Magentoのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

Magentoのシステム開発費は、初期300万〜600万円から検討できます。大規模構成では、3,000万円〜1億円超の予算を想定する場合もあります。

金額は、方式と業務要件に加えて、連携範囲と規模によって変わります。費用の相場から、内訳、変動要因、運用費までを順に見ます。

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Magentoのシステム開発の全体像

Magentoのシステム開発では、商品を並べる画面の制作に加えて、次の業務をどのシステムで管理するかを決める必要があります。

  • 商品・顧客:商品情報と顧客情報の管理
  • 注文・在庫:注文と在庫の情報の管理
  • 決済・配送:決済と配送の業務
  • 販促:販売促進に関する機能

見積もりを比べるには、製品エディションと業務範囲を先に整理しておくと役立ちます。

Magento Open SourceとAdobe Commerceの違い

両エディションは、ライセンス費用、BtoB機能、運用体制の順に比べます。

  • Magento Open Source:ライセンス料を抑えやすく、PHP・クラウド運用の社内体制がある企業向けです。
  • 別途発生する費用:サーバー、CDN、WAFなどのインフラが必要です。さらに、バックアップ、拡張機能、脆弱性対応、更新、障害対応も発生します。
  • Adobe Commerce:企業アカウント、会社階層、担当者権限、共有カタログ、顧客別価格、見積機能を利用しやすい商用版です。

ソフト本体は無償で使えても、システム全体の運用費は別に必要になります。

Adobe公式のB2Bドキュメントでは、会社別のカタログや価格、見積ワークフローを設定できると示されています。また、ライセンス料は一律の公開価格ではなく、契約条件や売上規模を含めた個別見積になります。

BtoC・BtoB・越境ごとの必要機能

販売形態ごとに業務要件を分けると、必要な機能と見積もりの違いがつかみやすくなります。

  • 国内BtoC:標準機能を中心に組んだ構成です。
  • BtoB:顧客別価格、承認、掛け払い、見積を実装する場合があります。
  • 越境EC:言語、通貨、税を設計します。決済、配送、返品のほか、各国の法規制も対象です。

商品点数が多く、複数ブランドを一つの環境で運用し、ERPやPIMと商品・在庫を連携する場合は、データ設計と連携テストが欠かせません。

Adobe公式事例では、ミキモトが9地域のサイトを一つのAdobe Commerce上に統合しています。日本・英国・米国の3サイトでは、EC機能を運用しています。この構成は効率化の余地がある一方で、初期設計の範囲も広がります。

Magentoのシステム開発費用の相場

国内BtoCからBtoB越境までのMagento構築費用の公開例を横棒で比較した図です。
販売形態が広がるにつれて、公開例の初期費用も上がっています。

Magentoの初期費用は、公開例を基準にすると300万〜600万円程度から検討できます。

BtoBの業務要件や基幹システム連携、複数言語・複数通貨、データ移行、性能試験まで含めると、費用は500万〜3,000万円程度に広がります。

複数ブランド、高負荷、ヘッドレス構成では、3,000万円〜1億円超の予算を想定する場合もあります。ただし、これは個別要件から組み立てたレンジで、Magento固有の公表統計ではありません。

標準構成の小規模BtoCの初期費用の目安

公開例の金額と期間を比べる際は、見積もりの条件をそろえることが前提です。

  • 構築費用:国内BtoCからBtoB越境まで、構成ごとに異なります。
  • 月額費用:国内・越境BtoCは15万円、BtoBは20万円です。平均納期は1〜2か月とされています。

ACROVEの2026年公開例では、国内BtoCは300万円、越境BtoCは400万円です。国内BtoBは500万円、BtoB越境は600万円です(出典: 株式会社ACROVE「Magento導入費用とスケジュール」、2026年確認)。

これらの金額は、標準構成や素材準備などを前提にしたものです。カスタマイズ、既存データの整備、ライセンス料が含まれるかは、見積書で確かめます。

商品登録ルールが整理され、決済と配送に既存の拡張機能を使えて、複雑な外部連携が少ない場合に比較しやすいレンジです。後から会員ランクや顧客別価格、複雑な送料計算を加えると、初期構築との差額が大きくなりがちです。そのため、将来の追加要件も見積もりの前提に書いておきます。

BtoB・中規模ECの費用レンジ(500万〜1,500万円程度)

BtoB・中規模ECでは、費用レンジと業務機能を分けて見積もります。

  • 初期費用:国内ECでは500万〜1,500万円程度が検討レンジです。
  • 追加する業務機能:顧客別価格、会社階層、購入権限、承認の機能が加わります。さらに、見積から注文への変換、請求書払い、在庫引当も必要です。

これらの機能を加えると、要件定義とテストの量が増えます。特に、顧客別価格を営業担当が個別に管理する企業では、価格の正しさを保つためのデータ連携も設計が必要です。

株式会社コウェルは、Adobe Commerceのスターターパックを最短3か月、初期1,000万円からと公開しています。ライセンス別の料金です(出典: 株式会社コウェル「Adobe Commerce(Magento)構築サービス」、2026年確認)。

開発費のほかに、Adobe契約費、クラウド、保守の範囲も分けて比べられます。ACROVEとの価格差は、対応範囲やパッケージ、企業規模が同じでないためです。

含まれる機能と納品物をそろえたうえで、数字を比較します。

多言語・基幹連携・大規模構成の費用レンジ(1,000万〜1億円超)

予算レンジは、構成の規模と含める機能によって広がります。

  • 中規模以上:多言語・多通貨、複数ブランド、ERP・PIM・CRM・WMS連携を含む場合は1,000万〜3,000万円程度が検討レンジです。
  • 大規模構成:高負荷対策、ヘッドレスやPWA、複数地域の税・決済、段階移行、24時間監視を含めると、3,000万円〜1億円超に達する可能性があります。

この大規模レンジは、Magento全体の公表平均ではなく、類似するエンタープライズECや業務システムの要件から推定した予算枠です。

連携を省くと、公開後も二重入力や在庫の不整合が残り、運用費が増えることがあります。一方で、利用部門が少ない段階で全地域・全チャネルを一度に作ると、使われない機能にまで費用をかけることになります。

初期公開と将来拡張の範囲を分け、段階ごとに効果を測る設計が求められます。

ポイント

初期費用は、標準構成の小規模BtoCか、BtoB・基幹連携・多言語を含む構成かで大きく変わります。金額を比べる前に、同じ構成条件かどうかを確かめておくと判断を誤りにくくなります。

Magentoのシステム開発費用の内訳

Magento開発費用を要件定義・企画、設計・実装、連携・移行・テスト・公開に分けた図です。
作業範囲ごとに見積もりを分けると、不足項目を見つけやすくなります。

費用の中身は、総額ではなく作業ごとに見ます。作業は、要件定義、設計、実装、連携、移行、テストに分けられます。教育と公開後の支援を加えると、相見積もりの条件がそろいます。

次に挙げる比率は市場統計ではなく、初期予算を組むための仮説です。提案会社の工数をもとに置き換えます。

要件定義・企画フェーズの費用

要件定義・企画では、業務とデータの範囲を整理して、費用の前提を明らかにします。

  • 業務範囲:受注、商品登録、在庫、顧客対応、返品、請求の流れを決めます。Magentoと外部システムのどちらが何を担うかも明確にします。
  • データの所在:商品マスタはPIM、受注・会計はERP、顧客・行動データはCRM・MAなど、正とする場所の割り振りです。
  • 企画費の仮置き:初期費用の10〜15%程度です。現行資料がない場合や複数部門・複数国をまたぐ場合は上振れします。
  • 見積もり資料:業務フロー図、データ項目一覧、画面一覧、権限表、KPIを含めます。

データの所在を決めないまま進めると、後になって連携仕様が膨らみます。業務フロー図や画面一覧などの資料をそろえると、曖昧な見積もりを避けるのに役立ちます。

設計・実装・拡張機能設定の費用

設計・実装は、作業範囲と予算配分を分けて確認します。

  • 設計:画面遷移、商品属性、価格ルール、会員登録、注文状態を定義します。さらに、権限、API、ログ、バックアップも定めます。
  • 実装:テーマ調整、標準機能の設定、拡張機能の導入、必要なカスタマイズを行います。
  • 費用比率:設計・実装の合計は初期費用の25〜35%、実装・拡張機能設定は30〜40%程度を仮置きできます。
  • 試算例:初期1,000万円なら設計・実装に250万〜400万円程度です。これは相場ではなく、作業配分の目安です。

独自の価格計算や注文フローが必要かどうかで、費用は変わります。見積書では、標準機能、設定、追加開発、ライセンス、デザインを別行に分けて書いてもらいます。

連携・データ移行・テスト・公開の費用

移行、連携、テスト、公開に必要な範囲は、見積もりに含めておく必要があります。

  • 移行対象:商品、顧客、注文、在庫を移します。クーポン、ポイント、画像、URLも含めます。
  • SEO対応:旧URLからのリダイレクトや、検索エンジン向けの移行も含めます。
  • 費用比率:初期費用の15〜25%程度を仮置きできます。短納期では人員が増えることがあります。
  • 確認作業:受入・負荷テスト、脆弱性診断、決済審査、移行リハーサル、ロールバック、現場教育です。

文字コード、単位、税区分、SKUの扱いは、CSVの取込とは別に検討が必要です。バリエーション、重複顧客、販売終了商品の扱いも検討に入ります。

テストを削ると、公開後の障害で売上機会や信頼を失うことがあります。そのため、テストは事業継続のための投資として扱います。

ポイント

費用の中身は、総額ではなく作業ごとに見ることが基本です。作業の範囲をそろえておくと、各社の見積もりを同じ土台で比べられます。

Magentoの費用を左右する変動要因

Magentoを中心に、データ移行、外部システム連携、性能・セキュリティなどの費用要因を配置した図です。
見積もり前に各要件の範囲と運用条件をそろえることが大切です。

同じMagentoでも、商品点数、顧客数、注文量、国数、連携先、運用体制によって工数は変わります。依頼時には「MagentoでECを作る」と伝えるだけでなく、変動要因を数値や業務ルールで示します。

データ移行の品質と件数

データの量と状態、移行範囲、管理責任は、分けて確認します。

  • 件数と品質:商品が数百件か数十万件か、属性の統一状況、顧客の重複・退会データで方法が変わります。
  • 会員・購入情報:注文履歴の範囲、旧会員パスワードの引継ぎ、ポイントやクーポンの扱いも工数に影響します。
  • 移行前の責任者:発注企業が、商品マスタと顧客情報の責任者や、在庫の正とするシステムを決めます。
  • クレンジング委託:対象項目、変換ルール、エラー時の扱い、確認回数を見積書に明記します。
  • 作業の切り分け:データ整備とMagentoへの登録を分けると、費用の見通しが良くなります。

ERP・PIM・CRM・MA連携の深さ

外部システムとの連携は、接続の本数よりも、対象データ、頻度、障害時の扱いで工数が変わります。これらを具体化したうえで、工数を見積もります。

  • 同期する情報:商品、価格、在庫、受注の対象と方向を決めます。出荷、返品、顧客、請求についても、対象と方向を定めます。
  • 処理のタイミング:リアルタイムか日次バッチか、連携失敗を誰が検知して再送するかを定めます。
  • 例外処理:キャンセル、分割出荷、エラー処理、監視、再送ごとに、誰がどこまで受け持つかを明細にします。
  • 顧客データ:顧客別価格や特殊な在庫引当に対応できるかを確認し、顧客IDと同意情報を合わせます。

既存のコネクターがあっても、顧客別価格や特殊な在庫引当にまで対応しているとは限りません。営業やCRM、MAの成果を重視する場合は、顧客情報を先に定義しておきます。

性能・セキュリティ・アップデートの要件

性能要件と更新計画は見積もりに含め、稼働後の負担も確かめます。

  • 性能対策:キャッシュ、検索、キュー、データベース、CDN、監視を設計し、ピーク時に負荷試験をします。
  • 急増時の運用:キャンペーンやテレビ放映がある場合、平常時のサーバー費用に加えて増強・縮退の分も見積もります。
  • 更新情報:Adobeはリリースやパッチの情報を公開しています。

Adobeは2026年時点で、Adobe Commerceのライフサイクルを公開し、通常サポート期間を定めています(出典: Adobe Commerce Software Lifecycle Policy、Adobe Commerce 2.4.8 Release Notes、2026年確認)。

導入時のバージョンだけでなく、次回更新、拡張機能の互換性、回帰テストの費用も計画に入れます。古い拡張機能は、将来の更新を妨げるおそれがあります。

ポイント

費用を動かすのは、データ移行、外部システム連携の深さ、性能やセキュリティの要件です。依頼時に数値や業務ルールで伝えると、見積もりの前提がそろいます。

Magentoのランニングコストと最適化のポイント

公開後は、ライセンス、インフラ、保守の費用が続きます。拡張機能、決済・配送サービス、改善開発の費用も、公開後に継続してかかります。

ACROVEの公開例は月額15万〜20万円ですが、Adobe Commerceのライセンスやクラウド、個別改善が含まれるとは限りません。月額費用は、含まれる作業と含まれない作業を確かめたうえで比べます。

ライセンス・クラウド・インフラ費用の分け方

製品契約とインフラ構成を分け、月々の費用が変わる条件を確認します。

  • Open Source環境:クラウド、サーバー、CDN、WAF、監視、バックアップを自社で組み合わせます。
  • Adobe Commerce環境:製品契約に加えて、クラウドと導入支援の契約を確認します。
  • ライセンス:Adobe Commerceの料金条件です。
  • インフラ条件:アクセス数、データ量、検索方式、画像容量、バックアップ保持期間、環境数で費用が変わります。
  • サーバー費用:安さだけでなく、総保有コストで比較します。

Adobe公式の2026年製品説明では、Adobe Commerce on Cloudの料金指標にGMVなどの契約条件を用いています。

一律の月額を前提にせず、売上規模と契約期間を伝えて個別見積もりを取ります。本番・検証・開発の3環境を用意するか、障害時に別リージョンへ切り替えるかも確認します。障害時の復旧時間と売上影響も踏まえ、サーバー価格だけでなく総保有コストで判断します。

保守・パッチ・改善開発の費用の確保

保守範囲と契約条件を整理し、更新や改善を含む年間予算を確保します。

  • 保守範囲:監視、問い合わせ、障害一次対応、セキュリティパッチが含まれることがあります。拡張機能の互換性、バックアップ、軽微な修正も含む場合があります。
  • 契約条件:月次稼働時間、対応時間帯、重大障害の連絡方法、復旧目標、追加開発単価を確認します。
  • 保守費の仮置き:スクラッチ系業務システムでは初期開発費の年10〜20%とする方法がありますが、Magentoの実費を保証するものではありません。
  • 年間予算:ライセンス、インフラ、決済、監視、保守、改善を分け、更新年の追加費用も確保します。
  • 内製化:毎月の改善を自社で担える範囲が広がれば、外注費を抑えつつ、運用の学習も蓄積できます。

標準機能・段階導入・内製化によるコストの最適化

標準機能、段階導入、内製化を組み合わせ、初期投資と長期の外注費を調整します。

  • 標準機能を優先:既存拡張機能を使い、コア改変を避けます。管理者・営業・CS・物流が試作を確認し、必要な差分を見極めます。
  • 必要箇所をカスタマイズ:業務上の差別化に関わる機能に絞り、独自画面を増やす前に必要性を確認します。
  • 段階導入:国内1サイト、主要商品・決済、最低限の連携から始め、越境、高度なMA、ヘッドレス化を第二段階に分けます。
  • 将来拡張を設計:URL、商品属性、顧客ID、API、権限を初期に決め、作り直しを防いで初期投資を抑えます。
  • 内製化を引き継ぐ:納品後の内製化を契約に含めます。

引継ぎの範囲には、操作研修と設計を含めます。そのほか、移行とAPI仕様も対象になります。インフラ構成、ソースコード、拡張機能のライセンス、障害時の手順も、引き継ぐ範囲に入ります。

ミキモトのAdobe公式事例では、複数地域の運用を統合し、社内で更新しやすくした成果が紹介されています。自社で担える運用の範囲は、長期の外注費に影響します。

ポイント

公開後の費用は、ライセンス、インフラ、保守、改善開発に分けて年間予算に載せると、全体を把握しやすくなります。標準機能を優先し、段階的に導入すると、初期投資と長期の外注費を調整できます。

Magentoの見積もりを取る際のポイント

見積もりは、安い会社を探すためのものではなく、同じ条件で事業リスクと将来費用を比べるためのものです。RFPや要件メモには、現行環境、商品・顧客・注文件数、国数、連携先を記載します。さらに、希望公開日、社内体制、予算上限も書き添えます。

RFPに載せる業務要件とデータ条件

提案条件をそろえるために、業務要件とデータ条件を具体的に示します。

  • 数量・運用条件:商品、SKU、画像、顧客、年間注文の数を示します。繁忙期の同時アクセスや受注締め時間、配送拠点、決済方法も書きます。
  • BtoB・越境条件:会社階層、権限、顧客別価格、見積、承認、請求書払い。営業連携、対象国、言語、通貨、税。決済、配送、返品。
  • 業務シナリオ:商品公開、ERPへの受注送信、在庫不足時の注文停止、返品受付と、それぞれの合格条件を用意します。
  • 移行サンプル:データを渡し、変換後のイメージを確認します。

「使いやすい管理画面」「柔軟な連携」といった言葉は、会社ごとに解釈が変わります。

3社以上での同じ範囲の見積もり比較

費用、実績、公開後の支援、納品範囲をそろえて比較します。

  • 見積内訳:少なくとも3社へ同じ資料を渡し、初期開発、ライセンス、インフラ、移行、保守、改善を分けてもらいます。
  • 公開実績:各社の公開事例や価格例を比較材料にします。
  • 比較材料:公開実績や資格を見たうえで、自社と同規模・同業務の稼働事例を確認します。
  • 公開後の体制:同じエンジニアの関与、障害対応時間帯、パッチ判断者、他社移管の条件を確認します。
  • 納品範囲:設計書、ソースコード、IaC、テスト・移行仕様、管理者アカウントを確認します。

ACROVEは、Magento・Adobe Commerceの構築・コンサルティング事例を50件超公開しています。コウェルは、Adobeソリューションパートナーとしてスターターパックの価格例を公開しています(出典: 各社の公式サービス・事例ページ、2026年確認)。

納品範囲が曖昧だと、保守会社を変えるときや内製化するときに、追加費用が発生します。

除外項目・追加条件・リスクの契約前確認

除外項目、追加費用の条件、公開時のリスクは、契約前に確かめます。

  • 見積もり範囲:データ整備、決済審査、税・インボイス、旧URL転送を確認します。脆弱性・負荷試験、パッチ、教育、公開立ち会いの有無も確かめます。
  • 追加費用:「別途」の条件と算定方法を聞きます。為替で変動する海外サービスや、取引量で変わる決済手数料は開発費と分けます。
  • 公開条件:公開日を固定するなら初期と延期の機能を分け、受入基準を決めます。短納期でも移行リハーサルやセキュリティ確認を省いていないか確かめます。
  • 優先順位:価格、納期、品質のどれを重視するか、発注側で明確にします。

ポイント

見積もりは、同じ業務要件とデータ条件をそろえた資料を3社以上へ渡して比べるのが基本です。金額だけでなく、納品範囲と公開後の体制まで確認すると、後の追加費用を防ぎやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Magentoの費用では、無料版なら安いのか、月額はいくらか、公開までに何か月かかるのかという質問が多く見られます。

費用を考えるときは、製品、業務範囲、移行、保守、将来の更新をTCO(総所有コスト)として捉えます。そうすると、見積もりを判断しやすくなります。

Magento Open Sourceなら開発費用は無料ですか?

Magento Open Sourceはライセンス料を抑えられる可能性がありますが、設計・実装とサーバーの費用は別に必要です。加えて、セキュリティ対策と拡張機能の費用がかかります。移行と保守の費用も見込みます。

社内に運用担当者がいない場合は、専門会社への委託費を含めた総額でAdobe Commerceと比較します。

Magentoの月額費用はいくらですか?

公開例では月額15万〜20万円程度の運用費がありますが、これはサービス範囲を含めた一例です。

Adobe Commerceのライセンスやクラウド、CDN・WAF、監視は別料金の場合があります。拡張機能、決済・配送、改善開発も、別料金になることがあります。

月額の内訳と、障害対応、パッチ、追加開発の扱いを見積書と保守契約で確認します。

Magentoのシステム開発には何か月かかりますか?

標準機能中心の小規模構成には1〜2か月程度という公開例があります。BtoB要件や移行を含む場合は3〜6か月、多言語・ERP・PIM・CRM連携や大規模テストを含む場合は6〜12か月以上を想定します。

コウェルはAdobe Commerceのスターターパックを最短3か月と公開しています。要件定義、データ準備、決済審査、社内確認の期間は、企業ごとに異なります。

MagentoとSaaS型ECはどちらが安いですか?

小規模で早く販売を始め、標準機能で業務が完結する場合は、SaaS型ECの初期費用と運用負担が合うことがあります。

商品数が多い場合や、BtoBの顧客別価格が必要な場合はMagentoが候補です。また、複数ブランド・複数国の統合や、ERP・PIM・CRMとの深い連携が必要な場合も、柔軟性が投資に見合う可能性があります。

初期費用だけでなく、3〜5年のライセンス、運用、改善、移行費を並べて判断します。

まとめ

標準構成の小規模BtoCは初期300万〜600万円です。BtoB・中規模は500万〜1,500万円、基幹連携や多言語・複数ブランドは1,000万〜3,000万円程度が検討レンジです。

大規模構成は3,000万円〜1億円超になる可能性があります。機能、データ、連携、品質、保守の範囲と合わせて判断します。

初期・月額・将来費用に分けた判断

無償版と商用版の違いに加え、Adobeライセンス、クラウド、監視、セキュリティパッチを含むTCOで比べます。さらに、拡張機能、決済、移行、保守も対象に入れます。

見積書の「別途」を残さず、標準機能、カスタマイズ、連携、テスト、教育、公開後の対応を明細化すると、予算超過を防ぎやすくなります。

業務要件とデータ条件の整理と相見積もり

商品・顧客・注文・在庫の責任範囲と、連携先を整理します。公開時期と社内運用体制も加えて、同じRFPを3社以上へ渡します。

実績数だけでなく、同規模の稼働事例と担当者の経験を確認します。どちらも、自社に合う開発会社を選ぶ材料になります。

  • 移行:商品、顧客、注文、在庫を移す方法と範囲
  • 検証:受入・負荷テストと移行リハーサルの進め方
  • パッチ対応:判断する人と、対応の範囲
  • 納品範囲:設計書、ソースコード、IaC、テスト・移行仕様、管理者アカウントの有無
  • 公開後の改善体制:同じエンジニアの関与、障害対応時間帯、他社移管の条件

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。