電子申請システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

電子申請システムの開発会社は、対象とする手続、必要な本人確認の方法、受付後の審査・決裁・通知までをどこまで任せるかの3点で比べると、自庁に合う候補を絞りやすくなります。

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・電子申請システム開発の完全ガイド

電子申請システムの開発パートナー選びが重要な理由

申請者の入力から本人確認、職員の審査、決裁を経て結果通知に至る電子申請の業務工程図
受付後の工程まで一続きで捉えると、確認すべき受け渡しが見えてきます。

電子申請は、入力されたデータを受け付けるだけでなく、本人確認、添付ファイルの保存、手数料の決済も担います。さらに、職員の審査、差し戻し、決裁、結果通知までがつながって初めて、窓口業務の負担と申請者の手間を同時に減らせます。そのため、開発会社7社の得意領域を、受付後の業務まで見る観点で順に見ていきます。

受付後の業務まで効率化できる会社の選び方

電子申請の開発会社を比べるときは、申請画面だけでなく、職員側の審査画面や業務データの流れも確認します。

特に、不備があったときに申請者が最初から入力し直さず、不備箇所だけを修正して再提出できるかで、問い合わせ件数や職員の確認時間は変わります。

発注前の機能・環境・運用の境界の確認

発注前に、機能や環境のどこまでを対象にするかを、次の項目で確認しておきます。

  • 機能・運用:申請者向けの機能、職員向けの審査・決裁、既存システムとの連携、運用保守。
  • 自治体の環境:インターネット接続系、LGWAN接続系、個人番号利用事務系を分離し、必要なデータだけを連携する設計。

クラウドでは、ISMAPまたはISMAP-LIUの登録状況に加えて、対象サービスの範囲や再委託先、ログ保存を確認します。

障害時の連絡やバックアップも、あわせて見ておきます。

ポイント

判断の目安は、申請画面だけでなく、審査・決裁・通知まで同じ会社が受け持てるかどうかです。受付後の工程まで見て比べると、工程の受け渡しで困る場面を減らせます。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援する企業です。

IT事業会社として社内DXを進めた経験を活かし、成果の創出とシステムの定着を支援しています。

営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。また、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制です。

特徴と強み

電子申請では、要件定義の前に業務フローを整理します。riplaは、現場ヒアリングや課題整理、設計を一つの流れで相談できます。さらに、開発や導入後の定着支援も同じ流れで進められます。既存の基幹システムや社内業務を踏まえ、標準機能と個別開発を切り分けたい企業に向いています。

得意領域・実績

幅広い基幹システムの構築・導入経験を活かし、電子申請の受付データを後工程へつなぐ設計を相談できます。

申請後の審査、社内処理、通知まで含む業務改善では、現行業務と実現したい成果を共有すると、提案を比べやすくなります。

株式会社NTTデータ関西|受付から審査・文書交付まで対応するe-TUMO APPLY

株式会社NTTデータ関西は、自治体・省庁向けの電子申請サービス「e-TUMO APPLY」を提供しています。公式情報では、行政手続や届出をオンライン化するサービスとして案内されています。また、申請者の入力に加え、受付後の確認や審査、文書交付までを対象にしています。

特徴と強み

e-TUMO APPLYでは、電子署名、キャッシュレス決済、マイナポータル連携などを手続に応じて組み合わせられます。

申請から処理完了までを一つのサービス群で設計したい場合に、比較しやすい候補です。

反対に、申請受付だけを別サービスで用意し、職員審査を紙や別システムで続ける場合は、処理の受け渡しを別に確認することになります。

得意領域・実績

受付・審査・文書交付、本人確認、支払いを含む自治体の標準的な行政手続を、一定の運用基盤で展開したい場合に向いています。

公式ページでは、料金は年間申請件数を基準にした体系と案内されています。認証、決済、既存システム連携などの追加条件によって変わるため、対象手続数と年間件数をそろえて見積もります。

ポイント

受付から審査・文書交付までを一つのサービス群で設計したいかどうかが判断の目安です。紙や別システムで審査を続けるなら、処理の受け渡しを別に見ておく必要があります。

株式会社トラストバンク|職員がフォームを作成できるLoGoフォーム

株式会社トラストバンクが提供するLoGoフォームは、自治体専用のノーコードツールです。公式には、自治体職員が電子申請、申し込み予約、アンケートなどのフォームを作成・集計し、一元管理できると説明されています。

特徴と強み

制度改正や募集内容の変更があったとき、担当職員がフォームを更新しやすい点が、ノーコード型の強みです。毎回大規模な開発を依頼しなくても対応できます。

LGWAN-ASPサービスとして開発されているため、自治体のネットワーク環境を前提に、操作性や権限管理を確認します。

得意領域・実績

公式発表では、2023年2月時点の導入数は514自治体です(出典: 株式会社トラストバンク、2023年)。複数部署で申請・予約・アンケートを横断利用したい自治体に適しています。

複雑な審査や基幹システムへの自動連携が必要な場合は、APIの範囲、データ出力、追加開発をどこまで誰が受け持つかを確認します。

ポイント

職員が制度改正や募集内容の変更をすぐに反映したいなら、ノーコード型が候補になります。複雑な審査や基幹連携が中心なら、追加開発の範囲を誰が受け持つかを別に確かめる必要があります。

株式会社グラファー|スマートフォン中心のGrafferスマート申請

株式会社グラファーは、自治体・官公庁向けに「Grafferスマート申請」を提供しています。公式ページでは、スマートフォン向けに最適化された申請フォームや、マイナンバーカードによる本人確認を特徴に挙げています。キャッシュレスの手数料支払いや外部サービス連携にも対応するとしています。

特徴と強み

申請者がスマートフォンで手続を完結しやすく、職員はテンプレートでフォームを作成できます。公式ページでは、利用実績のある自治体フォームをもとにしたテンプレートも案内されています。

入力負担や途中離脱を減らしたい場合は、デモで文字量、本人確認の時期、添付のしやすさを確認します。

得意領域・実績

公式サイトには、多数の自治体・公共機関での導入状況や、手続きガイドとスマート申請を連携した事例が掲載されています。

2022年4月から2023年3月の調査では、対象40万人、5点満点中平均4.1点と公表されています(出典: 株式会社グラファー公式サービスページ、2023年)。

母集団と対象手続を確認したうえで、自治体の代表的な手続でも使いやすさを検証します。

ポケットサイン株式会社|本人確認と住民向けサービスを組み合わせる基盤

ポケットサイン株式会社は、自治体公式アプリや事業者向け本人確認基盤を提供しています。自治体向けでは、防災や子育て支援などに電子申請を組み合わせられます。そのほか、地域ポイントやアンケートなどとも組み合わせられます。

メール登録に加え、必要に応じてマイナンバーカードによる公的個人認証にも対応しています。

特徴と強み

本人確認の強さを手続ごとに変えたい場合は、認証基盤と住民との継続的な接点を設計できます。たとえば、一般の申請はメール登録、厳格な確認が必要な申請はJPKIを使い、全員にカードを求めない方法もあります。

得意領域・実績

デジタル庁の自治体向け情報には、ポケットサインを活用した自治体公式アプリの事例があります。また、マイナンバーカードによる利用登録者は、2026年2月3日時点で累計100万人を突破しました(出典: ポケットサイン株式会社、2026年)。

アプリを入口に、申請や通知、対象者限定のサービスを段階的に増やしたい場合の候補になります。

株式会社電通総研|オンライン・紙申請を一元管理するminnect申請管理

minnect申請管理を中心にオンラインと紙の申請、電子審査、一元管理の関係を示す図
申請方法が異なるデータを、共通の審査業務へ集約する構成です。

株式会社電通総研は、自治体向けの申請管理システム「minnect申請管理」を提供しています。オンラインと紙の申請を取り込み、電子審査や一元管理を行います。受付後まで含めて申請業務を見直したい自治体にとって、検討しやすい候補です。

特徴と強み

電子申請後も紙や窓口の申請が残る場合があり、別々に管理すると情報の転記や処理状況の個別確認が必要になります。オンラインと紙を一つの審査業務につなぐ方法は、完全移行までの併存期間にも有効です。

得意領域・実績

公式事例では、静岡市のワンストップ型デジタル行政サービスに関連し、minnect申請管理と住民情報・手続状況を扱う仕組みが紹介されています。また、2026年7月には、生成AIとローコード技術を組み合わせた最新バージョンが案内されました。

申請件数が多く、審査ルールの標準化やBPRも検討する自治体は、AIが扱うデータの範囲と、人による確認の工程を明確にしたうえで相談します。

プレイネクストラボ株式会社|LINEと連携しやすいスマート公共ラボ電子申請

プレイネクストラボ株式会社は、自治体DXサービス「スマート公共ラボ」を提供しています。LINEを使う住民向けサービスの一つとして、電子申請を案内しています。

乗合タクシーやイベント、セミナーなどの申し込みを想定しています。また、ボランティアの申し込みも含まれます。

特徴と強み

住民に新しいアプリを入れてもらう負担を抑え、普段使うLINEから申請につなげたい場合に検討できます。また、申請後の通知や問い合わせ、申請状況の案内も同じ接点にまとめられるかを確かめると、導入効果を具体化しやすくなります。

得意領域・実績

公式の導入自治体一覧では、電子申請に加え、JPKI申請に対応する自治体事例も確認できます。

複雑な審査や基幹連携は個別要件になりやすいため、標準機能、API連携、別途開発の範囲を分けて見積もります。

電子申請システム開発会社を選ぶ3つのポイント

開発会社を比較する対象手続の事例、技術・セキュリティ要件、5年間の総額の3観点
3つの観点をそろえると、価格以外の比較範囲も整理できます。

6社はそれぞれ得意領域が異なります。フォームを早く増やしたいのか、本人確認を強化したいのか、紙を含めて審査業務を統合したいのかで、適した候補は変わります。

評価するときは、見積価格に加えて、5年間の運用と改善まで含めて見ます。

対象手続に近い実績と経験の確認

会社名や導入自治体数だけでなく、オンライン化したい手続に近い事例を確認します。

  • 本人確認:手続ごとに必要な確認方法の違い。
  • 添付・決済:必要書類と手数料の扱い。
  • 審査・交付:申請後の業務が範囲に含まれるかどうか。

子育てや介護、税などの手続では、保存期間も含めて必要な条件が異なります。証明書、給付、事業者向けの申請も、手続ごとに条件を確かめます。

「電子申請を導入した」事例であっても、審査や交付まで電子化されているとは限りません。そのため、業務フローのどこまでが対象かを開発会社に質問します。

提案書で比べる技術・セキュリティ要件

機能名だけでなく、運用条件まで提案書で比べます。

  • 認証・署名:マイナンバーカード、GビズID、電子署名の対応。
  • 申請機能:決済、LINEやメール通知、API連携、添付保管の対応。
  • 安全な運用:接続方式、権限分離、ログ、バックアップ。

LGWANとインターネット側のデータ連携や、障害時に受付を続ける方法も確認します。

クラウドでは、ISMAP登録だけでなく、利用機能が対象サービスの登録範囲に含まれるかを確かめます。

プロジェクト管理と5年間の総額の確認

要件定義から運用改善まで工程が続くため、追加費用と進行管理を合わせて確認します。

  • 導入工程:要件定義、フォーム設計、連携開発、データ移行、テスト、研修。
  • 継続費用:フォーム追加、月額・年額、認証・決済の従量料金。
  • 運用費用:法改正対応、保守。
  • 契約終了時:データ返却費用。

5年間のTCOを見るときは、初期費用に加えて、運用と改善にかかる費用も合算します。

標準フォーム中心の小規模SaaSは初期0〜150万円、月額3〜30万円程度が目安です。認証・決済や基幹連携を含む自治体向けSaaSは、初期100〜500万円、月額10〜50万円程度です。

個別開発は3,000万円から1億円超になる場合もあります。

これらは市場統計ではなく執筆用の目安で、金額は人口や申請件数、手続数といった規模に加え、連携数やネットワーク構成によっても変わります。

相見積もりでは、同じ要件表を渡し、金額や納期、体制をそろえて比べます。受入条件とSLAも、同じ前提で比べます。

ポイント

価格だけで比べず、対象手続との近さ、技術・セキュリティの運用条件、5年間の総額の3点をそろえて見るのが判断の目安です。

電子申請システム開発会社についてよくある質問

必要な機能は、対象の手続と運用環境によって変わります。

発注前によく出る疑問を、ここで確認します。

電子申請システム開発の費用はいくらですか?

標準機能中心のSaaSか、個別業務・基幹連携を含むかで費用は異なります。初期費用や月額料金だけでなく、5年間の総額で見積もります。

フォーム追加、決済、本人確認の費用は、総額に含めて確認します。また、データ移行、保守、法改正対応も、見積もりに入れておきます。

マイナンバーカード認証はすべての申請に必要ですか?

すべての申請に同じ本人確認や電子署名が必要とは限りません。手続ごとに、確認レベルや署名を整理します。あわせて、代理申請と証跡保存の扱いも確かめます。

メール登録、GビズID、JPKIなどを要件に応じて使い分けます。

LGWANや既存の基幹システムと連携できますか?

連携可否は、対象システムのAPIやファイル連携の方式で決まります。ネットワーク分離や認証方式も、判断に関わります。

申請データに加えて、審査結果や差し戻し、決裁・通知の状態も連携できるかを確かめます。

障害時に紙や別経路で受付を続ける方法も聞きます。

電子申請システムは何か月で導入できますか?

標準機能だけなら、数週間から2か月程度で始められる場合があります。複数課への展開や本人確認、決済を含むと、2〜6か月程度を見込むことが多いです。基幹連携やLGWAN環境の確認を含む場合も、同じ目安で考えます。

期間を短くするには、代表手続でPoCを行い、申請完了率や不備率を確認してから横展開します。最初から全手続を対象にしない進め方です。

ポイント

費用・連携・期間の答えは、対象手続と運用環境で変わります。先に条件を決めておくと、各社の回答を比べやすくなります。

まとめ

6社比較から見える選定の結論

選定では、工程のつながり、支援範囲、受付後まで扱えるか、サービスごとの強みの4点を見比べます。

  • 比べる工程:開発会社は、受付から審査、決裁、通知、交付までを、どこまでデジタルでつなげるかで比べます。
  • riplaの支援範囲:業務整理や既存システム連携を含め、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援します。
  • 受付後まで扱う候補:e-TUMO APPLYや、ノーコード型のLoGoフォームも選択肢です。
  • 強みの違い:スマートフォンや本人確認に強いサービス、紙とオンラインを一元管理するサービスもあります。

発注前にそろえる情報

発注後の比較や導入後の改善に備えて、対象手続と運用の条件を要件表にまとめておきます。

  • 対象範囲:対象手続と年間申請件数。
  • 申請機能:本人確認、添付、決済。
  • 業務・運用:LGWAN、既存システム、審査・決裁、通知、運用保守。
  • 導入後のKPI:オンライン完結率、申請完了率、不備率、差し戻し件数、審査時間、問い合わせ件数。

導入後は、KPIを見ながらフォームと業務フローを継続的に改善していきます。この継続改善が、成功の条件です。

デジタル庁は2025年4月に次期オンライン申請サービスの先行実証を開始し、2026年9月以降の本格運用を予定しています(出典: デジタル庁「行政手続のオンライン化」、2026年6月)。そのため、制度や認証方式の変化に対応できる運用体制も含めて選びます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。