通話解析システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

通話解析システムの開発費は、解析の規模、連携する範囲、リアルタイム性によって変わります。小規模なPoCなら300万〜800万円、中規模の導入なら800万〜3,000万円、大規模な開発なら3,000万円〜1億円超が目安です。

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通話解析システムの費用を考える前に知っておきたい全体像

通話解析システムは、電話基盤や録音システムから音声を取り込み、音声認識でテキスト化します。そのうえで、検索や要約、分類、品質評価までを行います。

アラートや業務システム連携を通じて、会話を次の業務アクションにつなげます。録音ファイルを保存するだけでなく、会話を検索可能なデータに変えるのが特徴です。

基本構成は、電話基盤・録音から外部連携までの5つの要素からなります。途中には、音声認識やデータ保存、分析・生成AIが入ります。

生成AIの要約だけを導入する場合と、リアルタイムでFAQを表示する場合では、費用が異なります。

過去録音を夜間に処理するバッチ型なら、検索・要約・品質評価から始められます。リアルタイム型では、ストリーミング認識や低遅延表示、代替処理が必要です。

通話録音・音声認識・通話解析の違い

3つの機能は、音声データを扱う段階と目的がそれぞれ異なります。

  • 通話録音:音声の保存と、後からの再生
  • 音声認識:音声を文字に変換する処理
  • 通話解析:テキストや音声の検索・分類・評価・予測

通話解析システムの主な機能

機能は、文字化・検索から連携まで順に整理すると、全体像をつかめます。

  • 文字化・検索:全文のテキスト化、話者分離、キーワード検索
  • 要約・構造化:通話要約、対応結果、次回アクションの整理
  • 品質・兆候分析:応対品質、感情、話速、NGワードの確認
  • 業務連携:CRM入力、FAQ、SV向けダッシュボードへの接続

このほか、該当箇所の音声再生や問い合わせ分類、クレームやカスハラ兆候の検知もできます。

機能を増やすと費用が上がるだけでなく、検証や教育の範囲も広がります。

商品名や薬品名、住所の認識は、一般的な認識率では判断しにくい項目です。

評価では、実際の録音10〜50件程度を使い、固有名詞や金額、契約条件、複数話者の認識を見ます。雑音や方言、要約の誤りも、それぞれ分けて確認します。

通話解析システムの費用相場

小規模PoC、中規模導入、大規模開発の開発費レンジを3枚のパネルで示した図。
規模が大きくなるほど、費用帯も上がります。

開発費は、既存録音を使う小規模PoCで300万〜800万円です。

中規模導入は800万〜3,000万円、大規模開発は3,000万円〜1億円超が目安です。

金額は、録音形式、リアルタイム処理、PBX・CRM・DWH連携の内容によって変わる推定レンジです。オンプレミスや専有クラウドを選ぶかどうかも、費用を左右します。

小規模PoCの費用(300万〜800万円)と期間(2〜4か月程度)

小規模PoCは、既存録音を使って音声認識や検索の有効性を確かめる構成です。

  • 対象:既存の録音ファイル
  • 機能:音声認識、検索、簡易ダッシュボード、要約の試行
  • 条件:CRM連携や通話中の支援は後回し

録音形式と顧客IDが整理されていれば、費用は300万〜800万円が目安です。

期間は2〜4か月程度で、10席前後から始める場合もあります。

PoCの段階では、費用をかける価値があるかを見極める必要があります。そのため、後処理時間やSVの確認時間を含め、要約の修正時間や重要語の検知率をKPIとして測ります。

PoCでは、対象通話を絞り、誤認識を人が確認する運用まで試しておくと、見積もりの精度が上がります。

中規模導入の費用(800万〜3,000万円)と期間(4〜9か月程度)

中規模導入では、検索に加えて業務連携やアラートまで組み合わせます。

  • 分析:通話要約、応対結果の構造化、FAQサジェスト
  • 管理:キーワード・コンプライアンスアラート、権限管理の追加
  • 導入:辞書整備、データ移行、研修、障害時の運用

費用は800万〜3,000万円、期間は4〜9か月程度が目安です。

同じ機能名でも、CRMへの一方向登録か相互連携かによって、設計とテストが変わります。

CRM連携では、顧客・案件・担当者・通話履歴を結び付け、更新エラーの再処理も含めて設計します。

複数拠点では、時刻や話者、内線番号、顧客IDの定義をそろえておく必要があります。

大規模開発の費用(3,000万円〜1億円超)と期間(9〜18か月以上)

大規模開発は、規模、連携、環境、要件の4つの条件が重なる構成で、多数席や複数拠点での高度な連携と運用要件を含みます。

  • 規模:複数拠点、多数席での運用
  • 連携:PBX・CTI・CRM・DWHの統合
  • 環境:オンプレミスや専有クラウドの選択
  • 要件:独自の分析モデルや高度な監査への対応

費用は3,000万円〜1億円超、期間は9〜18か月以上になる可能性があります。

予算は、機能数だけでなく非機能要件によっても左右されます。たとえば、同時通話数や処理遅延、保存年数を要件として定め、バックアップや災害対策も考えます。

監査ログやアクセス権、個人情報や決済情報のマスキングも対象になります。障害時に録音を続けられるかどうかも、要件に含めます。

一般的な業務システムの相場は、小規模で10万〜500万円、中規模で500万〜5,000万円、大規模で5,000万円〜数億円以上とされています。ただし、通話解析には音声基盤とデータ処理の要件が加わるため、この相場はそのまま使わないほうがよいです。

ポイント

金額は、PoC・中規模・大規模のどこに当たるかで大きく分かれます。そのうえで、録音形式やリアルタイム処理、連携先の前提がそろっていなければ、見積もりは比べられません。

通話解析サービスの料金体系とランニングコストの内訳

料金は、初期費用と月額、従量に分けて比べると整理しやすくなります。

通信、連携、保守の費用も、同じ表にそろえて考えます。

公開価格があっても、総額は通話時間と対象内線で変わります。

オプションや通信キャリアの条件も、総額に影響します。

公開価格から見る席数・ユーザー課金の目安

公開価格は、席数とユーザー数を基準にした比較の出発点になります。

  • Genesys:音声・テキスト分析を含むプランの案内
  • Microsoft:ユーザー月額と音声プランの別表示
  • 比較条件:通信費、従量課金、導入支援の確認

Genesys Cloud CXは、CX3が月額18,600円、CX4が月額28,800円です。10ユーザーでは月額18.6万〜28.8万円、年額約223万〜346万円になります。

出典は、Genesys公式価格ページで、2026年8月に確認した情報です。

Microsoft Dynamics 365 Contact Centerは、年払い換算で16,491円です。音声プランは14,242円/ユーザー・月と表示されています。10ユーザーでは、月額約14.2万〜16.5万円が計算上の目安になります。

税や契約条件は別途確認が必要です。電話回線と、CopilotやAzureの利用量も確かめます。

導入パートナー費用を含む最終価格ではありません。

出典は、Microsoft Dynamics 365 Contact Center公式価格ページで、2026年8月確認です。

初期費用と音声・AIの従量課金の分け方

初期費用には、環境の設定や接続、データの取り込みが含まれます。

  • 設定:テナント、ユーザー、権限、辞書の整備
  • 接続:PBX・CTI、録音サーバ、CRMとのつなぎ込み
  • 導入支援:要約テンプレート、研修、データ連携の範囲

SaaSでも、既存環境の調査やデータ連携を依頼すれば、初期構築費が発生します。

一方、オンプレミスでは、サーバーやネットワークも見積もります。さらに、バックアップと監視も必要です。

初期費用の範囲は、更新作業まで含めて確認します。

ランニング費用も、席数だけでなく通話時間や保存期間によって変わります。

同時接続数やストレージ容量、要約や感情分析の利用量も、あわせて確認します。特に、音声認識APIや生成AIでは、通話が増えた月に費用が増える場合があります。

ランニング費用は、通常月と繁忙月、保存期間を延ばした場合の3パターンで試算します。

TCOに含める保守費用と運用費用

保守費用は、障害対応だけでなく、更新や精度改善まで含めて考えます。

  • 目安:個別開発費の10〜20%程度
  • 保守:OS、ミドルウェア、認識エンジンの更新
  • 運用:辞書、要約テンプレート、セキュリティの改善

バックアップの確認も保守範囲に含めます。24時間監視や休日対応、精度の継続チューニングは、別契約になる可能性があります。

現場では、誤認識を確認する担当者と辞書の登録担当者を決めておく必要があります。品質評価の基準を誰が更新するかも、運用費の一部として考えます。

AI出力をそのままCRMへ登録すると、誤要約や個人情報の過剰な保存が起こりかねません。そのため、重要な項目だけ人が確認する流れも、費用に含めておくことが大切です。

ポイント

公開価格は比較の出発点とし、税や通信費、導入支援費を含めた総額で判断します。席数や通話時間を変えて試算すると、各社の差が見えてきます。

通話解析システムの価格が変動する5つの要因

リアルタイム性、連携範囲、セキュリティ、保存、精度の5項目が価格に関わることを示した図。
見積もりを比べるときは、5項目の前提をそろえます。

見積もりは、リアルタイム性、連携範囲、セキュリティ、保存、精度の5つで変わります。特にリアルタイム性は、データの流れ全体に影響します。

リアルタイム解析とバッチ解析の選び方

処理のタイミングによって、必要な基盤と費用が変わります。

  • バッチ型:通話後の要約や分類
  • リアルタイム型:通話中のFAQ表示や通知
  • 判断軸:削減したい時間や防ぎたい事故の定量化

バッチ型は処理に時間をかけられるため、構成を簡素にしやすい方式です。VOC分析や後処理の効率化が目的なら、バッチ型から始めると初期費用を抑えられます。

リアルタイム型では、音声ストリーミングと低遅延処理が必要です。音声の再接続や遅延時の表示、確定テキストとの整合も設計します。

障害時の業務継続も含めて考え、必要な通話だけに適用すると、過剰投資を避けられます。

PBX・CRM・FAQ・DWHとの連携範囲

連携対象が増えるほど、データ定義とエラー処理の設計が必要になります。

  • 録音分析:ファイルのアップロードと分析
  • 業務連携:顧客・案件・担当者情報と通話の紐付け
  • 分析連携:BIやデータウェアハウスへの送信

録音ファイルを分析するだけなら、連携の対象は限られます。一方、複数のシステムをつなぐ場合は、APIと認証の設計が必要です。さらに、エラー処理と項目マッピングも欠かせません。

初期リリースでは、同期する範囲をKPIに必要な項目に絞ります。同期の対象は、通話IDや日時、担当者が中心です。顧客ID、要約、次回アクションなども対象になります。

拡張しやすいAPIとデータモデルを先に設計しておくと、使われない項目を作り込まずに済みます。

セキュリティ・保存・精度の要件

通話に含まれる情報と必要な精度が、環境と運用の費用を左右します。

  • 情報保護:役割別のアクセス権、監査ログ、暗号化
  • 保存管理:マスキング、保存期間、削除、バックアップの決定
  • 認識精度:辞書や専用モデルの検証範囲の決定

通話には、氏名や住所、契約内容のほか、決済情報や健康情報が含まれる場合があります。国外処理やAI学習への二次利用の有無も確認します。専有環境や閉域網、オンプレミスが必要になるほど、費用が上がる可能性があります。

評価の対象は、商品名や住所、金額です。禁止表現や話者分離、要約の重要項目も評価します。誤認識を辞書や評価ルールに反映する運用まで含めると、追加費用を予測できます。

ポイント

価格を左右するのは、リアルタイム処理かバッチ処理か、そして連携範囲と非機能要件の水準です。要件をこの順で書き出すと、見積もりの差がどこから来ているかを読み解けます。

通話解析システムのコストを最適化する進め方

コスト最適化では、成果に直結しない処理や連携、保存を初期構築から外します。経営層やSV、担当者、情シス・法務では目的が異なるため、それぞれの目的も確認しておく必要があります。

KPIの決め方と不要な機能の削り方

最初に、何を改善したいかをKPIとして決めます。

  • 効率化:後処理時間、モニタリング時間、FAQ参照時間の把握
  • 品質:一次解決率、クレーム検知率、入力漏れの把握
  • 優先機能:目的に応じた要約、CRM入力、検索の選定

後処理時間の削減が目的なら、通話要約とCRM入力を優先します。一方、VOC分析が目的なら、過去録音の検索・分類とダッシュボードを優先します。

リアルタイム感情分析や自動応対評価は、初期の構成から外すという選択もあります。

導入前には、基準値を集めておきます。たとえば、1件の通話後に記録へかかる時間や、SVが確認できる通話数、要約の修正率などです。導入後にその基準値と比べられれば、月額や追加開発を続けるかどうかを判断しやすくなります。

10席前後のPoCからの段階的な展開

最初から全拠点・全通話を対象にせず、1拠点または1業務に絞ります。

  • 開始範囲:10席前後のPoC
  • 検証項目:接続、録音形式、精度、要約、権限の確認
  • 拡張条件:評価後の辞書、アラート、連携、拠点の追加

対象を絞ると、現場の受け入れまでを短期間で確かめられます。

COTOHA Voice Insightは10席から契約でき、100席以上の利用を推奨しています。公式ページでは、有償で最大10席のトライアルも案内しています。

小規模で試すことの価値と、大規模運用の経済性は、分けて考えます。

段階導入では、利用率や修正率、削減時間を回を重ねるたびに確かめます。問い合わせや誤検知の状況も、毎回確かめます。

使われない画面やアラートを残したまま席数だけ増やさないことが大切です。

SaaS・パッケージ・オンプレミスの選び方

導入方式は、開始の速さ、柔軟性、管理負担を目的と照らして選びます。

  • SaaS・CCaaS:標準機能を早く使い始められる形
  • パッケージ・専有環境:辞書や権限を要件に合わせやすい形
  • オンプレミス・ハイブリッド:機密音声を専有環境に置きやすい形

SaaSやCCaaSは、アップデートや基盤運用を任せやすい選択肢です。席数や分数、AI利用量を確認したうえで、保管場所やAPI制限、価格改定も確かめます。将来の移行に備えて、データのエクスポート条件も見ておきます。

PKSHA Speech Insightは、最低10席から契約できると公式FAQで案内されています。初期費用と席数に応じた月額ID課金で、要約やFAQ検索を選べます。

標準機能に業務を合わせられるなら、スクラッチ開発を減らせます。一方、パッケージや専有クラウドは、構築費が個別見積もりになりやすい方式です。

オンプレミスやハイブリッドでは、サーバー、GPU、バックアップを負担します。障害対応や認識モデルの更新も、自社側の費用になります。

ポイント

成果に直結する機能から始め、10席前後のPoCで効果を測ったうえで広げるかを決めます。月額や追加開発を続けるかも、その測定値をもとに判断します。

通話解析システムの見積もりを取る際のポイント

現状データ、費用項目、契約条件の3カードに、見積もり時にそろえる情報を整理した図。
前提を同じ形で渡すと、各社の提案を並べて見られます。

見積もりは、金額だけでなく、席数や通話時間、保存期間の前提をそろえて比べます。KPIも同じ前提で伝えると、各社の提案を並べて比べられます。PBX・CRMの連携やセキュリティ条件、導入後の運用担当も、同じ資料で伝えます。

現状データと要件の整理

RFPや相談資料には、現状のデータと実現したい機能を具体的に書きます。

  • 現状:拠点、席数、同時通話数、通話時間
  • データ:録音形式、保存年数、連携製品、顧客ID
  • 機能:必須、希望、将来検討の区分

ピーク同時通話数、1日・1か月の通話時間、PBX・CTI・CRMを記載します。顧客IDと製品データをどのように紐付けるかも明記します。

全文検索や要約、FAQのほか、リアルタイム支援や品質評価も分類の対象にします。NGワードと感情分析は、必須か、できれば欲しいか、将来検討かに分けます。

評価用の録音では、固有名詞と話者分離を確認します。要約で重要事項が抜けていないかも見ます。

通話には個人情報が含まれるため、マスキングや利用目的、第三者提供の扱いを決めます。学習利用も、あわせて決めておきます。

要件が曖昧なまま価格を求めると、各社の見積もり範囲がそろわず、比べられなくなります。

初期・月額・従量・連携・保守の費用での比較

各社の提案は、初期費用、月額・従量費、連携・保守費の3つに分けると、同じ基準で比べられます。

  • 初期費用:構築、辞書、研修の範囲
  • 月額・従量費:席数、通話量、保存の条件
  • 連携・保守費:接続、運用、追加作業の範囲

従量費には、音声認識や生成AI、ストレージの分を含めて比べます。

初期費用が低くても、最低利用料や通話量の超過単価が高いことがあります。また、保存期間を延ばした場合の追加費用も、比較の条件に含めます。

辞書や研修が初期構築に含まれると、運用後の追加作業を抑えられます。

10席、50席、100席で、通話時間と保存期間を変えた3年総額を試算します。

GenesysやMicrosoftの公開価格は比較の出発点になりますが、支援費や通信費は別途かかります。ForeSight Voice Miningなどは、個別見積もりの理由と変動項目を確認します。

契約で決めるデータの扱いと責任分界

価格だけでなく、データの扱いと障害時の責任分界を確認します。

  • データ:所有権、AI学習、国外処理、削除の取り決め
  • 委託:再委託先、復旧、エクスポートの取り決め
  • 責任分界:取り込み、認識、登録、障害対応の担当の分け方

通話内容から個人を識別できる場合、個人情報に該当します。個人情報保護委員会は、利用目的の通知または公表が必要と説明しています。

録音そのものを伝える義務まではないとされています。ただし、録音やAI解析の目的、保存期間、問い合わせ窓口を案内する設計が望まれます。

出典は、個人情報保護委員会の「顧客との電話の通話内容は個人情報に該当しますか」で、2026年に確認した情報です。

契約では、サービス終了時の移行や監査にかかるコストを比べておきます。加えて、音声やテキストの所有権、APIやデータのエクスポート条件も確かめます。

製品ベンダーとSI会社が別々なら、取り込みから障害対応まで、どこまでを誰が受け持つかを明記します。

ポイント

見積もりは、現状データと要件を書いたうえで、費用項目を同じ順番にそろえて比べます。要件が曖昧なままでは各社の見積もり範囲が合わず、比べても意味が薄くなります。

公開事例から見る費用対効果の考え方

費用対効果は、売上だけでなく作業時間の削減も含めて考えます。記録作成や品質評価、教育、クレーム対応の効果を、KPIで確認します。

ACW削減の事例と自社の基準値

公開事例の数値は、自社の導入前データと比べて評価します。

  • 事例:ACWを約25%短縮した導入事例
  • 基準値:導入前のACW、対象通話数、人数
  • 価値:削減時間の使い道による効果の判断

PKSHA Technologyの公式導入事例では、auエネルギー&ライフ株式会社を紹介しています。PKSHA Speech Insightで、後処理時間(ACW)を約25%短縮した事例です。

新人とベテランを問わず、同水準の要約を残したとされています。また、リアルタイムの文字起こしや感情分析で、SVのフォローも早めました。

出典は、PKSHA Technology公式導入事例で、2026年に確認したものです。削減効果は、対象通話数や人数、削減後の時間の使い道によって変わります。

他社事例の数値はそのまま使わず、自社でも同じKPIを測れるかを確かめます。PoCでは、削減時間を金額に換算する方法も決めておきます。

3年TCOによる導入効果の判断

初期費用だけでなく、36か月の総額と導入効果を並べて判断します。

  • 初期費用:開発費、追加連携、データ移行
  • 継続費用:36か月分の月額、従量、保守
  • 終了費用:契約終了時の移行費

スクラッチ開発は初年度の金額が大きく見えやすい一方、SaaSは席数や通話量によって増える可能性があります。

こうした費用をすべて含めて、3年TCOで比べます。TCOが低くても、安全性や接続性、修正作業、アラートの利用状況を見ておく必要があります。

価格や精度、運用負荷に加えて、拡張性と契約リスクも、同じ評価表で比べます。

よくある質問

見積もりでは、席数だけでなく録音時間や連携、保存の条件をそろえます。精度やセキュリティも、同じ前提で比べる項目です。

10席程度の小規模なコールセンターでも導入できますか?

導入できますが、10席でも総額が必ず安くなるとは限りません。

  • 契約席数:PKSHA Speech Insightは最低10席から契約
  • 別費用:接続、録音、辞書、CRM、研修の確認
  • 進め方:対象通話を絞ったPoCからの開始

COTOHA Voice Insightも10席から契約できますが、100席以上を推奨しています。ライセンス以外には、PBX接続や録音の費用がかかります。辞書やCRM連携、研修の費用も、別に見込む必要があります。

10席では対象通話を絞り、効果を確認してから拡張する進め方が現実的です。

SaaSとスクラッチ開発はどちらが安いですか?

標準機能を短期間で使うなら、SaaSは初期費用を抑えやすい傾向があります。

  • SaaS:標準機能を早く使い始められる形
  • 個別開発:業務画面や連携を要件に合わせる形
  • 比較方法:席数、通話量、保存期間を含む3年TCOでの比較

席数や通話量、AI利用量、保存期間が増えると、月額や従量課金が膨らみます。

CRM連携や、専用の権限・監査要件が強い場合は、追加開発も比べます。

パッケージや専有環境、業務画面だけの個別開発も、選択肢になります。

導入にはどのくらいの期間がかかりますか?

期間は、既存録音を使うか、連携やリアルタイム機能を含むかで変わります。

  • 小規模PoC:2〜4か月が目安
  • 中規模導入:4〜9か月が目安
  • 大規模開発:9〜18か月以上が目安

COTOHA Voice Insightの公式FAQは、音声マイニングの導入をおおよそ3か月と案内しています。

PBXのIP化やネットワーク、収録サーバ、CTI連携の条件で期間は変わります。

要件定義や音声評価、接続検証、現場テストを省くと、後から費用が増えます。

通話データをAIの学習に使われないようにできますか?

サービスごとに契約条件や処理方式が異なるため、正式な回答を受けます。

  • 利用範囲:AI学習への二次利用と保管場所
  • 管理:再委託先、削除方法、アクセス権
  • 運用:マスキング、監査ログ、人的確認

個人情報を含む通話では、利用目的や保存期間も、要件として決めておきます。

AI出力を人が確認する手順も、契約書とセキュリティチェックシートで見ておきます。

まとめ

費用相場と前提条件の組み合わせ

通話解析システムの開発費は、規模と要件で大きく変わります。

  • 小規模PoC:300万〜800万円が目安
  • 中規模導入:800万〜3,000万円が目安
  • 大規模開発:3,000万円〜1億円超が目安

このほか、月額や従量の費用がかかります。通信や連携、保守、辞書や評価基準の運用費も、別に見込む必要があります。

見積書には、席数や通話量、保存期間を残します。加えて、リアルタイム性と既存システムとの関係も書いておきます。

目的とサンプル音声の準備

最初に、削減したいKPIと席数・通話量を整理します。録音形式や連携先も、あわせて書き出しておきます。

  • 準備:保存・削除方針と対象条件の決定
  • 評価:録音10〜50件程度での認識と要約の確認
  • 比較:同じ前提でそろえた方式の比較

話者分離の精度も、実際の録音で確かめます。

SaaSやパッケージ、専有クラウドを比べます。さらに、オンプレミスと個別開発も候補に入れます。

判断は、初期・月額・従量・連携・保守を含む3年TCOで行います。

通話解析は、AI導入そのものが目的ではなく、記録や品質評価、顧客体験の改善に使うものです。

構想整理や要件定義から運用までの進め方は、全体ガイドをご覧ください。

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・通話解析システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。