医療業界のシステム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

医療業界のシステム開発会社は、医療機関での開発実績と、法令・医療標準への対応力を軸に比べると、違いがはっきりします。そのうえで、既存システムとの連携や保守体制も見ておくと、候補を絞り込みやすくなります。

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医療業界のシステム開発会社を選ぶ際の重要ポイント

医療業界のシステム開発会社を選ぶ際の重要ポイント

開発会社選びで失敗しないためには、事前に確認しておきたい観点があります。医療業界での実績から保守体制まで、5つの観点で見ていきます。

医療業界での開発実績

医療機関向けシステムの開発・導入実績を持つ会社を優先して見ます。自院の規模や種別に近い実績があれば、なお安心です。

  • 対象機関:病院・クリニック・介護施設など、施設の種類ごとの実績
  • 開発領域:電子カルテ・病院情報・医事会計、それぞれの経験の範囲

医療情報システムの安全管理や個人情報保護に関する法令への対応経験は、欠かせない条件です。法令の知識が十分でない会社に任せると、後から要件の追加が発生するリスクがあります。

  • 法令対応:厚生労働省の安全管理ガイドラインへの対応状況
  • 個人情報:個人情報保護法を踏まえた設計経験

HL7/FHIR・医療標準への対応力

医療標準規格に対応できるかを、事前に見ておく必要があります。特に、将来ほかのシステムと連携する場面や、医療データを活用する場面で、その対応の差が表れます。

  • 標準規格:HL7 FHIR・DICOM・SS-MIX2の対応経験
  • 将来連携:他システムへの接続や医療データ活用までを見据えた設計

ORCA・既存システムとの連携実績

日医標準レセプトソフト(ORCA)や既存PACSとの連携実績を持つ会社を選ぶと、開発がスムーズに進むことが期待できます。

  • 連携先:ORCA・PACSなど既存システムとの接続経験
  • 開発負担:既存環境を踏まえた移行・接続方法の違い

ポイント

自院の規模や既存システムの状況を手がかりに、開発実績から保守体制まで各観点で候補を見比べると、絞り込みやすくなります。

セキュリティ対応と保守体制

患者情報を扱うシステムでは、高度なセキュリティ対応と迅速な障害対応が求められます。そのため、サポート体制や定期的なセキュリティ診断の実施実績を確認しておく必要があります。

  • 障害対応:24時間対応の窓口と復旧体制
  • 診断実績:定期的なセキュリティ診断の実施経験の違い
医療業界のシステム開発でおすすめの開発会社6選

1. 株式会社ソフトウェア・サービス(SSCI)

医療情報システムの開発を専業とするベンダーで、電子カルテ・部門システム・連携基盤の開発実績が豊富です。また、厚生労働省ガイドラインへの準拠を前提とした開発プロセスを持っています。

  • 強み:医療業界特化の豊富な開発・導入実績
  • 対応規模:中規模〜大規模病院
  • 得意領域:電子カルテ・HISのフルスクラッチ開発・カスタマイズ

2. 富士通Japan株式会社

大手ITベンダーとして、全国の病院・クリニック・調剤薬局に医療情報システムを提供しています。さらに、電子カルテ「HOPE EGMAIN-GX」など多数の医療パッケージを持ち、カスタマイズ開発にも対応します。

  • 強み:全国規模のサポート体制・大規模病院への対応実績
  • 対応規模:中規模〜大規模病院
  • 得意領域:統合型病院情報システム・診療報酬改定対応

3. 株式会社インテリジェント ウェイブ(IWI)

医療・ヘルスケア分野のDXを専門とするシステム開発会社です。また、HL7 FHIRを活用した医療データ連携基盤の構築や、PHR(個人健康記録)システムの開発実績があります。

  • 強み:HL7 FHIR対応・医療データ連携基盤の構築
  • 対応規模:クリニック〜大規模病院・医療法人グループ
  • 得意領域:医療データ連携・PHRシステム・医療DX

4. 株式会社エムオーテックス(MOTEX)

医療機関向けのITセキュリティと業務システム開発に強みを持つ会社です。なお、患者情報を守るためのセキュリティ設計を組み込んだシステム開発を得意としています。

  • 強み:セキュリティ設計・医療情報ガイドライン準拠
  • 対応規模:クリニック〜中規模病院
  • 得意領域:セキュリティ重視の医療システム・クラウド型システム

5. 株式会社アイエムジェイ メディカル(IMJ Medical)

医療・製薬・ヘルスケア分野に特化したシステム開発会社です。診療支援システム・治験管理システム・病院Webシステムの開発実績が豊富で、小規模クリニックから医療法人グループまで幅広く対応します。

  • 強み:医療・製薬業界への幅広い対応実績
  • 対応規模:クリニック〜医療法人グループ
  • 得意領域:診療支援・治験管理・患者ポータル

ポイント

6社は対応規模と得意領域がそれぞれ異なります。自院の規模と求める機能で絞り込んでから問い合わせると、比較を進めやすくなります。

6. 株式会社クリエイティブメディカル

クリニック・中小規模病院向けの医療システム開発に特化した会社です。コストパフォーマンスが高く、ORCA連携を前提とした予約管理・電子問診・受付システムの構築から対応できます。

  • 強み:中小規模医療機関への柔軟対応とコスト効率
  • 対応規模:クリニック〜中小規模病院
  • 得意領域:ORCA連携・予約管理・電子問診システム

医療業界のシステム開発会社の選び方・比較ポイント

医療業界のシステム開発会社の選び方・比較ポイント

スクラッチ開発 vs パッケージカスタマイズ

開発会社によって、スクラッチ(完全オリジナル)開発とパッケージのカスタマイズのどちらを得意とするかが異なります。したがって、自院の要件の独自性に応じて、どちらの方式を選ぶかを決めます。

  • スクラッチ:独自要件に合わせて機能を設計・開発する方式
  • パッケージ:既存機能を活かし、導入負担を抑えられる方式

提案の質の見極め

複数社に相見積もりを依頼し、提案の質を比べることが大切です。たとえば、「御院の診療フローに合わせて〜」と具体的に提案できる会社や、ガイドライン対応の観点から課題を指摘できる会社は、信頼性が高いといえます。

  • 具体性:自院の診療フローに合わせた提案の度合い
  • 課題指摘:ガイドライン対応まで踏まえた説明の有無

契約形態の違い

契約条件は、仕様変更の範囲と費用の見通しに直結します。そのため、発注側は請負と準委任の違いを先に把握しておきます。

  • 請負契約:成果物を納品するまでの契約。費用が固定しやすい
  • 準委任契約:開発工数に応じた契約。柔軟な仕様変更が可能

ポイント

依頼前に、診療フローと連携が必要なシステムを一覧にし、法令・予算・納期の条件をまとめておくと、各社の提案を同じ前提で比べられます。

保守・運用費用を含めた比較

比べるときは、開発費用だけでなく、診療報酬改定の対応費用や月額保守費用も含めた総額で見ます。

  • 初期費用:開発範囲と診療報酬改定対応費用の内訳
  • 継続費用:月額保守費用を含めた総額の比較

開発会社への依頼前の準備

開発会社への依頼前に準備すべきこと

依頼の前に、診療フローと連携条件を整理しておくと、各社から比べやすい提案を受けられます。

  • 現状の診療フロー整理:外来・入院・処方・検査の各フローを文書にまとめる
  • 連携が必要なシステムの一覧:ORCA・PACS・検査システムなど
  • 法令・予算・スケジュールの整理:厚労省ガイドラインの対応範囲、概算予算、希望納期

まとめ

まとめ

医療業界のシステム開発会社を選ぶ際は、医療業界での開発実績と法令対応力を軸に、医療標準への準拠、セキュリティ対応、保守体制を総合的に評価することが大切です。

そのうえで、複数社に相見積もりを依頼し、提案内容を比べることで、自院に最適なパートナーが見つかります。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。