

  • 移行支援:AWS、Azure、Google Cloudに対応
  • 運用:24時間365日の体制で支えるソリューションを用意
  • コスト最適化:課題別サービスとして掲げ、インフラコストの高止まりも相談可能
  • 候補となる企業:複数クラウドの選択肢を残して基幹システムを移行したい企業
  • 料金:非公開のため、資料または問い合わせで確認

ポイント

掲載順は優劣を示さないため、自社の課題に当てはまるかどうかで候補を選びます。料金は個別見積もりが多いため、同じ条件で問い合わせ、見積もりを並べて比べると判断しやすくなります。

自社の課題別に候補を絞る方法

最も大きな課題を先に決め、その必須要件で候補を減らしてから細部を比べると効率的です。課題ごとに適した会社のタイプは異なります。

AWS中心の移行とコスト最適化を優先する場合

AWS移行や利用中のコスト削減が主な課題なら、クラスメソッドやサーバーワークスを候補に入れます。候補の会社には、現行構成を一覧にするところから削減提案までをデモで再現してもらい、同じ条件で比べます。

基幹システムのクラウド移行が課題の場合は、BeeXも比較対象になります。

Google Cloud活用やマルチクラウドのワンストップ運用を重視する場合の候補

Google Cloudを軸に移行や活用の戦略を立て、生成AI支援も視野に入れる場合は、G-genが候補になります。複数のクラウドを使いながら、企画から運用までを任せたい場合は、cloudpackを比べます。

対応クラウドと24時間監視の実務対応力は、候補企業ごとに確かめます。

ポイント

最も大きな課題を先に決め、必須要件で候補を減らしてから細部を比べると、判断の手間を抑えられます。課題が変わると適した会社のタイプも変わります。

料金と契約前の確認事項

紹介した5社は、いずれも公式サイトに具体的な料金を載せておらず、個別見積もりが基本です。相場観だけで比べると、担当者の職位や稼働率の違いを見落とすことがあります。

費用を決める基準

費用を比べるには、同じ条件を各社に伝え、同じ基準で見積もってもらうことが欠かせません。

  • 費用の変動要因:職位と稼働率(週何日常駐するか)、契約期間、対象システムの規模
  • 対象範囲:現在の移行対象と、今後1〜2年で範囲が広がる可能性
  • 見積もり項目:初期アセスメント費用、常駐時の月額単価、成果報酬型を選ぶ場合の算出基準

料金を公開していない会社が大半のため、比較表に推測の金額を入れないようにします。

契約書で見る契約期間・引き継ぎ・解除条件

まず、アーキテクチャの設計情報や意思決定の根拠資料を、どこまで社内に残せるかを確認します。そのうえで、契約終了時にどのような形式で引き継ぎを受けられるかも確かめます。

最低契約期間、途中解約の条件、削減成果が出なかった場合の見直し方法も、契約書で押さえておくと、想定と違う結果の対応を事前に決めておけます。

ポイント

料金は個別見積もりが多いため、職位、稼働率、契約期間をそろえて依頼します。最低契約期間や途中解約の条件は、契約書で必ず押さえておきます。

提案・PoCによる候補の最終判断

実システムの技術PoCで確認する1系統の対象と、負荷、従量課金、提案内容の注目点を示す図
実システムを使うと、負荷への対応や課金の進み方も具体的に確かめられます。

資料で比べて2〜3社まで絞ったら、実際のシステム構成を使って、提案または技術PoCを行います。情報システム部門に加えて経営層や現場部門も加わると、期待値のずれを減らせます。

実在する1系統のシステムでの技術検証

本番稼働中のシステムのうち、影響度の小さい1系統を選びます。そのうえで、現状アセスメントから移行方式の提案までを依頼します。

正常系だけでなく、想定より負荷が高い場合の対応や、従量課金の実際のペースも確かめます。常駐時の実務対応力も、ここで把握できます。

あわせて、提案が資料の使い回しではなく、確認した構成情報に基づいているかも見極めます。質疑応答の具体性が、その判断材料になります。

導入効果の実測と稟議への活用

稟議では、削減効果だけでなく、支援後に残る運用負担も含めて判断します。

  • 支援前後の比較:構成情報の確認時間、クラウド費用の月次集計時間、想定した削減額を記録し、支援開始後と比べる
  • 削減見込み:他社の実績をそのまま当てはめず、自社の利用状況と人件費から算出
  • 残る運用工数:アカウント管理や社内調整に取られる時間を差し引き、投資効果を判断

クラウドコンサル会社選びで確認しておきたいポイント

自社の利用クラウドと課題の規模を基準に、各社を同じ条件で比べるところから始まります。判断が分かれやすい点を、順に見ていきます。

単一クラウド特化と複数クラウド対応の強みの違い

AWSやGoogle Cloudに特化した会社は、固有機能やコスト最適化への対応が速いことがあります。一方で、複数クラウド対応の会社は、ベンダー間の比較やマルチクラウド構成の設計に強みがあります。

利用クラウドをすでに決めているか、これから比べる段階かによって、向いている会社のタイプが変わります。

おすすめの1社と最優先課題

全社に共通する1位を探すより、AWS移行、Google Cloud活用、マルチクラウド運用など、最優先課題に合う会社を候補にする方が現実的です。

必須要件で2〜3社に絞り、同じシナリオの提案またはPoCで比べます。

料金を非公開にする会社が多い理由

案件ごとに対象クラウド、稼働率、期間が大きく異なるため、画一的な料金表は公開しにくいサービスです。

だからこそ、同じ利用条件、システム規模、契約期間を各社に示して見積もりを取ります。職位や稼働率まで揃えると、実質的な費用の差が見えてきます。

まとめ

クラウドコンサルは、提供形態と各社の対応クラウド・支援範囲を、自社の課題に合わせて比べるものです。紹介した5社も、AWS特化、Google Cloud特化、マルチクラウド運用など、それぞれ特徴が異なります。

課題診断から2〜3社への絞り込み

候補を絞るには、まず自社の優先課題を整理し、どの課題に当たるかを確かめます。

  • AWS移行:コスト削減も含めて考える
  • Google Cloud活用:移行や活用の戦略を検討
  • マルチクラウドの複雑化:運用面の課題を洗い出す

候補企業には、対応クラウドや中立性などを同じ質問で尋ね、支援範囲や費用体系も同じ条件で比べます。

実在システムでの技術検証による最終確認

資料では見えにくい実務面を、候補企業との技術検証で見極めます。

  • 実システムで検証:資料の実績数より、自社システムを実際に処理できるかを確かめる
  • 効果を測定:想定外の負荷まで試し、削減時間と残る運用工数を測ったうえで決める
  • 不足領域への対応:独自連携や開発まで手が届かない場合は、riplaがフルスクラッチ開発の立場から支援します

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。