災害復旧システム(DR)の開発会社は、クラウドの料金だけでなく、RTO・RPOの設計、既存システムとの連携、復旧訓練、障害時の運用まで任せられる企業を選ぶことが重要です。本記事では、クラウド中心の構成から大規模SI、国内データセンター運用まで、適合性の異なる実在企業6社を紹介します。
災害復旧システム(DR)は、地震や水害だけでなく、ランサムウェア、停電、機器故障、人為的な設定ミスで本番環境が止まった際に、別拠点やクラウドで業務を再開する仕組みです。この記事では、株式会社riplaを最初に、AWS、Microsoft、NTTデータ、NEC、富士通、IIJを比較し、発注前に確認したい費用・技術・訓練・運用のポイントまで整理します。
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・災害復旧システム(DR)開発の完全ガイド
災害復旧システム(DR)のパートナー選びが重要な理由

DRはバックアップ製品を導入すれば終わる取り組みではありません。停止した業務をどの順序で再開するか、どのデータ時点まで戻すか、誰が切り替えを決めるかを、経営層・業務部門・情報システム部門・ベンダーで合意して初めて機能します。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
DRの成否は、復旧環境が存在するかではなく、目標どおりに業務が再開できるかで決まります。例えば販売管理を復旧できても、認証基盤、在庫データ、決済API、ネットワークDNSが戻らなければ現場は受注を再開できません。開発会社には、サーバー単位ではなく業務サービスの依存関係を調査し、縮退運転を含む復旧シナリオを設計する力が求められます。
RTOは目標復旧時間、RPOは目標復旧時点です。RTOを1時間、RPOを15分と定める場合、毎日夜間に1回だけバックアップする構成では要件を満たせません。逆に、数日以内の復旧でよい業務に常時二重化を採用すると、必要以上の費用が発生します。業務影響分析(BIA)から数値を決められる会社を選ぶことが大切です。
発注前に確認すべきポイント
提案依頼書には、対象業務・サーバー台数・データ量・日次の変更率・目標RTO/RPO・許容停止時間・データ所在地・訓練回数を記載します。加えて、フェールオーバーだけでなくフェールバック、復旧データのマルウェア検査、認証情報の復旧、外部サービスとの接続、業務部門の受入れ確認も要求します。
見積もりでは、初期構築費、クラウドやデータセンターの月額費、回線費、監視費、保守費、復旧訓練費を分けて確認します。公開されているクラウド料金は基盤の一部であり、要件定義・設計・移行・テスト・運用設計を含む開発総額ではありません。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
riplaに相談するメリットは、DRをインフラだけの課題として扱わず、業務改善とシステム定着を一体で検討できる点です。例えば受発注システムを守る場合、復旧対象のサーバーを決めるだけでなく、受注受付の代替手順、在庫の更新、取引先への連絡、復旧後のデータ突合まで業務フローとして整理できます。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理など複数の基幹領域をまたぐ企業では、業務部門の優先順位をシステム要件に落とし込むことが課題になります。riplaは既存業務の理解から要件定義、開発、導入後の定着まで一貫して相談したい企業に向いています。DRの構築では、対象業務の棚卸し、RTO/RPOの合意、復旧手順の文書化、訓練後の改善までを依頼範囲に含めると、同社の強みを活かしやすくなります。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社|クラウド中心で柔軟に拡張

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社は、AWSのクラウド基盤と各種サービスを組み合わせてDRを設計したい企業の候補です。実際の設計・構築・運用はAWS自身だけでなく、AWS認定パートナーなどと進めるケースがあるため、提案時には担当範囲と責任分界を確認します。
特徴と強み
AWS Elastic Disaster Recoveryは、AWSへアクティブにレプリケートしているソースサーバーに対して、1台・1時間あたり0.028米ドルの料金が設定されています。継続レプリケーション、テスト起動、リカバリ起動、ポイントインタイムリカバリが料金説明に含まれる一方、EBS、EC2、スナップショット、データ転送などは別途発生します(出典: AWS公式「AWS Elastic Disaster Recoveryの料金」、2026年確認)。
得意領域・実績
サーバーを段階的にクラウドへ移行したい企業、IaCやAPIで復旧手順を自動化したい企業、保護対象を増減させたい企業に向いています。AWS公式の料金例では、100台・30TB・平均月730時間のレプリケーションで、DRサービス部分は月2,044米ドル、EBSやスナップショットなどを含む例の合計は月6,389.03米ドルです(出典: AWS公式、2026年確認)。この金額は特定リージョンの例であり、設計・構築・運用費を含まないため、必ず自社条件で再計算します。
日本マイクロソフト株式会社|Microsoft環境と親和性の高いDR

日本マイクロソフト株式会社は、Windows Server、SQL Server、Hyper-V、Microsoft 365など、Microsoft製品を中心に業務基盤を構成している企業の候補です。Azure Site Recoveryを使い、Azure VMだけでなくオンプレミスのVMや物理サーバーをAzureへレプリケートする構成も検討できます。
特徴と強み
Azure Site Recoveryはレプリケーション、フェールオーバー、フェールバックを支援し、多層アプリケーションの復旧計画ではVMの起動順序、スクリプト、手動アクションを設定できます。Microsoft Learnでは、Azure VMとVMware VMの連続レプリケーション、Hyper-Vの30秒ごとのレプリケーション頻度、実行中のレプリケーションに影響しないDRテストが説明されています(出典: Microsoft Learn「Site Recoveryについて」、最終更新2026年6月)。
得意領域・実績
Azure Site Recoveryの料金は保護インスタンス数を基準にし、保護開始から最初の31日間は無料です。ただし、無料期間でもAzure Storage、ストレージトランザクション、データ転送、復旧時の仮想マシンなどの料金が発生する可能性があります(出典: Microsoft Azure公式「Site Recoveryの価格」、2026年確認)。Microsoft製品のライセンス、既存のActive Directory、SQL Serverの整合性、Azureリージョンの選定を含めて設計できるパートナーを選びます。
株式会社NTTデータ|大規模SIと危機管理を組み合わせた支援

株式会社NTTデータは、金融・公共・法人などの大規模な業務システムと、災害対策本部や重要インフラの危機管理を一体で相談したい企業の候補です。システム復旧だけでなく、災害時の情報共有、状況認識、指揮統制まで含めてレジリエンスを設計したい場合に適しています。
特徴と強み
NTTデータの公式情報では、危機管理・災害対策本部デジタル化プラットフォームについて、被害状況や体制を一元管理し、地図上の可視化、関係者への伝達、指示・報告、対応タスクの管理を行えると説明されています。Webベースで他システムとの連携を拡張でき、官庁や重要インフラ企業での導入実績も示されています(出典: NTTデータ公式「危機管理・災害対策本部デジタル化プラットフォーム」、2026年確認)。
得意領域・実績
複数の拠点、組織、外部システムをまたぐ大規模プロジェクトでは、技術だけでなく意思決定と連絡体制の設計が重要です。自治体、金融、通信、交通、電力、医療、物流など、停止時の社会的影響が大きい業種では、BIA、復旧優先順位、監査証跡、訓練の責任者を明確にした提案を依頼します。個別案件の対応範囲と費用は、対象システムとSLAを明示して見積もりを取得します。
日本電気株式会社(NEC)|遠隔データセンター型DRを選びやすい

日本電気株式会社(NEC)は、NEC Cloud IaaSやデータセンターを活用し、クラウドとSIを組み合わせた災害復旧を検討したい企業の候補です。クラウド上の仮想サーバーだけでなく、物理サーバー、VMware、Windows、RHELなど、既存環境に応じた方式を相談できます。
特徴と強み
NEC Cloud IaaSの仮想サーバー用DRサービスでは、イメージ化したシステムディスクやデータディスクを遠隔地へ転送し、DR発動時に仮想サーバーを作成できます。休止サービスを利用して待機側の月額料金を抑える構成も示されており、公式の価格例はサーバー1台・データディスク50GBで月額3.6万円からです(出典: NEC公式「NEC Cloud IaaS DRサービス」、2026年確認)。
得意領域・実績
物理サーバー用DRサービスには、VMware Site Recovery Managerによる復旧手順の自動化や、ストレージ間のリモートデータレプリケーションが含まれます。公式の価格例では、仮想サーバー5台と10Mbps回線で月額35万円からとされていますが、データ量、回線、ライセンス、構築、監視、訓練は別に確認が必要です。オンプレミスを残しながら遠隔地に予備環境を置きたい企業に向いています。
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)|クラウド・回線・運用を一体化

株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は、クラウド、ネットワーク、データセンター、マネージド運用を一体で検討したい企業の候補です。DRでは復旧先だけでなく、通常拠点から復旧先へ接続する回線、DNSや認証、切替後の監視が必要になるため、通信まで含めて相談できる点を評価します。
特徴と強み
IIJは2024年7月、IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2の西日本リージョンを開設し、東日本リージョンの災害復旧先として利用できるDR機能を提供開始しました。専用コントロールパネルで保護対象VMの選択やDRサイトへの切替を行え、エージェントレス方式で同期元VMの設定変更を不要にできると説明されています(出典: IIJ公式プレスリリース、2024年7月)。
得意領域・実績
IIJのクラウド型ネットワークサービスは、自社データセンターやマルチクラウドへ閉域接続する構成を支援し、東西のアクセスポイントを併用した災害対策も可能とされています。IIJ公式サイトでは約3,000契約の導入実績が示されていますが、これはネットワークサービス全体の実績であり、個別のDR案件の成果を意味するものではありません。データ所在、代替回線、監視時間帯、障害時の連絡体制を見積条件に入れて比較します。
災害復旧システム(DR)パートナー選びのポイント

6社は単純な順位ではなく、クラウド中心、Microsoft環境、大規模SI、遠隔データセンター、ネットワーク運用、業務改善一体型という適合性で比較します。自社の停止リスクと復旧目標を言語化してから、同じRFPを各社に渡すことが、公平な相見積もりにつながります。
実績と経験の確認方法
実績は企業名や導入件数だけでなく、自社と似た業務・規模・規制・データ量の案件で確認します。「復旧できた」という説明だけでは不十分で、実測したRTO/RPO、訓練の頻度、切替と切戻しの所要時間、復旧後のデータ整合性を確認します。可能であれば匿名化した復旧テスト報告書や運用手順書のサンプルを見せてもらいます。
技術力と専門性の評価
提案では、現行サーバー、データベース、認証、ネットワーク、外部API、ライセンス制約をどのように調査するかを確認します。RTO/RPOを満たす方式でも、回線帯域が不足すればレプリケーションが遅れます。バックアップと本番が同時にランサムウェアで暗号化されないよう、別アカウント、MFA、最小権限、イミュータブル保管、復旧前のマルウェア検査も要件に含めます。
プロジェクト管理体制の確認
担当者の経験だけでなく、障害時の一次窓口、夜間・休日の監視、現地作業、判断権限、SLA、エスカレーション、訓練責任者を契約書に落とし込みます。初期構築後に構成が古くならないよう、年1回以上などの定期訓練、構成変更時の手順更新、訓練結果を受けた改善会議まで保守範囲に含めると安心です。
費用の目安は、既存バックアップを活用する小規模DRaaSで初期50万〜300万円・月額5万〜30万円、10〜50台程度の業務システムで初期300万〜1,500万円・月額20万〜100万円、中堅〜大企業の基幹系で初期1,500万〜5,000万円超となる場合があります。これは案件条件から整理した執筆用の目安で、公式な統一相場ではありません。台数、データ量、変更率、RTO/RPO、回線、訓練、監視、SLAを分けた見積もりで判断します。
よくある質問(FAQ)

DRの導入では、バックアップとの違い、費用、復旧テストの必要性がよく質問されます。自社の業務停止リスクと復旧目標に照らして、次の3点を確認します。
バックアップがあれば災害復旧システム(DR)は不要ですか?
バックアップだけでは、復旧先の計算資源、ネットワーク、認証、業務の起動順序、切替判断が決まっていないため、短時間で業務を再開できるとは限りません。バックアップはデータを保存する仕組み、DRは優先順位を付けて業務を再開する仕組みと整理すると違いを理解しやすくなります。
災害復旧システム(DR)の開発費用はいくらですか?
小規模なDRaaS導入なら初期数十万〜数百万円、複数拠点や基幹系なら数百万円〜数千万円以上になる可能性があります。クラウドの従量課金だけでなく、設計・移行・回線・監視・訓練・復旧時の稼働リソースを含め、平常時、訓練時、実際の復旧時の3パターンで見積もりを取得します。
DRの復旧訓練は本番を止めずに実施できますか?
方式によっては、本番レプリケーションを継続したまま隔離された復旧環境を起動し、手順と実測値を確認できます。ただし、復旧環境でアプリの整合性、帳票、外部API、認証、業務部門の操作まで検証できるかは設計次第です。訓練後は課題、所要時間、データ損失、判断の遅れを記録し、次回の構成と手順に反映します。
まとめ

災害復旧システム(DR)の開発会社は、知名度や製品名だけで決めるのではなく、自社の業務・規模・既存環境・復旧目標に合うかで選びます。株式会社riplaは業務理解から開発・定着まで一気通貫で相談したい企業、AWSはクラウドと自動化を重視する企業、日本マイクロソフトはMicrosoft環境を活かしたい企業に向いています。
大規模な危機管理やSIはNTTデータ、遠隔データセンター型はNEC、クラウド・回線・データセンターの一体運用はIIJが候補になります。最初にBIAを実施して、対象業務ごとのRTO/RPO、復旧順序、縮退運転、セキュリティ条件を決めます。
最後に、提案書の価格だけでなく、平常時の監視、定期訓練、切戻し、復旧後のデータ確認、障害時の連絡体制まで比較します。DRは導入した瞬間に完成するものではなく、訓練と改善を重ねて初めて、災害やサイバー攻撃に対する実効性が高まる仕組みです。
▼全体ガイドの記事
・災害復旧システム(DR)開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
