Adobe Commerceのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

Adobe Commerceの構築費は、ECの規模と移行・連携の範囲で変わります。B2Bや多国展開では、200万円〜1億5,000万円以上が目安です。

費用の内訳、規模別の価格帯、ランニングコストを順に見ます。全体像は、Adobe Commerceのシステム開発の完全ガイドもご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・Adobe Commerceのシステム開発の完全ガイド

Adobe Commerceのシステム開発費の目安

小規模ECでは、200万円台から始まる公開例があります。一方で、企業向けの本格導入では、1,000万円を超えることも珍しくありません。

価格差が大きいのは、商品・価格・在庫・注文・顧客・出荷の仕組みを既存業務システムとつなぐ必要があるためです。

ここでいう開発費に含める範囲

金額を比べるときは、構築費と、別途確認が必要な費用を分けて見ます。

  • 構築費の範囲:構築、移行、連携、初期設定を含む範囲が目安です。
  • 別途費用:ライセンス、決済手数料、広告費、社内人件費は含まれません。
  • ライセンス見積:企業規模、GMV、構成、契約条件に応じて、Adobeが個別に見積もります。
  • 年間TCO:公開されている構築費だけを総額とは見ず、ライセンス、クラウド、拡張機能、監視、保守まで含めて考えます。

見積の幅が大きくなる理由

業務内容や販売地域によって、設計・テストや既存システムとの調整範囲が変わります。

  • 販売業務:単一通貨で手作業登録するECと、取引先別の価格・承認・見積・在庫引当を扱うECでは、設計とテストの内容が異なります。
  • 多ブランド展開:複数ブランド、多言語、多通貨を加えると、設計とテストの量が増えます。
  • B2B機能:顧客別カタログ、契約価格、購買承認、見積依頼の機能があります。
  • 既存業務との調整:受注・会計・物流のルールに合わせる作業が、別に発生します。

ポイント

金額を比べるときは、構築費だけでなく、連携範囲や別途費用まで同じ条件でそろえて見ます。ライセンスや決済手数料、社内人件費が含まれるかは、見積ごとに確かめます。

Adobe Commerceの費用内訳

要件定義、設計・環境構築、実装、テストの見積配分例を割合の範囲と横棒で比べた図。
実装の配分が最も大きい構成です。

工程ごとの見積を比べる際は、業務システムの一次Q&Aをもとにしたリサーチノートの配分例が参考になります。

  • 要件定義:10〜12%
  • 設計・環境構築:22〜24%
  • 実装:48〜50%
  • テスト:15〜17%

Adobe Commerceでは、上の配分にデータ移行と外部連携の工数が加わりやすく、注意が必要です。

要件定義・企画にかかる費用

要件定義では、画面の設計より先に、業務フローとシステム間の役割を整理します。

  • 商品・価格:商品マスタの正となるデータと、価格を決めるシステムを明確にする作業です。
  • 在庫・承認:在庫を引き当てる時点と、注文変更・返品の承認者を決めておきます。
  • 現状把握:業務部門へのヒアリングと、現行システムの調査を行います。

Fit/Gap分析や、画面・権限・連携一覧、非機能要件まで含めると、単なる初期設定より費用は上がります。

後工程の手戻りを抑えられる点もあります。

設計・環境構築・画面開発の費用

設計・開発費は、初期設定の範囲と、画面や連携をどれだけ独自に作るかで変わります。

  • 環境・データ:環境構築、テーマと画面の調整、商品・顧客・注文の設定が含まれます。
  • 機能設定:決済・配送の組み込みや、検索・キャッシュの設定も対象に入ります。
  • 標準テーマ:ブランドカラーやロゴの調整で済む場合、開発期間を短くしやすくなります。
  • 独自構成:独自の購入導線、ヘッドレス、PWAは工数が増えます。
  • 追加設計:フロントエンドとバックエンドを別々に設計し、テストもそれぞれ行います。

データ移行・外部連携の費用

移行・連携の見積は、データ整備から接続後の運用までを分けて確認します。

  • 商品データ:商品コードの統合、属性変換、画像の再配置が含まれます。
  • 会員・受注・在庫:パスワードや受注履歴の扱い、在庫同期の時期を決めたうえで、移行テストを複数回行います。
  • 外部接続:ERP、WMS、PIM、CRM、店舗POS、決済、配送会社それぞれのAPI仕様を調べます。
  • 運用設計:エラー時の再送、監視、責任分界まで見積に含めます。

規模別のAdobe Commerce構築費用と開発期間

小規模ECから大規模・多国展開・ヘッドレスまで、4つの規模別に構築費用レンジが段階的に示された図。
移行や連携を含む範囲で費用帯が広がります。

以下のレンジは、リサーチノートの相場と国内ベンダーの公開目安を組み合わせたものです。

対象は構築・移行・連携・初期設定です。

実際の価格は、商品点数、会員数、注文量で変わります。連携先やデザインによっても変わり、導入方式や可用性も金額に関わります。

ライセンスと決済手数料は含めていないので、自社条件で再見積もりを取ります。

標準的な小規模ECは200万〜500万円、3〜6か月

この規模の費用は、構成と公開目安を確認して考えます。

  • 構成:商品・顧客・注文の基本機能を使い、標準テーマを調整したうえで、基本的な決済と配送を設定する形です。
  • 公開例:標準構成で200万円〜、期間はおおむね3か月〜という例です。

この公開目安は、国内のAdobe Commerce認定パートナーである株式会社マルウェブの記事「Magentoとは?特徴・費用・Shopifyとの違い」に示されています(2026年確認)。ただし、この下限に有償ライセンス、複雑なデータ移行、個別のERP連携が含まれるとは限りません。

既存ECからの移行は500万〜1,500万円、4〜9か月

会員、商品、注文を移す中規模案件は、500万〜1,500万円程度が検討レンジです。対象には、クーポンや複数決済、在庫・物流連携も含まれます。

なお、基幹連携や多言語対応を含む中規模案件は、850万円〜、6か月以上とする公開目安が、株式会社マルウェブの記事「Magentoとは?特徴・費用・Shopifyとの違い」に示されています(2026年確認)。データクレンジングの範囲や移行リハーサルの回数によって、機能数が同じでも費用に差が出ます。

B2B・ERP連携・マルチストアは1,500万〜5,000万円、6〜12か月

取引先別の価格や会社階層、購買承認・見積を扱う場合は、1,500万〜5,000万円が目安です。掛け払いやPunchOut、ERP/WMS連携も、この目安に含まれます。

B2Bでは、どの取引先がどの価格と承認を経て、どの倉庫から出荷するかという業務ルールの整理に工数がかかります。

Adobe公式は、顧客別価格と契約カタログ、購買承認と見積依頼を、B2B向けの主要機能として紹介しています(出典: Adobe公式「B2B commerce optimization」、2026年確認)。

大規模・多国展開・ヘッドレスは5,000万〜1億5,000万円以上、9〜18か月以上

大規模案件では、構成範囲や運用要件を踏まえて、予算に幅を持たせます。

  • 対象範囲:複数国・ブランド、リアルタイム連携、大量トラフィック、PWA・ヘッドレスを含むと、5,000万〜1億5,000万円以上の可能性があります。
  • 運用要件:厳格な監査やディザスタリカバリ、段階的な地域展開も、費用に影響します。
  • 予算の位置づけ:類似する大規模EC・業務システムの条件から置いたレンジで、特定案件の断定価格ではありません。

Adobe Commerce 2.4.8には、PHP 8.4やMariaDB 11.4との互換性、GraphQLの強化が含まれ、500を超える品質修正も入っています(出典: Adobe Commerce 2.4.8リリースノート、2026年確認)。

既存環境のアップグレードを同時に行うかどうかも、工数に影響します。

ポイント

規模別の目安は、そのまま予算とせず、自社の商品点数、会員数、注文量、連携先を伝えて再見積もりを取るための出発点として使います。

初期費用以外に必要なランニングコスト

構築費だけを見ると、導入後の費用を見落としやすくなります。そのため、初年度と2年目以降に分けて試算します。

項目は、ライセンス、クラウド・サーバー、CDN・WAFに分けて見積もります。

拡張機能や監視、パッチに加えて、障害対応・改善開発も項目に入れます。

Adobeのライセンス料金

導入予算を立てる際は、ライセンス価格の決まり方と、構築費との境界を確認しておきます。

  • 個別見積:Adobeの製品価格ページでは、企業規模や取引総額、契約条件に応じた相談・見積の形です。
  • 構築費との区分:ベンダーの見積にライセンスが含まれるか、Adobeとの別契約になるかを確かめます。
  • 機能差の費用:Magento Open Sourceと同じ予算感では、必要な機能の差額を賄えない場合があります。

クラウド・拡張機能・外部サービスの料金

運用基盤と拡張機能は、利用料だけでなく、更新の条件も含めて見積もる必要があります。

  • 運用基盤:クラウドやサーバー、DBのほか、検索、キャッシュ、バックアップの費用が発生します。CDN、WAF、メール配信、監視も対象です。
  • 拡張機能:決済、配送、検索改善、会員連携、レビューの各機能について、買い切りか定額制かを確かめます。
  • 更新条件:拡張機能の更新費と、Adobe Commerceのバージョン更新への対応を見ておきます。
  • 公開価格例:最小構成のサーバーを月額80米ドル程度からとする例があります。
  • 価格の適用範囲:小規模構成の目安で、本番のピーク負荷や冗長化は保証しません。

保守・セキュリティ・改善開発の料金

日々の保守と、計画的な更新は分けて見積もります。

一般的な業務システムの保守費は、初期構築費の年15〜25%が目安です。

  • 運用保守:セキュリティパッチ、バージョンアップ、障害の一次対応、ログ監視、バックアップ確認を行います。
  • 改善対応:拡張機能の更新や軽微な改善も、保守の範囲に含めます。

マルウェブの公開例では、システム保守を標準価格の15%としています。ただし、24時間365日対応、サーバー保守、追加開発は別料金です。

2.4.8系の通常サポートは2028年4月11日に終了します(出典: Adobe Commerce「Released versions」、2026年確認)。そのため、期限に沿って更新費を計画し、大規模な突発改修を防ぎます。

ポイント

導入後の費用は、構築費とは別に、初年度と2年目以降に分けて試算します。ライセンスや運用基盤、拡張機能、保守を含めて見ると、予算の見落としを防ぎやすくなります。

Adobe Commerceの費用が変動する主な要因

見積を比べるときは、機能数だけでなく、データの複雑さと連携数を見ます。

失敗時の影響もあわせて見ておくと、価格差の理由を説明しやすくなります。

商品・顧客・注文データの量と品質

商品点数、カテゴリ、規格が複雑だと、移行工数が増えます。さらに、セット・関連商品や価格表も工数に関わります。画像や在庫拠点が複雑な場合も、移行工数は増えます。

会員の重複や住所の欠損、商品コードの揺れ、税区分の差の修正は、開発会社が担えば費用に含まれます。移行データは、継続利用分と参照保管分に分けて、初期作業を整理します。

B2Bの商流・多言語・マルチストアの有無

企業別価格や得意先別の商品表示、見積承認は、単純な会員ランクより業務ルールが複雑です。加えて、営業担当の代理注文や掛け率、最低発注数も、ルールとして整理する必要があります。

ブランド別・国別ストア、多言語、多通貨を扱うと、管理画面の権限や翻訳が増えます。税や配送条件まで扱う場合は、決済、注文連携、テストケースも増えます。

初期の実装では、売上や業務継続に直結する範囲を優先します。将来使うかもしれない機能は、あとから検討します。

構成方式・性能・セキュリティ要件

構成方式によって費用の出方が変わるため、制御性と運用負荷を確認します。

  • PaaS・オンプレミス:インフラを細かく制御できます。
  • Cloud Service・ヘッドレス:Cloud Serviceは運用負荷を下げやすく、ヘッドレスは独自のフロントを使います。
  • 性能要件:集中時の注文数や検索速度を定め、バックアップの復旧時間や障害時の切替も決めます。
  • 安全性・見積範囲:脆弱性診断とPCI DSS対応を非機能要件に含めると、必要なインフラと試験範囲を見積もれます。
  • 構成費:安価な構成はピーク時に販売機会を失う恐れがあるため、判断は月額以外の項目もあわせて行います。

ポイント

見積の差が、データ量や連携先の多さ、B2Bの業務ルールのどれから来ているかを切り分けると、社内で価格差を説明しやすくなります。

費用を無駄にしない開発の進め方

企画・要件定義、設計・開発、移行・テスト・リリースの3段階をカードで示した図。
初期の範囲決めから移行準備までを一続きで捉えます。

標準機能と自社固有の業務を分けて、移行とテストを早い段階で試す進め方が安全です。

機能開発の期間だけでなく、移行や切替の期間も見積もります。期間の目安は、小規模が3〜6か月、中規模が4〜9か月、B2B連携が6〜12か月、大規模が9〜18か月以上です。

企画・要件定義でのMVPの決定

企画段階では、初期範囲の優先度と、実現方法を分けて整理します。

  • Must:売上や業務継続に必須の要件です。商品検索、価格表示、注文、決済、在庫連携を置きます。
  • Should・Later:効果が高いものはShouldに、高度なレコメンドや全地域同時展開はLaterに分けます。
  • 実現方法:標準機能、拡張機能、API連携、個別開発のどれで実現するかを、Fit/Gap表で整理します。
  • 改変範囲:Fit/Gap表を使うと、不要なコア改変を減らせます。

設計・開発での標準機能と拡張の使い分け

Adobe Commerceのコアコードを直接改変すると、更新や脆弱性対応のたびに追加検証が必要になります。

開発もデザインも、標準機能と拡張で対応できる範囲から進めます。

  • 拡張方法:API、イベント、App Builderなどを優先します。
  • 個別開発:どうしても必要な箇所だけを、個別に作る範囲として明確にします。
  • デザイン:標準テーマの調整から始め、次に購入率へ影響する画面を改善します。

デザインをこの順に進めると、見た目への投資が業務連携や品質試験を圧迫しにくくなります。

移行・テスト・リリースの計画

切替時の手戻りを防ぐため、移行から運用準備までを計画に含めます。

  1. データ移行は一度きりにせず、サンプル移行、全量移行のリハーサル、本番移行の順に進めます。
  2. 機能テストに加えて、連携停止時の再送や在庫差異、決済失敗、返品を確認します。さらに、権限、ピーク負荷、バックアップ復旧も見ておきます。
  3. 受入試験の担当者と合格条件を、事前に決めます。
  4. 教育やリリース後の問い合わせ窓口も工程に含めると、追加費用を抑えられます。

Adobe Commerceのコストを最適化するポイント

コストを最適化するには、開発会社の単価だけでなく、将来の更新や障害対応を含むTCOを見て、初期開発と運用の範囲を決めます。

MVPとFit/Gapによる初期範囲の絞り込み

初期リリースに必要な業務と、改善で対応できる業務を分けます。標準のカタログや価格、在庫の機能で足りる部分は、個別画面を作りません。注文やB2B会社管理も、標準機能で足りるなら個別画面は不要です。

投資は、差別化に直結する商品構成や連携に向けます。要件は削らず、導入効果を検証できる単位に分けます。

コア改変を避けたAPIと標準機能の活用

更新のたびに作り直すコードを減らすと、初期費用と将来の保守費を抑えやすくなります。

標準機能、拡張機能、外部連携のそれぞれについて、確認する点を決めておきます。

  • 標準機能:まずは、標準機能で実現できるかを見ます。
  • 拡張機能:対応バージョンや提供元の保守状況を見て選びます。脆弱性情報とライセンス更新費も確かめます。
  • 外部連携:APIやイベントを使って責任範囲を明確にし、連携先が変わっても耐えられる設計にします。

移行と展開の段階化

全地域やブランドを同時に切り替えず、対象の地域や商品群を絞って稼働させる方法があります。商品や会員も、同じ考え方で段階的に切り替えられます。そのうえで、運用上の問題を解決してから対象を広げます。

段階化で初期構築の範囲を抑えられる一方、旧システムとの並行運用やデータ同期の費用が生じます。そのため、両方を見積に入れます。

この判断では、短期の費用だけでなく、失敗時の損失を小さくする効果も含めて見ます。

見積を取る際に確認すべきポイント

見積を見るときは、総額の安さだけでなく、含まれる作業や別料金、金額が増減する条件を確認します。そのうえで、3社程度から同じ前提で提案を受け、工程別の金額と成果物を比べます。

RFPへの前提条件の記載

RFPには、見積の前提になる条件を書いておきます。

  • 規模:商品点数、SKUの構造、会員数、月間・繁忙期の注文数、販売国、ブランド数を記載します。
  • 業務・連携・日程:決済・配送、連携先、データ移行の対象期間、希望リリース日を伝えておきます。
  • B2Bの場合:取引先数、価格表、承認段階、見積・掛け払いの有無も、あわせて示します。
  • 未確定の数値:アクセス数や注文数は、現状値と将来の想定を分けて書きます。

前提を示しておけば、過剰な構成と、不足する性能の両方を防ぎやすくなります。

工程・成果物・別料金の分解

要件定義書やFit/Gap表、画面一覧は、どこまでが納品物かを見ます。移行設計やAPI仕様は、納品物に入るかどうかを見ます。テスト計画や運用設計、教育資料も、範囲を明確にします。

Adobeライセンス、クラウド、拡張機能、決済が別料金なら、金額と条件を明記してもらいます。ドメインやSSL、翻訳は、別料金かどうかを見ます。データクレンジングや負荷試験、脆弱性診断は、金額の内訳を確かめます。

リリース後の追加開発も、見積に含まれるかを確認します。また、「標準対応」と書かれた機能は、設定と検証の担当者を明確にしておきます。

保守・契約・責任分界の確認

契約前に、基盤運用とカスタマイズ部分の担当範囲、障害時の連絡・復旧条件をそろえておきます。

  • 責任分界:Adobe Commerce on CloudやPaaSでは、Adobeの基盤と、利用企業・開発会社の担当を分けて考えます。
  • 運用対象:カスタムコードや拡張機能、データ、PCI DSS、WAF設定、パッチ適用について、担当を定めておきます。
  • 障害対応:一次窓口や復旧目標、時間外対応、再委託の条件を書いておきます。
  • 契約終了:ソースコードや設計書の権利、更新費、終了時の引き継ぎを確かめます。

保守の責任が曖昧だと、初期見積が安くても、将来の追加費用が増えます。

ポイント

見積の比較では、同じ前提で依頼した提案を工程別に並べ、別料金と責任分界がそろっているかで判断します。総額だけで比べると、含まれる作業の差を見落とすおそれがあります。

Adobe Commerceのシステム費用に関するよくある質問

見積依頼の前に検索されやすい質問を、まとめて取り上げます。単価だけでなく、対象範囲と変動条件もあわせて確認します。

Adobe Commerceのライセンス料金は公開されていますか?

ライセンス料金は、企業規模や取引総額、利用構成、契約条件などを踏まえた個別見積で決まります。

構築会社とAdobeのライセンス見積が別々になる場合もあります。そのため、初期費用と年間費用の両方を確認します。

Adobe Commerceは最低いくらから構築できますか?

国内ベンダーには、標準構成を200万円〜、3か月〜として公開している例があります。

ライセンスや複雑な移行、基幹連携は含まれない場合があります。独自デザインや性能試験、保守も、含まれていないことがあります。そのため、自社要件を加えた見積で判断します。

Magento Open Sourceを選べば費用を抑えられますか?

ライセンスの違いにより、初期費用と年間費用を抑えられる可能性があります。一方で、Adobe CommerceのB2B機能やサポート、運用機能が必要な場合は、別途の開発や拡張が求められます。

ライセンス費だけでなく、必要な機能の実装や保守を含めた5年程度の総額で比べます。

Adobe Commerceの開発期間はどのくらいですか?

小規模ECは3〜6か月、中規模の既存EC移行や複数連携は4〜9か月が目安です。B2B・ERP連携は6〜12か月、大規模な多国展開は9〜18か月以上です。

移行リハーサルや受入試験、社内教育を含め、繁忙期を避けた切替日も考えると、機能開発だけの期間より長くなります。

まとめ

構築費の目安は、小規模ECで200万〜500万円、既存EC移行や複数連携で500万〜1,500万円です。B2B・ERP連携やマルチストアの場合は、1,500万〜5,000万円が目安です。

大規模・多国展開・ヘッドレスでは、5,000万〜1億5,000万円以上が目安です。金額は、データ品質や業務ルール、連携先によって変わるほか、性能やセキュリティ、保守範囲によっても変わります。

初期費用とTCOの分け方

構築・移行・連携の初期費用に加えて、年間TCOを作ります。年間TCOには、Adobeライセンスやクラウド、拡張機能を含めます。決済や保守、パッチ、改善開発も、その中に入れます。

3社程度から同じ前提で提案を受け、工程と成果物をそろえて比べます。別料金と責任分界も同じ前提でそろえると、安さだけでは分からない妥当性を判断できます。

業務要件とデータの整理

見積と実装方法を固める前に、業務データの担当と優先順位を明確にします。

  • データ担当:商品、顧客、価格、在庫のデータオーナーを決めます。注文、出荷、返品の担当も、あわせて決めておきます。
  • 連携の責任分界:ERP・WMS・CRMなどとの担当範囲です。
  • 実装の優先順位:Must/Should/Laterを決めたうえで、Adobe Commerce標準、拡張機能、API、個別開発の順に実現方法を検討します。

複雑な商流や多拠点連携を適切に見積もり、更新と保守まで含めて運用できるパートナーを選ぶことが、費用対効果の高い導入につながります。

機能や構成の全体像は、全体ガイドもあわせてご覧ください。Magento Open Sourceとの違いや導入方式、開発会社の選び方も、そちらで取り上げています。

▼全体ガイドの記事
・Adobe Commerceのシステム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。