アクセス管理システムの開発・導入会社は、SSOやMFAだけでなく、IDの発行・変更・削除、権限レビュー、ログ監査まで設計できる会社を選ぶことが重要です。
アクセス管理という言葉には、入退室管理などの物理アクセスと、従業員・取引先・顧客が業務システムへログインする論理アクセスの両方が含まれる場合があります。本記事では後者、つまりIAMやIDaaSを中心に、株式会社riplaを最初に含むおすすめの開発会社・ベンダー6社を紹介します。既製サービスを導入する企業と、自社サービスの認証・認可機能を開発する企業のどちらにも役立つよう、各社の向くケース、連携方式、導入時の注意点まで整理します。
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・アクセス管理システム開発の完全ガイド
アクセス管理システムのパートナー選びが重要な理由

アクセス管理システムは、ログイン画面を一つにまとめるだけの仕組みではありません。人事情報をもとにアカウントを作成し、異動や退職にあわせて権限を変更・停止し、認証や操作の記録を監査できる状態まで整えて初めて、セキュリティと運用効率の両方に効果が出ます。
論理アクセスと物理アクセスを最初に切り分けます
今回扱う論理アクセスは、誰が、どの端末や場所から、どの業務システムを、どの操作まで使えるかを制御する仕組みです。認証は本人確認、認可は許可する操作の判定、IDライフサイクル管理は入社・異動・退職にともなうアカウントの変化を扱います。一方、入退室管理はカードリーダー、電気錠、現地施工、来訪者受付などが中心です。両者を混同すると、必要な会社や見積もりの前提が大きくずれます。
SSO導入だけでは退職者や過剰権限の問題が残ります
SSOを導入すると利用者のログイン操作は減りますが、人事台帳と各システムのIDが連携していなければ、退職者アカウントの停止漏れは解消されません。部署や役職をまたぐ兼務、委託先やゲスト、APIを呼び出すサービスアカウントまで考えると、認証製品の設定だけでなく、業務ルールと権限モデルの設計が必要です。個人情報保護委員会も、個人データにアクセスできる者の権限管理を適切かつ定期的に行う考え方を示しています(出典:個人情報保護委員会「アクセス制御を講じるための手法」、2026年確認)。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
アクセス管理の開発では、利用者と業務システムの一覧を整理し、認証と認可を分けて要件化することが出発点になります。riplaであれば、現場の業務フローや既存システムの使われ方を確認したうえで、SaaSの標準機能を使う範囲、既存システムを改修する範囲、個別開発が必要な範囲を切り分ける進め方ができます。単に製品を導入するのではなく、現場が運用できる権限申請、承認、棚卸しの流れまで含めて検討したい企業に向いています。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理など、複数部門にまたがる基幹システムの構築・導入を検討している企業に適しています。従業員向けのIAMだけでなく、顧客向けサービスのログイン、取引先ごとのテナント分離、APIの認可など、自社サービスに合わせた認証・認可の開発を相談しやすい点が特徴です。まずは利用者区分、対象システム、必要な権限、移行期限を共有し、既製IDaaSの活用と開発の境界を確認すると進めやすくなります。
野村総合研究所(NRI)|大規模なIAM構想と統合を支援

野村総合研究所(NRI)は、従業員IDだけでなく、消費者向けWebサービスの顧客IDなど、異なる利用者と用途に向けたIAMのソリューションを扱う総合系のSIerです。公式のソリューション情報では、OpenStandia KAID、Uni-ID Libra、Keycloak、midPoint、Okta、Microsoft Entra IDなどを組み合わせた構成が示されています。製品を一つに固定する前に、グループ全体のID統合方針や将来の認証基盤を設計したい場合の候補です。
特徴と強み
NRIの強みは、SSOやMFAを単独で導入するのではなく、ゼロトラスト、ネットワーク、端末、ログ監視などと関連づけて全体設計しやすい点です。グループ会社ごとに異なるActive Directoryやクラウドサービスを統合する場合、共通のID属性、認証強度、権限申請の責任者を先に定義できます。特定製品の機能に合わせて業務を変えるのではなく、監査要件や事業計画から逆算したい企業に向いています。
得意領域・実績
大規模企業、複数法人、顧客向けサービスと従業員向けシステムを同時に扱う企業に適しています。NRIの公式情報に掲載されているソリューションには、オープンソースを含む複数の選択肢があります。したがって、候補製品の比較だけでなく、標準プロトコルへの対応、移行時のデータ設計、障害時の代替認証、運用監視の担当範囲を提案依頼書に明記して見積もりを取ることが重要です。
SCSK|人事発令や兼務を含むID管理に対応

SCSKは、統合認証基盤の導入・運用支援と、アクシオが提供するクラウドID管理サービス「Keyspider」を扱う会社です。SCSKの公式ページでは、Keyspiderを日本企業に多い人事発令、兼務、業務日付などの要件に対応するクラウドサービスとして紹介しています。人事情報からクラウドとオンプレミスの各システムへIDや権限を連携したい企業にとって、業務運用と認証基盤を一緒に検討しやすい候補です。
特徴と強み
Keyspiderは、ロールベースのアクセス管理、IDの予約配信、兼務、引き継ぎ期間など、組織変更にともなう権限運用を意識した機能が公式に案内されています。公式ページに掲載されている定価は1ユーザー月額300円ですが、実際の費用は対象システム数、連携方式、初期設定、サポート契約などで変わります。ライセンス単価だけではなく、人事システムとのデータ項目、異動発令の反映タイミング、承認者の変更方法まで確認すると、導入後の手戻りを抑えられます。
得意領域・実績
SCSKは、統合認証基盤について15年以上の導入実績を公式に訴求しており、企画・検討から構築・運用まで支援する体制を示しています。既存の業務システムを残したまま、ID管理をクラウドへ移行したい企業や、内部統制のために権限変更の記録を整えたい企業に適しています。Keyspiderを採用する場合も、SCSKが担当する範囲とアクシオなどサービス提供元が担当する範囲を契約前に明確にしておく必要があります。
IIJ|ネットワーク・クラウドとIDaaSをまとめて支援

IIJは、クラウド型のID管理・認証サービス「IIJ IDサービス」を提供しています。公式情報では、SAML 2.0とOpenID Connect 1.0に準拠したサービスへのSSO、グループ単位の認証・認可、Active Directoryとの連携、FIDO2やデバイス証明書などの多要素認証、Microsoft 365とのID・ライセンス連携が案内されています。ネットワークやクラウド基盤の運用も含めて相談したい企業に向いています。
特徴と強み
IIJ IDサービスは、SSOだけでなく、接続元や利用者グループに応じたアクセス制御を設計できる点が特徴です。SAMLやOpenID Connectに対応するSaaSは標準連携し、対応していない古いシステムには、公式に案内されているプロキシ認証の選択肢を検討できます。従業員の利便性を高めながら、社外アクセス、端末条件、認証方式を段階的に強化したい場合に候補になります。
得意領域・実績
Microsoft 365や既存ADを利用している企業、ネットワークと認証を別々の会社に分けずに運用したい企業に適しています。IIJの公式情報には、IIJ IDサービスを起点にしたIDライフサイクル管理や、要件に応じてオープンソースを組み合わせるIAMソリューションも掲載されています。データの保管場所、障害時の認証継続、AD停止時の代替手段、ログの保存期間を提案時に確認すると、自社の運用条件に合うか判断しやすくなります。
HENNGE|HENNGE OneでSaaSのSSO・MFAを始めやすい

HENNGEは、クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」を提供するベンダーです。Identity Editionでは、SAML 2.0やOpenID ConnectによるSSO、多要素認証、ユーザーポータル、セルフパスワードリセット、Microsoft EntraやGoogle Workspaceとのユーザープロビジョニングなどが公式に案内されています。SaaSの利用が増え、情シスがアプリごとのアカウント管理から解放されたい企業に適しています。
特徴と強み
HENNGE Oneの公式価格ページでは、Identity Editionが1ユーザー月額300円からと表示されています。100ユーザーで単純計算すると月額3万円、年額36万円からがライセンスの目安ですが、税、最低契約数、初期設定、連携支援、オプションは別に確認する必要があります。SSOを入口にして、MFA、端末証明書、オンプレミスWebシステムへのリモートアクセスをどこまで追加するかを段階的に選びやすい点が強みです。
得意領域・実績
Microsoft 365、Google Workspace、Salesforce、Boxなど、クラウドサービスを中心に利用する企業に向いています。HENNGE Oneは複数のSaaSをまとめる用途に適しますが、複雑な職務分掌、顧客向けアプリの細かなAPI認可、独自の承認ワークフローが中心の場合は、SIerや開発会社を組み合わせる必要があります。HENNGEの導入事例や連携対象を確認し、自社の代表的な5〜10アプリで検証してから全社展開する進め方が安全です。
インターナショナルシステムリサーチ(ISR)|アクセス制限とパスワードレスに強い

インターナショナルシステムリサーチ(ISR)は、国産IDaaSプラットフォーム「CloudGate UNO」を開発・提供しています。公式ページでは、SSO、アクセス制限、IAM、多要素認証を組み合わせたサービスとして紹介され、Standard Plusは1ユーザー月額400円、Enterprise Plusは500円、Smart Packは600円と表示されています。プランによってActive Directory連携やデバイス証明書の扱いが異なるため、必要な認証強度に応じた比較が必要です。
特徴と強み
CloudGate UNOは、接続元IP、端末、証明書、生体認証、パスキーなどを組み合わせてアクセス条件を設計したい企業に適しています。単なるSSOではなく、誰がどの端末から利用できるかを細かく制御し、パスワードレスへ段階的に移行したい場合に検討しやすいサービスです。導入前に、スマートフォンを持たない従業員、派遣社員、共有端末、紛失時の再登録などの例外運用を確認してください。
得意領域・実績
ISRの公式導入事例には、Google Workspaceとオンプレミスの業務システムを統合したエステー株式会社、Google WorkspaceやSalesforceの認証を強化したアルヒ株式会社、パスキーや端末証明書を活用したM&A総合研究所などが掲載されています。CloudGate UNOの導入事例ページでは、2025年7月時点で1,400契約・70万ユーザーと案内されています。事例の数字は更新されるため、提案時点の最新値と、自社に近い業種・規模の事例を確認してください。
アクセス管理システムのパートナー選びで確認するポイント

6社は同じ種類の会社ではありません。NRIやSCSK、IIJは要件整理や統合、既存システムとの接続まで相談しやすいSIer・サービス事業者で、HENNGEとISRは自社のIDaaSを中心に導入するベンダーです。自社で必要な支援範囲を切り分けてから比較すると、価格と提案内容を正しく見比べられます。
実績は導入社数より自社に近い構成で確認します
「導入実績が多い」という説明だけでなく、従業員数、対象アプリ数、オンプレミスの有無、委託先やゲストの割合、認証方式、移行期間が自社と近い事例を確認してください。特に、既存システムがSAMLやOpenID Connectに対応していない場合、代理認証、リバースプロキシ、個別改修のどれで接続するかによって費用と将来の保守性が変わります。可能であれば、事例の担当者に、導入前の課題と例外運用を質問してください。
技術要件は標準プロトコルと運用機能を確認します
RFPには、SAML 2.0、OpenID Connect、OAuth 2.0、SCIM、Active Directoryや人事システムとの連携可否を記載します。さらに、RBACによる役割管理、ABACによる属性・場所・時間・端末状態を使った条件付きアクセス、特権ID、申請・承認、期間限定権限、定期的なアクセスレビュー、SIEMへのログ連携まで確認してください。IPAは2025年7月の不正ログイン相談が144件で過去最多になったと公表し、パスキーや多要素認証を推奨しています(出典:IPA「インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中」、2025年)。最新動向を踏まえると、パスワードだけを前提にした提案は避ける必要があります。
見積もりとプロジェクト管理の範囲をそろえます
公開料金があるIDaaSでは、1ユーザー月額300〜2,670円程度の表示が確認できます。HENNGE One Identity Editionは300円から、CloudGate UNOは400〜600円、Okta Workforce IdentityはStarterが940円、Essentialsが2,670円からです(出典:各社公式価格ページ、2026年確認)。100ユーザーならライセンスだけで月額3万〜26万7,000円、年額36万〜320万4,000円程度になりますが、税、最低契約数、初期設定、連携開発、移行、教育、監視費用は別です。
初期費用の目安は、50〜200ユーザーでSaaSを3〜10個つなぐ小規模導入なら50万〜300万円、200〜1,000ユーザーでADや人事連携、オンプレミス接続を含む中規模導入なら300万〜1,000万円程度です。1,000ユーザー超で複数法人、IGAやPAM、段階移行を含む場合は1,000万〜3,000万円以上になることもあります。これは公開料金と類似する認証基盤案件から整理した推定レンジであり、特定会社の見積額ではありません。候補会社には、初期費用、年額ライセンス、連携1本あたりの費用、運用支援、追加ユーザー単価、解約時のデータ返却を同じ項目で提示してもらってください。
よくある質問(FAQ)

アクセス管理システムを選ぶ際は、製品の機能だけでなく、自社の利用者、対象システム、運用体制を基準に考えることが大切です。ここでは、導入前によくある質問に直接回答します。
アクセス管理システムは開発とIDaaSのどちらがよいですか?
SaaS中心で標準的なSSOやMFAを早く導入したい場合はIDaaSが適しています。顧客向けサービスの独自認可、複雑なテナント分離、特殊な承認フロー、既存システムとの細かな連携が必要な場合は、IDaaSを中核にしながら不足部分を開発する構成が現実的です。最初から全面スクラッチにせず、標準機能と個別開発の境界を比較してください。
MFAやパスキーは全社員に必須ですか?
すべての企業に一律の製品や認証方式が法律で指定されているわけではありませんが、個人データの量や機微性、アクセス環境に応じて認証強度を高めることが重要です。まず管理者や重要システムからMFAを必須にし、スマートフォンを持たない従業員、共有端末、緊急時のブレークグラスアカウントを含む例外ルールを設計してから、対象を広げると運用しやすくなります。
アクセス管理システムの導入費用はいくらですか?
公開料金のあるIDaaSだけなら、100ユーザーで月額3万〜26万7,000円程度が一つの目安です。ただし、実際の導入費用には初期設定、既存アプリとの連携、ユーザー移行、MFA展開、教育、ログ監視、運用代行が加わります。小規模導入で50万〜300万円、中規模導入で300万〜1,000万円程度の初期費用を想定しつつ、対象ユーザー数とアプリ数を示して複数社から同じ条件で見積もりを取ってください。
まとめ

アクセス管理システムの会社選びでは、SSOの機能数だけでなく、IDライフサイクル、最小権限、MFA、権限レビュー、監査ログ、既存システム連携まで同じ基準で比較してください。今回紹介した6社は、riplaの業務要件に合わせた開発支援、NRIの大規模IAM構想、SCSKの日本企業向けID管理、IIJのネットワーク・クラウド統合、HENNGEのSaaS向けIDaaS、ISRのアクセス制限・パスワードレスという役割の違いがあります。
最初に作るべき資料は利用者・システム・権限の一覧です
候補会社へ相談する前に、従業員、取引先、顧客、ゲスト、サービスアカウントの区分と、対象となるSaaS、オンプレミスシステム、APIを一覧化してください。入社・異動・退職の反映期限、管理者権限の承認者、ログの保存期間、障害時の代替手段も整理すると、各社の提案を比較しやすくなります。まず重要システムでパイロットを行い、ログイン失敗や問い合わせの状況を確認してから段階展開することがおすすめです。
価格ではなく運用を含む総額で発注先を決めます
ライセンスの月額料金が安くても、連携開発や権限設計、運用教育に大きな工数が必要なら、総額は変わります。見積もりでは初期費用、ライセンス、追加連携、移行、教育、監視、保守、解約時のデータ返却を分けてもらい、3社程度で比較してください。アクセス管理を業務に定着させ、退職者の停止漏れや過剰権限を減らすところまで支援できる会社を選ぶことが、長期的な成果につながります。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
