BtoC通販/ECサイト開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

BtoC通販・ECサイト開発は、要件定義・企画、設計・開発、テスト・リリースの3つのフェーズで進みます。商品管理、決済、物流連携、集客、CRM、セキュリティ対策まで含めて設計する必要があります。

スマートフォンの普及でオンラインショッピングが定着し、市場は年々拡大しています。経済産業省の市場調査では、国内BtoC-EC市場規模は約24兆円に達しています。

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BtoC通販/ECサイト開発の全体像

BtoC-ECサイトの構築方法として、ASP・SaaS型、オープンソース型、パッケージ型、フルスクラッチ型を並べた図解。
4つの構築方法が、それぞれ独立した選択肢として並びます。

BtoC通販・ECサイトとは、企業が一般消費者に対して商品やサービスをオンライン上で直接販売するためのWebプラットフォームです。

大手ECモール(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)への出店と違い、自社ECではブランドの世界観を自由に表現できます。顧客データを自社で蓄積・活用できる点も、大きなメリットです。

近年は、メーカーが卸や小売を介さず消費者に直接販売するD2C(Direct to Consumer)モデルが増えています。こうした流れを受けて、自社ECサイトの戦略的な重要性も、かつてないほど高まっています。

BtoC-ECサイトの構築方法は、大きく分けて「ASP・SaaS型」「オープンソース型」「パッケージ型」「フルスクラッチ型」の4つに分類されます。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、事業規模や予算、求める機能の複雑さに応じて、最適な方法が異なります。

構築方法の種類と特徴

構築方法は、まず事業の条件を確かめ、そのうえで型を絞り込みます。

  • 選定軸:事業規模、予算、機能の複雑さ
  • サービス型:Shopify、BASE、STORESなどのクラウドサービス
  • 構築方法:4つの型から事業に合う方法を選ぶ

ASP・SaaS型は、既成のサービス基盤を利用してECサイトを構築する方法です。月額数千円から利用でき、初期費用を大幅に抑えられる点が最大の魅力です。

テンプレートを使えば最短数日でサイトを公開できるため、スモールスタートに適しています。一方で、デザインや機能のカスタマイズには制約があります。また、Shopifyは全世界で数百万店舗以上が利用するグローバルスタンダードのプラットフォームで、豊富なアプリエコシステムにより機能拡張が容易です。

オープンソース型は、EC-CUBEやMagentoといった無料で利用できるオープンソースのECプラットフォームを使って構築する方法です。ソースコードを自由にカスタマイズできるため、独自機能の追加やデザインの自由度が高くなります。

一方で、サーバーの構築・管理やセキュリティ対策は、自社または委託先が担います。なお、国内ではEC-CUBEが特に広く使われており、35,000店舗以上の導入実績があります。

パッケージ型は、ecbeing、コマース21、W2 Unifiedなどの商用ECパッケージを導入する方法です。年商数億円以上の中規模から大規模ECを運営する企業に適しています。充実した標準機能をベースに、自社の業務要件に合わせたカスタマイズを施すことで、高機能かつ安定したECサイトを比較的短期間で構築できます。

フルスクラッチ型は、ゼロからすべてを独自に開発する方法で、機能の自由度は最大ですが、開発期間とコストも最も大きくなります。年商数十億円以上の大規模EC事業者や、業界特有の複雑なビジネスロジックを持つ企業に選ばれることが多いです。開発期間は12か月から24か月、費用は3,000万円以上が目安です。

BtoC-ECサイトに求められる主要機能

主要機能は、購入画面、管理画面、外部連携の3つに分けて整理します。

  • 購入画面:検索、商品詳細、カート、会員機能
  • 管理画面:商品、在庫、受注、顧客、売上の管理
  • 外部連携:決済、物流、在庫、会計との連携

BtoC通販・ECサイトには、消費者が快適に買い物できるための多様な機能が求められます。

まず、フロントエンド(消費者が利用する画面)では、カテゴリ検索と絞り込み検索を備えます。商品ページには、画像、説明文、レビュー表示を載せます。

マイページ(注文履歴、お気に入り、配送先管理)も整えます。レコメンド機能は、閲覧履歴や購入履歴に基づいておすすめ商品を表示する仕組みです。

決済機能では、クレジットカード決済とコンビニ決済を中心に、複数の決済手段に対応します。銀行振込、代金引換、電子マネー、後払い決済も対象に含めます。

多様な決済手段への対応は、消費者の購入完了率を高める要素になります。たとえば、あるアパレルECサイトでは、決済手段をクレジットカードのみから6種類に拡充したところ、カゴ落ち率が18%改善した事例があります。

バックエンド(管理者が利用する画面)には、商品、在庫、受注、顧客の各管理機能を備えます。さらに、売上分析やクーポン・キャンペーン管理、メールマガジン配信、SEO設定も必要です。事業規模が拡大すると、物流倉庫システム(WMS)との連携や、外部の在庫管理システム・会計ソフトとのデータ連携も欠かせなくなります。

スマートフォン対応(レスポンシブデザインまたは専用アプリ)は、今や必須といえます。BtoC-ECの売上の約70%以上がスマートフォン経由という統計データがあることから、モバイルファーストの設計が求められます。

ポイント

構築方法は、事業規模、予算、求める機能の複雑さから選びます。ASP・SaaS型とフルスクラッチ型では費用も期間も大きく違うため、4つの型を並べて比べてから決めると判断しやすくなります。

BtoC通販/ECサイト開発の進め方

BtoC通販・ECサイト開発を、要件定義・企画、設計・開発、テスト・リリースの順につないだ図解。
企画で決めた範囲を設計・開発し、テストを経て公開へ進みます。

BtoC通販・ECサイトの開発プロジェクトは、「要件定義・企画」「設計・開発」「テスト・リリース」の3つのフェーズで進行します。

プロジェクト全体の期間は、ASP・SaaS型で1〜3か月、オープンソース・パッケージ型で3〜9か月、フルスクラッチ型で9〜18か月が一般的な目安です。各フェーズで押さえるべき点を、順に見ていきます。

要件定義・企画フェーズ

要件定義では、事業の方向性と初期リリースの範囲を先に決めます。範囲が曖昧なままだと、ローンチの遅延や予算超過を招きかねません。

  • コンセプト:ターゲット、商品、価値提案の明確化
  • 競合・機能:同業他社の分析とMVPによる優先順位づけ
  • 集客計画:URL、カテゴリ、SNS、広告の要件への反映

BtoC通販・ECサイト開発の成否を分けるのが、このフェーズです。最初に取り組むのは、事業戦略と連動させたEC事業のコンセプト策定です。

「どのようなターゲット層に、どのような商品を、どのような価値提案で届けるのか」を明確にすると、サイト全体の設計方針が定まります。たとえば、ターゲットが20代女性向けのコスメブランドか、40代男性向けのガジェット販売かによって、デザインテイストや、必要な決済手段、集客チャネルが変わります。

次に、競合分析と差別化ポイントを整理します。同業他社のECサイトを5〜10サイト程度ベンチマーク調査し、UI・UXの優れた点や不足している点を洗い出すことで、自社サイトに取り入れるべき要素が見えてきます。

たとえば、あるD2C食品ブランドでは、競合5社の分析で「定期購入の解約手続きの煩雑さ」が不満の要因だと分かりました。ワンクリックで解約できる仕組みを導入した結果、定期購入の継続率が従来比15%向上した事例があります。

機能要件の洗い出しでは、MVP(Minimum Viable Product)の考え方を取り入れることが推奨されます。初期リリースに本当に必要な機能と、リリース後に段階的に追加する機能を分けることで、開発期間とコストを適正に管理できます。

ある家具EC事業者は、初期リリースで基本的なカート機能と決済のみを実装し、AR(拡張現実)による家具配置シミュレーションは第2フェーズで追加する計画にしました。その結果、当初予定より3か月早くサイトをローンチし、早期に売上を立て始めました。

また、集客戦略の初期計画も、要件定義フェーズで検討しておくべきです。SEO対策を見据えて、URL設計、カテゴリ構造、SNS連携、広告出稿計画を整理します。これらを開発要件に反映しておくと、ローンチ直後から効果的な集客を始められます。

設計・開発フェーズ

設計・開発では、購入までの導線と外部サービスとの連携を具体的に固めます。

  • UI・UX:主要画面の導線設計とユーザーテスト
  • システム連携:DB、API、決済、物流の設計
  • 開発体制:フロントとバックの分担と進め方

要件定義が完了したら、設計・開発フェーズに移ります。BtoC-ECサイトでは、UI・UXデザインが売上に直結するため、特に力を入れたい領域です。

まずワイヤーフレーム(画面構成の骨格図)を作成し、トップページから決済、マイページまでの導線を設計します。この段階でユーザーテストを行い、実際のターゲットユーザーにワイヤーフレームを操作してもらいます。そうすることで、公開後の離脱率を大幅に下げられます。

たとえば、ある健康食品ECでは、購入完了までのステップ数を5ステップから3ステップに減らしたところ、コンバージョン率が1.2%から2.8%に上がりました。ビジュアルデザインでは、ブランドの世界観を表現しながら、商品写真が映えるレイアウトや読みやすいフォントサイズ、視認性の高いCTAボタンの配置に気を配ります。

バックエンドの設計では、データベースとAPIに加えて、外部サービスとの連携も組み立てます。決済代行サービス(GMOペイメントゲートウェイ、SBPS、Stripeなど)とのAPI連携では、PCI DSS準拠などのセキュリティ要件を考慮して設計することが欠かせません。物流との連携では、配送業者の送り状発行システムとつなぎ、倉庫管理システムへ出荷指示データを自動で送る仕組みを実装します。

開発は、フロントエンド(ユーザーが目にする画面)とバックエンド(管理システム、データベース、API)を並行して進めるのが一般的です。近年は、ReactやNext.jsを使ったヘッドレスコマースを採用するケースも増えており、表示速度の高速化やマルチデバイス対応の柔軟性向上が狙えます。

開発中は1〜2週間単位のスプリントで進め、定期的にクライアントレビューを行います。これにより、認識のずれを早期に見つけ、手戻りコストを最小限に抑えられます。

テスト・リリースフェーズ

テストでは、決済、在庫、表示、SEOを確認してから公開します。

  • 決済・在庫:決済手段、在庫連動、負荷の検証
  • 表示・SEO:各デバイス、ブラウザ、meta情報の確認
  • リリース後:ソフトローンチとデータ計測の確認

テスト・リリースフェーズでは、開発したECサイトの品質を確かめたうえで、安全に本番環境へ移します。BtoC-ECサイトのテストでは、一般的なWebアプリケーションのテストに加えて、EC特有の観点を重点的に検証する必要があります。

決済テストでは、クレジットカード決済、コンビニ決済、後払い決済など、すべての決済手段で正常に決済が完了することを確認します。特に、クレジットカード決済は3Dセキュア2.0への対応が必須となっているため、本番環境に近いテスト環境で、実際の決済の流れを通したテストを行います。

注文時に在庫数がリアルタイムで減る動きに加えて、在庫がゼロになったときに「売り切れ」と表示されるか、キャンセル時に在庫が戻るかも、あわせて見ます。

タイムセールなどで同時に大量の注文が入る場面では、過去にアクセスが集中してサイトがダウンし、数千万円の機会損失が発生した事例もあります。

表示テストでは、iPhone、Android、PC、タブレットの各デバイスで見え方を確かめます。さらに、Chrome、Safari、Edge、Firefoxの主要ブラウザでも、表示崩れがないかを見ます。SEOの観点では、meta情報の正確さ、構造化データの実装、サイトマップの生成、ページ表示速度(Core Web Vitals)を確かめます。

リリースは、まず社内関係者やモニターユーザーを対象にソフトローンチし、1〜2週間の検証期間を設けるのが望ましいです。リリース後は、Google AnalyticsやSearch Consoleの設定を確認し、データ計測が正しいことを見極めてから、本格的な集客施策を始めます。

ポイント

開発は要件定義・企画、設計・開発、テスト・リリースの順に進みます。初期リリースに入れる機能を先に決めておくかどうかが、後の仕様変更や追加の工数を抑える目安になります。

費用相場とコストの内訳

ASP・SaaS型の10万〜100万円から、フルスクラッチ型の3,000万〜1億円以上まで、構築方法別の初期開発費用を4段階で示す図解。
構築方法が変わると、初期費用の価格帯も大きく変わります。

BtoC通販・ECサイトの開発費用は、構築方法と機能要件の複雑さによって大きく異なります。予算計画では、初期開発費用に加えて運用開始後のランニングコストも含め、トータルコストで判断します。

人件費と工数

人件費は、構築方法ごとに体制、工数、単価を分けて見積もります。

  • 構築方法:方法ごとに初期開発費用の相場が異なる
  • 体制・工数:人月単価と工程別の配分

BtoC-ECサイト開発の費用の大半を占めるのが人件費です。具体的には、ASP・SaaS型(Shopify、BASEなど)で10万〜100万円、オープンソース型(EC-CUBE、Magentoなど)で100万〜500万円かかります。

パッケージ型(ecbeing、W2 Unifiedなど)は500万〜3,000万円です。フルスクラッチ型は3,000万〜1億円以上となります。

ASP・SaaS型では、テーマのカスタマイズと基本設定が中心のため、0.5〜2人月程度で完了します。オープンソース型では、デザインのカスタマイズや独自機能の追加開発が発生するため、2〜6人月が目安です。

パッケージ型では、デザイナー1名、フロントエンドエンジニア1名、バックエンドエンジニア1〜2名、PM1名の体制で、5〜15人月を要するのが標準的です。エンジニアの人月単価は、スキルレベルや開発会社の所在地で異なります。相場は月額50万〜150万円で、UI・UXデザインに強いデザイナーは月額70万〜120万円が目安です。

フルスクラッチ型は15〜50人月以上の工数を要します。大規模プロジェクトになると、年間数千万円の開発投資が必要になります。工数の内訳は、要件定義が全体の10〜15%、設計が15〜20%、デザインが10〜15%、実装が30〜35%、テストが15〜20%という配分が一般的です。

初期費用以外のランニングコスト

ランニングコストは、インフラ・保守と決済・運営に分けて確認します。

  • インフラ・保守:クラウド、監視、更新の費用
  • 決済・運営:手数料、ツール、広告費をTCOで比較

BtoC-ECサイトのランニングコストは、サーバー・インフラ費用、保守・運用費用、決済手数料、その他の運営費用で構成されます。サーバー・インフラ費用は、ASP・SaaS型なら月額利用料に含まれます。一方、独自構築ではAWSやGCPなどのクラウドサービスを使い、月額3万〜20万円程度が相場です。

アクセス数が多いサイトや、セール時の急増に備えてオートスケーリングを設定する場合は、月額30万円を超えることもあります。保守・運用費用は、初期開発費用の15〜20%を年間費用として計上するのが一般的です。これには、セキュリティアップデートやバグ修正、サーバー監視、バックアップ運用、軽微な機能改善が含まれます。

決済手数料は決済代行サービスによって異なりますが、クレジットカード決済で3.0〜3.6%、コンビニ決済で1件あたり130〜300円程度が一般的です。たとえば、月間売上が1,000万円のECサイトでは、決済手数料だけで月額30万〜36万円が発生する計算になります。

そのほか、モール連携の手数料、メールマーケティングツール(月額5,000円〜5万円)、カスタマーサポートツールがかかります。広告運用費も、予算に組み込んでおく必要があります。

3年間のTCO(総保有コスト)で比べると、ASP・SaaS型でもランニングコストは累計で相当額に達します。そのため、初期費用だけでなく、中長期のコストを比べることが欠かせません。

ポイント

費用は構築方法と機能要件で大きく変わるため、初期費用だけでなく、保守や決済手数料を含めた3年間のTCOで比べると判断しやすくなります。

見積もりを取る際のポイント

BtoC通販・ECサイトの開発を外部に依頼する際は、適正な見積もりを取り、信頼できるパートナーを選ぶことが、プロジェクト成功の鍵を握ります。見積もりは金額だけでなく、内訳や前提条件まで確認することで、予算超過やトラブルを未然に防げます。

要件明確化と仕様書の準備

見積もりの精度は、依頼前に要件をどこまで具体化できるかで変わります。

  • 要件の整理:商品、PV、注文、決済、連携の具体化
  • RFPの準備:デザイン、アプリ、多言語・多通貨の記載

「おしゃれなECサイトを作りたい」「売れるサイトにしたい」といった要望だけでは、開発会社ごとに想定する範囲が異なるため、見積もり金額に数百万円の差が生じることもあります。

最低限、取扱商品のカテゴリ数とSKU数、想定する月間PV数と注文件数は整理しておきます。あわせて、必要な決済手段の種類と、在庫管理や会計ソフト、MAツールなどとの連携要件も確認します。

デザインのイメージは、参考サイトのURLを添えると効果的です。RFP(提案依頼書)にまとめておくと、各社の見積もりを同じ前提で比べられます。RFPを作らず口頭だけで見積もりを依頼した場合と、5ページ程度のRFPを提出した場合とでは、見積もり精度に2〜3倍の差が出るとも言われています。

複数社比較と発注先の選び方

比較では、金額だけでなく内訳、実績、保守体制まで確認します。

  • 見積もりの根拠:工数、リスク、追加費用の比較
  • 発注先の体制:実績、事例、保守、応答品質

見積もりは最低3社、できれば5社程度から取得して比較検討することをお勧めします。金額の安さに加えて、見積もりの内訳と工数の根拠を確かめます。想定されるリスクや追加費用について、どう説明されるかも見ておきます。

見積もり総額が同程度でも、A社は要件定義に、B社はテストに多くの工数を割くことがあります。そのため、各社が重視する工程を比べます。

開発会社は、BtoC-ECサイトの開発実績と、自社の業界や商材に近い事例を確認して選びます。開発後の運用保守体制も、あわせて見てください。

提案時のやり取りも、判断材料になります。こちらの質問に的確かつ迅速に答える会社は、開発中の連絡もスムーズに進む可能性が高いです。可能であれば、候補企業が過去に構築したECサイトを実際に見て、デザイン品質や操作性を自分の目で確かめておくと有効です。

注意すべきリスクと対策

リスクは、要件変更、依存先、セキュリティの観点から先に確認します。

  • スコープ管理:機能の優先順位と変更手順の取り決め
  • 移行・安全対策:API、PCI DSS、SSL/TLS、WAFの確認

BtoC通販・ECサイト開発で特に注意したいリスクの1つ目は、スコープクリープ(要件の際限なき拡大)です。開発の途中で「この機能も追加したい」「あのサイトのような機能も入れたい」と要望が膨らむケースは非常に多く、開発スケジュールの遅れや追加費用につながります。

これを防ぐには、要件定義フェーズで機能の優先順位を明確にしておくことが有効です。

2つ目のリスクは、ベンダーロックインです。特定の開発会社やプラットフォームに依存しすぎると、将来のリプレースや他社への移行が極めて困難になります。そのため、データのエクスポート機能やAPI対応の有無を事前に確認し、万が一のプラットフォーム移行に備えておくことが大切です。

3つ目のリスクは、セキュリティインシデントです。ECサイトはクレジットカード情報や個人情報を扱うため、情報漏洩が発生すると事業に致命的なダメージを与えます。

対策として、WAF(Web Application Firewall)の設置や脆弱性診断の定期実施を、見積もり段階から要件に明確にしておくと、セキュリティリスクを低減できます。

ポイント

見積もりは最低3社から取り、金額よりも内訳と前提条件を比べます。要件をRFPにまとめておくと、各社の見積もりを同じ前提で比べられます。

まとめ

BtoC通販・ECサイト開発は、要件定義・企画、設計・開発、テスト・リリースの3つのフェーズを着実に進めることが成功の鍵です。構築方法は、ASP・SaaS型からフルスクラッチ型まで幅広い選択肢があります。事業規模と予算に応じて、最適な方法を選ぶ必要があります。

費用相場は10万〜1億円以上と幅があります。そのため、自社の要件を整理して複数社から見積もりを取り、金額だけでなく内訳と対応範囲を比べることが大切です。

初期開発費用に加えて、ランニングコスト(サーバー費用、保守費用、決済手数料など)もTCOに含めて考えます。中長期の事業成長を見据えて、パートナーを選びます。

スコープクリープ、ベンダーロックイン、セキュリティリスクへの対策は、開発計画の初期段階から組み込みます。これにより、トラブルを未然に防ぎ、プロジェクトを進めやすくなります。

ECサイトは、ローンチしたあとの継続的な改善と運用が事業成果を左右します。開発だけでなく運用まで見据えたパートナーと共に、成功するEC事業を構築しましょう。

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株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。