CTI(コールセンターシステム)開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

6社の特徴を、電話、CRM、コールセンター業務を一体で理解しているかという観点で比べます。

CTIは電話とコンピュータを連携させ、着信時の顧客情報表示やIVR、通話録音などを支えます。必要な開発内容は、CRMとの接続方法、クラウドかオンプレミスか、受電・架電の業務設計によって変わります。全体像はCTI(コールセンターシステム)開発の完全ガイドでも確認できます。

CTI開発パートナー選びの重要性

CTI開発で業務フローに合わせて設計する5つの対象を示す図。
個々の機能を業務と運用に結び付けて考える構成です。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

CTI開発では、PBXとCRMの接続、IVRの分岐、ACDによる着信配分、録音データの扱いを、業務フローに合わせて設計します。ただし、これらを機能ごとに個別に決めてしまうと、現場の運用やセキュリティ方針と食い違うおそれがあります。

要件の見落としは、仕様の手戻りや統合テスト時の不具合につながります。さらに、稼働後の遅延や障害は顧客対応に影響するため、繁忙期の処理量、障害時の切り替え、SLAを含む運用設計まで相談できる会社が適しています。

発注前に確認すべきポイント

提案依頼では、製品機能だけでなく、業務と既存環境への適合性を同じ条件で確かめることが大切です。たとえば、次の観点をRFP(提案依頼書)に含めておくと、各社の提案を並べて比べられます。

  • 業務理解:受電・架電、IVR、ACDの設計経験の有無
  • システム連携:CRM、SFA、基幹システムとの接続実績を確かめる
  • 構成と運用:導入方式、拡張性、保守や障害対応の範囲

提案の場では、確認した条件に対する設計の根拠や前提も聞いておきます。さらに、導入後の席数や機能の増加まで含めて話し合えば、初期構築だけでは見えにくい運用面の違いもつかめます。

ポイント

パートナー選びでは、要件の見落としや運用面の考慮漏れが後の手戻りや障害につながります。機能の一覧だけでなく、業務の流れや稼働後の運用まで相談できるかで比べてください。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングからシステム開発、運用保守までを一貫して支援します。自社のDX推進で得た経験を生かし、要件の整理から現場への定着まで、業務上の成果を意識しながらプロジェクトを進めます。また、営業・顧客・生産・販売管理など、基幹システムの構築・導入にも取り組んできました。

サービスの詳細はripla公式サイトをご覧ください。

特徴と強み

自社業務システムを内製してきた知見を、顧客企業の業務整理や設計に生かせる点が特徴です。現場で使われ続ける状態を目指して、導入後も支援を続けます。

CTI案件では、コールセンターの流れやオペレーターの使いやすさを踏まえ、CRMなどとのデータ連携を含めて要件を整理します。また、予算やプロジェクト規模に応じて対象範囲を調整する進め方も相談できます。

得意領域・実績

営業支援、顧客管理、販売管理など、幅広い基幹システムの構築経験があります。さらに、CTIでは既存基盤の課題整理やクラウド型への移行、CRM連携、IVRシナリオ設計などを通じて、業務改善につながる仕組みを支援します。

音声データの分析基盤や、AIを活用した応対品質管理システムの開発にも取り組んでいます。業務プロセスの見直しから開発までまとめて相談したい企業にとっては、選択肢の一つになります。

NTTテクノクロス株式会社|30年超の実績を持つCTIソリューション専門ベンダー

NTTテクノクロス株式会社は、1994年からコールセンターシステムの開発・構築に取り組むNTTグループのIT企業です。自社ソリューション「CTBASE」シリーズを展開し、小規模センターから数千席規模まで、幅広い規模の構築を手がけています。

音声通信、アプリケーション、クラウド基盤を組み合わせて提供できる点が特徴です。そのため、通信技術を含めて一括で相談したい場合の候補になります。

特徴と強み

CTIミドルウェア「CTBASE/Core」は、PBXごとの制御プロトコルを扱いやすいAPIに変換し、CTI連携アプリケーションの開発を支援します。加えて、JavaScriptや.NETなどの技術で連携機能を実装できる構成です。

クラウド版とオンプレミス版を用意し、企業のインフラやセキュリティ方針に合わせた構成を選べます。さらに、「CTBASE×生成AI」では、AIによる応対品質向上やオペレーター支援も扱っています。

得意領域・実績

CTIシステムの開発経験は30年以上あり、CTBASE/Coreは約20年、累計10,000席以上の導入実績があります。また、金融・保険・医療・通信・官公庁など、品質やセキュリティが重視される業界にも対応してきました。

PBX、CTI、CRMをまたぐ構成の設計から、個別カスタマイズ、保守運用までを一貫して依頼できます。さらに、AI音声認識を活用する「CTBASE/Intelligent Router」も展開しています。

ポイント

音声通信、アプリケーション、クラウド基盤を一括で相談したい場合は、この会社を比較候補に入れるとよいでしょう。製品の選択肢と構築実績の規模も合わせて見れば、候補を絞り込む材料になります。

株式会社コムデザイン|国内トップクラスの導入実績を誇るクラウドCTI自社開発企業

株式会社コムデザインは、クラウド型CTI「CT-e1/SaaS」を自社開発・提供する専門企業です。

2024年時点で累計32,000シート、1,825テナント以上の導入実績があります。さらに、「ITトレンド 年間ランキング2025」では、CTI部門とコールセンターシステム部門で第1位を獲得しています。

自社で開発・運用する製品を中心に、業種や業務に合わせた拡張を行っています。導入実績の規模とカスタマイズの柔軟さを重視する企業にとって、比較候補に加えられます。

特徴と強み

「CT-e1/SaaS」にはACD、IVR、通話録音、ダッシュボードなどのCTI機能が備わっています。さらに、CTI機能のカスタマイズや連携を、オプション料金や追加作業費用なしで相談できる点が特徴です。

SalesforceやkintoneなどのCRM、SMSやLINEといったチャネルとの連携に対応します。また、既存PBXやモバイル端末を使う構成も選べ、継続利用率は90%以上とされています。

得意領域・実績

金融、保険、製造、EC、医療、官公庁などのコールセンターを支援し、小規模な窓口から大規模センターまで対応しています。加えて、テレワークやBCPを考慮したクラウド型の分散構成も得意領域です。

「CT-e1/Expander」などの拡張キットで、業務の成長に合わせた拡張を支援します。このほか、プレディクティブダイヤラーを使う架電業務や、受電・架電をまとめたコンタクトセンターも相談できます。

ポイント

導入実績の規模とカスタマイズの柔軟さを重視するなら、比較候補に加える価値があります。オプション料金や追加作業費用なしで相談できる範囲は、契約前に確かめておきましょう。

株式会社CTI情報センター|官公庁・金融機関向けの高品質CTI構築実績

株式会社CTI情報センターは、NTTデータの開発パートナーとして官公庁、自治体、金融機関などのコールセンター構築を手がけてきました。また、NTTデータのCTIソリューション「VOISTAGE」のVARとして、設計、開発、導入を支援します。

小規模センターから1,000回線を超えるシステムまで実績があり、個別要件に応じたカスタマイズにも対応します。そのため、標準機能だけでは合わない業務要件を持つ組織にとって、検討の候補になります。

特徴と強み

官公庁や金融機関で求められるセキュリティと品質の要件に向き合ってきた経験が特徴です。設計・導入にとどまらず、稼働後の保守や運用改善まで支援します。

全国4か所にコールセンターを分散するBCP体制を自社で運用しています。さらに、平均勤続年数8年以上のスタッフが在籍し、地方拠点を生かしたコスト面も強みとして挙げています。

得意領域・実績

NTTグループ各社、日本銀行、東京都民銀行グループ各社、アフラックなどのコールセンター構築実績があります。加えて、VOISTAGEを使った個別開発により、標準パッケージでは対応しにくい業務にも合わせられます。

受電・架電の各システムや両方を扱う構成に加え、既存システムの更新、機能追加、API連携にも対応します。なお、個人情報保護や情報セキュリティも含めて相談できます。

SCSK株式会社|大手SIerによるエンタープライズ向けコンタクトセンター開発

SCSK株式会社は住友商事グループの大手SIerで、金融、製造、流通、サービスなど幅広い業界へシステム開発やITサービスを提供しています。

コンタクトセンターでは「PrimeTiaas」などを展開し、大企業向けの設計・構築・運用を支援します。CTIを中心に、AI、チャットボット、音声認識などを組み合わせた構成を得意としています。センター単体に限らず、企業全体のシステムと一緒に検討したい場合の候補となります。

特徴と強み

CTIの機能開発に加え、ERP、CRM、SCMなど既存の情報システムとの統合設計まで扱える点が強みです。また、「PrimeTiaas」では、デジタルチャネル、セルフサービス、AIによる応対支援を含むプラットフォームを提供しています。

Avaya Experience Platformなど、グローバルなコンタクトセンター技術との連携にも対応します。さらに、金融・保険業界のセキュリティ要件やPCI DSSへの準拠も含めて相談できます。

得意領域・実績

金融・保険、通信、製造業などの大規模センターを構築してきました。じぶん銀行のカスタマーセンターにはオールクラウド型システムを導入し、数百席から数千席規模の案件も手がけています。

音声、チャット、SNS、メールを統合するオムニチャネル構成や、顧客接点のデジタル化を支援します。加えて、開発から保守、運用管理まで長期的に任せたい企業にも適しています。

ポイント

CTIにとどまらず、既存の情報システムやAI、チャネル統合まで含めて全体を検討したい企業に向きます。大規模センターの経験を重視する場合にも、候補として挙がります。

株式会社イーベース・ソリューションズ|分散コールセンターシステムの構築実績を持つ業務システム開発会社

株式会社イーベース・ソリューションズは神奈川県鎌倉市に本社を置く業務システム開発会社です。2006年の設立以来、流通・物流・製造業向けに販売、生産、在庫、人事管理などの基幹システムを開発してきました。

また、CTI関連会社向けの分散コールセンターシステムも手がけています。個別開発、パッケージ活用、マイクロサービス化など、要件に合わせた開発方法を選べます。

特徴と強み

特定製品に縛られず、顧客の立場から技術や構成を検討する中立的な支援が特徴です。そのうえで、スクラッチ開発とパッケージ活用の双方に対応し、過剰な機能を避けたシステム設計を目指します。

また、マイクロサービスを含め、後から機能や連携先を増やすことを見据えた設計も行います。さらに、複数ベンダーが参加するプロジェクトでは、ベンダーコントロールを含むPM支援も依頼できます。

得意領域・実績

拠点が分かれたコールセンターの通話ルーティング、オペレーター管理、レポート機能などを開発した経験があります。特に、分散運用に伴う要件をシステムに反映する案件が得意領域です。

さらに、大手保険会社向けの営業支援・保険案内アプリや、空港の空調制御システムも手がけています。販売・在庫管理などの基幹システムとCTIを組み合わせる相談も可能です。

CTI開発パートナー選びのポイント

CTI開発会社を比べる観点として、業務理解、クラウドとオンプレミスへの対応、導入後のサポート体制を並べた図。
提案を同じ3項目に沿って見比べられます。

コールセンター業務への理解度

提案内容から、開発会社が現場の仕事をどこまで理解しているかを見極めます。判断材料は、インバウンドの受付やIVR、ACDの流れから、スーパーバイザーの確認、通話後の後処理(ACW)まで、実際の業務に沿った質問や改善案が出るかどうかです。

オペレーターが迷わず使える画面や、管理者が状況を把握するレポートも確認しておきます。そのうえで、業務の前提を共有し、設計案が現場の課題に結び付いているかを比べます。

クラウド・オンプレミス対応力

クラウドとオンプレミスの選択は、セキュリティ、費用、拡張性、運用体制によって変わります。クラウドは初期負担を抑えやすく、在宅対応やBCPに活用できる点が利点です。一方で、オンプレミスは、機密性の高い情報や既存イントラネットとの統合を重視する場合に候補になります。

自社の要件と制約を聞いたうえで、選択肢を説明できる会社を選びましょう。また、将来の移行も考える場合は、クラウドとオンプレミスを組み合わせる構成への対応も確認します。

導入後サポート・保守体制

CTIは日々の顧客対応を支えるため、障害時に誰がどう動くかを契約前に決めておく必要があります。対応SLAや監視の有無を確かめておくと、障害時の動き方がはっきりします。さらに、定期保守やバージョンアップの範囲、電話・メール・チャットなどの窓口も確認してください。

席数の増加、機能追加、他システムとの連携など、稼働後に想定される変更も事前に相談しておきます。また、継続的な改善提案や業務レビューまで支援対象に含まれるかどうかも、長く使ううえでの比較材料になります。

ポイント

各社を比べるときは、コールセンター業務への理解、クラウドとオンプレミスへの対応力、導入後の保守体制の3つを同じ条件で見ることが判断の目安になります。

まとめ

CTI開発では、音声通信だけでなく、コールセンター業務や既存システムとの連携を一緒に検討する必要があります。セキュリティや稼働後の運用も、あわせて考えておきましょう。

紹介した6社は、得意な規模や技術領域がそれぞれ異なります。そのため、自社の要件に照らして比べる必要があります。

業務整理から開発・定着まで相談したい場合は株式会社ripla、CTI製品と長年の構築経験を重視する場合はNTTテクノクロス株式会社が候補になります。

クラウドCTIの実績や柔軟なカスタマイズを求める場合は株式会社コムデザイン、官公庁・金融機関向けの経験を重視する場合は株式会社CTI情報センターを検討できます。

システム統合や複数チャネルの構築にはSCSK株式会社が候補です。分散センターや個別開発を重視する場合は、株式会社イーベース・ソリューションズも検討できます。

CTI開発の全体像は、CTI(コールセンターシステム)開発の完全ガイドで確認できます。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。