社内エンジニア不足の見積相場や費用/コスト/値段について

社内エンジニア不足の対策費用は、契約方式、必要な役割、期間によって変わり、1人月30万円から数千万円規模まで幅があります。費用を左右するのは、どの方式で誰を何か月入れるかです。

方式全体の整理は、社内エンジニア不足の完全ガイドもあわせてご覧ください。

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社内エンジニア不足の費用相場の目安

プロダクト開発を中心に、PdM、アーキテクト、QA、運用担当を配置した図。
実装以外にも、優先順位や品質、運用を担う役割が並びます。

対策費用に市場共通の定価はなく、公開されている相場も一律の価格表ではありません。1人月の人材補強、成果物の受託、専用チームの月額確保では、費用と責任範囲が変わります。

そのため、方式と開発の前提をそろえて比べる必要があります。何人足りないかに加えて、詰まっている工程と完了期限を確認すると、必要な体制を判断できます。

相場は価格表ではなく比較の起点

ESESの掲載目安では、テスターは30万〜45万円、初級プログラマーは40万〜55万円です。上級プログラマーは50万〜70万円、初級SEは55万〜80万円です。上級SEは65万〜100万円、PLは70万〜120万円/月も掲載されています。

別の2026年版情報では、Webエンジニアは月55万〜75万円前後、AI・データ系は月80万〜120万円が中心です(出典: Fairgrit公式記事)。

受託開発は、小規模50万〜300万円、中規模300万〜1,000万円、大規模1,000万円〜数千万円が公開目安です(出典: ノーコード総合研究所)。秋霜堂はスクラッチ開発を、小規模100万〜300万円、中規模300万〜800万円、大規模800万〜3,000万円以上としています(出典: 秋霜堂「システム開発の外注費用相場 2026年最新版」)。

見積もりを比べるときは、単価だけでなく、方式ごとの前提も合わせて確認します。

  • SESの単価条件:経験、技術領域、地域、商流、稼働時間、管理者の有無
  • 受託費用の条件:機能数、非機能要件、開発手法、想定する会社規模を見積もり前に揃えます。

実装者以外にも不足しやすい役割

実装者以外にも不足しやすい役割を先に洗い出すと、補強する人材を選びやすくなります。プロダクト開発では、優先順位を決めるPdM、要求を要件へ変える担当者、設計をレビューするアーキテクトが該当します。

品質を担うQA、クラウドやリリースを支えるDevOps・SRE、障害時に顧客や社内をつなぐ運用担当も必要になります。

  • 要件・レビュー:要件が曖昧だと、追加人材の待機が増えます。
  • 受け入れ条件:基準が不明確だと、費用対効果が下がります。

IPA「DX動向2025」では、日本企業のDX推進人材の量が不足しているとの回答が8割を超えます(出典: IPA「DX動向2025」)。また、IIJの2025年調査では、有効回答1,378件の約8割が人材不足を感じ、「応募が少ない」は約57%でした(出典: IIJ「情シス・DX部門の人材不足に関する調査」)。

費用には、採用費や外注費に加えて、遅延による機会損失と社内メンバーの時間も含めて考えます。

ポイント

費用は契約方式と必要な役割、期間で変わるため、公開相場は一律の価格ではなく、方式と前提をそろえて比べる起点として使います。

社内エンジニア不足の費用を構成する要素

見積書の図を中心に、人件費、初期準備、品質管理、クラウド、保守の費目を結んだ図。
契約後も続く費用を見積もり段階で並べて確認できます。

見積金額は、人月単価と必要工数に、初期準備、ツール、クラウドの費用を加えて算出します。さらに、品質管理、保守、移管の費用も見積もりに含めて考えます。社内側が負担する作業も含め、費目ごとにプロジェクト全体のコストを確認します。

人件費は、必要な役割ごとの単価と稼働率を掛け合わせて見積もります。要件定義のSEやPdM、アーキテクトなどの役割を見ます。実装者、テスター、PM、インフラ担当なども対象になります。見積書には、役割ごとの経験、稼働率、期間、担当工程を記載してもらいます。

人件費は役割と工数の積み上げ

実装者2名を6か月確保する場合でも、PMが週1回か毎日参加するかで総額は変わります。2026年版の人月単価目安は、PM90万〜160万円、SE65万〜120万円、PG50万〜100万円です(出典: 秋霜堂「システム開発の外注費用相場 2026年最新版」)。

ただし、公開目安は発注先の提示価格を保証するものではありません。品質確認とリリース準備を社内と外部のどちらが担うかも、見積書に明記してもらいます。

企画・品質・移管の工数も含めた見積もり

開発に付随する準備や移管作業も、見積もりに含めておきます。見積もりから外すと、追加費用がかかるか、社内の負担になります。また、社内の参加時間も人件費として概算します。

事業責任者は、要件定義と受け入れに参加して、優先順位と受け入れ基準を判断します。セキュリティ方針や予算も、この役割が決めます。事業責任者が参加しないと、作った機能が顧客価値につながらない場合があります。

契約形態とランニングコストの影響

契約方式ごとの価格条件と、初期費用の後に続く支出を分けて把握しておきます。

  • 契約方式:準委任・SESは稼働時間、請負は成果物・納期・検収が基準になります。
  • 契約上の確認点:成果責任、指揮命令系統、作業場所、再委託、瑕疵対応、知的財産権の取り決め
  • 社内の関与:準委任では指示やレビューが必要になりやすく、請負では仕様変更が追加契約につながりやすくなります。
  • 継続費用:クラウド、SaaS、開発ツールにかかる費用が続きます。監視、バックアップ、脆弱性・障害対応、保守改修も、契約後に続きます。
  • 総保有コスト:利用者数や環境数を踏まえた、1年目だけでなく3〜5年の比較

参考として、秋霜堂の2026年版公開情報では、ローコードやノーコードのライセンスに月5万〜30万円の例があります。

ポイント

見積もりは人件費だけでなく、準備、ツール、クラウド、品質管理、保守、移管まで含めた総額で見ます。契約後も続く費用は、3〜5年で比べると判断しやすくなります。

SESで社内エンジニア不足を補う費用相場

SESは、社内チームに特定のスキルや稼働を加えたいときに使えます。保守、クラウド移行、QA、設計など、役割を絞って頼めるのが特徴です。

SESでは、社内側が優先順位と受け入れを担います。完成品をまとめて納品してもらう方式とは異なるため、費用もその前提で考える必要があります。

SESの職種別レンジの比較

ESESの職種別目安では、テスターは月30万〜45万円、初級プログラマーは40万〜55万円です。上級プログラマーは50万〜70万円、初級SEは55万〜80万円が目安です。上級SEは65万〜100万円、PLは70万〜120万円/月とされています。

職種別レンジの出典はESES「SESの単価相場はどれくらい?単価アップのコツも解説!」です。専門領域はFairgrit公式の2026年版記事が出典で、Webエンジニアは月55万〜75万円前後、AI・データ系は月80万〜120万円が中心という目安です。

  • 広い費用目安:1人月30万〜120万円程度を基準に考えます。
  • 候補者の選定:スキルと業務範囲を踏まえた絞り込み

SES2名を6か月利用する場合の試算

同じ条件に置いた試算例で、費用の見方を確認します。

  • 単純試算:1人月50万〜80万円×2名×6か月で600万〜960万円です。
  • 別途費用:消費税、初期面談・立ち上げ、管理費は単純試算に含まれない場合があります。
  • 見積書の確認:単価の根拠、月の基準時間、上下限、控除・超過精算を見ます。
  • 工程の選択:最も詰まった工程に絞り、社内PdMが優先順位を決めたうえで、外部SEが既存コードを調べます。
  • 依頼内容:「開発者2名」と人数だけで示すより、既存APIを整理する作業やテスト自動化など、役割と成果で示します。

交通費、精算幅、延長、交代、終了時の引き継ぎも、単純試算に含まれないことがあります。

設計レビューには、社内メンバーも参加します。

SESの管理工数と契約リスク

複数名でSESを使う場合は、人数を増やした効果を運用と契約の両面で見る必要があります。

  • 管理作業:定例会、タスク分解、コードレビュー、アカウント発行、稼働確認、品質確認の工数が増えます。
  • 体制リスク:社内PMやテックリードがいないと、調整役不足で遅延することがあります。
  • 契約リスク:発注側の直接指揮と契約の中身が合わないと、偽装請負などの可能性があります。契約担当や専門家に確認します。
  • 長期利用の出口:外部人材なしで運用できる状態を目指し、レビュー参加率や文書更新数、自力対応の範囲を月次で見ます。

ポイント

SESは稼働分の費用がかかる一方、優先順位の決定と受け入れは社内が担うため、管理工数を含めて試算してから判断します。

受託開発の費用相場と、見積が変動する理由

仕様、納期、検収条件を明確にできる開発では、受託が候補になります。成果物単位で発注できるため、チームごと補える場合もあります。

要件が固まる前に総額だけを固定すると、変更管理が難しくなり、追加費用や納期延長が起きやすくなります。

規模別の公開目安の幅

小規模は50万〜300万円で1〜3か月、中規模は300万〜1,000万円で3〜6か月です。大規模は1,000万円〜数千万円で、期間は6か月〜1年以上です(出典: ノーコード総合研究所、2026年版記事)。

秋霜堂は、小規模100万〜300万円、中規模300万〜800万円、大規模800万〜3,000万円以上としています(出典: 秋霜堂、2026年版記事)。レンジごとに前提が異なるため、自社の機能数と工程に当てはめて、費用を左右する条件を確認する必要があります。

  • 機能・移行:画面数、API数、既存連携、権限、データ移行が費用を左右します。
  • 品質・運用:監査ログ、可用性、性能、セキュリティ、スマートフォン対応が影響します。
  • 工数が増える要件:iOS・Android別対応、古い独自形式、医療・金融規制は調査・設計・テストを増やします。

見積依頼では、機能要件と非機能要件を分けて整理します。

個別事例の削減率の扱い

費用事例は、削減結果と適用条件を分けて読みます。ノーコード総合研究所の記事には、業務管理システムを800万円・6か月からBubbleで約250万円・2か月にした事例があります(出典: ノーコード総合研究所)。

この事例は特定の要件・技術・体制によるもので、すべての開発で約69%削減できる意味ではありません。

ノーコードやローコードでは、利用料、権限、性能、将来の移行性、外部API、運用担当者も確認します。費用を抑える場合でも、認証、権限、データ保護、バックアップ、監視、障害時の復旧は削らない要件です。

  • 効果の扱い:特定の要件・技術・体制の事例で、約69%の削減を一般論として扱わない。
  • 安全要件:要件を無条件に下げず、機能の優先順位で費用を調整します。

請負の安さと変更条件の評価

請負では、提示された開発費だけで比べず、契約条件もあわせて見ます。

  • 見積もり範囲:要件定義、テスト、リリース、データ移行、納品後の保守が含まれるかを確認します。
  • 変更条件:追加要件の単価、変更要求の締切、再見積もりの方法、納期への影響を決めます。
  • 受け取る成果物:ソースコード、設計書、テスト仕様書、環境・監視設定、障害対応履歴
  • 引き継ぎ:説明会や引き継ぎ期間の見積もり。社内で改修できないと、変更のたびに外注費が発生します。

ポイント

受託は提示された開発費だけで比べず、変更条件や見積もりの範囲、受け取る成果物まで含めて判断します。要件が固まる前に総額を固定すると、追加費用が出やすいため慎重に考えます。

ラボ型開発の月額費用とSESとの違い

ラボ型は、エンジニアやPMの専用チームを月額で確保して継続的に開発する方式です。個人の稼働を補うSESに比べると、知識を蓄積しやすい点が特徴です。

優先順位が変わっても対応しやすい一方、タスクが少ない月も固定費がかかる場合があります。ロードマップとバックログを準備しておく必要があります。

国内ラボ型は2名で月160万〜200万円が目安

国内ラボ型の月額費用は、チーム構成によって異なります。エンジニアの人数とPMを入れるかどうかで変わるため、代表的な3つの体制の目安を、人数の少ない順に示します。

  • エンジニア2名:月160万〜200万円
  • エンジニア2名+PM:3名で月200万〜280万円
  • エンジニア3名・テスター・PM:5名で月320万〜450万円

上記は、秋霜堂「ラボ型開発とは?SES・請負との違い・費用・メリットを解説」の掲載目安です。ただし、初期費用、税、ツール、出張、追加作業の扱いは提供会社ごとに異なります。

3名を6か月使う単純計算では1,200万〜1,680万円、5名なら1,920万〜2,700万円になります。これは公開レンジを期間に掛けた推定で、実際の見積金額ではありません。要件定義、環境構築、立ち上げ、保守、移管が別料金であれば、総額は変わります。

オフショアの管理条件と価格差

オフショアは、2名で月80万〜130万円、2名とPMの3名で月130万〜190万円、3名・テスター・PMの5名で月200万〜320万円が目安です。これらは秋霜堂「ラボ型開発とは?SES・請負との違い・費用・メリットを解説」の公開目安です。

価格差の理由を見極めるには、管理上の条件も合わせて整理する必要があります。Linux Foundationの2026年調査では、AI採用の伸びと同時に、インフラ、DevOps、CI/CD、SREの人材不足が指摘されています(出典: Linux Foundation「2026年 日本の技術系人材の現状レポート」)。

  • 運営コスト:ブリッジSE、翻訳、時差調整、品質確認、現地管理、社内連絡の時間まで含めて考えます。
  • 管理条件:成果物、レビュー、言語、対応時間を具体化し、セキュリティや個人情報、障害連絡も決めておきます。

判断を担う社内のPdMや責任者がいて、必要な専門領域を支えられる体制かを評価します。

ラボ型が向く継続改善と知識移管

継続的に改善するか、単発で納品するかで、ラボ型と受託のどちらが合うかを見ます。

  • ラボ型:MVP後の改善、複数課題、保守と新規開発
  • 受託:要件が固まり、納品後の変更が少ない案件

毎月のタスクと社内の意思決定者がそろっていれば、同じメンバーが知識を蓄積していけます。

契約時には、最低期間、交代、未稼働時間、増減員を確認します。さらに、休暇時の代替、タスク不足、終了時の移管も、契約時に確かめます。

1〜2か月の診断から始め、成果とバックログを見て拡大していく進め方もあります。スモールスタートには月50万〜100万円程度の公開目安もありますが、含まれる役割と稼働は会社ごとに異なります。

ポイント

ラボ型は継続的な改善や保守に向く一方、タスクが少ない月も固定費がかかります。毎月のタスクと社内の意思決定者がそろうかを契約前に確かめてから選ぶと判断しやすくなります。

社内エンジニア不足の見積もりを取る進め方

業務目的、機能要件、非機能要件、既存環境を4枚のチェック項目として並べた図。
4項目の前提が揃うと、複数社の見積もりを比べやすくなります。

各社の見積もりを比べるには、まず不足業務、期限、社内の責任、外部へ任せる作業を整理します。「エンジニアが足りない」という伝え方だと、比べる前提が各社でばらつきます。

同じ前提で3〜5社へ相談し、価格だけでなく、見積もりの前提条件をそろえて比べます。

業務・機能・非機能の3層によるRFP準備

見積もりの前に、業務目的、機能要件、非機能要件、既存環境を、この順に整理します。

  1. 業務目的:「問い合わせ対応を短くする」「リリース頻度を上げる」「障害復旧を早める」などを示します。
  2. 機能要件:画面、権限、データ、外部連携、通知、レポートごとに分けて書きます。
  3. 非機能要件:性能、可用性、セキュリティ、監査、バックアップを整理します。
  4. 既存環境:言語、フレームワーク、構成図、リポジトリを洗い出します。さらに、クラウド、障害履歴、技術負債も対象にします。

運用手順など、まだ確定できない不明点は、無理に確定させず、調査フェーズとして別見積もりに分けます。そうすると、リスクが見えやすくなります。担当者しか分からない運用手順も、洗い出しの対象です。

非機能要件は、運用時間も含めて整理します。

同じ項目による複数社の見積もり比較

比較項目をそろえておくと、各社の見積もりに含まれる作業範囲が見えてきます。

  • 体制・工数:役割別人数、稼働率、工程別工数、期間
  • 作業範囲:前提、対象外、品質保証、レビュー、保守
  • 費用・権利:クラウド、ライセンス、変更単価、成果物の帰属

PMやQAの有無によっても、金額の意味は変わります。要件定義から移行、受け入れ支援まで含む見積もりは、実装だけの見積もりより高くても有利とは限らず、単純には比べられません。

社内に残る成果物、予定外の障害や仕様変更の扱い、担当交代時の知識移管も確認します。総額の安い順に並べる前に、体制図、品質保証、レビュー方法、ソースコードや文書の帰属も見ておきます。

事例の効果と条件の切り分け

事例は、支援条件、結果、費用が公開されているかを分けて参考にします。

  • 支援条件:PM・PMO不足の大規模案件に人材を投入
  • 支援期間:月160時間で約6か月
  • 活用時の注意:個別事例の効果を自社へそのまま当てはめない

パーソルクロステクノロジーの事例では、遅延回避に加えて、社内PMの課題特定や育成につながりました(出典: パーソルクロステクノロジー「ハイスキルなフリーランスエンジニアがプロジェクト推進を支援」、2025年6月)。料金は非公開のため、費用相場ではなく体制設計の参考にとどめます。

自社では、リリース遅延を何週間短縮できるか、保守時間を何時間戻せるか、退職者の知識を何か月で文書化できるかなどの指標に置き換えて考えます。また、社内担当者が優先順位や顧客価値の判断に集中できる時間も、投資効果として稟議に記載できます。

社内エンジニア不足のコストを最適化するポイント

最適化では、単価を下げるだけでなく、役割と社内の判断を明確にして手戻りや引き継ぎの費用を減らすことも含めて考えます。

短期の不足を補いながら、外部活用を縮小できる状態をつくります。同じ不足が続かない仕組みも、あわせて整えます。

機能と工程の絞り込み

機能の優先度と移行の単位を先に決めると、不要な工数を抑えられます。

  • 今期の顧客価値:まず優先して開発します。
  • 検証に必要な最小機能:MVPで先に確かめます。
  • 後から追加できる機能:利用状況を見てから投資します。

全面刷新は、業務やデータ連携を分割して段階的に移行します。ただし、品質要件を削ると、障害や再開発の費用が増えます。

要件定義、品質、セキュリティ、監視、バックアップ、運用設計は削らず、リリース基準と受け入れ条件を明確にします。

外部人材から社内への知識移管

外部人材を入れる前に社内の担当者を決め、実作業を通じて知識を移していきます。

  • 参加する作業:設計レビュー、ペア作業、テスト、障害対応、リリース
  • 契約に含める機会:週次移管会、月次レビュー、終了前引き継ぎ

移管の進み具合は、レビュー参加率、設計書や手順の更新数、自力で行えるリリースの範囲、社内で完結した一次障害対応の件数で確認します。

指標が改善しなければ不足は解消されないため、その結果を契約更新の判断に使います。

目的に応じたSES・受託・ラボ型の使い分け

不足期間や成果物の性質に合わせて方式を選び、組み合わせも検討します。

  • SES・フリーランス:短期の個人補強や特定スキル
  • 受託:仕様が固まった成果物
  • ラボ型:MVP後の継続改善や保守

たとえば、要件定義は社内と外部PM、実装はSES、移行は受託とする組み合わせもできます。

帝国データバンクの調査では、2026年4月の正社員不足企業は50.6%、情報サービスでは66.7%です(出典: 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」)。

期限、社内判断、変更対応、自走の見通しで選びます。さらに、採用・育成・開発者体験を改善し、外注費を内製化への移行費として設計します。

よくある質問(FAQ)

費用は契約形態と社内の役割分担で変わるため、同じ金額でも前提が違えば意味が変わります。

社内エンジニア不足の対策費用は1人月いくらですか?

公開情報では、SESはテスター30万〜45万円からPL70万〜120万円/月まで、Webエンジニアは月55万〜75万円前後が中心です。この金額は、経験、技術、地域、稼働時間、商流、PMの有無で変わるため、工程と社内の管理工数も合わせて比べます。

SESと受託開発はどちらが安いですか?

SESは1人月単位で補強し、受託は成果物までをまとめて見積もるため、費用の範囲が異なります。そのため、一概には比べられません。

短期の設計支援や保守ならSES、仕様が固まった機能開発なら受託というように、目的と責任範囲で選びます。

ラボ型開発は最低いくらから始められますか?

公開情報には、最小1名で月50万〜100万円程度から始める例があります。ただし、稼働率、役割、PM、管理費、期間は会社ごとに異なります。

国内の目安は、エンジニア2名で月160万〜200万円、2名とPMの3名で月200万〜280万円です。加えて、毎月のタスクを確保でき、知識移管を進められる体制かどうかを確かめます。

費用を抑えながら品質を落とさない方法はありますか?

顧客価値で優先順位を付け、MVPの範囲と見積もりの前提や対象外を明確にします。そのうえで、要件定義、受け入れ、セキュリティ、監視、バックアップ、引き継ぎは維持し、機能数と順序を調整します。

社内メンバーがレビューに参加し、文書と運用手順を残しておくと、将来の再委託費を抑えやすくなります。

まとめ

公開目安はSESで1人月30万〜120万円程度、受託で小規模50万〜300万円程度から数千万円、ラボ型で2〜5名なら月160万〜450万円程度です。

統一された価格はなく、費用は役割や工数、期間、地域、契約によって変わります。さらに、PMやQA、要件定義、保守、移管の範囲でも変わります。

単価ではなく総額と責任範囲による判断

人数と期間に加えて、社内の意思決定、レビュー、受け入れを確認します。さらに、環境調査、品質保証、ライセンス、クラウド、保守、引き継ぎも確認対象になります。

短期の補強ならSES、固まった成果物なら受託、継続改善と知識蓄積ならラボ型というように、目的に合う方式を選びます。

最初の一歩は不足工程の洗い出し

最初に不足工程と社内外の役割を整理し、外注費を持続的な内製力につなげていきます。

  1. ロードマップや保守、要件定義、設計、実装を洗い出します。QA、インフラ、運用も含めます。
  2. 社内の責任と外部へ任せる作業を分けます。
  3. 3〜5社から同じ前提で見積もりを取り、知識と自走範囲が残るか比べます。
  4. 採用・育成・開発者体験の改善も進めます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。