BtoB卸売・商社向けの通販/EC開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

BtoB卸売・商社向けのEC開発会社は、業務理解、連携設計、運用支援の3つの観点で比べると、各社の違いが見えやすくなります。

  • 業務理解:掛け率、与信、承認フローへの対応力
  • 連携設計:基幹システムとのデータ連携の進め方
  • 運用支援:稼働後の改善と保守の範囲

6社の強みや得意領域、対応できる規模感を比べ、自社に合う開発会社を選ぶ手がかりにします。全体像は、下の完全ガイドにまとめています。

▼全体ガイドの記事
・BtoB卸売・商社向けの通販/EC開発の完全ガイドをご覧ください。

BtoB卸売・商社向けの通販/EC開発パートナー選びの重要性

BtoB卸売・商社向けECの業務要件を、価格設定、掛売り、SKU管理、発注単位の4パネルで示した図。
価格条件から発注単位まで、卸売ならではの要件が並びます。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

BtoB卸売・商社向けのEC開発は、BtoCのネットショップ構築とは求められる要件が大きく異なります。得意先ごとの単価設定や掛け率管理、与信枠に基づく掛売りや請求書払いへの対応が必要になります。さらに、数千から数万点のSKU管理や、ロット単位の発注、ケース・バラの混在発注といった商慣習もあります。

これらの要件を正確にシステムに反映できなければ、デザインの優れたECサイトでも現場で使えません。実際に、矢野経済研究所の調査では、BtoB-ECシステム導入プロジェクトの約30%が「現場の業務に合わない」という理由で、十分に活用されていないと報告されています。

そこで、適切な開発パートナーを選べば、こうしたリスクを大幅に減らせます。業務フローに精通した開発会社なら、初期段階から、EC化する業務や基幹連携、取引先への移行について提案を受けられます。また、営業担当者や取引先の理解と協力が欠かせないため、導入支援や操作研修まで任せられるパートナーが、円滑な推進につながります。

発注前に確認すべきポイント

開発会社に相談する前に、受発注業務の流れと課題を洗い出しておくと、打ち合わせがスムーズに進みます。月間の受注件数や、FAXや電話による注文の割合、受注処理にかかる人的工数といった数字があると、話が具体的になります。たとえば、月間の受注件数が5,000件を超える企業なら、手作業の限界が明確で、EC化の効果を数値で見積もりやすくなります。

次に、既存の基幹システムとの連携要件を決めておく必要があります。販売管理や在庫管理、会計などのシステムが既に稼働している企業では、ECとの連携の深さで開発の規模と費用が大きく変わります。そのうえで、在庫をリアルタイムで連動させるか、日次のバッチ処理で足りるかまで詰めると、見積もりの精度が格段に上がります。

予算は、パッケージ型のBtoB-ECシステムを導入する場合は初期費用200万円から800万円程度、フルスクラッチで開発する場合は1,000万円から5,000万円以上と、幅広く変わります。そのため、自社の事業規模と投資対効果を踏まえた予算設定が欠かせません。

ポイント

迷ったときは、掛け率や与信、基幹連携を自社の業務に沿って話せるかどうかで判断するとよいでしょう。BtoCとの違いを要件に反映できるかが、現場に合うかの分かれ目です。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。さらに、BtoB卸売・商社向けのEC開発でも、取引先ごとの価格設定や掛売り対応、基幹システムとの連携といった業界特有の要件を的確に把握し、業務効率化と売上拡大を両立するシステムを得意としています。

特徴と強み

riplaの最大の特徴は、コンサルティングと開発の両機能を社内に持つ「一気通貫型」の支援体制です。多くの開発会社では、要件定義をコンサルティングファームに別途依頼し、開発だけを受託する分業が一般的です。一方でriplaは、業務分析や要件定義からEC開発、導入支援、定着サポートまでを一社で担います。

この一気通貫型なら、コンサルと開発の間で生じがちな認識のズレや情報の損失を抑えられ、プロジェクト全体の進行効率も大きく高められます。また、IT事業会社として自社の業務システムを実際に構築・運用してきた経験があるため、「開発者目線」だけでなく「利用者目線」のフィードバックも設計に反映できます。

卸売・商社の受発注業務でも、複雑な取引条件の整理からシステムへの落とし込みまで、現場を理解したうえで提案を受けられます。

得意領域・実績

riplaが得意とするのは、企業の基幹業務を支えるシステムの開発です。営業管理や顧客管理(CRM)、生産管理などが中心で、販売管理や在庫管理にも対応します。

特に、複数の部署や取引先が関わる業務フローをシステム化するプロジェクトで強みを発揮します。業務プロセスの見える化から入り、ヒアリングを重ねて、業務に合うシステム設計を提案するのが特徴です。

BtoB卸売・商社向けのEC開発でも、販売管理や在庫管理との連携を前提に設計します。既存のレガシーシステムからの段階的な移行や、クラウドとオンプレミスのハイブリッド構成によるシステム刷新など、複雑な案件にも対応できます。中堅から大手企業を中心に業界を問わず開発実績があり、業務要件の複雑さに合わせて柔軟な開発体制を組める点が、多くの企業から選ばれている理由です。

株式会社ecbeing|国内EC構築シェアNo.1の実績と信頼

株式会社ecbeingは、2000年に設立されたEC構築に特化した開発企業で、国内のECサイト構築シェアNo.1の実績を持つ業界のリーディングカンパニーです。累計1,600サイト以上のEC構築実績を誇り、BtoC領域のみならずBtoB領域においても豊富な導入事例を有しています。

同社が提供するECプラットフォーム「ecbeing」は、大規模なトラフィックにも耐えうる高い安定性と、企業ごとの業務要件に合わせた柔軟なカスタマイズ性を兼ね備えています。そのため、卸売業や商社を含む幅広い業種の企業に採用されています。

従業員数は700名を超え、EC領域における開発・マーケティング・運用支援の各専門チームが揃った総合力の高さが特徴です。

特徴と強み

ecbeingの最大の強みは、20年以上にわたるEC構築の知見が集約された自社開発プラットフォームの完成度の高さにあります。さらに、企業ごとの業務要件に合わせた個別カスタマイズにも柔軟に対応し、パッケージの利便性とフルスクラッチの自由度を両立したECサイトを構築できます。

BtoB-EC向けの機能として、取引先ごとの個別価格表示や掛売り・請求書払いへの対応、承認フロー付きの発注機能が備わっています。加えて、大量のSKU管理機能や発注書のCSV一括アップロード機能も含め、卸売業や商社の実務で求められる機能が標準で搭載されています。

セキュリティ面でもISMS認証やPCI DSS準拠など、企業間取引に求められる高い水準をクリアしており、大手企業の導入にも安心感があります。

得意領域・実績

ecbeingのBtoB-EC構築実績は、食品卸や建材卸、化学品商社などのほか、機械工具卸にも及びます。特に、年商100億円を超える大規模な卸売企業のEC化で豊富な実績があります。

数万点規模の商品カタログの管理や、数百社を超える取引先への個別対応といった大規模案件を得意としています。販売管理システムやERPとのAPI連携の実績も多く、SAP・Oracle・OBICなど主要な基幹システムとの接続ノウハウを蓄積しています。

既存システムとの統合を検討している企業にとって、こうした接続ノウハウは大きな安心材料になります。また、EC構築後のマーケティング支援やサイト運用代行も提供しており、立ち上げだけでなくEC事業の成長まで見据えた中長期の関係を築ける点も魅力です。

ポイント

大規模な商品数や多くの取引先を抱え、基幹システムとのAPI連携も必要なら、大規模案件の実績を重視して比べるとよいでしょう。EC事業を中長期で支えてほしい場合にも候補になります。

株式会社アイル|BtoB専用ECシステム「アラジンEC」の業界リーダー

株式会社アイルは、1991年に設立されたIT企業で、BtoB専用のWeb受発注システム「アラジンEC」の提供元として知られています。東証プライム市場に上場しており、販売管理・在庫管理システム「アラジンオフィス」とあわせて、卸売業や商社、メーカーなどBtoB企業の業務基盤を支えるシステムを多数提供しています。

特筆すべきは、BtoBの受発注に特化したシステム開発を30年以上にわたって手がけてきた実績です。卸売業界の商慣習を深く理解した設計力は、他のEC開発ベンダーと一線を画しています。

アラジンECの導入社数は5,000社以上にのぼり、食品や日用品、化粧品から建材、工業用品まで、幅広い業種の卸売企業で活用されています。

特徴と強み

アイルの最大の強みは、BtoBの受発注業務に完全に特化したシステム「アラジンEC」を自社で開発・提供していることにあります。アラジンECには、得意先別の価格設定や掛け率管理、与信枠管理といった機能が標準装備されています。

ロット単位・ケース単位の発注やリピート注文、発注書テンプレートの保存なども、卸売業の実務で日常的に使われる機能としてそろっています。BtoCのECプラットフォームをBtoB用に改造する方式とは違い、初めからBtoBの商習慣を前提に設計されています。そのため、導入時のカスタマイズ工数を大幅に減らせます。

アラジンECは、販売管理システム「アラジンオフィス」と連携できるため、受注データの自動取り込みや在庫のリアルタイム反映、出荷指示の自動化まで、一連の業務をシステム上で完結できます。

得意領域・実績

アイルが特に強みを発揮するのは、中堅規模の卸売業やメーカーにおけるBtoB-EC導入プロジェクトです。年商数十億円から数百億円規模の企業を中心に、FAXや電話による受発注をEC化して、受注処理時間の70%以上削減を実現した事例も報告されています。

業界別の導入実績では、食品卸売業での導入が特に多く、賞味期限管理やロット管理など食品特有の要件に対応した機能も備えています。アパレル向けのカラー・サイズ別マトリクス発注画面や、建材向けの図面連動の商品検索など、業種ごとの商慣習に合わせた画面設計のノウハウも蓄積しています。

導入後のサポート体制も手厚く、専任の担当者が運用開始後の活用促進までフォローする体制を整えています。こうした画面設計のノウハウも、同社が多くの卸売企業から支持される理由です。

ポイント

BtoB受発注の業務に合う機能を早く使いたいなら、アラジンECのような専用システムを比べてください。導入時のカスタマイズ工数を抑えたい企業に、向いた選択肢です。

株式会社Dai|BtoB-EC専用カート「Bカート」による中小企業のEC化支援

株式会社Daiは、BtoB専用のECカートシステム「Bカート」を開発・提供しているSaaS企業です。Bカートは、BtoBの取引に必要な機能をクラウド型・月額制のサービスとして提供しています。初期費用を抑えながら本格的なBtoB-ECサイトを構築できるため、中小規模の卸売業やメーカーを中心に導入が広がっています。

導入社数は1,500社以上に達し、BtoB専用のECカートとしては国内トップクラスのシェアを誇ります。ASP型でありながらBtoBに必要な機能が充実しているため、大規模なシステム開発に踏み切る前のスモールスタートにも適しており、EC化の第一歩として採用する企業が増えています。

特徴と強み

Bカートの最大の特徴は、BtoBの取引に特化した豊富な機能をSaaSモデルで提供していることです。得意先ごとの価格設定や会員ランク別の掛け率管理、掛売り対応といった機能に加え、会員制サイトも構築できます。

見積書の自動生成やロット単位の発注制限、リピート注文機能などもあり、卸売業で必要な主要な機能が月額9,800円から利用できます。クラウド型のサービスであるため、サーバーの管理やセキュリティアップデートは運営会社側が行い、利用企業はシステムの運用負荷を最小限に抑えながらEC事業を展開できます。

また、APIが公開されているため、既存の販売管理システムや在庫管理システムとのデータ連携も技術的に可能であり、段階的なシステム統合にも対応しやすい設計となっています。さらに、管理画面の操作性も高く評価されており、ITに詳しくない担当者でも直感的に操作できるインターフェースが用意されています。

得意領域・実績

Bカートの導入企業は、食品・飲料卸や雑貨卸、化粧品卸、事務用品卸、工業部品卸など、幅広い業種の卸売企業に及びます。特に、取引先が50社から500社程度の中小規模の卸売企業で導入効果が大きく出ています。

導入企業の多くが、FAXや電話での受注件数を50%以上減らし、受注業務の人件費を年間200万円から500万円程度削減しています。また、新規の取引先を開拓するツールとしてBカートを使う企業も多くあります。

従来は営業担当者の訪問が必要だった地方の小売店やネット販売事業者とも、ECサイト経由で取引できるようになり、取引先数を1.5倍に増やした事例も報告されています。段階的に拡張できるため、まず一部の取引先や商品カテゴリでEC化を試し、効果を確かめながら全社へ広げる進め方に向いています。

ポイント

まずは一部の取引先や商品カテゴリでEC化を試したいなら、ASP型で始められるBカートが候補になります。大規模な開発に踏み切る前の検証として適するかどうかで比べてください。

テクノスジャパン株式会社|基幹システム連携に強い統合ECソリューション

テクノスジャパン株式会社は、1994年に設立されたITソリューション企業で、東証スタンダード市場に上場しています。ERP導入やシステムインテグレーションを主力事業としており、基幹システムの構築・導入において30年近い実績を有しています。

BtoB-ECの分野では、企業間の取引データを一元管理するプラットフォーム「CBP(Connected Business Platform)」を提供しています。この取り組みを通じて、卸売業や商社のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。

SAPやSalesforceをはじめとする主要な業務システムとの連携ノウハウが豊富で、ECサイトの構築にとどまらず、企業間のサプライチェーン全体を効率よく回す統合的なアプローチが同社の持ち味です。

特徴と強み

テクノスジャパンの最大の強みは、基幹システムとECサイトの連携設計において圧倒的な知見を有している点です。卸売業や商社では、販売管理や在庫管理、会計、物流などのシステムが複数動いているケースがほとんどです。そのため、新しいECサイトと既存システムをどうスムーズにつなぐかが、プロジェクトの成否を左右する最大の技術的課題になります。

特に、SAP S/4HANAやSalesforce Commerce Cloudなどの大規模ERPとの連携実績が豊富です。受注データの自動連携や在庫情報のリアルタイム同期、請求・入金データの突合自動化など、企業間取引のバックエンド処理まで含めて統合的に構築できます。

企業間のデータ連携プラットフォーム「CBP」を使えば、取引先との受発注データを電子化できるだけでなく、需要予測や在庫の効率化といった高度な分析機能も実装できます。

得意領域・実績

テクノスジャパンの得意領域は、大手卸売企業や総合商社におけるサプライチェーン全体のデジタル化プロジェクトです。年商500億円以上の大規模企業を中心に、グローバルに展開するサプライチェーンを見えるようにする案件や、データ連携基盤の構築を多数手がけています。

商社向けの案件では、多品種化や多国籍化に伴う複雑な取引条件の管理や、為替変動への対応、貿易書類の電子化といった、商社特有の要件に対応した実績が豊富です。

また、製造業の卸売部門向けに、生産計画と連動した受注管理や、需要データに基づく自動補充提案を備えたECサイトの構築実績もあります。受発注のオンライン化にとどまらない付加価値を提供しています。大規模で複雑なシステム統合の実績が確かな同社は、ERPを導入済みの大手企業がBtoB-ECを追加で構築する際の有力な選択肢です。

株式会社インターファクトリー|クラウドEC「ebisumart」による柔軟な構築

株式会社インターファクトリーは、2003年に設立されたクラウドEC構築プラットフォーム「ebisumart(エビスマート)」の提供企業で、東証グロース市場に上場しています。ebisumartは、SaaS型のECプラットフォームでありながら、パッケージやフルスクラッチに匹敵するカスタマイズ性を備えています。「カスタマイズ型クラウドEC」として、独自の位置づけを築いています。

累計導入数は700サイト以上にのぼり、BtoC・BtoBの両方に対応した柔軟なEC構築が可能です。クラウド型なので、常に最新バージョンを利用でき、セキュリティパッチの適用やバージョンアップに伴うコストやリスクを抑えられる点が、多くの企業から評価されています。

特徴と強み

インターファクトリーの最大の強みは、クラウドECでありながら企業ごとの業務要件に合わせて深くカスタマイズできる「カスタマイズ型クラウドEC」というコンセプトにあります。一般的なSaaS型ECは共通機能の範囲内での利用が前提のため、卸売業特有の複雑な取引条件に限界が出る場合があります。

一方、ebisumartはプラットフォームのコア部分を共通化しつつ、各企業固有の業務ロジックを個別にカスタマイズできる仕組みを採用しています。これにより、取引先ごとの複雑な価格テーブルの管理や、特殊な承認フロー、業界固有の帳票出力といった要件にも柔軟に対応できます。

さらに、クラウドならではの自動バージョンアップで、ECの最新トレンドや技術に常に追随できます。パッケージ型にありがちな「システムの陳腐化」を防げる点も、大きなメリットです。また、APIファースト設計により、外部の販売管理システムや物流管理システムとの連携も容易に行えます。

得意領域・実績

インターファクトリーのBtoB-EC構築実績は、食品卸売業や化粧品卸売業、オフィス用品卸売業、医療機器卸売業など、多様な業種に広がっています。特に、BtoCとBtoBの両方を一つのプラットフォームで管理したい企業からの支持が高く、卸売と小売を兼業する企業の事例も多数あります。

ebisumartの柔軟なカスタマイズ性を活かし、BtoB向けには取引先別の専用カタログや見積機能、掛売り対応を実装しています。BtoC向けにはカード決済やポイント機能を搭載し、チャネルごとの要件に応じた個別対応を、一つのバックエンドで実現している点が特徴です。

導入企業の中には、ebisumartへの移行後にEC売上が前年比150%を達成した卸売企業もあります。使い勝手や運用効率の向上がビジネス成果に直結した好事例として知られています。クラウド型なので、将来の機能追加やスケールアップにも柔軟に対応でき、事業の成長に合わせてシステムを進化させたい企業に最適な選択肢です。

BtoB卸売・商社向けの通販/EC開発パートナー選びのポイント

開発パートナーの確認領域として、実績と経験、技術力と専門性、プロジェクト管理体制を3枚のカードで示した図。
3つの観点をそろえると、候補企業を同じ土台で見比べられます。

実績と経験の確認方法

開発パートナーを選定する際に最も重視すべきは、自社と同じ業種・業態での導入実績があるかどうかです。BtoB卸売・商社向けのEC開発は、業界ごとに異なる商慣習や取引ルールへの対応が求められるため、類似業種での経験がプロジェクトの品質と効率に直接影響します。

確認方法としては、まず開発会社のWebサイトに掲載された導入事例を精査します。加えて、初回の打ち合わせで「卸売業向けのEC開発で最も苦労した点は何か」「取引先別の価格管理はどのように実装しているか」と聞くと、実務レベルの理解度を見極められます。

また、可能であれば過去の導入企業にリファレンスチェックを依頼し、開発の進め方やコミュニケーションの質、トラブル発生時の対応力について直接確認することも有効です。導入実績は数だけでなく、その中身と質を深掘りすることが、信頼できるパートナーを見つける鍵となります。

技術力と専門性の評価

BtoB卸売・商社向けのEC開発では、フロントエンドの使い勝手だけでなく、バックエンドの技術力が極めて重要です。取引先ごとの価格テーブル管理や与信枠の制御、基幹システムとのリアルタイム連携、大量の処理に耐えるインフラ設計など、表から見えにくい技術的な課題が数多くあります。

開発会社の技術力は、採用している技術スタックの適切さやセキュリティ対策の水準、パフォーマンスチューニングの実績、API設計の考え方などを見ると有効です。特に基幹連携では、どのERPや販売管理システムとの実績があるか、API連携とバッチ連携のどちらに対応しているか、データの整合性をどう担保しているかを、詳しく確認しましょう。

また、開発後のシステム運用を見据えて、インフラの可用性やスケーラビリティについてもヒアリングしておくことが大切です。月商が急成長しても安定して稼働できるかは、EC事業の継続的な発展に直結します。

プロジェクト管理体制の確認

EC開発プロジェクトの成功は、技術力だけでなくプロジェクト管理体制の質にも大きく左右されます。卸売業や商社のEC化は、社内の複数部署(営業部門・物流部門・情報システム部門・経理部門など)の業務に影響を及ぼします。そのため、プロジェクトのステークホルダーが多く、要件の調整や合意に時間がかかることが一般的です。

開発パートナーを選ぶ際は、プロジェクトマネージャーの経験や力量、進捗管理の手法、リスク管理の仕組み、連絡の頻度や方法を確認しておきたい点です。具体的には、週次の進捗報告会や課題管理表の共有、テスト工程の管理方法、受入テストの支援体制などを、事前に確かめておくとよいでしょう。

また、アジャイル型を採用している企業なら、2週間から4週間のスプリントごとに動くプロトタイプで、要件のズレを早く見つけられます。コミュニケーションの質が高い企業ほど成果物の品質も高くなる傾向があります。そのため、営業担当者だけでなく開発担当者とも事前に面談できると安心です。

ポイント

類似業種の導入実績、基幹連携の方法、プロジェクトの進め方を、初回の打ち合わせで具体的に聞けるかどうかで比べてください。答えが具体的な会社ほど、迷いが減ります。

まとめ

BtoB卸売・商社向けのEC開発は、個別価格管理や掛売り対応、基幹連携など、BtoCにはない複雑な要件が多くあります。そのため、業界の商慣習を理解した開発パートナーを選べるかどうかが、成功の鍵を握ります。

本記事では、それぞれ強みの異なる6社を紹介しました。一気通貫で支援するripla、国内EC構築シェアNo.1のecbeing、BtoB受発注に特化したアイルなど、特徴はさまざまです。

開発パートナーを選ぶ際は、事業規模や予算、既存システムの状況、EC化のゴールを整理したうえで、複数社に提案を依頼して比べることが大切です。

大規模な基幹システムとの統合が必要な企業には、ecbeingやテクノスジャパンのようなエンタープライズ向けのベンダーが合います。まずはスモールスタートでEC化を試したい企業には、DaiのBカートが手頃な選択肢となります。

業務プロセス全体の見直しから始めたい場合は、riplaのような一気通貫型の支援が有効です。自社の課題とニーズに照らして、最適なパートナーを見極めることが欠かせません。

本記事の内容を参考に、自社に最適な開発パートナーを見つけ、BtoB-ECの導入を成功に導いてください。

▼全体ガイドの記事
・BtoB卸売・商社向けの通販/EC開発の完全ガイドをご覧ください。

受発注管理Box|SaaSでは合わない受発注業務を早く・合理的にシステム化

受発注業務のシステム化の検討

「メール・FAX・Excelでの注文管理」「受注・発注・在庫の二重入力」「独自商流でSaaSが合わない」——そんな課題は、受注・発注・在庫・出荷・請求を一元化する受発注管理Boxで解決できます。SaaSとフルスクラッチの“ちょうどいい中間”を、短期間・低コストで導入できます。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。