Amazon EC2のシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

Amazon EC2のシステム開発は、業務要件と品質条件を整理し、構成を選んだうえで、設計・テスト・稼働・定着の順に進めると、運用できるシステムになります。

段階ごとに何を決め、どこで費用が膨らみやすいかを押さえておくと、開発会社との打ち合わせで論点を整理しやすくなります。

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・Amazon EC2のシステム開発の完全ガイド

Amazon EC2のシステムの全体像

一般的な構成を中央に置き、ALB、プライベートサブネット、RDSまたはAurora、S3・EBSを注釈で示した図
通信、データベース、ファイル類の置き場を分けて捉えられます。

Amazon EC2は、AWS上でCPUやメモリなどの計算資源を持つ仮想サーバーを起動するサービスです。ただし、EC2だけでは顧客管理や受発注などの業務システムは完成しません。

業務システムにするには、VPC、サブネット、Security Group、EBSを基盤に、データベースとアプリケーションを組み合わせます。認証、バックアップ、監視も組み込みます。また、責任範囲を先に理解しておくと、起動後に本番で運用できない事態を防ぎやすくなります。

EC2・ネットワーク・データの役割分担

一般的な構成では、通信をALB(Application Load Balancer)で受け、EC2をプライベートサブネットに置きます。データベースは、RDSまたはAuroraへ分離します。

  • ファイル類:画像や大量のログはS3、ブロックストレージはEBS
  • 名前解決:Route 53で行う
  • 監視:メトリクスとログはCloudWatchで見る

役割を分けておくと、障害の箇所と費用の発生源を切り分けて追えます。ただし、検証で単一のEC2を使う場合も、本番で分離する役割は先に決めておきます。

認証と運用管理は、EC2に長期アクセスキーを保存しない設計を基本とし、IAMロールとAWS Systems Managerを使います。

  • 操作履歴:CloudTrailで管理
  • 脆弱性と脅威:InspectorやGuardDutyの利用
  • バックアップ:EBSスナップショットとデータベースのバックアップ

AWSの責任共有モデルでは、クラウド基盤はAWSが担い、OS・アプリケーション・権限・データ保護は利用者が担います(出典:AWS Well-Architected Framework「Security Pillar」、2026年確認)。

EC2を使う範囲と他サービスの役割

EC2が候補になるのは、常時稼働する業務アプリや、細かなOS設定が必要な既存システムです。独自ミドルウェアやWindowsアプリを動かす場合も、候補になります。

  • コンテナ:標準化したい新規開発なら、ECSやFargateが候補です
  • イベント処理:短時間で終わる処理なら、Lambdaが候補です
  • データベース:RDSやAuroraで、運用の負担を軽くできる場合があります

EC2を選ぶ理由は、既存資産との互換性、常時稼働、OS制御の必要性などから明確にします。流行だけで決めることは、避けたいところです。

CPUを選ぶときは、商用ソフトやWindowsがx86を前提にしているかを先に確かめます。新規開発で依存ライブラリがARMに対応していれば、Graviton世代も候補になります。

AWSは2026年6月に、Graviton5搭載のM9g・M9gdを一般提供しました。M8g・M8gd比で最大25%の計算性能向上を案内しています。ただし、リージョンと互換性は案件ごとに検証します(出典:AWS公式「Amazon EC2 M9g and M9gd」、2026年)。

ポイント

EC2を選ぶかは、既存資産との互換性、常時稼働、OS制御の必要性で判断します。EC2だけでは業務システムにならないため、ネットワーク、DB、認証、監視の担当も決めておきます。

Amazon EC2のシステム開発の進め方

EC2のシステム開発は、業務の目的と品質条件を定めてから構成を決めます。各段階の成果物と終了条件を関係者で合意し、必要な場面で判断できる体制を整えます。

営業、マーケティング、情シス、セキュリティ、現場管理者が関わります。移行案件にも新規開発にも、次の6段階を当てはめられます。

フェーズ1:要件整理で業務・データ・品質を洗い出し

まず、対象業務と利用者の役割を洗い出します。画面、帳票、外部連携も同じ目線で並べ、データは発生源と保存期間を押さえます。たとえば顧客管理や営業支援なら、会社、担当者、商談、活動履歴などを、マスタ単位で見ていきます。

  • 利用規模:総人数に加えて、通常時とピーク時の同時接続数を記録
  • データ量:1時間あたりの登録件数、検索条件、月ごとの増加量を押さえる
  • 業務データ:会社・担当者、商談・活動履歴、リード、配信同意、権限

非機能要件では、RTO(目標復旧時間)、RPO(目標復旧時点)、許容停止時間を決めます。応答時間や稼働時間、監査ログ、個人情報の有無、利用リージョンも決めておきます。

曖昧なまま進めると、後から冗長化や移行試験が追加され、費用と納期が膨らみます。そのため、誰が使うか、何分止まると業務が止まるか、何件を何秒以内に処理するか、障害時にどこまで戻すかを、明確にしておきます。

フェーズ2:構成・移行方式・運用主体の選定

選定では、EC2のインスタンスタイプだけでなく、移行方式と運用主体も比べます。方式ごとの適用条件を整理しておくと、判断材料がそろいます。

  • リホスト:既存Windowsアプリを短期間で移す場合の候補
  • リプラットフォーム:アプリはEC2に残し、DBだけをRDSへ分ける場合の候補
  • モダナイズ:コンテナやイベント処理へ分割する場合の候補

判断基準は、互換性、停止時間、将来の変更頻度、運用人員、投資回収時期です。加えて、OSや商用ミドルウェアの対応、AZ障害時の継続、バックアップ保持も見ておきます。

ネットワーク経路、IAM設計、監視の担当は、誰が受け持つかを早めに決めておきます。単一AZにするか、ALBと複数AZのEC2にするか、DBを冗長化するかは、停止許容時間に合わせて決めます。

PoCでは、代表画面とピーク処理を本番に近い条件で動かします。カタログの性能値だけで選ばず、この結果を判断材料にします。

フェーズ3:安全性・拡張性・納品物を固める設計開発

構成図には、VPC、サブネット、ルートテーブル、Security Groupを記します。さらに、IAMロールとALB、EC2、EBS、RDS、S3の関係も書き込みます。また、運用と安全性に関わる設定も、設計書に含めます。

  • 管理接続:公開SSHに頼らず、SSM経由で接続する
  • アクセス保護:IMDSv2、MFA、最小権限、暗号化、秘密情報の保管場所を設計書に記載
  • 運用準備:OSパッチ、AMI更新、ログのマスキング、復元手順の取り決め

アプリ側は、実装の前にAPI、認証、権限、入力検証、エラー処理を決めておきます。再試行、タイムアウト、データ移行、監視項目も、同じ段階で揃えます。

環境はCloudFormation、CDK、TerraformなどのIaCでコード化し、開発・ステージング・本番の差分を管理します。

納品物は、設計書、IaC、ソースコード、環境変数一覧を明記します。加えて、監視設定、復元手順、運用ランブックも明記します。

フェーズ4:性能・障害・移行後の整合性を確かめるテスト

機能テストに加えて、本番を想定したデータ量と同時接続数で、障害時の動きも確かめます。受入条件には、平均値だけでなく、ほかの性能指標も含めます。

  • 負荷と障害:ピーク、スケールアウト、AZ障害、EC2停止、DB接続障害の各場面での動作
  • 復旧と権限:バックアップ復元、ログ通知、権限エラーの各ケース
  • 受入指標:P95・P99応答時間、エラー率、CPU・メモリ・EBSのI/O

移行テストでは、件数、必須項目、文字コード、タイムゾーン、金額を照合します。さらに、重複、削除済みデータ、外部IDも照合します。そのうえで、本番に近いデータ量で少なくとも一度リハーサルし、作業時間とロールバック条件を記録します。

実例として、アスクルは2025年のSAP移行で、20TB超のデータを直前に5TBまで削減しました。データのみから本番相当環境まで4回リハーサルし、ダウンタイムを21時間に抑えました(出典:AWS公式「アスクル、SAP S/4HANAへのバージョンアップ」、2025年)。

フェーズ5:切り替え手順とロールバックの実行

切り替え方は、新規開発と既存移行で異なります。採用する方法に合わせて、当日の作業を時系列で決めておきます。

  • 新規開発:利用者を段階的に増やすパイロット運用の検討
  • 既存移行:バックフィル後の照合や機能単位での切り替え
  • 一括切り替え:開始時刻、停止対象、最終バックアップ、データ凍結の手順化

当日は、担当者、承認者、監視画面、利用者告知、問い合わせ窓口を手順書に記しておきます。旧環境へ戻す条件と、戻せないデータの扱いは、事前に決めておきます。

稼働判定では、合意した条件を満たしているかを一つずつ確かめます。対象は、ログイン、主要業務、外部連携、帳票、権限、監査ログです。加えて、バックアップ、アラート、性能、RTO・RPOも見ます。

移行当日の一次判断者は、開発会社、AWS運用担当、業務責任者、セキュリティ担当の中から決めておきます。当日の追加要望は、その場で本番へ入れず、重大障害と改善要望に分けて扱います。

フェーズ6:運用と改善の仕組み化

稼働後は、システムの状態と費用を継続して見ていきます。監視で終わらせず、復旧と再発防止を誰が担うかまで決めておきます。

  • 稼働状況:EC2のCPU・メモリ・ディスク・ネットワーク、ALBエラー、RDS接続
  • 費用と保全:バックアップ成否、ログ量、アラート、請求額の変化
  • インシデント:復旧、エスカレーション、原因分析、再発防止をランブックに記す

容量増加の理由と請求額を月次で説明できるように、環境別・サービス別・部門別のタグを設定しておきます。

利用者が入力しない理由は、機能が足りないからとは限りません。入力項目、既存データの重複、役割に合う権限、必要なレポートを見直します。

導入後1か月、3か月、6か月の時点で、ログイン率、登録率、エラー、問い合わせ、業務時間の変化を振り返ります。そのうえで優先順位を決めて改善すると、Excelへの逆戻りを防ぎやすくなります。

ポイント

業務の目的と品質条件、RTO・RPOなどの非機能要件を先に定めておくと、後から冗長化や移行試験が追加されて費用と納期が膨らむのを防ぎやすくなります。

Amazon EC2のシステム開発にかかる費用相場

検証・小規模から大規模案件まで、4つの開発規模に対応する初期費用レンジを横棒で示した図
規模が上がるほど費用レンジの上限も広がります。

費用は、開発会社へ支払う初期費用、AWS利用料、稼働後の保守・監視費に分けて考えます。ここで示すのは、EC2固有の公的な相場ではなく、業務システム開発の参考レンジです。

このレンジは、リサーチノートの数値をEC2の設計・移行・テスト要件に置き換えたものです。費用は、構成、リージョン、OS、データ量、接続数で変わります。冗長化や既存資産の品質でも、金額は動きます。そのため、初期予算の目安として使い、本番条件で再見積もりします。

設計・開発・構築費の幅(100万円台から数億円)

費用は、機能と品質条件、移行範囲によって変わります。下に示す規模別のレンジは、機能数と品質条件を絞った参考値です。

  • 検証・小規模:単一EC2と簡単な管理画面の場合、100万〜300万円、1〜2か月程度
  • 小〜中規模:ALB、RDS、バックアップ、監視、基本連携を含む場合、300万〜800万円、2〜4か月程度
  • 移行を含む規模:既存CRM・SFA移行などを含むと800万〜3,000万円、4〜12か月程度になる場合がある
  • 大規模案件:基幹連携、Windows・SQL Server、大量データ、DR、24時間運用を含むと3,000万円〜数億円、1〜2年以上の可能性

ここに示す金額は、安価な構築を保証するものではありません。移行や受入テストの範囲を確かめないと、初期開発費だけでは比べられません。

EC2以外のサービスと契約方式を含むAWS利用料の試算

AWS利用料は、複数サービスの合計になります。契約方式によって割引と中断の条件が異なるため、可用性も含めて試算します。

  • 利用サービス:EC2・EBS・RDS、ALB、NAT Gateway、S3、CloudWatch
  • 追加費用:スナップショット、データ転送、サポート、Windowsライセンスの各費用
  • 契約方式:On-Demandは時間または秒課金、Savings Plansは利用コミットメントと引き換えに最大72%割引
  • 中断可能な処理:Spotは最大90%割引と案内されていますが、本番の常時稼働には頼らない

AWS公式「Amazon EC2 Pricing」(2026年確認)では、Savings PlansとSpotの割引率がOn-Demand比で示されています。

EBS gp3には、例示リージョンで1GB月額0.08ドルという料金例があります。加えて、追加IOPS、スループット、スナップショット、リージョン差も料金に加算されます(出典:AWS公式「Amazon EBS Pricing」、2026年確認)。

「EC2が月数千円」と単純に決めつけず、開発・ステージング・本番を分けて試算します。試算では、通常時、ピーク時、バックアップ保持時の3パターンを、Pricing Calculatorと実測値で確かめます。

保守・監視・ライセンス費の初期費用との切り分け

稼働後は、保守や監視などの費用が発生します。対応時間や契約範囲で金額が変わるため、初期費用とは分けて見積もります。コストレビューや問い合わせ対応を費用に含めるかどうかも確かめます。

  • 保守:OSパッチ、ミドルウェア更新、脆弱性対応が対象
  • 運用:監視、障害一次対応、バックアップ確認、復元テストの範囲
  • 契約条件:24時間365日監視、休日対応、SLA、再委託、AWSサポートを別々に記す

カスタム開発の保守費は、初期開発費の年10〜20%程度を仮置きする考え方があります。ただし、案件ごとの固定相場ではありません。

見積書では、要件定義から教育までの初期費用と、月次の利用料、保守、監視・運用、ライセンス・サポートを別欄にしておきます。こうしておくと、構成を変えたときの費用や、開発会社を変えた後に残るものを判断しやすくなります。

ポイント

初期費用、AWS利用料、稼働後の保守・監視費は分けて見積もります。ここに示す金額は参考レンジなので、初期予算の目安に使い、本番条件で再見積もりします。

Amazon EC2のシステム開発で見積もりを取る際のポイント

業務と規模、現行環境、運用条件、移行品質を4枚のパネルで示した図
4分野の前提を揃えると、会社間で見積もりを比べやすくなります。

見積もりは、合計金額ではなく、対象範囲、品質条件、成果物、前提条件、除外事項、責任分界をそろえて比べます。「EC2構築一式」と書かれていても、含まれる作業は判断できません。

アプリ改修、データ移行、負荷試験、バックアップ復元、運用引き継ぎが含まれるかを確かめます。現行資料と将来の利用規模は、同じ形式にそろえて複数社に渡します。

見積もり前の要件・現行構成・データの整理

見積もりの前提をそろえるため、開発会社へ渡す情報をまとめます。移行案件では、データ品質と停止条件も伝えます。

  • 業務と規模:対象業務、利用者数、同時接続数、画面・帳票、外部連携
  • 現行環境:構成図、OS・DB・ミドルウェア、データ件数と増加量
  • 運用条件:個人情報の有無、希望リージョン、停止可能時間、RTO・RPO、納期、月額予算
  • 移行品質:重複、欠損、文字コード、日付形式、削除済みデータ、名寄せ方針

要件定義書と見積書では、要件ID、実装・構築作業、試験方法、納品物、受入基準を対応させます。たとえばRTOを60分以内とする場合は、復元方法や試験、担当者、費用まで確かめます。

数値のない要件は、人によって受け取り方が変わりやすいため、測定できる条件に置き換えます。「そこまで含むとは聞いていない」といった食い違いを避けやすくなります。

複数社の同条件での比較と役割分担の確認

候補となる会社は、対応範囲と実績を並べて比べます。優劣は、案件に必要な対応力で見ます。資格やパートナー区分は、その際の判断材料の一つです。

  • 対応範囲:AWS構築、業務アプリ、Windows・SQL Server、移行の範囲
  • 運用支援:セキュリティ、監視、内製化支援の可否
  • 実績と体制:同規模・同業務の実績、設計レビュー、障害一次対応、引き継ぎ

AWS公式のEC2 for Windows Serverパートナー情報は、候補を探す入口として使えます。ただし、個別案件の品質を保証するものではありません。

相見積もりでは、AWS利用料、初期構築、アプリ改修、移行を別欄にします。テスト、教育、月額運用も、同じ形式で分けて書きます。

IaC・ソースコードの所有権、アカウント名義、ログやバックアップの保持者は、見積もりの段階で決めておきます。さらに、自社で変更できる範囲、終了時のデータ返却方法、再委託先、サポート時間を、契約前に確かめます。

セキュリティ・移行・将来費用を除外しない見積もり

安全性や低価格を保つには、設定と運用の責任を見積もりの段階で明らかにしておく必要があります。見積もりでは、費用と責任の両面を確かめます。

  • 設定リスク:公開SSH、過剰権限、暗号鍵の管理不備
  • 運用費用:未検証のバックアップ、ログ長期保存、NAT Gateway、転送費
  • 個人情報:権限、委託先、操作ログ、漏えい時の連絡・報告、海外取扱いの合意

AWSのサービス機能と自社の運用責任は、見積書で分けて示します。個人情報の扱いは、法務やセキュリティの担当と一緒に確かめます。

移行費では、データクレンジング、リハーサル、停止時間短縮、差分再送を別作業で見積もります。照合、ロールバック、利用者教育は、それぞれ別の作業として数えます。

Auto Scalingや複数AZを最初から入れるか、実績を見てから追加するかも判断します。初期構成を過剰にせず、後から足せる拡張性と監視を残すと、総費用を抑えるのに役立ちます。

ポイント

一式の金額だけで比べると、含まれる作業が見えません。対象範囲、品質条件、成果物、前提条件、除外事項、責任分界の6点をそろえて比べるのが目安です。

よくある質問(FAQ)

EC2の選び方のほかに、既存システムとの互換性、費用、納期、運用責任も質問に挙がりやすいところです。発注前に確かめておきたい疑問に、それぞれ答えます。

Amazon EC2は業務システムそのものですか?

Amazon EC2は仮想サーバーを提供する基盤であり、業務システムそのものではありません。EC2の上にOSやアプリ、DBを組み合わせます。さらに、ネットワーク、認証、バックアップ、監視を加えて、業務で使える形にします。

AWS、開発会社、自社それぞれの担当範囲は、要件定義と契約で分けておきます。

EC2とSaaSやFargateはどのように使い分けますか?

必要な自由度と運用の負荷を比べて選びます。用途によって候補が変わります。

  • EC2:OS制御、既存Windows互換性、常時稼働、独自運用が重要な場合に候補です
  • SaaS:標準業務に合わせて早く使い始めたい場合に候補です
  • Fargate:コンテナを使いながらサーバー管理を軽くしたい場合に候補です

自社や委託先が担える運用の負荷も、判断材料に入れます。

Amazon EC2のシステム開発にはどのくらいかかりますか?

期間は規模と作業範囲によって変わります。基幹連携や大量データ、教育を含む案件では、1年以上になる場合があります。

  • 検証・小規模管理画面:目安は1〜2か月
  • 小〜中規模の業務システム:目安は2〜4か月
  • 既存移行・複数連携:目安は4〜12か月程度

複数環境、DR、利用者教育を含めると、期間はさらに長くなります。データ品質と停止可能時間を早い段階で確かめておくと、見通しを立てやすくなります。

既存のWindowsやSQL ServerのシステムをEC2へ移行できますか?

移行できる可能性はありますが、互換性とライセンスは事前に確かめておきます。確認項目は、OSのサポート期間、ライセンス、ドライバー、固定IP前提です。加えて、ファイルパス、バッチ、Active Directoryも見ておきます。

SQL Serverは、バージョンと接続方式も確かめます。そのうえで、段階移行として、まずリホストで互換性を検証し、その後RDS化やアプリ改修に進む方法も選べます。

停止時間、データ照合、リハーサル、ロールバックまで含めて、移行計画を作ります。

まとめ

EC2のシステム開発は、インスタンスを起動するだけで終わらず、業務アプリ、データ、ネットワーク、権限、監視、復旧を組み合わせるプロジェクトです。

6段階に区切って、各段階の終了条件を確かめると、費用とリスクを管理しやすくなります。

発注前に揃える判断項目

発注前に揃える情報は、まず業務・利用者とデータ量・増加量です。性能・RTO・RPO、セキュリティ・個人情報も、事前に決めておきます。さらに、移行の停止時間・照合方法と、納品後の運用責任も揃えます。

  • 要件:業務、利用者、性能と復旧条件の整理
  • 移行:データ、停止時間、照合方法の整理
  • 責任分担:セキュリティと運用の担当の決定

見積書では、AWS利用料、開発費、移行費を分けて書きます。テスト費、保守・監視費、ライセンス費も、別欄にします。前提と除外事項を確かめておくと、一式で見積もった後の追加費用を抑えられます。

小さな検証から本番への拡張

本番へ広げる前に、PoCの対象と構成、確認項目を絞り込みます。

  • PoCの対象:代表画面、データ、外部連携、ピーク処理
  • 検証項目:性能、セキュリティ、復元、移行照合、運用負荷
  • 構成選定:目的に応じて、RDS、S3、ALB、Systems Manager、CloudWatch、IaCを組み合わせる

設計、移行、運用のどこで知見が足りないかを明確にすると、現実的な構成と費用を比べられます。

稼働日を終わりにせず、利用者が業務で使い続けられる状態まで支えます。月次の利用状況、障害、費用、データ品質を見直し、改善を積み重ねると、AWSの柔軟性を事業成果につなげられます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。