総合コンサルのパッケージ/クラウド製品一覧

総合コンサルは、提供形態・支援領域・企業の出自で分けて比べると、自社の課題に合う候補を絞れます。

主要7社の特徴から、課題別の選び方、料金と契約条件、提案やPoCでの確認事項まで順に解説します。なお、各テーマの詳しい内容は関連記事もあわせてご覧ください。

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常駐型・リテイナー型・成果報酬型の違い

常駐型・リテイナー型・成果報酬型の支援内容を3枚のカードで示した図
現場での実行支援か、月次の助言か、成果連動かで契約の性格が分かれます。

総合コンサルは製品ではなくサービスなので、機能の一覧表では比べにくいものです。そのため、まず支援の進め方の違いを押さえ、そのうえで、次の節で各社が横断的に提供する領域を比べる軸を見ていきます。

  • 常駐型・タイムチャージ型:現場に入り、実行を推し進める支援
  • リテイナー型:月次の助言を中心とした支援
  • 成果報酬型:成果に応じて費用が変わる契約

常駐型・タイムチャージ型の論点:実行推進力とアサイン職位

常駐型は、コンサルタントが定着化支援やPMOとして現場に入り、稼働割合に応じて準委任契約で精算する形です。全社DXや基幹システム刷新など、継続した支援が必要な案件に向いています。

アサインされる人材の職位によって単価が数倍異なるとされ、稼働率が高いほど費用も上がりやすくなります。そのため、常駐をいつ終えるかの条件は、契約前に決めておく必要があります。

リテイナー型と成果報酬型の投資リスクの抑え方の違い

リテイナー型と成果報酬型は、支援の形も費用の決まり方も異なります。依頼するテーマによって合う形が変わるため、各タイプの特徴を見比べておきます。

  • リテイナー型:月1〜2回の会議や随時相談で、方針の妥当性を見る支援
  • 向いている企業:社内に実行部隊がある企業や、経営層との事業の共同創造を求める企業
  • 成果報酬型:固定費を抑え、コスト削減額や売上増加分の一部を報酬として支払う形です。数値化しやすいテーマに合います。
  • 対応テーマ:成果報酬型では、対応できるテーマが限られるファームもあります。
  • 契約の分け方:同じファームでも、全社戦略はリテイナー型、導入後の定着化支援は常駐型と分ける場合があります。

自社の依頼テーマが、どの提供形態でカバーされるかは、各社の紹介ページで確かめます。

ポイント

契約形態を決める目安は、支援を何か月続けるか、実行まで任せるかです。継続的に現場を動かすなら常駐型、方針の助言だけで足りるならリテイナー型が候補になります。

ファームを比較するときの共通軸

ファーム比較で確認する対応領域、合意形成、実行支援、費用体系の4項目を示した図
4項目を同じ質問で確認すると、候補ごとの提供体制を見比べやすくなります。

自社の経営課題に合うかは、各社の紹介ページやコーポレートサイトを見ても判断しきれないことがあります。

そこで候補には、同じ条件のもとで同じ質問をします。質問の柱は、対応領域の横断性、経営層との合意形成力、実行支援範囲、費用体系の4点です。

対応領域と対応工程をそろえた比較

依頼後に誰が何を受け持つかを見極めるには、各社の提供体制を具体的に確かめる必要があります。

  • 対応領域:経営戦略・業務改革・IT/DX・組織人事のどこまでを担うか。
  • 対応工程:現状調査だけか、要件定義・ベンダー選定・導入支援・定着化まで担うか。
  • 契約形態:常駐型の実行支援やリテイナー型の顧問契約を、実案件で運用できるか。
  • チーム連携:戦略・業務改革の担当と、IT/DX導入・組織人事の担当が、同じ案件で連携するか、別部門か。

「コンサルティング対応」と書かれていても、担う工程によって自社が補う体制は変わります。特に、部門間の連携が薄いと、自社が複数の窓口を調整する負担を抱えかねません。

実績・業界知見・費用の見積り方法

公式サイトの事例は、自社に近い業界や規模のものがあるかを確かめます。ただし、大手向けの実績が中心のファームは、中堅企業の変革では体制やコスト感覚が合わないことがあります。

職位、稼働率、契約期間によって費用がどう変わるかは、各社に同じ条件で見積もりを頼んで確かめます。また、詳しい選定手順は、総合コンサルの選定ポイント・選び方・種類で整理しています。

ポイント

対応工程が導入や定着化まで書かれていない候補は、その先を誰が受け持つのかを契約前に必ず確かめます。

総合コンサルティングを提供する主要企業7社

ここで紹介する7社は、2026年7月時点の公式情報で対応領域を確認できた企業です。掲載順はランキングではありません。

各社は、経営戦略・業務改革・IT/DX・組織人事にまたがる事業を公式に示しています。ただし、サービス構成は変わることがあるため、問い合わせの際に提供体制と実績を確かめる必要があります。

各社の公式ページには、具体的な料金の記載がなく、個別見積もりが必要です。

アクセンチュア株式会社

アクセンチュアは、「AI&データ」「クラウド」「戦略コンサルティング」「人材・組織」「テクノロジー・トランスフォーメーション」を柱に掲げるグローバルファームです。

戦略立案から実行、テクノロジー導入まで一貫して任せたい場合に、比較の候補に挙がります。料金は公式サイトに記載がなく、個別の問い合わせが必要です。

デロイト トーマツ グループ(デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)

デロイト トーマツ グループは、「Strategy & Transactions」などを提供しています。さらに、「Engineering, AI & Data」「Enterprise Technology & Performance」も提供領域です。

会計・監査法人グループを母体とし、ガバナンスや内部統制の知見を土台にした支援を重視する場合の比較対象です。料金は公式サイトに記載がなく、問い合わせが必要です。

KPMGジャパン(KPMGコンサルティング株式会社)

KPMGジャパンは、企業の複雑な経営課題に対して、多面的・統合的なソリューションを提供すると公式に説明しています。また、監査・税務・アドバイザリーなど、複数の領域を展開しています。

会計・監査法人グループの知見を生かして経営課題を統合的に扱う支援を求める場合に、比較の対象になります。料金は公式サイトに記載がなく、個別の問い合わせが必要です。

EY Japan(EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)

EY Japanは、「ビジネスコンサルティング」「テクノロジー」「ピープル」「リスク」の4領域を掲げています。ファイナンスやサプライチェーンのほか、顧客体験やDX戦略も扱います。AI&データや人事制度なども、対象に含まれます。

経営、IT、組織を同じファーム内で段階的に依頼したい場合に、候補に挙がります。料金は公式サイトに記載がなく、個別の問い合わせが必要です。

ベイカレント・コンサルティング株式会社

ベイカレント・コンサルティングは、16業界と20以上のサービス領域を公式に掲げる独立系ファームです。業界には、ハイテク・通信・ヘルスケア・金融・エネルギーなどがあります。

会計・監査法人やSIerのグループに属さず、業界を横断して経営課題を扱う支援を求める場合の候補として挙げられます。料金は公式サイトに記載がなく、個別の問い合わせが必要です。

野村総合研究所(NRI)

野村総合研究所は、「経営戦略」「経営管理」「デジタルトランスフォーメーション」「ITマネジメント」「マーケティング」などを掲げています。また、業種ごとのアプローチも示しています。

シンクタンクとシステム開発機能を併せ持つため、戦略立案から実装までを同じグループ内で完結させたい場合の検討先になります。料金は公式サイトに記載がなく、個別の問い合わせが必要です。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、「経営戦略」「組織・人事戦略」「デジタルイノベーション」など12の主要テーマを掲げています。シンクタンク事業とコンサルティング事業を中心に、複数の領域を提供しています。

金融グループ系の調査知見を生かした支援を求める場合は、候補の一つになります。料金は公式サイトに記載がなく、個別の問い合わせが必要です。

自社の課題別に候補を絞る方法

7社を一度に細部まで比べるよりも、最も大きな課題を一つ決め、必須要件で候補を減らすほうが効率的です。

課題が実行支援力、ガバナンス・内部統制、業界特化の知見、実装力の内製化支援のどれに近いかで、適したファームのタイプが変わります。

戦略立案から実行までを一気通貫で依頼する場合

全社DXや基幹システム刷新で一貫した支援を求める場合は、アクセンチュアやEY Japanが候補になります。実行時のアサイン体制と過去事例は、デモ形式のディスカッションで確かめます。

ガバナンス強化も求める場合は、デロイト トーマツ グループやKPMGジャパンも比較の対象です。また、会計・監査の知見を土台にした支援かどうかを見ます。

業界知見や独立性を重視する場合

特定の会計・監査法人グループに属さず、幅広い業界を横断して見てほしい場合は、独立系のベイカレント・コンサルティングが候補になります。

金融・公共分野の調査知見やシンクタンクの視点を重視するなら、野村総合研究所や三菱UFJリサーチ&コンサルティングを候補に挙げます。

候補を絞るときは、自社の業界での実績と、戦略から実装までを一貫して対応できるかを確かめます。

ポイント

課題が複数あるときは、実行支援とガバナンス強化のどちらを優先するかを先に決めておくと、各社の強みの違いが見えやすく、候補の絞り込みも進めやすくなります。

料金・契約前の確認事項

紹介した7社は、いずれも公式サイトに具体的な料金を載せておらず、個別見積もりが基本です。

相場観だけで各社を比べると、担当者の職位や稼働率の違いを見落としがちです。その結果、想定外の費用が生じることもあります。

費用を決める基準

費用は、担当者の職位・稼働率・契約期間・対象テーマ数によって変わります。さらに、稼働の形が常駐か随時相談かも見ておきます。

今後1〜2年で対象範囲が広がる可能性があれば、その点も伝えておきます。具体的には、初期の現状調査費用、常駐時の月額単価、成果報酬型の算出基準を、各社に同じ条件で見積もってもらいます。

料金を非公開にしているファームが大半のため、比較表には推測の金額を入れないようにします。

契約書で見る契約期間・引き継ぎ・解除条件

戦略資料や意思決定の根拠となる分析を、どこまで社内に残せるかを確かめます。また、契約が終わったあとも社内で使えるよう、受け取れる引き継ぎ資料の形式も確認します。

最低契約期間、途中解約の条件、成果が出ない場合の見直し方法も、契約書で確かめます。なお、想定と異なる結果になったときに備えて、どのように見直すかを決めておくと対応しやすくなります。

ポイント

費用の比較は、職位・稼働率・契約期間・対象テーマ数の4条件をそろえた見積もりで行うのが目安です。条件が違う見積もりを並べても、差の理由は分かりません。

提案・PoCでの最終的な絞り込み

PoCの対象を絞り、評価と撤退基準を決め、期間の目安を確認する流れを示した図
対象の絞り込みと評価条件の合意が、PoCの判断を支えます。

資料比較で2〜3社に絞ったら、実際の経営課題を題材に、提案またはPoC・パイロット導入を行います。経営企画だけでなく、現場、情報システム、人事も参加すると、期待値のずれを減らせます。

1つの業務・1つのモデル部門でのPoC

PoCは、対象を絞り、実施内容を事前に決めておくことが前提です。実施の際は、次の手順で進めます。

  1. 複数部門で同時に始めず、影響度を見極めやすい業務とモデル部門を一つ選びます。
  2. 現状分析から評価、経営層への報告までをファームに依頼します。
  3. 撤退基準は、検証を始める前に関係者で合意しておきます。
  4. 評価担当者には、経営企画と現場のキーパーソンを含めます。

結論を出す時期の目安は、対象業務のサイクルの2倍程度で、長くとも3ヶ月以内です。

ファーム側の説明をそのまま受け取らず、現場の担当者が自部署でも運用できると納得できるかを、初日から確かめます。現場の納得を得て進めれば、全社展開での反発を防げます。

導入効果の実測と稟議への活用

依頼の前に、意思決定時間、部門間の調整回数、手戻り件数を記録しておき、PoC後と比べます。削減見込みは、他社の実績をそのまま使わず、自社の件数と人件費で算出します。

ファームを起用したあとも、ステアリングコミッティの運営や社内調整の工数は残ります。そのため、その運用工数を差し引いたうえで投資効果を判断します。

ポイント

PoCの対象は一つの業務と一つのモデル部門に絞り、撤退基準は検証の前に決めておくのが目安です。対象を広げるほど、評価の基準がぶれて結論が出しにくくなります。

総合コンサルの企業比較のポイント

知名度やおすすめ順位だけで選ぶと、自社の課題に合わないことがあります。そのため、自社の課題の性質と規模に照らして、候補を同じ条件で比べることが欠かせません。

大手グローバル系と独立系それぞれの利点

大手グローバル系の強みは、幅広い業界の実績や厚い体制です。一方で、独立系は特定の業界への対応の速さや、意思決定の柔軟さが強みになることがあります。

課題が複数の国や事業にまたがるのか、国内特定業界の慣行理解を優先するのかによって、向くタイプは変わります。

最優先課題で決める1社

全企業に共通する1位のファームはありません。そこで、実行支援、ガバナンス強化、業界知見など、自社の最優先課題に合うファームを選びます。

必須要件で2〜3社に絞ったら、同じシナリオで提案またはPoCを受けて比べてください。

料金非公開のファームが多い理由

案件ごとにテーマ数・稼働率・期間が大きく異なるため、総合コンサルは画一的な料金表を公開しにくいサービスです。

各社に同じ利用条件、テーマ数、契約期間を示し、職位や稼働率も含めて比べれば、実質的な費用の差が見えてきます。

まとめ

総合コンサルは、機能一覧で比べるソフトウェアとは違い、提供形態と横断的な支援領域を、自社の経営課題に合わせて比べる必要があります。

紹介した7社には、グローバル系、会計・監査法人系、独立系、シンクタンク・SI系など、それぞれ異なる特徴があります。

課題診断から2〜3社への絞り込み

まず、戦略立案と実行のどちらに不足があるかを見極めます。そのうえで、部門間の整合とガバナンス強化のどちらを優先するかを決めます。

対応領域、実績、アサイン体制、費用体系を同じ質問で比べれば、知名度に左右されずに候補を絞れます。

実在テーマのPoCによる最終確認

資料上の実績数よりも、自社の経営課題を前に進められるかを見ることが大切です。さらに、関係者で撤退基準を合意し、削減時間と残る運用工数を測って判断します。

総合コンサルの戦略立案やPoCでは、独自システムとの連携や開発までは対応できない場合があります。そうした場合には、riplaは不足領域の整理や、業務に合わせたシステム構築を支援します。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。