学校・教育機関向け入試管理システムの費用は、単一校のWeb出願なら初期100万〜300万円程度が入口になり、自治体や複数校で採点・合否判定・既存システム連携まで含めると初期1,000万〜5,000万円超の規模になる可能性があります。
ただし、入試管理システムは出願フォームだけを作るのか、検定料決済、調査書確認、受験票発行、採点、合否判定、合格発表、入学手続きまでを一元化するのかで、必要な機能も費用も大きく変わります。この記事では、学校種別と業務範囲を分けながら、公開価格に基づく相場、見積もりの内訳、費用が変動する要因、導入費を抑えるポイントを説明します。
▼全体ガイドの記事
・学校・教育機関向け入試管理システム開発の完全ガイド
学校・教育機関向け入試管理システムとは何ですか?

学校・教育機関向け入試管理システムとは、募集要項の公開から出願受付、検定料の収納、書類確認、受験票発行、試験結果の登録、合否判定、合格発表、入学手続きまでを管理する業務システムです。Web出願の画面だけを指す場合もありますが、費用を正しく比較するには入試全体のデータフローを見る必要があります。
出願受付だけを管理するシステム
小規模な私立中学校や高等学校、専門学校などでは、まず志願者のアカウント登録、募集区分の選択、顔写真やPDF書類の提出、入力不備のチェック、検定料の決済、受験票の出力、合否照会をオンライン化するケースがあります。この範囲なら、標準化されたクラウドサービスや設定型サービスを利用しやすく、初期開発費を抑えやすいです。
一方で、出願画面を導入しても、学校側が紙の調査書を手入力したり、合格者データを別の学籍システムへ再入力したりすると、作業は完全には減りません。見積もりの前に、紙で残る業務、CSVで受け渡す業務、APIなどで自動連携する業務を分けておくことが重要です。
採点・合否判定・入学手続きまでを管理するシステム
大学、複数キャンパスを持つ学校法人、教育委員会が運用する公立高校では、出願後の処理まで含めることがあります。試験日程や会場、座席、面接枠の管理、点数入力、答案のスキャンやOCR、配点・傾斜配点・加点を考慮した判定、合格発表、点数開示、入学料の納付、辞退や繰り上げ合格の管理までを対象にすると、業務システムとしての設計量が増えます。
特に合否判定は、便利さだけでなく再現性と監査可能性が必要です。判定ロジックを画面やプログラムに埋め込むだけでなく、判定ルール、テストケース、承認者、変更履歴を残せる仕組みにすると、年度更新や制度変更にも対応しやすくなります。このような品質要件が、出願フォームだけの費用との差を生みます。
入試管理システムの方式別に費用を比較します

方式を選ぶときは、初期費用の安さだけでなく、入試年度が変わったときの設定作業、利用者数が増えたときの課金、障害時のサポート、データを他システムへ渡す方法まで確認します。標準機能に業務を合わせられるか、独自制度をシステムに合わせて作り込むかが、費用と導入期間を分けるポイントです。
SaaS・従量課金型は初期費用を抑えやすいです
クラウド型のインターネット出願サービスには、初期費用を無料にして、出願受理数に応じて利用料を請求する方式があります。公開料金の一例では、初期費用が無料で、出願受理1件あたり2,750円(税込)です。年間300人なら従量部分は82万5,000円、1,000人なら275万円になりますが、対象校や会員区分、サーバー管理費、決済手数料、特殊なカスタマイズの扱いは契約条件の確認が必要です(出典: インターネット出願システム「利用料金」、確認日2026年8月)。
この方式は、出願者数が少ない年度に固定費を抑えたい学校や、短期間でWeb出願を開始したい学校に向いています。ただし、受験者数が多い場合は従量課金が積み上がるため、3年分または5年分の出願者数を置いて比較します。受験料の収納代行手数料や、紙の調査書を別送する費用まで含めた総額を見ることが大切です。
個別開発は要件に合わせられますが、保守を含めて考えます
個別開発は、研究科ごとに設問や出願フローが異なる大学院、独自の推薦制度を持つ学校、複数の校務システムと連携する教育機関に向いています。公開価格の一例として、コーディアのWeb出願システムは、ベース版にカスタム変更を加えない最もシンプルな構成で、初期費用100万円+税から、年間保守50万円+税からと案内しています(出典: 株式会社コーディア「Web出願システム」、確認日2026年8月)。
この公開価格は、すべての学校に適用できる一律相場ではありません。設問カスタマイズ、画像・PDFアップロード、帳票、管理画面、推薦者入力、メール、合否発表などの追加機能、決済や本人確認、連携、負荷試験を加えると金額は変わります。初期費用だけでなく、サーバー管理、セキュリティパッチ、年度更新、問い合わせ窓口を誰が担うかも見積書で分けて確認します。
自治体向けの大規模クラウドは別の価格帯です
教育委員会や複数校で利用する場合、志願者・在籍中学校・志願先学校・教育委員会という複数の利用者を分け、ピーク時のアクセスや合否公開の負荷、専用サポート、監査ログ、障害時の復旧まで設計します。デジタル庁のサービスカタログに掲載されたSchool Engine「Web出願システム」では、初期費用3,000万円以上、運用費用は5年総額1億円、導入期間6か月〜1年と公開されています。初期費用は開発範囲、運用費用は学校数・志願者数・稼働期間などで変動する記載です(出典: デジタル庁サービスカタログ、確認日2026年8月)。
また、別の公立高校向けWeb出願システムでは、初期費用4,000万円、年間運用費3,000万円、導入期間10か月という公開例もあります。どちらも全国の学校にそのまま当てはめる数字ではなく、広域の公立入試を出願から合否発表まで扱う案件の公開基準です。単一校向けSaaSの料金と比較するときは、対象範囲と利用規模が違うことを必ず注記します。
入試管理システム開発の進め方と期間を確認します

費用を抑えたいからといって、要件定義やテストを短縮しすぎると、入試直前に追加開発が発生しやすくなります。入試は年度ごとの制度変更、帳票の修正、利用者への説明、アクセス集中への備えが必要なため、開発期間は機能数だけでなく、承認とリハーサルの日程から逆算します。
要件定義では入試業務をスイムレーンで整理します
最初に、志願者、保護者、在籍中学校、志願先学校、入試事務局、教育委員会などを横軸に置き、募集要項の公開から入学手続きまでの作業を時系列に並べます。誰がどのデータを入力し、誰が承認し、差し戻しや再提出が起きたときに何を記録するかを明確にします。この段階で紙の調査書、郵送書類、電話確認、手作業の集計を洗い出すと、必要な機能と不要な機能を切り分けやすいです。
同時に、過去の募集要項、願書、受験票、調査書、判定表、合格通知、点数開示書式を棚卸しします。入試区分数、学科数、試験日程、志願者数、帳票数、連携先、想定ピークアクセスをRFPに記載すれば、各社が同じ前提で見積もれます。現場の担当者だけでなく、情報システム、個人情報保護、経理、学校設置者の責任者も早めに参加させます。
設計・開発では権限とデータ連携を先に固めます
画面を作る前に、利用者ごとの権限、年度や入試区分の設定、個人情報の保存期間、ファイルの保管場所、帳票の出力条件を決めます。志願者は自分の出願と合否だけ、中学校は自校の生徒だけ、高校は担当する入試区分だけ、教育委員会は全体集計だけを見られるようにするなど、最小権限を基本にします。
学籍、校務支援、会計、学費収納、採点などの既存システムと連携する場合は、項目名、文字コード、更新タイミング、エラー時の再送方法、責任分界を合意します。CSV連携は始めやすい一方で、手動操作が残りやすいです。API連携は初期費用が増える可能性がありますが、二重入力や転記ミスを減らし、長期運用の効率に寄与します。
テストと本番リハーサルを入試日程から逆算します
テストでは、正常系だけでなく、重複出願、入力不備、書類差し戻し、決済失敗、メール不達、受験番号の再発行、判定ルールの境界値、辞退や繰り上げ合格を確認します。合否公開時に想定以上のアクセスが発生するため、締切直前と発表直後の負荷試験も必要です。試験結果の取込から合格発表までを、実データに近い匿名データで通し確認します。
公立高校向けの公開例では導入期間6か月〜1年、別の公開例では10か月と示されています。これを目安にすると、広域案件では要件定義、セキュリティ審査、開発、総合テスト、学校向け研修、本番リハーサルまで含めて10か月前後を見込む計画も不自然ではありません。ただし、機能数や既存システムの状態で変わるため、特定の期間を保証する数字として扱ってはいけません。
学校向け入試管理システムの費用内訳と相場

入試管理システムの見積もりは、開発者の人数だけでなく、業務整理、画面、帳票、連携、セキュリティ、テスト、サポートを分けて見ると比較しやすくなります。公開価格から読み取れる目安として、単一校の小規模カスタムは初期100万〜300万円程度、年間保守50万〜150万円程度が入口の推定レンジです。これはコーディアの公開価格などを基準にした整理であり、入試管理システム全体の統計ではありません。
要件定義・画面・帳票にかかる費用です
要件定義では、現行業務のヒアリング、業務フロー、権限一覧、データ項目、例外処理、非機能要件を整理します。入試区分や学科が多いほど、同じ出願画面を使い回せず、条件分岐や設定画面が増えます。出願者向け画面だけでなく、学校・中学校・教育委員会向けの管理画面も必要です。
帳票は費用が増えやすい領域です。受験票、受付票、宛名ラベル、試験会場一覧、面接枠、合格通知、点数開示、入学手続き書類など、出力項目とレイアウトを洗い出します。PDFを作るだけでなく、改ざん防止、再発行、出力履歴、印刷時のずれ、年度切り替えを検証する必要があるため、帳票数を見積もり条件に記載します。
決済・ファイル保管・外部連携にかかる費用です
検定料や入学料をクレジットカード、コンビニ、Pay-easyなどで受け付ける場合、決済事業者との契約、入金消込、返金、未払い、手数料表示を設計します。決済手数料が学校負担か志願者負担か、受験料に含まれるかはサービスごとに異なります。利用料だけを比較すると、決済の実費が抜けることがあります。
顔写真、調査書、推薦書、答案などを扱う場合は、ファイル容量、ウイルスチェック、暗号化、アクセス権、保存期間、削除、再提出、監査ログを見積もります。学籍や校務支援、会計、採点と連携するなら、接続先ごとにデータ項目とテストを定義します。連携先が3つ、5つと増えるほど、開発だけでなく調整と運用監視の費用も膨らみます。
セキュリティ・運用・サポートにかかる費用です
入試システムでは、TLS通信、強固な認証、多要素認証、最小権限、管理者の職務分離、操作ログ、暗号化バックアップ、脆弱性診断、WAFやDDoS対策、障害時の切り替えを要件に含めます。文部科学省は令和7年3月に教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインを改訂しているため、学校設置者や教育委員会のポリシーとの整合を確認します(出典: 文部科学省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」、令和7年3月)。
個人情報保護委員会も2025年6月に、学校での漏えい事案を踏まえた個人情報の取扱いに関する留意点を公表しています。志願者情報だけでなく、成績、家庭環境、健康に関する情報を扱う可能性があるため、委託先管理、保存期間、漏えい時の報告、問い合わせ窓口、繁忙期の電話支援を契約に落とし込みます。24時間対応が必要なのか、稼働期間中の平日対応でよいのかでも費用は変わります。
入試管理システムの費用が変動する5つの要因

同じ「Web出願システム」という名称でも、1校の出願受付と、複数校の入試業務を統合する基幹システムでは価格が違います。見積書の総額だけでなく、どの要因で増減したのかを確認すると、削ってよい機能と削ってはいけない安全対策が見えてきます。
学校数・志願者数・ピークアクセスです
利用校数と志願者数は、アカウント管理、データ容量、サポート、性能設計に直結します。年間300人の単一校と、約190校・約3万5,000人が利用する公立高校の広域運用では、同じ画面でも必要なインフラと運用体制が違います。システムディは、2025年3月に大阪府立学校の約190校・約3万5,000人について、出願登録から合格発表までを運用したと公表しています(出典: 株式会社システムディ「大阪府立学校 School Engine出願システム導入事例」、2025年)。
特に締切前の大量送信、合格発表直後の一斉アクセス、決済の集中を別々に見積もります。平均アクセス数だけを伝えるとピーク対策が不足するため、1分あたりの想定アクセス、同時ログイン数、ファイル送信数、合否公開の対象者数を提示します。
入試区分・判定ルール・帳票数です
一般選抜だけなら比較的標準化しやすい一方、推薦、総合型、帰国生、編入、専攻別、特別枠などが増えると、出願条件、提出書類、審査者、判定方法、公開内容が変わります。複数の入試区分を同じシステムで扱うなら、年度・区分・学科・日程・会場・募集人数を管理画面から設定できる設計が望ましいです。
合否判定に傾斜配点、加点、足切り、同点処理、複数段階選抜がある場合は、ルールを表形式で定義し、過去年度のデータで再計算します。ここを「担当者が表計算ソフトで処理する」構成に残すと、開発費は下がっても、転記ミスや監査対応のコストが残ります。費用削減では、判定の安全性を保ちながら段階導入できるかを検討します。
既存システム連携とセキュリティ要件です
学籍、成績、校務支援、会計、学費収納、採点のどれと連携するかで、初期費用が変わります。連携を後回しにすると、出願後に手入力が増え、導入効果が見えにくくなります。一方で、すべてを初年度に連携すると、調整先が増えて導入が長期化します。まず合格者データなど影響の大きい連携から始める方法もあります。
多要素認証、端末制限、IP制限、操作ログ、脆弱性診断、バックアップ、復旧目標、個人情報の削除・返却などは、学校設置者の基準に合わせて決めます。費用を下げるために安全要件を曖昧にするのではなく、必須、望ましい、将来対応に分けて見積もると、優先順位を保ったまま比較できます。
年度更新と繁忙期サポートの範囲です
入試は一度リリースすれば終わりではありません。募集要項の修正、年度切り替え、入試区分の追加、決済やメールの設定、学校向け操作説明、問い合わせ対応、障害訓練が毎年発生します。年額保守に何が含まれるか、年度更新は何人日までか、追加改修の単価はいくらかを確認します。
公開価格ではサーバー代込みの保守料金を示すサービスもありますが、すべてのサービスが同じ条件ではありません。電話窓口の時間、合否発表日の緊急連絡、復旧目標、代替運用、決済会社との調整を契約に含めるかで、ランニングコストは変わります。学校側の担当者が年度更新を行うのか、ベンダーに委託するのかも事前に決めます。
入試管理システムのコストを最適化するポイント

費用最適化の基本は、機能を一律に削ることではなく、入試業務のリスクと効果に合わせて導入範囲を分けることです。出願だけを先にクラウド化し、採点や学籍連携を次年度に拡張する方法もあります。ただし、後から連携できるデータ形式と権限設計を初期段階で決めておく必要があります。
標準機能に合わせる業務と独自化する業務を分けます
標準機能に合わせやすいのは、アカウント登録、出願情報の入力、一般的な決済、受験票出力、メール通知などです。学校固有の帳票や特殊な判定ルールまで標準化しようとすると、現場の負担が増えます。一方で、すべてを個別開発すると、初期費用と年度保守が増えます。
そこで、法令・校則・募集要項に直結する業務、誤りが許されない判定・収納、学校独自の帳票は個別要件として扱い、通知や一覧表示などは標準機能を活用する切り分けが有効です。標準機能で対応できる範囲を各社にデモしてもらうと、見積書だけでは分からない追加開発の差を比較できます。
PoCと段階導入で手戻りを減らします
制度や現場運用が複雑な場合は、全機能を一度に作る前に、1校・1入試区分・1年度分の小さなPoCを実施します。志願者登録から書類提出、決済、学校承認、受験票発行までを実際に通して、入力項目、権限、問い合わせ、紙との併用を確認します。PoCの目的は安く作ることではなく、本番で変わる要件を早めに見つけることです。
段階導入では、初年度に出願・決済・合否照会、次年度に採点・判定支援・学籍連携というように分けられます。ただし、データモデル、利用者ID、権限、ログ、APIの拡張性は初期から設計します。後から連携できない構造にすると、段階導入で節約した費用以上の改修費が発生する可能性があります。
3年総額で利用料と保守費を比較します
初期費用が無料でも、従量課金、サーバー管理費、決済手数料、帳票追加、サポート、データ出力、年度更新が別なら、実際の支払額は変わります。反対に、個別開発は初期費用が大きくても、年間の受験者数が多い場合や、紙・転記・郵送を大きく削減できる場合があります。
比較表には、初期費用、年間固定費、受験者課金、決済手数料、追加開発、年度更新、保守、サポート、データ移行、終了時の返却費を並べます。3年総額は「初期費用+3年分の固定費+3年分の利用量に応じた費用+一時的な追加費用」で計算します。出願者数は少ない年、標準の年、多い年の3パターンを置くと、従量課金の影響を判断しやすいです。
見積もりを依頼するときの確認ポイント

見積もりの精度は、依頼側が示す前提条件で大きく変わります。「入試管理システムを作りたい」という相談だけでは、各社が異なる機能を想定するため、安い見積もりと高い見積もりを比較できません。現行業務と、導入初年度に必須の範囲を整理してから、同じ資料を複数社へ渡します。
RFPに入試規模と機能範囲を記載します
RFPには、学校種別、学校数、キャンパス数、入試区分数、学科数、年間志願者数、想定ピークアクセス、募集年度、稼働希望日、利用者の種類を記載します。出願、書類、決済、受験票、会場、採点、合否判定、発表、入学手続きのうち、どこまでを対象にするかも明示します。
さらに、既存システム名、連携方式、帳票数、ファイル容量、保存期間、認証方式、監査ログ、バックアップ、復旧目標、障害時の連絡体制、研修対象者を記載します。公開価格を基準にする場合は、その価格に含まれる機能と含まれない機能を確認し、初期費用と年間費用を分けて提示してもらいます。
複数社を同じ条件で比較します
比較対象は、SaaS、設定・拡張型、個別開発、自治体向け基盤など、方式が異なる会社を含めます。価格だけでなく、学校種別の実績、出願後工程の対応範囲、最大同時アクセス、年度更新、決済、帳票、採点、合否判定、データ連携、セキュリティ認証、サポート時間を同じ質問で確認します。
実績は導入校数だけで判断しません。三菱総研DCSのmiraicompassは全国の小・中・高校1,900校以上が利用していると案内されていますが、学校種別や導入範囲の確認が必要です。システムディは大阪府立学校で約190校・約3万5,000人の出願登録から合格発表までの事例を公表しています。自校と近い制度・規模・運用の事例を聞くことが、価格の妥当性を判断する材料になります。
契約と障害時の責任分界を確認します
契約前には、稼働率の考え方、障害の定義、復旧目標、データのバックアップ、個人情報の保存場所、再委託先、脆弱性対応、ログの保管期間、解約時のデータ返却を確認します。決済障害、メール不達、合否発表の遅延、ファイル破損など、入試特有の事象について、学校とベンダーのどちらが一次対応するかを決めます。
本番前には、障害時の代替手段も訓練します。紙受付へ切り替えるのか、受付期限を延長するのか、電話窓口で何を案内するのか、合否公開を一時停止できるのかを決めます。システムが正常に動くことだけでなく、止まったときに入試業務を継続できることが、教育機関向けシステムの費用対効果を左右します。
学校・教育機関向け入試管理システムのよくある質問

ここでは、費用と導入判断に関して特に質問されやすい点をまとめます。公開価格はサービスの対象校や条件によって変わるため、金額をそのまま自校の予算に当てはめず、同じ前提条件で見積もりを取り直します。
入試管理システムの開発費用は最低いくらですか?
公開価格の一例では、シンプルなWeb出願システムの初期費用が100万円+税から、年間保守が50万円+税からです。クラウド型には初期費用無料で出願1件あたり2,750円(税込)という料金例もありますが、機能、対象校、サーバー管理費、決済手数料、特殊なカスタマイズは別条件の可能性があります。
したがって、「最低いくら」という単一の答えはありません。出願受付だけなら公開価格を参考にした数十万〜数百万円規模が入口になる場合がありますが、採点、合否判定、連携、監査、複数校運用まで含めると、初期1,000万〜5,000万円超の推定レンジも検討対象になります。
SaaSと個別開発はどちらが安いですか?
短期間で標準的な出願受付を始めるなら、初期費用を抑えやすいSaaSが有利になりやすいです。ただし、受験者課金が多年度にわたって増える場合、独自の帳票や判定、学籍連携が必要な場合は、個別開発やハイブリッド方式の方が業務全体の費用を抑えられる可能性があります。
初期費用だけではなく、3年総額で比較します。標準機能に合わせるための現場作業、紙の郵送、二重入力、年度更新、障害時の対応まで含めると、システム利用料以外のコストが見えるようになります。
導入にはどのくらいの期間が必要ですか?
単一校で標準機能を利用するだけなら、募集要項の設定と操作研修を含めて短期間で開始できるサービスがあります。一方、自治体や複数校のシステムでは、公開例として6か月〜1年、10か月という導入期間が示されています。要件定義、セキュリティ審査、連携、総合テスト、本番リハーサルまで含めて、稼働年度から逆算します。
入試日程に間に合わせることを優先しすぎると、テストや研修が不足する可能性があります。最初の年度は出願と決済に絞り、次年度に採点や連携を追加する段階導入も選択肢ですが、初期設計で将来拡張できるデータ構造を確保します。
入試管理システムで最低限確認すべきセキュリティは何ですか?
通信の暗号化、強固な認証、最小権限、管理者の職務分離、操作ログ、暗号化バックアップ、脆弱性対応、障害時の復旧、個人情報の保存期間と削除・返却を確認します。教育委員会や学校設置者の教育情報セキュリティポリシー、委託先管理、再委託、漏えい時の報告手順との整合も必要です。
入試直前のアクセス集中や合否公開時の負荷試験、決済障害やメール不達の訓練も、機能一覧とは別の必須確認事項です。認証規格の有無だけでなく、実際のサポート体制、ログの確認方法、障害時の連絡先まで聞きます。
まとめ

学校・教育機関向け入試管理システムの費用は、出願フォームだけなら初期100万〜300万円程度が入口になり、初期費用無料・出願者課金のクラウド型もあります。公開価格では、初期100万円+税から、年間保守50万円+税から、出願受理1件2,750円(税込)といった例が確認できます。一方、教育委員会や複数校で出願から合否発表までを扱う場合は、初期3,000万円以上、5年運用1億円、導入6か月〜1年という公開例もあり、価格帯は大きく異なります。
費用を判断する要点です
相場を判断するときは、学校数、志願者数、ピークアクセス、入試区分、帳票、決済、採点、合否判定、既存システム連携、セキュリティ、年度更新、サポートを分けて整理します。公開価格と推定レンジを区別し、初期費用だけでなく利用料・保守費・決済手数料・移行費・運用負担を含む3年総額で比較します。
問い合わせ前に整理することです
最初に、出願から入学手続きまでの業務フロー、過去の帳票、入試区分、年間志願者数、連携先、個人情報の扱い、稼働希望日を整理します。そのうえで、標準機能で始める範囲、個別開発する範囲、将来拡張する範囲を分け、複数社へ同じ条件で相談します。入試直前に慌てないためにも、テストと本番リハーサルを含む計画を早めに作ることが、費用と品質の両方を守ります。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
