法人バンキングシステムの開発会社を選ぶなら、振込画面を作れるかだけではなく、法人特有の権限管理、全銀データ連携、認証、不正検知、24時間365日の運用まで設計できるかを見極めることが重要です。本記事では、株式会社riplaを最初に、共同利用型、次世代バンキング、チャネル、クラウド、認証に強みを持つ実在企業を計6社紹介します。
法人向けインターネットバンキングやファームバンキングの刷新を検討している金融機関、金融サービスを自社サービスに組み込みたい事業会社に向けて、各社の特徴、向いている案件、提案依頼時に確認すべき点をまとめます。費用についても、公開された金融機関向け契約価格ではなく、企画初期に使える推定レンジとして紹介します。
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・法人バンキングシステム開発の完全ガイド
法人バンキングシステムのパートナー選びが重要な理由

法人バンキングシステムは、企業の担当者が残高を確認したり振込を実行したりする顧客チャネルです。同時に、銀行側では勘定系、認証基盤、承認ワークフロー、外部接続、監視、監査ログをつなぐ中核システムになります。そのため、画面やAPIの開発力だけでなく、金融業務と運用責任を理解したパートナーを選ぶ必要があります。
法人向けならではの要件が多いからです
個人向けサービスと比べ、法人向けでは作成者、一次承認者、最終承認者、管理者などを分けた権限設定が必要です。企業によっては、金額や部門、支店ごとに承認経路が変わり、1件の振込でも作成、承認、送信、結果確認の状態を追跡しなければなりません。総合振込や給与振込では、大量データの取り込み、エラー行の特定、再送、組戻し、締め時間の制御も必要です。
さらに、会計・ERP・販売管理システムから振込データを受け取り、全銀フォーマットやAnserDATAPORT、VALUXなどを経由して銀行側へ伝送する構成もあります。どの接続を採用するか、障害時にどこまで再処理できるか、監査ログを何年間保管するかは、一般的な業務Webシステムの要件定義だけでは決めきれません。
安全性と運用体制まで比較する必要があるからです
法人バンキングシステムでは、ログイン情報が漏れるだけでなく、正規の利用者になりすまして高額送金されるリスクがあります。金融庁は2025年9月、法人口座やインターネットバンキングの不正利用防止について、アクセス環境・取引金額・頻度に着目した多層的な検知、検知後の確認や出金停止の迅速化、金融機関間の情報共有などを金融機関に要請しました(出典:金融庁「法人口座及びインターネットバンキングの利用を含む預貯金口座の不正利用等防止に向けた対策の一層の強化について」、2025年)。
したがって、提案依頼では多要素認証やトランザクション認証があるかだけでなく、異常取引を検知した後のアラート、取引停止、顧客確認、調査ログ、復旧訓練まで質問することが大切です。FISC安全対策基準は法律そのものではありませんが、金融システムの安全対策を設計・評価する業界の参照枠です。金融庁の監督指針や自社のリスク評価とあわせて、どの要件を採用するかを決めます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
法人バンキングシステムでは、銀行業務や金融接続の専門会社と協業しながら、業務側の課題を整理して実装へつなげる役割が重要です。riplaは、現場ヒアリング、業務フロー整理、要件定義、画面・API設計、開発、導入後の定着支援まで、プロジェクトの段階に応じて伴走します。既存の会計・販売管理システムと新しい入出金サービスをつなぎたい事業会社では、金融機能そのものだけでなく、社内業務の変更や利用部門への展開も含めて相談できます。
特に、最初から大規模なフルスクラッチを前提にせず、標準の決済・認証機能と独自の業務体験を分けて考えたい場合に適しています。要件を機能一覧だけで終わらせず、承認ルート、例外処理、データの責任範囲、運用担当者の作業まで可視化して、必要な開発範囲を絞り込みます。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理などの基幹領域を含むシステム構築・導入を経験しているため、金融機能を既存業務の中に定着させる視点を持てます。たとえば、入出金明細を会計処理に取り込む、請求データから振込ファイルを作成する、承認済みデータだけを支払処理へ送るといった業務連携を、利用者の役割に沿って設計できます。
銀行そのものの勘定系や共同センターを刷新する大規模案件では、専門ベンダーとの役割分担や元請け範囲の確認が欠かせません。一方で、法人向け金融サービスを企画する事業会社、金融機関と連携する業務サービス、社内の資金管理基盤などでは、構想段階から相談できるパートナーとして比較候補になります。提案時は金融接続の担当範囲、セキュリティレビュー、運用設計、再委託の有無を確認します。
株式会社NTTデータ|共同利用型の法人チャネルを展開

株式会社NTTデータは、共同利用型の法人インターネットバンキングや、地域金融機関向けの金融サービス基盤を比較したい場合に有力な候補です。公開情報では、法人インターネットバンキング「AnserBizSOL」や法人ポータル「BizSOL_Square」を展開しています。2025年11月には、企業・事業者向けの法人サービスアプリ「BizSOL_Pallete」を同年12月から提供開始すると発表しました。
特徴と強み
BizSOL_Palleteは、AnserBizSOLの決済・認証機能とBizSOL_Squareの情報発信機能を連携し、スマートフォンから残高照会や振込を行う法人向けアプリです。公式発表では、トランザクション認証ソフトウェアトークンを採用し、従来の法人インターネットバンキングと同等の安全性を目指すと説明されています。共同利用型で提供するため、個別に全てを作るより導入コストや期間を抑えやすい点が特徴です。
標準的な残高照会、振込、通知などを早期に提供し、将来的に融資・資金調達、eKYC、FIDO認証、AI活用などへ拡張したい金融機関に向いています。標準機能を利用するほど導入しやすくなる一方、独自の承認業務や既存勘定系との接続でどこまで個別対応できるかは、提案段階で確認が必要です。
得意領域・実績
地域金融機関が中小企業・小規模事業者とのデジタル接点を広げる案件では、共同利用型のサービス設計と金融機関側の導入支援を組み合わせやすい企業です。NTTデータはBizSOL_Palleteについて、2028年度までに40金融機関以上への導入を目指すと発表しています(出典:株式会社NTTデータ「共同利用型・地域金融機関向け法人サービスアプリ BizSOL_Pallete」、2025年11月)。これは契約済み件数ではなく、同社が掲げる展開目標として読む必要があります。
RFPでは、AnserBizSOLを採用する範囲、スマートフォンアプリとのデータ連携、認証方式、既存法人IBとの並行稼働、障害時の切り分け、追加機能のロードマップを確認します。共同利用の標準化がメリットになる案件と、独自サービス体験を細かく作り込む案件では評価が変わるため、標準機能と個別開発の境界を見積書で明確にしてもらうことが大切です。
フューチャーアーキテクト株式会社|次世代バンキングをAPIで広げる

フューチャーアーキテクト株式会社は、地域金融機関の勘定系や情報系、営業・融資支援、法人・個人インターネットバンキング、外部API基盤を一体で刷新したい場合に比較したい企業です。2026年1月、これらを含む次世代バンキングシステムを「InfiniBANK」と命名したことを公式発表しています。法人バンキング単体の画面開発ではなく、銀行業務全体の再設計を検討するケースで候補になります。
特徴と強み
InfiniBANKは、公式資料によると、スリムな勘定系、リアルタイムデータを提供する統合データマート、営業・融資支援のFutureBANK、外部API基盤、スマートフォンやタブレットに対応した個人・法人インターネットバンキングを主要システムとして構成しています。銀行の顧客チャネルを単独で置き換えるのではなく、データと業務をつなぎながら機能を追加しやすい構造を目指している点が特徴です。
法人バンキングで重要な承認や取引データを、融資、営業、顧客情報、API連携へ広げたい場合は、将来の業務拡張まで含めて検討できます。ただし、クラウド型基幹系の採用では、移行対象の範囲や既存資産との接続方式、データ移行の責任分界が初期費用と期間を左右します。次世代化の効果だけでなく、移行中の並行稼働計画まで確認します。
得意領域・実績
フューチャーアーキテクトは、公式の事例ページで全国30行以上の地域金融機関の改革を支援してきた実績を掲げています。さらに、2025年10月には東和銀行のDXをフルオープンAPIを備えた勘定系システムで支援する発表も行っています(出典:フューチャーアーキテクト「事例・実績」「次世代バンキングシステム」、2025〜2026年)。
銀行全体の構想を描き、法人IBだけでなく勘定系、情報系、外部APIまで連動させる案件に向いています。RFPでは、法人IBにおける機能一覧だけでなく、オープンAPIの認証・認可、リアルタイムデータの鮮度、他社サービスとの接続実績、段階移行時の業務継続、導入後の開発体制を具体的に質問すると比較しやすくなります。
株式会社日立製作所|ネット・リアル・APIを組み合わせる金融チャネル

株式会社日立製作所は、法人向けオンライン取引、全銀ファイル転送、インターネットバンキングの共同利用、銀行API連携など、複数チャネルを組み合わせたい場合に比較候補となります。日立の公式金融ソリューションでは、インターネットバンキングサービスの運用を複数銀行から受託する共同利用型の「FINEMAX」が紹介されています。
特徴と強み
FINEMAXのような共同利用型サービスを利用すると、金融機関が単独でチャネル基盤を保有・運用する負担を抑えながら、複数の接続先とインターネット経由のサービスを提供しやすくなります。日立は、金融機関や収納機関への接続、勘定系との連携、ネットとリアルの顧客接点を組み合わせる提案が可能な企業です。
大量振込やファイル伝送では、正常系の処理だけでなく、通信断、再送、重複送信、結果ファイルの照合、処理遅延を管理できることが不可欠です。全銀協標準通信プロトコルに対応するファイル伝送製品も公式マニュアルで確認できるため、ファームバンキングから現行の法人IBへ移行する際は、既存運用と新方式の差を洗い出してもらいます。
得意領域・実績
複数の銀行、収納機関、勘定系、顧客チャネルをまたぐ案件では、接続方式と運用監視を一体で設計したい企業です。2025年3月には、日立がAWS上でSaaS型として提供するサービスについて、FINEMAXを活用したネットとリアルチャネルのワンプラットフォーム化を発表しています(出典:株式会社日立製作所「ネット×リアルチャネルソリューション」、2025年)。
RFPでは、法人向けの画面・API・ファイル伝送をどのサービスで担うのか、共同センターと自社環境の境界、接続テストの方法、障害発生時の一次窓口、金融機関ごとの個別仕様を確認します。運用を委託する場合は、監視時間、障害の検知から連絡までの時間、復旧目標、データ保全の方法を契約書に落とし込むことが大切です。
日本電気株式会社(NEC)|金融向けクラウド基盤で安全な刷新を支援

日本電気株式会社(NEC)は、法人バンキングの画面だけでなく、金融機関向けのクラウド基盤、既存システムのモダナイゼーション、セキュリティ対策を重視する案件で比較したい企業です。NECは金融機関向けに「NEC Secure PaaS for Finance」を提供し、アプリケーション実行、評価、運用、監視、開発の環境をまとめて提供する考え方を示しています。
特徴と強み
NECの公式情報では、同基盤はマイクロサービスを活用した柔軟かつ高速なシステム開発を目指し、AWSの金融リファレンスアーキテクチャやAWS Well-Architected Frameworkに準拠した設計、FISC安全対策基準への対応を掲げています。差別化領域をマイクロサービス化し、CI/CDパイプラインと連携することで、標準化された基盤の上に新しい法人向け機能を追加しやすくする考え方です。
クラウドを採用する場合は、クラウドだから安全、またはオンプレミスだから安全と単純化できません。鍵管理、特権ID、ネットワーク分離、ログの改ざん防止、バックアップ、リージョン障害、サービス更新への追随などを責任分界表で整理します。NECの基盤を採用する場合も、法人IBの業務要件、勘定系との接続、利用者認証をどの層で実装するかを確認することが重要です。
得意領域・実績
既存の金融資産を抱えながら、クラウドネイティブな法人チャネルやAPIを段階的に追加したい金融機関に向いています。金融システムの基盤、アプリケーション実行環境、監視、運用をまとめて設計し、内製チームが開発しやすい環境を整える案件で力を発揮しやすいでしょう。サービスページでは、クラウド専門家によるサポートとアップデートへの追随も説明されています。
提案比較では、FISC対応の範囲、AWSの各サービスを使う際の追加設計、障害時の復旧手順、クラウド費用の見通し、アプリ開発を別会社に分ける場合の責任分担を確認します。金融機関が自社で運用する部分とNECが支援する部分を明確にしないまま進めると、障害発生時に判断が遅れるため、運用設計を先に評価することが大切です。
富士通株式会社|金融業務とレガシー資産のモダナイゼーション

富士通株式会社は、金融機関が持つ既存の勘定系・店舗・業務資産と、新しいデジタルバンキングや法人チャネルを統合したい場合に比較候補となります。公式の金融業界ページでは、デジタルバンキング、決済の高度化、レガシーシステムのクラウド移行・API化・マイクロサービス化などを支援領域として紹介しています。
特徴と強み
富士通は、金融業界向けの「Uvance for Finance」を、基幹システムなどのコアソリューション、データ・AI活用、顧客体験の向上などに整理しています。2026年2月の発表では、金融機関のデジタル変革を支援するオファリング体系を拡充し、「Fujitsu Core Banking xBank」の機能開発への生成AI適用を2025年9月から開始したと説明しています(出典:富士通「金融機関のデジタル変革を加速する Uvance for Finance のオファリングを拡充」、2026年)。
法人バンキングでは、古いファイル連携やホスト接続を残しながら、APIや新しい画面を段階的に追加するケースがあります。富士通のように基幹資産のモダナイゼーションを含めて相談できる企業なら、単なる画面刷新ではなく、データの分断、運用の属人化、制度変更への追随といった根本課題も含めて整理できます。
得意領域・実績
大規模金融機関の既存資産、運用体制、店舗・営業チャネルを含めて新しい法人サービスへつなげたい場合に向いています。公式ページでは、ソニー銀行がFujitsu xBankでクラウドネイティブな勘定系を構築した事例も紹介されています。ただし、これは法人IB単独の導入実績を意味するものではないため、提案時には法人向けチャネルの担当範囲と類似案件の開示可能な実績を別途確認します。
RFPでは、現行ホストとの接続、API化の対象、段階移行の順序、データ移行と照合、利用者への周知、旧システムを停止する条件を具体化します。AIやクラウドの新しさだけで判断せず、振込・承認・組戻し・監査ログなど日々止められない業務を、どのテストと運用手順で守るかを確認することが重要です。
SBIデジトラスト株式会社|法人IBの認証・認可と地域金融の基盤

SBIデジトラスト株式会社は、法人バンキングシステムの中でも、認証・認可、利用者管理、地域金融機関向けのクラウド型勘定系との接続を重視する場合に比較したい企業です。2026年1月、同社は株式会社SBI地方創生バンキングシステムと共同開発した認証認可基盤「Trust Idiom/Biz」が、福島銀行の法人向けインターネットバンキングでサービス開始されたと発表しました。
特徴と強み
法人IBでは、会社単位の契約だけでなく、利用者、部署、口座、操作権限、承認経路を正しくひも付ける必要があります。認証と認可を別々の画面機能として実装するのではなく、どの利用者が、どの端末から、どの操作を、どの金額まで実行できるかをポリシーとして管理できることが重要です。Trust Idiom/Bizのような認証認可基盤は、この領域を専門的に評価したい案件で検討対象になります。
認証基盤を導入する場合は、ログイン時の多要素認証だけでなく、振込先変更や高額送金などの取引単位で追加認証をかけられるか、端末変更時の再登録をどう制御するか、管理者の操作ログをどう保全するかを確認します。認証サービスと勘定系、法人IB画面、不正検知サービスの責任分界も、構成図で示してもらいます。
得意領域・実績
福島銀行の事例では、Trust Idiom/BizがSBI地方創生バンキングシステムのクラウドベースの勘定系システムにおける法人IBへ導入されています(出典:SBIデジトラスト「新たな認証認可基盤サービスTrust Idiom/Biz 福島銀行の法人向けインターネットバンキングサービスにて提供開始」、2026年1月7日)。公開情報から確認できる事例を踏まえると、地域金融機関の次世代基盤と法人IBの認証を組み合わせる案件で具体的に比較できます。
一方で、認証基盤の導入だけで決済業務全体が完成するわけではありません。振込・承認・全銀伝送・不正検知・監査ログ・顧客サポートをどの会社が担うのかを切り分け、SBIデジトラストの担当範囲と他ベンダーの担当範囲を確認します。認証の高度化を起点に法人チャネルを刷新したい金融機関に適した候補です。
法人バンキングシステムのパートナー選びのポイント

6社は順位ではなく、案件の課題に対する適合性で比較します。共同利用で短期間に標準機能を導入するのか、勘定系から次世代化するのか、認証を先に強化するのか、既存資産を残してAPIで段階連携するのかによって、最適なパートナーは変わります。
実績と経験は案件の粒度をそろえて確認します
「金融機関向けの実績があります」という説明だけでは比較できません。法人インターネットバンキングの稼働中サービスなのか、勘定系の刷新なのか、認証だけの導入なのか、PoCなのかを分けて質問します。可能であれば、同じ規模、同じ接続方式、同じ利用者数に近い事例について、担当範囲、導入期間、移行方法、障害対応、運用体制を確認します。
候補会社には同じRFPを渡し、機能の対応可否だけでなく、前提条件、除外範囲、追加費用の発生条件をそろえてもらいます。提案書に実績を掲載できない場合でも、匿名化した規模、業務領域、接続数、運用時間などが確認できるかを見ます。実績のない機能を「対応可能」とだけ断定する提案には注意が必要です。
技術力はセキュリティと運用を含めて評価します
技術評価では、API、クラウド、コンテナ、マイクロサービスなどのキーワードだけでなく、障害や不正が起きたときの設計を確認します。RTOとRPO、バックアップ、切替訓練、監査ログ、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、秘密情報と暗号鍵の管理、特権操作の承認を質問します。外部の認証や不正検知サービスを使う場合は、データの保管場所と再委託先も確認します。
初期費用の目安は、共同利用型パッケージの導入・軽微な設定変更で500万〜3,000万円、標準機能に法人固有の承認やAPI連携を加える場合で3,000万〜8,000万円、高度な不正検知や複数チャネル・共同センター連携で8,000万〜2億円程度です。これらは公開された金融機関向け契約価格ではなく、機能範囲と金融特有の試験・運用要件を加味した企画初期の推定レンジです。一般的な大規模システムの相場が1,000万円から数千万円以上、人月単価が60万〜200万円程度とされる情報もありますが、法人バンキングでは接続・監査・冗長化が加わるため、そのまま適用しません(出典:SIA株式会社「システム開発の費用・相場 2026年版」、2026年7月)。
プロジェクト管理体制と契約条件を確認します
金融システムでは、要件定義後に追加開発が膨らみやすいため、成果物と検収条件を細かく定義します。要件定義書、画面仕様、API仕様、権限マトリクス、接続仕様、テスト計画、移行計画、運用設計、障害訓練の完了条件を契約前に確認します。固定価格に向く範囲と、検証しながら決める範囲を分け、変更管理の方法と追加開発単価を合意しておくことが重要です。
また、元請け会社のPMが実際に参画するか、再委託先がどこか、障害時の責任を誰が負うか、SLA、知的財産、ソースコードや設計書の引き渡し、契約終了時のデータ返却を確認します。価格の安さだけで決めると、保守・制度改定・監視・脆弱性診断・クラウド利用料が後から増えるため、初期費用と運用費を合わせたTCOで比較します。
よくある質問

法人バンキングシステムの会社選びでは、開発会社の知名度だけでなく、自社のスコープとリスクに合うかを確認する必要があります。ここでは、発注前によく寄せられる質問に回答します。
法人バンキングシステムの開発費用はいくらですか?
標準機能に法人固有の承認やAPI連携を加える規模では、企画初期の推定として3,000万〜8,000万円程度を置くことがあります。共同利用型パッケージの設定変更なら500万〜3,000万円、高度な不正検知や複数チャネルを含めると8,000万〜2億円程度に広がる可能性があります。実際の金額は接続先、利用者数、移行対象、可用性、試験、運用体制で変わるため、同じRFPで複数社から見積もりを取ります。
パッケージとフルスクラッチはどちらがよいですか?
標準的な残高照会、振込、利用者管理、ファイル伝送を早期に導入したいなら、共同利用型パッケージを軸に検討しやすいです。独自の承認体験、API、データ活用、不正検知を競争力にしたい場合は、その領域だけを個別開発し、決済や認証の標準領域は既存サービスへ寄せるハイブリッドが現実的です。全てを自作するか、全てをパッケージに合わせるかの二択にせず、差別化領域を切り分けます。
開発会社にセキュリティ面で何を確認すればよいですか?
多要素認証、トランザクション認証、権限分離、異常取引検知、監査ログ、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、バックアップ、RTO・RPO、障害訓練の実施方法を確認します。2025年9月の金融庁要請を踏まえると、口座開設時の実態把握、取引の多層的な検知、検知後の確認や出金停止まで含めた運用が重要です。機能の有無だけでなく、誰が監視し、誰が停止を判断し、どの記録を残すかを質問します。
株式会社riplaにはどの段階から相談できますか?
構想、業務整理、RFI・RFP作成、開発会社の比較、要件定義、既存システムとの連携設計など、初期段階から相談できます。riplaはコンサルティングから開発まで一気通貫で支援し、営業・顧客・生産・販売管理などの基幹領域を含む業務要件を整理します。金融機関の勘定系や共同センターを含む場合は、必要な専門ベンダーとの役割分担も含めて、最適な進め方を検討します。
まとめ

法人バンキングシステムの開発会社は、会社の知名度だけでなく、案件のスコープと金融業務のリスクに合わせて選びます。株式会社riplaは、業務整理から開発・定着までを一気通貫で支援する相談先として、NTTデータは共同利用型の法人チャネル、フューチャーアーキテクトは次世代バンキングとAPI、日立は共同利用型の金融チャネルとファイル伝送、NECは金融向けクラウド基盤、富士通は金融資産のモダナイゼーション、SBIデジトラストは認証・認可基盤という観点で比較できます。
発注前には、残高照会・振込・総合振込・承認・組戻し・外部連携・認証・不正検知・監査ログ・障害対応の範囲を整理し、同じRFPを2〜3社以上に提示します。初期費用だけでなく、保守、監視、クラウド、脆弱性診断、制度変更、追加開発、移行、教育を含むTCOで比べることで、導入後に予算が膨らむリスクを抑えられます。
法人バンキングの刷新は、画面を新しくするだけのプロジェクトではありません。標準決済を共同利用型サービスへ寄せ、顧客体験やAPI、データ活用、不正検知などの差別化領域へ投資を集中し、照会から振込、外為、融資・API連携へ段階的に広げる進め方が現実的です。自社の業務と将来像を整理したうえで、各社へ具体的な提案を依頼してください。
▼全体ガイドの記事
・法人バンキングシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
