ECサイト/システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

ECサイトやシステムの開発会社は、決済・在庫・物流・顧客管理までの業務を理解し、運用定着まで伴走できるかで選ぶのが基本です。

各社は大規模EC、パッケージ、クラウドECなど得意領域が異なるため、実績と自社要件の適合度を比べます。おすすめの6社を紹介し、選び方の観点も解説します。

  • 選定の前提:パートナー選びの重要性と、発注前に整理する条件
  • 6社の紹介:特徴・得意領域・導入実績
  • 選定の観点:実績・技術力・管理体制から選ぶポイント

ECサイトやシステムの開発は、オンライン販売チャネルを構築し、売上拡大と業務効率化を同時に実現する重要な経営施策です。経済産業省の「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」によると、日本国内のBtoC-EC市場規模は約24.8兆円で、EC化率も上昇しています。

こうした市場環境では、競争力のあるECサイトが求められ、決済・在庫・物流・顧客管理を横断する開発が欠かせません。このため、高度な技術力と業務理解を備えた開発パートナーの存在が、プロジェクトの成否を大きく左右します。

取り上げるのは、ECサイトやシステム開発で豊富な実績と専門性を持つ6社です。各社の強みや得意領域、開発体制を比べながら、自社の要件に合うパートナーを見つけるための選定ポイントも解説していきます。

ECサイトの新規構築やリニューアル、基幹システムとの連携開発を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

このテーマの全体像は、次の記事で解説しています。

▼全体ガイドの記事
・ECサイト/システム開発の完全ガイド

ECサイト/システム開発パートナー選びの重要性

事業目標、構築条件、業務理解、運用体制を4つのパネルで整理した図
発注前の準備と稼働後の支援を並べて確認できます。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

EC開発会社を比べるときは、業務への理解と、構築後の運用支援の両面を確認します。

  • 業務理解:商品・在庫・受注・決済などの業務を一体で設計できるか。
  • 運用体制:連携・障害・保守まで見通して支える体制があるか。

ECサイトの開発では、パートナーの選定が最も重要な判断の一つになります。通常のWebサイトより多くの業務を扱うため、配送や顧客、ポイント管理まで統合して設計する必要があります。

ERP・WMS・CRM・POSなど既存基幹との連携も多く求められ、一般的なWebアプリより技術的な難易度が高くなります。

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の調査によれば、約40%の開発プロジェクトが品質・コスト・納期で問題を抱えています。主な原因として、開発パートナーとの意思疎通不足や技術力のミスマッチが挙げられています。

ECサイトは24時間365日稼働するため、運用時の信頼性が事業の継続性に直結します。さらに、セール時のアクセス集中、セキュリティ事故、決済トラブルへの対応力も確認しておく必要があります。

開発時点の品質はもちろん、リリース後の保守・運用体制まで見据えてパートナーを選ぶことが、長期的な事業成功の鍵となります。また、開発費用の安さだけで判断せず、ECビジネスの特性を理解し、売上拡大に貢献できる提案力を持つ会社かを見ることが大切です。

発注前に確認すべきポイント

発注前に整理したい条件は、事業の目標と、構築・連携の前提に分けて考えると見通しがよくなります。

  • 事業目標:売上・顧客・業務効率の目標を数値で定める。
  • 構築条件:方式・外部連携・費用に影響する要件を洗い出す。

外部に依頼する前に、いくつかの事項を自社内で整理しておくことが、成功への近道になります。まず大切なのは、ECサイトを通じて実現したいビジネス目標を具体的に定めることです。

たとえば、「月間売上1億円を達成したい」といった定量目標を設定します。実店舗顧客をオンラインへ誘導してクロスセル率を20%向上させる目標や、FAX受注をEDI連携へ切り替えて受注処理コストを50%削減する目標も考えられます。

次に、構築方式についても大まかな方向性を検討しておくと、開発会社とのコミュニケーションが円滑になります。

ECサイトの方式は、SaaS型、オープンソース型、フルスクラッチ型の3つに大別できます。SaaS型にはShopify・BASE・STORES、オープンソース型にはEC-CUBE・Magentoがあります。事業規模と要件の複雑さによって、最適な方式は変わります。

年商1億円未満の小規模ECなら、SaaS型を月額数万円から始められます。一方、年商10億円以上や独自業務が必要な場合は、フルスクラッチ型が適します。また、開発費用は1,000万円から5,000万円以上まで大きく変動します。

決済サービスやWMS、MAツールとの統合要件も、事前に洗い出しておきます。GMOペイメントゲートウェイ、SBペイメントサービスとの連携も対象です。WMSは在庫、MAツールは顧客データと連携します。

ポイント

ECサイトは決済や在庫、物流まで扱うため、業務への理解と、稼働後の運用を支える体制の両方を備えた会社かどうかが判断の目安になります。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援します。社内DXの経験を活かし、成果の創出とシステムの定着に強みがあります。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

EC開発でも、技術の実装だけでなく、経営課題を見極めるところから伴走します。要件定義・設計・開発・運用定着まで一貫して支援する点が評価されています。

特徴と強み

riplaの支援を検討する際は、対応範囲と、事業成果への向き合い方を確認します。

  • 一気通貫:分析・要件定義から開発・定着までを同じ体制で進める。
  • 成果視点:事業戦略に沿って機能と構成を提案する。

riplaの最大の特徴は、コンサルティングと開発の両機能を社内に持つ「一気通貫型」の支援体制にあります。

多くの開発会社は、要件定義をコンサルティングファームへ依頼し、開発だけを受託します。一方、riplaは業務分析・要件定義・設計・開発・導入・定着をワンストップで支援します。

この一気通貫型の進め方により、コンサルと開発の間で生じがちな認識のズレや情報の損失を最小限に抑え、プロジェクト全体の進行効率も大きく高められます。

ECサイトでは、商品を購入できるように作るだけでなく、事業戦略に基づく売上拡大のシナリオを描き、その実現に必要な機能と構成を提案できる点が強みです。

得意領域・実績

riplaの実績は、基幹業務の範囲と、移行を含む難しい要件への対応力で見ると分かりやすいです。

  • 基幹業務:営業から在庫までの業務システムを手がける。
  • 複雑な移行:BtoB要件やレガシー刷新にも対応する。

riplaは営業・顧客(CRM)・生産・販売・在庫管理を得意とし、企業の基幹業務を支えるシステムを開発します。

ECでは、受注・在庫・配送・請求までの業務フローを扱います。一連の業務をシステム化するプロジェクトに強みがあります。

BtoB向けECでは、取引先別の価格設定や与信管理に対応します。複雑な承認フローなど、固有要件を踏まえた設計が評価されています。

自社の業務システムを構築・運用してきた経験があるため、開発者と利用者の両方の視点を設計に反映できる点が、選ばれる理由です。

既存のレガシーシステムからのリプレースやクラウド移行など、複雑な移行プロジェクトにも柔軟に対応しています。

ポイント

コンサルから開発、定着までを一社に任せたい場合は、一気通貫で支援できるか、要件定義から稼働後まで同じ体制で進められるかが判断の目安になります。

株式会社コマースニジュウイチ|ECプラットフォーム構築の専門企業

株式会社コマースニジュウイチは、EC特化型のシステムインテグレーターとして、大手企業を中心に数多くのECサイト構築プロジェクトを手がけてきた企業です。

自社開発のECプラットフォーム「Commerce21」を提供しており、大規模ECサイトの構築において国内トップクラスの実績を誇ります。

アパレル・食品・化粧品・家電など幅広い業種のECサイトを手がけており、年商数十億円規模のEC事業者からの信頼が厚いことで知られています。

特徴と強み

コマースニジュウイチは、専用基盤が支える標準機能と大規模対応を比べます。

  • 専用基盤:EC業務の標準機能と個別カスタマイズを両立する。
  • 大規模対応:店舗・会員情報の統合と大量処理を支える。

コマースニジュウイチの最大の強みは、EC専業企業ならではの深い業務知識と、それを支える自社プラットフォームの技術力にあります。

商品・在庫・受注の機能を標準で提供します。さらに、顧客・ポイント・クーポン・レコメンド機能も揃っています。

コマースニジュウイチは、自社プラットフォーム上で、業務要件に合わせたカスタマイズにも対応します。

オムニチャネル企業向けには、実店舗のPOSとECの会員・ポイント情報を統合し、顧客体験を一元化するシステム設計に強みがあります。

導入企業の年間流通総額は数千億円規模に達しており、大量トランザクションを安定的に処理するためのインフラ設計にも精通しています。

得意領域・実績

導入先の規模と、基幹システムを含む移行・統合の経験が判断材料になります。

  • 大規模EC:大手ブランドや数百万件規模の注文に対応する。
  • システム統合:基幹連携と段階的な移行を支援する。

コマースニジュウイチは、BtoCの大規模ECを得意とします。大手アパレル、食品、化粧品ブランドなどの構築実績があります。

特に、年間数百万件の注文を処理する大規模ECサイトでは、セール時のアクセス集中にも耐えるスケーラブルなシステム設計の実績が多数あります。

SAPやOracle ERPなどの基幹システムとの連携開発にも対応し、受注の自動連携や在庫のリアルタイム同期、売上データの自動仕訳を実現します。

新規構築だけでなく、既存EC基盤からの移行にも対応します。事業を止めず、段階的に刷新する方法が評価されています。

ポイント

大規模ECや基幹システムとの連携が必要な場合は、EC専業としての業務理解と大規模な導入実績があるかが判断の目安になります。

株式会社ecbeing|EC構築パッケージのリーディングカンパニー

株式会社ecbeingは、EC構築パッケージ「ecbeing」を中核製品とする、国内EC構築市場においてトップシェアを誇る企業です。

1,600サイト以上のEC構築実績を持ち、大手企業から中堅企業まで幅広い規模の事業者に採用されています。

ソフトクリエイトホールディングスのグループ企業で、経営基盤が安定しています。また、EC構築に加え、デジタルマーケティングとCRMも支援します。

特徴と強み

ecbeingは、パッケージの標準機能と導入後の成長支援を分けて確認します。

  • 標準機能:EC運営に必要な機能をパッケージで備える。
  • 成長支援:開発後のマーケティングやCRMも支援する。

ecbeingの最大の強みは、20年以上にわたるEC構築の知見が凝縮された自社パッケージ「ecbeing」の完成度の高さにあります。

商品・在庫・受注・顧客・ポイント・クーポンといった機能を標準で揃えます。さらに、レコメンド、検索、レビュー管理も網羅し、カスタマイズ性にも優れています。

特にBtoC大規模ECにおいて圧倒的な実績を持っており、国内EC構築パッケージ市場で14年連続シェアNo.1を獲得しています。

開発に加え、デジタルマーケティング・CRM・デザインのチームも社内に置きます。構築後の売上拡大まで含めた支援が可能です。

約500名の開発体制を有しており、大規模プロジェクトにも対応できるリソースを確保しています。

得意領域・実績

ecbeingの導入実績は、対応規模と店舗連携の実装経験から読み取れます。

  • 導入規模:大手から中堅まで幅広い業種・規模に対応する。
  • 店舗連携:会員・ポイント・在庫を統合する。

導入先の業種は、小売・アパレル・食品・化粧品・家電・インテリアなど多岐にわたります。

三越伊勢丹、JR東日本グループ、ファンケル、ロクシタンなど、国内外の大手ブランドのECサイト構築を手がけてきた実績があります。

特に、実店舗とECの会員情報・ポイント・在庫を統合するオムニチャネル対応のECシステム構築に強みを持ち、店舗受取やクリック&コレクト機能の実装実績も豊富です。

ecbeingは、BtoB-EC分野にも対応しており、法人向けの見積・承認ワークフロー機能や取引先別価格管理機能を備えたBtoB専用ECサイトの構築実績もあります。

構築後も専任チームが運用改善とCVR向上を提案し、構築で終わらない長期支援が評価されています。

株式会社インターファクトリー|クラウドEC「ebisumart」の提供

インターファクトリーは、クラウドコマース基盤「ebisumart」を提供する、EC専業のテクノロジー企業です。

東証グロース市場に上場しており、700サイト以上のEC構築実績を持つ信頼性の高い企業として知られています。

クラウドベースのECプラットフォームという強みを活かし、常に最新の技術トレンドやセキュリティアップデートが自動的に反映される環境を提供しています。

特徴と強み

インターファクトリーは、クラウド運用の負担と個別拡張のしやすさを比べます。

  • クラウド基盤:更新とセキュリティ対応の負担を抑える。
  • 拡張性:成長に合わせた個別開発と規模拡大に対応する。

インターファクトリーの最大の特徴は、クラウドECプラットフォーム「ebisumart」の柔軟なカスタマイズ性と、クラウドならではの拡張性の高さにあります。

一般的なSaaS型ECは、カスタマイズの自由度に制約があります。一方、ebisumartはクラウドベースで個別開発にも対応し、手軽さと柔軟性を両立します。

バージョンアップは自動で行われるため、セキュリティパッチの漏れや技術的な陳腐化を抑えられます。

月間流通額が数十億円規模のECにも対応します。成長に合わせて拡張できる設計が、中長期でECを運営する企業に支持されています。

得意領域・実績

実績を見るときは、既存環境からの移行と外部サービス連携の経験を確認します。

  • 移行支援:既存サービスからのデータ移行を含む刷新に対応する。
  • 外部連携:決済・WMS・MAなどをECとつなぐ。

インターファクトリーは、ファッション・コスメ・食品・日用品など、BtoC領域のECサイト構築を中心に700以上のサイト構築実績を有しています。

既存のECパッケージやASPサービスからのリプレースに強みがあります。データ移行を含め、他社プラットフォームからebisumartへ移行する知見もあります。

決済・WMS・MA・Web接客ツールなど、100以上の外部サービスと連携できます。ECを中心としたマーケティング環境の構築を支援できる体制です。

構築後は専任チームが運用課題の解決を支援します。月次レポートと改善提案を通じて、ECの成長を支えます。

株式会社エスキュービズム|オムニチャネル対応のECシステム構築

株式会社エスキュービズムは、「EC-Orange」シリーズを中心としたオムニチャネルコマースプラットフォームを提供する企業です。

小売業界のデジタルトランスフォーメーションを推進しており、ECと実店舗をシームレスにつなぐソリューションが強みです。

BtoC・BtoB問わず、小売業のデジタル化を包括的に支援できる技術力が特徴です。

特徴と強み

エスキュービズムは、店舗とECをつなぐ構成と既存基幹との連携を見ます。

  • オムニチャネル:ECと店舗のデジタル基盤を統合する。
  • API連携:既存のERP・WMS・CRMに合わせて構成する。

エスキュービズムの最大の強みは、ECサイトとリアル店舗をつなぐオムニチャネルコマースの構築力にあります。

「EC-Orange」はECサイトだけでなく、POSやセルフレジにも対応します。デジタルサイネージやモバイルオーダーなども、店舗の基盤とECを合わせて管理できます。

連携の土台には、APIファーストの設計があります。

ECと実店舗の在庫をリアルタイムに一元管理する仕組みに定評があります。店舗受取や店頭でのEC注文といったOMO施策の基盤として採用されています。

得意領域・実績

小売の店舗運営とBtoB受発注のどちらに経験があるかを確認できます。

  • 店舗型小売:在庫連携やモバイル注文などの案件に対応する。
  • BtoB対応:建設資材や食品卸の受発注も扱う。

エスキュービズムは、実店舗を持つ小売企業の案件を得意とします。アパレル、食品スーパー、ホームセンター、家電量販店で実績があります。

大手ドラッグストアでは、EC構築と店舗在庫連携を手がけました。家具メーカーのPOS統合や、コンビニのモバイルオーダーにも対応しています。

BtoB-EC分野でも実績があり、建設資材メーカーや食品卸売業者向けの受発注ECシステムの構築にも対応しています。

EC構築に加え、セルフレジ・電子棚札・モバイルPOSにも対応します。店舗のデジタル化を一括で支援できるため、企業全体の変革を進めるパートナーになります。

GMOメイクショップ株式会社|国内最大級のECプラットフォーム「MakeShop」

GMOメイクショップ株式会社は、国内最大級のECサイト構築プラットフォーム「MakeShop byGMO」を運営するGMOインターネットグループの企業です。

2004年の開始以来、累計11,000店舗以上が導入しています。流通総額は年間3,000億円を超える規模です。

中小企業から大手企業まで幅広い規模の事業者が利用しており、ECサイト構築の入門から本格的なカスタマイズ開発まで対応できる柔軟なサービス体系が特徴です。

特徴と強み

MakeShopは、標準機能の多さと決済・モール連携の使いやすさを見比べます。

  • 機能と料金:標準機能の多さと、段階的なプラン構成を備える。
  • 決済・モール連携:多様な決済と販売チャネルを、まとめて扱う。

GMOメイクショップは、651種類以上の機能を標準搭載します。成長段階に応じてプランを上げられる料金体系も強みです。

月額11,000円から利用を開始できます。拡大時は「MakeShop エンタープライズ」へ移行し、高度なカスタマイズや専用サーバーを使えます。

GMOペイメントゲートウェイとシームレスに連携できます。カード・コンビニ・後払い・キャリアなど、30種類以上の決済を導入できます。また、初期費用も抑えられます。

Yahoo!ショッピングやAmazonなどのモールとも連携できます。そのため、自社ECとモール販売を一元管理できます。

得意領域・実績

導入規模に加えて、運用改善や外部システム連携の支援範囲を確認します。

  • 導入規模:中小企業から大手まで段階的に利用できる。
  • 運用支援:集客・改善・外部システム連携まで支援する。

GMOメイクショップは、食品・飲料やファッション・アパレルをはじめ、幅広い業種のECサイト構築実績を持っています。

このほか、美容・コスメ、家電・雑貨、インテリア・家具の分野でも実績があります。

年商数百万円から数億円規模の中小企業に実績があります。EC事業の立ち上げから売上拡大まで支援します。

専任アドバイザーがSEO・SNS・広告などの集客施策を助言します。さらに、UI/UXや商品ページ、カート離脱率の改善も支援し、「売れるECサポート」として事業の成功を支えます。

APIを使った外部システム連携にも対応します。在庫・顧客管理システムとMakeShopをつなぐカスタマイズを提供します。

ECサイト/システム開発パートナー選びのポイント

実績と経験、技術力と専門性、プロジェクト管理体制の3項目を並べた図
3つの観点をそろえると、提案内容を整理しやすくなります。

実績と経験の確認方法

実績を評価する際は、似た事例の有無と事業成果の裏付けを分けて見ます。

  • 類似事例:業種・規模・事業モデルが近い実績を確認する。
  • 成果の裏付け:売上やCVRなどの改善結果を聞く。

ECサイトやシステム開発のパートナーを選定する際に、最初に確認すべきは開発実績と経験の深さです。

「ECサイト構築実績○○件」という数字は目安にとどめ、自社と同じ業種・規模・ビジネスモデルの経験を重視します。

食品のサブスクリプションECでは、賞味期限や温度帯別配送を確認します。定期購入の休止・再開にも理解がある会社なら、要件定義から提案できます。

Webサイトのケーススタディや事例紹介を確認します。また、商談では、類似する業種・規模の事例を具体的に質問する方法が有効です。

可能なら過去のクライアントからリファレンス(推薦・評価)を得ます。このため、開発品質とコミュニケーションについて、客観的に確認できます。

また、ECサイトの開発実績においては、売上面での成果も重要な評価指標です。ECサイトの目的は、オンライン売上の拡大やCVR(コンバージョン率)の向上といったビジネス成果にあります。

売上が前年比150%に成長した、カート離脱率を30%改善した、といった事例を確認します。具体的な成果を共有できる会社は、構築後まで見据えた提案力を持つと判断できます。

技術力と専門性の評価

技術評価では、採用基盤の適合性と決済・負荷への対応力を確認します。

  • 基盤技術:要件に合う言語・基盤・クラウドの経験を確認する。
  • 決済と負荷:安全な決済とアクセス集中への対応力を評価する。

ECサイトの開発には、フロントエンド・バックエンド・インフラ・セキュリティ・決済連携といった複数の技術領域にまたがる総合的な技術力が必要です。その前提として、各プラットフォームに精通したエンジニアが在籍しているかも確認します。

構築方式には、Shopify・MakeShopなどのSaaS型があります。EC-CUBE・Magento・Shopwareなどのオープンソース型と、フルスクラッチ型もあります。

技術ブログの発信状況、オープンソースプロジェクトへの貢献、技術カンファレンスでの登壇実績などは、企業の技術力を外部から評価するための有力な手がかりとなります。

ECサイト特有の技術要件では、PCI DSS準拠の安全な決済フローの実装経験を確認します。3Dセキュア2.0やApple Pay・Google Payなど、ウォレット決済の実績も見ます。決済の専門性は、ECサイトの信頼性に直結します。

インフラ面では、AWSやGCPでのオートスケーリング構成の設計経験を確認します。CDN設定やデータベースのチューニングなど、大規模トラフィックへの対応力も見ます。さらに、セール期間中のアクセス集中に耐えるインフラ設計能力も、判断材料になります。

プロジェクト管理体制の確認

管理体制は、進行が見えるか、品質・保守への備えがあるかの両面で判断します。

  • 進行管理:PMの経験、開発手法、報告方法を確認する。
  • 品質と保守:テスト計画、SLA、監視、更新方針が整っているか。

技術力と同等かそれ以上に重要なのが、プロジェクト管理体制の充実度です。

EC開発は、要件定義からデザイン、開発、連携、テストを経て進みます。データ移行・リリース・運用引継ぎも必要で、通常4か月から1年以上かかります。

進捗管理・品質管理・リスク管理の仕組みが整っているかどうかが、プロジェクトの成否に直結します。

PMは、EC案件での経験年数と実績数で見ます。開発手法は、ウォーターフォールやアジャイルなどが対象になります。連絡手段は定例やチャットなどを、進捗報告は形式と頻度を確認します。

EC開発では、マーケティングや運営チームとの連携が欠かせません。そのため、技術者とビジネス側の双方と話せるPMがいるかを確認します。

QA体制では、決済・在庫・ポイント・会員登録・モバイル端末の動作を網羅できるかを見ます。

保守・運用では、24時間365日の監視体制が整っているかも見ます。セキュリティ更新の方針は事前に聞いておくと、運用時のリスクを減らせます。

ポイント

類似する事例の有無や、決済・負荷への対応力も含めて、実績、技術力、プロジェクト管理体制を自社の業務と照らして比べることが判断の目安になります。

まとめ

ECサイトおよびシステム開発でおすすめの開発会社・ベンダー6社を紹介しました。

riplaは一気通貫の支援、コマースニジュウイチは大規模ECとオムニチャネルに強みがあります。ecbeingは国内シェアNo.1のパッケージと1,600サイト以上の実績が特徴です。

インターファクトリーはクラウドの柔軟性、エスキュービズムは店舗連携に強みがあります。GMOメイクショップは中小企業から始めやすい拡張性を備えています。

ECサイトやシステムの開発パートナーは、自社の事業規模・ビジネスモデル・成長フェーズに合う強みを持つ企業を選ぶことが、最も大切です。

価格だけでなく、EC業界への理解度と技術専門性を見ます。管理体制と運用後の長期支援も含めて、総合的に判断してください。

まずは2〜3社に見積もり依頼を出し、提案内容やコミュニケーションの質を比較した上で、最も信頼できるパートナーを選定することをおすすめします。

ECサイトの構築は、企業のオンラインチャネルを通じた売上拡大と顧客基盤の強化を実現する戦略的投資です。

この記事を参考に、自社に合うパートナーと、競争力のあるECサイトの構築を成功させてください。

▼全体ガイドの記事
・ECサイト/システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。