GLOVIA導入の発注/外注/依頼/委託方法について

GLOVIA導入を社内だけで進めようとすると、専門知識の不足・リソース不足・プロジェクト管理の経験不足などから失敗するリスクが高まります。GLOVIA導入に限らず、大規模なERPプロジェクトでは、専門的な知見を持つ外部パートナーへの発注・外注・委託が成功率を大きく高める有効な手段です。

本記事では、GLOVIA導入を外部に発注・委託する際のメリット・外注先の種類・発注プロセスの4ステップ・注意点を詳しく解説します。初めてERP導入を検討する担当者から、過去の失敗を踏まえて再挑戦する担当者まで、参考にしていただける内容です。

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外注するメリット

GLOVIA導入を外注するメリット

メリット①:専門知識と実績の活用

GLOVIA導入には、製品機能の深い理解・業種別の業務知識・プロジェクト管理手法・変更管理のノウハウなど、多岐にわたる専門知識が必要です。社内でこれらを一から習得しようとすると膨大な時間がかかり、プロジェクト期間中は本来業務を圧迫します。外部の専門パートナーを活用することで、過去の導入実績から蓄積されたベストプラクティス・失敗パターンの知見・業種特有のテンプレートを即座に活用でき、プロジェクト成功率が大幅に向上します。

メリット②:リソース不足の解消

GLOVIA導入プロジェクトでは、要件定義・設計・開発・テスト・教育・移行作業など多数の作業を同時並行で進める必要があります。社内の情報システム部門だけで全てを担当することは現実的ではなく、外部パートナーへの委託によってリソース不足を補えます。特に開発・テスト工程は工数が多く専門スキルが必要なため、外注効果が高い領域です。プロジェクト完了後は体制を縮小できるため、固定費を抑えた柔軟な人員調整が可能です。

メリット③:品質保証と第三者視点

外部パートナーは自社の業務慣習に縛られない第三者の目線から、業務プロセスの課題や改善点を指摘することができます。「当社ではずっとこうやってきた」という思い込みが業務改革の妨げになるケースで、外部の客観的な視点が突破口となることが多いです。また、専門パートナーは品質基準・テスト手法・リスク管理のノウハウを持っており、プロジェクト品質の向上に貢献します。

外注先の種類

GLOVIA導入の外注先の種類

GLOVIA導入の外注先は、役割・得意領域によっていくつかの種類に分類されます。自社のニーズと各外注先の特徴を照らし合わせて最適な選択をしてください。

種類①:GLOVIA認定パートナー(ベンダー)

富士通・富士通JapanおよびGLOVIAの認定パートナー会社です。GLOVIAの製品知識が深く、技術的なサポートを受けやすい環境にあります。公式トレーニング・認定資格を持つエンジニアが在籍しており、製品の深い技術サポートが受けられます。製品開発元との連携もスムーズで、バグ修正・機能改善要望の反映が迅速です。ただし、大手ベンダーは費用が高めになる傾向があります。

種類②:独立系ITコンサルティング会社

特定の製品に縛られず、業務改革・プロジェクト管理・ERP選定支援から実装まで包括的なサービスを提供するコンサルティング会社です。複数のERP製品(GLOVIA・SAP・Oracle等)の経験を持ち、中立的な立場から最適な導入アプローチを提案できます。業務コンサルタントの質が高い会社が多く、上流工程(業務改革・要件定義)での支援に強みを発揮します。システム実装は自社で行うか、GLOVIA認定パートナーと連携する形で対応します。株式会社riplaのような会社はこのカテゴリに入り、ビジネス成果にこだわった伴走型支援が特徴です。

種類③:PMO(プロジェクト管理)専門会社

プロジェクトの計画・進捗管理・課題管理・リスク管理・品質管理に特化した専門会社です。GLOVIA導入ベンダーとは別にPMO会社を雇い、発注者側(ユーザー企業側)の管理能力を補強するために活用されます。特に大規模プロジェクトや初めてERP導入を経験する企業に有効です。PMO専門家がいることで、ベンダーへの適切な要求・交渉・品質チェックが可能になり、プロジェクトのコントロール力が格段に上がります。

発注プロセス(4ステップ)

GLOVIA導入の発注プロセス

GLOVIA導入を外部に発注する際の標準的なプロセスを4ステップで解説します。

ステップ1:要件整理とRFP作成

発注前に「何を・どの範囲で・いつまでに・どんな品質で実現したいか」を整理したRFP(Request for Proposal:提案依頼書)を作成します。RFPに記載する主な内容は以下の通りです。

プロジェクト概要(会社概要・事業内容・現状のシステム環境)、導入目的と目標KPI、導入スコープ(対象業務・対象拠点・対象ユーザー数)、スケジュール・予算の概算、希望する支援内容(コンサルのみ・フルサポート・開発のみ等)、評価基準(技術力・実績・価格・サポート体制の重み付け)です。RFPの質が高いほど、ベンダーから質の高い提案が得られます。可能であれば、事前にベンダーとのRFI(情報提供依頼)を実施し、市場の概況・費用感を把握してからRFPを作成すると効果的です。

ステップ2:複数ベンダーへのRFP送付と提案依頼

RFPを複数社(3〜5社程度)に送付し、提案書・見積書の提出を依頼します。候補ベンダーの選定基準として、GLOVIAの導入実績・自社と同業種での経験・会社の安定性・地理的なサポート範囲などを考慮します。ベンダー向けに会社説明会(RFP説明会)を実施し、質疑応答の機会を設けることで、より精度の高い提案を引き出せます。提案書の提出期限は2〜4週間程度が一般的です。

ステップ3:提案評価と選定

提案書・見積書を受領したら、事前に定めた評価基準に基づいて各ベンダーを評価・比較します。評価項目の例として、技術力・導入実績(30点)、提案内容の理解度・適切さ(25点)、費用(20点)、担当チームの経験・質(15点)、サポート体制(10点)のような重み付けが一般的です。一次評価で2〜3社に絞り、プレゼンテーション・デモを実施した上で最終選定を行います。参照先顧客(過去の導入実績企業)への確認も実施することをお勧めします。

ステップ4:契約締結とキックオフ

ベンダーを選定したら、契約書・SOW(作業範囲定義書)・SLA(サービスレベル合意書)の内容を慎重に確認してから契約締結します。契約書で特に注意すべき点は、作業範囲の明確化(スコープ外作業の追加費用発生条件)、スケジュール遅延時の責任分担、品質基準・テスト合格条件、瑕疵担保責任の範囲と期間、知的財産権の帰属(カスタマイズ開発の著作権)、守秘義務・個人情報保護の条件です。契約締結後は、キックオフミーティングを開催して関係者全員でプロジェクトの目的・体制・スケジュール・役割分担を共有します。

注意点

GLOVIA導入発注の注意点

注意点①:丸投げは失敗の元

「専門家に任せれば大丈夫」という発想で外注先に全て丸投げすると、プロジェクトが失敗するリスクが高まります。外注先はGLOVIAの技術は知っていますが、自社の業務・業界特性・経営課題を深く理解しているのはあくまでも自社内の人間です。ユーザー企業側に「責任ある意思決定ができるプロジェクトオーナー」「業務知識を持つキーユーザー」「外注先とのコミュニケーションを取る担当者」が必要です。外注先と協力しながら、ユーザー企業側が主体的にプロジェクトを推進する姿勢が成功の鍵です。

注意点②:価格だけで選ばない

複数の見積もりを比較する際、最安値のベンダーを選ぶことが最善策とは限りません。過度に低い見積もりは、スコープを意図的に絞った「フロント価格」であったり、技術力・体制が不足していたりするリスクがあります。プロジェクト途中での追加費用発生・品質問題・スケジュール遅延は、初期費用の差額をはるかに上回るコストと時間を失う可能性があります。費用・技術力・実績・担当者の質・サポート体制を総合的に評価することが重要です。

注意点③:ノウハウの社内蓄積を怠らない

GLOVIA導入後の運用・保守・改善は長期にわたるため、外注先だけに依存する体制は持続性がありません。導入プロジェクトを通じて、社内にGLOVIAの基本知識・業務プロセスの設計方法・トラブルシューティングのノウハウを蓄積していく仕組みを整備することが重要です。社内のスーパーユーザー(パワーユーザー)・システム管理者を育成し、日常的な問い合わせや軽微な設定変更を自社で対応できる体制を構築することが、長期的な運用コストの削減にもつながります。

まとめ

GLOVIA導入の外注・発注を成功させるためのポイントは、適切なRFP作成による明確な要件の伝達、複数ベンダーへの相見積もりと総合評価、契約書による作業範囲の明確化、そしてユーザー企業側の主体的な関与です。

外注先の選定においては、技術力・実績・担当者の質を重視し、価格だけで判断しないことが重要です。また、GLOVIA認定パートナー・独立系コンサル・PMO専門家など複数の外注先タイプの特徴を理解し、自社の課題に合わせた最適な組み合わせを検討してください。適切なパートナー選定と発注プロセスの実践が、GLOVIA導入プロジェクトの成功確率を大きく高めます。

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株式会社riplaでは、IT事業会社出身のプロフェッショナルが「Impact-Driven型支援」を通じて、プロダクトやシステムの納品・提供を目的とせず、お客様と同じ目線で、事業成果の達成をゴールとして、高品質なDX/開発支援をいたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。