ec being開発の発注/外注/依頼/委託方法について

ec being(ecbeing)を活用したECサイト開発を外部の開発会社に発注したいと考えているものの、「どのような手順で進めればよいのか」「費用はどのくらいかかるのか」「どの開発パートナーに依頼すべきか」といった疑問を抱えている方は少なくないのではないでしょうか。ec beingは国内1,600サイト以上の導入実績を誇る大規模EC向けプラットフォームであり、その構築には専門的な知識と経験が求められます。適切な発注プロセスを踏まなければ、開発費用が当初想定を大幅に超過したり、リリース後に運用面で重大な問題が発生したりするリスクがあります。実際に、ECサイト構築プロジェクトの約40%が当初の予算や納期を超過しているというデータもあり、発注段階での準備がプロジェクト全体の成否を左右すると言っても過言ではありません。

本記事では、ec being開発を外注・委託する際の具体的な発注方法を、全体像の把握から開発の進め方、費用相場、見積もり取得のポイントまで体系的に解説します。初めてec beingでのECサイト構築を検討されている方から、リプレイスや大規模リニューアルを計画されている方まで、発注プロセスの各段階で押さえるべき実務的なポイントをわかりやすくまとめました。この記事を最後まで読んでいただければ、ec being開発の発注を自信を持って進めるための明確な行動指針が得られるはずです。

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ec being開発の全体像

ec being開発の全体像

ec being開発の発注を検討するにあたって、まずはec beingというプラットフォームの特徴と、開発プロジェクトの全体像を正しく理解することが重要です。ec beingはecbeing社が提供する国内最大級のECサイト構築パッケージであり、年商数億円から数百億円規模の中堅・大企業を主なターゲットとしています。単にECサイトを立ち上げるだけでなく、基幹システムとの連携、複雑な商品管理、高度なマーケティング機能、大量トラフィックへの耐性など、エンタープライズレベルの要件に対応できる設計思想を持っています。

ec beingプラットフォームの特徴と開発パターン

ec beingの開発には大きく分けて3つのパターンがあります。第一に「新規構築」です。これは、ゼロからec beingを導入してECサイトを立ち上げるパターンで、自社の業務要件に合わせてプラットフォームの標準機能をカスタマイズし、必要に応じて独自機能を追加開発します。新規構築の場合、企画段階から数えて通常6ヶ月から12ヶ月程度の開発期間が必要となります。第二に「リプレイス(移行)」です。既存のECプラットフォーム(Magento、Shopify Plus、自社開発システムなど)からec beingに乗り換えるパターンで、既存のデータ移行やシステム連携の再構築が必要になるため、新規構築よりも技術的な難易度が高くなる傾向があります。特に会員データや注文履歴の移行は細心の注意が必要であり、データの整合性を担保するためのテスト工数も見込んでおく必要があります。第三に「機能追加・リニューアル」です。すでにec beingで運用しているECサイトに対して、新たな機能を追加したりデザインを刷新したりするパターンです。既存サイトへの影響範囲を慎重に見極めながら開発を進める必要があるため、現行システムの仕様を深く理解している開発パートナーに依頼することが望ましいと言えます。ec beingはASP.NETベースのアーキテクチャを採用しており、Microsoft技術スタックに精通した開発者が担当することが一般的です。また、標準機能として商品管理、受注管理、顧客管理、ポイント管理、クーポン管理、レコメンド機能、検索機能などが備わっており、これらの標準機能をどこまで活用し、どの部分をカスタマイズするかがプロジェクトの規模とコストを大きく左右します。

発注形態と外注先の種類

ec being開発を外注する際の発注形態は、主に「ecbeing社への直接発注」「ecbeing認定パートナー企業への発注」「EC構築を得意とするSIerへの発注」の3つに分類されます。ecbeing社への直接発注は、プラットフォーム提供元ならではの深い技術知識と最新バージョンへの対応力が強みです。プラットフォームのコア機能に関する問い合わせや、大規模なカスタマイズが必要なプロジェクトでは、ecbeing社自体が開発を担当するケースも少なくありません。ただし、ecbeing社の開発リソースには限りがあるため、プロジェクトの規模や時期によっては対応が難しい場合もあります。認定パートナー企業への発注は、ecbeing社から公式に認定を受けた開発会社に依頼するパターンです。パートナー企業はecbeing社から技術研修やサポートを受けており、一定水準以上の技術力が保証されています。パートナー企業の数は国内で数十社に上り、それぞれに得意とする業種や規模感が異なるため、自社の要件に最も適したパートナーを選定することが重要です。EC構築を得意とするSIerへの発注は、ec beingの導入を含むシステム全体のインテグレーションを一括で依頼できるのが強みです。基幹システム(ERP)との連携、物流システムとの接続、CRMとの統合など、EC以外のシステムとの連携が複雑なプロジェクトでは、SIerの総合力が発揮されます。費用は高めになる傾向がありますが、プロジェクト全体のリスクを一社で管理できるというメリットがあります。発注形態の選択は、プロジェクトの規模、技術的な複雑さ、予算、社内のIT体制などを総合的に考慮して決定する必要があります。

ec being開発の進め方

ec being開発の進め方

ec being開発のプロジェクトは、一般的に「要件定義・企画フェーズ」「設計・開発フェーズ」「テスト・リリースフェーズ」の3つの大きな段階を経て進行します。各フェーズで発注側として押さえるべきポイントと、開発会社との効果的な協業の仕方を具体的に解説します。

要件定義・企画フェーズ

要件定義・企画フェーズは、ec being開発プロジェクトの成否を最も大きく左右する重要な段階です。このフェーズでは、ECサイトで実現したいビジネス目標を明確にし、それを達成するために必要な機能要件と非機能要件を体系的に整理します。まず取り組むべきは、現状の業務フロー分析です。既存のEC運営体制がある場合は、受注処理、在庫管理、出荷指示、顧客対応、販促施策の実行といった日常業務の流れを可視化し、どの部分に課題があるのかを洗い出します。たとえば、「現在の受注処理は1日あたり平均200件で、手作業による入力ミスが月間15件程度発生している」「在庫の更新にタイムラグがあり、欠品による機会損失が月間売上の約3%に相当する」といった具体的な数値で課題を把握しておくと、開発会社への説明が格段にスムーズになります。次に、ec beingの標準機能と自社の要件とのフィット&ギャップ分析を行います。ec beingには多数の標準機能が実装されていますが、業種や業態によってはカスタマイズが必要な箇所が出てきます。たとえば、アパレル業界ではサイズやカラーのバリエーション管理、食品業界では賞味期限管理や温度帯別の配送設定、BtoB取引では得意先別の価格設定や与信管理など、業種特有の要件が発生します。このフィット&ギャップ分析の結果は、開発工数と費用の見積もりに直結するため、可能な限り詳細に行うことが望ましいです。また、基幹システム(SAP、Oracle、勘定奉行など)との連携要件、物流システム(WMS)との連携要件、決済サービスとの連携要件なども、このフェーズで明確にしておきます。要件定義フェーズの所要期間は、プロジェクトの規模にもよりますが、一般的に1ヶ月から3ヶ月程度を見込んでおくとよいでしょう。

設計・開発フェーズ

要件定義が完了したら、設計・開発フェーズに移行します。このフェーズは「基本設計」「詳細設計」「開発(実装)」の3つのステップで構成されます。基本設計では、要件定義書に基づいてシステム全体のアーキテクチャを決定します。ec beingの標準機能をベースに、カスタマイズ箇所の設計方針、外部システムとの連携方式(API連携、ファイル連携、データベース連携など)、データベースの拡張設計、画面遷移設計、セキュリティ設計などを行います。ec beingはASP.NETをベースとしたアーキテクチャのため、.NET Framework(または.NET Core)の設計パターンに沿った設計が求められます。基本設計書は発注側にとっても重要なドキュメントであり、開発会社から提出された設計書の内容を自社の業務担当者とともにレビューし、業務要件との整合性を確認することが不可欠です。詳細設計では、基本設計で定めた方針に基づいて、各画面のレイアウト、入力項目の定義、バリデーションルール、帳票の出力仕様、バッチ処理の実行タイミングと処理内容、エラーハンドリングの方針などを具体的に定めます。開発(実装)フェーズでは、詳細設計書に基づいてプログラミングを行います。ec beingのカスタマイズ開発では、プラットフォームのバージョンアップに対する互換性を意識した実装が求められます。開発会社がec beingのバージョンアップポリシーを理解した上で、将来のアップデートに影響を受けにくい形でカスタマイズを行っているかは、保守運用の観点から非常に重要なチェックポイントです。設計・開発フェーズの所要期間は、新規構築の場合で3ヶ月から8ヶ月程度が一般的です。カスタマイズの範囲が広い大規模プロジェクトでは、12ヶ月以上かかるケースもあります。

テスト・リリースフェーズ

テスト・リリースフェーズは、開発したシステムの品質を確保し、安全に本番環境へ移行するための最終段階です。テストは一般的に「単体テスト」「結合テスト」「総合テスト」「受入テスト(UAT)」「負荷テスト」の5段階で実施されます。単体テストと結合テストは開発会社が主体となって実施しますが、総合テストと受入テストには発注側の積極的な参加が求められます。特にECサイトでは、商品検索から購入完了までの一連の購買フローを様々な条件(会員/非会員、クレジットカード/代引き/コンビニ決済、通常配送/お急ぎ便、クーポン適用/ポイント利用など)で網羅的にテストすることが重要です。また、基幹システムとの連携テストでは、受注データの連携、在庫データの同期、売上データの連携など、業務に直結するデータの整合性を入念に確認する必要があります。負荷テストは、ECサイト特有の重要なテスト項目です。セール期間やテレビCM放映時など、通常の数倍から数十倍のアクセスが集中する状況を想定し、システムが安定して稼働するかを検証します。ec beingはクラウド環境での運用にも対応しているため、オートスケーリングの設定が適切に機能するかも確認しておくべきポイントです。リリースにあたっては、本番環境への切り替え計画(カットオーバー計画)を事前に策定します。DNS切り替えのタイミング、データ移行の手順、ロールバック(切り戻し)の条件と手順、リリース後の監視体制を明確にし、関係者全員で共有しておくことが成功の鍵となります。リリース直後の1〜2週間は、発注側と開発会社の双方で集中的にシステムを監視し、問題が発生した場合に即座に対応できる体制を整えておくことが望ましいです。

費用相場とコストの内訳

ec being開発の費用相場

ec being開発の発注にあたって、費用感を事前に把握しておくことは予算確保と社内承認の観点から非常に重要です。ここでは、ec being開発にかかる費用の構造を「人件費と工数」「初期費用以外のランニングコスト」の2つの観点から詳しく解説します。

人件費と工数

ec being開発の費用において最も大きな割合を占めるのが、開発に携わるエンジニアやデザイナーの人件費です。ec being開発に必要な主な人材は、プロジェクトマネージャー(PM)、システムエンジニア(SE)、プログラマー、UIデザイナー、インフラエンジニアの5つの役割に分けられます。それぞれの単価の目安として、PMは月額120万円から180万円、SEは月額80万円から130万円、プログラマーは月額60万円から100万円、UIデザイナーは月額60万円から90万円、インフラエンジニアは月額80万円から120万円程度が相場です。ec being開発の初期構築費用は、カスタマイズの範囲やプロジェクトの規模によって大きく異なりますが、一般的な目安として小規模プロジェクト(標準機能をベースに最低限のカスタマイズを行うケース)で500万円から1,500万円程度、中規模プロジェクト(複数の外部システム連携やデザインのフルカスタマイズを含むケース)で1,500万円から5,000万円程度、大規模プロジェクト(基幹システムとの大規模連携や高度なカスタマイズを含むケース)で5,000万円から1億円以上が見込まれます。工数の内訳としては、要件定義・設計フェーズが全体工数の約25%から30%、開発フェーズが約40%から50%、テスト・リリースフェーズが約20%から30%を占めるのが一般的です。見積もりを評価する際には、各フェーズの工数バランスが適切かを確認することが重要です。特にテストフェーズの工数が極端に少ない見積もりは、品質リスクが高い可能性があるため注意が必要です。テストフェーズが全体の15%未満の場合は、テスト範囲が不十分ではないか開発会社に確認することを推奨します。

初期費用以外のランニングコスト

ec being開発の発注を検討する際には、初期構築費用だけでなく、リリース後に継続的に発生するランニングコストも考慮に入れる必要があります。まず「ec beingライセンス費用」として、ec beingプラットフォームの利用にはライセンス料が発生します。ライセンスの体系はプランや利用規模によって異なりますが、月額で数十万円から数百万円程度が目安です。年商規模や利用する機能モジュールによって料金が変動するため、ecbeing社から正式な見積もりを取得して確認することが不可欠です。次に「サーバー・インフラ費用」として、ec beingの稼働に必要なサーバー環境の維持費が発生します。クラウド環境(AWS、Azureなど)を利用する場合は、月額10万円から50万円程度が目安ですが、トラフィック量やデータ量に応じて変動します。セール時など一時的にトラフィックが増加する際のスケールアウト費用も見込んでおく必要があります。「保守・運用費用」も重要なランニングコストです。システム障害への対応、セキュリティパッチの適用、ec beingのバージョンアップ対応、軽微な機能改修やバグ修正などを開発会社に委託する場合、月額30万円から100万円程度の保守契約が一般的です。保守契約の内容は、対応時間(平日のみか24時間365日対応か)、月間の対応工数の上限、緊急対応の定義と対応SLA(サービスレベル合意)などによって費用が変わります。さらに「決済手数料」として、クレジットカード決済やコンビニ決済などの決済サービスの利用料が売上に対して3%から5%程度発生します。また「外部サービス連携費用」として、メール配信サービス、Web接客ツール、レビュー収集ツール、アクセス解析ツールなどの外部SaaSの利用料も月額で数万円から数十万円程度が見込まれます。これらのランニングコストを合計すると、年間で数百万円から数千万円の運用費用が発生するのが一般的です。発注時の見積もりには、初期構築費用だけでなく、リリース後3年間程度のTCO(総所有コスト)を算出して比較検討することを強く推奨します。

見積もりを取る際のポイント

ec being開発の見積もりポイント

ec being開発を外注する際には、複数の開発会社から見積もりを取得し、比較検討することが重要です。ただし、単に金額の安さだけで判断するのではなく、見積もりの前提条件や含まれる作業範囲を正確に理解した上で、総合的に評価する必要があります。ここでは、見積もり取得時に押さえるべき3つの重要ポイントを解説します。

要件明確化と仕様書の準備

精度の高い見積もりを取得するためには、発注側が自社の要件を明確にし、それを文書化して開発会社に伝えることが不可欠です。要件が曖昧なまま見積もりを依頼すると、開発会社は不確実性を考慮して高めの見積もりを提示するか、逆にリスクを過小評価した安すぎる見積もりを提示する可能性があります。いずれの場合も、プロジェクト開始後に追加費用が発生するリスクが高まります。見積もり依頼時に準備すべきドキュメントとしては、RFP(提案依頼書)が最も効果的です。RFPには、プロジェクトの背景と目的、対象となる商品数やSKU数、想定する月間PV数と売上規模、必要な機能の一覧と優先度、連携が必要な外部システムの情報、デザインの方向性(リファレンスサイトの提示が有効)、希望するスケジュール、予算の上限などを記載します。RFPの作成が難しい場合は、少なくとも「実現したいことリスト」と「現在の課題リスト」を箇条書きで整理しておくだけでも、見積もりの精度は大幅に向上します。また、ec being特有の注意点として、カスタマイズの範囲を明確に定義しておくことが重要です。ec beingの標準機能で対応できる範囲と、カスタマイズが必要な範囲の線引きが曖昧だと、開発会社によって見積もりの前提条件が異なり、金額を正確に比較できなくなります。可能であれば、ecbeing社の営業担当者に標準機能の説明を受けた上で、カスタマイズが必要な箇所を特定してからRFPを作成するのが理想的な進め方です。

複数社比較と発注先の選び方

ec being開発の発注先を選定する際には、最低でも3社から見積もりを取得し、比較検討することを推奨します。ただし、あまりに多くの会社に声をかけすぎると、各社への対応に時間を取られ、選定プロセスが長期化するリスクがあるため、5社程度が適切な数です。見積もり比較の際に注目すべき評価軸は、「技術力」「費用」「体制」「実績」「コミュニケーション」の5つです。技術力の評価では、ec beingの開発経験年数、対応したプロジェクトの規模感、ecbeing社との関係性(認定パートナーかどうか)、技術者の保有資格(Microsoft認定資格、PMP資格など)を確認します。費用の比較では、見積もり金額の総額だけでなく、工数の内訳、単価の妥当性、含まれる作業範囲(要件定義は含まれるか、テストの範囲はどこまでか、ドキュメントは何が納品されるか)を細かく確認します。体制の確認では、プロジェクトに割り当てられるPMやSEの経験とスキル、開発チームの人数と専任/兼任の比率、緊急時の連絡体制などを確認します。実績の評価では、自社と同じ業種・業態でのec being開発経験があるか、過去の導入事例を具体的に説明してもらえるか、可能であれば過去のクライアントへのレファレンスチェック(評判確認)を行えるかが重要です。コミュニケーションの評価は、提案時のヒアリングの質や提案書のわかりやすさ、質問への回答の迅速さ、担当者の人柄や相性など定性的な要素が中心ですが、数ヶ月から1年以上にわたるプロジェクトにおいては、コミュニケーションの質がプロジェクトの成否を大きく左右する要因となるため、軽視すべきではありません。最終選定の段階では、上位2社程度に絞り込んだ上で、それぞれの会社に対して詳細な技術的な質疑応答の場を設け、プロジェクトへの理解度と対応力を見極めることが効果的です。

注意すべきリスクと対策

ec being開発を外注する際には、いくつかの典型的なリスクを事前に認識し、対策を講じておくことが重要です。第一のリスクは「スコープクリープ(要件の肥大化)」です。プロジェクトの進行中に「あれも追加したい」「この機能も必要だ」と要件が膨らんでいき、当初の予算とスケジュールを超過してしまうケースは非常に多く見られます。対策としては、要件定義フェーズで機能の優先度を「Must(必須)」「Should(重要)」「Could(あれば望ましい)」「Won’t(今回は見送り)」のMoSCoW法で分類し、Must以外の機能は次フェーズ以降での対応とする方針を事前に合意しておくことが有効です。第二のリスクは「ベンダーロックイン」です。ec beingは独自のプラットフォームであるため、一度構築すると他のプラットフォームへの移行が容易ではありません。また、カスタマイズ開発を特定の開発会社に依存している場合、その開発会社を変更する際にナレッジの移管が困難になるリスクがあります。対策としては、開発ドキュメント(設計書、ソースコードのコメント、運用手順書)を十分に整備し、ソースコードの著作権を発注側が保有する契約を締結しておくことが重要です。第三のリスクは「リリース後の運用体制の不備」です。ECサイトは24時間365日稼働するシステムであり、障害が発生した場合には迅速な対応が求められます。開発プロジェクトの段階で保守・運用体制の検討を後回しにした結果、リリース後に十分なサポートが受けられないというケースがあります。対策としては、開発プロジェクトの契約と同時に、リリース後の保守・運用契約についても合意しておくことが望ましいです。保守契約の内容には、障害対応のSLA(対応開始時間、復旧目標時間)、定期メンテナンスの頻度と内容、セキュリティアップデートの対応方針、月間の改修工数の上限などを明記しておきます。第四のリスクは「コミュニケーション不足による認識齟齬」です。発注側と開発会社の間でシステムの仕様や業務要件に対する理解にずれが生じると、手戻りが発生し、追加工数と追加費用が発生します。対策としては、週次の定例ミーティングに加え、設計レビューや中間デモの機会を設けてこまめに認識を合わせることが効果的です。また、議事録や確認事項は必ず文書化し、双方で合意した内容を記録として残しておくことで、後から「言った・言わない」のトラブルを防止できます。

まとめ

ec being開発発注のまとめ

本記事では、ec being開発を外注・委託する際の発注方法について、プラットフォームの全体像から開発の進め方、費用相場、見積もり取得のポイントまで体系的に解説しました。ec being開発を成功させるためのポイントは、大きく4つにまとめられます。第一に、ec beingの標準機能と自社の業務要件とのフィット&ギャップを正確に把握し、カスタマイズの範囲を明確にした上でRFPを作成すること。第二に、ecbeing社への直接発注、認定パートナー企業、EC構築SIerのそれぞれの特徴を理解し、自社のプロジェクトの規模や複雑さに適した発注先を選定すること。第三に、初期構築費用だけでなく、ライセンス料、サーバー費用、保守運用費用などのランニングコストを含めたTCO(総所有コスト)で投資対効果を評価すること。第四に、スコープクリープやベンダーロックイン、運用体制の不備といった典型的なリスクに対して、プロジェクトの初期段階から予防策を講じておくことです。ec beingは国内ECプラットフォームの中でも最大級の導入実績を誇り、中堅・大企業のECビジネスを支える確かな基盤です。適切な発注プロセスと信頼できる開発パートナーの選定によって、ec beingのポテンシャルを最大限に引き出すECサイトを構築していただければ幸いです。ec being開発に関するさらに詳しい情報は、以下の全体ガイドもぜひ参考にしてください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。IT事業会社出身のプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、「Impact-Driven型支援」を掲げ、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の実現に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。